• 検索結果がありません。

日本語版20 項目相貌失認尺度の開発および信頼性・妥当性の検討

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "日本語版20 項目相貌失認尺度の開発および信頼性・妥当性の検討"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

顔は対象が誰であるかを示す手がかりの 1 つであり, 個人の識別において重要な役割を果たしている。近年, 健常者の中に,脳の器質的な障害が見られないにもか かわらず顔の認識能力が著しく低い人々がおり,そう した人々は先天性相貌失認 (congenital prosopagnosia) もしくは発達性相貌失認 (developmental prosopagnosia) と呼ばれている (Behrmann & Avidan, 2005)。一般人口

日本語版 20 項目相貌失認尺度の開発

および信頼性・妥当性の検討

1, 2

中嶋 智史

3 広島修道大学 

請園 正敏

 理化学研究所 

須藤 竜之介

4 九州大学

布井 雅人 聖泉大学 北神 慎司 名古屋大学 大久保 街亜 専修大学

鳥山 理恵

 東京大学 

森本 裕子

 広島修道大学 

高野 裕治

 東北大学

Development of a Japanese version of the 20-item prosopagnosia index (PI20-J) and examination of its reliability and validity

Satoshi F. Nakashima (Hiroshima Shudo University), Masatoshi Ukezono (RIKEN), Ryunosuke Sudo (Kyushu

University), Masato Nunoi (Seisen University), Shinji Kitagami (Nagoya University), Matia Okubo (Senshu

University), Rie Toriyama (University of Tokyo), Yuko Morimoto (Hiroshima Shudo University), and Yuji Takano (Tohoku University)

The 20-item prosopagnosia index (PI20) was developed for assessing congenital prosopagnosia, which is characterized by severe facial recognition deficits in the absence of any obvious neurological deficit. We aimed to develop a Japanese version of the PI20 (PI20-J) scale and evaluate its validity and reliability. In study 1, we confirmed the internal consistency, test-retest reliability, and concurrent validity of the scale. In study 2, we examined the relationships between PI20-J score and facial recognition performance and found a moderate correlation between them. In study 3, we examined whether the PI20-J score is related specifically with facial recognition performance, or with general object recognition performance. We found that participants with a high PI20-J score showed weaker facial recognition performance than those with a low PI20-J score. In contrast, the object recognition performance did not depend on the score. Our results suggest that the PI20-J score is related specifically with facial recognition performance. We conclude that PI20-J is highly reliable and valid as a self-reported measure for congenital prosopagnosic traits.

Key words: congenital prosopagnosia, facial recognition, PI20.

The Japanese Journal of Psychology

2020, Vol. 90, No. 6, pp. 603–613

J-STAGE Advanced published date: November 15, 2019, https://doi.org/10.4992/jjpsy.90.18235

Correspondence concerning this article should be sent to: Satoshi F. Nakashima, Faculty of Health Sciences, Hiroshima Shudo University, Ozuka-higashi, Asaminami-ku, Hiroshima 731-3195, Japan. (E-mail: [email protected]) 1 本研究は,平成 30 年度日本学術振興会学術研究助成基金助 成金(若手研究,課題番号 : 18K13287,研究代表者 : 中嶋 智史) の助成を受けた。 2  本研究の一部は,中国四国心理学会第 74 回大会(2018 年) にて発表された。 3  本研究を実施するにあたり,尺度の翻訳にご協力を頂きまし

た,Richard Cook 先生(City University of London),Kurt Hugenberg 先生(Indiana University Bloomington),調査の実施にご協力頂きま した大森 彰人先生,横田 晋大先生(いずれも広島修道大学),実 験の実施にご協力頂きました金沢 瑠璃子氏,藤川 真子氏,古本 正紀氏,前田 和音氏,八幡 侑樹氏,横井 建氏(いずれも広島修 道大学)に深く感謝いたします。

(2)

のうち先天性相貌失認の割合はヨーロッパおよびイン ドでは 2.5% 程度 (Kennerknecht et al., 2006; Kennerknecht, Plümpe, Edwards, & Raman, 2007),香港では 1.9% 程度 (Kennerknecht, Ho, & Wong, 2008)と推定されており,

必ずしも稀なケースではない。また,先天性相貌失認 の家族について,かなりの割合で顔認識の問題が見ら れることから,遺伝的な特質である可能性が示唆され ている (Duchaine, Germine, & Nakayama, 2007)。

このように先天性相貌失認は一種の発達障害とみな すことも可能であるが,最新の精神障害の診断と統計 マ ニ ュ ア ル (Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders: DSM-5, American Psychiatric Association, 2013) に は記載されておらず,明確な診断基準はない。多くの 研究では,ケンブリッジ顔記憶テスト (Cambridge Face Memory Test: 以下,CFMT とする ; Duchaine & Nakayama, 2006b),有名人顔テスト (Famous Face Recognition Test: 以下,FFRT とする ; Sanders & Warrington, 1971) などの 顔認識テストや簡単なインタビューによって先天性相 貌失認のスクリーニングを行ってきた。しかし,顔認 識テストの成績が悪かったとしても,それが個人の認 識能力ではなく,モチベーションなどに起因する可能 性もある (Shah, Gaule, Sowden, Bird, & Cook, 2015)。個々 人が先天性相貌失認であるか否かについては,顔認識 テストの成績と妥当性の高い質問紙尺度などとの関連 性を検討することで複合的に検討する必要がある。

Shah et al. (2015) は,このような問題意識から先天性 相貌失認の簡便なスクリーニングを可能にする 20 項目 相 貌 失 認 尺 度(The-20 item prosopagnosia index: 以下, PI20 とする)を開発した。Shah et al. (2015)は,PI20 の妥当性を検討するため,複数の調査および実験を通 じて,英国の先天性相貌失認と疑われる症例(以下, 先天性相貌失認者とする)と健常な人々を対象として PI20 を測定するとともに,FFRT,CFMT などの顔記憶 テストおよび顔以外の物体の認識能力を測定するため のテストであるケンブリッジ車記憶テスト(Cambridge Car Memory Test: 以 下,CCMT と す る ; Dennett et al., 2012)を実施した。その結果,(a)健常者に比べて先 天性相貌失認者では PI20 の得点が有意に高く,(b) PI20 の得点と顔認識テストの成績には有意な負の相関 があり,(c)PI20 の得点と物体認識能力のテストであ る CCMT の間には有意な相関がなかった。また,Gray, Bird, & Cook (2017) は,英国の健常な大学生を対象に PI20 得点と CFMT の成績に負の相関があることを報告 した。Ventura, Livingston & Shah (2018) はポルトガルの 大学生を対象に同様の結果を報告した。 PI20 は海外では先天性相貌失認者を対象とした研 究やアナログ研究により,その高い妥当性が確認され ている。これに対して,本邦においては,先天性相貌 失認に関する研究は,例えば小西(2016)などの小規 模な症例研究を除きほとんど行われておらず,先天性 相貌失認の概念もあまり浸透していない状況である。 金山・大隅・大平・飯高・開(2011)によって,先天 性 相 貌 失 認 傾 向 を 測 定 す る 先 天 性 相 貌 失 認 尺 度 (Hereditary prosopagnosia screening scale: 以 下,HPSS

とする ; Kennerknecht et al., 2007) の日本語版が作成さ れたが,原版の尺度自体の妥当性に疑義が呈されてい る(Laguesse et al., 2013; Palermo et al., 2017)。Palermo et al. (2017) は,大学生および一般サンプル 300 人以 上を対象に HPPS を測定し,CFMT の正答率との関連 性を検討したところ,ほとんど相関が見られないこと を報告している。そこで,本研究では,新たに先天性 相貌失認傾向をスクリーニングする尺度として妥当性 が高いとされる PI20 の日本語版である日本語版 20 項 目相貌失認尺度(以下,PI20-J とする)を開発するこ とを目的とした。 前述の通り,PI20 は顔認識能力と高い相関を示す ことが報告されていることから,PI20-J を開発するこ とには,先天性相貌失認者をより簡便にスクリーニン グするための有効な補助的手段を追加するという意義 がある。とりわけ,現状で先天性相貌失認のスクリー ニングによく用いられている CFMT などの顔認識テ ストは実施に際して 15 分から 30 分程度の時間を要す るのに対し,PI20 は 20 項目の尺度に回答するだけで 実施できることから,スクリーニングの最初期におい て被調査者の負担を軽くすることが可能な点がメリッ トとして挙げられる。本邦において先天性相貌失認に 対する一般的な認知が広がっていないことや,そもそ もとして人口における症例の割合が不明であることを 考慮すると,簡便尺度は潜在的な先天性相貌失認者へ のアクセスを高める上でも有用である。 さらに、先天性相貌失認者のスクリーニングという 臨床場面での応用以外にも,健常者における顔認識能 力についてのメタ認知の測定につながることが挙げら れる(Livingston & Shah, 2018; Ventura et al., 2018)。すな わち,参加者が自身の顔認識能力に対してどの程度正 確な認識を有しているかということである。こうした メタ認知の測定は,職業選択などの場面や,他者との 付き合い方において重要な意味を持ちうる。例えば, ロンドン警視庁の警察官には顔認識能力に優れた超認 識能力者(super-recognizer)が含まれていることが報告 されている(Robertson, Noyes, Dowsett, Jenkins, & Burton, 2016)。PI20 と顔認識能力との相関が認められること が繰り返し報告されており(Gray et al., 2017; Livingston & Shah, 2018; Ventura et al., 2018),PI20-J を開発するこ とで,健常者の顔認識能力についてのメタ認知を測定 するための有用なツールを供給することができる。

本研究では PI20 を開発した Shah et al. (2015)と異 なり,大学生を対象としたアナログ研究を実施した。 この理由としては,まず英国などにおいては複数の研 究機関が連携して troublewithfaces.org などの Web サイ

(3)

トを活用し,そうした症例のサンプルデータを収集す るシステムが既に構築されているのに対し,本邦では そうした仕組みが無く,人口の 2.5% 程度と言われる 先天性相貌失認者を先行研究のように大規模に収集す るのが困難であるという点がある。また,アナログ研 究を行う前提として,先天性相貌失認者と健常者の顔 認識能力において連続性があり,両者の差異について は,顔認識能力の個人差における量的な差異と多くの 研究者は捉えている(Russell, Duchaine, & Nakayama, 2009; Russell, Chatterjee, & Nakayama, 2012)。 例 え ば, Russell et al. (2009) は,健常者の平均に比べて非常に 顔認識能力の高い超認識能力者が存在することを報告 した。Russell et al. (2009) は,超認識能力者と健常者 に CFMT を行わせたところ,超認識能力者の正答率が 健常者の平均に比べて 2SD 以上高いことを示してい る。これに対し,多くの先行研究における先天性相貌 失認者の正答率は健常者の平均に比べて 2 ─ 3SD 低い ことから,Russell et al. (2012) は先天性相貌失認者を 顔認識能力の分布における下限,超認識能力者を顔認 識能力の分布における上限とするスペクトラムである 可能性を主張した。ただし,1 元的な分布では表現で きない何らかの質的な差異が存在する可能性もあり, 全ての研究者がこの立場を支持しているわけではない (Barton & Corrow, 2016)。本研究では,先行研究(Russell

et al., 2009; Russell et al., 2012)に基づき,本研究の結 果が先天性相貌失認者にある程度適用可能であると想 定しアナログ研究を実施した。研究 1 では,PI20-J の 因子構造について確認するとともに,信頼性および妥 当性について既存の尺度との関連性に着目し検討し た。研究 2 では,研究 1 に参加したサンプルを対象と した実験により PI20-J 得点と実際の顔認識能力との関 連性について検討した。研究 3 では,より大規模なサ ンプルを対象とした調査を実施し,得点の上位群と下 位群を抽出した上で実験を行い,PI20-J 得点の高低に よって顔認識能力が異なるかについて検討した。 研 究 1 研究 1 では以下の点を検討した。まず,PI20 を日 本語に翻訳し,その日本語版である PI20-J の因子構 造を確認するため探索的因子分析を行った。次に, PI20-J の内的整合性および再検査信頼性について検討 した。また,PI20-J の各項目の妥当性について検討す るため,G-P 分析を実施した。加えて,既存の尺度と の間の並存的妥当性について検討した。既存の先天性 相貌失認の尺度として,唯一日本語化された尺度であ る HPSS の日本語版(金山他,2011)を使用した。こ れまで PI20 と HPSS はそれぞれ別々の研究グループ によって主に使用されてきたため,著者らの知る限り 直接的に関連性を検討した研究はないことから,これ ら 2 つの尺度の関連性について検討するという点にお いても意義があるものと考えられる。 HPSS は PI20 同様,先天性相貌失認の程度を測定す るために開発された尺度であり,日本語版は,顔の見 分け因子(以下,見分けとする),顔認知による社会 的不利益因子(以下,不利益とする),イメージ能力 因子(以下,イメージとする)の 3 因子に分かれるこ とが示唆されている(金山他,2011)。HPSS には, 主に,見分けと不利益において,PI20 と類似した項 目も多数含まれており,これらの因子との間に高い正 の相関が予測された。一方で,イメージについては,「赤 いバラの形を頭に立体的に思い浮かべることが簡単に できる」など顔認識能力に必ずしも直接関係ないと思 われる項目が含まれていることから,相関はあまり高 くないと予測された。 方 法 参加者 中国地方の私立 A 大学の学生を対象とし て質問紙を配布した。1 回目の調査対象者は 150 名(男 性 63 名,女性 87 名,平均年齢 18.8 歳,SD = 1.3)で, そのうち 146 名(男性 62 名,女性 84 名)より有効回 答を得た。再調査の対象者は 1 回目に回答した 150 名 で,そのうち 133 名(男性 56 名,女性 77 名)より有 効回答を得た。 調査時期 1 回目の調査は 2017 年 4 ─ 5 月に実施し, 再調査は半年後の 2017 年 12 月および 1 年後の 2018 年 4 月に実施した。上記 133 名のうち,47 名は 2017 年 12 月に,残りの 86 名は 2018 年 4 月に回答した。 調査手続き 本研究は,広島修道大学の研究倫理審 査委員会の承認を経て実施された。調査は,講義内に おいて,個別記入形式の質問紙調査により実施した。 質問紙の構成 先天性相貌失認傾向について簡便に 評価できる自己記入式尺度として,Shah et al. (2015) が開発した PI20 の日本語版(PI20-J)を作成した。作 成にあたっては,Shah et al. (2015) が PI20 として標 準化した項目を日本語に翻訳した後,日本語と英語の バイリンガルである共著者がバックトランスレーショ ンを行った。その後,英語のネイティブスピーカーお よび原著者にバックトランスレーションした項目と原 版の項目が意味内容的に同様であるかを確認した。 PI20-J は「私は,顔を見分ける能力がたいていの人た ちよりも低い」など顔認識能力に関する 20 の項目で 構成されており,単一の因子から成ることが Shah et al. (2015) により確認されている。参加者は各項目に ついて,自分にあてはまるか否かを「1:全くあては まらない」から「5:全くあてはまる」までの 5 段階 で評価を行う。全項目のうち,項目番号 8,9,13, 17,19 は逆転項目であり,これらの項目については 数値を置き換える処理を行った上で合計点を算出す る。得点が高いほど相貌失認傾向が高いことを示す。 また,PI20-J の並存的妥当性について検討するため,

(4)

HPSS の日本語版(金山他,2011)を用いた。HPSS は 15 項目で構成されており,それぞれの項目につい て自分にあてはまるかを,1:「全くそう思う」から 5: 「全くそう思わない」の 5 件法によって回答する。全 体の得点が高いほど相貌失認傾向が高いことを示す。 日本語版では,見分け,不利益,イメージの各因子か ら構成される。本調査での信頼性係数 α は,見分け が .693,不利益が .639,イメージが .466 であった。 結 果 まず再調査までの間隔が参加者によって異なること による影響を検討するため,2 回目の PI20-J 得点につ いて間隔ごとの平均値を算出し t 検定を行ったとこ ろ,半年後(M = 51.81, SD = 14.33)と 1 年後(M = 48.38, SD = 12.79)で有意差は見られなかった(t (131) = 1.41, p = .16, d = .25)。また,間隔ごとの 1 回目と 2 回目の PI20-J 得点間の相関分析を行ったところ,同 程度であった(約半年後:r = .850,1 年後:r = .811)。 したがって,2 つのデータを併せて分析することに問 題は無いと考えられる。 因子構造の検討 PI20-J の因子構造について確認す るため,探索的因子分析を行った。因子数を決定する ため,カイザー基準,平行分析,MAP による検討を行っ たところ,カイザー基準では 4 因子が推奨され,平行 分析および MAP では 1 因子が推奨された。英語の原 版が 1 因子構造であることと,複数の抽出法が推奨し ていることを踏まえ,本研究では,PI20-J を 1 因子構 造とした。因子抽出法として最尤法を用いた。因子負 荷行列を Table 1 に示す。各項目について,因子負荷 量を確認したところ,多くの項目では .35 以上の因子 負荷量を示していた。しかし,項目 3,項目 13,項目 14,項目 18,項目 19 については,因子負荷量が .35 以下であり十分な因子負荷量を示さなかった。した がって,これらの項目については,除外を含めた検討 が必要と考えられるが,研究 1 のサンプルサイズがあ まり大きくないこと,また PI20-J と実際の顔認識能 力との関連性について海外で実施された先行研究との 比較をする必要性があることを踏まえ,本研究では, これらの項目も含めた合計得点を採用した。因子構造 および項目の妥当性については,大規模サンプルを用 Table 1 研究 1 における PI20-J の探索的因子分析の結果および各項目の平均値および標準偏差 因子負荷量 M SD 1 私は,顔を見分ける能力がたいていの人たちよりも低い。 .790 2.82 1.10 2 私はいつも顔を覚えるのが下手だった。 .857 2.75 1.25 3 特徴のある顔立ちの人を見分けるのは,特徴のない顔立ちの人を見分けるのに比べて, ずっと簡単だと思う。 –.161 4.23 0.92 4 以前会ったことのある人を知らない人と間違えることがよくある。 .546 2.60 1.11 5 学校では,クラスメートの顔を見分けるのに悪戦苦闘した。 .748 2.29 1.17 6 髪型が変わったり帽子をかぶっていたりすると,その人だと見分けるのに苦労する。 .517 2.84 1.13 7 新しく会った人に,私は顔を覚えるのが苦手だと伝えておかなければならないことがある。 .739 2.03 1.14 8 他人の顔を一人ひとり頭の中で思い描くのは簡単だ。* .568 2.82 1.16 9 私は,たいていの人たちよりも,顔と名前を一致させるのが得意である。* .642 3.55 1.15 10 声を聞かないと,その人が誰だか分かるのに悪戦苦闘する。 .492 2.10 0.88 11 顔を見分けることへの不安で,特定の社交的な場面あるいは特定の仕事の場面を避け てしまう。 .652 2.07 1.13 12 私は,顔を記憶するために他の人たちよりも一生懸命がんばらないといけない。 .792 2.47 1.25 13 私は,確信を持って写真の中の自分を見分けることができる。* .231 2.03 1.07 14 登場人物を見分けるのが難しいせいで映画のストーリーについていくのが困難だと思 うことがある。 .254 1.99 1.14 15 私の友達や家族は,私が顔を見分けたり顔を記憶したりするのが苦手だと思っている。 .624 2.19 1.10 16 その人が誰だか分からないことで,しばしば人の気分を害している気がする。 .638 2.38 1.17 17 みんなが同じような服(例:スーツ,ユニフォーム,水着)を着なければいけない状 況で個人を見分けるのは,私にとって簡単なことである。* .672 2.93 1.12 18 親族の集まりで,親戚同士を混同することがある。 .186 1.94 1.09 19 たとえ見た目がかなり変わっていたとしても,有名になる前の写真から有名人を見分 けるのは簡単だと思う。* .346 3.66 1.05 20 いつもとは違う状況で親しい人に会うと(例:ショッピング中に思いがけず仕事の同 僚と会う),その人だと気づくのが難しい。 .449 2.50 1.09 注)* は逆転項目を示す。

(5)

いた研究 3 において再度検討する。 記述統計量および信頼性係数 PI20-J の記述統計量 および信頼性係数について算出した。PI20-J 得点の平 均は 52.18(SD = 12.87)であった。PI20-J 得点の男女 差について検討したところ,男性 (M = 53.00, SD = 13.18) と女性 (M = 51.57, SD = 12.68) の間に有意差は認 められなかった (t (144) = 0.66, p = .509, d = .11)。また, PI20-J には十分な内的整合性が認められた(α = .894)。 再検査信頼性 PI20-J の再検査信頼性を検討するた め,1 回目の得点と 2 回目の得点の間の相関分析を行っ たところ,高い正の相関が認められた(r = .814, p < .001)。 G-P 分析 PI20-J の合計得点の四分位偏差により, 得点の上位 25%(62 点以上)を高群(n = 38),下位 25%(43 点以下)を低群(n = 38)として 2 群に分割 し,PI20 の各項目において群間に差が見られるかを 対応のない t 検定により検討した(Figure 1)。その結 果,全項目のうち 19 の項目では群間に有意差が見ら れたが(all ps < .05),項目 3 のみで群間に有意差が見 られなかった(t (74) = 0.68, p = .496, d = .16)。 並存的妥当性 PI20-J の並存的妥当性について検討 するため,PI20-J の合計点と HPSS の各因子の合計点 との間の相関分析を行った。その結果,PI20-J と見分 け(r = .615, p < .001),および不利益(r = .799, p < .001)との間に非常に高い正の相関が認められた。 PI20-J とイメージの間の相関についても有意であった ものの,他の因子間との相関に比べて低かった(r = .325, p < .001)。 考 察 研究 1 では,日本語版 PI20 を開発し,信頼性およ び妥当性について検討した。信頼性分析の結果, PI20-J には十分な内的整合性が認められた。また,1 回目の調査のデータと半年後の再調査のデータとの間 に強い相関が見られたことから,高い再検査信頼性が 認められた。 加えて,G-P 分析を実施したところ,全項目のうち 19 項目では上位群の方が,下位群よりも有意に得点が 高かった。ただし,項目 3「特徴のある顔立ちの人を 見分けるのは,特徴のない顔立ちの人を見分けるのに 比べて,ずっと簡単だと思う」では上位群と下位群の 間に有意差が認められず,弁別力が低い可能性が示唆 された。項目 3 は,いずれの群においても 4 点以上で あり,天井効果が生じたためと考えられる。先天性相 貌失認者と健常者を比較した Shah et al. (2015)におい ても,項目 3 では,先天性相貌失認群 (M = 4.31,SD = 1.00) と健常群 (M = 3.69,SD = 1.11) の間には有意 差が見られるものの,他の項目に比べて健常群の得点 が非常に高くなっていることから,同様の傾向が見ら れたと考えられる。 さらに,PI20-J と HPSS の各因子との間の相関分析 を行ったところ,予測通り,見分けおよび不利益との 間に非常に高い正の相関が認められた。一方で,イメー ジとの相関も有意であったものの,他の因子に比べて 低かった。したがって,PI20-J は HPSS で測定されて いる見分けおよび不利益の各因子との関連性が強いこ とが示唆される。これらのことから,先天性相貌失認 について測定する類似の尺度との間で並存的妥当性が あることが確認された。また一方で,PI20-J と HPSS ではイメージ因子のように異なる概念を測定する尺度 であることも確認された。ただし,既に先行研究によ り HPSS は顔認識能力との間に十分な関連が見られな いことが報告されており,この結果をもって PI20-J が顔認識能力を予測する尺度として十分な妥当性を備 えているとは言い難い。そこで,研究 2 では PI20-J と実際の顔認識能力との関連性について検討すること 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 得 点 項目番号 PI20-J高群 PI20-J低群 Figure 1. 研究 1 における PI20-J 得点高群および低群における各項目の平均値(エラーバーは標準偏差を示す)。

(6)

で並存的妥当性について検討した。 研 究 2 研究 2 では,PI20-J と実際の顔認識能力の関連性に ついて検討するため,顔認識能力について測定する課 題である CFMT を用いた実験を実施した。Duchaine & Nakayama (2006b) の開発したオリジナルの CFMT では 刺激として白人男性の顔画像が用いられている(以下, CFMT-C とする)が,McKone et al. (2012) はアジア人 男性の顔画像を使用して CFMT を開発している(以下, CFMT-A とする)。原版の作成は,白人参加者を対象と して実施されたため CFMT-C が用いられたが,顔認識 課題において,ターゲットとなる人物が参加者と異な る人種の場合には,参加者と同じ人種の場合と比べて 正答率が低下することが知られており(レビューとし て Meissner & Brigham, 2001),先天性相貌失認傾向とは 独立に,日本人参加者にとって他人種である白人の顔 を識別することは困難で,床効果が生じる可能性も想 定されたことから,本研究では,CFMT-C と CFMT-A の両方の課題を用いた。もし PI20-J が顔認識能力と関 連するならば,PI20-J 得点と CFMT の成績の間に相関 が見られると予測される。加えて,PI20-J の弁別性に ついて検討するため,HPSS の各因子と CFMT の間の 相関についても分析を行った。 方 法 参加者 研究 1 の調査回答者のうち 82 名(女性 47 名,男性 35 名)が参加した。参加者のうち,1 名に ついては調査データに欠損があったため,81 名(女 性 46 名,男性 35 名,平均年齢 19.3 歳,SD = 0.5)を 分析対象者とした。実験は授業のコースクレジットと して実施された。 実施時期 2018 年 4 ─ 5 月の間に実施された。 実験課題 顔認識能力を測定する課題として標準化 さ れ た 課 題 で あ る 白 人 顔 版 の CFMT-C (Duchaine & Nakayama, 2006b) と ア ジ ア 人 顔 版 で あ る CFMT-A (McKone et al., 2012) を使用した。CFMT は既に java プロ グラムとしてパッケージ化されており,このプログラム を用いることで先行研究と同様に実施することが可能 である。ただし,元々のプログラムは教示が全て英語で あることから,全て日本語に修正した上で実施した。

CFMT は 3 肢強制選択の見本合わせを行う課題であ る。顔刺激は白人顔版(Duchaine & Nakayama, 2006b), アジア人顔版(McKone et al., 2012)いずれも先行研究 と全く同じものを使用した。刺激人物は,全て男性で あり,表情は中性表情であった。また刺激は,髪や服 装による効果を除外するために,顔の部分だけが切り 取られていた。刺激人物のうち,学習するターゲット 人物として 6 名の人物が含まれており,テスト時に ターゲット人物とともに呈示される未学習のディスト ラクタ人物として 46 名の人物が含まれていた。 学習段階では,左斜め方向,正面方向,右斜め方向 の視点のターゲット人物の顔画像が順番に画面中央に 呈示され,参加者は覚えるように教示された。その後, テスト段階では,学習したターゲット人物と未学習の 人物の計 3 名の人物の顔画像が横一列に呈示され,参 加者はその 3 名の人物の顔画像の中から,ターゲット の人物をキー押しで選択することが求められた。テス ト段階は,学習したものと同じターゲット人物の画像 で再認を行う段階(以下,同画像再認とする),学習 したものとは異なるターゲット人物の画像で再認を行 う段階(以下,異画像再認とする),ノイズがかけら れたターゲット人物の画像で再認を行う段階(以下, ノイズ画像再認とする)の 3 つの段階があった。それ ぞれ同画像再認が 18 試行,異画像再認が 30 試行,ノ イズ画像再認が 24 試行で,合計 72 試行により構成さ れていた。先行研究同様,全 72 試行のうち正答した 割合を正答率として使用した。 実験手続き 本研究は,広島修道大学の研究倫理審 査委員会の承認を経て実施された。参加者は個別に実 験に参加した。実験は複数の個室があるブース室にお いて PC を使用して実施された。CFMT は java プログ ラムによって,実験の教示から反応の測定まで自動的 に記録されるように構成されており,参加者は自身の ペースで実験を進めた。CFMT-C と CFMT-A の順序 は参加者間でカウンターバランスをとった。 結果と考察 参加者ごとに PI20-J 得点,CFMT-C の正答率,およ び CFMT-A の正答率を算出し,平均値および標準偏差 を算出した。PI20-J 得点については,実験の直前に測 定した 2 回目の得点を使用した(M = 50.26, SD = 13.01)。 CFMT の正答率については,先行研究同様,全 72 試行 のうち正解した割合を正答率として算出し,使用した。 次に,CFMT-C の正答率と CFMT-A の正答率につ いて対応のある t 検定を行ったところ,CFMT-A の正 答率(M = 79.54, SD = 10.76)が,CFMT-C の正答率(M = 73.94, SD = 11.61)よりも高かった(t (80) = 5.53, p < .001, d = .49)。したがって,アジア人にとって白人の 顔刺激が用いられる CFMT-C よりもアジア人の顔刺 激が用いられる CFMT-A の方が顔認識の成績が高い という先行研究(McKone et al., 2012)と一致する結 果となった。また,本研究における日本人参加者の CFMT-A の正答率は,アナログ研究を行った先行研究 (Gray et al., 2017)における白人参加者の CFMT-C の 正答率(サンプル 1:M = 80.65, SD = 12.79;サンプル 2:M = 76.80, SD = 12.90)とほぼ同程度であり,妥当 な結果と言える。 そして,PI20-J 得点と各顔記憶テストの間の相関分 析を行ったところ,PI20-J 得点と CFMT-C(r = –.400,

(7)

p < .001; Figure 2 (a))および CFMT-A(r = –.353, p <

.001; Figure 2 (b))のいずれの間においても有意な負 の相関が認められた5。この結果は,白人学生を対象と したアナログ研究 (Gray et al., 2017) における PI20 と CFMT の相関(r = –.390 ─ –.394)と同程度と言える。 また,PI20-J と HPSS の弁別性を検討するため,研 究 1 で測定した HPSS 各因子の平均得点と CFMT-A および CFMT-C の正答率との間の相関分析を行った。 その結果,見分けと CFMT-C(r = –.258, p = .03)お よび CFMT-A(r = –.337, p = .003)の間,不利益と CFMT-C(r = –.244, p = .03)および CFMT-A(r = –.303, p = .008)の間,イメージと CFMT-A の間(r = –.276, p = .02)にいずれも有意な負の相関が見られた。一方 で,イメージと CFMT-C の間には有意な相関は見ら れ な か っ た(r = –.189, p = .10)。 白 人 参 加 者(n = 240)を対象とした先行研究(Palermo et al., 2017)では, HPSS と CFMT-C の間の相関は有意ではあるものの, 非常に小さいことが報告されている(r = –.14, p = .03)。ただし,この先行研究では PI20 については測 定していない。本研究では PI20-J と HPSS を一緒に測 定しているため,HPSS と CFMT の相関が HPSS と PI20-J を一緒に測定したことによって生じた偽相関で ある可能性が排除できない。そこで,PI20-J および HPSS 各 因 子 を 説 明 変 数 と し,CFMT-C お よ び CFMT-A を目的変数とした重回帰分析を行ったとこ ろ,PI20-J の効果のみ有意であり(CFMT-C: β = –.436, p < .01; CFMT-A: β = –.313, p < .05),HPSS の各因子の 効果はいずれも有意でなかった(all ps > .10)6。した がって,HPSS と CFMT の間に見られた相関は HPSS 5 PI20-J 得点と CFMT の各テスト段階の正答率の相関につい て電子付録の Table S1 に掲載した。 6 重回帰分析の詳細な結果について電子付録の Table S2 に掲 載した。 と PI20-J を同時に測定したことによって生じた偽相 関であり,本質的には PI20-J と CFMT の相関から生 じた可能性がある。この点については,今後 HPSS と PI20-J を異なる時点で測定するなど別の方法を用いて 詳細に検討する必要がある。 これらの結果より,PI20-J 得点は CFMT との間に 有意な相関が見られ,仮説と一致する結果となった。 CFMT の正答率および,PI20-J 得点と CFMT の相関 の結果についても,欧米の先行研究とほぼ同様の結果 となった。また,CFMT-C,CFMT-A いずれの課題と も相関が見られたことから,PI20-J は顔の人種に関わ らず,全般的な顔認識能力の個人差と関連性があるこ とが示唆される。したがって,PI20-J の並存的妥当性 が確認された。 ただし,研究 2 には以下の点で問題があった。1 点 目は,PI20-J と CFMT の両方のデータを小規模サン プルの範囲で測定したことである。そのため,サンプ ルの偏りによって偶然関連性が見られた可能性があ る。2 点目は,研究 2 では,課題として CFMT のみを 用いたため,PI20-J の得点が顔認識能力と特異的に関 連するのか,それとも全般的な物体認識能力と関連す るのかが不明瞭であることである。したがって,研究 3 では,より大規模なサンプルに対して調査を行った 上で PI20-J 得点の上位群と下位群を抽出し,PI20-J と 顔認識能力との関連性について検討するとともに, PI20-J と顔以外の物体認識能力との間に関連が見られ るか否かについても検討する。 研 究 3 研究 3 では,PI20-J と顔認識能力との関連性につい て検討するため,大規模サンプルを対象とした調査と CFMT を用いた実験を組み合わせて実施した。具体的 には,第 1 段階で大規模サンプルに対する調査を実施 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 20 40 60 80 100 CFMT -C PI20-J 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 20 40 60 80 100 CFMT -A PI20-J

(a) CFMT-C

(b) CFMT-A

r = -.400, p < .001 r = -.353, p < .001

(8)

した後,第 2 段階で全体の中から上位群のサンプルと 下位群のサンプルをそれぞれ抽出し,CFMT を用いた 個別実験を実施した。また,PI20-J が顔認識能力と特 異的に関連しているかを検討するため,PI20-J と顔以 外の物体認識能力との関連性についても検討した。顔 以外の物体認識能力を測定する標準化された課題とし て,先行研究 (Shah et al., 2015) でも用いられている ケンブリッジ車記憶テスト(CCMT)を用いた。もし, PI20-J 得点が顔認識能力と特異的に関連しているので あれば,CFMT では PI20-J の得点の上位群の方が下 位群に比べて正答率が低いが,CCMT では PI20-J の 得点による差は見られないと予測される。加えて, PI20-J の因子構造について再度確認するために確証的 因子分析を行った。 方 法 対象者の選定 大規模なサンプルデータを収集する ため,2018 年 4 月から 6 月の間に中国地方 A 大学, 近畿地方 B 大学,中部地方 C 大学,関東地方 D 大学 の 4 つの大学で Web 調査を実施した。参加者には各 大学の講義内で説明を行い,調査用の Web ページへ のアクセス方法を伝えて回答を依頼した。調査には 804 名(男性 375 名,女性 429 名,平均年齢 18.9 歳, SD = 1.2)が回答した。調査の結果,PI20-J 得点の平 均は 47.74(SD = 12.50)であった。また,信頼性分析 を行ったところ,研究 1 と同様,十分な内的整合性が 認められた(α = .892)。 次に,全体のうち,PI20-J 得点の上位 10%にあた る 65 点以上の参加者を PI20-J 高群(n = 85),下位 10%にあたる 32 点以下の参加者を PI20-J 低群(n = 86)として抽出した。さらに,PI20-J 高群,低群それ ぞれの中からランダムに 50 人ずつを選抜し,実験の 対象者として協力を依頼した。その中から,73 名(男 性 36 名,女性 37 名)が実際に実験に参加した。参加 者のうち,PI20-J 高群は 38 名(男性 17 名,女性 21 名), PI20-J 低群は 35 名(男性 19 名,女性 16 名)であった。 実験計画 2(PI20 得点高低:高群・低群)× 2(課 題の種類:CFMT・CCMT)の 2 要因混合計画であった。 PI20 得点高低が参加者間要因,課題の種類が参加者 内要因であった。 実験課題 顔認識能力の測定課題として,研究 2 と 同様,CFMT-A(McKone et al., 2012)を用いた。次に, 顔 以 外 の 物 体 認 識 能 力 の 測 定 課 題 と し て CCMT (Dennett et al., 2012)を用いた。CCMT も CFMT 同様, java プログラムとしてパッケージ化されており,この プログラムを用いることで先行研究と同様に実施する ことが可能である。ただし,CFMT 同様,元々のプロ グラムは教示が全て英語であることから,全て日本語 に修正した上で実施した。使用した刺激も全て先行研 究(Dennett et al., 2012)と同様であった。CCMT は車 の画像に対して 3 肢強制選択の見本合わせを行う課題 である。CCMT は CFMT と同様のフォーマットで作 成されており,学習段階,同画像再認,異画像再認, ノイズ画像再認の各段階がある。同画像再認が 18 試 行,異画像再認が 30 試行,ノイズ画像再認が 24 試行 で,合計 72 試行により構成されていた。 実験手続き 本研究は,広島修道大学の研究倫理審 査委員会の承認を経て実施された。調査は,講義内に おいて学生に Web 調査のページにアクセスするよう に依頼し,質問紙調査に回答を求めることにより実施 した。実験は各大学の実験室において個別に実施され た。CFMT-A および CCMT は java プログラムによって, 教示から反応の測定まで自動的に記録されるように構 成されており,参加者は自身のペースで実験を進めた。 実験課題の順序は参加者間でカウンターバランスを とった。 結果と考察 実験参加者 73 名のうち,18 名については実験者の操 作ミスによりいずれかの課題データが保存できていな かったため,最終的に 55 名(男性 26 名,女性 29 名) を分析対象とした。このうち PI20-J 高群が 29 名(男性 13 名,女性 16 名),PI20-J 低群が 26 名(男性 13 名,女 性 13 名)であった。PI20-J 得点について高群と低群の 間で比較したところ,高群(M = 71.55, SD = 5.91)の方 が低群(M = 29.54, SD = 2.80)よりも有意に高いことが 示された(t (40.939) = 34.24, p < .001, d = 8.80)。PI20-J 高 群の PI20-J の得点平均 71.55 は Shah et al. (2015)におけ る先天性相貌失認者の得点平均(研究 1:M = 82.02,SD = 9.34)に比べると低い値であったが,健常群の得点(研 究 1:M = 38.90,SD = 10.88)や,Gray et al. (2017) の大 学生サンプルの得点(M = 40.10,SD = 9.58)と比較する と +2SD 以上離れた非常に高い値であった。したがって, 顔認識能力における健常者と先天性相貌失認との連続 性を仮定するならば,本研究で抽出された PI20-J 高群の サンプルは概ね妥当であると考えられる。 次に,PI20-J 高群と低群それぞれの CFMT-A およ び CCMT の 正 答 率 の 平 均 値 に つ い て 算 出 し た。 CFMT-A の正答率は PI20-J 高群が 71.36(SD = 10.93), PI20-J 低 群 が 81.46(SD = 12.40) で あ っ た。 ま た, CCMT の正答率は PI20-J 高群が 62.50(SD = 10.56), PI20-J 低群が 63.41(SD = 11.17)であった。そこで, 各記憶課題の正答率を従属変数として 2(PI20 得点高 低)× 2(課題の種類)の 2 要因分散分析を実施した (Figure 3)。その結果,まず PI20-J 得点高低の主効果 が 有 意 で あ り(F (1, 53) = 5.05, p = .029, ηp2 = .09), PI20-J 低群の方が PI20-J 高群よりも課題の正答率が高 かった。また,課題の種類の主効果が有意であり(F (1, 53) = 55.79, p < .001, ηp2 = .51),CFMT の 方 が CCMT よりも課題の正答率が高かった。加えて,PI20-J 得点

(9)

高低と課題の種類の交互作用が有意であった(F (1, 53) = 6.51, p = .014, ηp2 = .11)。そのため,単純主効果 の検定を行ったところ,CFMT においては低群の方が 高群よりも正答率が高かった(p = .002, d = .69)のに 対して,CCMT では,低群と高群の間に有意差が見 られなかった(p = .758, d = .07)。 結果より,予測通り,CFMT では PI20-J 得点の低 群に比べて,高群では正答率が低かった。一方で, CCMT では PI20-J 得点の高低による正答率の差は見 られなかった。このことから,PI20-J の得点が顔認識 能力に特異的に関連している可能性が示唆された。し たがって,PI20-J の弁別的妥当性が確認された。ただ し,本研究の CFMT-A における PI20-J 低群の正答率(M = 81.46, SD = 12.40)は,Gray et al. (2017) における大 学生サンプルの正答率(M = 80.65, SD = 12.79)と同 程度であったのに対し,PI20-J 高群の正答率(M = 71.36, SD = 10.93)は Shah et al. (2015)における先天 性相貌失認者の正答率(M = 56.42, SD = 10.04)に比 べて 1SD 以上高い値であった。したがって,本研究 の PI20-J 高群はやはりあくまでも健常者のサンプル の一部であり,この結果をそのまま先天性相貌失認者 に当てはめて考えることには注意が必要であろう。 最後に, PI20-J の因子構造について確認するため, 研究 3(n = 804)における調査データを使用し,原版 (Shah et al., 2015)および研究 1 の結果を基に 1 因子 を仮定した確証的因子分析を行った。データの解析に は IBM SPSS Amos 25 を使用した。母数の推定には最 尤法を用いた。モデルの適合度指標として,SRMR, RMSEA,CFI を採用した。確証的因子分析の結果に ついて Table 2 に示す。 分析の結果,モデルの適合度の指標については, SRMR = .053,RMSEA = .072,CFI = .875 で あ っ た。 CFI については先行研究(Schreiber, Nora, Stage, Barlow, & King, 2006)において示されている当てはまりの良さ の基準値(CFI > .95)を下回っていたものの,SRMR

および RMSEA については,先行研究(Schreiber et al., 2006)による当てはまりの良さの基準値(SRMR < .08, RMSEA < .06 to .08)の範囲に入っていた。次に,各項 目について,因子負荷量を確認したところ,多くの項 目では .35 以上の因子負荷量を示していた。しかし, 項目 3,項目 13,項目 19 の 3 項目については,因子負 荷量が .35 以下であり,十分な因子負荷量を示さなかっ た。これらの 3 項目について除外し,再度モデルの適 合度を算出したところ,SRMR = .047,RMSEA = .073, CFI = .903 であり,RMSEA 以外の指標では若干の適合 度の上昇が見られた。これらの項目については,いず れも研究 1 の探索的因子分析においても十分な因子負 荷量を示さなかった項目である。したがって,これら の項目については,今後,除外の選択肢も含めて検討 する必要があるだろう7。ただし,本研究からも明らか なように,先天性相貌失認についての知見がほとんど 存在しない本邦においては,現状では原版の項目を用 いた海外の先行研究との比較が非常に重要であると考 7 ただし,確証的因子分析の結果に基づき項目 3,13,19 を削っ て研究 2 における PI20-J 得点と CFMT 得点の相関係数を算出し たが,削除しない場合の合計得点に比べて PI20-J 得点と CFMT 得点の間の相関係数はむしろ低下した(CFMT-C: r = –.378, p < .01; CFMT-A: r = –.350, p < .01)。削除後の結果について電子付録 の Table S3 に掲載した。 Table 2 研究 3 における確証的因子分析の結果と各項目の 平均値および標準偏差 項目 因子負荷量 M SD 1 .717 2.56 1.05 2 .790 2.57 1.18 3 .044 4.21 1.00 4 .608 2.40 1.13 5 .737 2.06 1.16 6 .566 2.53 1.17 7 .683 1.69 1.03 8 .429 2.81 1.12 9 .502 3.30 1.12 10 .639 1.95 0.91 11 .579 1.76 0.98 12 .784 2.05 1.12 13 .164 1.86 1.13 14 .436 2.09 1.18 15 .675 1.70 0.99 16 .654 2.00 1.11 17 .519 2.59 1.18 18 .391 1.79 1.04 19 .331 3.42 1.03 20 .569 2.41 1.14 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% CFMT CCMT 正 答 率 PI20-J高群 PI20-J低群 Figure 3. 研究 3 の PI20-J 高群および低群における CFMT と CCMT の正答率の平均値(エラーバーは標準偏差を示す)。

(10)

えられ,PI20-J を原版と同一項目で使用することには, 国際比較研究を行う際に各国のデータを直接比較が可 能な点でメリットがあると考えられる。 総 合 考 察 本研究の目的は,PI20 の日本語版である PI20-J を 開発し,信頼性および妥当性を検討することであった。 まず研究 1 より,原版と同様,1 因子構造であること が確認され,十分な内的整合性が見られるとともに, 再検査信頼性および,既存の尺度との間の並存的妥当 性が認められた。次に研究 2 より,PI20-J と顔認識能 力には関連性があることが示唆された。最後に研究 3 より,PI20-J 得点は一般的な物体認識能力の高さでは なく,顔認識能力の高さと特異的に関連している可能 性が示唆され,弁別的妥当性が確認された。これらの 結果から PI20-J は原版と同様,先天性相貌失認のス クリーニング尺度として一定以上の信頼性・妥当性を 有していると言える。 加えて,本研究の結果は,PI20-J が健常成人の顔認 識についての適切なメタ認知を測定するための尺度と して利用できる可能性も示唆している。HPSS などの 尺度を用いた研究では,健常成人の顔認識能力につい ての適切なメタ認知の存在について疑問が呈されてい るものの,原版の PI20 を用いた複数の研究では,健 常成人が中程度から高い洞察力を保持している可能性 が示されている(Gray et al., 2017; Ventura et al., 2018)。 本研究の結果も,PI20-J によって測定される顔認識能 力に対するメタ認知が実際の顔認識能力と少なからず 関連性があることを示唆している。 ただし,以下の点は,今後検討するべき課題である。 まず,本研究は,一般の大学生を対象としたアナログ 研究であった。そのため,研究 3 の大規模調査におい ても原版における先天性相貌失認者の得点平均である 80 点を越えるサンプルはほとんど含まれていなかっ た。本尺度を実際の医療・臨床場面において利用する ことを考えると,今後,より大規模な一般サンプルの 中から,先天性相貌失認の事例を集めることにより, 同様の結果が見られるかを検討する必要がある。 次に,PI20-J 得点が原版の得点と比べ,高い傾向にあっ た点が挙げられる。研究 1(M = 52.18)および研究 3(M = 47.74)の平均得点はいずれも,原版を用いたアナロ グ研究(Gray et al., 2017)の得点(サンプル 1: M = 40.10, サンプル 2: M = 41.70)に比べて高い水準にあった。こ の理由として,項目への反応の文化差が影響した可能 性がある。西洋では自己高揚的な自己呈示動機が強い のに対し,東洋,とりわけ日本では自己卑下的な自己 呈示動機が強いことが知られており(Kitayama, Markus, Matsumoto, & Norasakkunkit, 1997),「自身が苦手である」 ことを開示する本尺度において,日本人サンプルにお いて得点が高くなることはこうした文化心理学の理論 と合致する。この点は,今後,直接的な文化比較研究 を行うことで検討する必要があるだろう。 最後に,尺度の因子構造および項目について精査す る必要がある。研究 1 では探索的因子分析,研究 3 で は確証的因子分析を行い,原版と同様,1 因子構造で あることが確認され,概ねモデルとしての妥当性が示 唆されたが,いくつかの項目では因子負荷量に問題が あった。特に項目 3 については, G-P 分析においても, 唯一,高群と低群の間に有意差が見られず,天井効果 が生じたと考えられ,弁別性があまり高くない項目と 言える。顔の人物同定においては,目,鼻,口などの パーツに着目した部分的処理ではなく,各パーツの全 体的な布置情報などに着目した全体処理が重要である ことが示唆されており(Maurer, Le Grand, & Mondloch, 2002),先天性相貌失認者では全体処理が困難である とする報告もある(DeGutis, Cohan, Mercado, Wilmer, & Nakayama, 2012; Duchaine & Nakayama, 2006a)。 し かし,項目 3 の内容は「目立つ特徴があると識別しや すいか」であり,「全体的な付置に着目するかパーツ に着目するか」を尋ねているわけではない。先天性相 貌失認であるか否かに関わらず,顔の識別において目 立つ特徴がある顔の方が目立つ特徴のない顔に比べて 容易であると考えられることから,このような結果に なったと考えられる。したがって,項目 3 については, 項目の修正も含めて再検討する必要があるだろう。 以上のような課題はあるが,PI20-J には尺度として 十分な信頼性および妥当性があることが確認された。 また,PI20-J と顔認識能力との関連性が見られたこと は,PI20-J 得点から顔認識能力をある程度予測可能で あることを示している。顔認識能力は社会生活におい て非常に重要な役割を果たしており,簡便に測定可能 なツールがあることは基礎研究に限らず,医療,教育, 臨床,サービスなど様々な分野において有意義である と考えられる。 利益相反について 本論文に関し,開示すべき利益相反関連事項はない。 引 用 文 献

American Psychiatric Association (2013). Diagnostic and

statistical manual of mental disorders (5th ed.).

Washington, DC: American Psychiatric Publishing.   (アメリカ精神医学会 髙橋 三郎・大野 裕(監訳)

(2014).DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュア ル 医学書院)

Barton, J. J., & Corrow, S. L. (2016). The problem of being bad at faces. Neuropsychologia, 89, 119–124. Behrmann, M., & Avidan, G. (2005). Congenital

prosopag-nosia: Face-blind from birth. Trends in Cognitive

(11)

DeGutis, J., Cohan, S., Mercado, R. J., Wilmer, J., & Nakayama, K. (2012). Holistic processing of the mouth but not the eyes in developmental prosopagno-sia. Cognitive Neuropsychology, 29, 419–446. Dennett, H. W., McKone, E., Tavashmi, R., Hall, A., Pidcock,

M., Edwards, M., & Duchaine, B. (2012). The Cambridge Car Memory Test: A task matched in format to the Cambridge Face Memory Test, with norms, reliability, sex differences, dissociations from face memory, and expertise effects. Behavior Research Methods, 44, 587–605. Duchaine, B., Germine, L., & Nakayama, K. (2007). Family

resemblance: Ten family members with prosopagnosia and within-class object agnosia. Cognitive

Neuropsychology, 24, 419–430.

Duchaine, B. C., & Nakayama, K. (2006a). Developmental prosopagnosia: A window to content-specific face pro-cessing. Current Opinion in Neurobiology, 16, 166–173. Duchaine, B., & Nakayama, K. (2006b). The Cambridge

Face Memory Test: Results for neurologically intact individuals and an investigation of its validity using inverted face stimuli and prosopagnosic partici-pants. Neuropsychologia, 44, 576–585.

Gray, K. L., Bird, G., & Cook, R. (2017). Robust associa-tions between the 20-item prosopagnosia index and the Cambridge Face Memory Test in the general popula-tion. Royal Society Open Science, 4, 160923. https:// doi.org/10.1098/rsos.160923

金山 範明・大隅 尚広・大平 英樹・飯高 哲也・開 一 夫 (2011).顔認知能力の個人差に関する検討 ―日本語版先天性相貌失認尺度,行動反応,脳 波を用いた検討― 認知科学, 18, 50–63. Kennerknecht, I., Grueter, T., Welling, B., Wentzek, S.,

Horst, J., Edwards, S., & Grueter, M. (2006). First re-port of prevalence of non-syndromic hereditary pro-sopagnosia (HPA). American Journal of Medical

Genetics Part A, 140, 1617–1622.

Kennerknecht, I., Ho, N. Y., & Wong, V. C. (2008). Prevalence of hereditary prosopagnosia (HPA) in Hong Kong Chinese population. American Journal of

Medical Genetics Part A, 146, 2863–2870.

Kennerknecht, I., Plümpe, N., Edwards, S., & Raman, R. (2007). Hereditary prosopagnosia (HPA): The first re-port outside the Caucasian population. Journal of

Human Genetics, 52, 230–236.

Kitayama, S., Markus, H. R., Matsumoto, H., & Norasakkunkit, V. (1997). Individual and collective pro-cesses in the construction of the self: Self-enhancement in the United States and self-criticism in Japan. Journal

of Personality and Social Psychology, 72, 1245–1267. 小西 海香 (2016).発達障害における顔認知 高次脳

機能研究, 36, 207–213.

Laguesse, R., Tez, T., Hall, B., Irons, J., McKone, E., Daini, R., ... Charpentier, A. (2013). Subjective

self-assess-ment of face recognition ability is only weakly related to objective measures of face recognition perfor-mance. Journal of Vision, 13, 979.

Livingston, L. A., & Shah, P. (2018). People with and with-out prosopagnosia have insight into their face recogni-tion ability. Quarterly Journal of Experimental

Psychology, 71, 1260–1262.

Maurer, D., Le Grand, R., & Mondloch, C. J. (2002). The many faces of configural processing. Trends in

Cognitive Sciences, 6, 255–260.

McKone, E., Stokes, S., Liu, J., Cohan, S., Fiorentini, C., Pidcock, M., ... Pelleg, M. (2012). A robust method of measuring other-race and other-ethnicity effects: The Cambridge Face Memory Test format. PLoS ONE, 7(10), e47956. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0047956 Meissner, C. A., & Brigham, J. C. (2001). Thirty years of

inves-tigating the own-race bias in memory for faces: A meta-an-alytic review. Psychology, Public Policy, and Law, 7, 3–35.

Palermo, R., Rossion, B., Rhodes, G., Laguesse, R., Tez, T., Hall, B., ... Al-Janabi, S. (2017). Do people have in-sight into their face recognition abilities? Quarterly

Journal of Experimental Psychology, 70, 218–233. Robertson, D. J., Noyes, E., Dowsett, A. J., Jenkins, R., &

Burton, A. M. (2016). Face recognition by metropolitan police super-recognisers. PLoS ONE, 11(2), e0150036. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0150036

Russell, R., Chatterjee, G., & Nakayama, K. (2012). Developmental prosopagnosia and super-recognition: No special role for surface reflectance process-ing. Neuropsychologia, 50, 334–340.

Russell, R., Duchaine, B., & Nakayama, K. (2009). Super-recognizers: People with extraordinary face recognition ability. Psychonomic Bulletin & Review, 16, 252–257. Sanders, H. I., & Warrington, E. K. (1971). Memory for

re-mote events in amnesic patients. Brain, 94, 661–668. Schreiber, J. B., Nora, A., Stage, F. K., Barlow, E. A., &

King, J. (2006). Reporting structural equation model-ing and confirmatory factor analysis results: A re-view. Journal of Educational Research, 99, 323–338. Shah, P., Gaule, A., Sowden, S., Bird, G., & Cook, R.

(2015). The 20-item prosopagnosia index (PI20): A self-report instrument for identifying developmental prosopagnosia. Royal Society Open Science, 2, 140343. https://doi.org/10.1098/rsos.140343

Ventura, P., Livingston, L. A., & Shah, P. (2018). Adults have moderate-to-good insight into their face recognition ability: Further validation of the 20-item Prosopagnosia Index in a Portuguese sample. Quarterly Journal of

Experimental Psychology, 71, 2677–2679.

Figure 2. 研究 2 における PI20-J の得点と(a)CFMT-C および(b)CFMT-A の正答率との間の相関。

参照

関連したドキュメント

研究開発活動の状況につきましては、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬、ワクチンの研究開発を最優先で

本稿 は昭和56年度文部省科学研究費 ・奨励

方法 理論的妥当性および先行研究の結果に基づいて,日常生活動作を構成する7動作領域より

本報告書は、日本財団の 2016

本報告書は、日本財団の 2015

LF/HF の変化である。本研究で はキャンプの日数が経過するほど 快眠度指数が上昇し、1日目と4 日目を比較すると 9.3 点の差があ った。

据付確認 ※1 装置の据付位置を確認する。 実施計画のとおりである こと。. 性能 性能校正

あった︒しかし︑それは︑すでに職業 9