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IRUCAA@TDC : 象牙芽細胞機械刺激は三叉神経節ニューロンに活動電位を発生させる

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

象牙芽細胞機械刺激は三叉神経節ニューロンに活動電位

を発生させる

Author(s)

佐藤, 正樹; 木村, 麻記; 小島, 佑貴; 東川, 明日香;

隝田, みゆき; 塩崎, 雄大; 佐藤, 涼一; 重藤, 玲子;

小倉, 一宏; 望月, 浩幸; 河野, 恭佑; 澁川, 義幸; 田

﨑, 雅和

Journal

歯科学報, 116(3): 230-230

URL

http://hdl.handle.net/10130/4033

Right

(2)

目的:Treponema denticola は,慢性歯周炎の病巣よ り高頻度で分離され,その発症と進行に関与してい る。歯周炎の治療に抗菌薬が使用される場合があり, 歯周病原性細菌の感受性はその予後に影響を与え る。T. denticola は,クロラムフェニコール(CP), オフロキサシン(OFLX),カナマイシン(KM), リファンピシン(RFP)に対する感受性が低いこと が示されている。我々は,CP 存在下において TDE_ 0259とABC transporter様遺伝子であるTDE_0719, TDE_2430の発現が増加することを明らかにした。 TDE_0259は,抗菌薬や酸化ストレスなどに抵抗す る遺伝子を調節する転写調節因子 marR に類似した モ チ ー フ を 持 つ 遺 伝 子 で あ っ た。本 研 究 で は, TDE_0259が他の遺伝子の発現に与える影響の解析 を目的とした。

方法:T. denticola ATCC 35405株の TDE_0259内に エリスロマイシン耐性遺伝子カセットを挿入し,欠 損株を作製した。得られた欠損株の増殖速度の変化 は,TYGVS 培地にて37℃嫌気条件下で培養し,12

時間毎に660nm の吸光度測定を行うことによって 調べた。また TDE_0259による遺伝子発現の調節に ついては,TDE_0259の上下流の open reading fra-me および ABC transporter 様遺伝子の発現をリア ルタイム PCR により測定し,比較した。 結果および考察:野生株と TDE_0259欠損株で菌の 増殖速度に変化はなく,TDE_0259が制御している 遺伝子は,通常の環境下における増殖には関わらな い遺伝子であると考えられた。リアルタイム PCR の 結果,欠損株において隣接する iron-sulfur cluster-binding protein と 相 同 性 を 持 つ TDE_0260の 発 現 量に著明な増加が認められ,TDE_0259がこれを直 接制御していることが予想された。さらに,欠損株 では ABC transporter 様遺伝子である TDE_0719, TDE_2430の発現量にも増加が見られた。以上よ り,T. denticola に お い て TDE_0259は regulator と しての機能を持ち,隣接する遺伝子 TDE_0260の発 現の制御,及びABC transporter様遺伝子の制御にも影 響を与えていることが示唆された。

目的:象牙芽細胞は象牙質形成細胞であり感覚受容 細胞で あ る。象 牙 芽 細 胞 は 細 胞 膜 上 に 発 現 す る mechano-sensitive transient receptor potential(T-RP チャネルを介して様々な刺激を受容し,細胞内 Ca2+ 濃 度 を 増 加 さ せ る。増 加 し た 細 胞 内 Ca2+ は pannexin-1チャネルを活性化するシグナルとなっ て細胞外へ ATP を放出する。ATP は三叉神経節 ニューロンに発現するイオンチャネル型 ATP 受容 体(P2X3)を活性化することで,象牙芽細胞− 三叉神経節ニューロン間における感覚信号を連絡す る。一方,単一象牙芽細胞に対する機械刺激が三叉 神経節ニューロンに活動電位を発生させるかは不明 である。本研究は象牙芽細胞機械刺激によって誘発 される三叉神経節ニューロンの活動電位を記録し た。 方法:実験に用いた象牙芽細胞と三叉神経節ニュー ロンは幼若ラットから単離して共培養した。三叉神 経節ニューロンは歯髄細胞と区別するために蛍光色 素(DiIC18(3))で標識した。さらに三叉神経には 様々な大きさの細胞体をもったニューロンが存在す るため,非ペプチド作動性 C ニューロンの特異的 マーカー(FITC-isolectin B4)を用いて,標識さ れなかった細胞体直径が20−30μm の大型ニューロ ンから記録を行った。象牙芽細胞への機械刺激はガ ラス微小電極を電動マニュピレータで操作して直接 機械刺激を行った。象牙芽細胞機械刺激によって誘 発される三叉神経節ニューロンの応答は whole-cell patch clamp 法で電流と電圧を記録した。 結果:象牙芽細胞への機械刺激は三叉神経節ニュー ロンに内向き電流を発生させた。三叉神経節ニュー ロンに発現する P2X3受容体の阻害剤,象牙芽細 胞に発現する機械感受性 TRP チャネルの阻害剤と piezo­1チャネルの阻害剤は三叉神経節ニューロ ンに発生する内向き電流を有意に抑制した。加え て,三叉神経節ニューロンは象牙芽細胞機械刺激に よって活動電位を発生した。 考察:象牙芽細胞は ATP を伝達物質として三叉神 経節ニューロンに活動電位を発生させ,象牙質痛を 誘発することが明らかとなった。

№3:Treponema denticola marR 類似遺伝子の機能解析

沼田由美1),柴山和子2),佐藤 亨1),村井友理1),菊池有一郎2)3),国分栄仁2)3),石原和幸2)3) (東歯大・クラウンブリッジ補綴)1)(東歯大・微生)2)(東歯大・口科研)3)

№4:象牙芽細胞機械刺激は三叉神経節ニューロンに活動電位を発生させる

佐藤正樹1),木村麻記1),小島佑貴1),東川明日香1),隝田みゆき1),塩崎雄大2),佐藤涼一3) 重藤玲子4),小倉一宏1),望月浩幸1),河野恭佑1),澁川義幸1),田 雅和1)(東歯大・生理)1) (東歯大・クラウンブリッジ補綴)2)(東歯大・衛生)3)(東歯大・歯麻)4) 学 会 講 演 抄 録 230 ― 64 ―

参照

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