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津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係

Author(s)

幸地, 貞子; 崎山, 澄寿; 川満, 芳信; 上野, 正実; 村山, 盛一

Citation

沖縄農業, 35(1): 15-42

Issue Date

2001-06

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/1457

Rights

沖縄農業研究会

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津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係

幸地貞子.・崎山澄寿・川満芳信・上野正実・村山盛一 (琉球大学農学部,。那覇商業高等学校) SadakoKochi,SumisuSakiyama,YoshinobuKawamitsu,MasamiUenoand SeiichiMurayama:Therelationshipbetweencarrotqualityandsoilnutrient compositioninTsukenjimalsland. はじめに 人々が「食」の安全を求めて有機農産物への 関心がもたれ始めたのが1970年代である.消費 者グループ.,生産者などを中心に1971年に結成 された「曰本有機農業研究会」が噴矢である. それは欧米においてもしかりで,現在は「食」 することの意義が問われてきた時代とも言える. 植物が太陽エネルギーを利用して自らの生命 を育むようになって20億年が経過し,土壌もそ の頃出来たと考えられている.植物は士から水 と太陽エネルギーを取り込み,人は植物を介し て太陽エネルギーを得ているのである.人類は, それを作物として活用するため種々改良を加え, 生きる糧を供給してきたと言っても過言ではな い. ところが,その農作物の生産過程は時代と共 に変遷し,農業が「食の産業」と化して大量生 産,大量消費の名の下に,更には国際化の波の 中で大きく様変わりした.そして,慣行農法と は化学肥料や農薬の使用を意味するようにもなっ た.それが1960年代に入った頃からである.形 態的には同じでも作物や野菜類の栄養成分等の 含量が少ない事に対する不安が次第に顕在化し, ポストハーベストの影響等も加わって人体への 負荷が危倶されてきた.又,農業は農薬等の多 用化により,環境汚染の元凶とも言われるよう になった.そのような経緯から,農家も消費者 も有機栽培野菜に対しての関心が高まり,安全 な「食」を求めて一層の関心度を増してきた. そして,1990年代後半,農水省の「有機農産物 等に係る青果物等特別表示ガイドライン」が火 付け役となり,第3有機農業(有機農産物)ブー ムが到来し,それは農作物の認証制度を設置す る県が増えていることからも覗える. 本報ではニンジンの国指定産地である勝連町 津堅島のニンジンを対象に,土壌および作物体 中に含まれる成分元素等を分析し,その主要成 分であるカロチンに最適な士壌条件を検討した. また,有機農法,有機野菜の明確な定義づけの ための,本来の作物の性質を生かした栽培管理 をどうすべきかを考察した. 材料および方法 調査は勝連町津堅島を対象に,1997年7月12 曰,全栽培面積55haの中から20圃場を選定し, 植え付け前の土壌サンプリングを行った.12月 13曰,12月20日の両日に植付け時の土壌のサン プリングを実施した.その時,植え付けてない 圃場があった為,更に15カ所の調査圃場を追加 した.植物体と収穫時の土壌のサンプリングは, 1998年1月31曰,2月21曰,3月2日,3月14 曰に農家の収穫曰に合わせて実施した.調査園

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沖縄農業第35巻第1号(2001) 16 表1.津堅島における調査したニンジン畑の一覧. した. 土壌の場合,風乾細土59をサンプル瓶に採 り,Milli-RX(曰本ミリポア社製)で精製し た超純水50mlを加え,1時間振蕩後,3000rpm で10分間遠心分離して,その後,ろ過(濾紙 NO6)した.ろ液が濁っている場合は,0.45 αmのメンプレンフィルター(MILLIPORE社 製)を用いて吸引ろ過した.元素類は,植物体 と同様にICPを用いて定量した.ICPによる定 量後,pH(東亜,HM20S)とEC(東亜,CM 14P)を測定した. ニンジンに含まれる総カロチン量は,すり潰 した試料0.59を試験管に採り,10mlのエタノー ルを加え,ホモジナイズした.その後,10m’ の、-ヘキサンを加え激しく振り,2000rpmで約 5分間遠心分離器にかけた.n-ヘキサンを分取 してメンブランフィルターでろ過し,分光光度 計(UV-2200,島津制作所製)で吸光度を測定 し,次式で求めた. 農家名坪数播種時期収穫時期 上原盛安 安里真吉 南原松栄 島袋正昌 波田間こうえい 幸良直光 島袋正昌 源古善栄 田場彰 緑間清 幸良英雄 源古善栄 南原俊史 安里義三 思納謙勝 兼本真昇 源古善栄 緑間清 前田場正公 仲間次栄吉 田場彰 前田場正公 旬旬 旬旬 了 中中 中了中 一 一}終 一一一一一終一一一一 旬旬日旬旬日旬日日旬日日日日日旬日日日日旬 下上孤上上Ⅲ上皿〃上則別Ⅲ1釦中別別5砠上 月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月 241231221,311231112312 旬旬旬日日日曰旬日日日日日日旬旬日日日日旬 下上上蛆、別、上、岨3姐姐肥上中別加別妬上 月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月 姻nmmm9nm9m99mnm99mmmn

棚如川棚棚棚伽伽棚捌伽捌棚捌棚捌Ⅲ捌棚棚Ⅲ剛

1 1 11 1 場の詳細については,表1の通りである.ニン ジンの品種名は,主として津堅紅美人(TE30), 新黒田五寸,303,23である. 植物体の全窒素および全炭素の分析は,サン プルを80℃で48時間乾燥後,粉砕し,その粉末 から約25mgをとり,N/Cアナライザー(NO 90A,島津製作所)を用いて行った.各種元素 類は,ニンジン植物体の場合,上記同様に乾燥 した粉末試料(0.259)をサンプル瓶(100cc容) に入れ,0.5%‐HNO熔液を50ml加え,80℃で 24時間抽出した.その後,溶液をろ過(濾紙 No.6)して各種元素を定量した.元素類はICP プラズマ発光分析装置(ICPS-2000,島津製作 所)を用い,ポリクロモードで定量した.元素 類は,アルミニウム,カルシウム,鉄,カリウ ム,マグネシウム,マンガン,モリブデン,リ ン,イオウ,ケイ素,亜鉛,ナトリウム,銅, ホウ素を対象に,1サンプルの測定に約90秒要 吸光度×1000/2592×10/ 試料量 総カロチン量 (mg/1009) アミノ態窒素はホルモール法で定量した.ホ ルムアルデヒド37%以上含有の特級(ホルモル 液)とN/20の水酸化ナトリウム溶液(コハク 酸で逆滴定し,f値を求めた)を用いた.操作 は,ニンジン果汁5mlを100mlのビーカーにと り(Aとする),超純水30mlを加え,試料液面 にpH電極を挿入して,マグネチックスタラー によりゆるやかに攪拝しながらN/20水酸化 ナトリウム溶液を滴下し,pHを8.4とした.ホ ルモル液液15mlを加えてからN/20水酸化ナト リウム溶液を滴下し,pH8.4となるまでに要し たN/20水酸化ナトリウム溶液の量をBとした. 他にホルモル溶液15mlをとり,水を加えて35

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幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 17 mlとし,pH8.4まで中和に要するN/20水酸化 ナトリウム溶液の量をCとした.検量線はグリ シンを用いて作成した. 結果 1.土壌中の各種元素,EC,pHのニンジン畑 間の比較 表1には,津堅島のニンジン農家22圃場の面 積,播種時期,収穫時期について示した.播種 は9月から行われ,収穫は1月から4月まで行 われた.植付け前に調査した圃場(1~20)の 内,ニンジンの植付けがあったのは9カ所で, その内16番は収穫に至らなかった.植付け時の サンプリングで不足分を追加したのが21~33番 圃場である.表1は,作物(ニンジン)を収穫 した農家のみを載せた. 図1には,植付け前,植付け時,および収穫 ホルモル窒素=(B-C)×f×100/A×0.7 (mg/100ml) 糖類(薦糖,ブドウ糖,果糖)は,ニンジン の搾汁液を25倍に希釈し,3000rpmで15分間遠 心分離した後,上澄み液を0.45ノリmのメンプラ ンフィルターでろ過し,高速液体クロマトグラ フ(LC-10A,島津製作所)で測定した. 60 50 0 4 0 3 0 2 (臼へ、巳)・回 10 09 56789101112131415161718192021222324252627282930313233 234 8.5 8 7.5

召7

6.5 655 ● 5 92021222324252627282930313233 12131415161718 234567891011

圃場番号

図1.津堅島ニンジン圃場における電気伝導度(ECA) およびpH(B)の経時変化

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沖縄農業第35巻第1号(2001) 18 時の土壌のpH,ECの変化を示した.その結果 をみると,EC,pH共に植付け時に比べ収穫時 では低下していた.植付け前のECの平均値は 1355,植付け時では17.55,収穫時では7.16mS /mであった.植付け時のECが特に高い圃場 は1,28.31番で,20番は植付け前の調査で一 番高い値を示していたが,ニンジンは栽培され なかた.同じく,pHは植付け前8.09,植付け 時7.82,収穫時6.85であった.収穫時,21番圃 場のpHは5.3と最も低い値であった. 土壌の炭素/全窒素比をみると,植付け時で は低く,植付け前と収穫時にやや高くなり,収 穫時が植付け前より低めに変化した(図2). しかし,24,29番圃場は植え付け前に比べ収穫 25 0505 211 週鵬剛佃、磯遮佃 0 0.25 23456789101112131415161718192021222324252627282930313233 0.20 505 J10 000 ((謀)鵬馴制 0.00 23456789101112131415161718192021222324252627282930313233 35251 2 1 (一惠)艦週畑 0.5 O1234567891011121314151617181920訂22232425282728293031飽調 圃場番号 図2.津堅島ニンジン圃場における全炭素全窒素比(A),全窒素量(B), および全炭素量(C)の経時変化

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幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 19 時の方が高い.その増減はそれぞれの圃場の含 有量に比例しているが,25,26番は0.08,0.07 と極端に低い.これは全炭素が同様に低いこと と一致する.調査した圃場のうち,25番圃場の 全窒素は最高値を示し,26番圃場でも平均的な 数値を示している.低い値を示したのは9,10, 13番圃場だった.全炭素に関しては,3,4, 24番圃場で高く,6,9,10,25,26番圃場で 低かった. 各元素に関して言えば植付け前の圃場の鉄, 400 30 イオウ〆グ ン ン グ グ ン グ グ ン ン ● 300 200 20 ● 〆 10 〆 100 リグ 0 80 61000000000000 0 0 50505 0000 9 6 3 2211 4321 0100200300400 0 102030 カリウム~グ グ グ グ グ グ グ ン グ ン グ グ ●● ●● 000000000000 642 000 0505 321 211 (ニロm】瓦E)噸仙騰順e丹騨H篭騨昌 ● 〆 〆 020406080 0 50100150200250 ケイ素,′グ ダ グ ン ン グ グ ン グ ン アルミニウム,グン グ ン の〆 グ グ グ ●グン グ ン グ ●= グ ●! ● ● 〆 〆 ●‐ググ グ 01002003000100200300400 鉄/ ノン プ グ ン グ ン グ ナトリウム〆/

~齢。.

● 〆 〆 〆 〆 〆 〆 ロ 〆 005050 211 03 050100150200020406080100 2 0 23 0 ●●●●、●● 〈如叩)(皿叩)〈叩一〉〈卯印)(、叩)(、叩》〈叩) ● ● ● ● 0 (皿叩)(卯叩〉(卯叩)(mmm》(叩叩》 0.00.10.20.30.40.50.60.00.10.20.30.4 植え付Iナ時土壌中の元素含量(mg/KgDW) 図3.植え付け時と収穫時のニンジン畑土壌の各種元素の関係.

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沖縄農業第35巻第1号(2001) 20 アルミニウム濃度は0以下であるが,植え付け 前には鉄では6,15,22番圃場,アルミニウム では2,6,15,22,26番圃場で高い値を示し た(図省略).収穫時には鉄では6,21番圃場, アルミニウムでは6,21番圃場で高い値を示し ている.詳しくみると,6,16,22番圃場は植 付け時のアルミニウム濃度が著しく高い.中で も6番圃場が一番高く収穫時はさらに高くなっ ている.しかし,22番圃場は収穫時には1/3以 下になっている.以上のことだけでも6番圃場 は高い値を示していることがわかる.アルミニ ウムは植付前の含有量の平均値が0.69,植付け 時は32.7,収穫時は29.7であった.又,鉄はそ れぞれ0.27,5.6,187であった.6番圃場は収 穫時だけで見ても亜鉛,マンガン,鉄,アルミ ニウム,イオウが特に高い.圃場全体で考える と圃場中でナトリウム,カリウム,カルシウム, イオウの含量は他の元素より高かった. 植付け時と収穫時のニンジン圃場での元素を 比較したとき(図3),植付け時より収穫時に 減少している元素は,カリウム,カルシウム, ナトリウム,マグネシウム,全炭素で,逆に増 加している元素はイオウ,リン,アルミニウム, 鉄,ホウ素,亜鉛であった.EC,pHは共に収 穫時は減少していた(図4).どの圃場におい ても平均値と大きな差が見られなかった元素は, 208642 11 5 0 5 0 (EへのE)○四e盤郷竪 玉e盤總昼 2 468 オ圃付時のpH 012 0 5101520 植付時のEC(mS/、) 3 画(ざ 画。。-瓦)z』e盤騨黒 0000 3210 〆 〆 グ 〆 ●

,ざ。

グ● ン 〆 〆 210 画ご○」e盤漣目 〆

宛挿.

コザ

ジ 〆 〆 〆 〆 〆 0 2 3 0.0q10.20.3 植付時のTC(gNOOg) 植付時のTN(g/1009) 図4.植え付け時と収穫時のニンジン畑土壌のpH,EC,全炭素(TC),全窒素(TN)の関係. 鉄,全窒素,pHであった.ホウ素,亜鉛は植 付け時の圃場の含量はゼロか,それに近い値で あったが,収穫時には増加していた. 植付け時の土壌と根の元素を比較すると(図 5),土壌の成分元素であるホウ素,亜鉛,マ ンガン,鉄,アルミニウムなどゼロまたはそれ に近かったが,根にはそれらが要素として吸収 されていた.しかし,いずれの元素も植付け時 の圃場において例外的に高い数値を示す圃場が みられた.相関係数を見るとイオウ,カルシウ ム,カリウム,マグネシウムが正の相関を示し, アルミニウム,鉄,イオウ,リン,ナトリウム, 亜鉛で負の相関関係を示していた.高い相関係 数を示したのはイオウ,亜鉛であった.それ以 外の元素では,0.1以下の相関係数であった. 亜鉛の場合,一圃場だけ極端に高い値があり, その結果,相関係数が高くなった.亜鉛以外の 元素でも特出した値を持つものが見られた.以 上のことを踏まえ,植付け時の土壌は根の元素 吸収に対してどの様な影響を与えたか検討する.

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幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 21 150 00000000000000000000000000000000003 00000 08642 00000 0505 54321 54321 1 08642 211 1 イオウ ●

●● 100 50 y=75.0+O23x RJb2=0.261 -,》0(U00(Un》5(U5(U0(5(b4△20(b nv(U0(U00) 、色1●1 つ1 00n〉、)0 54△(。?】q1 0 50100150200 0102030 020406080 050100150200 (二as一団9噸仲仙艦假e里 01020304050 020406080 50100150200 010203040 0 マグネシウム

陰-ず七一

y=892+O5x RA2=0021 4 2 00086420 1 0.0 0.51.01.50102030 2 I 0 0.00.10.20.30.40.00.1 植付時±壇の元素含有量(mg/KgDW) 図5.植付時の土壌の元素と根の元素との関係. 0.2 数の値がほぼゼロであった.また,カルシウム では土壌の含有量に大きな幅があるにも関わら ず,根では300~350に集中し,平均では323.2 mg/1009であった.ホウ素,亜鉛,マンガン, 図5で正の相関関係にあったマグネシウムが 負の相関に,また,相関係数の高かったイオウ, 亜鉛の場合,収穫時においては低くなった(図 6).アルミニウム,鉄,カルシウムは決定係 ● ● リン  ̄■■ y=307.0-1.99x- RA2=0.033 00 カリウム  ̄■■ ●二-  ̄- P●

 ̄ ̄ y=2543.6+3.8x DB R八2=0.024 ■  ̄ カルシウム -●- ̄ 。け ̄ ̄ロ_ロ ● y=318.9+8.4e-2x-RA2=0.024 011 、● 二 アルミニウム ■ 庁  ̄080I ケイ素 一●●

省的了一一丁一

鉄 ●

脱膀元一つ--

ナトリウム y=612.40.41x- RA2=0026 000 マンガン ,● ●  ̄ ● ̄●● 00 ホウ素 ● ● DIO

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沖縄農業第35巻第1号(2001) 22 0000000000000m印仙卯mm0000000 00000 000000 0000 5 8642 1 54321 654321 150 イオウ

100 ● y=793+O29x Rハ2=0.028 50 O 4000 3000 2000 1000 5101520 01020304050 0

邨笙ム

● nUnVnVnUnUnUnUEu、〉EJnUlAU A強QJo』利1 句△1人1△ 20406080100 01020304050 0 (三○受へ四E)噸仰仙鵬暇騨中e理 0100200300400 050100150200

i1石届ニーニニニ

050100150200020406080100 マンガン ● ● ● 100 4 50 2 ● 086420 03 234051015202530 0 ホウ素 2 ●● y=4.3-2.9x RA2=0158 0 0.00.20.40.60.00.20.40.6 収穫時土壌の元素含有量(mg/KgDW) 図6.収穫時土壌の元素と根の元素との関係. 鉄,アルミニウムが収穫時の土壌では増加し, 根に吸収されている事がわかる.特に,鉄は各 圃場で砂鉄が観察され,その影響が考えられる. 2.土壌中のpH,EC,元素と植物体元素との 関係 植え付け時のpHと収穫時の根に含まれる各 種元素の関係をみると,ナトリウム,カルシウ 、 I‐I ● ● ● リン ● ● -1■■ 「● ● ロ  ̄ ■■ ̄ y=3157-254x Rハ2=0022 ■00 カルシウム  ̄■■  ̄■■ 一・_●_●●●  ̄- b■ ̄ ●  ̄ ̄■■ ■■ ̄ ■■ ̄ ロ0DB ● ●● ケイ素 ■■■■ ■■ ̄ ● BHD

亜鉛 F ● 01 アルミニウム ■■ ̄  ̄■■ ● l■■ ̄ ニー ●● 「●■  ̄  ̄ ロロ 90 鉄 000

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幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 23 500 400 300 200 100 0 4 500 400 300 200 100 0 100 80 60 40 20 0 1000 800 600 400 200 0 200 150 100 50 0 3 150 100 50 0000000050500864206 211 1 m加加叩的 54321 4 681012 4 681012 カリウム

、2鶏

(三C、○三へ、E)咽仲仙e鵬唄騨中印長船仙旦理 681012 4 4681012 アルミニウム ● y=33.2-3.57X RA2=0.237 ● ● ● 4681012 4681012 4681012 4681012 マグネシウム 4 2 y=244.419.5x RA2=0.368 - (、w》(、叩》(〕()(■U△凡」△一m〃』、叩) 一勺Ⅱ二 4 6810124681012 亜鉛 ● ホウ素 ● ● ● y=5.73-0.58x Rハ2=0391 y=14.2-1.3x Rハ2=0294 y=14.2-1.3x Rハ2=0294 0 12 468101246810 植付時の土増【のpH 図7.植付時の土壌のpHと根の元素含有量との関係. ウ素,マグネシウム,ケイ素,リン,イオウ, マンガン,鉄,銅,亜鉛はリンと1%水準で有 意であった.pHの高いアルカリ性の土壌は根 に対して良い影響を与えていないことがわかる. ム以外は有意な負の相関間関係にあった(図7). その中でも,マンガンは特に高い相関係数を示 している.根の成分元素の圃場間差は大きく, 営農レベルで差が生じたものと考えられる.ホ カルシウム ■、 ̄ -■  ̄■ BBO ナトリウム

・-△

己を

 ̄■■ ロロロ

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沖縄農業第35巻第1号(2001) 24 加伽伽叩㈹0㈹ 54321 6 150 100 50 000000050500864206 0000 211 1 0000 4321 051015202530 051015202530 400 200 0 60 051015202530051015202530 (室忌S一遍E)咽仲仙騨暇e理 40 20 0伽加加加川00000003 52963 08642 11 1 0 51015202530 051015202530 051015202530 051015202530 4 2 086420 051015202530 051015202530 2 1 0 051015202530051015202530 植付時の土壌のEC(mS/、) 図8.植付時土壌のECと根の元素含有量との関係. 植え付け時のECが収穫時の根に含まれる各 種元素に与える影響は,図7に比較して,全て の元素で決定係数が低く,また,ゼロに近い係 数はカリウム,アルミニウム,マグネシウムで 見られ,これらの元素の吸収と土壌のECは関 係ないと考えられる(図8).正の相関係数は イオウ,亜鉛で見られ,負の相関関係はナトリ ウムで認められた. ●リン ● ●- ● 5●rろ ●□ ●  ̄■■  ̄■■ BOODB イオウ ■■● y=76.3+0.34x Rハ2=0.059 、ロロロロ カルシウム ●--_●  ̄ _● 万● ̄ ̄  ̄  ̄ ■、■■ 0010Ⅱ カリウム

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● ̄ わ ●● 。Dも ●  ̄●■ ■ ■■■ 00BRB ケイ素 ● ●  ̄ ̄ ● ● ̄ ● ●伽 ロ、ロ0I ●● ̄ アルミニウム  ̄■■ ■■■■ ●  ̄ 。 -- - ● UDB●■ ● l】■■H、 ■■ ナトリウム

●&。

- -- ■ ● ●●、 _y=620.2-2.Ox_ R八2=0.051 」0lBH 鉄 ■■ C  ̄ ● ●  ̄● ●- ● ■可刀 ●● ロ080ロ ● 。 ●●炉、 ワー ●  ̄■■  ̄■■ ロ、811 マンガン ●● ● ● ● □

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、OBI 亜鉛 ● ■■■■ ロロDDH ホウ素● 。 2■ ●●  ̄ ●

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IDndB ●

(12)

幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 25 150 000000000000 0 54321 6 100 50 000000卯店、500864206 1 0000 0000 4321 4681012 4681012 カルシウム 400 200 y=386.1-9.Ox RA2=0.050 0 60 46810124681012 (至忌glへ、E)噸仰釦鵬暇e理 40 20 0000000000003 00000 0505 08642 211 1 4681012 4681012 鉄 y=12.4-1,28x Rハ2=0.481 肝R $ $ ● ● 681012 681012 4 4 マグネシウム マンガン ●● y=161.5-10.x Rハ2=0.235 4 y=7.5-0.86x RA2=0.293 こ・ 2 0086420 1 46810124681012 2 0 468101246810 収穫時の土壌のpH 図9.収穫時の土壌のpHと根の元素含有量との関係. 12 ウム,鉄,マンガン,リン,マグネシウム,亜 鉛を根に吸収させるには,土壌の酸性化を目指 せば良いことが伺える. 収穫時のECと根の土壌との関係では鉄,イ 収穫時のpHと収穫時の根に含まれる各種元 素の関係をみると,土壌のpHが高まると根の 元素の吸収は減少し,一方,ナトリウムとケイ 素は正の関係にあった(図9).イオウ,カリ ● アルミニウム ● ●  ̄ ウ守乃 l ̄00 ● ● ケイ素  ̄■■ ■C ■■ ・郡 10 ナトリウム  ̄ ̄ lロI ホウ素  ̄■ ● ● 0-●S  ̄~石尾S DI  ̄ ■■

(13)

沖縄農業第35巻第1号(2001) 26 1 050500505005050050500505005050 211 211 211 211 211 211 1 0505005050050500505005050005050 211 211 211 211 211 211 0501001500102030 カリウム ● ● ● ●

g:

y=8.6+3.1e-2x Rハ2=0034 020406080100050100150200250 (、s三mE)燗仲仙ハトロR露 01020304050020406080100 ナトリウム

薯t・ポノーア

y=7.5+2.5e-2x 010203040050100150.200 0.00.51.01505101520 0.00.10.20.30.40.00.10.20.3 植付時土壌中'二含まれる各種元素の含有量(mg/KgDW) 図10.植え付け時土壌の元素と総カロチンとの関係. リン,亜鉛が正から負の相関関係となり, ニウムは僅かに正に移動した(図省略). 植付け時の士壌の各種元素と総カロチンとの 関係では,カリウム,ナトリウム,カルシウム が正の相関関係に,一方,イオウおよびリンは 負の相関関係にあった(図1o). オウ, アルミニウムは僅かに正に移動した 3.総カロチン含有量と各種元素等との関係 リン -●

&20

● 『。 ● ロロ ●  ̄ イオウ -●

二野。.

□で  ̄ y=9.6-9.5e-3x Rハ2=0.011 ID  ̄ カルシウム ● Rハ2=0.022 Ou01

jEQ

ケイ素 ● ■■

三F

□● 0,ⅡI ● アルミニウム ● ●- I● ● ● 0000 ,■回0P ● 鉄 ● ● IDI ● ■■ マグネシウム ●

班9

● ●  ̄ ●●

が:-

。 00I マンガン ● ● ■ 。 ● ID ● ● ホウ素  ̄ ●  ̄ D■ 000

(14)

幸地。崎山。川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 27 050500505005050050500505005050 211 211 211 211 211 2.11 05050 211 01020304050 211 010203040020406080100 105050 0505005050211 211 211 (即三一通E)噸仲仙ハトロ枳繋 0501001502002500100200300400500 05010015020001020304050 012305101520253021105050 q00.20.40.60.81.00.00.20.4 収穫時土壌の元素含有量(mg/KgDW) 図11.収穫時土壌の元素と総カロチンとの関係. 0.6 の含量は大きく変動しているが傾きは一定で, カリウムで正の,イオウで負の,リンは負の相 関関係をそれぞれ示した.図10,11から,総カ ロチン含有量の向上には土壌の元素の影響は小 収穫時の土壌の元素含量と総カロチンとの関 係(図11)は,植付け前土壌で正だったナトリ ウム,カルシウム,マグネシウムが負の相関関 係となった.カリウムにイオウ,リンは土壌中 dq 5 0 5 0 102030 -● hの

●●

リン ● 炉●●●  ̄ DB ⑬ イオウ y=105-5.6e-2x Rハ2=0.026 、OBI カリウム 。

△。P●

 ̄ 肝 ●

●p● y=94+3.6e2x RA2=0.014 pHⅡ 紫 □

H●

● 検

、祝 ⑨ 0,9ロ  ̄ ● ● アルミニウム ●● ● h 戸 P●① ● IODロ ● ●●● 鉄 ● L_■■

P。①

③ RUI ●

几.

マグネシウム 。 ” ● ■■■■ y=10.24.2e-2x RA2=0.004 IDlII 、 ● 、 マンガン 。 岸屯 ● 、■■ U、 亜鉛 ● 、● ● UD e ■■ y=10.1-2.5x RA2=0.008 80 ホウ素 ● ■ ●- U ● y=9.8+1.2x RA2=0.005 H1H1 ● ● カルシウム ● ●● ●●- ● ●8●● y=10.5-1.3e-2x RA2=0.012 U● BHIロ 白

(15)

沖縄農業第35巻第1号(2001) 28 05050050500 211 211 2 050500505005050050500505005050 211 211 211 211 211 211 0501001502000200400600 カルシウム ●

栂・勝》

● ̄ y=1.06+2.62e2x RA2=0.054 0100020003000400050000200400600 アルミニウム

一三三iiBt二

y=11.5-0.39x ③s一面E)噸仲仙ハトロR露 10 005050 7 27 205050 211 1 1 211 02468100204060 024681002004006008001000 012345050100150200 ホウ素

~篝~

y=13.0-0.87x 024681001.23 根の元素含有量(mg/1009,W) 図12.根の各種元素と総カロチンとの関係. さいと考えられる. 根の各種元素と総カロチン含有量との関係は, カルシウム,ホウ素,ナトリウムで比較的大き な傾きが得られ,カルシウムで正の,ホウ素お よびナトリウムは負の相関関係にあった(図12). 傾きは小さいものの,イオウおよびリンにおい ても負の相関関係を示した.Brixとカロチンと は1%水準で正の相関関係に,蕨糖とは5%水 RA2=0.01O B リン ● ■■ イオウ ●

二F6

択可

ロロロ ン ガ ン マ ■■ ● ●

・鱒

』□

⑭例●。

□ 00ロロ 鉛 亜 ・・

●型 』』 ■■

.よ・屯

● ロロ ●

(16)

幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 29 050500505005050050500505005050 211 211 211 211 211 211 050500505005050050500505005050 211 211 211 211 211 211 イオウ ●

● ̄ ● y=13.4-1.15e-2x RA2=0.159

西P

02004006000100200300400500 03000600090001200001000200030004000 ケイ素

馨るL

y=11.7-a29e-2x (苦三へ函E)咽檸仙ハトロR蕊 020406080100050100150 0501001500100020003000 マンガン ●

=:船

● y=11.O-O17x RA2=0.083 0510152025300100200300400500600 ホウ素

差;【r

y=4.97+O84x 024681001234 葉の元素含有量(mg/1009,W) 図13.葉の元素含有量と総カロチンとの関係. ホウ素は根の場合と葉の場合とでは全く逆の相 関関係となっている.つまり,カルシウム,マ グネシウムは正から負へ,ホウ素は負から正へ 変化した.イオウ,鉄,イオウも同じく負の傾 準で正の相関関係にあった. 葉の元素含量と総カロチン含有量の関係にお いては,根の元素の場合に比べ相関係数が高く なった(図13).カルシウム,マグネシウム, ● リン

尚_、

■ ●

こい

 ̄ ロロH1 アル ● ミニウム

Lng

●  ̄  ̄  ̄ 、●・●ろ ●● pnH8 ●●  ̄ 鉄 ● ■ y=10.4-1.6e2x R八F=0023 亜鉛 ● 、■9

(17)

沖縄農業第35巻第1号(2001) 30 0864200864200864200864200864200086420 1 1 1 1 1 - 086420086420086420086420086420086420 1 1 1 1 1 1 050100150 051015202530 020406080100 0100200300 (即s之、)咽仰仙禦判 0204060 020406080 010203040 050100150200 0.0 0.5LOL52.0 05101520 0.00.10.20.30.40.50.00.1 植付Iナ時土壌の元素含有量(mg/KgDW) 図14.植付け時土壌の元素含有量と全糖との関係. 0.2 きを示し,根の場合と同じであった.リンでは 僅かながら葉で正に移動し,イオウは同じく負 だが葉の場合が傾きは大きく,それはマンガン においても同様であった. 4.全糖と各種元素等との関係 植付け時の土壌の元素と全糖との関係で,相 関係数はほとんどゼロに近く特に大きく影響を 与える土壌の元素成分は見られない(図14). 山 ● イオウ ● ̄ ●刃。、  ̄  ̄ ̄ 1, リン  ̄「旬一一 石F⑦ □ y=4.8+1.85e-2x_ RA2=0028 H1HID カリウム l■■ ̄ --Pニー● 「ぎほ●●  ̄ y=4.8+6.1e-3x-RA2=0.030 llHI カルシウム y=4.8+2.12e-3x R八2=0028 10 ■ アルミニウム ●・ ● 》 ● 、 88 ケイ素  ̄一二-- ̄-~ -F~● 01Ⅱ ● 四句 ● 鉄 ● )● OII ● ナトリウム y=4.7+2.57e-3x-Rハ2=0.024 111 マンガン ■-- ̄ ● ●  ̄ y=4.8+0.35x R八2=0.033 DII マグネシウム 二一- 5▼ロロ 21ロ ホウ素 - ̄ ● 、 ̄ DonⅡ 亜鉛 P

(18)

幸地・崎山・川満・上野・・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 31 8 8 6 6 4 4 28 28 05101520 01020304050 6 6 4 4 28 28 020406080100 01020304050 (四○二瓦)噸仰伽鍵佃 6 6 4 4 28 28 01020304050 0100200300400 鉄 ナトリウム y=520-1.31e-2x RA2=0038 6 6 、 4 4 y=4.974.23e-3x Rハ2=0.067 2 28 050100150200 050100150200 8 マンガン マグネシウム

=等=-.-

y=5.13-3.82e-2x RA2=0.056 6 6 4 4 y=4.96025X RA2=0059 28 2 051015202530 01234 8 ホウ素 6 6

0←』

4 4 y=502-1.43x Rハ2=0107 2 2 0.6 0.00.20.4 ,有量(mg/KgDW) 0.00.20.40.6 収穫時土壌の元素含有量(mg/KgDW) 図15.収穫時土壌の元素の含有量と全糖との関係. ろとナトリウムに大きな変化が見られた(図15). その他,負の相関関係を示したものはイオウ, カリウム,アルミニウム,マンガン,鉄,ホウ 素,亜鉛であった.リンは相関係数の傾きが大 リン,カルシウム,マグネシウムは僅かではあ るが,全糖に関してプラスの影響を与えている と考えられる.収穫時の土壌元素と全糖との間 にも大きな変化はみられないが,前図と比較す -「 イオウ  ̄ ̄ y=5.O-1D3e-2x RA2=0.025 UDI、 カリウム ■■■ y=503-1.O2e2x RA2=0.019 llBO カルシウム ■■■ ●・=⑤・・ ● ●

・5

$●●● 00pH

■ぴ゛

ケイ素 ■ロ ~● ● Bロ ● ■■ y=5.01.83e3x RA2=9062 0 亜鉛 y=4.951.26x 1W=0045 アルミニウム ■■ ̄ D●●_●●● ● 汀 ,  ̄ ● ロ0、、

(19)

沖縄農業第35巻第1号(2001) 32 086420086420086420086420086420086420 1 1 1 1 1 1 086420086420086420086420086420086420 1 1 1 1 1 1 リン イオウ ● 一● y=5.576.26e8x RA2=0.038 y=5.86329e-3xRA2=0.105 200400600 50100150200 0 0 カルシウム カリウム ●□●冊 y=6.19層4.96e卦x RA2=0.120 200400600 0 10002000300040005000 0 アルミニウム 匂s|勘)噸仲釦騨墹 ・ 0246810 0204060 鉄 ナトリウム ● ● y=6.092.O6e-3x R八2=0099 ●柳 y=5.47-0.16x RA2=0.101 ● 0246810 02004006008001000 マンガン oOcpT弓 y=5.42-0.33x Rハ2=0.318 0 12345 050100150200 0246810 0123 (mg/KgDW) 根の元素含有量(mg/KgDW 図16.根の元素含有量と全糖との関係. きくなり,収穫前のリンの施用効果が多きいこ とが予想される.収穫時土壌のカリウムは全糖 含量に対して5%水準で負の相関関係を示し, 糖に関してはマイナス効果である. 根の成分元素と全糖との関係も検討したが, 著しく高い相関関係は見られなかった(図16). ほとんどが負の相関関係を示し,特に,マンガ ン,カリウム,リン,鉄,ナトリウムの相関係 ケイ素 ■■■  ̄● 年 汀  ̄ ① ■■■■ u、  ̄ マグネシウム --- ● ■■  ̄ ロ■■ Uロロ ホウ素 ■■ ̄ ■■■ 10ロロ 亜鉛  ̄■■ ●●●仰  ̄ ●●  ̄  ̄■■ ID

(20)

幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 33 (U(ひ(、4,色0(U(5(04,凸(Ul(UR)(04,色0(UR)(04△o』008(04,色n〉(U(5(、49】O I o1 Q1 勺1 勺1 勺上 G1 08642010864200864200864201086420086420 1 1 1 1 1 1 200400600 200400600 0 0 カルシウム ーー● y=4.37+3.26e斗x RA2=0025 1000200030004000 30006000900012000 0 0 旬C二面)噸伸仙鍵佃 20406080100 0306090120150 0 0100020003000 50100150 0 マンガン y=5.56-6.37e-2x RA2=0279 0200400600 102030 0 46 024681002 葉の元素含有量(mg/1009,W) 図17.葉の元素含有量と全糖との関係. 関係を示した(図17).根の場合と比べて,カ リウムが正の相関関係が得られた.また,収穫 時の土壌および根の成分元素の場合では負の相 関関係を示していたナトリウムが葉の場合では 数が高く,一方,カルシウムは正の相関関係を 示した. 葉の成分元素と全糖との関係は,イオウ,リ ン,マンガン,マグネシウム,亜鉛で負の相関 イオウ ■■ ̄  ̄ y=5.74-2.21e-3X RA2=0.143 、、 - 口  ̄ カリウム  ̄■ y=4.9+3.59e-5x-RA2=0.022 BOロ ケイ素 ■■ ̄ 再  ̄ ̄ ●▲ FU□  ̄_ _y=5.416.25e-3x_ R八2=0.048 ロ、ロ0 アルミニウム ■■ ̄ -8 ●▲ -● ●-℃●●□● ̄●  ̄ ■■■■ DDB、 ナトリウム  ̄ ̄  ̄_ ▲-  ̄ Dy■● ̄ ̄ ■■ ■■■■ 08 鉄 ■■ ̄ ●一品 ●- -● ● ロざ ● ̄●□ ■■■■ ロ、 マグネシウム ■■ ̄  ̄ ̄ ロロ 亜鉛 ■■■■ 出一 で可 ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ lⅡ ホウ素 ■■ ̄ -y=4.45+0.1x RA2=0.028 ID80

(21)

沖縄農業第35巻第1号(2001) 34 60 60 リン● ●

40 40 ● 20 20 y=29.6+O65x RA2=0.181 0 60 0 60 0102030 050100150 40 40 20 20 0 60 0 60 020406080100 0100200300 アルミニウム (一E○三へ、E)咽仲仙鵬馴懸へ川ト 40 ● 40 ● ● 20 20 y=34.7-0.35X R八2=0236 0 60 0 60 0204060 020406080 鉄 ●ナトリウム

瀞;~且=‐

y=37.4-6.4e-2x 40 40 ● 20 20 y=34.7-0.40x RA2=0236 0 60 00000000 54321 6 010203040 050100150200 40 20 000 60.00.51.0152.0 05101520 亜鉛 40 40 20 20 y=33.6-15dMx RA2=0.174 0 0 0.00.10.20.30.4050.00.1 植付|ナ時土壌の元素含有圏(mg/KgDW) 図18.植え付け時土壌の元素とアミノ態窒素との関係. 0.2 正の相関関係に変化した. 有量との関係は,アルミニウム,鉄,ケイ素, 亜鉛において負の相関関係を示し,リン,イオ ウ,マンガン,マグネシウムでは正の相関関係 を示した(図18).特に,リン,イオウ,カリ 5.アミノ態窒素含有量と各種元素等との関係 植付け時の士壌の成分元素とアミノ態窒素含 ⑧ イオウ ● 五一一 ③ の 11 ⑲ -■● カルシウム ● -- ● 、Ⅱ -●● マグネシウム ■ ● ●  ̄ ●のる ● ● ● ● y=32.3+9.69e-2x-R八2=0002 Rnロ  ̄ ホウ素 ● ロ ● y=33.3-12.9x RA2=0013 1108

(22)

幸地・崎山。川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 35 60 60 イオウ ●● 40 40

三足.:

20 20 y=28.9+O38x RA2=0.118 0 60 0 60 05101520 01020304050 カルシウム ●●

譜:二G丁2

y=37.4-0.11x 40 40 20 20 0 60 0 60 020406080100 01020304050 (言s一団E)噸仲仙騰馴漣へ川ト 40 40 20 20 0 60 0 60 0100200300400 020406080100 40 40 20 20 0 60 0 60 020406080100 050100150200 マグネシウム ●●

11;へ】饗ビ

マンガン ● y=33.62.33x Rハ2=0.030 ● 40 40 ● ● ●● 20 20 0 60 0 60 051015202530 01234 ホウ素 ● 40 40 ● 20 20 0 0 0.6 0.00.20.40.60.00.20.4 収穫時±壇の元素含有量(mg/KgDW) 図19.収穫時土壌の元素含有量とアミノ態窒素との関係. 示した(図19). ウムにおいて正の相関関係が得られた.一方, ケイ素,ナトリウムはアミノ態窒素に対し逆の 効果が認められた.収穫時の土壌の成分元素と アミノ態窒素では,リンとイオウが正の相関を 根の成分元素とアミノ態窒素との関係では, リン,イオウ,カリウム,カルシウム,マグネ シウムと正の相関関係にあった(図20).特に, 1111 ●  ̄ ■■ ●●● リン  ̄ すげ -● ● ● ● ● ● 90 y=31.1+O3x R八2=0.018 カリウム ● IIIH ● h$●⑧ ケイ素 ● 「 ● ロロ0 ● ● PA アルミニウム ● ● P 、 ● ● 8010

(23)

沖縄農業第35巻第1号(2001) 36 l 000000000000000000000000000000 8642 8642 8642 8642 8642 8642 I l I 000000000000000000001卯釦如m0l00000 8642 8642 8642 8642 8642 イオウ

qこぎ6

y=-6.0+049( Rハ2=0.580 0501001502000200400600 カリウム y=9.410.5e-3x

驍琶二:iAii

カルシウム

● 0100020003000400050000100200300400500600 (-EC三遍E)噸伜釦磯翻鰹、川ト 02468100204060 ナトリウム ●●

■色._

● 024681002004006008001000 012345050100150200 亜鉛 ●● _QL

●● ̄、y=235十9.1x

R八2=0.120 3 024681002 根の元素含有量(mg/1009,W) 図20.根の元素含有量とアミノ態窒素との関係. イオウの相関係数はr=0.762を示し,リンはr= 0.590であった.鉄はアミノ態窒素と正の相関 関係を示したが,アルミニウムとケイ素は負の 相関関係であった. 葉の元素含有量とアミノ態窒素との関係では, アルミニウム,鉄,ケイ素は負の相関関係とな り,根の場合では正の相関関係を示したカルシ ウムは負の相関関係に変わった(図21).すな アルミニウム ■、 ̄ ● ● ● n一一・ ●●

厄.

●● 、 ロロ91 素 ウ ホ ロロ

●一

、 ■ 。』  ̄

=66●。

● BHD】

(24)

幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 37 60 60 イオウ●● ●●  ̄--●□

》瀧冊

40 40

岳・

●● ● 20 20 0 60 0 60 01002003004005000100200300400500 ●●カルシウム ●●●カルシウム ● 40 40

害=ヘ2

害=ヘ2

20 20 y=60.7-1.4e-2X y=60.7-1.4e-2X RA2=0.137 0 60 0 60020004000600080001000001000200030004000 。●ケイ素 ●●

、;=;二三万・一

y=40.7G.8e-2x (一Es-へ旨)噸仲仙鵬馴織へ川ト 40 40 20 20 0 60 0 60 020406080100050100150 ナトリウム●● ●●

一二;;乏一

40 40 20 20 0 60 0 60 0501001500100020003000 40 40 20 20 0 60 0 60 01020300200400600 40 40 20 20 0 0 02468100123 葉の元素含有量(mg/1009,W) 図21.葉の元素含有量とアミノ態窒素との関係. 45 6.各種元素間の相関行列 わち,各部位の成分元素はアミノ態窒素に対し てそれぞれ関わり方が異なると考えられる. 植付け時の土壌の元素類と根の全窒素含有量 との関係は,イオウ,カリウム,マグネシウム, マンガン,銅で正の相関を,アルミニウム,鉄,

③●マンガン

●● Q2▲ ●

五冬

● 00 。●亜鉛 ●● HDnl

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沖縄農業第35巻第1号(2001) 38 ケイ素は負の相関関係示した(図省略).また, 全炭素は土壌の元素が著しく変化しても常に一 定であった.このことから,植付け時の土壌の 元素と根の全炭素/全窒素比との関係では,イ オウでは負の相関関係を示し,アルミニウム, 鉄,ケイ素とは正の相関関係にあった.収穫時 の土壌の各種元素と根の全窒素との関係では, イオウの場合正の相関を,カルシウムおいては 負の相関関係となった.収穫時の土壌の各種元 素と根の全炭素との関係では,全炭素が各元素 に対して一定であるため,相関関係はなかった. 収穫時の土壌の各種元素と根の全炭素/全窒素 比との関係では,イオウは負の相関関係を示し たが,カルシウムでは正の相関関係にあった. 植付け時の土壌と根の元素間で見ると,モリ ブデン,リンは1%水準で正の有意な関係を示 している.植付け時の土壌の全炭素との関係を 見ると,マンガン,ナトリウム,リンが負の相 関関係を示し,ホウ素,カルシウムが正の相関 関係を示している.植付け時の土壌の全炭素/ 全窒素比は,ホウ素,カルシウムが正の相関関 係を示し,マンガン,リン,イオウが負の相関 関係にある. 収穫時の土壌の元素と土壌の全窒素との関係 では,ナトリウム,カルシウム,カリウムが高 い正の相関を示し,モリブデンでは負の相関を 示している.さらに,高い相関係数を示した全 炭素と全窒素の値はr=0.694であった.収穫時 の土壌の元素含有量と全炭素を比較すると,マ ンガンが高い負の相関を示している.正の相関 を示しているのがホウ素,カルシウムであった. 全炭素/全窒素比との関係はリン,カルシウム が正の相関を示しており,それ以外の元素は全 て負の相関を表す.このうち僅かな負の相関を 示しているのがアルミニウム,鉄,ケイ素であ る.これは全窒素,全炭素においても同じ事が 言える. 考察 まず,カロチンに影響を与える土壌条件(作 物植付け時と収穫時),葉,根の各種元素との 関係を考察する.総カロチン含量に与える土壌 のナトリウムの影響は,植付け時では正の相関 関係から収穫時では負の相関関係に転じ,イオ ウは収穫時に負の相関関係にあった(表2,3). カリウムは僅かに正の相関関係を保ったまま, 表2.植付時土壌中の各種元素とカロチン,アミノ態窒素,全糖,ブリックスとの相関関係. 項目TNTCBMgAISiPSCaMnFeCuZnMoNaK pHEC カロチン-0095-00800.00900120.002-0054-0.132-0.1060.123 アミノ鰹素0017-0.350‐0.7600.119‐0429‐0.392023101970.071 全糖-0201-0.1020068‐0.08800460.0000.116‐0.189‐0.120 Brix-0063-01700.166-0.0100.04600260004-0041-0.102 0.0060005-0.115-0.131-0.0710.2880.1790.207 0258-0441-0.290-0.4520206-00710242-0.335 0.17000440252-0.147-0.0130.090-0.0750071 0.0460.039-0.094-0.060-0.0940.396-0.OO2-OOO3 0208 0227 0005 0.067 表3.収穫時土壌中の各種元素とカロチン,アミノ態窒素,全糖,プリックスとの相関係数. 項目TNTCBMgAlSiPSCaMn氏CuZnMoNaK pHEC カロチン-0.147-0.1900.127-0.0810.0490.048-0052-0.327-0.0340.0150006-0.168-0.028-0.035-0.4740.142-0.287-0.235 アミノ藤織-0.471‐0.335‐0320‐0.331‐0103‐0.0860.1880084‐0.262‐0141-0.163‐0.411-0.2190.088‐0.426‐0.113‐0.412-0.216 全糖-0.175‐0.120‐0.322‐0.181‐0.134-0.1380.370‐0.080‐0158‐0.153-0159‐0.256‐0.1580.275-0.127‐0193‐0.0070.O51 Brix-0303-0276‐0088-00310.0080.0170.2040.129-0.237-0043-0027-0.1500.0030.1490.135-0.102-0277-0062

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幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 39 あまり変化はなく,その他の元素も有意な相関 はなかった.pHとECは植付け時に正を示し, 収穫時は負を示した事から,アルカリ性土壌は 生育の前半においてはカロチン形成に良い影響 を与えると考えられる.更に,葉のナトリウム, マグネシウム,アルミニウム,ケイ素,鉄,リ ン,イオウ,カルシウム,マンガンとは負の相 関関係を示し,カリウムは5%の水準で高い正 の相関関係で,根に於いても正の相関であった. ところが,カルシウムは根で正,ホウ素は根で 正,葉で負の相関関係を示した.このことから, 根のカルシウム含有量の平均値は320mg/100g DWで推移しており,根のカルシウム値とカリ ウム値をより高め,他の元素を押さえる事でカ ロチン含量は高まると考えられる. 同様に,アミノ態窒素を高める要素は,植付 け時ではアルミニウム,ケイ素,鉄,炭素,銅 亜鉛が負の相関関係をEC,リン,マンガン, モリブデン,カリウムは正の相関関係を示した. そして,収穫時ではホウ素,マグネシウム,カ ルシウム,銅,亜鉛,ナトリウムと負の相関関 係を示す元素が増え,正の相関関係を示す元素 はなかった.pHも収穫時に比べ負の相関関係 が増え,ECは正から負へ大きく変化した.ア ミノ態窒素と根および葉の関係はカルシウムと モリブデンが1%の水準で負の有意があり,カ リウムは正の相関関係を示した.ところが,根 ではリン,イオウ,銅,カリウムと1%の水準 でその他の元素は正の相関関係を示した.ケイ 素は葉と同様負の相関関係であった.ここでも, 植付け時はリン,カリウムを増やし,その他の 元素は控えめの肥施管理が必要と考えられる. 全糖との関係では,植付け時で全窒素は負の, 銅は正の相関関係であった.その他の元素は相 関関係が小さかった.収穫時ではホウ素は負の 相関関係,銅は負の相関関係に変わった.リン とモリブデンは正の相関関係を示した.葉では マンガン,全窒素が1%の水準で負の有意を示 し,マグネシウム,ケイ素,リン,イオウ,銅 モリブデン,全炭素と負の相関関係であった. 根との関係ではカリウムとナトリウムが負の相 関関係を示し,概して,負の相関関係が強くなっ た.その中でモリブデンは正の相関係数であっ た.そこで,全糖との関係に於いても,肥施は 過剰にならないように管理する事が必要と考え られる. 勝連町津堅島は慣行農法が主流である.肥料 はBB804,NPK555,南,黒潮,尿素,ヤギフ ン,パガス,クロタリヤ,田力等が使用されて いた.また,地形的に土壌は流れやすい状態に ある.昭和63年より国指定産地として慣行農法 による影響で土壌劣化が起きやすくなったと考 えられる.しかし,にんじんの生育は良く,カ ロチンの含量を比較すると,下表のようになる. 表4.ニンジンにおけるカロチン含量,全糖含量の比較 カロチン 全糖 項目 津堅(、=33) 綾町 食品分析値 9.21 6.13 7.3 5.0 5.1 カロチンの含量は綾町や曰本分析センターと 比べてかなり高い,又他の元素含有量もカルシ ウムを筆頭に有機農産物のニンジンと比較して 優れている.また,長年有機栽培でニンジンを 作っている作物との差が見られない. 各成分量及び微量要素量は土壌の種類および 性質,ニンジンの品質や栽培条件,旧卸の種類 施肥方法などによって,作物への吸収量が異な ることは前提だが,土壌のどの要素がカロチン 含量に影響を与えているか考察した.調査した 成分のうち,ナトリウムが最も高い負の相関関

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沖縄農業第35巻第1号(2001) 40 の大量生産,大量消費,大量廃棄と言う経済至 上主義の時代から,その思考の枠組みの根本的 な転換を迫られている時代にきていると言える. それは生命を育む農業,第一次産業が大事にさ れる社会づくりへむけての始まりと考えたい. 有機農業が新たなビジネス産業として展開し, 農作物が単なる商品と化した時,経済至上主義 の下で生命が脅かされることになっては成らな いのである. 沖縄県における有機農業の実体は宮古島に 「有機農業研究会」という組織があるのみで, ほとんど個人またはひとつの農作物のグループ で生産運営されている.しかも14,15年来個人 の努力によってなされてきた物である.流通も 各人の信頼関係よって取引きが確立され,県内 よりも県外に多く出荷されている.沖縄県の農 作物の人気はよく,高く売れるのである.県内 の農産物を手広く送り出している流通業者(年 間2億の取引きをしている)によれば,パイン アップル等は需要に応じられないとのことであ る. 県外では,宮崎県綾町が昭和48年に最も早く 有機農業に取り組んだ.昭和63年7月に全国初 の「自然生態系農業の推進に関する条例」を制 定し生産者,農協,町が一体となって有機農業 に取り組んでいる.県レベルでは岡山県が古く, 平成元年に県の認証制度を設置,桃やマスカッ トなどのブランドづくりを強く推し進める中で, 県外へも確実に需要を伸ばしてきた.また,市 民運動団体として,先の挙げた「日本有機農業 研究会」や「大地を守る会」などがいち早く有 機農業に取り組んできた.有機農産物の宅配を 通して,生産者と消費者とが顔の見える関係で 結ばれる事により信頼関係を築くことで,大き く業績を伸ばしてきた.国際的には,有機農産 物の基準はIFOAM(国際有機農業運動連盟, 係を示している.ナトリウムは肥料としては与 えていないので周囲を海に囲まれた津堅島では 潅水の水の影響が大きいと考えられる.又,イ オウとも負の相関関係を示しているので肥料の 硫安を押さえる必要がある.pHも小さいこと がカロチンの含量を高める要素と考えられる. アミノ態窒素には,全窒素が5%水準で負の 有意な相関関係であることから,窒素過多にな らないような施肥管理を勧めたい.ここでもナ トリウムが高い負の相関関係を示している.他 にpH,全炭素,ホウ素,マグネシウム,カル シウム,銅,亜鉛と負の相関関係であることか ら,肥料過多を防ぐ事がニンジンのうまみを増 す要因とも考えられる. 全糖はリンと高い正の相関関係があり,リン のコントロールが甘いニンジン作りの要素とい える.同時に,微量元素のホウ素,銅は抑え, モリブデンは増やす事で甘みを増す事が考えら れる. 糖度は全窒素,カルシウム,pHが負の相関 関係で,リンはアミノ態窒素や全糖と同様正の 相関関係にあった.このことから圃場にリンを 多く施肥し,ナトリウムを押さえる事でよりう まいニンジンを栽培できると考えられる. 2か年間にわたってニンジン,肥料成分,土 壌と有機農作物のうまみの要因を分析してきた が,津堅のニンジンに限って言えば,慣行農法 と有機栽培とに大きな違いは見られなかった. 特に,ニンジンは農薬なしで育てられるので津 堅のニンジンは安心して食する事ができる.だ が,土壌そのものの状態を言えば施肥もふくめ, 今後検討を要する. 健康で快適な生活を送るための安全な「たべ もの」をどう作るか,と言うことは農業の最も 大切なことで,飽食の時代の今,新たに問われ ている問題である.その事と併せて,これまで

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幸地・崎山・川満・上野・村山:津堅島ニンジンの品質と土壌栄養成分との関係 41 1972年に有機農業を世界に普及させる目的で設 立された国際的民間組織)から出された基礎基 準の上で規定されている.それは加工も含めた 内容でかなり厳しい規定となっている. 規定はともかく大事だが,嘘のない物作りが なによりも大切である.「わたしの卵作りのモッ トーはお客様の代わりに作っているんです.売 る為だけではないのです.だから,私の卵はア トピーの子供でも大丈夫なのですヨ」という大 里村の養鶏農業青年の言葉が印象的である.安 心安全は人との信頼の上に成り立つ目に見えな い物なのである. げる. 更に,データ整理にあたって多大なご協力を いただいた福澤康典氏,上原康幸氏,仲村一郎 氏,上原直子氏,野原江利子氏,重久利枝子氏, 比嘉亜美氏,宮崎由紀子氏には労を惜しまず多 大なご協力を頂き心から感謝申し上げる. 参考文献 1.足立恭一郎1997.有機農産物の基準・表 示をめぐる内外の動向と問題点.農業総合 研究所.於北有馬ピロティー. 2.赤峰勝人1998.ニンジンから宇宙へ.な ずな出版部. 3.石井龍-1997.植物生産生理学.朝倉書 店. 4.大城喜信・浜川謙共著1980.よみがえ れ±.沖縄の土壌とその改良.新報出版. 那覇. 5.科学技術資源調査会食品成分部会編19W、 日本食品標準成分表分析マニュアル.月社 団法人資源協会 6.藤原俊六郎・安西徹朗・加藤哲郎1996. 土壌診断の方法と活用.農文協.東京. 7.小山重郎1997.よみがえれ黄金の島.筑 摩書房. 8.曰本弁護士連合会公害対策・環境保全委員 会1992.脱農薬社会のすすめ.曰本論社 9.高井康雄・三好洋1996.土壌通論.朝倉 書店.東京. 10.中島常允1996.間違いだらけの有機農法 文理書院. 11.中島常允1997.土を知る一士と作物の エコロジー地湧社. 12.中島常允1997.土と命一微量ミネラルと 人間の健康地湧社. 13.福士正博・四方康行・北林寿1992.ヨー 要約 本報では,ニンジンの国指定産地である勝連 町津堅島を調査対象とし,土壌および作物体中 に含まれる成分元素等を分析し,その主要成分 であるカロチンに最適な土壌条件および施肥方 法を考察した. 津堅島ニンジン畑土壌の各種元素,pH,EC を調べ,植付け前,植付け時,収穫時の土壌の 変化について検討した.更に,作物体の各種元 素含有量とカロチン,全糖,アミノ態窒素との 相関関係をつぶさに考察した. 以上の結果,持続型農業を目標に環境に負荷 を与えない農業をめざして,研究を重ねる必要 性が指摘された. 謝辞 調査する上で,惜しみないご協力をいただい た勝連農協の仲村秀樹氏をはじめとした津堅島 の皆様,貴重な資料を快く提供していただいた 綾町の有村玄洋氏,ニンジン等の試料を提供い ただいたなずなワールドの赤峰勝人氏に感謝申 し上げる.前沖縄県立工業試験場食品室長の照 屋比呂子氏には貴重な御助言を頂き感謝申し上

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沖縄農業第35巻第1号(2001) 42 ロッパの有機農業~付・有機農産物主要基 準.家の光協会. 14.箱山年子・荻原和夫1996.根菜類,果菜 類並びに果物中のミネラル類含有量の部位 別分布.長野県短期大学紀要51:1-10. 15.J.Lロデイル箸/-楽照雄訳1997.有機 農法一自然循環とよみがえる生命一.農村 漁村文化協会. 16.鈴木芳夫1997.野菜栽培の基礎知識.農 文社. 17.土壌標準分析測定法委員会編1994.土壌 標準分析測定法. 18.日本土壌肥料学会編1994.土壌構成成分 解析法(Ⅲ)新しい手法.新しい考え方. 博友社. 19.社団法人資源協会食品成分調査研究部 1995.食と栄養の健康学.農林統計協会. 20.東京都生活文化局価格流通部流通対策課 1997.平成8年度有機農産物東京フォーラ ム実施報告書. 21.山本茂・新城澄枝1996.沖縄県産食品の ミネラル含量と県民の健康.南方資源利用 技術研究会誌12:9-16. 22.原田靖生1997.畜産廃棄物の利用と将来 の方向.肥料の新しい発展を求めて.肥料 セミナー講演集. 23.南日本新聞「食と農のかたち」平成8年1 月13曰~平成9年4月12日 24.鈴木芳夫1997.新版図集野菜栽培の基 礎知識.農文協.

参照

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