子どもとスポーツ
ー発育発達期の身体づくりを考える!ー
大阪体育大学 教授
梅林 薫
スポーツ達成力(競技能力)
スキル(Skill; 技能)とは
スキル(技能)
技術
精神力 体力
戦術
筋力 ピ 持久力 柔軟性
調整力 運動習熟
外的諸条件
環境 職業 コ チ 基本的諸条件
(才能 健康 用具 体質等
心的能力
技術 習得
技術(テクニック)
⚫特定の課題を最も合目的的に解決する運動の行い方
⚫課題を最も合理的に、経済的に解決するやり方
サッカーにおけるシュート ラグビーのスクリューパス テニスのバックハンドストローク
技能(スキル)
⚫技術を練習によって身につけたもの
⚫課題に合うように運動を調整し、実行することのできる能力 体力や精神力も大きく関わってくる。
ゲームの後半に、パワーのあるシュートを打つ(サッカー)
8回の裏、2−2で外角低めにスライダーで三振を奪う(野球) 5セット目に、サービスエースを取る(テニス)
オープン スキル(開放型スキル)
絶えず変化する外的な状況に対応して発揮される運動技能。 視覚、聴覚が重要
種目:サッカー、バスケットボール、バレーボール、テニス、 柔道、剣道など
クローズドスキル(閉鎖型スキル)
外的な条件にはあまり影響されず、決められた動きを確実に 行う運動技能。
身体の動きの感覚が重要
種目:器械運動、陸上競技、水泳、スキー、スケートなど
一万時間の法則
Outliers: The Story of Success
( コ グ ; 著)
「 天 才 」
最高級 選手 た 10000
時間 及ぶ激しい練習を すた 必要 約10年間
・モーツァルト
・ピカソ
・ジョブズ
上原浩治 選手
(現ボストン・レッドソックス投手)
• 学生時代 少年 球 投手 歳
• 中学生時代 陸 部 所属 少年 球チ 指
• 高校時代 球部 所属 外 手 8歳
• 大阪体育大学 球部所属
運動能力テ 学年 プ 位置す 本格的 筋力 ングを行う
• 外 手 投手へ転向 阪神 グ優勝 立役者
• プ 球 読売巨人軍 Bへ
• 現在 歳
! 5 1994
! (2001
! 2003 IMG
! 2003 14
! 2008
12 (Rank 99
! 2009 ATP Rank 56
! 2010 4
59 32
! 2011 11
30
! 2012 2013 Rank11
! 2014
沢松奈生子 選手
(元プロテニスプレーヤー)
n 歳 ろ テ を始
n 祖父 父 母 テ 選手 コ チ 馬場氏
全日本 プ選手
n 歳 ろ イ へ 年間 海外経験
n 12歳以 学生 ン 優勝 10年
n 15歳 全日本テ 選手権優勝 1988年 n 海外 ュ ア 試合中 膝 靭帯を損傷
本格的 ング 開始 OUHS
n 途中 戦術担当 し 外国人コ チ つく
n WTA ンキング テ 変更 タ イン
引退 1998年; 歳 10年間 わた ンキ ング50位以内 キ プした
世界ランキング 14位
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早期専門科 vs 早期多様化
• 早期専門化に適した種目
✴ 器械体操
✴ フィギュアスケート
• ピークパフォーマンスが成
長期終了前に生じる競技
• 早期多様化に適した種目
✴ バスケットボール
✴ バレーボール
✴ 野球
✴ テニス
✴ アイスホッケー
年齢 身長 発育 関係
, 歳
, 歳
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1977
1
150cm 150.5cm
(150.5cm-150cm) × 12
= 6 cm/yr
14 12
4 5 6 7 8 9 4 5 6 7 8 9
1 2
4V c 3 0
m H HP
PHV 年齢の前後、どのようにトレーニング、
練習していくかが重要!
PHV時期 PHV以後
PHV以前
身長年間発育
PHV を中心に指導を考える!
スキャモンの発育発達曲線
1. 神経型:頭部の形質(脳、神経 系、眼など)神経系の発達・動き の習得
2. 一般型:からだの大きさ(頭部、 頸部を除く)筋肉、骨、呼吸器、 心臓など)
3. 生殖型:生殖器など
4. リンパ型:胸腺、リンパ節、 桃 など;免疫機能
20歳の値を100%として
各年齢の発育レベルを算出
運動能力がよくなる36の動作
(中村,2011)立つ 跳ぶ(垂直) 組む 渡る 乗る はう
持つ 回る 浮く 走る 滑る 登る
泳ぐ 歩く 押す こぐ 渡す 運ぶ
掘る 振る 打つ 積む 引く 起きる
くぐる 蹴る つかむ 投げる 当てる 支える
逆立ちする 押さえる 跳ぶ(水平) ぶら下がる 取る 倒す
0 20 40 60 80 100
7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 暦年齢(year)
競技力の割合 (%)
A B
(才)�
5� 10� 15� 19�
動作の習得�
身長�
年
間
発
達
量�
力強さ�
ねばり強さ�
(宮下, 1980 )�
体力・運動能力の発達には順序がある!
• 5 8 tr. 2 3
training
• 9 12 tr.2 4
• 13 16 tr.2 3
• 15/16 training 6 8
ゴールデンエイジ
(ドイツ)
→
13y 11y
0
2 5 2
2 , 0 5 2
/ /
2 2 2 5
2 , 0 5