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回転機械の不つりあい振動の解析

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Academic year: 2021

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(1)

回転機械の不つ

あい振動の解析

AnalysisofUnbalanceVibrationofRotatingMachine

昭*

KatsuakiKikuclli

:要

いくつかの軸変断面,円板,軸受から成る実機のような複雑な回転軸系の不つりあい振動を,振動に関与す ると思われるほとんどの田子を含めて解析する計算法を開発した。真円すべり軸受の場合について実験との比 較を行なったところ,本計算法は2軸受対称軸系やオーバハソグ軸系など各種形式の軸系について実際とよく 一致することがわかった。

1.緒

白 回転機械は図1に示すように一般にいくつかの円板が取り付いた 変断面軸をいくつかの軸受でささえた構造になっている。さらに回 転機械には不均一な質量分布,円板の取付誤差による偏心と懐きお よび軸のわずかな曲がりなどの不つりあいが存在するのが普通であ る。このような軸系を回転するとき不つりあいによって軸のふれま わり運動が励起され機械の安定な運転が妨げられる。したがって設 計製作時において回転軸系の不つりあい振動をあらかじめ推定でき

ることが望ましい。そこで筆者は多軸受多円板回転軸系の不つりあ

い振動を実際にじゅうぷんな精度で推定でき,しかも広範匡削こ適用 できる計算法を開発した。その概要についてはすでに報告したとお り(1)であるが,本報告では歯車の伝達動力による静荷重がある場合 と軸受台の弾性を考慮する場合の扱いについて述べるとともに,先 の報告では触れなかったいくつかの実験結果との比較についても報 告する。

2.記

号 〟,〝:たわみ(それぞれ∬,y方向) ?,¢:傾き角(それぞれ飢∬軸まわり) 脇,〟y: Ⅴヱ,Vy: 〟など: ブ: r: ヱ: 恥恥 一ん 恥如∼且J 桝〃ム 曲げモーメソト(それぞれ∬,y軸まわり) せん断力(それぞれ∬,y方向) 複素数表示の変数

虚数単位(=ノニi)

9行9列の伝達マトリックス 9行1列の状態ベクトル 軸の曲がりの大きさ(それぞれぷ,y方向) 軸の曲がりの傾き角(それぞれ肌∬軸まわり) 軸 長 さ 軸の縦弾性係数 軸の断面二次モーメソト 軸の等価質量 円板の質量 円板の慣性モーメソト(それぞれ中心軸,直径軸まわ り) 椚卓:不つりあい質量 古,¢:不つりあい質量の位置(それぞれ半径位置,角度位置) 昂:歯車などによる静荷重(≡∽ダ伊) ¢伊:歯車などによる静荷重の作用方向 鮎∬,鮎y,々y∬,々即y:軸受油膜の弾性係数 C∬∬,Cズy,Cy∬,Cγy:軸受油膜の減衰係数 鮎p,ゑ叫,ゐyp,たy¢:軸受油膜の回転バネの弾性係数 すべり軸受・ 円板 不つりあい _遡__ 図1 回 転 軸 系 __曲がり

汁y

O 丁、芦 7てゴー Tて勺臥 Q、

瑠層瑠璃て

1診・・◎ i-1 i+1 図2 等 価 回 転 軸 系 0∫。 ーーーーーーーーーー、 My√=

1

≠.トl My.i 】豆 Ⅵ,i =ゴ て勺臥

簡1

7てごr  ̄ミゝ ■さ. 帆.ト1

Ⅵ.トl 帆,‡ 巨■ ・ま 凄 ざ-Ⅵ,i 図3 回転軸系の基本要素 C∬p,C叫,Cy甲,C甘¢:軸受油膜の回転ダソパの減衰係数 丘♪∬,ゐ♪y:軸受台の弾性係数(それぞれ∬,y方向) ∽♪:軸受台の質量 山:軸自転角速度 血:軸ふれまわり角速度 伊:重力加速度

3.回転軸系不つりあい振動の解析

いくつかの軸変断面,円板,すべり軸受,不つりあいからなる図

1のような回転軸系に,さらに歯車の伝達動力による静荷重P打が

作用しているとする。すべり軸受の油膜特性は軸受静荷重に依存す

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ばならない。軸を等価的な集中質量と質量のない弾性軸に置き換え る。またすべり軸受をバネとダソパ(回転/ミネと回転ダンパを含む) に置き換えて図2で示すような等価的な系で表わす。歯車の伝達動 力による静荷重タグは計算の便宜上椚汀=昂/αと質量に換算してお く。図2の系の振動解析を伝達マトリックス法(2)により行なう。 図2の才番めの分割部の基本的な形は図3で示されるように,不 軌 -1㌔  ̄Ⅳ 肌 鴨 1 1′

≡0 0 01

志-

を0 0

05y?1+5y中音け5yp芸…05y¢

5ズ∫ 5∬∬J O O O SJ甲

ドニ

5JyJ あるいほ 之i=rJ・gJ_1

5∬∬音1+5J∬孟

0 0

5叫去

5ェp去

5y∬芸 5yェ志

0 0 ここで之は状態ベクトルである。また 5∬∬=-5ごJ′+(桝+〃+∽g)凸2 SJy=々ズγ+ノQcJy…5Jy′ 5y∬=ゐy∬+ノnc即諾…5y∬′ 5yy=-5y即′+(∽+〝+∽g)n2 5y甲=gypしム凸2 5即¢=ざγ〆十ノムn2 5∬甲=S∬甲′-ノんn2 5叫=S叫′-んQ2 5J∬′=カ∬∬+ノ凸C∬∬ 5yy′=丘yy+ノ由仁甘y 5yや′=丘抑+ノ凸C帥 5y〆=丘y¢+ノ凸Cy¢ ぶ叫′=ゐヱP+ノncェp 5J〆=々叫十ノQc叫 血=〟d,才一〟J,g-1-Jf甲d,∫-1 』甲=甲d,∫-?d,∫-1 加=-ぴd,i+払,ト1-Jf¢d,f_1 』¢=¢♂,f一少d,g_1 』吼=5y甲』甲+5州』¢ 』脇=S∬?』甲+5叫』¢ 』ア方=5∬∬血+5∬y血+∽β亡凸2(sin¢-ノcos¢) +桝g打Sin如 』γも=ざy∬血+5yy加-∽βen2(cos¢+ブsinヴり -(∽+凡才+∽g+∽すCOS¢♂)打 動的な場合:幻=山 野=0 静的な場合:凸=0 伊=♂ 5∬y S∬yg l J 0 5叫 Syγ 5yγg ‥‥(2) …(3) ‥.…(4) ここで血,加,』甲,』少は軸の曲がりによる見かけ上の振動であ る。不つりあい質量桝gによる強制力はせん断力(』町r,』アyを表わ す式の右辺の第3項)のみにしか作用しないが,軸の曲がりがある 場合には強制力(』l㌔,』吼を表わす式の右辺の第1項と第2項)と 強制モーメソト』此,』吼が生ずる。円板が傾いて取り付けられ

回転機械の不つりあい振動の解析

つりあい質量,弾性軸(曲がりを含む),集中質量,円板,バネとダ ンパおよび歯車などの静荷重から構成されている。この基本要素の 左側才一1点と右側盲点の状態量(たわみ〟,〝,傾き角?,¢,曲げモ ーメソト〃y,脇,せん断力y∬,Ⅴγ)は次式のような伝達マトリッ クスれで関係づけられる。 0 0 ≡血 0 0

美』甲

去孝志吉

山r y 一 y ズ 5 5 山

sγ¢去

S∬y孟

g2

1+5叫去け5叫芸

5γy去1+5yγ孟

0 0 』峨 』アガ 』p 』¢ 』肌 』ア甘 才一1 仇 -アJ -p 肌 % 1 …(1) た場合は,甲d,¢dを円板の傾き角と考えてやればよいから,∠肌, 』軌の強制モーメソト,いわゆる偶不つりあいが生ずることにな る。円板の偏心を考えるときは,円板重量を椚gとして与え,〟は ゼロとすればよい。 軸自重および歯車の伝達動力による静荷重は軸受静荷重に効(き) いてくるだけで振動には無関係であるから,動的な場合と静的な場 合とのgの値と式(4)のように指定する。 以上は軸受台を剛体とした場合の結果であるが,次に軸受台の弾 性と質量効果を考慮した場合を考える。軸受台の特性を適切に評価 することは困難であり,またさまざまな特性をもつが,ここでは図 4のようにモデル化した軸受台について考えると,次式のような置 き換えをすればよい。 5ぶ∬′=∬β∬∬(1一範∬∬)-∬βJγjらy∬ 5ぶy′=払∬〝(1-+‰γy)-∬βエ∬+‰∬y 5y∬′=払y∬(1一札∬∬)一足β甘甘jらy∬ 5yy′=∬βγy(1-+‰yy)一払y∬+‰叩 ‖(5) ここで 払∬∬=々∬∬+ブnc∬∬,払∬γ=ゑぷy+ノ凸C∬甘, ∬βy∬=ゐyこ。+ノncy∬,払yy=々yy+ノ凸Cyy jら∬∬=(払∬∬(gβyy+ゐ♪ツー椚♪n2)-範∬y∬βγガ)/+‰β 耳p∬y=‡払∬y(∬βyy+々♪y一別♪凸2)一足βJy鮎yγ)/+‰β jらy∬=(gβγ∬(払ご∬+ゐ抑-∽♪Q2)-∬βy∬払∬∬1/jらβ jらyy=(∬βyy(∬β∬∬十丘♪∬一桝♪Q2)一足βy∬範∬yI/耳p月 jち月=(鮎∬∬+ゐ♪エー椚♪Q2)(∬βyy+ゐ♪y一例♪凸之) -(且βぶygβy∬) (6) 上式でわかるように軸受台の動特性を考慮するときは,すべり軸

受の油膜特性を表わしている部分を軸受台の動特性を合成したもの

に置き換えればよいわけである。 以上のようにして各分割部の伝達マトリックスr∼が与えられと 先に報告した手順(1)に従って各分割部の状態量は決定される。 電子計算械による数値計算法の概略は図5のようになる。入力デ ータとしては対象とする回転数範囲と各分割部の軸,円板,不つり あい,軸受,歯車の伝達静荷重に関する諸量の値を与えるだけでよ 7

(3)

い。軸受油膜の弾性係数と減衰係数は回転数の関数なの で各回転数ごとに計算する。また油膜特性の計算部分は サブルーチソとして組むことにより各種の軸受と軸受理 論を適用できる。一方,軸受静荷重も自動的に求められ るようにしておく。ただし歯車による伝達動力による荷 重がない鉛直軸の場合にはこの処理は不要である。

4.計算結果と実験結果の検討

本計算法についてはすでに軸受幅比0.6の真円すべり 軸受を使用した場合の実験との比較を行ない,回転バネ と回転タンパの作用をも考慮した油膜特性を無限小幅軸 受理論で与えると,本計算法の結果は実際とよく一致す ることを確かめた(1)。ここでは軸受幅比を変えた場合や オーバハング軸系の場合などについての結果を述べる。 4.1実験装置および実験結果 図dはモデルⅠの軸をセットしたときの実験装置の概 略である。供試軸としてはモデルⅠ,Ⅱ,Ⅲの3種類の 形式のものを用いたが,ここではモデルⅠとモデルⅡを 用いた場合の結果を述べる。モデルⅠ,Ⅱとも3個の円 板がそれぞれ軸に焼きばめされているが,モデルⅡは精 度よく加工したまっすぐな軸であるが,モデルⅠは曲が りを有している軸である。モデルⅡを使用した場合の実 験では,残留不つりあいによる共振振幅が軸方向のどの 点においても,5/`以内に収まるようにじゅうぷんにバ ランスを取ったのちに所定の大きさの不つりあいおもり を付加して軸振動を測定した。 供試軸受は黄銅の裏金にホワイトメタルをライニソグ した半割方式の真円軸受である。軸受台はほぼ剛体とみ 表1 実 図4 軸受台の特性 (診エアタービン ⑦ノズル (むェ7タービン用 7ランジ 抽入ロ ④軸受 20 図5 数値計 算法 ③油切り用フランジ ②円板 (∋軸 800 空気入口 抽出ロ 茨ク ⑧軸受台 ⑨ベッド ⑲ガイドレール 図6 実験装置(モデルⅠ) 鉄 条 件 Ⅱ-1.0-0.003 位 置 幅 直 径 上)=2月 mTn 半 径 す き ま C mm 油 粘 性 係 数/`Cp 静 荷 重 Fo kg モ デ ル 40 40.113 0.058 25 25.9 全 重 量 kg 位 置 他 kg Jdg kg-mm之 曲げ1次固有振動数 c/s 40.116 0.062 23 25.9 13.47 Ⅱ-0.6-0.003 1 Ⅱ-0.2-0.003 Ⅱ0一仇003 Ⅰ-0.6-0.001 24 右 側l左 側 40 40.112 0.058 29 25.9 40.111 0.057 32 25.9 4仇110 0.059 31 25.9 40.112 0.058 23 10.4 40.116 0.062 16 41.4

竺025

竺柑

0】2・5 中 央 13.44 1.02×105 1.02×105 5.11×104 5.11×104 右 左 1.02×105 5.11×104 13.44 央 1.02×105 5.11×104 4.57 2.45×104 1.24×104 中 央 4.55 2.45×104 1.24×104 500 800 82.2 70.7 00,120kg・〃 左円板 00,120kg′` 右円板1800,120kg/J 2 オ ー バ ハ グ軸系 左円板 -170U,4.33×10 ̄5 rad 石門板 -1700, 一4.33×10-5rad 傾き円板を有する軸系 (計算結果のみ) 2軸受対称軸系

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回転機械の不つりあい振動の解析

実験値計算値 ロ ー ---水平方向 ----・鉛直方向 0 9 ■ 一1 一2 (彗・直中側恕】細管車 0 0 爪U ハリ O O 、6 5 A一 3 2 1 (ヱ璧ぜ 幅

振lY..-.-.苧.

励 自 20 40 60 80 回転数(%) ,(a)ⅠⅠ-1.0-0.003 一 一 一 一 100

冨露;烹考慮,無視

(桝ニ・居中牡鴬・糊空也・ 】 一 (嘲)・直中他意・棚空車 0 7 2 0 ∧U O O O 5 4 つU 2 1 (ヱ嬰児 動

媚-・-・与・-・

自R 【 +一一25 (桝ニ・荘中軸ま・細管単 (嘩)・旦特計単 軸早世 0 朗 70 60 9 1 2 3 〇 一 一 一 一 20 40 60 さ0 100 回転数(%) (b)1卜0.6-0.003 図7 2軸受対称軸系 123 456 7 8918 111213 14151`17181920 212223 図8 モデルⅡの分割 なしうるものである。潤滑油はタービン油♯90を用い軸受の真..L から強制給油した。 駆動は供試軸の両端に取り付けたエンドミル加工の空気タービン により行なわれた。 軸振動は静電容量形のピックアップで検出しオシログラフに記録 した。測定点は軸方向で最大3個所とり,各点につき軸の水平方向 振動と鉛直方向振動を同時に測定した。不つりあいの位置は電磁形 ピックアップで検出しオシログラフに記録した。オシログラムの振 動波形から振幅と不つりあいとの位相差を読みとった。潤滑油の温 度はサーミスタ温度計を使用して軸受の排油口で測定した。 4.2 結果と検討 実験条件は表lに示すとおりである。説明の便宜上実験条件は Ⅱ-0.6-0.003などのように表示する。はじめのローマ数字Ⅱ,中央 の数字0.6,終わりの数字0.003はそれぞれ供試軸の種塀,供試軸受 の幅比L/D,供試軸受のすきま比C/Rを示している。 図7は中央円板に不つりあいを付加した2軸受対象軸系の場合の 中央円板部の軸振動を示したものであり,回転数に対する軸振動の 振幅および不つりあいとの位相差を示したものである。国中の点が 実験値,実線が計算値である。いずれにおいても水平方向と鉛直方 向の値が一致する場合には鉛直方向のみを示した。計算に際して は,図8に示すように与えられた回転軸系を23段に区切って各分 割部の諸量を入力データとして与えた。軸受の油膜特性としては無 限小幅軸受理論の結果を用い,回転ノミネと回転ダンパの特性を含め てある(1)。この場合一つの回転数に対する振動計算に要する時間は HITAC5020では約20秒(HITAC5020E/Fでは約4秒)程度で あった。 実験条件Ⅱ-1.0-0.003とⅡ-0ふ0.003の場合はいずれも計算結果 (中央円板部の軸振動) ヮ山 0 .4-6 0 0 0べ 幹′+、準 0.8 1.Ot O ・-⊥ 一 一 一 一 (彗・檻拇軒端・料空車. 90 0 0 0 0 0 0 2 0 ■HU よU ・A-2 (ヱ 璧腰 ユニ: 一◆▲ 動 振

助.-・-・-・山汀

自 20 40 60 80 回転数(%) (¢)Ⅱ-0.2-0.003 0 0 ○-Ⅰト仇6-0.001 ヰーーーーーⅠトー1.0-0.003

少ズー誉/○---Ⅰト0・…003

●一丁卜0.610月1 ◆一一---Il-0.2-0.003 実計 験鼻 値値 20 40 60 回転数(%) 80 100 図9 軸心の静的平衡点 は,振幅と位相差の両方について実扱結果とよく合っていることが わかる。振幅が極大となるところは,Ⅱ-1.0-0.003では一個所,Ⅱ-0.6-0.003では2個所あるが,これらは共振点である。共振回転数に 関しては計算値は実験値と比べて0.4プ左であり両者は全く一致して いる。また共振振幅についても計算値と実験値の誤差は5%程度で ある。このことから軸受幅比が1.0の場合でも,無限小幅軸受理論 による油膜特性を用いてじゅうぶんな精度で計算できることがわ かる。 ところがⅢ-0.2【0.003の実験条件では,共振回転数および位相差 については計算結果は実険結果とよく一致するが,共振振幅につい ては計算値は実験値の4倍にもなり非常に合わない結果となってい る。この原因としては軸受幅が極端に狭いことが実際の油膜状態を 特殊にしていることが考えられる。図9は各種実験条件における軸 心の静的平衡点を示したものである。計算値と実験値はそれほどよ く合っているとはいえないが,いずれにしてもⅡ-0.2-0.003の条件 では共振回転数付近での偏心率が0.9程度であり,ほかの条件の場 合よりもきわめて大きいことがわかる。Ⅱ-0.2-0.003の条件以外で は計算結果と実験結果とはよく一致していたことを考えると,偏心 率の大きいことが計算結果を合わなくしていると考えられる。一般 に偏心率が大きい軸受では油険の非線形特性が強くなるので,もは や微小振動を仮定して線形化近似した計算法では合わなくなると考 えられる(8)。事実計算によって軸受内の軸心の運動軌跡を措いてみ 9

(5)

Ⅹ 02 0.4 静 止 垂0・6 0.8 1.0 YⅢ-0.2+).003 46.9%(共振点) 46,6 47.4 46.4 図10 軸受内のジャーナルの運動軌跡(計算結果) 90 0 90 80 和 --1 -2 (彗t握択増額・槻零封 ー360 100 80 1 碧 60 】点 40 20

』亡記泡季

◆ 実験値計算値

詣㌫品£盟i:二悪霊書留

左耶板部(:二二二悪書吾監

Aジャイロ効果考慮 B ジャイロ効果無視  ̄B 自励振動 丘-叫. A ○ -90 (当・居や件名・槻零封 180 2-0 360 90 胡 20 0 20 胡 ㈹ 80 00 20〃ち y 一 オ l ′ヾ ン グ 部 l Z 実験 0 ● 左 左 中 右 右 側 側 央・倒 側 軸 円 円 軸 円 受 板 板 受 板 82.7% (82.69盲) 値(計算値) 一水平方向 一鉛直方向 図12 軸のたわみ曲線 Ⅱ0-0.(氾3 ∧‖-∧U ∧U 9 ▲‖■リ ー l 一 (嘩)・圧砕棋譜・拙宅車 中央円枚部の軸振動丁 計算値 一水平方向 一鉛直方向・ 3塗潰 一 一 一 (u彗・定収鮮満・刈蟹卓 0 80 70 一20 60 80 100 120 140 回転数(%) 図11 2軸受オーバハング軸系 ると図10に示したようにⅡ-0.6-0.003の場合にはジャーナルは軸 受すきま内にとどまるが,Ⅱ-0.2-0.003の場合にほ46.6c/S∼47.4c/S の回転数範囲で軸受内からはみ出すという結果になっている。 図7から,同一の軸でも軸受幅比を変えると振動現象が顕著に変 化することがわかる。本実験範囲では軸受幅比を小さくすると共振 点は2個所現われ,軸心の運動軌跡ほ栴(だ)円に移行し,鉛直方向振 幅のはうが大きくなる傾向を示している。この傾向は軸受幅比を0.6 に一定とし軸受すきま比を大きくした場合の結果と同じである(l)。 このようにすべり軸受でささえられた回転軸系の不つりあい振動は 軸受の油膜特性に大きく影響される(4)。 図11はモデルⅡの軸の右側円板をオーバハングさせて,左側円 板部と右側円板部とに逆位相に不つりあいを付加した場合の結果で ある。曲線Aは円板のジャイロ効果を考慮した計算値であり,曲線 Bはそれを無視したものである。図11から明らかなように,共振 回転数,共振振幅,位相差とも曲線Aのほうが実験結果とよく一致し ている。共振回転数での軸のたわみ曲線を示すと図12のようにな り,オーバハソグした右側円板の傾きが大きいことがわかる-。した がってオーバハング軸系の場合にはオーバハング部にある円板のジ ャイロ効果を考慮(円板の慣性モーメソトムとんを与えればよい) して計算する必要がある。 図13はモデルⅠの軸において軸は真直ぐであるとし,円板が傾い て取り付けられたとしたときの中央円板部の振動を計算した結果で 0 20 40 60 80 100 120140 回転数(琴) 図13 傾いて取り付いた円板による不つりあい振動Ⅰ-0ふ0.001 ある。円板の傾きの大きさは,モデルⅠの軸の曲がりによる傾き角 と同じにしてある。傾き角を非常に小さくとっているため,共振振 幅は小さい結果になっているが,円板の傾きによっても不つりあい 振動が励起されることがわかる。したがって円板の軸への取り付け i・こあたっては,偏心だけでなく傾きにもじゅうぶんに注意を払わな ければならない。 5.精 白 以上,多軸受多円板回転軸系の不つりあい振動を解析するため,伝 達マトリックス法による計算法の拡張と,真円すべり軸受の場合の いくつかの実験結果との比較検討について述べた。その結果,回転 バネと回転ダンパの作用をも考慮した真円すべり軸受の油膜特性を 無限小幅軸受理論で与えるとき,本計算法の結果はオーバハング軸 系などの各種の回転軸系についてもよく一致することが明らかとな った。ただしジャーナルの偏心率が0.9以上になるような回転軸系 を対象とした場合には,油膜の非線形性が現われるため,計算値の共 振振幅は実際よりも大きくなることがわかった。しかしこの場合で も共振回転数己・こついてはよく一致するので,本計算法は実機の場合 の振動を推定するのにはじゅうぶん役だつであろうと考えられる。 終わりに本研究に対して有益なご討論をいただいた東京大学藤井

淳二教授ならびに東京工業大学田村章義教授に深く感謝の意を表す

る。また日立製作所武蔵工場中村貫太郎主任技師には本研究の全般 にわたりご指導いただいたことを深謝する。 参 鳶 文 献 (1)菊地:磯雄学会誌 72,610(昭44-11)

(2)E.C.Pestel,F.A.Leckie:Matrix Methodin Elasto

Mecbanics,(1963,McGraw-Hill)

(3)T.Someya:VDI-Forschungsheft31,510(1965)

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