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幻の歯科診療棟

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Academic year: 2021

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幻の歯科診療棟

著者

鳥居 光男

雑誌名

鹿児島大学歯学部紀要

38

ページ

16-16

発行年

2018-03-25

URL

http://hdl.handle.net/10232/00030237

(2)

幻の歯科診療棟  鹿歯紀要 38:16~16,2018 16

幻の歯科診療棟

鹿児島大学名誉教授 鳥 居 光 男  写真の模型を覚えておられるだろうか。実物を見た ことのある方はそれほど多くはないでしょう。10年前 の歯学部創立30周年の時に歯科担当副病院長として書 いた一文にも載せたので,見覚えのある方もおられる かと思う。  10年前の平成20年度から始まった鹿児島大学病院の 再開発で最初に文科省から認められた計画を模型にし た物である(三桁万円つまり100万円以上かかったと 聞いている)。今の計画とは似ても似つかない。再開 発計画は二転三転(いや,もっとかな)して今の計画 になっているので,こんな没になった物の話をしても 仕方が無いが,こんなこともあったのだ,これからも 何が起こるかわかりませんよということだ。  平成16年 4 月の国立大学の独立行政法人化に先立ち, 平成15年10月に医学部附属病院と歯学部附属病院は統合 された。これの一番の目的は医学部の念願である病院再 開発である。ただ,当初のツインタワーを中心とした全面 建て替えの壮大な計画は国の財政が許さず,結局認めら れたのは 3 棟(写真 2 で黄色の印の付いた新中央診療 棟,新病棟,新外来棟)の増築と現存施設の改修とい う写真 1 の計画であった。そして何を隠そう,この新外 来棟こそ歯学部の外来診療棟になる予定であった。 1 階 は下駄履き, 2 ・ 3 階全部が歯科になる。現在の歯病と 比べると床面積はずいぶん狭いが(9,000㎡→3,600㎡), 現在の外来診療室の面積はほぼ確保されている。再開発 が始まった頃,私は歯科担当副病院長を務めていた(平 成17~21年度)。この頃は国立大学病院の再開発があち こちであり,いくつかの歯学部では再開発後は歯病単独 の建物はなくなり医病建物の一部に統合されると言うこと が起こっていた。国立大学歯学部長附属病院長会議など で,鹿児島大学病院の計画を話すと,「鹿児島大学は良 いですね。でも気をつけなさいよ」,などと言われていた。  再開発の第 1 歩である新中央診療棟の建設が進み, 次の新病棟の設計が話に上がってきていた頃かと思う が(退職後数年経つと昔の細かいことをどんどん忘れ る),新外来棟と新病棟との間を緊急車両が通れない ので新外来棟は建てられない(こんな事は建築関係の 方 々 に と っ て は 常 識 で 分 か っ て い る こ と と 思 う が・・・)と言うような理由で歯科の外来診療室は現 在の医病の中に作ると言うことになり,歯科外来棟の 新築はあえなく夢と消えた。  新病棟にしても模型にあるような中央吹き抜けの変 形D型のような建物から何の変哲も無い直方体の建物 に設計変更され,さらに建築後現在の医科病棟と連結 しようとしたが耐震強度が違いすぎることから連結で きず(これも建築関係では常識なのでは),計画が大 幅に見直され全面建て替えとなった(戦略的?)。  病院のウェッブページではA棟の完成は平成35年度 となっている。10年前にも移転は 8 ~ 9 年先と書いて いた。これからもいろいろな問題が降りかかってくる と思うが,頑張って頂きたい。 写真1 写真2

参照

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