Title
Direct recognition of rat MHC antigens on rat antigen-presenting
cells by mouse CD4^+ and CD8^+T cells and establishment of T
cell clones exhibiting a direct recognition pathway( 内容の要旨
(Summary) )
Author(s)
廣田, 俊夫
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)甲 第338号
Issue Date
1997-03-25
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/14797
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氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 貞 鹿 田 俊 夫(滋賀県)
博
士(医学) 甲第 338 号平成
9年
3 月 25 日 学位規則第4条第1項該当Direct recognition of rat MHC antigens on rat antigen-PreSenting Cells by mouse CD4'and CD8'T ce[ls and est8blishment of T Cellclones exhibiting a direct recognition pathway
(主査)教授 鹿 瀬 (副査)教授 高 見 剛 教授 佐 治 重 畳 論 文 内 容 の 要 旨 目 的 アロクラスImajor histcompatibility complex(MHC)抗原に応答するヘルパーT細胞(Th)サブセット には,l)自己クラスⅡMHC拘束性にアロ抗原を認識するCD4+Thサブセット,2)アロantigen presenting Cell(APC)上のアロクラスⅠ拘束性にアロ抗原を認識するCD8+Thサブセット,3)アロAPC上のアロクラス I拘束性にアロ抗原を認識するCD4+Thサブセット,の3つのThサブセットが存在していると考えられている。 このうち.1)のサブセットは一般的な外来抗原の認識経路においても重要な役割を占める。2),3)について は特にアロ抗原認識機構において特異的なサブセットであり,これらの存在■が抗アロ抗原細胞性応答機構の特徴 である。一方,ゼノ抗原細胞性応答機構においては,アロの場合に特徴的な2),3)に相当するサブセットはあ まり重要ではなく,1)のサブセットが中心的に機能すると考えられていた。しかし,異種間の組み合わせによっ てはゼノAPCに直接反応するサブセットが存在することが報告されている。そこで.マウスーラット間の異種 の組み合わせにおいて,2)あるいは3)のサブセットのように,ゼノMHCを直接認識し活性化するCD4+ある いはCD8+Thサブセットが存在するか否かを解析した。 材料と方法 C57BL6(B6)マウス脾組抱から抗マウス免疫グロブリン磁気ビーズを用いてB細胞を除去し,B6自己APC (+)T細胞応答細胞分画(B6・T cellAPC(+))を調製した。さらに,G-10カラムを通過させ,B6-T cell APC(-)を調製した。BALA/cマウス肺細胞をアロ刺激細胞 F344ラット及びWKAHラット脾細胞をゼノ 刺激細胞として,allo-およびⅩenO-Mixed LymphocyteReaction(MLR)を解析した。また,F344反応性Th Line及びCloneを樹立した。 結 果 (l)ラットゼノ抗原に対してCD4あるいはCD8のどちらのサブセットのT細胞が増殖応答を示すのかを解析す るために,抗マウスCD8あるいはCD4抗体存在下のⅩeno-MLRを解析した。一切の抗体が存在しない場合にお いては,B6-TcellAPC(+)はラットゼノ抗原に対して充分な増殖応答を示した。それぞれの抗体のいずれ か一方のみが存在する場合においては,抗体が存在しない場合に比較して若干の低下は見られるものの,B6-T CellAPC(+)はラットゼノ抗原に対して充分な応答を示した。しかしこれらの両方の抗体の存在下では反応 は完全に消失した。 (2)マウスT細胞がいかなる抗原認識機構によりラットゼノ抗原を認識しているかを解析した。B6-T cell APC(+)は,ラット脾細胞の全分画で刺激した場合は十分な増殖応答を示した。B6-T cellAPC(-)も同 様に十分な反応を示した。刺激細胞であるF344あるいはWKAHラット脾細胞からAPCを除去した場合,B6-T CellAPC(+)は十分な応答を示した。しかし,B6・TcellAPC(-)は.刺激細胞からAPCを除去すると反 応は完全に消失した。以上の結果から,マウスーラット間のconcordantな異種の組み合わせにおいて,ゼノ抗
-33-原反応性丁細胞は自己APC上のラット抗原を認識するサブセットのみならず,ゼノAPC上のゼノ抗原を直接認 識するサブセットが存在することが示された。 (3)ゼノAPC上のゼノ抗原を直接認識するT細胞に,CD4あるいはCD8のどのサブセットが存在しているのか を解析した。一切の抗体が存在しない場合,B6-T cellAPC(-)は,ラットゼノ抗原に対して充分な増殖応 答を示した。抗マウスCD8あるいはCD4抗体のいずれか一方のみが存在する場合は,抗体が存在しない場合に比 較して若干の低下は見られるものの,B6-T cellAPC(-)は充分な応答を示した。しかしこれらの両方の抗 体の存在下では反応は完全に消失した。 (4)F344ラット抗原反応性B6Th Lineを樹立した。これは,F344ラットAPC特異的に反応し,同じ異種で あるWKAH,あるいは同種であるB/c肝細胞には反応しなかった。このTh Lineより64株のF344反応性Th C loneを分離した。このうち44株はCD8+で20株はCD4+であった。
(5)ゼノAPC拘束性丁細胞サブセットのゼノMHC拘束性を解析した。B6-TcellAPC(-)は,抗ラットクラ
スIMHC抗体あるいはクラスⅡMHC抗体の存在下においてもラット異種抗原に対して十分な増殖応答を示した。 しかし,これら両方の抗体の存在下においてはt 反応は完全に消失した。また,樹立したF344反応性丁細胞 Cloneのうち,CD8+T細胞Cloneはt 抗ラットクラスIMHC抗体の存在下で,CD4T細胞Cloneは.抗クラスⅡ MHC抗体の存在下で,F344牌細胞に対する増殖応答は完全に消失した。 結 論 以上の結果は,以下の事項を示唆していると考えられた。 (1)ゼノ抗原反応性丁細胞には,CD4及びCD8両方のThサブセットが存在した。 (2)ゼノ抗原反応性Thサブセットには,自己のAPC拘束性にゼノ抗原を認識するサブセットのみならず,ゼ ノAPCを介してゼノ抗原を認識するサブセットが存在した。 (3)ゼノAPC拘束性Thサブセットのうち.CD8ThサブセットはゼノクラスIMHCを,CD4Thサブセットは ゼノクラスⅢMHCを直接認識することにより活性化した。 論文審査の結果の要旨 申請者 贋田俊夫は,ゼノ抗原反応性細胞性応答機構におけるゼノMHC拘束性丁細胞反応経路の存在を明ら かにした。また,これらのサブセットにおいて.CD4およびCD8両方のThサブセットの存在をTh Cloneレベル で解明した。 本研究は移植外科学特に移植免疫学の分野の進歩に寄与するところが大であると認められた。 [主論文公表誌]Direct recognition of rat MHC antigens on rat antigen-preSenting ce11s by mouse CD4+and CD8+T cells and establishment of T cellclones exhibiting a direct recognition pathway
Transplantation 平成9年発行予定