1/ 2
http://www.jcr.co.jp
15- D- 0210 201 5 年 6 月 1 1 日
株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
東京海上ホ
ー
ル
デ
ィ
ン
グ
ス
株式会社
(証券コード:8766)【クレジット・モニター指定】
長期発行体格付 AAA → #AAA/ネガティブ
東京海上日動火災保険株式会社
(証券コード:−)【クレジット・モニター指定】
長期発行体格付 AAA → #AAA/ネガティブ ■ 格付事由
(1) 東京海上ホールディングスは 6月 10日、傘下の東京海上日動火災保険(東京海上日動)を通じ、関係当 局の認可、承認を条件に米国HC C インシュアランス・ホールディングス社(HC C 社)を総額75 億 3 千 万ドル(約 9, 400 億円)で買収し、完全子会社化することで合意したと発表した。買収の完了は 15 年 10- 12 月期を予定する。HC C 社は米国、欧州で事業展開するスペシャルティ保険グループで、高度なア ンダーライティング力などの専門性を裏付けとして収益性が高く、会社役員賠償責任保険やメディカル・ ストップロス保険をはじめ相互に相関の低い 100 種類を超えるスペシャルティ保険商品を販売するなど分 散の効いた事業ポートフォリオを有している。14/ 12 期の収入保険料は 30 億ドル、連結当期純利益は 458 百万ドル、期末連結総資産は 107 億ドルであった。東京海上グループは、海外保険事業をグループ全体の 利益成長ドライバーと位置付け、内部成長力の強化及び戦略的な M&A の推進を両輪として、グローバル な成長機会と分散の効いた事業ポートフォリオの構築を追求している。本件買収で当グループは、過去に 買収したキルン、フィラデルフィア、デルファイに HC C 社を加え、欧米のスペシャルティ保険市場にお いて強力なラインナップを構築する。グループ全体でみても、事業ポートフォリオの分散効果を一段と高 め、資本効率の向上、多様化による収益基盤の強化が期待されるなど、戦略上の意義は大きいと考えられ る。
(2) しかし、買収にともない東京海上グループがこれまで参入していない分野を含む新たなリスクを抱える一 方、最大で約 5, 600 億円ののれんが発生すると見込まれる。買収資金についてはエクイティファイナンス を行わない計画であり、足元におけるグループの資本充実度は良好であるが、買収の負担は小さくなく、 本件買収でリスクと資本のバランスが一旦悪化することは避けられない。上記により J C R では東京海上 ホールディングス及び東京海上日動の長期発行体格付を「ネガティブ」方向でクレジット・モニターに指 定した。今後、買収手続きの進捗、グループの買収後のリスク対比でみた資本水準に係る方針や買収後の 事業ポートフォリオに係るリスクリターンの特性、シナジー効果の想定などを確認した上でクレジット・ モニターを解除する予定である。なお、東京海上日動の C P 格付はクレジット・モニターの対象としない。
(担当)水口 啓子・杉浦 輝一 ■ 格付対象
発行体:東京海上ホールディングス株式会社 【クレジット・モニター指定】
対象 格付
長期発行体格付 #AAA/ ネガティブ
2/ 2
http://www.jcr.co.jp
対象 格付
長期発行体格付 #AAA/ ネガティブ
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2015 年 6 月 11 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:野上 正峰 主任格付アナリスト:水口 啓子
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類 と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本 件 信 用 格 付の 付 与 にか か る方 法 の 概 要 は、 J C R の ホ ー ムペ ー ジ ( http:/ / www. jcr. co. jp) の 「 格 付 方針 等 」 に 、 「コーポレート等の信用格付方法」(2014 年 11 月 7 日)、「損害保険」(2013 年 7 月 1 日)、「保険持株会社および傘 下子会社の格付け」(2005 年 5 月 31 日)、「持株会社の格付方法」(2015 年 1 月 26 日)として掲載している。 5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 東京海上ホールディングス株式会社 東京海上日動火災保険株式会社 6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。 本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性 の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外 の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入 手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。 7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明 8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、 独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、 当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。 ■NR S R O 登録状況
J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating O rganization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。
■ 本件に関するお問い合わせ先