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数学授業形態の違いが学習態度,内発的動機づけ形成に及ぼす教育効果について

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(1)平成十八年度. 数学授業形態の違いが学習態度,内発的動機づけ形成に           及ぽす効果について D盤rences of fbrmaもions of leaming attitude and intrinsic motiv3tion by several teaching fbrms ofmathematic8. 兵庫教育大学大学院修士課程.    学校教育専攻    学校心理コース.     坂本 至     MO5092B.

(2) 数学授業形態の違いが学習態度,内発的動機づけ形成に 教心09. 育群鴉至. 校校05本.  公立小中学校では,平成5年から平成12年度. 学学M坂   号 攻ス番名   一籍 専コ学氏.         及ぼす教育効果について. 習指導要領が全面実施されrゆとり教育」の中で. にかけて,国の第6次公立義務教育諸学校教職員. r特色ある教育」を展開し,生徒にr生きるカ」. 配置改善計画に基づく,ティーム・ティーチング. を育成することが求められている。そして,その. 等を目的とした教員加配が行われてきた。このテ. 中核を形成する「確かな学力」は知識や技能だけ. ィーム・ティーチングについては,加配校である. ではなく,思考力や判断力さらには学習意欲や学. なしにかかわらず,各学校が積極的に工夫・改善. 習習慣も含む内容であり,その向上には複合的な. を図ることで,基礎学力や学習意欲向上等の成果. アプローチが要求されている。このような問題を. が報告されてきた。そして,平成13年度から開. 抱えた中で,児童生徒の学習意欲を高め,基礎的. 始された第7次公立義務教育諸学校教職員定数改. 学力の向上を図り,きめ細やかな指導を充実させ. 善計画では,さらに,学習を学級集団だけに固定. る学習システムを確立するには,学校独自の二一. することなく,習熟の程度の差や興味・関心の違. ズに応じた少人数指導の導入をしていかなければ. いなどに応じて,より少ない人数で学習集団を編. ならない。また,平成16年度全県学力調査報告. 成する少人数指導が推進されることとなり,教科. 書(新潟県教育委員会,2005)の研究によれば,. 等の特性に応じ,少人数指導を取り入れたことで,. 学習意欲及び学習態度と算数・数学の学力との間. 一斉授業に比べ児童生徒一人一人のっまずきに応. には密接な相関関係があることより,数学授業形. じた個別的なきめ細かな指導援助が「確かな学力」. 態の相違による学習意欲,学習態度の形成に及ぼ. の向上に繋がった。また,国立教育政策研究所報. す教育効果について比較調査し,学習意欲及び学. 告書(2000)によれば,第7次公立義務教育諸学. 習態度の向上を図る授業法を明らかにしていくこ. 校教職員定数改善計画は基礎学力の向上を図り,. とも重要なことである。しかも,塩見(1994)は、. 学校におけるきめ細やかな指導を充実する観点に. 自己効力感の高い生徒は,学習意欲も高まり,成. 立って,教科等の特性に応じた学級編成と異なる. 績も向上する。自己効力感は,自分の努力と関係. 学習集団を編成する少人数授業を行う等,各学校. し,そしてさらに,その人の内発的動機づけと強. における指導上の具体的な取り組みを支援するこ. く相関するものであると述べている。また,全国. とを求めている。しかし,学校側は十分に導入期. 的に捉えれば,地域における学力格差が一段と拡. 間をとることもなく,学力向上効果の不透明感を. 大化する中で,その地域の学力水準に似合った授. 抱いたまま“少人数指導”の授業法を導入してき. 業形態を見出し,各学校で取り組むべき個に応じ. た背景がある。そこで,その全国的なレベルにお. た指導方法や指導体制の充実を図らなくてはなら. ける少人数指導の実態やその教育効果を解明した. ない。. り,あるいは,学習効果を一層高めるための少人.  そこで,本研究は,全国標準学力検査(CRT)を. 数指導の方法や改善策等を早急に明らかにするこ. 基として,学力水準を平均水準地域,それより高. とが重要である。しかも,平成14年度より新学. い地域及び低い地域の3つの地域に分類した上で.

(3) 全国平均水準より,低い地域での調査研究を行う. 動機づけ」形成の教育効果について比較したとこ. こととした。. ろ,1学級2分割習熟度別少人数指導は,一斉指.  研究1は,一斉指導及び少人数指導等の数学授. 導に比べて,内発的動機づけ形成を育むことが明. 業形態の相違が,学習態度及び内発的動機づけ形. らかとなった。さらに,研究2②では,A市K中. 成の2つの教育成果に及ぼす影響について明らか. 学校の平成15年度入学生63名の第1学年と第3. にする。A市の全中学校を対象とした数学授業形. 学年の1学級2分割習熟度別少人数指導を対象と. 態に関する調査により,授業形態は一斉指導,TT. し,学習に関する質問調査をおこない,因子分析. 指導,1学級均一2分劃少大数指導2学叙均一3分害沙. をした。その結果,1因子を抽出し,内発的動機. 人数搾簿及び1学級2分諌翻II少囎[)51寛)タイ. づけと名づけた。同一母集団の第1学年と第3学. プ㈱劫朝らかとなった。この5つのタイプ㈱去を. 年での繰り返し測定の縦断モデルより,Amos5. 実施している学校を対象とした数学学習に僕け唱る質匿調査を. を用いた最尤推定法による,平均構造の導入され. おこな嬉欠損のなかった飾49名分のデ」タを因子命析したる. た単一母集団解析をおこない,内発的動機づけ形. 4つの因子を抽出し棚1騰機会,授業理騨昼害要因,学. 成が教育成果にあたえる影響について比較したと. 繍 ㈱ナと名づナ, 1難斤を 矛. ころ,第3学年における1学級2分割習熟度別少. ったまた内発的動機づけ及び学習態度について. 人数指導の実施が,第1学年の実施よりも内発的. の2つの構造方程式モデルを仮定し,学力の形成. 動機づけ形成は高くなったが,有意な差でなかっ. という教育成果にどのような影響を与えているか. た。よって,1学級2分割習熟度別少人数指導の. を検証するため,Amos5を用いた最尤推定法に. 実施学年(1年時,3年時)の違いによる内発的動機. よる,5つの授業タイプ間の平均構造を導入した. づけ形成の教育効果への影響はないといえる。. 多母集団同時分析をおこなった。.  以上のことから,少人数指導の実施学年に関係.  結果,5つの授業タイプの中では,1学級2分. なく,習熟の程度の差や編成人数及び興味・関心. 割習熟度別少人数指導が,他の授業タイプに比べ. 等に留意して,決め細やかな指導援助ができるよ. て,より多くの生徒の内発的動機づけや学習態度. うに学校独自の二一ズに応じた少人数指導の実施. を育てるという点でよりよい授業法であることが. が望まれる。. 明らかとなった。.  最後に,数学授業形態の違いが学習態度や内発.  研究2は,A市K中学校に於ける4年間の縦断. 的動機づけ形成に及ぼす教育効果を横断的調査と. 的調査結果(平成15年度及び平成16年度入学生). 縦断的調査から比較研究した結果,全国標準学力. から,1学級2分割習熟度別少人数指導と一斉指. 検査の学力水準が全国平均を下回っている地域に. 導の授業法の違いがr内発的動機づけ」形成の教. おける中学校では,1学級2分割習熟度別少人数. 育効果におよぼす影響を研究2・①,研究2・②より. 指導法が内発的動機づけ及び学習態度を高め,学. 明らかにする。. 力向上に繋がる点でよりよい授業法であるといえ.  研究2・①において,A市K中学校の平成16年. る。. 度入学生92名を対象として,3年間で実施され. Key words. た1学級2分割習熟度別少人数指導(1年時及び3.  少人数指導,習熟度別指導,確かな学力,. 年時実施)と一斉指導(2年時実施)の2つのタイプ.  内発的動機づけ. の授業で,学習に関する質問紙調査をおこない,. 因子分析をした。その結果,1因子を抽出し,内. 主任指導教員 古川 雅文. 発的動機づけと名づけ,学年を要因とする反復測 定による一元配置分散分析をおこなった。「内発的. 指導教員 古川 雅文.

(4)             目次. 第2章  研究 1  第1節.   ・目的,調査対象及び方法.   ・予備調査.   ・本調査   ・分析及び考察の方法  第2節.   ・結果と考察  第3節.   ・総合考察. 第3章  研究 2.  第1節 研究2一①   ・目的,調査時期,内容,方法.   ・結果,考察.  第2節研究2一②   ・目的,調査時期,内容,方法.   ・結果,考察.  0   28  8  09  24  9 2   3 3   3 3     3 3   5 8 1 1   一   一 一 櫛 購   一   一 −   一 騨   53 一  一                              3 8   9 1 2   3   1 4         4  5  8 ’ー   0乙 3    唾 33       3 1 . 第1章 問題・目的. 6.

(5) 第4章  第1節. 40−41.   ・総合考察  第2節.   ・今後の課題. 41.   ・引用文献. 42. 43−49.  添付資料    1.研究1. 調査用紙. 43−46.   2.研究2. 第1学年,第3学年用調査用紙. 47−48.   3.研究2 第2学年用調査用紙. 47−50.   ・謝辞.  51.

(6)      第1章    【問題と目的】. 公立小中学校では,平成5年から平成12年度にかけて,国の.. 第6次公立義務教育諸学校教職員配置改善計画に基づく,ティ ーム・ティーチング等を目的とした教員加配が行われてきた。. このティーム・ティーチングについては,加配校であるなしに かかわらず,各学校が積極的に工夫・改善を図ることで,基礎. 学力や学習意欲向上等の成果が報告されてきた。そして,平成. 13年度から開始された第7次公立義務教育諸学校教職員定数 改善計画では,さらに,学習を学級集団だけに固定することな く,習熟の程度の差や興味・関心の違いなどに応じて,より少 ない人数で学習集団を編成する少人数指導が推進されることと なり,教科等の特性に応じ,少人数指導を取り入れたことで,. 一斉授業に比べ児童生徒一人一人のつまずきに応じた個別的な きめ細かな指導援助が「確かな学力」の向上に繋がった。.  また,国立教育政策研究所報告書(2000)によれば,第7次 公立義務教育諸学校教職員定数改善計画は基礎学力の向上を図 り,学校におけるきめ細やかな指導を充実する観点に立って,. 教科等の特性に応じた学級編成と異なる学習集団を編成する少 人数授業を行う等,各学校における指導上の具体的な取り組み を支援することを求めている。しかし,学校側は十分に導入期 間をとることもなく,学力向上効果の不透明感を抱いたまま“少 人数指導”の授業法を導入してきた背景がある。.  そこで,その全国的なレベルにおける少人数指導の実態やそ の教育効果を解明したり,あるいは,学習効果を一層高めるた めの少人数指導の方法や改善策等を早急に明らかにしていくこ とが重要である。.  しかも,平成14年度より新学習指導要領が全面実施され「ゆ とり教育」の中で「特色ある教育」を展開し,生徒に「生きる カ」を育成することが求められている。そして,その中核を形 ・1一.

(7) 成する「確かな学力」は知識や技能だけではなく,思考力や判 断力さらには学習意欲や学習習慣も含む内容であり,その向上 には複合的なアプローチが要求されている。  このような問題を抱えた中で,児童生徒の学習意欲を高め,. 基礎的学力の向上を図り,きめ細やかな指導を充実させる学習 システムを確立するには,学校独自の二一ズに応じた少人数指 導の導入をしていかなければならない。  また,平成16年度全県学力調査報告書(新潟県教育委員会,. 2005)の研究によれば,学習意欲及び態度と算数・数学の学力 との問には密接な相関関係があることより,数学授業形態の違 いによる学習意欲,学習態度の形成に及ぼす教育効果について 比較調査し,学習意欲及び学習態度の向上を図る授業法を明ら かにしていくことも重要なことである。しかも,塩見(1994)は,. 自己効力感の高い生徒は,学習意欲も高まり,成績も向上する。. 自己効力感は,自分の努力と関係し,そしてさらに,その人の 内発的動機づけと強く相関するものであると述べている。また,. 全国的に捉えれば,地域における学力格差が一段と拡大化する. 中で,その地域の学力水準に似合った授業形態を見出し,各学 校で取り組むべき個に応じた指導方法・指導体制の充実を図ら なくてはならない。.  そこで,本研究は,全国標準学力検査(CRT)を基として,学 力水準を平均水準地域,それより高い地域及び低い地域の3つ の地域に分類した上で,全国平均水準より,低い地域での調査 研究を行うこととした。研究1は,学力水準が全国平均を下回 っている地域での,一斉指導及び少人数指導等の数学授業法の 違いが学習態度,内発的動機づけ形成の教育成果に及ぼす影響 について明らかにする。.  研究2は, A市:K中学校に於ける4年間の縦断的調査結果 から,1学級2分割習熟度別少人数指導と一斉指導の授業法の ・2・.

(8) 違いがr内発的動機づけ」形成の教育効果におよぼす影響につ いて明らかにする。.  最後に,横断的研究1及び縦断的研究2を総括し,学習態度 及び内発的動機づけ形成を高める授業法を明らかにすることと した。. ・3・.

(9)         第2章  【研究1】. 第1節 【目的】.  一斉指導及び少人数指導等の数学授業形態の相違が,学習態 度及び内発的動機づけ形成の2つの教育成果に及ぼす影響につ いて明らかにする。 【調査対象及び方法】.  一斉指導や少人数指導等の授業形態の比較調査研究のための. 対象校種は中学校全学年とした。対象教科を数学としたのは数 学を対象とする少人数授業実施が最も多い(国立教育政策研究 所第1次報告,2003)ことによる。.  また調査対象地域はA市とした。それは,A市の学力水準 (CRT)が全国平均を下回る地域である「平成17年度市立小中学 力調査報告書」(大阪大学大学院人間科学研究科教育文化学研究 室,2005)ことによる。. 調査① 〈数学授業形態の調査>. A市の全ての中学校にあたる20校の中学校を対象として,平 成17年12月下旬から平成18年1月上旬にかけて学年毎の数 学授業形態の聞き取り調査をした。 その内訳は,. タイプ0:一斉指導(20校) タイプ1:TT指導(4校). タイプ2:1学級均一2分割少人数指導(9校) タイプ3:2学級均一3分割少人数指導(2校) タイプ4:1学級2分割習熟度別少人数指導(4校) であった。. ・4・.

(10) なお,ここにいう5つの授業形態とは,次のような特質を指し. ている。そのうちのタイプ2∼4が少人数指導に該当する。 〈5つの授業形態〉. O一斉指導 タイプ0:学級を教員一人体制で指導を行う. OTT指導 タイプ11学級をティーム・ティーチングにより教員二人体制      (主とサポート)で指導を行う. O少人数指導. タイプ2(1学級均一2分割少人数指導):1学級を2学級学習    集団(均一)に分割し,少人数指導を行う. タイプ3(2学級均一3分割少人数指導):2学級を3学級学習    集団(均一)に分割し,少人数指導を行う. タイプ4(1学級2分割習熟度別少人数指導)1学級を2学級学 習集団(習熟度別)に分割し少人数指導を行う [到達度別学習*]. *「到達度別学習」:新たな単元の授業の開始前に,児童生徒の. 習熟状況を診断し(希望も入れながら),その結果に基付いて. の習熟度別のグループに分かれ,少人数指導を行う。. 調査②. く数学学習に関する質問紙調査>.             予備調査  予備調査は,各項目が研究目的に関する適切な因子内容をと らえているかの検討を行う。. 実施時期及び対象者.  平成18年1,月下旬にA市:K中学校の1年∼3年までの全 学級(男子111名,女子124名)を対象として実施した。 一5・.

(11) 質問紙の作成.  6件法による質問紙で構成され,内容は学習(①学習意欲14. 項目②個別学習機会8項目③学習態度や授業の雰囲気7項目④ 授業理解阻害要因9項目)に関する38項目と家庭生活に関す る6項目を国立教育研政策究所最終報告書(2004)の「学習に関 する調査票」を参考とし,中学・高校の数学教師4名によって 作成された。 手続き.  数学教科担任が授業時に一斉配布により実施した。. 対象生徒数及び結果.  分析対象者は,すべてに回答しなかった3名を除いた232名 であった。33項目の学習に関する質問項目を用いて探索的因子 分析をおこなった。因子数は固有値1.00以上の基準を設け,さ らに因子の解釈ができにくい項目を外した26項目に対して主 因子法によるプロマックス回転をおこない,第1因子は個別学 習機会(α=.841),第2因子は内発的動機づけ(α=.802),第 3因子は授業理解阻害要因(αニ.753),第4因子は学習態度(α. =.785)と名づけた。これらの結果から,本調査では,フロア効. 果がみられた学習に関する3項目を削除した。  なお,因子負荷量はTABLE1−1,因子間相関はTABLE1−2に示 した。. 一6・.

(12) TABLE1−1. 数学学習に関する予備調査の因子分析結果(プロマックス回転後) F1. 項  目. F2. F3. F4. 授業中,先生にわからないところを教えてもらった. .83. 一.02. 一.07. 一.10. 授業中,先生に質問した. .66. 一.01. .01. .03. わからない問題を友達に教えてもらった. .64. 一.21. .20. .28. みんな,がんばって勉強するので,自分もやる気がでた. .55. .16. .03. ,10. 理解しにくい問題は,くり返し説明してくれた. .52. .19. 一.21. .03. わかりにくい問題を友達と一緒に教えあった. .48. 一.05. .25. .11. 授業中,時間の経過が早く感じた. .46. .21. 一.06. 一.05. 授業がわかりやすくなった. .46. .24. 一.29. 一.09. 一一                     一一一一一一薗一■隅■■■一一一幽一一騨■■■■一一一幽−   一零一一一. 幽 − −−. 一一一一. 成績があがるように根気強く,努力した. 一.11. .78. .13. .19. 勉強していることについて,もっと知りたいと思った. .11. .69. .17. 一.12. わからないことでも自分のカで答えを見つけようと努力した. ,01. .69. .17. .17. 問題を解くことがおもしろくなった. .15. .61. .14. 一.06. 数学の学力が伸びてうれしい. .02. .60. 一.24. 一.09. 授業では,私語をしないように気をつけた. 一.31. .51. .04. .32. 一一一一閣一一一一   一一一一一一騙一一一一剛−騙一一−■■幽−聞騨一一一一一−周. 幽−一一. 一一一−. 一 薗 一甲. 一一一臼. 勉強内容がむずかしくて,やる気がでなかった. .06. 一,08. .71. 一.16. 授業の説明をもっとわかりやすくしてほしい. 一、11. 一.13. .67. .10. 計算問題にもっと時間をかけてほしい. .01. .26. .63. 一.03. 説明された内容を理解しようとしたが,時間が足りなかった. .31. ,10. .61. 一,00. 勉強することが多くて困った. .09. .16. .59. 一.13. 授業でわからないところは,そのままにしておいた. 一.13. ,06. .45. 一.14. 剛■一−一一■願−一一嗣−一一−扁一一一一,一−−一一一一圏嗣闇一一一一一−閣一一. 一一一 一. 幽 閣一一. 剛騙一−. 一−一一. −一剛 一. 一 一一 一. ノートをきちんととった. .29. 一.18. .06. .62. まじめに勉強に取り組んだ. .08. .13. 一.16. .60. 宿題を忘れずにした. .00. .18. 一.09. .55. 授業中,いねむりをしなかった. 一,07. 一.01. 一.29. .46. できるだけ集中して授業をうけた. .13. ,29. .02. .45. 教科書やノート等の忘れ物が少なくなった. .05. .01. 一,05. .44. 固有値. 8.68   2,54  1.90   1.52. ・7・.

(13) TABLE1−2  予備調査因子相関行列 因子. 1. 2. 3. 4. ー   ウ﹄   3   ▲T. .64. .49. 一.49. 40. 53. 一.24.              本調査 実施時期及び対象者.  平成18年2月下旬に,調査①のタイプ0∼タイプ4にあて はまる9校(男子1414名,女子1335名)を対象として実施した。 質問紙の作成.  予備調査の結果,3項目を削除し,新たに3項目を追加した 学習に関する(①学習意欲14項目②個別学習機会8項目③学習 態度や授業の雰囲気7項目④授業理解阻害要因9項目)38項目 と家庭生活に関する6項目とした。. 手続き 数学教科担任が授業時に一斉配布により実施した。. 対象生徒数及び結果.  分析の対象としたのは,学習及び家庭生活の各項目を通して 欠損のないデータのみとした。また,授業タイプ別分析対象者 数をTABLE1・3に示した。  TABLE1−3 本調査の授業タイプ別分析対象数(名) 学年/授業形態. タイプ0. タィプ①. タィフ。②. タィフ。③. タィフ。④. 合計. 1年. 154. 555. 347. 197. 79. 1372. 2年. 246. 0. 0. 55. 0. 301. 3年. 215. 48. 99. 161. 553. 1076. 合計. 男(1414名). 回匝ヨ[亜]回[亙工亜i.  TABLE1・3の被験者を対象として,30項目の学習に関する質 問項目を用いて探索的因子分析をおこなった。因子数は固有値. ・8・.

(14) 1以上の基準を設け,さらに因子の解釈ができにくい項目を除. いた19項目に対して主因子法によるプロマックス回転をおこ ない,第1因子は学習態度(α=.77),第2因子は授業理解阻害 要因(αニ.76),第3因子は個別学習機会(α=.72),第4因子は. 内発的動機づけ(α=.77)と名づけた。また,因子負荷量は TABLE1−4,因子間相関はTABLE!−5に示した。  TABLE1−4  数学学習に関する本調査の因子分析結果(フ。ロマックス回転後) F1. 項  目. F2. F3. F4. ノートをきちんととった. .73. ・.05. .11. ・.12. 宿題を忘れずにした. .66. ・.08. ・.02. .05. 教科書やノート等の忘れ物が少なくなった. .63. ・.04. .06. 一.12. できるだけ集中して授業をうけた. .54. .00. .04. .24. 授業では,私語をしないように気をつけた. 。44. .08. ・.20. .24. 周■■一一一ロ■■一甲■”■■一一一国隅一一■瞬一閣一一一幽一■■■一一幽−一一一一−囎ロー. 授業の説明をもっとわかりやすくしてほしい. 一閣一一一−. 一 一一−一. 一一一一一 ・.10. 一顧一幽 .09. .00. .70. 勉強内容がむずかしくて,やる気がでなかった. ・.03. .67. .08. ・.27. 計算問題にもっと時間をかけてほしい. ・.01. .62. .10. .24. 勉強することが多くて困った. 一.02. .56. .10. ・.04.  一.03.  .49. ・。06. ・.22. 閣一一一 .83. 一一一一. 授業でわからないところは,そのままにしておいた 一一一一一一一−一−一一一一一廟一一一一嗣一一一釦一一一一陶閣一−一幽. −一幽賜一 ・.14. 幽閣一一. わからない問題を友達に教えてもらった. .16. .16. .54. ・.10. 理解しにくい問題は,くり返し説明してくれた. .10. ・.19. .52. .00. ・.12. .04. .51. .20. .16. .13. .42. .05. 授業中,先生にわからないところを教えてもらった. 授業中,先生に質問した わかりにくい問題を友達と一緒に教えあった 一一一噸一聞一一−一一聞一−嘲一一■一一一蝉一一一繭一一一一■■一−−閣一一. 一聰一一一一. 一.03. 一一幽一一. 圏一一一一. .05. 一−一一一. 成績があがるように根気強く,努力した. .18. .14. .00. .68. わからないことでも自分の力で答えを見つけようと努力した. .13. .09. .01. .68. 数学の学力が伸びてうれしい. 一.07. ・.12. .06. 。60. 問題を解くことがおもしろくなった. ・.07. ・.05. .10. .58. 固有値. 5.59   2.21. ・9・. 1.64   1.13.

(15) TABLE1−5  本調査因子相関行列 因子. 1. 2. 4. 3. −   ∩∠   3   4. 一.25. 41. ・.23. 64. .43. .51. 【調査結果の分析内容・項目の決定】.  検証的因子分析による,4因子の項目決定について 「学習態度の形成状況」について.  探索的因子分析結果の「学習態度」因子の各項目(5項目). に対して,Amos5を用いて,検証的因子分析をおこない,適 合度指標の良い4項目を以後の分析対象とした(TABLE1−6)。 適合度指標(■2乗=15.85,誰』2,.ρ値=.00,0πニ.99,!10πニ.98, 0π=.99,E〃1β且4=.05,!1■0』31.85)であった。. TABLE1−6 分析に用いることを決定した項目及び因子負荷量 SEI iノートをきちんととった. .74. SE4i宿題を忘れずにした. .73. SE5i教科書やノート等の忘れ物が少なくなった. .60. SE8iできるだけ集中して授業をうけた. .68.  なお,この因子の信頼性係数(Cronbachα)は.78であり,内的. 整合性は十分あると判断した。. 「授業理解阻害要因」について.  探索的因子分析結果の「授業理解阻害要因」因子の各項目(5. 項目)に対して,検証的因子分析をおこない,適合度指標の良 い4項目を以後の分析対象とした(TABLE1−7)。  適合度指標(κ2乗二34.58,df=2,p値二.00,GFI=.99,AGFI=.97, CFIニ.99,E〃3丑4ニ.07,AIC=50.58)であった。 ・10・.

(16) TABLE1−7 分析に用いることを決定した項目及び因子負荷量 SE25i授業の説明をもっとわかりやすくしてほしい. .57. SE24i勉強内容がむずかしくて,やる気がでなかった. .88. SE20i勉強することが多くて困った. .52. SE23i授業でわからないところは,そのままにしておいた. .69.  なお,この因子の信頼性係数(Cronbachα)は.76であり,内的. 整合性は十分あると判断した。 「個別学習機会』について. 探索的因子分析結果の「個別学習機会」因子の各項目(5項目) に対して,検証的因子分析をおこない,適合度指標の良い4項 目を以後の分析対象とした(TABLE1−8)。  適合度指標(−2乗=82.84,ゴ奔2,p値二.00,(7πニ.98,且σ冊=.93,. 6辺饗.94,EM3丑4=.08,。41俳98.84)であった。. TABLE1−8 分析に用いることを決定した項目及び因子負荷量 SE17iわからない問題を友達に教えてもらった. .74. SE13i理解しにくい問題は,くり返し説明してくれた. .39. SEg i授業中,先生に質問した. .34. SE26iわかりにくい問題を友達と一緒に教えあった. .70.  なお,この因子の信頼性係数(Cronb&chα)は。62であり,内的. 整合性は高いとは言えない。この理由は,教師の生徒への関わ り方は,教師によって異なると考えられ,これら4項目が必ず しも共変するとは限らないためであると考えられる。しかし,. これら4項目を1因子と仮定したモデルのデータとの適合もよ く,意味的にも1つの因子として扱うことが妥当であると判断 した。. ・11一.

(17) 「内発的動機づけ」について. 探索的因子分析結果の「内発的動機づけ」因子の各項目(5項 目)に対して,検証的因子分析をおこない,適合度指標の良い 4項目を以後の分析対象とした(TABLE1−9)。  適合度指標(−2乗=44.47,ゴ監2,p値二.00,θπニ.97,。4θπニ,84, 0π露.96,丑%β丑4ニ.08, ・4∫6ヒ60.47)であった。.  TABLE1−9 分析に用いることを決定した項目及び因子負荷量 SE31i成績があがるように根気強く,努力した. .75. SE301わからないことでも自分の力で答えを見つけようと努力した. .76. SE36i数学の学力が伸びてうれしい. .62. SE381問題を解くことがおもしろくなった. .59.  なお,この因子の信頼性係数(Cronbachα)は.77であり,内 的整合性は十分あると判断した。 【分析の方法】. ①記述統計量の算出と平均値の差の検討 「学習態度の形成状況」「授業理解の阻害要因」「個別学習の機 会」及び「内発的動機づけ」の記述統計量を,5つの授業タイ プ別に求めた。また,「学習態度」「授業理解の阻害要因」「個別. 学習機会」「内発的動機づけ」の4つの因子について,正規分布 を仮定できないため, Kruskal Wallis検定より,5つの授業 タイプにおける因子の得点順位差について検討をおこなった。 その結果,すべてにおいて有意な差が見られたので,その後, Games・Howel1法による多重比較を行うことによって検討するこ とにした。. ②構造方程式モデリングによる分析  FIGU’RE1・1の通り,2っの構造方程式モデルを仮定し,Amos5. を用いた最尤推定法による,各学年・教科ごとに,5つの授業 タイプ間の平均構造を導入した多母集団同時分析をおこない, ・12・.

(18) 各パラメータの推定をおこなった。なお,図中の円形は潜在変 数(因子)であることを示し,各因子の観測変数は省略した。 また,各学年において,授業タイプ間で「個別学習の機会」「授 業理解の阻害要因」「学習態度の形成状況」,及び「内発的動機 づけ」の因子負荷量は等値であるという制約を置いたが,各潜 在変数の平均および切片には等値制約を課さなかった。  なお,結果の解釈に当たっては標準偏回帰係数(Standardized partialregressioncoefficient)を用い,以下のように行うこととし た。. 授業理解 阻害要因. 内発的動機づけ 個別学習  機会. 授業理解 且害要因. 学習態度.    個別学習.    機会 FIGURE1−1 本研究で仮定した2っの構造方程式モデル. ・13・.

(19) 1,構造方程式モデルの直接効果と間接効果の解釈  第1に,r授業理解の阻害要因」から「個別学習機会」へのパ スは,授業理解の阻害要因が個別学習機会に与える影響を表し ており,以下のように解釈できる。 ・「授業理解の阻害要因」から「個別学習機会」の標準偏回帰係. 数が有意な正の値の場合,勉強内容がむずかしかったり,先生 の説明が分からなかったなどと感じている生徒ほど個別学習の 機会が多いと感じている。. ・「授業理解の阻害要因」から「個別学習機会」の標準偏回帰係. 数が有意な負の値の場合は,勉強内容がむずかしかったり,先 生の説明が分からなかったなどと感じている生徒ほど個別学習 の機会は少ないと感じている。 ・ r授業理解の阻害要因」からr個別学習機会」の標準偏回帰.  係数が有意でない場合は,先生の説明が分からなかったなど  と感じることが個別学習の機会に影響していない。  第2に,「個別学習機会」から「内発的動機づけ」ないし「学 習態度」へのパスは,個別学習機会の多さと「内発的動機づけ」 ないしr学習態度」との関係を表す。このr個別学習機会」は,. 先に言及した「授業理解阻害要因」からの影響を受けると仮定 したため,以下のように解釈できる。なお,計9通りの解釈パ ターンがあることになるが,本研究の結果の解釈に必要となる 4通りに限ってとりあげることとした。 i「授業理解の阻害要因」から「個別学習機会」への標準偏回.  帰係数が有意な負の値であり,かつr個別学習機会」からr内  発的動機づけ」への標準偏回帰係数が有意な正の値である場  合,勉強内容がむずかしかったり,先生の説明が分からなか.  ったなどと感じている生徒ほど個別学習の機会が多いとは感 一14・.

(20)  じていないが,個別学習機会の多い生徒ほど内発的動機づけ  は高まっている。. 聾 「授業理解の阻害要因」から「個別学習機会」への標準偏回.  帰係数が有意な負の値であり,かつ「個別学習機会」から「内.  発的動機づけ」への標準偏回帰係数が有意ではない場合,勉  強内容がむずかしかったり,先生の説明が分からなかったな  どと感じている生徒ほど個別学習の機会が多いとは感じてい  ないが,個別学習機会の多少によって内発的動機づけの差は  生じていない。. iii r授業理解の阻害要因」からr個別学習機会」への標準偏回.  帰係数が有意ではなく,かつr個別学習機会」からr内発的  動機づけ」への標準偏回帰係数が有意な正の値である場合,  勉強内容がむずかしかったり,先生の説明が分からなかった.  などと感じることと個別学習機会には関係がない。そのうえ  で,個別学習機会の多い生徒の内発的動機づけは高まってい  るが,そうではない生徒の内発的動機づけは低くなっている。. iv「授業理解の阻害要因」から「個別学習機会」への標準偏回.  帰係数が有意ではなく,かっ「個別学習機会」から「内発的.  動機づけ」への標準偏回帰係数も有意ではない場合,個別学  習機会の多少によって内発的動機づけ差は生じていない。こ  れらの解釈例は,従属変数が「内発的動機づけ」のみならず  r学習態度の形成」であっても同様に適用できる。. 第3に,「授業理解の阻害要因」から「内発的動機づけ」ないし r学習態度」へのパスは,授業理解の阻害要因が内発的動機づ け,ないし学習態度に与える影響を表しており,以下のように 解釈できる。. ・「授業理解の阻害要因」から「内発的動機づけ」への標準偏回.  帰係数が有意な負の値の場合,勉強内容がむずかしかったり, ・15・.

(21)  先生の説明が分からなかったなどと感じることが,内発的動  機づけを低めていると解釈する。すなわち,勉強内容がむず  かしかったり,先生の説明が分からなかったなどと感じてい  る生徒ほど内発的動機づけは低く,そうではない生徒の内発  的動機づけは高いといった,いわゆる内発的動機づけ意欲の  差が生じているケースである。 ・「授業理解の阻害要因」から「内発的動機づけ」への標準偏回  帰係数が有意ではない場合,勉強内容がむずかしかったり,.  先生の説明が分からなかったと感じることは内発的動機づけ.  には影響しないと解釈する。すなわち,勉強内容がむずかし  かったり,先生の説明が分からなかったなどと感じている生  徒ほど内発的動機づけは低く,そうではない生徒の内発的動.  機づけは高いといった,いわゆる内発的動機づけ意欲の差は  生じていないケースである。  なお,このようなことは起こりえないのだが,仮に「授業理 解の阻害要因」から「内発的動機づけ」への標準偏回帰係数が 有意な正の値の場合,勉強内容がむずかしかったり,先生の説 明が分からなかったなどと感じることが,内発的動機づけを高 めていると解釈することになる。これらの解釈例は,従属変数 が「内発的動機づけ」のみならず「学習態度」であっても同様 に適用できる。. H,標準偏回帰係数の比較. 本研究ではFIGURE1−1に示したモデルの推定値を,5つの授業 タイプ別に比較することによって,当該授業のタイプがどのよ うな授業であるのか,その特質を検討することとした。その際. の要領を,FIGURE1−2を用いて説明すると,以下のように解釈 を行うこととなる。 ・16・.

(22) 授業タイプA. 内 _   局 発 的. 授業タイプB. 動. 機 づ. 授業タイプC. け.   低.      低      高      授業理解阻害要因. FIGURE1−2標準偏回帰係数の比較の概念図.  授業タイプAでは,授業理解の阻害要因の高低によって内発 的動機づけ意欲の差が生じている。  一方,授業タイプBでは授業理解の阻害要因の高低による内. 発的動機意欲の差は生じていない。したがって,授業タイプB の方が,勉強内容がむずかしかったり,先生の説明が分からな かったなどと感じている生徒が内発的動機が低くなる傾向を抑 制していると解釈する。つまり,授業タイプBには内発的動機 の底上げ効果があると考えられるのである。 また,授業タイプCは,勉強内容がむずかしかったり,先生の. 説明が分からなかったなどと感じている生徒が内発的動機が低 くなる傾向を抑制しているものの,授業理解の阻害要因の高低 にかかわらず内発的動機が低い。したがって,授業タイプAと. Cを比較した場合は,授業タイプAの方がよいと判断できる。  本研究では,それぞれの授業タイプが,どのような生徒の学 習成果(内発的動機,学習態度)に対して,いかに働きかけて いるのかという視点から結果の解釈をおこない,一人一人の子 どもの諸要因の構造的特質を込みにした授業タイプの特徴の記 述を試みることとした。 ・17・.

(23) 【考察の方法】. 以上の方法による分析結果は,次の順で提示される。 ・「個別学習の機会」「学習への内発的な動機づけ」「授業理解の. 阻害要因」,及び「学習態度の形成状況」の記述統計量 ・「個別学習の機会」「学習への内発的な動機づけ」「授業理解の.  阻害要因」,及び「学習態度の形成状況」の因子の平均値の差.  の多重比較の結果. ・構造方程式モデルの推定値  次に,これらの結果に対して,先に述べたとおり,以下の考 察を行う。. ・「個別学習の機会」「授業理解の阻害要因」「学習への内発的動.  機づけ」,及び「学習態度の形成状況」の因子の平均値の差の.  多重比較の結果の解釈. ・構造方程式モデルの直接効果と間接効果の解釈 ・標準偏回帰係数の解釈と比較 ・総合的考察  なお,総合的考察においては,それぞれの授業タイプがどの ような特質を持っているのか,また,もっとも適切な授業タイ プは何なのかということを中心に,記述統計量,多重比較の結 果,構造方程式モデルの推定値に対して総合的に考察をおこな い,今後の展望を提供しうるように努めることとした。. 第2節【結果及び考察】. 1 記述統計量 授業タイプ0∼4別に,r学習態度の形成状況」(最小4点∼最 大24点),「授業理解の阻害要因」(最小4点∼最大24点),「個. 別学習の機会」(最小4点∼最大24点)及び「内発的動機づ け」(最小4点∼最大24点)に関する記述統計量を示すと ・18・.

(24) TABLEHOの通りであった。 TABLE1−10各因子の授業形態別平均値(3刀)と分散分析及び多重比較        変   数. 授業理解. 人数. 業形態(タイプ). ・タイプ0. 個別学習. 内発的. 学習態度 害要因. 機会. 機づけ. 平均. 平均. 平均. 平均. 30. 50. SO. 3z). 17.68. 13.71. 13.74. 13.69. 4.86. 3.94. 4.74. 17.68. 14.26. 14.52. 14.09. 4.09. 4.73. 4.29. 4.55. 17.45. 13.01. 14.44. 14.17. 4.37. 4.03. 4.29. 17.81. 14.24. 14.59. 13.40. 3.81. 4.67. 3.98. 4.31. 18.39. 12.56. 15.90. 15.12. 3.84. 4.68. 4.04. 4.21. 17.77. 13.53. 14.65. 14.14. 4.02. 4.73. 4.13. 4.48. 655.   (一斉指導). ・タイプ1. 4.25. 603.   (TT指導). ・タイプ2. 446. (1学級均一2分割). ・タイプ3. 3.93. 413. (2学級均一3分割). ・タイプ4. 632. 1学級2分割習熟度別). 全 体 F値(−2). 多重比較 (授業形態別). 2,749. i23.92***i59.64***. 94.94***   50.45***. 0,1,2く4     4く0,1,3. 0,1,2,3く4    0,1,2,3,く4.     2<1,3. 0く1,2,3.                           *禽★P<.001.  まず,「学習態度の形成状況」に関する記述統計量をみると,. 授業タイプ0∼4のそれぞれの平均値は,タイプ2の17.45点 (3刀3.93)∼タイプ4の18.39点(303.84)の範囲内にあり,全. 平均は17.77点(SO4.02)である。学習態度の形成状況がrと. てもよくあてはまる一よくあてはまる一すこしあてはまる一す こしあてはまらない一かなりあてはまらない一まったくあては ・19・.

(25) まらない」の6件法による結果であり,学習態度の形成状況は 「すこしあてはまる」と「よくあてはまる」のうちの,「すこし あてはまる」側にやや寄っている。どの授業タイプにおいても. 学習態度の形成状況は比較的良好な状況にあり,中でもタイプ 4にその傾向がより多い状況が明らかになった。 次に,「授業理解の阻害要因」に関する記述統計量をみると,授 業タイプ0∼4のそれぞれの平均値は,タイプ4の12.56点(SO 4.68)∼タイプ1の14.26点(S、04.73)の範囲内にあり,全平均. は13.53点(3刀4.73)である。授業理解の阻害要因が「とても. よくあてはまる一よくあてはまる一すこしあてはまる一すこし あてはまらない一かなりあてはまらない一まったくあてはまら. ない」の6件法による結果であり,阻害要因は「すこしあては まる』と「すこしあてはまらない」のうちの,「すこしあてはま らない」側にやや寄っている。どの授業タイプにおいても授業. 理解の条件は比較的よいが,タイプ4はその中でもよりよい状 況にあることが明らかになった。 「個別学習機会」に関する記述統計量をみると,授業タイプ0 ∼4のそれぞれの平均値は,タイプ1の13.74点(3P3.94)∼タ イプ4の15.90点(SO4.04)の範囲内にあり,全平均は14.65 点(乱04.13)である。個別学習機会が「とてもよくあてはまる一. よくあてはまる一すこしあてはまる一すこしあてはまらない一. かなりあてはまらない一まったくあてはまらない」の6件法に よる結果であり,個別学習の機会はrすこしあてはまる」とrす こしあてはまらない」のうちの,「すこしあてはまる」側にかな り寄っている。タイプ1以外の授業タイプにおいて,個別学習 の機会は比較的良好な状況にあり,中でもタイプ4はよりよい 状況にあることが明らかになった。 「内発的動機づけ」に関する記述統計量をみると,授業タイプ. 0∼4のそれぞれの平均値は,タイプ3の13.40点(SP4.31)∼ ・20・.

(26) タイプ4の15.12点(5刀4.21)の範囲内にあり,全平均は14.14 点(5、04.48)である。内発的動機づけが「とてもよくあてはまる. 一よくあてはまる一すこしあてはまる一すこしあてはまらない 一かなりあてはまらない一まったくあてはまらない」の6件法 による結果であり,内発的動機づけは「すこしあてはまらない」. の付近にある。どの授業タイプでも生徒の望ましい内発的動機. づけを形成しているとはいえず,中でもタイプ3及びタイプ1 にその傾向がより多い状況が明らかになった。. 2各授業タイプ間における平均値の差の検定 「学習態度」「授業理解の阻害要因」「個別学習機会」「内発的動. 機づけ」の4つの因子について,正規分布を仮定できないため,. Kruskal w&11is検定より,5つの授業タイプにおける因子の得. 点順位差について検討をおこなった。その結果,学習態度 (ゐ=23.92,ρ<.001),授業理解の阻害要因(ゐ=59.64,ρく.001),. 個別学習機会(.h=94.94,ρ<.001),内発的動機づけ(ゐニ50.45,. ρく.001),のすべてにおいて有意な差が見られた。その後,「学 習態度」「授業理解の阻害要因」「個別学習機会」「内発的動機づ. け」の4つの因子の平均の差について,Games・Howel1法によ る多重比較をおこなった。以下には,この多重比較の結果,各 授業タイプ間において,平均値の差が5%水準で有意であった ものを示している。. (1)「学習態度」は授業タイプ0,1,2<4であった。したがって,. r1学級一斉指導」rティームティーチングによる一斉指導」r2. 学級均一3分割少人数指導」より 「1学級2分割習熟度別少人 数指導」の方が,生徒の学習態度の平均は高いことが示唆され た。なお,その他の授業タイプ間には有意差はみられなかった。 (2)「授業理解の阻害要因」は授業タイプ4<0,1,3及び2く1,3. であった。したがって,「1学級2分割習熟度別人少数指導」よ ・21・.

(27) り「1学級一斉指導」「ティームティーチングによる一斉指導」. 「2学級均一3分割少人数指導」の方が,また,「1学級均一2 分割少人数指導」より「ティームティーチングによる一斉指導」. r2学級均一3分割少人数指導」の方が授業理解の阻害要因の 平均が高いことが示唆された。なお,その他の授業タイプ間に おいて,有意差はみられなかった。 (3)「個別学習機会」は,授業タイプ0,1,2,3く4及び0く1,2,3. であった。したがって,「1学級一斉指導」「ティームティーチ ングによる一斉指導」「1学級均一2分割少人数指導」より「1. 学級2分割習熟度別少人数指導」の方が,また,「1学級一斉指 導」より「ティームティーチングによる一斉指導」r1学級均一. 2分割少人数指導」「2学級均一3分割少人数指導」より「1学 級2分割習熟度別少人数指導」の方が,個別学習の機会の平均 は高いことが示唆された。なお,その他の授業タイプ間には有 意差はみられなかった。 (4) 「内発的動機づけ」は授業タイプ0,1,2,3く4であった。し. たがって,「1学級一斉指導」「ティームティーチングによる一. 斉指導」「1学級均一2分割少人数指導」「2学級均一3分割少 人数指導」より r1学級2分割習熟度別少人数指導」の方が, 生徒の内発的動機づけの平均は高いことが示唆された。なお, その他の授業タイプ間には有意差はみられなかった。. 2構造方程式モデリングの結果 2・1授業理解の阻害要因,個別学習機会と内発的動機づけの関係. FIGURE1・3に示した構造方程式モデルを仮定し,Amos5を用 いた最尤推定法による,5つの授業タイプ問の平均構造を導入 した多母集団同時分析をおこない,各パラメータの推定をおこ なった。.  なお,図中の円形は潜在変数(因子)であることを示し,各因 ・22一.

(28) 子の観測変数及び誤差変数は省略した。これらのモデルにおい ては,授業タイプ間で因子負荷量(潜在変数から観測変数へのパ ス)は等値制約を置いたが,各潜在変数の平均及び切片には等値. 制約を課さなかった。適合度指標を検討した結果,このモデル はデータとのあてはまりはよいと判断された。なお,数値は,. 上からそれぞれ授業タイプ0から4までの順に示している。. 璽):::::: ・.52噛鼎 ・.38慶史慶. ・.57禽饗愛.         :1:lll. ・.46*嚢曹. ・.42★費需.         .35鼎壷. \.   ・.32★畑.  個別学習.   ・.14.   機会.   ・.30*鼎. 授業理解 阻害要因.   一.11   ・.19☆*費.   歯*歯ρ<.001. FIGURE1・3授業理解の阻害要因,個別学習機会の内発的動機づけに.          及ぼす直接効果と問接効果    (∬2(315)ニ1632.65,ρ=.00,6辺㍗.86,EMβ別二.04). ①授業理解の阻害要因と個別学習機会との関係. FIGURE1・3に示したとおり,「授業理解阻害要因」から「個別 学習機会」への標準偏回帰係数は,授業タイプ2,3において は,有意ではなかった。したがって,授業タイプ2,3におい ては,勉強内容がむずかしかったり,教師の説明が分からなか ・23・.

(29) ったなどと感じることが,個別学習の機会に影響していないこ とが示された。.  一方,授業タイプ0,1,4においては,「授業理解阻害要因」 から「個別学習機会」への標準偏回帰係数は,有意な負の値で. あった。したがって,授業タイプ0,1,4においては,勉強 内容がむずかしかったり,教師の説明が分からなかったなどと. 感じている生徒ほど個別学習の機会が少ないと感じている。そ の中でも,「授業理解の阻害要因」から「個別学習機会」への標 準偏回帰係数の大小を比較すると,授業タイプ4においては相 対的に低い負の値であった。したがって,r1学級2分割習熟度 別少人数指導」では他の授業と比べて,勉強内容がむずかしか ったり,教師の説明が分からなかったなどと感じている生徒ほ ど個別学習の機会が少ないと感じている差が生じる傾向が抑制 されていることが示された。. ②個別学習機会と内発的動機づけとの関係. 授業タイプ0,1,4において,「授業理解の阻害要因」から「個 別学習機会」への標準偏回帰係数が有意な負の値であり,かつ. r個別学習機会」からr内発的動機づけ」への標準偏回帰係数 が有意な正の値であった。したがって,「1学級一斉指導」「テ. ィームティーチングによる一斉指導」及び「1学級2分割習熟 度別少人数指導」では,勉強内容がむずかしかったり,教師の 説明が分からなかったなどと感じている生徒ほど個別学習の機 会が多いとは感じていないが,個別学習機会の多い生徒ほど内 発的動機づけは高まっていることが示された。.  一方,授業タイプ2,3においては,r授業理解の阻害要因」 から「個別学習機会」への標準偏回帰係数が有意ではなく,か つ「個別学習機会」から「内発的動機づけ」への標準偏回帰係 数が有意な正の値であった。したがって,「1学級均一2分割少 一24・.

(30) 人数指導」r2学級均一3分割少人数指導」においては,勉強内 容がむずかしかったり,教師の説明が分からなかったなどと感 じることと個別学習の機会には関係がない。その上で,個別学. 習機会の多い生徒の内発的動機づけは高いが,そうでない生徒 の内発的動機づけは低くなっていることが示された。 ③授業理解の阻害要因と内発的動機づけの関係 すべての授業タイプにおいて,「授業理解の阻害要因」から「内 発的動機づけ」への標準偏回帰係数は,有意な負の値であった。. したがって,これらの授業タイプにおいては,勉強内容がむず かしかったり,教師の説明が分からなかったなどと感じること が,内発的動機づけを低くめていることが示された。すなわち,. 勉強内容がむずかしかったり,教師の説明が分からなかったな どと感じている生徒ほど内発的動機づけは低く,そうではない 生徒の内発的動機づけは高いといった,いわゆる内発的動機づ けへの差が生じていることが示された。.  また,その中で,r授業理解の阻害要因」から「内発的動機づ け」への標準偏回帰係数の大小を比較すると,授業タイプ1, 4においては相対的に低い負の値であった。したがって,「ティ. ームティーチングによる一斉指導」「1学級2分割習熟度別少人 数指導」では他の授業と比べて,勉強内容がむずかしかったり,. 教師の説明が分からなかったなどと感じている生徒ほど内発的 動機は低く,そうではない生徒の内発的動機は高いといった差 が生じる傾向が抑制されていることが示された。 2・2授業理解の阻害要因,個別学習機会と学習態度の関係. FIGURE1・4に示した構造方程式モデルを仮定し,Amos5を用 いた最尤推定法による,5つの授業タイプ間の平均構造を導入 した多母集団同時分析をおこない,各パラメータの推定をおこ ・25・.

(31) なった。これらのモデルにおいては,授業タイプ間で因子負荷 量(潜在変数から観測変数へのパス)は等値制約を置いたが,各. 潜在変数の平均及び切片には等値制約を課さなかった。適合度 指標を検討した結果,このモデルはデータとのあてはまりはよ いと判断された。なお,数値は,上からそれぞれ授業タイプ0 から4までの順に示している。. :::::::>垂∼::;:::. 一.47需鳶費. .39禽鳶禽. ’.28需禽會. .41嚢嚢需. 。38*☆★. 昌.28禽壷禽 ■.30壷曹曹. 授業理解 阻害要因. 薗.32倉*饗.     個別学習. 暉.13. 機 A五. ’.12 。.19嚢嚢需. **士. <.001. :FIGURE1−4授業理解の阻害要因,個別学習機会の学習態度に          及ぼす直接効果と問接効果     (■2(291)ニ1460.42,ρ=.00,6辺㍗.87,EM認且二.04). ①授業理解の阻害要因と個別学習機会との関係. FIGURE1・4に示したとおり,r授業理解阻害要因」から「個別 学習機会」への標準偏回帰係数は,授業タイプ2,3において. は,有意ではなかった。したがって,授業タイプ2,3におい ては,勉強内容がむずかしかったり,教師の説明が分からなか ・26・.

(32) ったなどと感じることが,個別学習機会に影響していないこと が示された。.  一方,授業タイプ0,1,4においては,「授業理解阻害要因」 からr個別学習機会」への標準偏回帰係数は,有意な負の値で. あった。したがって,授業タイプ0,1,4においては,勉強 内容がむずかしかったり,教師の説明が分からなかったなどと. 感じている生徒ほど個別学習機会が少ないと感じている。その 中でも,r授業理解の阻害要因」からr個別学習機会」への標準. 偏回帰係数の大小を比較すると,授業タイプ4においては相対 的に低い負の値であった。したがって,r1学級2分割習熟度別 少人数指導」では他の授業と比べて,勉強内容がむずかしかっ たり,教師の説明が分からなかったなどと感じている生徒ほど. 個別学習機会が少ないと感じている差が生じる傾向が抑制され ていることが示された。. ②個別学習機会と学習態度との関係. 授業タイプ0,1,4において,「授業理解の阻害要因」から「個 別学習機会」への標準偏回帰係数が有意な負の値であり,かつ. r個別学習機会」からr学習態度」への標準偏回帰係数が有意 な正の値であった。したがって,「1学級一斉指導」「ティーム ティーチングによる一斉指導」及び「1学級2分割習熟度別人 少数指導」では,勉強内容がむずかしかったり,教師の説明が 分からなかったなどと感じている生徒ほど個別学習の機会が多 いとは感じていないが,個別学習機会の多い生徒ほど学習態度 はよいことが示された。.  一方,授業タイプ2,3においては,「授業理解の阻害要因」 から「個別学習機会」への標準偏回帰係数が有意ではなく,か っ「個別学習機会」から「学習態度」への標準偏回帰係数が有 意な正の値であった。したがって,「1学級均一2分割少人数指 ・27・.

(33) 導」r2学級均一3分割少人数指導」においては,勉強内容がむ ずかしかったり,教師の説明が分からなかったなどと感じるこ とと個別学習機会には関係がない。その上で,個別学習機会の 多い生徒の学習態度はよいが,そうでない生徒の学習態度は悪 くなっていることが示された。. ③授業理解の阻害要因と学習態度の関係 すべての授業タイプにおいて,「授業理解の阻害要因」から「学. 習態度」への標準偏回帰係数は,有意な負の値であった。した がって,これらの授業タイプにおいては,勉強内容がむずかし かったり,教師の説明が分からなかったなどと感じることが, 学習態度を悪くしていることが示された。すなわち,勉強内容 がむずかしかったり,教師の説明が分からなかったなどと感じ ている生徒ほど学習態度は悪く,そうではない生徒の学習態度 はよいといった差が生じていることが示された。  しかし,「授業理解の阻害要因」から「学習態度」への標準偏. 回帰係数の大小を比較すると,授業タイプ3,4においては, 他の授業タイプと比較して相対的に低い負の値であった。した. がって,「2学級均一3分割少人数指導」「1学級2分割習熟度 別少人数指導」においては,勉強内容がむずかしかったり,教 師の説明が分からなかったなどと感じている生徒ほど学習態度 は悪く,そうではない生徒の学習態度はよいといった差が生じ る傾向が抑制されていることが示された。. ・28・.

(34) 第3節【総合的考察】 3・1「内発的動機づけ」の形成をめぐる記述統計量の分析結果と.   構造方程式モデリングの結果の総合的考察.  「内発的動機づけ」の形成においては,授業タイプ4の「1 学級2分割習熟度別少人数指導」の有効性がクローズアップさ れる。すなわち,全ての授業タイプにおいて,個別学習機会の 多い生徒の内発的動機づけは高いが,そうではない生徒の内発 的動機づけは低くなっていることが示された。しかし,rティー ムティーチングによる一斉指導」と「1学級2分割習熟度別少 人数指導」においては,勉強内容がむずかしかったり,教師の 説明が分からなかったなどと感じる阻害要因の高い(多い)生 徒ほど内発的動機づけは低くなるが,その傾向を抑制する度合 いが,ほぼ同等に強いことが認められる。逆に言えば,これら 2つの授業タイプは,内発的動機づけの底上げ効果がより強く 認められる。しかも,「内発的動機づけ」の因子の平均値の差を. 検討した結果,r1学級2分割習熟度別少人数指導」がrティー ムティーチングによる一斉指導」や他の授業タイプよりも有意 に高かった。これらのことから,1学級2分割習熟度別少人数 指導が,他の授業タイプに比べ,より多くの生徒の内発的動機 づけを育てるという点でよりよい授業法であるといえよう。 3・2 「学習態度」の形成をめぐる記述統計量の分析結果と.    構造方程式モデリングの結果の総合的考察. 「学習態度」の形成においては,授業タイプ4の「1学級2分 割習熟度別少人数指導」の有効性がクローズアップされる。す なわち,全ての授業タイプにおいて,個別学習機会の多い生徒 の学習態度は高いが,そうではない生徒の学習態度は低くなっ. ていることが示された。しかし,r1学級2分割習熟度別少人数 指導」において,勉強内容がむずかしかったり,教師の説明が ・29一.

(35) 分からなかったなどと感じる阻害要因の高い(多い)生徒ほど 学習態度は低くなるが,その傾向を抑制する度合いが,ほぼ同. 等に強いことが認められる。逆に言えば,授業タイプ4は,他 の授業タイプと比較して,学習態度の底上げ効果がより強く認 められるのである。なお,「学習態度」の因子の平均値の差を検. 討した結果も,「1学級2分割習熟度別少人数指導」は,その他. 4つの授業タイプと比較して,その平均値が高かった。 これらのことから,「1学級2分割習熟度別少人数指導」が,他 の授業タイプに比べ,より多くの生徒の学習態度を育てるとい う点でよりよい授業法であるといえよう。. ・30・.

(36) 第3章  【研究2】  研究2では,A市:K中学校に於ける4年間の縦断的調査(平 成15年度及び平成16年度入学生)から,1学級2分割習熟度 別少人数指導と一斉指導の授業法の違いが「内発的動機づけ」. 形成の教育効果におよぼす影響を研究2一①及び研究2一②より 明らかにする。. 第1節 研究2一① 【目的】.  同一母集団における1学級2分割習熟度別少人数指導と一 斉指導の授業形態の違いが,内発的動機づけ形成という教育成 果に及ぼす影響について明らかにする。 【調査対象及び方法】. 調査時期.  平成16年度A市立K中学校入学生の第1,2,3学年時を対 象とし,各年度の10月中旬に実施した。 調査  く学習に関する質問紙調査>.  3件法による質問紙で構成され,内容は学習に関する10項目. とし,A市立K中学校の数学教師2名及び管理職2名の合計4 名により作成された。なお,調査は数学教科担当者が授業時に 一斉配布により実施した。 <対象者数,授業形態及び分析結果〉.  調査対象者数:A市立K中学平成16年度入学生(92名)  授業形態.     第1学年時(1学級2分割習熟度別少人数指導)     第2学年時(一斉指導)     第3学年時(1学級2分割習熟度別少人数指導). ・31・.

(37) <結果>.  分析にあたっては,欠損のなかった271名分(1年生時89 名,2年生時91名,3年生時91名)のデータを分析の対象と した。.  10項目の学習に関する質問項目を用いて探索的因子分析を おこなった。因子数は,固有値1.00以上の基準を設け,さらに 因子の解釈できにくい項目を除いた5項目に対して主因子法に よるプロマックス回転をおこなったところ,1因子を抽出し, 内発的動機づけ(α=.80)と名づけた。なお,因子負荷量をTABLE 2−1に示した。. TABLE2−1H16年度入学 数学学習に関する因子分析結果(フ。・マックス回転後) F1. 項  目. q12数学の勉強方法は身につきましたか. .80. q14数学に興味がでてきましたか. .74. ql1じっくり考えることができるようになってきたと思いますか. .63. qO7以前より分かるようになってきたと思いますか. .61. qO9授業で習ったことを復習していますか. .44. 固有値. 2.68. ・32・.

(38) 【結果】. く記述統計の算出と因子、(内発的動機づけ)の学年差の結果>.  平成16年度入学生の1年,2年,3年生時別に,「内発的動 機づけ」(最小5点∼最大15点)に関する記述統計量を示すと TABLE2−2の通りであった。 TABLE2−2 H16年度入学生数学調査の記述統計(内発的動機づけ). 人数.      変  数 年(授業タイ ). 内発的動機づけ 平均. SO. 最小値. 最大値. 1年時(少人数指導). 89. 9.73. 2.71. 6. 15. 2年時(一斉指導). 91. 7.55. 1.67. 5. 12. 3年時(少人数指導). 91. 10.26. 2.13. 5. 14. 全 体. 271. 9.18. 2.49. 5. 15.  TABLE2−2より,1年から3年時のr内発的動機づけ」の平均 は9.18点(SO2.49)であり,3年時の10.26点(5Z)2.13)及び1年時. の9.73点(502.71)が平均より高い値を示し,2年時の7.55点(5刀 1.67)は平均より低かった。. <各学年間における内発的動機づけの検討>.  同一集団での数学授業形態の違いにおいて,内発的動機づけ (学習意欲)に差が見られるか検討するために,学年を要因とす る反復測定による一元配置分散分析をおこなった。その結果, 有意な差が見られた(π2,268)=38.62,ρく.001)。そこで,Bonferroni. 法による多重比較をおこなった。その結果,2年時の一斉指導が,1. 年時の1学級2分割習熟度別少人数指導及び3年時の1学級2 分割習熟度別少人数指導よりも有意に低かった(2年時<1,3年時, ρく.001;・FIGURE2・1)。. ・33・.

(39) 得点. 10.5. 10 9.5. 9 8.5. 8 7.5. 毒.    1       2       3.         学年 FIGURE2−1 内発的動機づけの変化 【考察】.  FIGURE2−1の結果から,1学級2分割習熟度別少人数指導と一 斉指導の授業形態の違いが,生徒の学習に対する内発的動機づ. け形成に影響を及ぼしたことが示された。言いかえれば,1学 級2分割習熟度別少人数指導は一斉指導よりも内発的動機づけ 形成を高める授業法である。これより,生徒の内発的動機づけ. 向上を図るには,1学級2分割習熟度別少人数指導の第1学年 から第3学年までの全学年における継続的な実施が望まれる。. ・34・.

(40) 第2節 研究2・② 【目的】.  同一母集団における1学級2分割習熟度別少人数指導の第1 学年時と第3学年時の実施学年差が,生徒の内発的動機づけ形 成という教育成果に及ぼす影響について明らかにする。 【調査対象及び方法】. 調査時期.  平成15年度:K中学校入学生を対象とし,第1学年時は平成 16年3月上旬,第3学年時は平成18年3月上旬に実施した。 調査  く少人数授業に関する質問紙調査>.  3件法による質問紙で構成され,内容は学習に関する10項目. とし,A市立:K中学校の数学教師2名及び管理職2名の合計4 名により作成した。.  なお,調査は,数学教科担当者が授業時に一斉配布により実 施した。. く対象者数,授業形態及び分析結果〉. 調査対象者数:平成15年度入学生徒(63名).    第1学年時(1学級2分割習熟度別少人数指導)    第3学年時(1学級2分割習熟度別少人数指導)  尚,第2学年時は一斉指導でおこなった。 <結果>.  分析にあたっては,欠損のなかった122名分(1年生時61 名,3年生時61名)のデータを分析対象とした。.  10項目の学習に関する質問項目を用いて探索的因子分析を おこなった。因子数は,固有値1.00以上の基準を設け,さらに 因子の解釈ができにくい項目を除いた4項目に対して主因子法 によるプロマックス回転をおこなった。その結果,1因子を抽 出し,内発的動機づけ(αニ.82)と名づけた。なお,因子負荷量 ・35・.

参照

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