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[講演要旨]地震直後に行われたアンケート調査による1948年福井地震の震度分布

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Academic year: 2021

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(1)歴史地震 第 32 号(2017) 128 頁. [講演要旨] 地震直後に行われたアンケート調査による 1948 年福井地震の震度分布 原田智也*・佐竹健治・古村孝志(東京大学地震研究所)・室谷智子(国立科学博物館) §1. はじめに 東京帝国大学地震研究所と理学部地球物理学教 室は,戦時中から戦後に発生し 1000 人以上の死者 を出した被害地震(1943 年鳥取地震(M7.2),1944 年東南海地震(M7.9),1945 年三河地震(M6.8), 1946 年南海地震(M8.0),1948 年福井地震(M7.1)) について,郵便等によるアンケート調査を行った.し かしながら,調査結果は一部を除き公表されず,原資 料も散逸したと考えられてきた.しかしながら,近年, アンケート調査票や集計表,分析結果の一部などが 東京大学地震研究所で発見され,これらの資料は整 理後に PDF ファイル化されている(津村・他,2010, 歴史地震).また,原田・他(2015,歴史地震)も 1944 年東南海地震のアンケート調査資料の一部を新たに 発見し,PDF ファイル化を行った. 筆者らは,これまで,発見された資料を用いて 1944 年東南海地震,1945 年三河地震,1946 年南海 地震のアンケート調査結果について再検討を行い, 河角(1943,地震)による改正メルカリ震度階に準ず る 1〜12 の震度階による震度(以下,MM 震度と略 記)の分布や被害分布を明らかにしてきた(例えば, 原田・他,2014,2015,歴史地震). 本研究では,1948 年福井地震(M7.1)の直後に行 われたアンケート調査資料の再検討を行った.福井 地震の直前には,1944 年東南海地震や 1946 年南海 地震が連続して起きており,その復旧・復興期に起き た内陸地震が当時の社会生活に与える影響を知るこ とは次の南海トラフ地震防災に向け重要である.. り当時の研究者が自ら調査票に記入したようである. 図は各調査地点における,それぞれのアンケート質 問による MM 震度(以下,項目震度と略す)の平均値 の分布を示す.震源域周辺の福井県北部と石川県 南部における平均震度は 8〜9 と大きいが,その範囲 は広くない.一方,平均震度 7 は,北東方向に富山 県まで,南西方向に滋賀県の琵琶湖周辺の平野部 にまで広がっている. 集計表では震源域周辺の調査地点において項目 震度 11,12 が複数回答されているにも関わらず,平 均震度は 10 以下である.これは,多くの項目震度の 上限が 12 に達していないために(例えば,体感に関 する質問では 1〜7 の範囲),平均震度を算出する際 に,各項目震度が大きくなるにつれて,低い上限によ り飽和した項目震度の割合が多くなるからである(茅 野,1990,震研彙報).本研究では,この項目震度の 最大値の飽和をできるだけ回避した各地点の震度代 表値の算出法を提示する. 本研究は,文部科学省委託研究「南海トラフ広域地 震防災研究プロジェクト」の一環として行われた.. §2. 1948 年福井地震の震度分布 1948 年福井地震のアンケート調査地点数は,新潟 県から鳥取県にかけての 18 府県における 594 地点に のぼり(うち,震源域の福井県内では 72 地点),気象 庁による震度分布よりもはるかに多く,非常に詳細な 震度分布が明らかになることが期待される.また,ア ンケート回答にまで遡ることにより,1944 年東南海地 震,1945 年三河地震,1946 年南海地震のアンケート 調査資料の分析と同様に,その震度決定の根拠とな った被害や諸現象,体感などの詳細な分布も分かる. 本地震については,アンケート調査の集計表のみし か発見されていないため,調査方法の詳細は不明で 図.1948 年福井地震のアンケート調査による震度分 あるが,集計表に記載された内容の類似性から,原 布(アンケート項目震度の平均値).星印は気象 田・他(2015,JpGU)で報告した南海地震におけるア 庁による福井地震の震央,メカニズム解と Mw は ンケート調査と同様,はがきによる通信調査によって 菊地・他(1999,地震)による. 行われたと考えられる.しかしながら,震源域付近の 町村においては,通信調査に加えて,現地調査によ. -128-.

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