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米国のリタイアメント・インカム確保策をめぐる動向―401(k)プランを通じた資産形成から引退後の資産管理へ―

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Academic year: 2021

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(1)個人とリスク資産投資の今. 米国のリタイアメント・インカム確保策をめぐる動向. ―401 (k) プランを通じた資産形成から引退後の資産管理へ― 野 村 亜紀子 CMA 目 1.拡大の続く確定拠出型年金(DC) 2.401 (k) プランの「自動化」と「個別化」. 次 3.引退後の資産管理をめぐる課題 4.終わりに. 米国のリタイアメント・インカム確保策の中心を占める確定拠出型年金(DC)は、個人の自助努力の制度で あるが、近年は制度設計や運用の「自動化」により多くの個人が合理的な資産形成を実践できる態勢整備が進め られてきた。足元では、一定の加入者向けの「個別化」 、引退後の資産管理における長寿リスク対応、高齢期の 認知機能低下への対応の模索などが行われている。日本でもiDeCoの開始、積立NISAの導入など資産形成制度 が強化されたが、制度の改善と工夫を継続する必要があろう。. 1.拡大の続く確定拠出型年金(DC). 産業へのシフト、労働市場の流動化といった、 80年代以降の米国の社会的・経済的な変化があ. リタイアメント・インカム、すなわち引退後の. った。74年に包括的な企業年金法である「従業. 所得の確保は主に年金制度を通じて行われるが、. 員退職所得保障法」 (ERISA)が成立し、個人退. 米国の年金資産は2016年末時点で23兆ドルに達. 職勘定(IRA)が導入された頃にはまだDBが中. し、 個 人 金 融 資 産75兆 ド ル の31%を 占 め た。. 心的だった。その後、81年のIRAの加入対象拡大. 1980年 代 後 半 以 降、 同 国 で は 確 定 給 付 型 年 金. と401(k)プランの開始、83年の公的年金改革(支. (DB)から確定拠出型年金(DC)へのシフトが. 給開始年齢の引き上げ等)といった年金制度改革. 進行し、16年末時点にDCが年金資産全体に占め. を経て、自己責任・自助努力の必要性が一般国民. る割合は64%だった(図表1) 。. の間に浸透していき、時代の変化に柔軟に対応可. DCの拡大の背景には、第二次産業から第三次. 能なDCの普及につながった。. 野村 亜紀子(のむら あきこ) 野村資本市場研究所研究部長。1991年東京大学教養学部教養学科卒業。同年4月、㈱野 村総合研究所入社。NRIアメリカ・ワシントン支店、 野村総合研究所資本市場研究部を経て、 2004年4月の野村資本市場研究所発足に伴い転籍。著書に『進化する確定拠出年金』(金 融財政事情研究会、17年5月)、共著書に『2時間でわかる!はじめての企業年金』 (東 洋経済新報社、13年6月)などがある。. ©日本証券アナリスト協会 2017. 25.

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