お う と う の 雨 よ け 施 設 内 で 発 生 す る 裂 果 は 、 施 設 内 の 相 対 湿 度 と 土 壌 水 分 を 適 正 に 保 つ
事 項|ことで軽減可能である
お う と う の 雨 よ け 施 設 内 で 裂 果 が 多 発 す る 事 例 が あ る た め 、 現 地 実 態 調 査 を 行 い 雨 よ け ね ら し 叶 被 覆 後 の 環 境 条 件 に つ い て 検 討 し た 結 果 、 裂 果 の 発 生 状 況 が 明 ら か に な り 、 相 対 湿 度 と 土
壌 水 分 を 適 正 に 保 つ こ と で 裂 果 軽 減 で き る こ と を 明 ら か に し た の で 参 考 に 供 す る 。
指
導
参
考
内
容
1 雨 よ け 施 設 内 で の 裂 果 の 特 徴 は 果 頂 部 か ら 裂 果 す る も の が 多 く 、 果 実 全 体 に 及 ぶ 場 合 が あ る 。 主 な 要 因 は 昼 夜 連 続 し た 高 相 対 湿 度 (9 0 %以上)である 。 ま た 、 土 壌 水 分 が 多 い 条件(pFl . 8)では、裂果の発生時期が早まるとともに、発生率、被害程度も大きくなる 。
2 雨 よ け 施 設 内 で の 裂 果 軽 減 対 策 以下の総合的な対策を講ずる。
(1)送風器等を設置し空気の流れをおこす。
( 2) 目 合 し リ 阻 の 防 風 ネ ッ ト の 設 置 に よ り 、 湿 度 の 上 昇 を 遅 ら せ 、 裂 果 の 要 因 に な る 果 実表面の濡れを防ぐ。
(3)土壌水分を乾燥気味に保つために、 pF2. 3程度まで、はかん水を控える。
期待される効果| 雨よけ施設での安定生産に向けた栽培指導に役立てることができる。
雨 よ け 施 設 内 の 裂 果 は 、 強 樹 勢 や 着 果 量 が 少 な い 場 合 も 多 く な る こ と が あ る の で 、 適 正 棚上の注意事項|な樹勢の維持に努めるD
Qセセ
担 当 部 署 | 青森県農林総合研究センタ』りんご試験場県南果樹研究センター (担当者名)|(久保隆、 工藤秀樹)
県 下 全 域
発表文献等| 平 成14∼ 18年 度 青森県農林総合研究センタ]りんご試験場県南果樹研究センター試験研究成績概要集
-【根拠となった主要な試験結果】
程 度 の 大 き い 裂 果 写 真1 雨 よ け 施 設 内 で の 裂 果
100
9 0
2日連続9 0 %以 上
0
8
書
庫
︵
崎
︶
70
6 0
7:00 12:00 17:00 22:00 3・00 8.00 13:00 18:00 23:00 4:00 900 14:00 19:00 0.00 5:00 10. C
6119 6厄0 612 ( 6厄2
図1 裂 果 が 発 生 し た6月
2
1
日 前 後 の 相 対 湿 度 の 推 移(平成 16年 青 森 農 林総研りんご試県南果研セ)
(注) 1 佐 藤 錦/アオパザクラ コンテナ栽培13年 生 樹 供 試。
表1 雨 よ け 施 設 内 に お け る 送 風 処 理 が 裂 果 程 度 に 及 ぼ す 影 響
(平成 16年 青森農林総研りんご試県南果研セ)
亀 裂 の 最 大 長 ( 個
1∼5mm
I
5mm∼1. 0 c m1
f s c
-m
以 上j 合 計6
I
3I
3I
143
I
8I
12I
24(注) 1 佐 藤 錦/アオパザクラ 60 リットルコンテナ栽培 13年 生 供 試。 2 6 月 8日から28 日まで送風処理を行い 、 4 樹 の 裂 果 総 数 で 示 し た。 3 送風機による風速は、 供 試 樹 の 位 置 で0. 3∼1.5m/s の 範囲。
100
90
100 90
可80 70 60 セ@ 50 果 40 寧
〈%) 30 20 70
60
i
i
5040 (%)
30 20
10
1
昼 -*
;
_
ー
τ
ぶノ
1 1 00
6/ 30 7/ 1 7/ 2 7/ 3 7/ 4 7/ 5 7/ 6 7/ 7 7/ 8 7/ 9 7/ 107/ 11 7/ 127/ 137/ 147/ 157/ 167/ 17 月 日
図2 相 対 湿 度 と 土 壌 水 分 が 裂 果 率 に 及 ぼ す 影 響 (平成 17年 青 森 農 林 総 研 り ん ご 試 県 南 果 研 セ )
(注) 1 供試樹は、南陽/アオバザクラ、 10年 生
2 濯 水 区 は 、 主 幹 か ら 約lm の 位 置 に か ん 水 チ ュ ー ブ を 設 置 し 、pFl . 8程 度 を 目 安 に 6 月30 日から 7 月 19 日まで 適 宜 か ん 水 し た。
3 対照区の土壌水分は、 pF2. 2∼2. 4で 推 移 し た。
4 図 中 の 料 は1 % 水準で有意差あり、*は 5 %水準で=有意差あり 。
100 80
宇 目
: 60
度
( %) 4 0
細鯵開始
低 く推移
20
0:00 3:00 6:00 9:00 12:00 15:00 18:00 21:00
時間
図3 高 湿 度 処 理 に お け る 防 風 ネ ッ ト ( 目 合 い 1
m
m
、 白 色 ) 内 の 湿 度 の 推 移 ( 平 成18年 青 森 農 林総研りんご試県南果研セ)(注) 1 ガ ラ ス 室 内 で コ ン テ ナ 栽 培 の 佐 藤 錦12年生供試し、ネットで包囲する区を設け、細霧ノズノレと換気扇を作動させ相対湿度を高く保った。