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小学校理科におけるオーセンティック概念に基づいた指導と評価

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Academic year: 2021

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(1)小学校理科におけるオーセシディック概念に基づいた指導と評価 専 攻  教育実践高度化専攻 コース  授業実践リーダーコース. 学籍番号 P09020K 氏 名  小川博士. 1 はじめに. 第2章.  近年行われた国際調査の結果を見てみると,. 現実世界とのつながりの中で科学的な知識を. と試行的評価. 第3章. 活用する力が育っていないという現状が例え る(文部科学省,2005;五島,2008;Krajcik&. 枠組みに基づいた活用型評価問題開発. オーセシディック・ラーニングに基づい た授業開発のための枠組みの導出. 第4章. 枠組みに基づいた単元開発一小学校第6 学年理科「もののもえ方」を題材に一. B1umenfe1d,2006など)。.  一方,米国を中心とした諸外国では単純な. 第5章. 授業開発のための枠組みの有用性の検証. 多肢選択問題で断片的な知識を間う標準テス. 終 章. 本研究のまとめと今後の課題. ト批判を背景に登場したオーセシディック・.  本研究では目的を達成するために大きく2. アセスメント(例えばWiggins,1998)や,現実. つの研究に分け,具体的に進めた。1つめの. 世界の中で知識の活用を促進する文脈の中で. 研究は,オーセシディック・アセスメントに. の学習を意図したオーセシディック・ラーニ. 依拠した活用型評価問題開発に関する研究. ング(例えばRu1・,2006)等,学習や評価におけ. (以下,研究!とする)である。2つめの研. るオーセシディック概念が注目されている。. 究は,オーセシディック・ラーニング等に依. これらは上述の現状に対して重要な示唆を与. 拠した理科授業開発に関する研究(以下,研. えるものであり,それを小学校理科というフ. 究2とする)である。研究1は第1章及び第. ィールドの中で具現化するための枠組みを導. 2章で,研究2は第3章から第5章で構成し. 出し,その妥当性や有用性を実践的に検討し. ている。以下,概要を述べる。. ていくことは意義のあることだと考える。. 3 研究1の概要.  そこで,本研究では,小学校理科において,.  第1章では,先駆的にオーセシディック・. オーセシディック概念に基づいた指導と評価. アセスメントを提唱した研究者の所論. 問題を開発するための枠組みを導出し,それ. (Wiggins,1998;Newmann et.a1.,1998;Mue11er,. らの妥当性及び,有用性を実践的に明らかに. 2009など)から活用型評価問題開発のための. することとした。. 枠組みを7点導出することができた。. 2 研究報告書の構成. ①『活用・応用」,②「多様な解答」,③「理科.  報告書の構成は次のとおりである。. 学習の内容準拠」,④「現実世界の状況設定」,. 序 章 研究の目的と方法. ⑤rルーフリック作成」,⑥r採点のポイント. 第1章 オーセシディック・アセスメント論に. 明記」,⑦r実用性(記述式・時間小)」.    基づいた活用型評価問題開発のための.  第2章では,上記の枠組みに基づいて小学.    枠組みの導出. 校第6学年理科rもののもえ方」を題材に評. 一40一.

(2) 価問題を試作した。開発過程の各段階や質問.  第5章では,第4章で開発した単元を実践. 紙調査による試行的評価を行った結果,枠組. し,その有用性を検証した。検証に当たって. みには妥当性があるという判断に至った。ま. は,枠組みに基づいた実践を行う実験群と一. た,採点結果やモデレーション時の協議によ. 般的な教科書通りの実践を行う統制群に分け. り,活用型評価問題やルーフリックの改善を. て実践し,授業実践の実際と分析,事前・事. 行うことができた。第2章で示した枠組みに. 後調査,概念についての面接法を行った。そ. 基づいた評価問題の試作から改善までの一連. の結果,現実世界とのつながりの中で.科学. の開発過程は,活用型評価間題開発の方法論. 的知識を活用する能力の向上に効果があると. 的視座を提供したといえよう。. 同時に,学習内容の習得の保障にもなってい. 4 研究2の概要. ることがわかった。また,実験群の児童の方.  第3章では,オーセシディック・ラーニン グを構成する要素や基準等について指摘して. が科学的知識の適用範囲が拡張し,より統合. いる論文を収集し,KJ法の要領で分類・ラベ. 用型授業が児童の保持している燃焼概念形成. リングすることで枠組みの導出を試みた。そ. に影響を及ぼしていることが推察された。以. の結果,授業開発のための枠組みを9点導出. 上のことから,「もののもえ方」の事例の範囲. することができた。. 内であるものの授業開発のための枠組みに. された知識を保持していることや単元末の活. (i)現実世界とのつながり. は,有用性があると判断するに至った。. (i)知識やスキルの活用. 5 まとめと今後の課題. (血)理科学習の内容の習得.  実験授業の範囲内という条件付きではある. (如)多様な学習材. ものの,オーセシディック概念に基づいた指. (V)他者とかかわり. 導と評価問題を開発するための枠組みには,. (Vi)情意的側面(コミットメント等). 妥当性及ぴ有用性があると判断することがで. (油)教師の適切な支援(足場かけ等). きた。本研究の成果は,現実世界とのつなが. (汕)オーセシディック・アセスメント. りや科学的知識の活用を重視した理科授業デ. (iX)学習者中心. ザインをする際の基本的視座となり得るだろ.  第4章では,上記の枠組みのうち,オーセ. う。. シディック概念の中核的なものとして位置づ.  今後は,授業開発のための枠組みの精緻化. けられる目標・内一容論の枠組み「(i)現実世. や別単元での追認を検討していく必要がある. 界とのつながり」, 「(i)知識やスキルの活. と考える。また,Ede1son et.a1.(2006)や. 用」, 「(血)理科学習の内容の習得」に焦点. Mims(2003)が指摘するように,オーセシディ. を当てて,小学校第6学年理科「もののもえ. ック・ラーニングが子どもの学習に対する動. 方」を題材に単元開発を行った。枠組みに基. 機づけ等,学習観に影響を与えることが報告. づいた単元の特徴は,次の3点である。. されている。そのため,児童の理科に対する. (1)実際に七輪や空き缶の中で割箸を燃やす. 学習観への効果も実践的に探っていくことが.   活動から始める単元の導入. さらなる研究テーマとされる。. (2)燃焼の3要素を追究する学習展開.         修学指導教員 増澤 康男. (3)現実世界と関わった燃焼事例に燃焼の3.                溝邊 和成.   要素を適用して考える単元末の学習.           指導教員 松本 伸示. 一41一.

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参照

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