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中国内モンゴル自治区における小・中学生の傷害状況及び安全に関する知識,意識等の実態

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Academic year: 2021

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(1)中国内モンゴル自治区における小・中学生の 傷害状況及ぴ安全に関する知識,意識等の実態 教科・領域教育学専攻 生活・健康・総合内容系コース. M07245D  宝山 キーワード:内モンゴル 安全教育 国際比較. I.研究背景と目的  中国内モンゴルにおいては近年,子どもた ちの全死因のなかで疾病による死亡の割合は 年を追って減少しているが事件,事故,災害に. 2.方法.  調査方法は無記名式の質問紙によるものと した。調査内容は,負傷した場所4項目,事故. よる死亡の割合は年々増加しており,社会的 に大きな問題となっている。  本研究では,中国内モンゴルの農村部と都 市部の児童・生徒の傷害状況及び安全に関す る知識,意識を明らかにし,内モンゴルの安全 教育に資することを目的とした。 皿.研究対象及ぴ方法. の種類7項目,負傷の種類8項目,負傷した部 位5項目などの傷害状況24項目とした。安全 に関する知識,意識については,知識・理解5 項目,思考・判断3項目合わせて8項目とした。 負傷はr最近1年間に,医師の診療や手当を受 けたり家族や自分が応急手当を行ったりした. 1.対象. 月に実施した。分析は,SPSS12.0for Windows.  農村部では,中国内モンゴル包頭(バウト ウ)市の農村部にあるAモンゴル民族学校の 小学校5年生2クラス,中学校1年生2クラス, 中学校2年生2クラス,合わせて181人を対象. を使用し,関連性の検定にはカイ2乗検定を.  地域差と男女差については,有意差が認め. とした。表2−1。. られた項目を示す。.  都市部では,同市の都市部にあるBモンゴ ル民族小学校5年生2クラス,Cモンゴル民族 中学校1年生2クラス,中学2年生2クラス,. 1.傷害状況.  場所については,学校と回答したのは最も. 合わせて199人を対象とした。表2−2。. 多く,全体の16.9%(64/378人)だった。続いて. 怪我」とした。本研究は2008年6月及び9. 行い,Pく0.05を有意とした。. 皿.結果. 1)負傷した場所(4項目). 家15.0%(57/380人),路上4.5%(17/380人), 表2−1研究対象=農村部(人、%). 小5   中1   中2   合1+ 5,弓F   23(46、〕    26=44.8、〕   25(34.2“〕    74{40.9報〕. 女子    2フ(54,‘〕    32(55.2,‘〕   48(65.8,‘〕   10フ{59.1王). 合一十   50(27.6、)   58(32.1,‘)   73(40.3,‘〕   181{100、〕. 街3.7%(14/380人)の順であった。そして,地. 域差を見ると,学校及び街については,農村部. の方が発生率が高かった。男女差を見ると, 学校,家,路上については,男子の発生率の方 が高かった。. 2)事故の種類(7項目) 表2−2研晩対象:競市部(人,%) ’』、5   中1   中2   合計 易子    40(58.8,‘)   25(34.7,‘〕   18(30.5男〕   83(41.フ、〕.  転倒・転落は最も多く,全体の 28.5%(108/379人),続いて咬傷11.3%(43/380. 人),殴打9.5%(36/379人),交通事故 3.7%(14/378人),感電2.9%(11/380人),火傷. 女{F   28{41.2,‘〕  4フ(65.3男〕  41 (69.5報〕   116(58.3,‘〕. 1.8%(7/380人),濁水1.8%(7/380人)の順であ 合口十   68(34.2,‘)  72(36.2、〕  59{29.6”〕   199(100、〕. 一488一.

(2) った。そして,地域差を見ると,転倒・転落,咬. 大人に知らせる」を選んだのは,内モンゴル. 傷,殴打,火傷,濁水については,農村部の方が. 76.9%(男子64.7%女子84.8),日本90.4%(男. 発生率が高かった。男女差を見ると,転倒・転 落,殴打,交通事故,濁水については,男子の発. 子89.4%女子91.3%)であり,内モンゴルでの. 生率の方が高かった。. 多く17.9%(68/380人),続いて打撲.  交通事故の原因分析について適切ではない ものを選ぶ質問では,正答であるr自転車に乗 って,友人のところへ出かけたから」を選んだ のは,内モンゴル68.0%(男子66.7%女子. 16.6%(63/380人),切傷15.3%(58/378人),刺. 68.8%),日本54.1%(男子50.6%女子57.7%)で. 傷13.4%(51/380人),凍傷11.9%(45/379人),. あり,内モンゴルでの正答率は日本より高か. やけど10.0%(38/380人),脱臼7.9%(30/379. った。. 人),骨折3.2%(12/379人)順であった。そして,. 1V.考察. 地域差を見ると,捻挫,打撲,切傷,凍傷,やけ. ど,脱臼,骨折については,農村部の方が発生.  今回の調査では小規模ではあるが,中国内 モンゴルにおいて小・中学生の傷害発生率は. 率が高かった。男女差を見ると,捻挫,打撲,. 高いことが示唆された。また,傷害発生率は,. 脱臼,骨折については,男子の発生率の方が高. 女子よりも男子,都市部よりも農村部の方が 高いことが認められた。多くの先進諸国でも 男子の傷害発生率は女子より高いことが認め られており,男子への対策が特に必要である と考える。農村部の発生率が都市部より高い 要因としては,経済的な格差や教育上の格差 などが関連していると考える。  知識・理解については,内モンゴルでの正答. 正答率は日本より若干低かった。. 3)負傷の種類(8項目).  具体的な怪我の内容にろては,捻挫は最も. かった。. 4)負傷した部位(5項目).  負傷した部位については,最も多いのは下 肢部14.7%(56/380人),続いて,上肢部 10.0%(38/380人)と顔部10.0%(38/380人),頭. 部8.2%(31/378人),体幹部6.8%(26/380人). の順であった。そして,地域差を見ると,下肢 部,上肢部,体幹部については,農村部の方が 上肢部,頭部,体幹部については,男子の発生. 率は日本よりかなり低かった。思考・判断に ついての質問では,内モンゴルでの正答率は 日本と大きな差が見られなかった。. 率の方が高かった。.  本研究から,中国内モンゴルの児童・生徒た. 発生率が高かった。男女差を見ると,下肢部,. 2.安全に関する知識,意識. ちの傷害は高率であり,児童・生徒たちに対す. 1)知識・理解. る安全管理と安全教育が極めて必要とされて.  鼻出血の正しい応急手当を選ぶ質問では, 正答である「鼻をつまんでじっとしている」を. いることがわかる。また,中国内モンゴルの生. 選んだのは,内モンゴル全体で1.7%(男子. 徒たちの安全に関する知識・理解は非常に不. 1.6%女子1.8%),日本全体で48.9%(男子. 十分であることからも安全教育の充実が強く. 44.0%女子54.0%)であり,日本と比べて,内. 求められるものである。. モンゴルでの正答率は特に低かった。  軽いやけどの正しい手当を選ぶ質問では, 正答であるrきれいな水で冷やす」を選んだの. 主任指導先生:荒木 勉 指導先生   :西岡 伸紀. は,内モンゴル47.8%(男子49.2%女子46.3%) であり,日本の97.9%(男子96.8%女子98.9%). に対して,正答率は低かった。 2)思考・判断.  傷病者を発見時の対処についての質問では, 正答であるr助けを呼ぶために,すぐに近くの. 一489r.

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