地方財政の編成に及ぼす圧力団体の影響
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(2) . 1巻 館1号 B 第1. 北海道学芸大学紀要(第一部). 昭和35年8月. 地方財政の編成に及ぼす圧力団体の影響 門. 間. 董. 吉. 北海道学芸大学旭川分校経済学研究室 T6ki i t , MOMMA: LocaI Government and Pressure Groups. 次. 目 ま え が き. 第3 章. 第1章 商工団体と市政 小樽市産業会館建設・運営の経過 第2章 農業団. 体と市政 帯広地区農民同盟の帯広市農政に及ばせる影響. ま. え. 労 働団 体 と市 政. ! 美唄地区労協の美唄市政に及ぼせる影響 あとがき. が. き. 星野光男氏はその著 「日本の地方政治」 において自治政と圧力団体について次のようにのべて い る。. 「自治政に対 し常に積極的に働きかけて, みずからの方向にそれをもっていく努力と力におい. ては, 各種圧力団体の中では, この商工団体が最強のものの一つといってよい。 これに対し, それに対立する労働組合は従来, 自治政においてはきわめて無力 でありまた, 活 動する熱意にも欠けていた。 とくに日常の自治政においてこれに働きかけることはほとんど行なわ. れた例はないといってよいほどで, このことは社会党その他の革新政党や総評その他の 労働指導層 の感覚の古さから影響されることも大きいが, 各地方労組の自治政への関心がきわめて低いこと に よ っ て い る … …。. ところが, 一方の自主的な各種農民組合は, 労組以上にまた自治政 には無力である ……多く 。 の農民は市政を非難 しながらもそれかといって 何をするということもなく, 自民党の商工業者の専. 横を批判しながらも農民組合さえ十分に 組織 していないといった 状態なのである一(日本の地方政 3 ~77 頁) 治7 。. このような星野氏の圧力団体の市政に対する働きか けについての現状分析が, 一般的には正し いと しても, 例外的な事実がありはしないか。 即ち, 労働団体が市政 に対して強い影響を及ぼ して いるような 具体的事実, 自主的な農民団体が市政に強い圧力をかけているような 具体例がないかど うかという問題を私は提起した。. 北海道においては星野氏の一般的な指摘からみれば例外とみられる事実がむ しろ一般的な 現象 であるように私は感 じていた。 即ち, 商工団体は眼に見えるような動きは しないが, 市政に対する 圧力は確かに強い 自主的な農民団体, 特に農民同盟は市町村政に強く働きか けている 労働団体 。 も, 多くの都市において, 特に革 新市長をだ している多くの都市において市長支持団体と して市長 の政策決定に大きな影響を与えている。 私はこのように考えているのであ るが, その実態調査はま だ して い な か っ た。. そこで, 各種の圧力団体が市政に対してどのような仕方で圧力をかけ, 予算を獲得 しているか 市政に対 してどのような考え方をもっているかについて調査 してみようと思ったのである 。 一 37,叶.
(3) . 門 間. 董 吉. 商工団 体と市政については小樽市, 札幌市を選んだ。 農業団体と市政については帯広市, 士別 市を選ん だ。 労働団体と市 政につ いては美唄市, 帯広市を選んだ。 ここでは, 小樽市, 帯広市, 美唄市の調 査結果を発表するが, 後日, 札幌市, 士別市, 帯広市 の調査結果を発表する予定である。 まず, 小樽市では産業会館建設, 運営をめぐる商工団 体と市当局の動きについて調 べた。 商工 会議所が産業会館を建設させるた めに市にどのように働き かけ, どのような組織をつくたか。 完成 後の 運営に当って どのような方法がとられたか。 運営の失敗をどのように処 理したか。 市は産業会. 館建設, 運営のためどれほどの 財政支出を行なった か。 市議会でい か にこの 問題が論議されたかを 調べた。 次に, 帯広市では自主的農民団体である農民同盟 が市長にいかなる要求をだ し, それがいかに 予算化された かを調べた。 . 最後に美唄市では美唄地区 労が保守市政のやり方にいかに反対 し, その打倒のためにどのよう な運動を行い, 革 新市長をだ してから, どの ような考えを もって革新市政を行おうと・したかを調べ た。. 私は労働団体の市政活動が極めて活機な例をあげようと した。 また, 自主的 な農民団体が自治 政に対 して無力で はないという例をあげようとした。 そのために, 典型的な例とみられる美 唄市と ‐稚内市, 帯広市を選ん だのである。 しかし; 何も美唄市, 帯広市に限ったことでは ない。 釧路市, 網走市, 夕張市, 赤平市, 芦別市, 三笠市, 苫小牧市, 室蘭市, 砂川市な どにおいても地区労は革 まじめ空知,.上川, 新市長の支持団体と してその政策に影響を及ぼ している。 農民同盟も士別 市をむ している。 十勝, 網走管内の農 村においては自治政に強い影響を及ぼ,. 私は労働団体に しろ, 農民団体にしろ, 商工団体にしろ, 各種の団体が自治政に対 して強い関 心をもち, 予算獲得運動を行うことは, 地方自治を民主主義の学校たらしめ る上において, 地方自 治を独裁 政治の防波堤たらしめる上において極めて望ま しいことであると考えてい る。. .大きな政治訓練 を したか, その結果 美唄市の地区労協が市政にタ ッチすることによっていかに い かに政治的な成長をとげた かということを私は見出して驚いた。 これに反 して, 商工団体や農民 団体の場合は目前の予算獲得に気を奪われて, 予算さえとればあとはどうでもいよと 考えて地方自. 治体の 果す役割, 或は自らの団体の 果す役割についての自覚 が欠如しているように思われる。 この ・い かという感を現在もっているが, 点が労働団体と商工, 農民団体との決定的な違いであるのではな なぜそうなの かについてはま だ調べていない。 今後は各圧力団体の行動様式, 思考方法にメ スを入 れ て み た い と 思 っ て い る。. 第1 章. 商工団体 と市政. 小樽市産業会館建設, 運営の経営 第1 節. 小樽産業会館建設期成会役員. 建設期成会は 建設資金借 入上の責任機関と して設けられたのであった。 単なるトンネル的役割 を果したにすぎない。 2名から構成され 7名,・監事2名, 合計2 この期成会の役員は 会長 1名, 副会長2名, 理事 1 た。 そ の 顔 ぷ い は 次 の 如く で あ っ た。 長 市長 会. 副 会 長. 商工会議所会頭, 市議会議長 8- --3.
(4) . 地方財政の編成に及ぼす圧力 団体の影響. 理. 事. 監. 事. 市議会副議長, 市議会議員7名, 社会福祉協議会議長, 全日本専門店会連合会理 事, 商工会議所副会頭, 小樽商店街協会会長, 北海製鎚株式会社専務取締役, 小 樽港湾振興会会長, 小樽観光協会副会長, 小樽物産協会会長 ‐ 市議会議員, 北海道貿易会会長. …. -. -・. これをみると, 小樽市の経済界の第一人者がそろっていることがわかる。 市議会議員も1名を のぞいて全部保守派であった。 第2節. 小樽市に対する期成会の陳情. ”} 小樽市産業会館の建設を必要とする理由 港湾を生命とする小樽市は, 北海道有数の商業都市であることは周知の通りでありますが, 港 湾と しての施設には貿易館が昭和 24年既に設立せられ, 貿易品を展示し, 広く貿易知織の普及に. 役立っております。 しかしながら, 一面商都と して産業会館の設 備なく, これが建設を希求する声 多く, 市においてもはやくから検討 しておったものであります。. かかる時に, たまたま小樽電話局が建設せられることになり, 市においてこれが建設敷地を 斡 旋し, 近く着工の運びとなりま した。 しかるに該建設敷地は市の繁華街の 中枢にあり, 殊に乗降客等の関係から市の商圏は漸次小樽 駅を中心と した地域に移りつつあり, 該地が近い将来商店街と して極めて有望なる地域になること は明々白々であります。 この様な観点から該地に単なるビルヂングを建設することは商店街の一角にデッ ドエアリアを 作ることになりますので, 市において道路に面した一部を市の有効な施設に利用することが検討せ られ, 前述の産業会館を建設し, 北海道物産品, 並びに道外物産品等を展示し, 兼ねて交通公社,. 日本航空 KK 案内所, 郵便局などのサービス機関を設け, 又一部を産業クラブ, 会議室, 児童図書 館, 物産品即売所, 画廊, 市役所事務室などを設け, 市民に広く利用せ しめ, 市の貿易, 産業並び に観光文化事業の振興に 寄与せんとするものであります。 に } 事 業 計 画 書 1. 新. 築. 位. 置. 2 建物の様式, 構造, 室名, 坪数 地. 階 児 童 図 書 室. 45 565 坪 , 309 904 坪 ,. 倉. 庫. 35β96 坪. 従. 室. 35 896 坪 ,. 業. 員. 73, 954 坪. 廊 下 そ の 他 1. 2. 381912 坪 ,. 階. 即売所, 食堂, 理髪室, 小樽・道外物産展示室, 日本交通公社(観光案内所) , 日本航 空会社案内所, 郵便局, 産業経済相談室, 事務室, 当直室, 休憩所, 廊下その他 83, 223 坪. 階. 経済クラ ブ室, 第1会議室, 第2会議室, 商談室, 第1事務室, 第 2事務室, 交換室, 廊 下その 他. ・ ← ) 総. 工. 費. 昭 和 29 年 度. 23 百 万 円. 昭 和 30 年 度. 57 百 万 円. 合. 80 百 万 円. 計. 一 39M計.
(5) . 門. 間. 董 吉. 年度別事業費内 訳は次の如し。 昭 和 30 年 度 施 行 分. 1 量. 数. 工 事 種 目. 単 位. 坪. 184. 構 造 体 並 口. 価. 単. 金. 額 23 000 000 , ,. 125 000 ,. 仕 上 建 築 費. 地. 階. 1. 階. 45 565 坪 , 138 4 ,35 坪. 000 23 000 , ,. 計. 合. 要. 摘. 昭 和 30 年 度 施 行 分 工 事 種、目 造. 構. 体. 量. 数. 並. 単. 仕 上 建 築 費 I. 衛 生 設 備 費. I. 電 気 設 備 費. I. 水 道 設 備 費. I. ガ ス 設 備 費. I. 難工事設 備 費. I. 単. 坪. 326 7 .. 燐 房 設 備 費. 位. 金. 価. 摘 1. 40 837 500 , 〉. 125 000 ,. 式. 要. 階. 室. 各. 171 200 8 , , 8 3 0 250 3 , ,. 477 坪 243 , 83 223 坪 ,. 階. 2. 用. 各室用, 便所, 浄化槽 室 用 各. 553 500 2 , , 600 000 ,. 室. 各. 400 ) 00 ( , 607 5 ,50. 用. 屋外排水工事, その他. 57 000 000 , ,. 計. 合. 額. 小樽市産業会館建設期成会歳入歳出予算. 区. 分. 金. 額. 000 000 借 入 金 25 , ,. 昭和29年度. 昭和30年度. 摘. 要. 区. 分. 金. 額. 子 ‐ - 1 言. 25 000 000 , ,. 371 540 日 ,. 25 000 000 円 , , 26 銭 932 460 ,. 金. 50 000 000 , ,. 子 借 入 金 4 3 3 2 0 0 0 , , の 利 子 67 067 810 , ,. 260 050 2 , , 000 ( ) 00 55 , , 240 日. 304 000 元 工 事 費 56 , , 償 還 金 7,331,810 利. 135 350 市交付金 11, ,. 利. 計. 歩. 067 24 540 , ,. 000 000 借 入 金 55, , 460 932 繰 越 金 , 67 067 810 , ,. 要. 摘. 696 000 借 入 金 工 事 費 23, ,. 利 . ‐ 言 1. 出. 歳. 入. 歳. 子. 計. 昭和31年度. 875 432 市交付金 25 , ,. 423 875 元 償 還 金 25, , 利. 金 子. 18 000 750 , , 6 673 875 , ,. 昭和32年度. 500 644 市交付金 23 , ,. 644 500 残 償 還 金 23, , 利. 金 子. 18 000 750 , , 4 500 994 , ,. 昭和33度度. 125 865 市交付金 21, ,. 125 865 償 還 金 21 , ,. 昭和34年度. 市交付金 20,088,188. 188 088 償 還 金 20 , ,. 第 3節. 弱 輩 璽難題. 繋 灘 雲 霜 傘 雪 ぎ. 産業会館建設の方法. 産業会館は市議会において諭議さ れたが, 革新クラ ブ2名の反対だ けで建設 が決定された。 社 会党議員もこれに賛成し, 建設期成会役員に市議を1名送り, さらに産業会館完成後できた株式会 - 40 -.
(6) . 地方財政の編成に及ぼす圧力団体の影響. 社産業会館(管理会社目 . こも役員を送ることにしたのである。 産業会館は, 建設期成会が主体になって拓殖銀行から資金を 借入れて建設されることにきまっ た。. 産業会館期成会と しては建設費は銀行から借入れて建築 し, 銀行借入金は市交付金でもって返. 済してゆく考えであった。 しか し, 市側と しては産業会飼建設はヤミ起債で賄い, 建築物は市有財 産にし, それを管理会社に貸付けるという方法をとったのであった。 第4節 株式会社小樽産業会館の誕生 昭和31年6月 株式会社小樽市産業会館が誕生した。. 6月 27 日に設立登記がなされたo 発起人は市側から市長 市議会側から議長 副議長 , , , 期成. 会側から6 名 (商工会議所役員4名, 市会議員3 名, 会議所役員と市議はダブルものあり) , 商工会 0名であった。 議所側から専務理事, 合計1 初代の重役陣は次の如し。 社. 長. 吉 村 伝 次 郎 氏 (三馬ゴム社長). 専務取締役. 吉 川ー 英. 次 氏 (市 会 議 員). 取. 東. 策 氏 (市会議員(現)当時市議). 締. 役. 一. 境 三 淡 監. 査. 役. 室. 光. 雄 氏 (当時市会副議長) 現市議-社会党 雄 氏 登 氏 (市. 川. 助. 役). 赤 坂 健 一 郎 氏 (当時市議会副議長). りからは社会党, 自由党から各1名の役員を送りこむことがき、 憤 められたのである。 現在の重役陣は次の通り。 社. 取. 締. 長. 淡. 役. 吉 村 伝 次 郎 氏 (商工会議所副会頭). 登 氏 (現 市 助 役). 川. 大 黒 屋 宏 一 氏 (市議, 自民党). 荒 野 清 二 郎 氏 (小樽靴工会社長). 和 賀 小 三 郎 氏 (小間物商店社長). 監. 査. 役. 木. 村. 円. 吉 氏 (商工会議所副会頭). 島. 野. 一. 二 氏 (業界新聞社代表). 松. 住. 新. 三 氏 L書. 佐々木. 店. 主). 喜久雄 氏 (市議, 社会党). 会社の事業方針は次の如きものであった。 「会社は名店街の経営にその重点をおき, その大綱を次の通りとする。 1 . 名店街出店者は市内業者の希望者から選定 し, 1店一業種とする。. 2 , 出店者は必ず会社の株主とする。 3 , 出店者は店舗使用実1坪当り10万円の保証金を会社に積立てる。 但 し, 5 カ年に分割することができる。 4 ・ 名店街出店者の売上げは会社が管理する。 .. 5 , 広告宣伝等共同利益のため出店者は協同組合を組織する。 6 . 名店街売上げ目標は1カ月 17万円におく。 7 . 売上管理のために金銭登録器8台をおく。 8 . 電話交換台をおく。 - 41 -.
(7) . 門. 間. 董 吉. 9 」 . 必要により委託直営部門をもつ。 産業会館と小樽市の関係はどうであったかというと, 産業会館は小樽市 から建物を借りうけ, その家賃を支払うほか, 電灯料, 水道料, 石炭代, 維持負担金などを 市に支払 うこと になっ てい. る。 それらは市があらかじめ支払っていた分なのである。 あ: て店子の 家賃な どを取立てる代理者みたいなものと つ. 株式会社産業会館は店子と家主の間に. いえる。 市と しては店子から直接諸経費を取立てる,労を省くた めに市理事者, 市議会, 商工会議所 の代表者からなる管理会社を作ったとみてよいであろう。. このような組織と運営方針をもって出発した小樽市産業会館の事業は うまく発展したであろう. か。 その 事業成績はどうで あったかを ,次にみよう。 ; 5節 産業会館の 事業成績 . 第・ 市議会の革新クラブの反対にもかかわらず, 圧倒的な賛成をえて発足した小樽市産業会館は, ▲画通りの成績をあげたであろうか。 小樽市の財政支出は産業会館建設費の年賦払いのみで 当初の計 すんだであろうか。 まず33年9月 の会社の事業概況報告 書をみよう。. 〔一) 32年度における事業概要 31年 9月 名店街の経営を 主体と して発足 した 株式会社小樽産 業会館は創業初年度たる31年は 883 円の欠損金を生 じ, 32年度の事業に入ったので あるが, 前年 ノ 091 約半年の事業経営において 2 ,. からの懸案であった空店舗の補充と売上の増加について努力をかさねた が, 急激に成績の向上をみ る事が困難であり, 加うるに入店者の負担する経費と売上利益がこれに伴なわず, 逆に退店者続出 に当面したので ありますム. ここにおいて, 会社は重役中から再建委員 を選出し, 再建方策につき協議を重ね, 更に名店街 月 会社再建方策を樹立 したのであります。 協同組合側とも協議し, 昨年32年 12 , そ の 基 本 と な る も の は,. 1 ) 小出店者の経費負担を軽減するため家賃の値下げを市に対 して要請する事。 ( 2 ( ) 会社の経営費を節減するた め, レジスター の整理による人件費の 節減をはかる事。. 3 ( ) 市からの賃借部分を名店街の部分, 即ち’ 1 階のみによって事業を経営 して, 地下及び2 階は市に返却 する事。. 4 ) 事業及 び店舗縮少に伴ない備品等は極力整理処分する事。 ( タ サ市議会において 認めら 以上の再建方策により, 家賃値下げ 及び部分返還が33 年度第1回定イ. れたので,(後述)33年 4月 から再建事業計画により事業実施に移ったので あります。 一方32年度の事業実績については前述の通り, 会社再建の計画時期であったので, その実績 は誠に遺憾ながら不良に終始 したの でありま して, 結果的数字は別紙の事業報告書の通り, 32年. 823円也の損 失金とな 24 9 0 91 883円と合せると 11 1 3円也, 前年 度繰越欠損金2 57 94 度分欠損金9 , , , , , , 0 297 570円也となったのであります。(貸借.対照表 り, 一面市に対する賃借料, 光熱水費の未払金1 , , 6 26円を含む) ÷ 記載の未払金には市以外に対する未払金294. 3 年度の事業状況 〔二〕 再建計画による3 会社再建初年度においてはま ず会社収支の均衡をとりつつ順次収益の増大をは かり,.多少でも 未払金の返済にふりむけるよう計画 したのでありま して, まず, 収入面では店舗の完全な利用によ. って空店舗の解消をはかって家賃収入を確保する事, 次に売上げの増加をはかって手数料の収入増 加をはかる事と し, 支出面では人員の整理と配置がえによる人件費の節減と, 各支 出において冗費 を省く事などを基本と して年間子算をたて実 行してきたのであります。 “鱈 42‐柵.
(8) . 体の影響 地方財政の編成に及ぼす圧力団.. .年(4月 から8月 までの実績をみると 3 3 本年 (. 計画に到達する には今 一歩という所 でありま. すが, 一応執道にのりつつあると考えられるのであ ります。 その 内容 に つ い て 以下説明 します -とr 別紙32 年度事業報告書の末‐尾に添付 してある33年度 350円 也 に対し て, 4月 か ら8月 ま で の月 平均収入 93 収支予算書に記載 し て あ る 収入月 平均 4 ,. ▲画に比し76 572円の不足となっておりますが, これは家賃収入において未だ空 0 677円也で計 は41 , , 店舗の充足が全部完了 しておらないのと, 手数料の基礎となる売上実績が未だ計画数字に達 してお ・ らな いた ‐め で‐あ-り-ま-す が, - 毎月 若干づつ成績が向上 してきつつありますので」 今後役員の充実によ り努力を重ねる事によって 計画数字に到達するものと思います。. 237 円 で あ る が, 4月 か ら 8 月 次に, 支出面については, 計画による月 平均は補填費を除き 442 , ‐円で51271円下まわっております 勿論, これはこれから先冬期間の 96 6 までの月 平均支払は390 , 。 ,. 燃料費を考慮いたしま すと, この数 字で直ちに年間支出を計算できませんが, 各費用とも計画を下. ま つつ た 支 出 に お さ え て お る の で あ り ま し て, 4月 か ら 8 月 に い た る 5 カ月 の収支差引金額は. 71 98 558 円也 ( 9 2円也) となります。 月 平均1 , ,. 一方, 市に対する支払については本年4月 以降は滞納はありません。 また未払金に対する補填 金については収支剰余金と一部財産処分金とを以てあてる見込であります。 以上申しあげま したように, 再建計画が緒についたばかりで, いまだ予期の実績に到 達してお. りませんことは誠に遺憾で且つ申訳ない次第でありますが,.今後新しく選任される役員 諸氏とも充 」 分協議し, 速やかに経営を軌道にのせて参るよう努力 したいと存 じます。. この事業報告によって明らかなように, 産業会館の運営はその発足の当初からかんば しいもの ではなかった。 産業会館は市に対する諸費用の支払を延期することによって破産を免れているとい っ て も よ い。. 市に対する産業会館の未払状況は次の如く全くひどいものであったo 二 .- -‐ 産 業 会 館 未 納 額 一 覧 表 32 年. 31 年 度. 度. 33 ( ,2 .28現在) (単位 円) 合. 計. 要納入額 納 入 額 未納入額 要納入額 納 入 額 未納入額 要納入額 納 入 額 未納入額 022 125 375 7 830 250 3 191 875 638 賃 3, , , , , , , 876 533 512 401 512 401 電 灯 料 , , ,. 家. 水 道 料 石 炭 代. 維持負担費 △. 計. 098 10 , 349 821 ,. 10 098 , 349 821 ,. 28 194 , 485 152 ,. 709 164 890 206 164 890 , , , 8 2 9 6 043 5 0 6 6 4 8 5 7 3 0 3 1 1 3 8 6 5 1 4 7 5 , , , , , , , ,. 191 875 7 660 500 852 375 3 022 125 10 7 , , , , , , , , 169 876 632 169 1 278 045 645 364 632 244 , , , , , , 4 7 3 0 8 8 4 3 8 2 8 9 7 0 8 20 7 8 3 1 ,08 , , , , 5 0 2 306 3 4 5 5 0 2 0 6 152 8 , , , 1 599 3 7 1 37, 599 709 206 , , 173 982 868 632 9 896 13 042 614 3 147 8 265 020 , , , , , , , , ,. 5 万円 即ち, 31年度において476万円の要支払額に対して支払済額は360万円で, 未払額は 11 であった。 それが32年度になると支払はほとんどなされず,要支払額はほとん ど未払となっている。 02 万円の未払となっ 9 万円支払わねばならない所, わずか27 万円 しか支払をせず, 8 即ち, 82 た の で あ る。. 3 2年になつから家賃は全然納めていない。 石炭代, 維持負担費は発足当初から1 銭も納 めてい. な い。. 0 30万円にふえたのである。 それ この市に対する未払額は33年3月 末には報告書にある通り1 , は損益計算書, 貸借対照表で見る ごとく, 当初の予算がすっかり狂ったためであり, その尻ぬぐい. を市にしてもらって漸く会社を維持させている. - 43 -.
(9) . 門 間. 薫 吉. 1 株式会社産業会館の損益計算書 (目32 ) .4 ,1 至33 .3 ,3 損. 仕. 失. 入. 期. 首. 繰. 合 給. 手. 料. 1 318 636 , , 64 9 ,06. 益. 105 784 ,. 耗. 210 840 2 , , 137 287 ,. 費 品. 当. 繕. 費. 11 657 ,. 通. 費. 信. 費. 5 440 , 213 8 ,92. 通. 水. .. 道. 広 諸. 熱. 費. 告 税. 交 支. 光. 課. 利. 息. 際 払 価. 償. 却. 費. 卸. 減. 耗. 費. 料. 収. 雑. 期. 損. 166 854 , 9 157 943 , ,. 入. 金. 失. 2 076 ,. 計. 合. 数. 312 768 , 137 707 ,. 創 立創業償却 費 棚. 手. 入. 95 719 , 418 233 ,. 損. 減. 入. 105 784 , 3 0 8 910 7 , , 1 3 6 2 997 , ,. 益. 収. 7 500 , 75 697 ,. 費. 雑. 賃. 1 284 790 , , 130 140 ,. 費 公. 1 489 326 , ,. 買. 売. 家. 賃. 交. 1 455 120 , , 34 206 ,. 計. 合. 収. 修. 部. 官 r 司. 上. 416 156 , 6 6 0 500 7 , ,. 費. 家. 売. の. 期 末 商 品 在 高. 1 489 326 , ,. 当. 生. 益. 利. 高 計. 厚 消. 部. 高 越. 買. 売. の. (単, 位 円). 13 881 488 , ,. 合. 13 881 488 , ,. 計. 株式会社産業会 館の 貸借対照表 借. 貸. 方. 方. 金. 73 845 ,. 借. 拓 殖 銀 行 預 金. 144 914 , 429 309 ,. 売. 高. 34 206 ,. 諸. 作. 327 917 ,. 保. 証. 金. 品. 440 3 074 , , 608 239 ,. 資. 本. 金. 現. 第 一 銀 行 預 金 商. 品. 在. 造. 什. 器. 立 未. 備 替. 収. 金 入. 金. 貸. 付. 金. 554 750 , 452 380 ,. 創. 立. 金. 192 069 ,. 創. 業. 費. 358 763 , 2 0 9 1 883 , , 943 9 157 , ,. 繰. 越. 欠. 損. 金. 当. 期. 損. 失. 金. 合. 計. 未. 17 500 558 , ,. 払 上. 預. 預. 合. - 44 -. 金. 400 000 ,. 金. 10 594 196 , ,. 金. 922 148 ,. 金. 544 614 , 3 ( ) 3 9 600 , , 2 000 000 , ,. 入. り り. 計. 17 500 558 , ,.
(10) . 地方財政の編成に及ぼす圧力団体の影響. 産業会館滞納金整理計 画 滞納金納入額 33. 560 768 ,. 34. 957 790 ,. 35. 479 1 239 , , 1 1 239 79 ‘ , ,. 36. 1 479 239 , , 1 479 2 3 9 , ,. 37 38. 479 1 239 , , 1 5 0 237 2 , ,. 39 40. 合. 計. 会 社 再 建 計 画 に よ る 収 支 計 画 経 常 収 入. 経 常 支 出. 160 6 800 , , 192 6 4 7 7 , ,. 5 844 306 , ,. 6 898 440 , , 440 6 898 , , 6 898 440 , , 8 8 440 6 9 , , 6 898 440 , ,. 差. 引. 5 412 981 , , 5 5 2 1 241 , ,. 853 956 , 1 0 6 4 211 , , 1 199 3 7 7 , ,. 5 521 241 , , 1 241 5 5 2 , ,. 1 199 377 , , 1 377 199 , ,. 5 521 241 , , 5 5 2 1 241 , ,. 1 377 199 , , 3 199 1 7 7 , ,. 982 9 173 , ,. 第6 節 産業会館賃貸料値下げ案をめぐる市議会での質疑 3 号 「小樽市産業会館の一部賃貸契約の一部変更について」 が 昭和 33 年度予算議会に議案第4 6 8 95円に引下げるという案であった。 7 6 2 38 3 円を 3 提案された。 月 額家賃6 , , これに対 して次の3氏から質問がなされた。. 渡辺善太郎氏. 「株式会社産業会館には議会からも代表を送っている。 市からは淡川助役が市を代表して 重役 陣に入っている。 が, その最高の責任者は絶対に市長 にあると考える。 この条例の改正が市長の名. をもって提案されている。 私どもはこの提案をみて憎然とした。 この問題については未だ議会に何らひとつの報告 もない, 相談もない。 突如としてこの議会に 議案43 号と してもちこま れた。. その内容をみると, 経営が不振である から賃貸料を大幅に値下げしなければならない。 株式会 社産業会館が借りている所はその始末に困る から市に返還 してその責任を市が背負いこまねばなら な い と い う。. 1 69 万円あるのに納入額は また, 開店して から1年 4カ月 のこの間に市に納入 さるべき金が1 ,. 33% の 387 万 円 で 未 納 額 は 782 万 円 に な っ て い る と い う。. こういう状態になっていることを市長は今まで何ら知らなかったのであるか, 私はそういう事 はないと思う。 市長はそれを知っておりながらこ れを何とかカ バー しようとしていた時にこういう 問題がでてきたんだと思う。. 名店街が不振で あるということはきいていたが, 経営が不振になったから家賃を下る, い らな くなった から市に返す, 市はその責任を全面的に背負いこまねばならないというような商売であっ. たならば, ズブの素人でもやれる。 市は産業会館の 再委員会を作り, それにすべてをまかせて市長は責任を再建委員会におわせよ う と して い る。. 私は花大なる未納金を背負っている産業会館が, 将来どうなるのか心配だ。 市長の産業会館再 建の構想について説明を願う。 」. 青山利雄氏. 2 万円の滞納金の回収をどうするの か。 われわれ市民は税金を滞納すると督促 された 「この 78 り, 財産差押えもされる。 産業会館の場合は営業不振だからそのうちタダにして整理するのだとい - 45 -.
(11) . 門 間. 董 吉. う考えをもっているかどうかを質問する。. また, この産業会館の地階と2階を営業不振だから市に返 し, 目下1 坪1 250円で貸 していた , 1 階を月 額6 3 万8 6円から238 37 6 95 円と半額以下に変更すると提案 しているが, これでは市民は , ,. 納得できない。 つれわれ市民も定められた, 支払わなければならな い所の税金を, 家庭内に病人ができ出費が かさんでとても税は払えないから半分にまけてくれといった時に, 市はまけてくれるか 。 産業会館の滞納金と値下げせんとする額を合わせると1 262万円になるが, これだけの金があ , れば50 戸位の公営住宅が建設される。 この点をよく検討 してみる気はないか。. 産業会館の再建委員には市議会の御歴々も入ってい るが, この人達の名 刺などと切離 して約束. はあくまでも遠慮なく履行 してもらう. 200万円の金をわれわれひと しく待望 それから先ほ どの 1 ,. している所の市民のために, ここの子算を切替える考えがあるかな いかを質問する一 大原登志男氏 (革 新クラブ). 9 年度に約8千円万のヤミ起債を起 して産業会館を建設するという議案が提出された時, 私 「2. と本間議員は反対 した。 こういう状態になると結果が当然予例されたか ら反対 した。. 当時私は反対理由を次のようにのべた。 大体, 小樽は購買力がの びないのにくらべて小売店が多すぎる。 その内の大部分の商 店は品物. が売れなくて困っている。 こういう状態だから産業会館を作って名店街を設けても, 経営が成り立 たないのは判りきっている。 客観的に名店街の経営は全然なりたつ見込みがない。 何年か後には必 ず財政を圧迫し, 市民に迷惑をかける結果になることを私はここではっきり断言 し, 警告した。 そ して産業会館のようなものに8 千万円もの借金ができる余裕があるのであれば, あの土地は電話局. だけに して, ポロ校舎の改築とか, 公民館の建築とか, そういう方面 に使う方が賢明であり, 真に 市民のためになると主張 した。 ところが, 当時, 市長は専門家が集って慎重に検討した結果, 十分経営がなりたつという結論 がでたので安心 してほしい。 素人のくせに何いっているのだ。 こういう調子で私どもの少数意見に は 全 く 耳 を 傾 け な か っ た の で あ る。. ・. と こ ろ が, 実 態 は 昨 年 の 12 月 で 780 万 円 の 賃 貸 料 が 残 っ て い る。 入 る も の が入 っ て な い。 そ. 500 万 円 の 借 金 は どう な っ て い る か。 して 7 ,. 340 万円, 合計4 30 年から現在まで元金3 000 万円, 利子1 340万円を市は返済したが, 今年 , , , 9 0 は元利とも2 千万円, 34年度は1 , 0 万円を返済 しなければならない。 会社は既に市が返済ずみの. 全利のわずか2 割 少 し しか 払 つ て い な い の で あ る。. しかも, この会社の専務は, 議会選出の監査委員であり, 議長, 副議長も重役陣に顔をそろえ. て い る。. 今, 理事者は家賃を 半 額にしてもらいたいという案を出 しているが, 出発に当って批判的な意 見に耳を傾けようとせず, 政策を誤って市民に迷惑をかけたことについて, 何ら反省の色はみられ な い。. 議会は理事者のこういうやり方を感心 しないけれども, どんどん認めてやっているものだから. 理事者はいい気になって同じ問題を繰 り返 し, あえて情勢判断を間違って, 科学的に, 客観的に, 冷静に, 真面目に市民のた めになる政策を検討するという努力をさぼって, 選挙目当ての安易な事. 業を しば しば計画する。 こういう恰好で苦 しい財政を益々困難におと し入れ, 市民が望むジミチな. 義 務 的 事 業 を 犠 牲 に して, そ う して 一 方, P,T.A, の 負 担 を 増 大 さ せ, あ る い は ま た ス ノ ト ロ ト ダ. ー 46 -.
(12) . 地方財政の編成に及ぼす圧力団体の影響. 一の寄付金などといったような調子で市民の生活を圧迫している。 もし, 議会がこんな議案を認めるならば, 議員はその地位を利用 して互になれあって利己的に. 動いているというふうに市民からいわれても, 弁解の余地はないと思う。 当時, 入店者選考の基準として理事者が説明 したことは, 相当期間採算がとれなくても名店街 の欠損は宣伝費でおとせるような富裕な店を選ぶんだということであった。 ところが‘ わ づか1年 半にもならないうちに家賃を半分にまけるとは, 名店を自ら唱える方々にとっても恥辱であろう し 剛毅をもって なる小樽商人のツラよ ご しでもあろうと思う。 今, 市民は市長や議会が全市民の利益にたつのか, それとも産業会館に関係する一部少数の利. 3 号を撤回 して従来通りの条件で契約を 益につくのか, その去就を見守っている。 市長は議案第4 継続するという, 発足当時われわれ少数意見の者に示したあの意気込みで, これに当っていただき た い。. 次に, この問題について吉川監査委員におききしたい。 前回12月 の議会に提出された31年度 央算の監査意見書によると 産業会館賃借料不払について 特にふれて, 「かかる収納状況の悪化 に対 して理事者は早期決断をもって解決につとめるべきである」 と結んでいる。 ところが, 住宅使用料の未納について指摘した箇所を続んで, 早期決断をもって解決せよとい. う, なにげない言葉にもたせている意味の重大さに驚いた。 片や産業会館の賃貸料, 片や住宅使用料と同じ滞納整理を指摘 したこの2つの文章を読みく ら べて早期決断をもって解決を, となにげなく表現したその意味の深遠さに私は驚き, 非常に腹がた って きた。. 産業会館株式会社の専 務であり, かつ議会選出の整理委員の吉川さんはもっとも公正を望まれ る監査業務の執行に当って, 賃貸料を半額に下げることを使嫉 したと受取られてもこれはやむをえ ないだろうと思う。 あの冷酷な住宅使用料を指摘 した反面からは家賃を半額にさげてやれないが, 早期決断をもっても, ぼかしたのは単にと りたてるだけが能ではないぞ, 早期決断にはならない。 気をきかせて覚 悟しなさいといった意味を感ずる。. これに対する市長の答弁はありきた りのもので, ここに紹介する必要がない。 結局, この賃貸. 料値下げ案は議会を通過 した。 第7節. 産業会館に対する市の財政支出 産業会館関係の収入支出は次のような方法で処理されている。 入. 収. q) 家 賃 収 入 第4款 財産収入, 第1項 2 ) ホー ル使用料収入 ( 歳入の第5 款 支. ,. 使用料及 び手数料, 第1項. 使用料, 第13目 産業会館使用料. 出. 1 ) 産業会館建設資金償還金 ( 第8 款 産業経済費, 第8項 迄) 運 第8 款. 財産収入, 第3目 普通財産収入. 営. 費. 商工費, 第3 目 振興費, 第35 節. 賠償及び償還金. 産業経済費, 第9 項 産業会館費 昭和31年度から34年度までの産業会館関係収支状況は次の如くであった。 ただし, この表に は建設資金償還金は入っていない。 1400 それは家賃の , 今までの所で は市は産業会館運営で , 万円の赤字をだしているわけである。 - 47 -.
(13) . 門. 間. 蓮 吉. 未収分が1千万円 にのぼっていることと, 33年度から家賃を半額以下に引下げたためである。 も っとも, 施設費と しての2 階買入償還金を除けば, 33年度からは人件費を加えても 黒字であると い え る。. そのほかに市は産業会館建設資金の償還を行っているのである。 市は 1億円近い財政資金を投. 入 して産業会館を 建設して, 商工会議所をはじめ一部業者の要望に応えた。 商店街にデッ ド・エイ リアが生ずるのをそれによって防いだのであるが, それは高い代償を支払わねばならなかった。 こ の財政支出額に対する利益率は1% にもみたな いものであるから, 投資効果は極めて低かったとい ってよい。 地方自治体は営利会社でないから, このような利益率の低い事業に莫大な資金を平気で 投下するが, 全額を一般財源によって賄うのであるから議会さえ承認すれば, それはできるのであ る。 それを規制する何物もないのである。 市民はあとでそのような非能率的な事業を行った市長や 議員を再 び選ばない権利をもっているが, それを行使 した形跡は認められない。 1年~至34年度) 小樽市財政における産業会館収支調 (決算) 値 3. 度. 年. 31. 32 淵 縄 計. 家. 支. 入. 収. 賃. 計. ホール使用料. 533 3 891 , , 4 276 ,86. 436 682 ,. 5 533 891 , , 5 688 627 , ,. 886 550 ,. 15 390 536 , ,. {単位 円) 出. 経 常 経 費 ニ階買入償還金. 計. 4 328 215 , , 1 0 3 3 2 , ,86. 3 290 865 , , 3 4 3 9 707 , ,. 3 848 794 , , 4 3 8 4 000 , ,. 7 139 659 , , 8 2 3 7 707 , ,. 125 1 645 , ,. 420 6 441 , , 333 7 752 , ,. 4 455 105 , , 4 499 513 , ,. 4 609 148 , , 4 336 691 , ,. 9 064 235 , , 8 836 204 , ,. ‘ 3 895 257 ,. 19 285 794 , ,. 16 639 190 , ,. 16 638 633 , ,. 33 277 823 , ,. 900 926 ,. 2 99 5 70円が未納 となり, 昭和33年度より使用料を値下げ 備考 昭和31年度及び32年度家賃収入で10 , , 3 6 95円) してから未納はない。 滞納金については33年度で15万, 34年度で 75円を238 {月額638 , , 25万円′ , 合計40万円返済きれた。 この収入は上記に含まず。 094 2階買収金の支払は昭和3 5年4月 に4 965円, 元利金とも償還して完納した。 従って昭和3 6 , , 1 年度からは年度毎に黒字となる見込であるが, 人. 件費 名分はこの費目外から支出している。(現在 0万円) 配置賑員の年額は5. 産業会館 建 設 資 金 償 還 状 況 度. 年. G フ. △ ;. 利. 計. 子. 年. 31. 000 5 0 ( ) 0 , , 0 ( 1 0 00 7 5 ‐, ,). 371 540 , 3 9 8 0 5 , ,10 878 063 5 , ,. 540 371 , 8 5 9 8 010 , , 3 8 063 7 23 , ,. 32. 17 500 ( ) 00 , ,. 240 こ も。63 ,. 21 563 240 , ,. 29 30. 第 2章. 度 33. 元. (単位 円) 金. 17 500 000 , ,. 34 35. ‐ 善 一. 17 000 500 , , 5 0 0 0 0 7, ,0O E. 利. 子. 2 586 062 , , 4 8 1 1 200 , , 4 025 , 17 140 982 , ,. 計 086 062 20 , , 1 4 8 1 200 , , 025 17 504 , , 8 140 92 92 , ,. 農業団 体と市政. 帯広地区農政 民盟の帯広市農政に及ぼせる影響 2 年 4月, 隣村の川西, 大正両村を合併 した。 昭和31 年の3 地区の農家戸数は 帯広市は昭和 3 次 の 通 り で あ る。. 5% 帯広市の農家戸数は隣村合併 により約3 倍に増えた。 それにしても 農家戸数は全体の約1 - 48 -.
(14) . 地方財政の編成に及ぼす圧力 団体の影響 総. 数. 帯. 広. 783. 川. 西. 大. 正. 1 183 , 567. 合. 計. 2 533 ,. % 30 9 , 46 7 .. 専業農家. 第1種兼業 第2種兼業. 476. 140 46. 47. 4 22 .. 1 090 , 538. 167. 10. 19. loo 0 ,. 2 104 ,. 196. 233. にすぎない。 農家戸数は少ないけれども, 強力な農民団体-農民同盟-の存在していた雨村を合併 したために, 帯広地区農民同盟は市政に対して極めて強い圧力をかけるようになった。 即ち, 旧帯. 広市の農民同盟は極めて弱い団体であり, 市政に対 しては大 した圧力をかけていなかった。 それが 隣村を合併 して, 川西, 大正の農民同盟と共に帯広地区農民同盟を作った。 この地区農同のイニシ. アテブを川西農同がとり, 商工都市へ合併されたので, 市長の農政軽視を警戒し, 農業予算の獲得, 農政重視政策を打出させるために活機な対市政活動を展開するにいたったのである。 そこで, まず最も活動的な川西農民同盟の動きをみることにする。 第1節 川西農民同盟の動き 組織強化と各種団体との提携について 「組織強化については常に盟友の協力をうるため活動を通じて個々の感覚の進歩と結びつきを 強化する努力を続けてきたが, 負担金の納入状況は32年度において最もよい成績をおさめ, これ が直ちに組織の強化を意味するものとはいえないにしても, 盟友の理解と運動の必要性に対する認. 識の深さは逐年強まりつつあることを卒直に認められる。 不幸にして, 32年度は合併後の問題が内外ともに山積した状況にあり, 部落組織の個々に入る 懇談の機会が少なかったことは’ 反省の余地あることを認めたい。. しか しながら, 近年各支部において執行委員の選出には非常に意をくばり, 支部内の人 材登用 に努力のあとが強くみられる点は, 末端活動の拡大強化のため最も喜ばしい傾向であり, 共々に発 展を期待して組織力を動員する 原動力となることを認めたい。 市の合併を機に, 各種団体は統合整理され, また新たに新市政への反響を強化するための川 西 町農業団体連絡協議会が設立されて団体間の連絡提携は以前にまして良い経過をたどっているが, 今後ともこの件については進んで努力 し, 統一された農民戦線の確立を期して進みたい。 」 このような分析をみづから行なっている川西農同の幹部の意議は極めて高く, 行動力に富んで. いるのであるが, 自主的な農民団体としては全国的にも珍らしい現象である。 33 年度) をみる。 つぎに, その運動方針 (. 33 年度の運動は, 日常の生活と経営を守る斗 いのっみかさねによって将来の安定農業確立の 「 方向を基本目標に定めるものであり, 1人1人の農民の切実な生活や経営上の不満, 欲求を地味な. 日常活動を通して活溌に展開 し, それが, 市, 地区, 道へ, そ して国会へと結集きれてこそ始めて こ の 斗 い を 成 功 に 導 く こ と が で き る の で あ る。 」. この運動方針は極めて着実な, 現実に足を密着させたものであり, 農民の共感と支持をうるも のである。 小をっんで大をなすという二宮尊徳の教えにかなっている。 運動の具体的な進め方は次の如くであった。. 1 個々の具体的要求を部落を拠点と して 組織化し, 全体の討議の中から農民自らの運 動に発. 展 さ せ る。. 2 市農政, 道, 国の農政の後退を阻止し, 全農民を動員 して農民運動の主体地…を確立 しつつ 農協, その他広汎な農業団体を包含した戦線の統一をはかりたい。 - 49 -.
(15) . 門 間. 董 吉. そこで, 当面の活動目標をどこにおいたかというと, 農家経済が直面 している問題を次のよう. に と り あ げ て い る。. 1 自立推進活動と負債整理対策について 2 農協の強化についての運動 3 農畜産物の価格斗争 ・ 4 自治体施策の改善を要求する運動 5 農民課税の適正化運動 6 情報活動について こ こ で は 4 自治体施策の改善を要求する運動と, 5 農民課税の適正化運動を調べてみる。. 自治体施策の改善を要求する運動. 「帯広市に川西, 大正が合併され, 自治体行政の範囲が急激に拡大 したが, 帯広市政の中にお ける農業の比重が急 、増 したためと, 新市の政策の若さは農政問題に対 しては非常に浅薄の感が強く. 特に川西, 大正両地区の農民にとっては市政の及ぼす影響も大きく, 今後あらゆる面から市の施策 に対 して強力な運動を展開する必要を痛感する。 特に33 年度市政策は田園都市の節辞的施策が多く, 実質充実 した予算は何ら伴 なっていない. ことは, 農業子算の比率表にもあらわれている。 」 市に対 してもっと強く圧力をかけて, 農業子算を増額させねばならないという考えがあるわけ である。 33 年度の農業子算は前年 とく らべて飛躍的に増大 し, 一般財源の投入額, 即ち政策子算の. 配分額は6 倍になっているのである が, 川西農同はなおそれでも, 実質充実した子算は何ら伴なっ ていないと批判 している。 -自治体の農業政策には狭い限界があり, 農民の要求の大部分を満足さ. せるわけにはいかない。 農民側はなぜそうなのか, その原因はどこにあるかを調べる必要があり, る義務があると思う。 自治体 自治体側もその原因を明 らかにして, 農民の政治訓練の材料を提供す・. の問題を通 して国の政策批判の眼を養うことが, 自治体存在の最大の理由である。 この点, 川西農同が自治体をどのように考えている か疑問であるが, 自治体を政治教育の場と 考える必要がある。 農民課税の適正化運動. 「農業所得税, 地方税としての国定資産税, 贈与税, 遺産相続税など, 農民にかかる税負担の 圧力は実に大きい。 本年度は所得税は勿論のこと, 特に問題化 しつつある市の国定資産税について も慎重に検討 し, 断乎 としてその悪税体系をうち破る強力 な運動を盟友の総意と団結により展開す る。 」. 帯広市長は社会党市長である。 社会党市長だからといって独自の税制をつく る こ と は で き な い。 国定資産税についても細かな税法上の規定にしばられているのであるから, 自由裁量の余地は 少ない。 したがって, 税法の規定の中で不都合な点があれば, その改正に農民と共に努力すること. が社会党市長の任務であろう。 このような税法を誰が作ったの かを農民に理解させ, それを投票と 結 びつけさせるようにすること, これが政府野党市長の最大の任務である。 農民同盟と してはいか に市長を攻撃 しても悪税体系を打ち破ることは不可能なことを覚るべきである。. しか し, 川西農民同盟の市政に対する関心と要求が極めて強いことは, これで明らかになった と思うが, さらに帯広市農民大会における 「帯広市政今後のあり方に対する帯広市農民大会の決議 による要望書」 をみると農民の市政に対する動きかけが活機で あることがより一層明らかになる。 第2節. 帯広市農民大会の決議. 昭和32年 7月 21日に開かれた帯広市農民大 会において, 今後の市政のあり方についての要望 - 50 -.
(16) . 地方財政の編成に及ぼす圧力団体の影響. 書を市長に提出することを決定 した。. こ の 要 望 書 は 3 項 目 か らな っ て い る。 1. 農 政 につ い て. 2 固定資産税について 3 教育問題について ま ず 第 1 に 農 政 に つ い て を み よ う。. 次 の 8 項 目 に つ いて 要 求 を 出 して い る。. 1 農業振興のための投資の増大. 2 産業振興と奥地道路の改修について 3 農業改良相談所の充実と生活改善普及員の増員について 4 農業生産力増強の基礎となる土地改良事業について 5 家畜の法定伝染病予防費について 6 酪農振興について イ. 貸付牛資金の枠の拡大. ロ. 貸付牛賃付条件などの改善. ハ サイ ロ, 尿溜などの施設に対する固定資産税の免除について 7 農事試験場誘致問題 について 8 農畜産物な どの商品販売に対する全国市場への宣伝活動について 第2 は固定資産税の評価基準についてである。. 「固定資産税は利益能の低い農業経営にとっては全く過重な負 担であるから この評価の適正 , 化は非常に重大な意義をもつと して, 次の諸点を要望している。 〔一〕 土地評価について. 1 自治庁の指示通り, 農地の評価は最も科学的で実情に即 した評点式方法を採用 して 評価 ,. 替 を して ほ しい。. 2 3 地域にわたる均衡のとれた 評価替を適正に行うため, 地理的距離 交通の便否などを加 , 味して価格の決定を要求する。. 帯広, 川西, 大正地区の最高反当価格及び最低反当 価格を参照の上, 十分実態を調査 して再検 討することを要求する。 3 山林原野の評価価格において, 最高, 最低同一価格というような価格でなく 段階はある , と思うが再検討を要求する。 〔二〕 家屋 評価について 評価 方法について 1 合併前は農家用建物評価基準で評価されていたが, 合併後は専用住宅評価基準で評価され. るとのことであるが, できうれば農家住宅は農家用建物評 価基準によって評価されたい。 2 農家住宅は一般的に坪数が大きいので是非とも坪数に応ずる減点評価を してほしい 。 3 住宅の付帯設備として市はポンプ, 風呂, 便槽等を評価の対象 にしているが 除外すべき , で あ る。. 4 1 5 坪以上の建物全部について評価対象 としているが, 農家は雑物が多いため必然的に小 , 坪数建物が多いのは当然である。 かかる建物が課税の対象になるのはまさに掠奪課税である。 農作 業建物に限り, 5 坪以上とするべきである。 5 部落公会堂は評価対象から除外 してもらいたい。 1- -5.
(17) . 門 ′間. 童 吉. 〔三〕 償却資産評価について. 1 償却資産の対象物 件は大農機具程度にとどめてほしい。 耐用年数3 年以上で取得価格3 万. 円 以 上 の も の に 限 定 して ほ しい。. 2 償却資産は毎年減価償却を実施すべきである。 3 補助金を 交付 して奨励 している施設物に対 しては当分の間評価除外にすべきである。(サイ. ロ, 堆肥場) 〔四〕 専任評価員の設置について 設置の 必要性 200 00万円, 家屋9 2 帯広, 川西, 大正地区で田畑総面 積約2万2千町歩, 評価価格約7憶 9 , , 640 800万円で, 税額3 600 万1, その他山林原野を加えて総評価価格14億5 坪, 評価価格約5 億8 , , , 万円を農民が負担している。 かかる実態より考慮 して評価 が問題である。 合併を議会に専任評価員を設置 して, 真剣な態度で農村経済の実情を究明検討の上, ち密な科 学的評価方法で農民が納得 諒解できる均衡のとれた適正妥 当な評価を完全に実施 すべきである。 1 固定資産税法上にも固定資産評価に関する知識と経験を有する者より選定するよう規定さ. れ て い る。. 2 評価価格 が相続贈与不動産産取得税, 登記等に重大なる影響関連するので総合的研究をは. か ら れ た い。. 3 昭和33年度決定の評価価格が3 カ年間すえおかれるので, かさねがさねの研究の上, 適 正完壁な評価を特に再度要望する一 以上は固定資 業評価についての要望であるが, ことこまかに評価上の問題点を指摘 してその改 善 に つ い て 要 望 を だ して い る の は, さ す が に税 金 問 題 だ け あ っ て た い した もの で あ る。. 第3 は教育問題についてである,. 「農業地帯の教育問題については, 人口密度の低い状 態にあるだけに研究努力 を要する点も数 多い。 この点について次の事項をあげてこの実現の早期に行なわれることを要望する。 〔一〕 学校教育施設について. 現在川西, 大正地区ともに農村地域では複 式が大部分を しめ, また僻地においては3式も珍ら しくない。 このような状況では次代を荷う青少年に明るい希望をもたせ, 優秀なる帯広市民として 又国民としての健 全な知能を要求するにはあまりにもむ ごい。 このため, 市は全力をあげて学校施設の整備充実と, 複式, 3 式の解消をはかると共に, 特に 僻地教育の改善に努力 を要望する。 〔二〕. 青年教育施設の施設について. 農村地域には青年となった者に対 しての教育施設は 全くなく, 細々と したクラブ活動, 青年団 活動が自らの力により続けられている。 この重要な過度期にある成人前の青少年に対して, 市自体 が積極的の意欲と教育, 指導施設を設けてその充実をはかるよう努力を要望する。. ぼり, 例えば, 定時制女子教育等の施設など別途に充 特に, 女子教育については特別に気 をくむ 実するよう要望する。 〔三〕 職業教育について. 農業のみならず, 産業の近代化と国内経済の貧困は非常に職業の門をせばめつつある。 特に農 村の二, 三男については高度な教育をうける機会にもめぐまれず, 他産業への転換もなかなか困難 な 実 情 に お い こ め られ て い る。. このため, 市の施策として, 現在帯広市中にある職業補導所の拡充に協力 し, 市民の職業教育 - 52 -.
(18) . 地方財政の編成に及ぼす圧力団体の影響. の施設として大幅に開放されるよう特に 研究と実現について努力を切望する」 。 農民団体がその子弟の教育について深い関心をもち, 市当局に対 して種々の要望を行なったと いうことは注目 に値する。 帯広市においては教員組合が極めて熱心に教育予算問題について市当局 に要求しているが, 農民団体の場合は専 らその子弟の教育・就職上の問題に限定している このよ 。 うな要求に支持されて教育委員会は市財政 当局と市長に対 して強い態度をもって予算の要求を行な う こ と が で きる の で あ る。. 第 3節. 帯広地区農民同 盟連絡協議会. 帯広地区農民同盟連絡協議会は, 川西農同が指導権をにぎっているのであるが 33年度の運 動 , 方針をみると市に対するものは川西農同のそれと大 差はない 。 1 負債農家再建対策 について 市の利子補給予算枠の増額 2 雑穀消流対策と畜産振興について 市の産業振興予算によ る雑穀消流対策の確立 寒地農業の基礎確立対策と しての市の 畜産振興予算の増額 3 固定資産税について 固定資産税は収益の不安定な土地への重圧が 最も大きいので これらの適正な る改善された税 , 制度の確立のため市 の協力をえて強力に推進する。 4 農業委員会の統合について 原則と して3 本建の特錫 性をいかした委員会の構成になるよう市の予算措置 等 改 善 を 要 求 す る。. この協議会はそのほか所得税 対策や雑穀の農 協一元集荷に対する農民啓蒙運動や各種選挙対策. をも運動目標としている。. 市長選挙については, 「農民を理解 し農業政策 に心魂をか たむけて努力する人であ って しか , も市政については帯広市発展のため に手腕力量のある人」 を推せんすると決定 している 。 市会市会議員については 「農民を 代表して農業政策を真剣にとりあ げる人であって人物本位」 で推せんする考えである。. 農業委員は 「人物本位」 で推せんするという考えである 。 これらの考え方か らみると, この農民同盟 は保守, 革新で色分 けすることはできない 農民本 。 位, 農業第一主義であって, 農民のためになる人なら誰でもよいという考え方である これは 農 , 。 民が農地改革によっ てその大半が自作農となり, 土地と家屋の自己所有と いうその存在からでてく るものである。 ここに労働者との違いがあることを正 しく認識する必要がある 。 第4節 市長の市政方針演説 昭和31 年度の市政方針演説の中では, 市長は農業につ いてはほんの 一言 しかふれ なかった 。 わずか500 万円たらずの予算では言及するのに気がひかけたのかもしれない 。 その翌年の32 年に川西, 大正の両農村を 合併 して, 農業人口の比重がやや増大 した その上 , 。 農民団体の市政に対する 要求が強く打ちだされた。 財政面では32年度で従来の赤字を解 消 して し まったので, 一般財源にゆとりができてきた。 こういう事情があったために市長は農業 関係予算を 33年度においては大幅に増大させることができた 。 そこで市長 は,33年度市政方針演説において大いに農業政策について発言 したのであった 農 。 政に関する発言は, 次の8項目にわたる長いものであった。 1 農業の基盤である土地生産力の増強について - 53 -.
(19) . 門. 間. 竃 吉. 本年度 も昨年にひき続き, 土地調査 を実施 し, 土壌構造を探求 し, 土地改良事業の促進ととも ;土改良, 耕土の培養事業を実施 し, 単位生産量の増加を期 したい。 に, 潮 2 農業経営の改良と技術の普及につ いて 関係指導機関 との連絡を密に して指導体制 を確立 して, これの惨透をはかるとともに, 優良種. 苗の普及につとめ, 農家所得の増強を期 したい。 そのためには, 青少年の理解と活動とにまつ点が非常に多いので, 青少年クラブ, 青年団の産 業活動の高揚のた めーそう努力する。. 3 農業経営の安定について 地帯別, 規模別の経営計画をたて, 経済に立脚 した合理的営 農を指導 し, その安定をはかりた. し、 。. ・. 特に近時累増 した経営不振農 家の再建については, 関係機関と緊密なる連けいのもとに重点的 経営指導 を行うとともに, 農業融資額も増 加して, 更生に資 し, かつ国, 道に対し, 急速に恒久対. 策を要請 し, 早期再建に努力 したい。 4 一般農業指導について. 農業者の積極的なる営農意欲を喚 起し, 合理的計画を樹立するよう指導するとと もに, モデル 部落を指定 し, 集中指導を行い, 一般に惨透 をはかりたい。 5. 畜 産 の 奨 励 につ いて. 農家経済の確立には有畜農業経営 が最も安定 した形態であることはいうをまたない。 したがっ 本年度も昨年同様乳牛を主とした各 家畜の導入を奨励する とともに, 馬匹, 豚の品種改良, 増. て, 殖をは かり, 畜産収入の増加を期するた め種馬, 種厭の導入を行い, 農家経済の向上に資 したい。 また, 家畜の飼育管理の 改善については, 昨年同様空胎除去事業を実施するとともに, 本年度 は営養障害除去事業, 乳牛経済 検定事業を助長し, 畜産奨励につ とめたい。 6 開発関係-省 略. 7 土地改良区について 土地改良実施団 体である市内の3 土地改良区に対 しては, 本事業の 重要性にかんがみ, それぞ れ助成を行い, 事業の促進をはかりたい。. 8 開拓者の営農指導 について 特に不振地区である岩内地区に重点指導を行うと ともに, 建設工事の促進を要請 し, 経営の安. 定をはかりたい。. 以上が市長の農政の方 針である。 盛沢山の政策を並べているけれども, 実際問題として どの程 度の効果をあげている かというと, そう多くは期待できないと思う。 31年度とく らべると全く隔世 の感がある。 その熱意は十分認められるにしても, 資本主義での小 農経営の運命を一市長の力によ って変えることはできない。 これらの農業政策はいくらかは農家経済にプラスになり, 決して無意 味ではないが, 狭い限界 があること, 社会党市長と してはこれらの政策をとりながら, 小農主義の 役割と戦後の歴代政府の農業政策の 意義を農民のために明らかにすることが不可欠の仕事であると 思う。 第5 節. 帯広市の農業予 算-31 年度~33 年度 町村合併以前の, 昭和 31年度の農業費は463 万円で (決算額) あった。 そのうち, 一般財源は 33%) であった。 53 万円 ( 31 0 万円 ( 67%) , 特定財源1 5 1 0 なかった。 一般財源と特定財源の割合も不 3 2 万円で前年度と大差 年度当初予算では 昭和 変であった。 - 54 帽.
(20) . 地方財政の編成に及ぼす圧力団体の影響. 50 ところが, 昭和 33 年度になると農業費は一躍2 0 万円にぶ く れ 上 っ た。 ま さ に 5 倍 の の び で , 0 0 0 ある。 一般財源は前年度の350万円 から2 , 万円に (6 倍) , 特定財源 は160万円から560 万円 (3 倍強) に増大 した。 この膨脹の原因は前にのべた 如くであるが, 農民同盟の要求がな ければいく ら 財政的に余裕があってもこうまでふえる事はないであろうと思われる。. 農業費の内訳は次表の如くであるが, 次の諸点がその特徴として指摘できる 。 1 一般財源が圧倒的に多い 2 ほとんどが自主財源である 3 国庫補助金は全然ない 4 道補助金は極めて少ない 5 事業の種類は極めて多いが,. 事業当りの経費はごく零細である. 1年 度 の 農 業 費 (決 算 額) 昭 和3 総 額 一般財源. 農業 委 員 会 費 農 1 2 3 4 5. 畜 1 2 3 4. 業 費 耕 土 改 良 費 農 業 改 良 費 開 拓 費 農家経済再建費 農 事 諸 費 産 費 畜産奨励 会 費 畜 産 防 疫 費 空 胎 防 止 費 畜 産 諸 費 計. 1 845 , 2 316 ,. 1 479 , 1 2 ,08. 614. 614. 96. 96. I. -7. 1 307 ,. 207. 467. 415. 162. 162. 209. 185. 30. 30. 298. % 80 2 , 52 2 ,. 298. 66. 38. 4 628 ,. 102 3 ,. 特定財源. 100 0 ,. 366 1 108 ,. loo 0 .. 100 0 ,. 0 -700 . 15 9 , 88 9 . 100 0 , 88 5 .. 手数料 道補助金 道交付金 貸 付 難 入 償還金. % 19 8 . 47 8 .. 67. 300. 0 0 0. 8 1 100 , 52. 800 O .. 8. 84 1 ,. loo. 11 I ・ 11 5 ,. 24. 0 28 1 526 ,. 42 4 . 33 O ,. 28 95. 308. 124. 2年 度 の 農 業 費 {当初予算額) 昭 和3 総 額 一般財源 農 農 1 2 3 4 5 6. 業 委 員 会 費 業 費 耕 土 改 良 費 農 業 改 良 費 農 業 普 及 費 開 拓 費 農 諸 業 費 農業施設拡充費. 1 2 3 4 5. 産 費 畜 産 共 励 会 費 畜 産 防 疫 費 空 胎 防 止 費 畜 産 諸 費 畜産施設整備拡充費. 合. 計. 1 989 , 2 4 ,26 69. 1 476 , 1 396 ,. 303. 303. 154. 154. 27. 27. 1 203 , 669. 172. 69. 669. 687. 647. 168. 168. 227. 212. 53. 53. 39. 14. 200. 200. 5 099 ,. 3 519 ,. %. 特定財源. 2 74 , 57 5 ,. 510. %. 手数料. 1 031 ,. 25 8 , 42 5 ,. 1 031 ,. 86 5 .. 40. 5 8 .. 93 4 . 100 0 .. 75. 6 6 .. 35 9 . 100 0 ,. 25. 64 1 ,. 25. 1 581 ,. 31 O ,. 145. 100 0 . loo 0 .. 1 ▲. 1 000 ,. 0 24. loo 0 . 57 6 . 67 O ,. (単位 千円). 120. 1 ふ. 1 000 ,. (単位 千円). 蕩塞 道付 交金 350. 貸 付 償還金 雑 入. 40. 100 0 . 100 0 ,. 13 5 . 100 0 ,. 94 2 . 100 0 ,. 69 O ,. - 55 -. lo. 1 000 ,. 21. 1 000 ,. 21. 15. 350. 65.
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本報告書は、日本財団の 2016
本報告書は、日本財団の 2015
このような環境要素は一っの土地の構成要素になるが︑同時に他の上地をも流動し︑又は他の上地にあるそれらと
回答した事業者の所有する全事業所の、(平成 27 年度の排出実績が継続する と仮定した)クレジット保有推定量を合算 (万t -CO2
● 生徒のキリスト教に関する理解の向上を目的とした活動を今年度も引き続き
改良機を⾃⾛で移動 し事前に作成した墨 とロッドの中⼼を合 わせ,ロッドを垂直 にセットする。. 改良機のロッド先端
● 生徒のキリスト教に関する理解の向上を目的とした活動を今年度も引き続き