意 味
の
わ
か る
英単
語
の
中
で
書
く
ことが
で
き る
割合調
査
日
本
人
大学
生
英語学 習者
の
場 合
What
Percentage
ofReceptivelyKnown
English
Words
Can
Japanese
University
StUdentS
Produce
and
Spell
CorreCtly
?足立 幸太
ADACHI
Kouta
元専修 大学生
Sllnshu
University
MonnerlJ
)片 桐
一
彦KATAGIRI
Kazaihiko
専修 大 学 Sllnshu{University
AbstraCt
[[
he
pu【pose of 出is
stu(ly
is
to
inveShgate
the
percentage
ofEnglish
words 〔eceptivelyknown
toJapanese
learriers
ofEnglish
a曲 e urtiversitylevet
that they can spe11 out.
Two
kinds
oftests were prepared:one to measurethe
pdve
owledge of v(》cab血y
and the o出erte
measurethe
pr
(》duCtive
knowledge
of vocabUlary 』he
ptive
test wasdesigned
tOinvestigate
Whether or not an exarr血eeknows
the
meaning of each word,
The
piOductive
test wasdesigned
toilveSdgate
whether or net only an examinee canprOduoe
each word andalso
spellit
oUt correctly.
The
target wordsin
the
receptive test and in血 eprOductive
test were 〔he same.
Further,
the
targetwords the tests wc 【e
d
ided
considering theparts
of speech (nouns,
ve【bs
,
and a(漸
ectives),
wordleng
血(nurnber of
alphabets
),
跏d
word 蜘 u 彫Fi
鼠56
ve弼i
取曲den
鹹 血ede
蘭 ent ofEnglish
伽k
血ereceptive tesちand the島 aaer about two weeks ,
they
tookthe
prOduσdve
test.
The resu 正ts showed 廿】at(1)Japanese
learners
ofEnglish canpreduce
and correctly spe1161.
6
%of 出e English words 血 剛 owpdvel
メ 舗 (2)出erado may vary according tr)
the
differences in the word 丘equen (ry,
parts
ofspeech (nouns,
veピbs,
and a(lj
ectives
),and word
leng
山(number ofalphabe 鯰).
キ
ー
ワー
ド:受 容語彙 知識
産出 語彙 知 識 (綴り も書け る 能 力)
両者の比 率
大学生
1.
はじめ に「意 味 を知っ てい る英 単語の うち
,
実 際に産 出できて綴り (spelling)まで書くこ との 出 来る単
語は どれ く らい なのだ ろ うか。
」とい う素 朴な問いが あ る。
こ の比率が わ か る ように な れ ば,
受 容語 彙 サ イ ズを測 定すれば産 出語 彙 サイズも推 定できるよ うになるの で,
便 利 な参 考指 標になると思 われ る。
受 容語彙と産 出語彙 (発表語彙 )の比率に 関す る海外の 先行研究につ い ては,
Melka
(正997
)や 望 月・
相 澤・
投 野 (2003
)が ま とめてい る。Melka
は,
(1
)Heartrnann
(1946
)の研 究では,
英語母語話者 (大 学2
年生)を被 験者とし,
受 容 語彙と産 出語彙の 比率は約 4 :1 (250,000vs.
58,
000 wordS )であっ たこ と,
(2)Chamberlain (1965)の研 究では,
英語母語話 者 を被 験 者と し,
受容語彙と産 出語彙の 比率は 約5
:1
(10,
000vs.
2,
000
wor(IS
)で あっ たこと,
(3
)Eringa
(1974
)の研 究では,
フラン ス語 (L2
)を6
年 間 学ん だ高校生 を被験 者とし,
受容 語彙と産 出誰 彙の 比率は2
:1
(4
,000−5
,000
vs.
1
,500−2
,000
words ) であっ たことを報 告し て いる。
望月他は,
(4 >LaUfer (1998)の研 究で は,
イス ラエ ル 人の高校 2,3
年生 (第
2
言 語学習
者 )を被
験 者と し,
受 容語 彙 と産 出語 彙の比 率 は1
:iO.
73
〜 1
:0.
89
で あっ た こ と , (5
)Fan
(2000
)は, 香港の大学生 (第2
纛
語 学習
者 )を被験者 と.
してLaufer
とほぼ同じ実験を行い , 受容 語彙
と産出 語彙の比率は1
:053 〜 1
:0.
81
であ り,その割合は専
攻 分野や英語力の レベ ル によっ て大 き く異なっ たこ とを報 告してい る。目本人英語学 習者の受 容語
彙
と産 出語彙
の比率に関する先 行研 究につ いて は,
次の3
つ が あ る.
石 川 (2005 )は, 国 立大 学の人 文
・
社 会科 学系 専攻の2
年生 約40
名 を被
験者に , 日本人大 学生英 語 学 習者
の受容語彙
力 と発表語彙 力の 関係 を数 量的に調 査し,
その結 果,
「発 表語彙
レ ベ ルと受 容語彙
数 の間には一
部 を除い て相 関 性は出てい ない.
」(p,
343
)こ とを報 告し て い る。
田地 野 (
2005
)は,
国 立大 学 法人 京都 大 学1
回生82
名 (文 理 系学
部A クラス 33 名,
理系学 部B
ク ラス49
名 )を被
験者に, 大学 生の英語学術語彙 知識にっ い て の調査 を 目的と して, 統 制 的発 表語彙 サイ ズ テス ト
(
LaUfer
andNation
1999
)の手法に よ る調 査 (10テス ト項 目).
とお よ び その英単
語 和訳テス ト (10テス ト項目) を行っ た
。
し か し,
田 地野は受 容語彙
と発表 語彙
の比率を調べ ることが 目的で は な かっ たの で,
その比率を算 出しなかっ た。
そこ で,
宮 崎・
片桐 (2008
)が田地野のデー
タ を 利 用 し て受容 語彙に対する発 表 語彙
の割合を算
出 し,
文 理 系学部 A ク ラス で は0.
47,
理 系 学部B
ク ラス で は053 ,
ク ラスA
&B で は0.
51
となることを紹 介して い る。宮 崎
・
片 桐 (2008
)は, 日本 人高 校1
年 生56
名 を被 験 者に,
意 味 を知っ てい る英 単語の うち実 際に 産出できて綴りまで書 くこ との 出来る割 合を調べ た 。 宮 崎・
片 桐 は,
石川 (2005 )に お い て受 容 語彙
力 と発 表 語彙
力の関係に相 関が 見 られなかったの は,
「被
験者の英
語力」 「単語の頻 度レ ベ ル 」 「単語の 品 詞」 「単語の綴りの長 さ」な ど他の要 因が影響 を与え た か らかもしれ ない と し,
そ れ らの要 因 につ い て も変数と して扱
っ た 。 結果 は,
Type A (わかる・
書 ける)は37.
5
° /・,
Type
B
(わ か る・書
け ない) は609
%,Type
C
(わ か ら ない・
書け る)は1.
6
% とい う比率になり, 意 味 を知っ て い て書 くことがで き る単語 は約37
.
5
% ということが わかっ 蔦 ま た,
(D
英 語 力が 上位の ク ラス の ほうが下位クラス よ りも, 意 味を 知っ てい る単語 を産出し かっ綴 りまで書 くことができる比率が高い ことが わ か り, 比率 は英語力の差に よっ て変
わっ てく るか もしれない こ と.
(2)高頻度語 (よく目にする単語 )ほど産 出 で きて綴りも書 くこと ができる単語が増え る ようで,
頻度の違い に よっ て 比率
に影 響 を及ぼ すかもし れない こと。
(3
)乃pcA (わかる・
書 ける)は,
名 詞と形 容詞 に は42〜43
% あ る が,
動詞 は34
%,
副 詞 は約29
%と少 な く な り,
名 詞 と形容詞 に 比べ 動詞 が,
動 詞よ り は 醇嗣が,
産 出し綴りまで書 くのは 相 対 的に難しい ようであ り, 品詞の違いに よっ て 比 率 に影響
を及ぼ すか も しれない こと。
(4
)短い単 語 は綴りまで 比較 的書 きや す く,
長いもの は間違えやす く正確に書くの が よ り難
し く, 単語の綴りの 長さの違い に よっ て比 率 に影響
を及 ぼすかもしれない こと。
以 上4
つ の可 能 性 を示唆し てい る。本研究では
,鯛
・
片桐(
2008
)の研究方 法 を参考に しつ つ,
日本 人大 学生を対象にして,
意 味を 知ってい る英 単語の うち実 際に 産出できて綴 りまで書
くことので き る割 合を調べ る。
Z
リサー
チ・
デ ザイ ン2.1
目 的 意 味が わ か る英 単語の うち,
実 際に産 出しかつ 正確 な綴りで書 くこと がで きる割合を調査する。
22
被験 者予 備 実験に は
,
中学・
高校英語教 員と英語教育専
攻の大 学院 生の計9
名 が参加した。
本 実験の被 験 者に は,
私立A
大学英 語 英 米文 学科1 の56
名 (うち1
年生41
名,3 ・4
年 生15
名 )が参 加した。
2.
3
材 料2
種類のテス トを用 意した。
1つ 目 は,
「英 単語の 意味理解 (
receptiveknowledge
)を調査 するテス ト」(以下
,
テス トR )である。 正 しい 日本語の意 味を8
肢から選ぶもの で, 金齬L
肢も そ れ ぞ れの対 象 単 語の品 詞 に合わ せ た。.
2
つ 目は,
「英 単語 を書 く能力 (prOdu
。tive
knowledge
)を調査するテス ト (以 下,
テス ト
P
)」 は,
テス トR と 同様の英 文 を 使 用 し, 調査対 象の単言辞 吩 を空欄に し,
英文の 日本 語 訳 を 見て下線 部の英 単語 を書く ように指示 した。 書 く単 語の頭 文 字は,
提示 し指 定した、M
h
伽kl
and Aizawa (2001 )は, 日本 人被
験 者におい て は,
日本語か ら英訳 はで き る単語であっ ても,
同じ学 習者が 統制的産出 語彙
サ イズテス トで は正解できない例 を複 数指 摘し, 与え られ た一
文の 文 脈が 理解でき な いた めに産 出 的に知っ てい る 語彙
を書
け な かっ た問題 点 を指 摘し て いる。
こ の問題 点 を解
決 する た め に,
テス トP
で は,
英文の 日本 語訳 も同 時に添 えることに した。
予備 実験を行い,
その結
果を元に修 正 を施したテス トを本 実験に採用 した。 本実験で使 用 した テス トR
とテス トP
を,
そ れぞれ資料 1,
資料 2に掲載す る。テス トR もテス ト
P
もどち らもそれ ぞれ,
全36
テス ト項目で構 成した。36
テス ト項 目の対 象 単語 を 詳細に記述したものが,
表 1であ る。6テス ト項目ごと に, 『大学英 語 教育 学会 基 本 語リス ト(JACET
8000 )』によ る単語の頻度に基づ き,1,
000〜6
,000
語レ ベ ルの6
つ の レベル に区 分し た 。 6つ の 頻度レ ベ ル そ れ ぞ れ に,
動 詞,
名詞,
形容 詞 を 2つずつ 配置した (つ まり,
動詞,
名詞,
形 容詞はそ れ ぞ れ 合 計6x2=12
ずっ 採用 された。
〉。
なお, 動詞 は,
原形のみ を扱 うように限定 し た。
さらに,
各頻 度レ ベ ル ご とに2
つずつ 採 用 されて いる動詞,
名詞,
形容 詞は,
綴りの長 さが 「短 (6
字以 下)」と 「長 (7
字 以上)」の2
種 類になるよ うな単語 を採 用し た。
宮崎・
片桐 (2008
)の研 究結果か ら,
綴りの長さを [短 (5
字以 下)] [中 (6
〜8
字)] [長 (9 字以上)コの 3 区分で設 定 した場合 , [中]と [長 ]の間に 統計 的 有意 な差がなかっ たこ とを参 考に しっ っ ,2
区 分で短 を5
字以 下に設定する と該 当単語数が長 よ り相対的に かなり少 な く なっ たの で,
「短 (6
字以 下 )」と 「長 (7 宇以 上)」の 2つ に 区 分 設定した。 宮OS
・
片桐で は 「頻度
」や 「品詞」や 「綴 りの長 さ」 の違いに よっ て結果 に影響
を与え る 可 能 性 が 示 唆されて い るの で,
上述のように 「頻 度」や 「品 詞 」 や 「綴 りの長さ」 の違い の配 分バランス に注意 した。 出 題 す る単語の選 定 に関しては,
乱数 表 を用いた完 全 な無作 為抽 出で はないが,
筆者 がで き る だ け ラン ダム に なるように選 定 を行っ た。
z4
実 施2.
4.
1
.
『ら備 巽…験本 実 験を行 う前に
,
テス トがうま く機 能 するかを検証する た め, 予備 実 験を行っ てい る。2
種 類の テス トを用 意した。
使用 した 材 料 は , 本 実 験 で 使 用 した テス トR
とテス トP
のもと とな る試行 版 (以 下, そ れ ぞ れ テス トR
’と テス トP
’ )であ り,
元々 は1
,000〜8
,000
語レベ ル の8
つ のレベ ル があっ た。
解
答 時間 を10
分に設定し て,
最 初に テス トP’
か ら実 施した。
テス トP’
とその解
答を 回 収後 続いて, テス トR
’を 同じく10
分 間で実施した。
本 来 な らば,
2つ のテス トの 間 に 期 間 を あ けて実施すべ き とこ ろ であっ た が, 被 験者が多忙
な 中学 ・
高 校 英語 教員と 大学 院生 とい うこともあっ て被験 者との 日程の 都 合上やむを得ずこの方 法 を採 用した。
緬 幅の制 限で,
予備 実験で使 用したテス トR
’ とP
’ につ い ての 詳 細 説 明と掲載は割 愛せざるを得 ないが, 例 えば, surveillance を扱
っ た テス ト項 目では,
通常
のテス トであれば別解
と して認め られ るであ ろうsupervision と した人が4
人いた。
こ のように本研 究の テス ト項 目とし て は不適 格と判 明し た い くっ か のテス ト項 目 を修正も し く は削 除した。
ま た, 例 えば語 レベ ルは非 常に難 易
度
が高い と 言え, そういっ た予備 実 験のデー
タを詳 細に検 討し た結果 ,7
,000
語 と8
語 レベ ル は削除 すること に した。2.
4.
2
本 実験被
験者に は テス ト の 目的は公 表 せずに, テス トR を 10 分で実 施した。
終了後テス トR
を 回収し,
次回の テス トP の予告は行わなかった。
約2
週 間後,
テス 】・P
を15
分で実 施した。 終 了後, 教育
的 配 慮と して,被
験者に テス トP
とR
の模 範 解答 付 問題 用 紙を配 布して解説 し, ま た, 本 実 験の 目的 も 説 明 した。
また,
後日,
各被 験 者にス コ ア の返却 (テス トR の得 点,
テス トP
の得点,PIR
の割
合を 含む) も行っ た。2.5 採
点 方法採 点は筆者が行い
,
テス トP におい ては,
綴りが完 全で あ る もの のみ正解とした。
テス トR
もテス トP
も,1
テス ト項目 につ き1
点,
合計36
点満 点でそ れぞれ 採点、
した。
但し,
テス ト項目13
の 面 に関して は,
設 問 文が 「いつ彼は あ な たの腕 を傷
つ け たの ?」 という表現であったこと を考
慮し, ま た本 研究で は 「原形 に す る」 という統語 規則上の文法知識までを問 うこと が 目的で はない の で,
過去 形の 面鵬d
も正解と して採 点した。3.
結果 と考 察3
.
1
記 述統計
本 実験の記 述 統計の結 果は, 表
2
の通 りであ る。 信 頼 性係 数 (クロ ンバ ック のα )に関しては, 高 い値
で はない が許容 範 囲 内 と判 断できる。
知っ てい る単語 (テス トR
312
点)
と産出 しかつ 正確な 綴りで書くことができ る 単 語 (テス トP209 点 )の割 合 (P
〆R
)を計算
し てみ る と,67.
1
%とい う結 果が得られた。
言い換
えると,
総 受容語彙は総 産 出語彙の約 1.
5 倍である。
高校生 を対象
に調べ た宮 暗・
片 桐 (2008 )で は,
PR の割 合は39.
8
% (総受容語彙
は総 産出 語彙の約2.
5 倍)とい う結 果だった の で, 大学 生の場 合は産 出語 彙の比率が相 対 的に増えて い ることが わ か る。
テス ト項目
1〜36
の単語 別の正答 率は, 表 1の通 りである。
テス トR
の1,
000〜3,
000
語レ ベ ル は 正 答 率が高かっ たが,
4
,000〜6,
000
語レ ベ ルで は 正答率 が やや低くなり ま たば らつ きが見 られる。
一
方,
テス トP
に おい て は,
1,000〜6
.000
語レ ベ ル の全頻 度レベ ル で正 答 率 にばらつ きが見 られ る。
Q2
understand ,Q3
鯔 on ,Q6
intemationalの 3つ の単語は,
テス トR の正 答 率 よ りもテス トP の正答 率の 方 が高い とい う結果 と なっ た 。 いずれ も 1,
000 語レ ベ ル の 明 らか に易し い単語であ る。
この結
果の原 因とし ては,
その単語 は 知っ て い るが8
肢とい う多くの選択 肢の中から正 しい意 味 を選べ なかっ た可 能性 が考 え られ る。
ま た,
出題語 彙が簡 単過 ぎた た め,
文脈を 深読み し過ぎて解
答し た 可能性もある。
テス ト
P
の解
答に おい て は 共 通 した綴りの間違いが 多 く見られ,
表3
にそれ をま と め た。1 字
の綴 りミスや,
名 詞形 を書い てい る こと に よ る間違いが多
く見 られ る。 ま た, 語彙の 頻度レベ ルが 上 がる につれて, 単 語の あ る 晶 詞の形 (特に名詞形 )だ け を覚
えてお り他の品 詞の形での産 出 が弱 くなると い う傾
向 が あ るの か も しれない。 こ のた め, 統 語規 則上求められる品詞の形で正 しく単 語を 産出す る こ とが困難に なっ てくるのか も しれ ない。
表
1
本 実 験のテス ト項 目群の構 成と, 各テス ト項 目の正 答 率 番 号歟
品 詞 長さ 単語 テス トR
正答 率 テス トP
正答率 テス トR 正答 人数 テス トP 正答 人数1
短 climbloo
%66,
1
%56
37
2 動 詞 長 unders』md85.
7
%98.
2
%48
55
3
名 詞 短 「eason92.
9
%98.
2
% 52 55 41,
000
長gove
nent92.
9
%48.
2
%52
27
5 短,
qUlet
98.
2%89.
3
%55
50
6
形 容詞 長 沁teUonal
94.
6
%96.
4% 53 547
動詞 短 te10
α%96.
4
% 56 548
長disappear
85,
7
%53.
6
%48
30
9
短diary
10
α%75.
O
%56
42
102
,000
名 詞 長 weather94。
6
%89,
3
%53
50ll
形容 詞 短busy
98.
2
%98.
2
%55
55
12
長 oomfbltable964
%55,
4
%54
31
13
動詞 短 軻u爬92.
9
%80.
4
%52
45
14
長phas
臨9L
重%32,
1
%51
18
15 短 dust98.
2%82.
1%55
46163
,
000
名 詞 長 磁C匠ona【y98
.
2
%929
% 5552
17
形容詞 短 shy96.
4
%893
% 54 50 18 長peace
血 璽98.
2% 66.
1%55
37
19
動詞 短invest
83.
9
%46.
4
%47
26
20
長 stimulate89.
3
%42、
9
%50
24
21
短 sh69.
6
%58.
%39
33
224
,000
名 詞 長 obligadon67.
9
%12.
5
%38
7
23 短 vague 69.
6% 26.
8% 39 1524
形容 詞 長.
P「09 「eSSIve83.
9
%39.
3
%47
22
25
動 詞 短 tease82,
1
%35.
7
%46
20
26 長postpone
91.
1% 643% 51 3627
名 詞 短bias
76.
8
%39.
3
%43
22
285
,
000
長dependence
94.
6
%19.
6
%53
11
29
形 容詞 短 rude9i.
1
%71、
4
%51
40
30
長...
opt sUc78,
6
% 48.
2% 44 27 31 動 詞 短leak
875
%28.
6
%49
16
32
長 exaggemte60.
7
%893
%34
5
33
短 敏)11
214% 19.
6
% 12 ll 346,
000 名 詞 長pedestrian
893
%44.
6
%50
25
35
短 晦83.
9
%62.
5
% 4735
36
形 容 詞 長9
a廿ca1 82.
1% 14.
3%46
8
表2
本 実験の記述 統計R
e凶ve テス ト (テス トR
)Pmducdve
テス ト (テス トP
) 平均 (正答 率)312
(86b
%) 20.
9 (58.
1%) 標準偏
差 4.
0 5.
3
最 高 得 点 36 32 最 低 得点 157
信 頼 陸係 数 (α ).
810
.
804
割 合 (P
!R
)67,
1
%表
3
テス トP
に おい て見 られ た共 通の誤答 番 号 ス ペ リング 正答 ス ペ リン グ誤答 人数 解 説 1 climb climΩ5
b
が eになっ てい る 4govemm
t 90V nent22
n が抜 けて い る8
disappear
di
攣ppear
6
sが1
つ 多い9
d
玉aΨ 軸7
rが1
になっ ている12
◎omfb 血ble
co加bhable
17
m がn になっ て いる14
cmphasize emph 霆埀10
’
名詞 形 20 stimulate 3timulus
『
6
名 詞 形26
postpone
P
随 ne 12 h が入っ てい る28
dependence
depen虹 dependent 15 形 容詞 形30
optimis廿c opt 堕 12 名詞形36
9【ammaticalgramatical
6’
m が 1つ 足 りない36
9
m 詛cal9
凱10
名 詞 形, aが eに なっ ている3.2
全体で のタ イプ分 析 36の単語 (テス ト項目) を 56 名が受 験したの で,
36x56=2,
016 個の解 答 結果 (項 目応 答 結果 )が得
られ た。 そ れ を,
宮崎 ・
片桐 (2008
)の分
類の方 法と 同様に, 意味 が わか り産 出できて綴りも書 く ことができる単語 をType
A
(わか る・
書ける), 意 味 は わ か る が 産 出でき ない も し く は正確 に綴 りを 書 くことが でき ない単 語 をType
B
(わかる・
書 け ない),
意 味は わ か らない が産 出できて綴りも書 く こ とが で き る単語 を Type C (わからない・
書け る), 意 味も わかない し産 出でき ないもしくは正確に 綴 り を書
くこと ができ ない単
語 をType
D (
わ か らない・
書けない)と4っ に分類した。
Type D (わか らない・
書 けない)ができるだけ少 な くなるように,
テス トR
とテス トP
に おい ては1,
000−−6,
000
語 レベ ル の単語か らの出題に限 定したのだ が,
結 果 的に は211
個 (全体
の10.
5
%)のType
D
の数と なっ た。 以下Type
D
を除い て,2,
016 − 211− 1,
805
個の挙
語解
答結果だけ を扱 う。Type
A ,
Type
B ,Type
C
の個 数と, そ れ らに お け る比率は 表4
の通 りであ る。 大学生の 知っ てい る単語の うち産 出できて綴りも書 くことができる割合は
61.
6
%とい うことが わ かった。
宮嫡・
片桐 (2008
) では, 高校生の場合, その割合が37.
5%であ り, 大 学生 の方が意 味の知っ てい る単語 を正確に産出で きて綴 り も書くこと ができ る能力 が高
い の か も しれ ない。 これ は,英
語 力 が 上位
の ク ラス の ほうが 下 位ク ラス よ りも知っ て いる単語のうち産 出できて綴りも書くことができ る単語の数が多
かった宮OU
・
片桐の結 果と も合理的に繋が る結 果である。
した がっ て,
大学 生と高 校 生との学 習の発達段 階 や英 語 力の違
い に よっ て , 知っ てい る単語の うち書くことが で き る単
語の割合
に は差が あ り, 発達段階
や英 語力 が 上 が る につ れて, 知っ てい る単語を産出できて綴りも正確に書くことができ る力 が高くな る と い うこと が言える の かもしれ ない。
また Type C (知 らない
・
書 ける)に関し ては,
3.
2%出現した。
この小さな割 合の 出現は,
被 験 者の テス トR
受 験 時の ケ アレ ス ミス に よ る もの が多
い と考
え られ る。
なぜ なら,Type
C
と して解答
され た単語とし て
,
unde鵬 md (1,
000
語レ ベ ル ;以 下,
括 弧 内の [語レベ ル]を省 略), Teason (1
,000
),quiet
(1
,000
),intemationa1
(1
,000
),disappear
(2
,000),
weadher(
2,
000
),
busy (
2,
000)
,
injure(
3,
000)
,
diOdonary(
3
,
000
)
,
表
4
全体のタイプ分析 (Type
D
を除 く) 野peA (わかる・
書 ける) 7ype B (わかる・
書 けない) 野pe
C
(わか らない・
書 ける) 合計 個数(
% )1
,111
(6L6
%)636
(35.
2
%)58
(3.
2
%)1
,805 (
100
%)invest
(4
,000), stinuiate(4
,
DOO),
sin(4
,
000
), vague(
4
,000
),pos
Φone(
5
,000
),bias
(
5,
000
),
…1e
(
5,
000
),
optirnistic (
5,
000
),
leak
(6,
000
), toll(6
,000
),lazy
(6
,000)の 計 20 個が見 られ, 大学生 に とっ て は易し い単語 が多
く を占め る か らであ る。
Type C は,
各語熱 頻度 , 各品詞 か ら見られ,
また綴りの 「短」 と 「長」 の単 語 もほぼ 同 比率の 出 現 で あ ることか ら,
被 験 者は元々 その単語は知っ てい たが, テス トR
に おい て 八肢択・
に おいて迷いが 生 じ正 しい解 答 を選ぶことが できなかっ た こ とが 原 因であ る場合が多いと 推 測される。
3.
3
頻度
レベル別タ イプ分析表
5
は,
単語の頻 度レ ベ ル別に区分して タ イ プ 分 け をした結果である。
表5
の結果を用い て, 単語 の頻 度レベル別 タ イ プ 出 現数を カ イニ乗検定 に か け た結 果が表6
である。
表 6の検 定 1か ら, 単語の 頻度
レ ベ ルに よってタ イ プの出 現の比率は,
α1
%水 準で統計 的に有 意に違うこと が わ か る。
そこ で,
表
6
の検 定2,3,4,5,6
を行っ た。
TypeC
がいずれ も 出現 割合
が5
%未満で小 さい の でType
A ,
Type
B ,
厭C
の 出 現 回数の比率に 与 え る影響が軽微であ る と見 なすと,
単 語の頻 度レベル が上 が る とType
A が減っ てType
B
が増えてい る傾 向が見て取れる。
つ まり,
単語の頻
度レ ベ ルが 上 が る と知っ て い て も産出でき なかっ た り綴りを書くこ と が でき なかっ た りする割 合が増えてい くとい うことである。
こ れは,
高校 生 を被験 者に した宮崎・
片桐(
2008
)の結果とも同じ傾 向の結果であ る。 ただし, 検定結 果か らその こと を本 研 究で有 意に確 認でき るのは,
3,
000 と4,
000 語レ ベ ル の 間と5
,000
と6
,000
語 レ ベ ル の間のみであることに注 意しなければ ならない 。 どうして3,
000
と4,
000
語レベル の 間と5,000 と6
,000
語 レ ベ ル の 問 でのみ 知っ てい る単 語でも産 出できなかっ た り綴りを書 くことがで きなかっ た り する害恰 が統 計 的有 意に増 えて い るの か興 味深い ところ である。
なお, 各頻
度レ ベル ごとのサンプル 数が 少 ない の で,
一
般化に は今 後の更 なる研究が必 要 で あ る。 表5
頻 度レ ベ ル 別 タ イ プ分析 (Type
D
を除 く) 陬pe
A
(わ か る・
書ける) 野peB
(わか る・
書 けない) 野pe
C
(わからない・
書け る) 合 計1,
000
語262
(78,
9
%)54
(16.
3
%)16
(4.
8
%)332
(100
%)2,
000
語256
(77.
8
%)67
(20.
4
%)6
(1.
8
%)329
(100%)3,
000
語242
(74.
0
%)80
(24.
5
%)5
(L5
%)327
(100
%)4,
000
語ll6
(42.
8
%)144
(475
%)11
(41
%) 271 (100%) 5,000 語 147 (49.
5%) 141 (47.
5%)9
(3.
0
%)297
(100
%)6,
000
語88
(35.
3
%)150
(60.
2
%)11
(44
%)249
(100
%) 表6
頻度レ ベ ル別 タ イ プ 出現数を カ イニ乗 検定にか け た結 果 頻 度レベル ×「
1距esA ,B,C値 (
勲
自由度
有 意確 率 検 定11
,
000 〜6,
000
語レベ ル × 厭 s へB
,C
245.
0
10
Pく,
001
検 定 21,
000 と2,
000 語レベ ル × 脈 s へB
,C
6,
0
2
腮 検 定 32,
000 と3,
000語 レ ベ ル × 加 sA,B ,C
L6
2
懈 検 定 43,
000 と4,
DOO語 レ ベ ル × 加 s A,
B ,
C
60.
2 2 ρく.
001
検 定54
,000
と5
,000
語レベ ル × 脈 s へ B,
C 2,
8 2 衂 検 定65
,000
と6
,000
語 レ ベ ル × 聰 sA ,B,C 1L2 2 ρ<.
Ol3
.
4
品詞 別タ イプ 分析表
7
は,
品詞別 に解
答 を タ イ プ に 分類し た もの である。
表7
の結 果を 用い て,
品 詞 別 タ イブ出 現数をカイニ乗検 定に かけ た
結
果が,
表8
であ る。 表8
の検 定 7から,
Type A,
Type B,
TypeC
の出現回数
の 比率は,
品詞の違い によっ て 5%水準で統 計的 に有
意な 比の違い があることがわかっ た。Type
C
の割合の値は相
対的に変化 が かなり小さい ことも考 慮すると,
動詞・
名詞・
形 容詞の晶詞の違
い に よっ て TypeA とType
B
の比率に影 響を及 ぼす 可 能 陸 が あ る と考 え られ る。
そこ で,
表8
の検 定8,9,10
を行っ た 。 動 詞 と形 容詞 に お け るType
A ,
Type
B ,
陬 peC
の出現 回数の 比 率 に は 1%水準で有 意な比 の違い が見られ た。一
方 , 動 詞 と名詞の 問,
並び に名詞と形容 詞の間の 両方 に おい て統計 的に有 意 な 比の違い は見られ な かっ た 。 これ らの結 果から,
動 詞か形 容 詞かの違いに よっ て,
大学生の知ってい る単語の うち産 出できて綴 りも書 くことができる割 合に違
い が で て く る 可能 陸が示唆 された。
高 校生 が被 験者であっ た宮暗・
片桐 (2008
)の結果 とも一
致す る。
但し,
宮暗・
片 桐において も,
本 研究に おい て も,
各品 詞のサンプル数が 少 ない の で,一
般化 に は今後の研 究 を待たな ければ な らない 。Type
B (知っ て い る・
書 け ない)に関し て は, 動詞が一
番多
かっ た 。 つ ま り, 動詞 が, 単語を知っ て い ても,
産 出でき かつ 綴りま で書く こ とができるとい うレベ ルまで相 対的に到達しにくい の かもし れない。
その要 因とし て考え られ るのは, 動詞に は一
見 同じ意 味であ るように見 えても,
使用する状 滉 や多
少の ニ ュ アン ス の違い で単語 を使い分けるた め,
同 じよ うに 訳す語でも複 数の動詞があること。
ま た, 表7
の傾向 から,
英語の形 容詞は屈 折 (inflectior1)しない の で相 対的に易し く,
名詞 は複
数 (形) の時 に屈 折するの で少 し難し く な り, 動詞 は過去 (形 〉 や過去分詞 (形 ) や現 在 分詞 (形)のように 複 数種 類 屈 折する の で一
番難しいかもしれ ない こと。 これ らの特徴
が英語 を外国語 とし て学 習し て い る 人 に とっ て動詞の産 出時に影 響 を与え,
たと えその動 詞 を見て意 味が わ かっ た として も , 使 う場含 に 適 した 動 詞 を 産 出 す るこ とを 困難に し てい るの かもしれない。
し か し これは推 測の域を出ず,今
後 更 なる調査 が 必 要である。 ま た,Type
B
は動詞 が一
番 多かっ た と述べ たが,
厳 密に は,
名 詞よ り動 詞 ほ うが多い とい うことは統 計 的有 意に は確 認できな かっ た (検定9
)こと に 注意し な け れば ならない。
表7
品 詞 別 タ イ プ分析 (乃
pe
D
を除く)
廼peA
(わ か る・
書け る ) 1ype B (わ か る・
書けない) 野pe
C
(わか らない・
書 ける) 合 計 動詞 345 (56.
6
%)244
(40.
0
%)21
(3.
4
%)610
(10
働 ) 名詞361
(62.
6
%)197
(34.
1
%)19
(3
.
3
%)577
(100
%) 形容 詞405
(65.
5
%)195
(31.
6
%)18
(2.
9
%)618
(100
%) 表8
品 詞 別 タ イ プ出現数 をカ イニ乗 検 定にかけ た結果 品 詞 x 嬾 へB,C
値 (翹
自由度 有 意確 率 検 定7
動 詞 と名詞 と形 容詞 ×T
レpcs へB
,C
10.
9
4
ρ<.
05
検 定8
動詞と形 容 詞 × 樋 s へB
,C
10.
4
2
ρく.
Ol
検定9
動詞と名詞× τシ
pes
へB ,
C
4.
6
2
醐 検 定lo
名詞 と形容詞x 聰 s へ
B ,C
L6
2 瓣3
.
5
綴りの長さ別タ イプ分析表
9
は,
単語の綴 りの長さによっ て 「短 (6
字 以 下)」 と 「長 (7 宇
以上)」に 区分し, タ イプ分け を し た結果である。
こ の結果 をカ イニ乗検 定にかけた ところ,Type
A ,
Type
B ,
Type
C
の 出現 回数の比表
9
綴りの長 さ別 タイ プ分析 (Type
D
を 除 く) 野pe A (わ か る・
書け る) 町pe
B (わ か る・
書 けない) 野pe
C (わ か らない・
書 ける) 合計 短 (6 字以 下) 616(686%) 248 (27.
6
%)34
(3.
8
%)898
(100
%) 長 (7
字以上)495
(54.
6
%)388
(428
%)24
(2.
6
%)907
(100
%) 率は,
綴りの長さの違いに よっ て有意な 比の違い があることが わかっ た (X2
・
・
45.
7,
df−
2,
p
<.
001 )。
Type C の割 合の値は相対的に変化がかなり小さい こ と も考慮す る と, 単語の綴りの長 さの違い に よっ てType
A
とType
B
の比率に影 響を 与 えて いる可能 性が あ る と言える。 野 peA
が占める割 合は,
「短」 が68.
6
%,
「長」は54.
6
%となり,
知っ て い る単 語でも産 出できかつ綴りまで書 くに は,
6
字以 下の短 い綴りの単語 は相対的に易
しく, 7 字以上の長い綴 りの単語 は相対的 に難しい のかも しれ ない。 高校 生 を被
験者
に綴りの長さが [短 (5 字
以 下)]よ りも [中 (6〜8
字 )]と [長 (9
字以 上)]の単語は産 出しかっ 綴りまで書 くに は相 対的に難しい可能性 を示した宮暗・
片 桐 (2008 )の結果とも同じ傾 向の 結 果である。
但し, 宮崎・
片桐に おいて も,
本 研究におい て も,
綴 りの長 さ別ごとの サンプル数が 少 ない の で,
一
般化に は更な る研 究が 必要である。
4
.結 論
本 研 究に おい て,
次の 4 点がわかった。
(D
大 学 生の知っ てい る単語の うち産出できて綴り も書
くこ と ができ る割 合は61b
%であっ た。 なお
,
総 受容 語彙
数に対す る総産出語彙
数の割合は67.
1
%であっ た。
(2
) 単 語の頻 度レベルが 上 が る と,
知って い ても産 出できなかっ た り綴 りを書 くこ とができ なか った りする割合が増 えてい く傾向が見 られ る が, 検 定 結果 か ら特にこれが確認 で き るの は,
3
,000
と4,
000
語レ ベ ル の間と5,
000
と6,
0DO
語 レ ベ ル の間でのみであっ た 。 (3
)形 容 詞,
名詞,
動詞の順で,
知ってい て も産出でき な かっ た り綴 りを書くことができ な かっ た りする割 合が増えてい く傾 向が見られ,
品詞の 違い によっ て影 響を受 ける可能 性が 示唆された。
これ は
,
屈折を有す る 品詞, ま た その 中で も 屈折 (〜
形)を よ り多
く有 する 晶詞 が, 知っ てい て も産出し綴 り まで書くこと が よ り難しい傾向 が見られ る と も言 え る か も しれ ない。
検定結 果 か ら,
特に動詞は形容 詞よ りも産 出し綴りまで書 くことが難し い可能性がある。
(4
)知っ てい る単語 で も産 出 で き かつ綴 りま で書く に は,6
字以 下の短い綴りの単語 は相対的に易
しく
,7 字
以上の長い 綴りの単 語は相 対的 に難しい可 能 性 が 示唆され た。今回の被験 者は
,
一
つ の大学の し かも英 語 英米文学科の 学生のみだ け だっ た 。複
数の大学の複
数の 専 攻の学生を取り入 れ,
人数 も増やした調 査が今 後必要である。
被 験 者の負 担軽 減やテス ト時 間の制 限 上,
テス ト項目数が全36
問と少なかっ た。
そのた め,
特に頻度別,
品詞 別,
綴りの長 さ別の各分 析 結 果に関し て は,
安 定 性に 欠 け る かもしれ ない。 予備実 験を踏
ま えて, 頻度レ ベ ル を1,
000−6,
000
語 レ ベル に 限定した が,
もし7
,000
語レ ベル以 上も扱え ば,
知っ てい る単語の うち産 出できて綴りも書 く こ とがで き る割合の値は変わっ て く る筈で,
し か もその値が 下 が るこ とが本 研 究の§3.
3.
の結 果か らも 合理的に 予想 され る。10,
000
語レ ベ ル ,20,
000
語 レ ベ ル の ように物理的に上 限は更にずっ と高い レ ベ ル まで存在 する が,
一
方で被 験 者の学習の発 達段階 や英語力 に応じて頻度
レ ベ ルの上 限 を設 定し な け れば教育
研究の成
果 と して はあま り意 味を成 さない。
何 千語 レベ ルまで扱 うかを決 める学術 的根 拠が 望 ま れ る、
単語の綴 りの長さ に関して,
宮 暗・
片 桐 (2008
)の研 究成果 を踏
ま えつ つ 「短 (6
字以 下)」と 「長 (
7
字以 ヒ)」 の2
っ に設定 した が,
区 分 け す る字 数設定にあたっ て は よ り学術 的合 理 的根 拠に 基づい て行わ れ ることが望 まれ る。
学術 的根拠が思いつ かず 採用を見送った が, テス トP
の採 点方 法 に関して, 綴りの1
宇 問違
い だ けの解
答は 正解扱
い にする も し くは た と えば半分 点数 を あげる な ど,
も う少し寛容 な孫 点方法が ない の か検 討の余地 が あ る か も しれ ない。以上,更なる研究が必要である。
教
育
上の示唆に関し て は, 宮崎・
片桐の記述 (p,
73
)とほぼ同 様になるが , (1)よ く 目にする単語 ほど産 出できて綴り も書くこ とが で き る 可能 性があるので,
産 出できて綴りも書 くことができ る よう に な る た め に は,
た と え ば多読
を通 し て な ど 日々 単語 に触れ る 回数 を増 や す と よい かもしれ ない,
形 容詞, 名詞,
動 詞の順で知っ て い て も産 出できな かっ た り綴りを書くことが で き な かっ た りす る割 合が増えて いく傾 向が見られ るの で, 屈折
の多
い 動詞 は特に, ま た屈折 を有 する名 詞 も,
屈折 を 有しない形 容詞に 比べ 産 出や 綴りを書 く練習が よ り必要か も しれ ない,(3
)ス ペ リン グが長い もの は,
間違いやす く完
璧に書くの が より難しい可能 陸が あるの で,
綴りの練
習が よ り必 要 か も しれない,
と い っ たことが考え られ る 。 注本研 究は
,
当時大 学4
年生で あっ た 足 立 が2007
年12
月 に専
修大学
文学部英
語英 米文学 科に提 出し た卒 業論 文 『意 味の分かる英 単語の うち書け る単語の割合 調査 : 日本人 英語 学 習者の うち, 大学生被 験 者の場 合』に 基づい てい る。 その 卒業論 文の研究にあたっ て は,
指 導教 員の片桐がリサー
チ・
デ ザ イン の設計 やデー
タ処理 を始め全面的に指 導 を行っ た。
なお,
本 論 文は片 桐が執筆し,
大幅に 加筆・
削除・
修 正・
再 構成を行っ た。
1 当該学 科の いわゆ る 入試 偏差 値は,
代々木ゼミナー
ル発 表の値で,53
か ら60
であ る。 入学
制 度の多様化 に よ り,複 数の異 なっ た 入試 が ありまたいわゆ る入試 を受 験しない入 学制 度 を利 用し て入 学 した被験 者 もい るの で, 参考程疲に留め たい。 引用 文献
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