マクロ経済学 I 第 5 講 講義ノート 1/ 2
5 財市場の理解:消費
5.0 今回のアウトライン
A. 消費のモデル化という考え方と所得の関係を理解する B. 消費関数を使った様々な計算を理解する
5.1 消費の位置づけ
A. 消費とはまさに経済活動の根幹、投資も政府支出も最終的には消費に関心 B. 消費は経済の象のような存在で、GDP に比べ動きが遅いが影響力は甚大
5.2 消費のモデル化
A. 消費の基本原理をモデル化 (模型化) してみよう → 数式化の意義とは B. 人は消費を何で決めるか? → ミクロ経済学では所得と価格・・・何? C. 価格調整はあまり重視しないマクロ経済学で、一番の基本は所得
1. 所得と関わらず必須の消費量があるだろう(基礎消費)
2. 政府の租税も考えた所得増加で消費が増え、残りを貯蓄もするだろう D. 消費を C、所得を Y 、租税を T 、基礎消費を c0、所得で増える消費を c1·(Y −T )
とすると、消費関数を次のように表す
C = c0+ c1·(Y − T ) (5.1) 1. 基礎消費 c0は c0 >0、c1は所得の一部を消費に回すので 0 < c1 <1のはず E. (5.1)式は消費が決まる基本モデル:(1) という
1. c1は
(2) と呼び、限界は「もう 1 つ所得が増えた」という意味 で、所得が 1 つ増えたら、所得をどの程度消費に回すかを計る指標
2. 租税を引いた所得 Y − T は(3) と呼び、実際の所得水準
5.3 消費関数から派生する情報
A. 全可処分所得の何割消費をするかの指標に(4) がある C
Y − T =
c0+ c1·(Y − T )
Y − T = c0
Y − T + c1 (5.2) 1. 所得が増加するにつれて、平均消費性向は減少
Ver. 2.7 Masumi Kawade, 2017
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5.4 関数のより一般的な表記
A. 消費関数をはじめ、関数を表記する際に抽象的で一般的な表記がある
C = C(Y ) (5.3)
B. 例えば、消費関数 C の Y との関係を、符号で表すこともできる
C = C(Y
+
) (5.4)C. 右辺の括弧内の値が増加すると左辺が増加するなら (符号が “+”) 増加関数、右 辺の括弧内の値が増加すると左辺が減少するなら (符号が “–”) 減少関数
1. 消費関数 C(Y ) は Y の(5)
5.5 確認問題
5.5.1 次の文章の正誤について答えなさい
A. 所得が 1 単位増えたときの消費が増加する割合を基礎消費という B. マクロ経済学では、所得増加によって、消費が増加すると考える
C. マクロ経済学では、所得増加によって、平均消費性向が減少すると考える D. マクロ経済学では、所得増加によって、貯蓄が減少すると考える
5.5.2 所得 Y に関するケインズ型消費関数が c0 = 104, c1 = 0.4、租税 T = 10 で以 下のように示されるとき、次の問に答えなさい
C = c0+ c1 ·(Y − T ) (5.5) A. グラフに所得と消費の関係を示す消費関数を書きなさい
B. Y = 1000の時の消費額を答えなさい
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