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[巻頭言]地方環境研究所における地域連携の強化

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Academic year: 2021

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!巻 頭 言!

地方環境研究所における地域連携の強化

福島県環境センター所長

井 澤 道 雄

環境の世紀と言われる今日において,人類は地 球環境を生存の基盤として,社会の構成員相互の パートナーシップのもと,「循環型社会の構築」の 道のりを歩むことが求められています。 このような中で,平成20年は地球環境問題に関 する2つの大きな動きがありました。1つ目は, 「京都議定書」で定められた温室効果ガス削減目 標達成の第一約束期間がスタートしたことです。 2つ目は,7月に北海道洞爺湖サミットが開催さ れ,気象変動問題を主要なテーマとして議論され たことです。このサミットでは,わが国は議長国 として地球温暖化問題は先進国による取組みはも ちろんのこと,開発途上国も含めた取組みを早急 に進める必要があることを共通認識として,世界 に発信できたのは意義深いことでした。 一方,地方環境研究所は,厳しい財政状況によ る予算や人員の削減,団塊世代の大量退職に伴う 技術力の継承など,業務や機能の維持に関して向 かい風の状況に置かれながらも,「国民の健康で 文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福 祉に貢献すること」を使命として,地域や社会の ニーズを踏まえながら,関係行政機関と密接な連 携のもと,迅速,的確で精度の高い試験検査や調 査研究に取り組んできました。 また,地方環境研究所では,地域に根ざし,地 域社会と連携した調査研究の推進がますます重要 となってきていることから,これまで蓄積してき た「英知」を礎に,調査研究の能力を最大限に活 用するための方策及び地域の実情に応じた果たす べき役割と重点化すべき業務を再検討の上,自ら の調査研究能力の更なる強化・充実に加え,地方 環境研究所の将来像について議論を深めることが 重要と考えます。 これらの状況を踏まえ,福島県環境センターの 取組みについて紹介します。本県の環境施策の総 合的な拠点機能については,平成20年3月に有識 者からなる福島県環境施策拠点機能検討委員会の 提言を受けました。この拠点機能は,①環境教育 ・学習,②情報収集・提供,③調査研究の3つを 基本的機能とし,NPO などの民間活動団体や事 業者,大学,行政機関等との密接な連携をもとに 各機能を発揮するネットワークによる支援活動組 織(プラットフォーム)の構築により具現化するも のとしています。この提言を受け,平成20年度に は,本センターにおいて関係機関・団体との連携 モデル事業として,小学校における水生生物調査 を基本とした体験型環境学習を実施し,また,猪 苗代湖水環境研究協議会に参画し,民・産・学・ 官の連携による水質一斉調査や水環境保全の実践 活動を実施するなど,プラットフォームの考え方 を活用した支援活動の試行的な取り組みを行いま した。今後は,部内での役割分担に基づき,プ ラットホームの設立・運営に向け,推進体制の整 備を図ることとしています。また,これらのこと は,「人にも自然にも心暖かな,思いやりが息づ く県づくり」を環境の面から実現するための新た な取り組みの一つとなっています。 1 Vol. 34 No. 1(2009) ─ 1

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