Navegador Rule jp Navegador Rule jp

(1)

15世紀。ポルトガルの

エンリケ航海王子は、

その時代で望みうる

最良の地図製作者と航海士を

集め、アフリカ西岸の探査を

指示しました。彼らは

これによって造船と航海の技術を

高めて大航海時代の到来を告げ、

後にポルトガルに

インド・中国との直接交易ルートを

もたらすことになります。

その強い力をもってポルトガルは

ブラジルから日本に至るまでの

海上貿易を押さえ、

香辛料取引の独占により

絶大な富を手に入れました。

ルール

(2)

内容物

プレイヤーシート 5枚

ナヴェガドールタイル 1枚ゲーム盤 1枚

ルール 1部クイックイントロ 1部名士録 1部

コイン(額面10、50、100、200クルゼーロ)

木製駒104個

船 36個(赤緑黄青黒各7と 橙のナヴェガドール駒1)

労働者 5個(赤緑黄青黒各1) 八角駒 5個(赤緑黄青黒各1)

円盤 12個(薄青色、探検チップ) 教会 10個(灰)

造船所 10個(茶)

工場 23個(白黄茶各6と橙5) 価格マーカー 3個(白黄茶各1)

植民地タイル33枚

砂糖 9枚

黄金 11枚

香辛料 13枚

裏面は3種共通して左のようになっている

恩恵タイル35枚

植民地の恩恵 6枚工場の恩恵 6枚探検チップの恩恵 6枚造船所の恩恵 6枚教会の恩恵 6枚王の恩恵 5枚

これらのタイルの片面には勝利点が、もう一方には恩恵の種類のシンボルが描かれている(左は植民地のもの)

「2隻損失」タイル 2枚

ゲームの準備については、クイックイントロのほうに詳細がありますので、ここでは概要だけ説明します。

1. 市場

砂糖・黄金・香辛料それぞれの列の上から4 段目に価格マーカーを置いて、現在の価格を示します。

2. プレイヤー

プレイヤーはそれぞれ、自分の色の船から2 隻を「Portugalポルトガル」に、自分の労働者駒を「Lisboaリスボン」のメーターの「3」のマスに、自分の八角駒を輪（ロンデル）の中心に置きます。加えてそれぞれ、現金200クルゼーロ、

「王の恩恵」タイル1枚(「2/1」と書かれた紫色のもの)、自分の色の船残り5隻を、自分用の

プレイヤーシートと一緒に受け取り、手元に置きます。プレイヤーシートには、「最初の工場」

(橙色)1個、造船所(茶色)1個、教会(灰色)1個を載せます。

3. 植民地

植民地タイルを種類ごとに混ぜ、各地域に指定の種類を指定の数だけ伏せて積みます。

4. 恩恵

回廊内のアーチそれぞれのところに、対応する種類の恩恵タイルを1枚ずつ置きます。 5. 危険な海域

「2隻損失」タイルを「Nagasaki長崎」に置きます。2∼3人ゲームの場合は「Macauマカオ」

準備

にも置きます。 6. 探検チップ

ポルトガルを除く全ての海域に、探検チップ (薄青色の円盤)を1枚ずつ置きます。 7. 建物

建物は盤の右下のチャート上に置きます。上3段にはそれぞれ砂糖、黄金、香辛料の工場を6個ずつ置き、下2段にはプレイヤーに配らずに残った造船所と教会を左詰めで置きます

（3人以上のゲームでは、右端の高価格のマスは空欄になります）。

(3)

ゲームは3つのフェーズから構成されます。ゲーム開始時点ではフェーズ1です。「Cabo da Boa Esperança喜望峰」の探検が行われるとフェーズ2に、「Malacaマラッカ」の探検が行われるとフェーズ3になります。これらの海域は境界線が通常の青ではなく赤で示されています。この件については7ページで詳述します。

始めるにあたって

最初に手番を行うプレイヤーをくじで決めた後、その右隣の（手番が

最後の）プレイヤーがナヴェガドールタイルを受け取ります。このタイルを持っていると、手番の通常の行動に加え、「航海」を1回行えます。これを行うと、タイルは右隣のプレイヤーに渡されます。ただし最初の一巡ではプレイヤーは、席順にしたがって時計回りに手番を行ってい

きます。八角駒を図の輪上どこかの枠に置くことで手番の行動を選択し、そこに書かれた行動を実施します。最初の手番では、輪上のどの枠でも無料で自由に選べます。次の手番からは、八角駒を時計回りに進めていきます。進めるにあたって、1∼3枠分までなら無料で動かせます。3枠を超えて動かしたい場

合、1枠超えるごとに自分の船を1隻支払う（盤上にある自分の好きな船を1隻選び、手元に戻す）必要があります。同じ枠に「動かずに留まる」という選択はありません。同じ行動を2手番続けて行い

たいなら、船を5隻支払って1周8枠分進む必要があります。八角駒は同じ枠にある他の駒とは互いに干渉しません。

例:

「Segeln航海」の枠にいる八角駒は、「Arbeiter労働者」「Markt市場」「Kolonie植民地」になら無料で進めます。「Privileg恩恵」に進みたければ船を1隻支払わねばならず、「Schiffbau造船」なら2隻支払い、というような形になりま

す。

行動の選択

このタイルを使用してはいけません。これについても7ページで詳述します。

概要

プレイヤーはポルトガル海上帝国の興隆を支えた裕福な交易の支配者に扮します。第一の目的は、未知の海域を探検することです。探検を行った、つまり未知の海域に最初に踏み込んだプレイヤーには、探検チップ1つと現金が褒賞として与えられますが、一方で船が 1隻犠牲になります。他の業績(植民地、工場、造船所、教会)と同様、探検チップもゲーム終了時には勝利点になります。植民地は重要な経済基盤になります。産出する物品が市場で売れるためです。工場はまた別の収入源になります。市場から調達した産物を加工して差益を得られるからです。造船所で新たな船をつくり、教会で労働者を雇用します。建物の建設や植民地の設立のためには、労働者を抱えていなければいけません。また、恩恵を得るためには、労働者を放出する必要があります。

恩恵は5種類の業績から得られる勝利点を増やします。プレイヤーシートの最上段には各種の業績1つにつき与えられる勝利点の基本値が書かれています。タイルとして獲得した恩恵を、この下に置いていきます。図例のプレイヤーは、植民地1つにつき 1勝利点、工場1つにつき2勝利点、探検チップからは5勝利点、造船所から7勝利点、

教会から3勝利点を獲得できることになります。加えて、労働者1人、船1隻、現金200クルゼーロがそれぞれ1勝利点に換算されます。

ゲームの終了:

最後の海域の探検が行われるか、建物の最後の1 つが建設されるかしたら、全員最後の手番を行います。勝利点の最も高いプレイヤーが勝者となります。

金銭

銀行の資金は無限です。稀に銀行のコインが尽きますが、その際は王の恩恵タイルで代替できます。手持ちの任意のコインに王の恩恵タイルを載せ、その10倍の額を銀行に払い

ます。コインに載ったタイルは相応の価値を持つものとして扱います。

プレイヤー間、また銀行との資金の貸し借りは認められません。プレイヤーの資金は常に公開され、いつでも他のプレイヤーから確認可能なようにします。

(4)

7種類の行動が輪上に用意されています（「Markt市場」だけ2枠分あります）。

A

RBEITER

/ 労働者

手番のプレイヤーは、労働者を自分が建てている教会の数まで、1人50 クルゼーロで新規雇用できます。これを超える人数を一度に採用したい場合、超過分については1人につき「フェーズ数×100」クルゼーロかかります

（たとえばフェーズ3なら300クルゼーロです）。お金を銀行に払い、雇用している労働者の合計数を「Lisboaリスボン」のメーターに記録します。雇用しておける労働者の最小人数は2人、最大人数は9人です。

すでにリスボンに労働者が9人いる場合、これを超える人数の労働者は受け入れられません。この場合、1人50クルゼーロで教会から調達した労働者を直ちに1人100クルゼーロで銀行に売り払うということが可能です。ただしこの場合、1人50クルゼーロの仕入れ費用は先払いなので、あらかじめ手元にそれだけの金銭が必要になります。

S

^CHIFFBAU

/ 造船

船についても労働者と同様の価格システムが適用されます。手番のプレイヤーは、船を1隻50クルゼーロで、自分が建てている造船所の数まで一度に建造できます。これを超える数を建造する場合、超過分については1隻につき「フェーズ数×100」クルゼーロかかります(フェーズ1なら100、フェーズ2で200、フェーズ3で300)。お金を銀行に支払い、造った船は全て

「Portugalポルトガル」の海域に置きます。

すでに7隻全ての船を盤に置いているプレイヤーは、過剰に造った船を直ちに銀行に100クルゼーロで売り払うことになります。この場合も費用の1 隻50クルゼーロは先払いです。

S

^EGELN

/ 航海

手番のプレイヤーは自分の船を全て、別の海域に移動できます。フェーズ1では、1隻の船は境界線1本(青でも赤でも)をまたいで隣の海域に移動することしかできません。フェーズ2では境界線を1回の手番で2 本まで、フェーズ3では3本までまたげるようになります。

同じ海域に複数の船がいても、それが誰の船であろうと、互いに影響することはありません。

探検チップ:

探検チップ(円盤)が置かれているのは未知の海域で、ここには1隻単独では入れず、必ず最低2隻を同時に入れなければいけません。入れたうちの1隻は未知の海に呑まれて失われます。他の船を最低1隻、この新たに探索された海域に残さなければいけません（その船がまだ移動できるとしても）。

この未知の海域に最初に入ったプレイヤーは、その海域の探検を行ったということで、

• その海域に入った船のうち1隻を失い（手元に戻し）、

• その海域にある探検チップを取って自分のプレイヤーシートに置き、

• その領域に積まれた植民地タイルを全てめくり、

• 銀行からボーナスとして、めくった植民地タイルに書かれているうち最も安い額を受け取ります。

労働者の雇用

教会を2つ建てているプレイヤーは、1 手番に2人までなら1人あたり50クルゼーロで新規雇用できます。このプレイヤーは2人雇うことにして銀行に100クルゼーロ払い、リスボンのメーター上の自分の労働者駒を2段階右に動かします。もし今がフェーズ2で、このプレイヤーが一

度に3人新規雇用したいということであれば、2×50+200で300クルゼーロが必要になります。

9人を超える労働者

労働者8人を雇っていて教会を3つ建てているプレイヤーがいます。このプレイヤーが150クルゼーロを払って労働者を3人新規雇用しました。リスボンのメーターを9まで上げます。余った2 人については銀行に売り払って200クルゼーロを受け取ります。

行動の選択肢

船の建造

フェーズ1、造船所を3つ保有するプレイヤーが4隻を建造しようとします。3×50+100で250クルゼーロを銀行に支払い、4隻の船をポルトガルに置きます。

例

航海

現在はフェーズ2、赤は船を「Portugalポルトガル」に3隻と

「Guinéギニア」に1隻置いています。ギニアの船が「Cabo da Boa Esperança喜望峰」まで移動します。フェーズ2では境界線2本分までしか移動できないので、このギニアの船が喜望峰までに入れる唯一の船です。赤はポルトガルの船について、2隻を

(5)

めくった植民地タイルは全て、金額が書かれた面を上にしたまま、その領域に置いておきます。1回の手番で探検できる未知の海域は1つだけです。

「2隻損失」タイルが置かれた未知の海域(「Nagasaki長崎」と、ゲーム人数によっては「Macauマカオ」も)を探検する場合、盤から手元に戻さなければいけない船は1隻ではなく2隻となります。つまり、これらの海域に最初に入るためには、船が最低3隻必要になります。

K

OLONIE

/ 植民地

手番のプレイヤーは1つ以上の植民地を設立できます。植民地タイルに書かれた金額を銀行に支払うことで、そのタイルを獲得しプレイヤーシートの傍に置きます。ただし、お金以外にも、植民地設立の際は以下の2つの条件を共に満たしている必要があります。

• 取りたい植民地タイルと同じ海域に自分の船が1隻以上いること

• リスボンに労働者が2人以上いること

植民地設立に際して労働者や船を失うということはありませんが、個々の労働者や船は1回の手番につき植民地1つ分の設立にしか用いられません。たとえば、1地域で植民地タイルを2枚いっぺんに取りたい場合、その海域に船2隻と、リスボンに労働者が4人必要です。

植民地タイルの価格は以下のようになっています。

• 砂糖(白) : 40∼120クルゼーロ

• 黄金(黄) : 50∼150クルゼーロ

• 香辛料(茶) : 60∼180クルゼーロ

同じ種類の植民地が複数枚ある場合、価格以外には何も違いはないので、安いほうのタイルから取る形になるでしょう。

B

^AUMEISTER

/ 建築家

手番のプレイヤーは、各種工場や造船所や教会を建てられます。建物を建てる際は、チャートで示された価格を銀行に支払った後、その建物をチャートから取って自分のプレイヤーシートに置きます。ただし、お金以外にも、下記の通り労働者が必要です。

• 工場1つ新設するために労働者3人

• 造船所1つ新設するために労働者4人

• 教会1つ新設するために労働者5人

手番に新設する全ての建物をまかなえる人数の労働者をリスボンに抱えていなければいけません。建設で労働者を消費するわけではありませんので、リスボンにいる労働者の数は建設の前後で変わりません。

植民地の設立 赤は「Bahia バイーア」に2隻と「Guinéギニア」に1隻の船を置いていて、また労働者を6人リスボンに抱えています。赤がいま設立できる植民地はバイーアの1つ(100クルゼーロ)とギニアの1つ(80クルゼーロ)の2つだ

けです。赤は180クルゼーロを銀行に払い、この2枚の植民地タイルを獲得しました。もしギニアに船を2隻置いていたなら、植民地を3つ設立できていました（お金があればですが）。「Rio de Janeiroリオ・デ・ジャネイロ」には船がないので、ここの植民地タイルは取れません。植民地タイルを1枚得るため労働者が2人要るので、もし労働者が3人しかいなかったなら、植民地を1つしか設立できないところでした。

建物の建設 手番プレイヤーは労働者を7人抱えていて、建設可能な建物は図の通りとします。たとえば、この手番に黄金の

工場1つと造船所1 つを建てることは可能で、この場合は銀

行に70+150=220クルゼーロ支払います。あるいは、黄金の工場2つや、黄金の工場1つと香辛料の工場1つといった選択も可能で、どちらも費用は170クルゼーロです。ですが労働者が7人しかいないので、造船所を2つ建てるという選択は不可能です

（4+4=8人必要なので）。教会を建てるには5人必要ですが、労 働者の最大値は9なので、1手番に1つまでしか建てられません。

行動の選択肢

探検チップ

赤は未知の海域であるところの「Angolaアンゴラ」に進入するため、「Guinéギニア」と「Rio de Janeiroリオ・デ・ジャネイロ」から計2隻を動かします。このうち1隻は失われます。それからアンゴラの探検チップを取って自分のプレイヤーシートに置き、アンゴラの植民地タイルを全てめくります。最低額は70クルゼーロだったので、銀行からボーナスとして70クルゼーロ受け取ります。

(6)

M

ARKT

/ 市場

手番プレイヤーは、植民地から産出された物資を市場に売ったり、市場から原料を調達して工場で加工することにより差益を得たりできます。これらを行っても、手持ちの植民地や工場の数は変わりません。

植民地の産物を売る

手持ちの植民地1つにつき、描かれた産物を1つ市場に売却できます。 1つ売るごとに、市場に示されている現在の価格を銀行から受け取れます。全て売り終わった後、売った数と同じ段数だけ、その産物の価格マーカーを下げます。価格マーカーが最下段まできたら、もう下がりません。価

格マーカーが最下段にある状態でも売却は可能です。 工場で産物を加工する

工場1つにつき産物を1つ、市場から調達して加工できます。白い工場は砂糖を、黄色の工場は黄金を、茶色の工場は香辛料を精製します。橙色の「最初の工場」はどの産物でも任意に1つ加工できます。

産物を1つ加工するごとに、市場の右端にある赤い列を見て、対応する産物のマーカーと同じ段に書かれている価格を加工による収益として銀行から受け取ります。この図では、香辛料の価格は60なので、香辛料工場による加工の収益は工場1つにつき 40クルゼーロとなります。銀行から収益を全て受け取った後、加工した数と同じ段数だけ、いま加工した産物の価格マーカーを上げます。価格マーカーが最上段まできたら、もう上がりません。価格マーカーが最上段にある状態でも加工は可能です。 売却と加工

売却するか加工するかは、3種類の産物それぞれについて別個に選択します。1種類については売却して残り2種類は加工、というような選択も可能です。ですが1種類について売却と加工を1手番中に行ってはいけません。なお、価格の上下動を考慮して、本来行えるよりも少ない数しか

売却/加工しない、というのは無論かまいません。

P

^RIVILEG

/ 恩恵

盤の上部の回廊には5人の歴史人物が描かれています。彼らの恩恵は即座に現金を、ゲーム終了時には勝利点をもたらします。

手番のプレイヤーはリスボンにいる自分の労働者を1人失い、かわりに盤上の回廊に残っている恩恵タイルのうち1枚を選んで獲得します。恩恵タイルがあると、（左の恩恵から順に）植民地、工場、探検チップ、造船所、

教会を持っていることでゲーム終了時に得られる勝利点が増えます。 1回の手番で獲得できる恩恵タイルは1枚だけです。獲得した恩恵タイルは、自分のプレイヤーシート上、対応する列に上詰めで置きます。各列、恩恵タイルを置くためのマスには現金ボーナスの額が書かれており、この額は上から下に行くにしたがって少なくなっていきます。恩恵タイルを置いたら、「取った恩恵に対応する業績（植民地、工場、探検チップ、造船所、教会）の数」を「置いたマスに書かれている現金ボーナスの値」に掛けただけの金額を、銀行から受け取ります。

どのプレイヤーも、同じ種類の恩恵タイルはゲームを通じて最大3枚までしか取れません。リスボンには最低でも労働者を2人残しておかないといけないので、リスボンに労働者が2人しかいない状態では、恩恵タイルの取得はできません。

恩恵タイルを取る 回廊にはどの種類の恩恵タイルも残っているものとします。手番のプレイヤーは労働者を1人失い、教会の恩恵タイルを取ります。すでに同じ種類の恩恵を1枚持っていますので、いま取ってきたタイルは教

会の列の上から2段目、「40」と書かれたマスに置きます。このプレイヤーは教会を2つ建てているので、銀行から40×2=80クルゼーロ受け取ります。もし取ったのが教会ではなく探検チップの恩恵タイルだったなら、現金ボーナスは20×5=100クルゼーロ、造船所の恩恵タイルだったなら50×1=50クルゼーロとなります。左端の列なら最上段に置いて植民地1つにつき30、2列目なら2段目に置いて工場1つにつき20クルゼーロです。

行動の選択肢

植民地の産物を売る

手番のプレイヤーは黄金の植民地を3つ持っています。黄金の現在価格は50クルゼーロです（マーカーで隠れてしまっていますが、価格は2段刻みで変動するので読み取れるようになっています）。このプレイヤーは黄金の売却を選択し、銀行から3×50=150クルゼーロ受け取った後、

価格マーカーを下から2段目の「30」まで下げました。仮にこのプレイヤーが黄金の植民地を5つ持っていたとすれば、売却により250クルゼーロを手にでき、価格マーカーは最下段まで下がっていたことになります。次のプレイヤーは黄金を売却しても1つ30クルゼーロしかもらえません。 市場の行動の全容

図は、手番のプレイヤーが持っている3つの植民地と4つの工場、それから市場の価格です。このプレイヤーは黄金2つを売って40+40=80、加えて香辛料を1つ売って70ク

ルゼーロを獲得します。これで、この手番では黄金や香辛料の加工は行えなくなります。手持ちの黄金工場はこの手番では機能せず、また橙の工場が加工できるのは砂糖のみとなります。ということで砂糖を3つ加工して、3×30=90の収益を上げます。この手番で銀行から受け取る総額は、 80+70+90=240クルゼーロです。価格変動後の市場は右の図のようになります。他の選択肢として、植民地での生産にかえて黄金の工場2つを稼動させて計100、砂糖も2つ加工して60、香辛料は1つ売却して 70とすれば230クルゼーロを得られます。こちらのほうが収入は10クルゼーロ少なくなりますが、こうして市場を温めておくことで、後の手番で黄金工場を使ったときの収益を高くできます。

2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x 2 x

1 x 1 x 1 x 1 x 1 x 1 x

(7)

フェーズ

ナヴェガドール

ゲームはフェーズ1から始まります。「Cabo da Boa Esperança喜望峰」の探検が行われる(探検チップが取り去られる)とフェーズ2になり、「Malacaマラッカ」の探

検が行われるとフェーズ3になります。これを示すため、喜望峰とマラッカの西側の境界線は青でなく赤で描かれており、またフェーズ番号付きの表も書いてあります。右図はフェーズ2の表で、それぞれ船が1手番に2海域

ずつ移動できること、追加購入する労働者や船が1つ200クルゼーロかかることを示しています。フェーズ3では船は3海域ずつ移動でき、

労働者や船の追加購入は1つ300クルゼーロ

になります。

新しいフェーズに移るのは対象の海域の探検が行われた次の手番からなので、対象の海域に船を入れたその手番

ではまだ移行前のフェーズの移動距離が適用されます。

新しいフェーズの開始時に、回廊の各恩恵タイルを補充します。何枚になるまで補充するかはゲーム

人数によって異なり、回廊の隣の表に示されています。

このゲームの製作について

ヴァリアント

2009年1月にポルトガルのLeiriaConを訪れた後、ポルトガルの黄金時代についてのゲームを作ろうと思い立ちました。ハンブルクでの、またベルリンのBrettspielbärenの人々とのテストの後、プロトタイプ版を2010年のLeiriaConで公開し、熱狂的に迎えていただけました。その後、調整や必要な修正のため多くの精力的なテストプレイヤーの方々にかかわっていただきました。ここでは何人かのお名前しか挙げられませんが、Stephan Borowski、 Jens Külpmann、Ann-Christin Dähnke、 Lars Brügging、Rüdiger Kuntze、Holger Gentemann、Michael Lopes、またRieckhofカルチャーセンターのプレイヤーの方々に、多大なる感謝を捧げます。ポルトガルではPauro Soledadeと友人の方々に、アメリカではMark Bigneyにテストしていただきました。Markの助けなしではこのゲームの英語版は実現しなかったでしょう。加えて、Herner

Spielewahnsinn、Hamburger Spieletage、 Stahleck城でのHeidelberger Spielevent、そしてJorkでPeteと行った夜会にNavegadorを持っていったことは、このゲームの改善にとても役立ちました。私はグラフィック・デザインにもかかわることにしたのですが、これでさらに幾夜にもわたって仕事しなければいけなくなりました。Marina Fahrenbachの素晴らしいアイデアとプロフェッショナルな助力なしでは、私の努力は無駄に終わっていたことでしょう。テストプレイヤーでもあり同時に編集者・出版者でもあるPeter Dörsamも、彼にできる最善を尽くしてくれました。妻Kathiaと4歳のJohannには苦労をかけたと思いますが、2人も私の情熱を共有し、私を支えてくれました。

Mac Gerdts

恩恵タイルの補充

5人ゲームで、1本目の赤線が初めて越えられたためにゲームがフェーズ2に入ったところです。盤上のチャートの最下段、5人時の欄を参照すると、フェーズ 2では全ての恩恵を2枚まで補充することになっています。図の状況であれば、

下のタイルを回廊に加えることになります。

自分の手番の開始時にナヴェガドールタイルを使用することで、通常の輪による行動を選ぶ前に航海の追加行動を行えます。ナヴェガドールタイルは1度使ったら直ちに右隣のプレイヤーに渡します。この追加行動で行う航海では通常の航海と同じルールが適用されるため、これによる未知の海域への進入も行えます。従って、通常の行動による航海と組み合わせることで、1回の手番で探検チップを2枚取ることも可能です。ナヴェガドールタイルを使った航海で新フェーズに入る場合、このプレ

イヤーが同じ手番に引き続き行う輪による行動時にはすでに新フェーズに移行済みとして扱います。

このナヴェガドールタイルは、輪を一周する間に使用しないと、権利が消滅します。これを示すため、ナヴェガドールタイルが渡されたら、受け取ったプレイヤーはその時点で、輪上、自分の八角駒が今いる枠のところに橙色の船を置きます。このプレイヤーがナヴェガドールタイルを使わないまま八角駒を一周させ、橙の船の枠に入るなり通り過ぎるな

りした場合、ナヴェガドールタイルは右隣のプレイヤーに渡さなければいけません。橙の船も、

渡されたプレイヤーの八角駒の現在位置へと動かします。

図の状況では、黄のプレイヤーは次の手番の開始時にナヴェガドールタイルを使わないと、権利が消滅してしまいます。

王の恩恵を、ゲーム中の獲得によってのみ手に入るようにします。プレイヤーにつき1枚の王の恩恵タイルを、ポルトガル植民帝国の首都たる「Goaゴア」の近くに置きます。恩恵の行動を選択した際、ゴアに船を置いているならば、回廊上の恩恵タイルに替えてこの王の恩恵を取得する選択ができます。この取得に際しては、労働者は支払いません。取得した王の恩恵は、他の恩恵タイルと同様に直ちにプレイヤーシート上に配置し、現金ボーナスの支給を受けます。取得できる王の恩恵は1人1枚限りです。

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(8)

全員、輪から自分の八角駒を取り、これをボード外周の得点トラックに置いて自分の勝利点を記録するために使います。勝利点が100点以上になる場合は、自分の船を1つ得点トラックに置き、これで100勝利点を表します。勝利点の最も高いプレイヤーが勝者となります。同点の場合はナヴェガドールタイルを持っているプレイヤーを優位とします。持っていないプレイヤーの中では、その時点からみてナヴェガドールタイルを受け取る順番が早いほうのプレイヤーを優位とします。

勝利点

リスボンにいる労働者1人につき1勝利点、盤上の船1隻につき1勝利点、また手持ちの現金200クルゼーロごとに1勝利点を受け取ります。

その後で、各自のプレイヤーシートの精算を行います。それぞれの列につき、恩恵タイルの数字とシートに印刷されている数字を足し合わせた合計値に、対応する自分の業績の数を掛けます。この図では、植民地は1つ4

勝利点、工場は1つ2勝利点、探検チップは1つ5 勝利点、造船所は1つ7勝利点、教会は1つ5勝利点です。

なお王の恩恵タイルは、各自プレイヤーシートの任意の空き枠に配置し、その列の倍率を上げられます（この時現金ボーナスは受け取れません）。王の恩恵タイルのもたらす勝利点の倍率は造船所/教会に置いた場合は2、他の3列では1となります。

得点計算

得点計算

海上に船3隻とリスボンに労働者5人を置いています。この場合の最終得点は以下の通りです。

計算方法勝利点

船盤 3

労働者リスボン 5 現金 200ごと 2 植民地 1 点 x 4 4 工場 5 点 x 7 35 探検チップ 7 点 x 5 35 造船所 3 点 x 1 3 教会 5 点 x 2 10

合計 97

以下の2つの終了条件のうちいずれかが満たされると、ゲーム終了の引き金が引かれ、ゲームは最後の一周を迎えます。

• 海域「Nagasaki長崎」の探検が行われる

• チャート上の最後の建物駒が取られる

終了の引き金を引いたプレイヤーの手番が終わった後、全員1回ずつ最後の手番を行い、ゲーム終了となります。ナヴェガドールタイルを使って長崎の探検を行った場合、そのプレイヤーは自分の通常の手番も行い、その後ではじめて全員で「最後の一手番」を行います。

間違いやすい点

市場

• 工場を稼働させるのに植民地を保有している必要はありません（工場は市場から原料を買い付けており、それ故に価格が上昇するのです）。

• 産物の各種類につき、植民地から売り出すか工場で加工するかどちらかしか行えません。

航海

• 船は任意の方向へ移動できます（ポルトガルへ帰ってもかまいません）。

• 新海域の探検時、最低1隻はそこに残さなければなりません（地図情報を本国へ伝えるため）。

• 1手番の航海で探検できるのは1海域までです。ナヴェガドールタイルを使用し、続く本手番でも航海を選択した場合には、連続で2 海域を探検できます。

ナヴェガドールタイル

• ナヴェガドールタイルを使用できるのは、自分の八角駒が橙の船に到達してしまうよりも前に限られます。

• ナヴェガドールによる手番中に長崎へ航海して終了条件に達した場合、その航海に続く本来の手番までを完了し、然る後に（引き金を引いた当人を含め）全員に最後の1手番が回ってきます。

輪

• 枠の行動は義務ではありません。たとえば、恩恵の枠に止まって恩恵タイルを取らない等は可能です。

フェーズ

• フェーズが切り替わった際の恩恵タイルの補充は、(ゲーム人数に基き)盤上に示された数になるように行います。つまり、指示された補充数が3であったなら、回廊に1枚を残している恩恵は2枚のみ足して3枚になるようにします。

労働者と船

• 9人を超える労働者や7隻を超える船は、銀行に100クルゼーロで売り払う以外にありません。調達の費用50クルゼーロは先払いで、売却益を調達時に見込みで充ててはいけません。