学院留学の成果と課題 : 国連による経済制裁の法
的問題の研究 (教授研究会報告要旨3: 2019年5月15
日(水))
著者
吉村 祥子
雑誌名
国際学研究
巻
9
号
1
ページ
225-225
発行年
2020-03-30
URL
http://hdl.handle.net/10236/00028371
〔教授研究会報告要旨 3〕 2019 年 5 月 15(水)
学院留学の成果と課題
──国連による経済制裁の法的問題の研究──
吉村 祥子
(関西学院大学国際学部教授) 学院留学の機会をいただき、2018 年 4 月から 2019 年 3 月まで、米国ニューヨーク州にあるニューヨ ーク市立大学・ラルフ・バンチ国際関係研究所(Ralph Bunche Institute for International Studies, City Uni versity of New York, CUNY)に所属して研究活動を行なった。学院留学先での研究活動として、まず、書籍・資料等の文献を収集し、購読、分析を行った。CUNY を構成するカレッジが多かったことから、十分な文献はあり、借りたり複写したりすることも可能であ った。また国連と協議資格を有する NGO に所属していることから、国連グラウンド・パスを発行して もらい、国連内部において文献収集を行うことも可能であった。今日では、国連公式文書は、国連公式 文書システム(UN ODS)を通じてインターネットで入手可能なものも多くなっている。 次に、国連本部や種々の国際機構・機関に近いという利点を活かし、研究に関連する機関に所属する 国際公務員や実務家からの聞き取りを行うと同時に、安全保障理事会をはじめ国連諸機関の会合を傍聴 した。また、アメリカ国際法学会の研究大会や、カーネギー財団等が主催する学術講演会など、研究会 や講演会に参加して、情報収集を行った。ニューヨークには、多くの研究者や実務家が集まっており、 会合で得られる情報は非常に有益であった。 ラルフ・バンチ国際関係研究所は、もともと国連研究から始まったが、今日では他分野の研究が中心 になっており、その点は残念であった。しかし、学院留学の期間中、国連システム学術評議会(Aca demic Council on the United Nations System, ACUNS)において、“Challenges to the ‘StateOriented’ Mechanism of UN Collective Security for the Purpose of Maintaining International Peace and Security−The Case of UN Financial Sanctions”と題する報告を行なった他、編著『国連の金融制裁−法と実務』(東信 堂)を上梓することができた。また、同書の英語版 United Nations Financial Sanctions の出版につき、 Routledge と契約を締結することができた。その他にも研究テーマに関連する論考執筆や報告を行うこ ともでき、今後の研究の進展につながる有意義な学院留学となった。