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グループ学習に困難を示す生徒とそれに対応する教師の指導・支援に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)グループ学習に困難を示す生徒とそれに対応する教師の指導・支援に関する研究 特別支援教育専攻  障害科学コース     M11092J   石井 弘佳代. 第1章問題と目的. 支援との兼ね合いやコミュニケーションカ不足.  2007年4月から特別支援教育が本格開始され. からくる課題などもいわれており、「様々な課題. た。その根拠とされた2002年の文部科学省にお. が散見される」との指摘もある(山本、2011)。. けるr通常の学級に在籍する特別な教育的支援を.  そこで本研究では、通常学校における特別支援. 必要とする児童生徒に関する全国実態調査」では、. 教育の現状について、グループ学習場面に特化し. 知的発達に遅れはないものの、学習面カ桁動面で. て、グループ学習に困難を示す生徒とそれに対応. 著しい困難を持っていると担任教員が回答した. する教師の指導・支援の実態を明らかにすること. 児童生徒の割合が、6.3%であると報告されてい. を目的とする。. た。rこの調査によって、特別支援教育は明確に. 第2章 研究I. 『通常学級の課題』となった」といわれている(是.  通常学級において、グループ学習に困難を示す. 永、2007)。通常学級において、一人ひとりの二. 生徒が存在し、教師は配慮が必要な生徒の存在を. 一ズに合った特別支援教育が求められるように. 認識しつつも具体的な指導・支援の手立てがわか. なったのである。. らず苦慮していると仮説して、質問紙によるアン.  文部科学省による平成23年度特別支援教育に. ケート調査を行った。. 関する調査の概要によると、全国の公立幼・小・. 1目 的 通常学校における特別支援教育の実. 中・高等学校ではr全体として体制整備が進んで. 態と教師支援二一ズを明らかにする。. いる状況がうかがえる」とあり、通常学校での特. 2方法次の通りである。. 別支援教育の基礎的な体制整備は進んできてい. (1)対 象:協同的な学習に全校を上げて取り. るといえよう。しかし、南澤(2008)は、「担任. 組んでいる、近隣のA中学校に勤務する教員及び. 教師が特別な支援を必要とする児童生徒を抱え. 講師. ており、学級経営に苦慮している」ことを明らか. (2)期 日:2012年2月. にし、腰川ら(2010)は、「特別支援教育の対象. (3)手続き:校内研修会「中学校で出来る最初. とならない児童・生徒の中にも授業への参加を促. の特別支援教育」が開会される際、質問紙(資. すために苦慮する児童生徒が存在する」ことを報. 料1)を参加者18名に配布し、回収した。また. 告して、個別支援の対象とならない児童の授業へ. 研修会に参加しなかった講師5名には、後目研修. の参加について、グループ学習や教師の声がけで. 会当日の資料とあわせて質問紙を配布した。. 改善されたことを報告している。. 3結果及び考察 配布した18名全員および講師.  一方、通常学級での授業参加に困難を示す広汎. 3名から回答が得られた。回答者の100%から「グ. 性発達障害が疑われる児童生徒への対応に、担任. ループ学習での学びが困難な生徒に気づく」との. 教師が苦慮する場面にグループ学習があること. 回答が得られ、そのうち4割が対処が取れたと回. も報告されている(興津、関戸、2007)また、中. 答しているものの具体的な手立ては個々による. 学校におけるグループ学習については、発達障害. ものであることが示された。また、自由記述から.

(2) は、生徒が持つさまざまな二一ズに応えることの. 割分担に応じるのが難しい、他者の話を聞くのが. 難しさが示唆された。この結果から、グループ学. 難しい、グループでの共同作業が難しい、課題に. 習に困難を示す生徒のより具体的な実態とそれ. かかわらず、自分の言いたいことばかりを言って. に対応する教師の指導・支援の実態を明らかにす. しまう、に集約された。その一方、着席の難しさ. る必要性が示された。さらに自由記述の分析から. に関しては該当が少なかった。対象が中学生であ. 具体的な調査項目を設定することが出来た。. ることから、行動面では落ち着いてきている、と. 第3章研究皿. 捉えることが出来るものと思われる。. 1目 的 グループ学習時に困難を示す生徒の.  グループ学習に困難を示す生徒への教師の指. うち発達障害を持っ生徒、及び診断はされていな. 導・支援の実態は、多様な二一ズを持つ生徒への. いが同様な傾向を持つ生徒の実態を明らかにし、. 対応について全体指導と個別指導に限界を感じ、. 困難を示す生徒に対応する教師の指導・支援の実. 教師間、管理者との連携にもあまり期待せず、生. 態を明らかにする。. 徒同士を関わらせたり、課題設定やグループ構成. 2方 法  r通常学級でのグループ学習と特別. への配慮など自分でできることで対処を図るの. な教育的二一ズに関するアンケート」と題した. だが、うまくいくときとそうで無いときがあり、. 質問紙による調査を実施する。. 具体的な解決策を求めて悩んでいるというもの. (1)対象近隣の国公ユ中学校教員及び講 師. (2)時期:2012年7月. である。また、特別支援教育の研修会を受講する ことは、直接問題解決にはつながらないものの、. 問題の所在や対処方法等の知識が得られること. 3結果及び考察 対象者93名、回答者68名、有. が示され、教員対象の研修会の有効性がここに示. 効回答67名、無効1名、回収率は72.O%であっ. 唆された。. た。. 第4章総合考察.  生徒同士が共に学び合うグループ学習時に困. 研究I,IIの結果は、先行研究の結果を裏打ち. 難を示す生徒の存在には、回答者の87%が「当て. するものであり、生徒及び教師の実態をやや具体. はまる、やや当てはまる」と回答しており、この. 化できたところに意義を見いだせるものと思わ. 回答に研修会受講の有無や勤続年数による差異. れる。今後の課題は教師が求める具体的な手立て. は認められなかった。また発達障害を持つ生徒は. を提示することである。特に、全体指導の中での. クラスに1∼3名存在し、診断はされていないが. 個別指導に悩む教師達にとって、その解決方法は. 同様な傾向を持つ生徒が各クラスに1∼6名存. 直接解決に結びつく具体的な手立てが求められ. 在することが示された。. ている。各専門家がチームで治療に当たる医療現.  また生徒が示す困難は、対人関係に関わるコミ. 場の体制が参考になると思われるが、今後各方面. ュニケーションカや社会性にあることが見られ. からの連携した研究成果が得られることが待た. た。具体的には自分の意見を言うことが難しい、. れるところである。. 話し合いの輪に参加するのが難しい、他者の思い.         主任指導教員 高野美由紀. を受け止めることが難しい、グループの中での役.         指導教員   高野美由紀.

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