• 検索結果がありません。

市町村子ども・子育て支援事業計画策定支援のための参加型勉強会開催業務報告書

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "市町村子ども・子育て支援事業計画策定支援のための参加型勉強会開催業務報告書"

Copied!
270
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1

市町村子ども・子育て支援事業計画策定支援のための

参 加 型 勉 強 会 開 催 業 務

報 告 書

平 成 2 7 年 3 月

内 閣 府

(2)

2

はじめに

4月から子ども・子育て支援新制度がスタートします。

この新制度は、消費税増税分を活用し、子育てを社会全体で支える仕組みです。

核家族化の進展や地域社会のつながりの希薄化などを背景とした子育ての孤立

感・負担感の増加、児童虐待問題の深刻化、また、共働き家庭の増加や働き方の多様

化など、子ども・子育て支援のニーズは増大し、多様化しています。

これらのニーズに適切に対応していくためには、それぞれの地域において、多様な

支援が必要であり、支援の質の向上、量の拡充が求められています。

新制度は市町村を実施主体としています。

市町村においては、その市町村の地域において、多様化したニーズに即した多様な

支援策を、その地域にとって必要な量だけ確保・供給していく必要があり、そのため、

子育て当事者のニーズを把握するとともに、子育て当事者や関係者等の参画を得て、

地方版子ども・子育て会議を開催し、多様なニーズに対応できる計画(市町村子ども・

子育て支援事業計画)を作成することとされています。

もちろん、計画は、作成して終わりではなく、これを実行に移し、その施行状況を

点検・評価して、次のアクションにつなげていく、いわゆるPDCAサイクルを回し

ていくことが求められます。

そして、計画の作成段階、点検・評価段階で、子育て当事者を含む様々な地域の構

成員が参画して、議論を深めていくことが大切です。

このような観点から、今般、子ども・子育て支援に携わるNPO法人等に委託して、

全国21か所で「市町村子ども・子育て支援事業計画策定支援のための参加型勉強会」

をモデル的に実施しました。

本業務報告書は、その実績を報告するものですが、同時に、各地域で、支援者や保

護者等地域の様々な関係者が一緒になって「子育てしやすいまちづくり」を考えてい

ただくための参加型の勉強会等を開催するに当たってのマニュアル、参考資料として

活用いただくことを念頭に作成したものです。

各地域での実践に少しでも役立つことができれば幸甚です。

平成 27 年 3 月

内閣府子ども・子育て支援新制度施行準備室

(3)

3

目 次

第 1 章

事業の成果を活かし、各地域で参加型勉強会を

企画・実施していくためのポイント ・・・・・・・・・・・・ 1

1.趣旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

2.参加型勉強会の企画・実施のポイント ・・・・・・・・・・・・・・・ 2

第 2 章

事業概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

1.本事業の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

2.事業実施概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

3.新制度の概要説明について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

4.子ども・子育て会議の状況や事業計画の策定状況の説明等 ・・・・・・ 14

5.グループワーク ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

6.各受託団体が特に工夫したと思われる点 ・・・・・・・・・・・・・・ 16

7.今後の課題・考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18

第 3 章

勉強会開催(21か所)報告・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21

(各団体の目次) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

第 4 章

参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・236

1.アンケート用紙 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・237

2.勉強会資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・238

(4)

1

第1章

事業の成果を活かし、各地域で参加型勉強会を

企画・実施していくためのポイント

(5)

2

1. 趣旨

「はじめに」において述べたように、本勉強会は、市町村の作成する「市町村子ども・子 育て支援事業計画」その他の子ども・子育てに関する各種取組について、子育て当事者を 含む様々な地域の構成員が参画して議論を深めていくことが大切であるとの観点から、今 般、子ども・子育て支援に携わるNPO法人等に委託して、全国21か所で実施したもので ある。 本勉強会は、その開催時期が、市町村において子ども・子育て支援事業計画案を作成 してパブリックコメントを募集している時期と重なっている場合も多かったことから、「わが 町の子ども・子育て支援事業計画をよりよいものとしていく」ことをコンセプトの一つとして いたが、必ずしも、子ども・子育て支援事業計画に対する意見を出すことだけが 目的 で はない。 大切なことは、自分たちの住む市町村が、どのような子ども・子育て支援の計画を立て、 実行していくこととしているのかに関心を持ち、単に、行政に注文を付けるということではな く、それぞれがそれぞれの立場で何ができるかを主体的に考えていくことのきっかけにし ていただくということが趣旨である。 また、同じく「はじめに」において述べたように、計画作成段階のみならず、制度が施行 されたのちの計画の点検・評価段階においても、子育て当事者をはじめとする地域の様々 な構成員の参画が重要である。 こういった取組は、今回モデル的に実施した地域のみならず、全国の津々浦々で進めら れることが期待される。 本勉強会の実施概要と成果については、次章以降で詳しく報告するが、本章では、その 成果をもとに、各地域で参加型勉強会を企画・実施していくためのポイントを概説する。

2. 参加型勉強会の企画・実施のポイント

(1)企画・準備

○ まずは情報収集(22ページ∼) 参加型勉強会を企画したことがない地域にあっては、まず、情報収集に努めることが大 切である。本業務報告書も一つの手がかりとして、先行事例等から学ぶ。子ども・子育て 支援に精力的に取り組んでいて、かつ、こうした勉強会の経験も豊富なNPO等に話を聞く ことも有効であると考える。 地元の行政との協働、また、行政を含む地域の様々な団体等への協力依頼についても、 積極的に検討することが望ましい。

(6)

3 ○ 企画書づくり(6∼12ページ、18ページ) 会の趣旨・目的、対象者、当日の運営プログ ラムを考え、併せて会場の確保も図る。そ の際に、対象者を想定し、参加しやすい時間帯を考慮する必要があるが、一方で、時間が 短すぎると、参加者の満足度も下がることが懸念されるので留意が必要である。 プログラムは地域の実情に応じて検討していくこととなるが、話題提供+話し合いの機 会を設けることが望ましいと考える。 特に、参加者の主体的な取組を促すためにグループワークの手法を採ることは極めて 有効である。 ○ 広報・参加呼びかけ(6・7ページ、264∼266ページ) 企画が固まったら、その企画の趣旨、対象者に合わせて、広報・参加の呼びかけを行 う。 チラシ等を作成する際には、主体的な参加を促すような工夫が必要である。また、チラ シ等の配布先についても、主催者が平素行っている子育て支援活動の利用者や支援者 のみならず、「どんな方に参加してもらいたいか」を考え、幼稚園・保育所等、行政機関・公 的機関を含め、地域を構成する様々なセクターを視野に入れて検討するとともに、各種メ ディアの活用についても検討する。 ○ 事前準備(6・7ページ) 当日の役割分担(全体ファシリテーター、グループワークのファシリテーター)を決めると ともに、出演依頼を行う。ファシリテーターを務める者には事前勉強会の機会を設けること が望ましい。また、出演者等に対する事前打ち合わせやその他の勉強会準備を行う。

(2)事業実施とその後の展開

○ 基礎知識を共有し議論を深めるために。(13・14ページ) 新制度の概要の説明、各地域における子ども・子育て支援事業計画等の説明、その他 の子ども・子育て支援にまつわる話などを行うことが考えられる。 ただし、これらは、最新の知識・正しい知識を得ること自体が目的ではなく、あくまで一つ の 話題提供 として捉えることが望ましいと考える。すなわち、新制度の内容を知り、地域 の現状や課題等を知ることにより、自分たちができること、やるべきことを参加者が考え、 議論する際の材料にしていただくためであると捉えるという趣旨である。 ○ 参加者の主体的な取組を促すために。(14∼17ページ) グループワークを行う場合には、参加者みんなに考えてもらいたいテーマを設定するこ

(7)

4 とが必要である。 グループワークを進めるに当たっては、ルールを参加者にしっかりと伝えるとともに、意 見や質問を出しやすい雰囲気づくりに努めることが重要である。 グループ分けに際しては、立場の異なる関係者で議論することで、話し合いに厚みが生 まれるというメリットが期待できる。 ○ 次のステージにつなげるために(18∼20ページ) 自分たちの地域を子育てしやすいまちにしていくためには、継続的な取組が必要とな る。 そのため、勉強会を重ね、自分たちができることの実践を重ね、また、地域の様々な構 成員を巻き込んで、その輪を広げていくことが大切である。 また、地域とのつながりを持たずに孤立感を感じている子育て当事者にも情報が届くよ うにすることが大切である。 こうした取組を通じて、それぞれの地域において、「すべての子どもが健やかに成長でき る地域」をめざしていただきたい。

(8)

5

第2章

事業概要

(9)

6

1. 本事業の目的

子ども・子育て支援新制度(以下「新制度」という。)は、市町村を実施主体とし、それぞ れの市町村が、子ども・子育て会議の意見を聴いて、地域の実情に応じた計画を策定し、 その計画に基づいて、当該市町村における子ども・子育て支援を進めていくこととされてい る。 計画内容が充実したものとなるためには、保護者や子ども・子育て会議委員その他地 域における子ども・子育てに関わる様々な構成員により、活発な議論が行われ、それぞれ の役割を担っていくことが非常に重要となる。 そのため、本事業においては、これら関係者を集めて、新制度に関する参加型の勉強 会を開催することにより、参加者が、「我が市町村の子ども・子育てをこのように計画して いきたい」というビジョンを描くとともに、それぞれの立場で役割を果たしていくことができる よう、その気運を醸成することを目的とする。

2. 事業実施概要

(1)準備状況

準備段階では、まず、 チラシの作成に工夫を凝らしている受託団体が多かった。「行政に 注文を付けるのではなく、それぞれがそれぞれの立場で何ができるか考える」ことが趣旨で あるとわかるものにする。そのため、会の名称も、「説明会」といった名称は避けて、「勉強会」 等とし、サブタイトルやキャッチコピー等で「一緒に考えよう」といった文言を使うなどの工夫 が見られた。極力、多くの方々に参集していただけるよう、配布先も工夫し、また、様々な団 体等への協力も呼びかけるなどの実践が見られた。 また、グループファシリテーターについては、①当日はあまり自身の意見を表明することが できないこと、②制度の概要や、その地域の特性、参加者の属性をある程度知っておくこと で、当日の運営を円滑に進めることができると考えられることなどから、ファシリテーターのた めの事前勉強会を開催することは非常に重要であり、本勉強会においても、多くの受託団体 において実践していた。 具体的なポイントとしては、おおむね、次のようであった。

(10)

7 《チラシの作成と配布》  対象やテーマを明確にしたチラシを作成。その際、本勉強会の趣旨を端的に示すキ ャッチコピー等によってわかりやすく伝える(15ページ「受託団体の行ったテーマ設定」 参照)。  受託団体自らが実施する子ども・子育て支援事業の利用者である保護者に呼びか けるとともに、その保護者の友人や支援者の友人等に呼びかけてもらう(口コミによる 広報)。  さらに、チラシの配布に当たって、受託団体自らが実施する子ども・子育て支援事業 の利用者等のみならず、地域で開催されている子ども向け イベントや若いお父さん、 お母さんが集まりそうなイベントでも(当該イベントの主催者の許可を得たうえで)配布 する。  幼稚園・保育所等の施設・事業所や、役所等にもチラシを配布する。 《メディア》  (広告ではなく)記事・番組として取り上げてもらえるよう、地元の新聞・テレビ等のメ ディアにも働きかける。  ホームページや、フェイスブック・ツイッター等のSNSで広報、募集する。 《運営準備》  地元や近隣の自治体にも参加を呼びかけるとともに、協力や共催をお願いし、併せ て、無償又は低廉な価格で公的機関の会議室などを利用させてもらうよう交渉する。 また、自治体広報誌への掲載等も依頼する。  全体ファシリテーター、グループファシリテーターの事前勉強会を開催、制度の概要 や、その地域の特性、参加者の属性を予め確認しておくとともに、当日の運営を円滑 に進行するための手法についても事前確認する。また、出演を依頼する者(講師、パ ネリスト等)に対しても、会の趣旨を徹底する。

(11)

8

(2)実施状況

受託団体が地域の実情に応じ創意工夫して本勉強会を開催したところであるが、どの ようなプログラムを盛り込むかについては、おおむね、下表のようなパターンであった。 それぞれのパターンについて、具体例を示すとともに、メリット・デメリット、留意点等を記 載する。 項目 パターン 概要説明 グループ ワーク パネル ディスカ ッション トークセ ッション 地方版会議の 報告・ 自治体の 取組状況 まとめ 所要時間 ① ○ ○ ○ 2 時間程度 ② ○ ○ ○ ○ 3 時間程度 ③ ○ ○ ○ ○ 3.5∼4 時間 程度 ④ ○ ○ ○ 2 時間程度 ⑤ ○ ○ ○ 3.5 時間程度 パターン① ※ パターン①は、比較的短い時間で開催することができ、子ども を長時間預けて参加するこ とに躊躇する保護者なども気軽に参加できるメリットがある。他方、話題提供が一人の説明 者のみであることで、一方的・平面的な話になってしまう懸念もある。話題提供を行う者は、 保護者目線を意識して、多面的な話題提供に努めることが重要である。 時間 内 容 5分程度 ○開会 20分∼50分 程度 ○新制度の概要説明 内閣府職員又は学識経験者等 1∼1.5時間 程度 ○グループワーク (グループ内での話し合い、各グループからの意見・質問等の発表や、グ ループ内での話し合い結果取りまとめの発表等) 5∼15分程度 ○まとめ ○閉会

(12)

9 パターン② ※ パターン②は、比較的多くの受託団体で実施された方法である。国の制度概要と実施地域 における事業計画や子ども・子育て会議の状況の双方の説明が聞け、また、参加者は、グ ループワークでしっかりと発言等ができる時間が設けられていた。全体の長さについても、子 どもを預けて参加する保護者にとって過度な負担にはならない程度の時間で実施可能であ り、比較的満足度が高い方法ではないかと思われる。 ただ、国の話と当該地域の話の双方の話が、時間的制約のために、いずれも中途半端と なる懸念もあり、短時間で要領よく説明・発表することが望まれる。 時間 内 容 5分程度 ○開会 20分∼50分 程度 ○新制度の概要説明 内閣府職員又は学識経験者等 15分∼30分 程度 ○地方版子ども・子育て会議の状況報告 子ども・子育て会議委員等 AND/OR ○自治体での取組状況の報告 自治体職員等 1∼1.5時間 程度 ○グループワーク (グループ内での話し合い、各グループからの意見・質問等の発表や、 グループ内での話し合い結果取りまとめの発表等) 5∼15分程度 ○まとめ ○閉会

(13)

10 パターン③ ※ パターン③は、開催時間が相当程度長くなってしまい、これにより、子どもを長時間預けて 参加することに躊躇する保護者などが参加しづらくなる懸念がある。また、相対的に、話し合 いの時間が短くなる、また、多くの出演者が話をするために一人当たりの時間は短くなるた めに、参加者に「消化不良」と思われる懸念もある。ただ、様々な立場の人がパネリストとし て登壇することで、多角的に話題提供できるというメリットもある。 時間 内 容 5分程度 ○開会 30分∼50分 程度 ○新制度の概要説明 内閣府職員又は学識経験者等 40分∼1時間 程度 ○パネルディスカッション 【コーディネーター】 NPO等の支援者代表又は学識経験者等 【パネリスト】 保護者、 NPO等の支援者、学識経験者、行政 1∼1.5時間 程度 ○グループワーク (グループ内での話し合い、各グループからの意見・質問等の発表や、 グループ内での話し合い結果取りまとめの発表等) 5∼15分程度 ○まとめ ○閉会

(14)

11 パターン④ ※ パターン④の特徴は、グループワークが無いことであり、発言の機会が得られなかったこと への参加者の不満が懸念される。そのため、事前に質問・意見票を配布し、休憩中に回収、 トークセッションの中で回答するなど、参加者の質問・意見等が反映されるための工夫が必 要となる。なお、まとめは、トークセッションの中で実施する必要がある。 時間 内 容 5分程度 ○開会 30分∼1時間 程度 ○新制度の概要説明 内閣府職員又は学識経験者等 15分∼30分 程度 ○地方版子ども・子育て会議の状況報告 子ども・子育て会議委員等 AND/OR ○自治体での取組状況の報告 自治体職員等 1時間程度 ○トークセッション 【コーディネーター】 NPO等の支援者代表又は学識経験者等 【参加者】 保護者、NPO等の支援者、学識経験者、行政等 ○閉会

(15)

12 パターン⑤ ※ パターン⑤の特徴は、新制度の概要説明の時間が設けられていないことである。話題提 供としての新制度の概要は必須であると思われるため、例えば、シンポジウムの中で新制 度の内容にも触れるなどの工夫が必要となる。 時間 内 容 5分程度 ○開会 1∼2時間 程度 ○パネルディスカッション 【コーディネーター】 NPO等の支援者代表又は学識経験者等 【パネリスト】 保護者、NPO等の支援者、学識経験者、行政等 1∼1.5時間 程度 ○グループワーク (グループ内での話し合い、各グループからの意見・質問等の発表や、 グループ内での話し合い結果取りまとめの発表等) 5∼15分程度 ○まとめ ○閉会

(16)

13

3. 新制度の概要説明について

多くの受託団体においては、内閣府職員、学識経験者等による新制度の概要説明が行わ れた。参加者は、保護者のほか、地方版子ども・子育て会議委員、NPO等で子ども・子育て 支援を行う支援者、保育所・幼稚園等の職員、行政職員など多岐にわたるが、基本的に保 護者にご理解いただくことを念頭においた説明とした。内閣府職員による新制度の概要説明 のポイントは次のとおりである(内閣府職員による新制度の概要説明に使用した資料は、○ ページに掲載)。

「子どもや子育てを取り巻く課題」

待機児童解消だけが新制度の目的ではないことや、すべての子ども、子育て家庭を 対象とする理念、また、保育のみならず3歳以上の幼児教育を保障していくことが市町 村の責務となること、地域の子ども・子育て支援の重要性等について説明。

「消費税増税分を活用して子育てを社会全体で支えます」

子ども・子育て支援が、年金・医療・介護に加え、社会保障の4本目の柱になること等 を説明。消費税10%への引き上げは延期されたが、新制度は予定通り 27 年 4 月に施 行されることや、子ども・子育て支援の量の拡充と質の向上のために 27 年度に必要とな る予算は確保していることも、必要に応じ説明。

「実施主体はお住まいの市町村です」

市町村においては、5年間の需要と供給の計画を立てること、また、地方版子ども・子 育て会議の役割が重要であること等を説明。私立の幼稚園は都道府県の所管だが、新 制度においては、保育のみならず、幼児教育を保障していくことも市町村の責務となる 旨を説明。

「新制度で教育・保育は何がどう変わるの?」

地域型保育が新しく制度化されることや、支給認定が必要となることなどを、保護者 目線に立って解説。

「新制度は教育・保育以外の支援はあるの?」

「地域子ども・子育て支援事業」について説明。地域子ども・子育て支援は、すべての 子どもとその保護者を対象とするものであるが、特に、3 歳未満の子どもを、保育所等に 預けないで在宅で育てている保護者には、子育てに孤立感・負担感を感じることも多い こと、また、3 歳未満児については、在宅で過ごしている子どもの率が相当程度高いこと などから、利用者支援や地域子育て支援拠点、一時預かり等の事業を充実させること

(17)

14 は非常に重要であること等を説明。

「新制度をより詳しく知りたい」

まずは知ることが出発点であり、地域の現状を知る、地域の課題を知る、新制度を知 ること、そして、その上で、自分たちが、何ができるかを考え、行動すること(行政に求め ること・自ら行うこと)が重要である旨を説明。

4. 子ども・子育て会議の状況や事業計画の策定状況の説明等

地方版子ども・子育て会議の状況や市町村子ども・子育て支援事業計画の策定状況の 説明等を行った受託団体もあった。その場合の説明者は、地元自治体職員や地元の子ど も・子育て会議委員であった。その他、適宜、参加者に対する各種説明が行われたが、新 制度の概要説明も含め、本勉強会全体として、これらの説明はあくまで参加者に対する 「話題提供」という位置づけとしての明確化が図られている受託団体が多かった。すなわち、 これらの話題を 参考 としつつ、参加者一人ひとりが主体的に考える「参加型」での勉強 会であることの共通認識ができていたということができる。 そのためには、ファシリテーター等から、説明者に対し、会の趣旨、説明してほしい内容、 その際の留意点等をしっかりと伝えることが大切である。具体的には、例えば、子ども・子 育て支援事業計画の策定状況の説明に当たっては、単に表面的な量の見込みと確保方 策の説明に終始するのではなく、「わがまちをどんな 子育てしやすいまち 、 子どもが生 き生きと輝くまち にしていきたいか」という当該市町村の取組姿勢、また、当該市町村に おける支援策やサービスの特徴、創意工夫した点などを重点的に説明してほしい旨を伝 える。これにより、その後のグループワーク等における参加者の話し合い等がより充実し たものとなることが期待できる。

5. グループワーク

(1)グループワークにおけるテーマ設定等

グループワークを行った地域では、おおむね、下記に示すような形でテーマ設定を行い、 当該テーマに則して話し合いが進められていた。いずれのグループワークにおいても、参 加者自らが考え、思い描いていくとの方向性を示すことができたものと考える(地域名、市 町村名は伏せ字としている。)。

(18)

15 【受託団体の行ったテーマ設定】  「わがまちの子ども・子育て支援事業計画のビジョンを描こう」∼○○市の子育て支 援を豊かにするために行政ができること・市民ができること∼  「わがまち」の子育ての未来を考えよう!  「私たちが描く、このまちの未来と子ども子育て」  ○○○地域 みんなで子育て 意見交換  わがまちの子ども子育ての姿  情報共有と、自分たちがしていきたいこと・できること  ○○市の子育て支援をよりよいものに!  子育てしやすい○○にしよう!  私たちは、こんな○○市で子育てしたい!  わが市町村の子ども・子育て支援  新制度が始まった!○○市での私の子育て、こんなとき、どうする?どうなる??  ○○市ならではの子育てライフを考えよう!  ○○市の子育て支援。あったらいいな、こうなったらいいな  新制度と子育てしやすい地域づくり  こんな子育てを実現したい!

(2)グループワークの進め方・テーマに則した具体的課題

グループワークでは、テーマに則した具体的な課題を設け、その課題について、グループ 内で話し合いを進めていた。多くの受託団体において、話し合いに際してのルールを予め決 めておき、これを全体ファシリテーターからしっかりと伝えることで、円滑な進行を図っていた。 その内容はおおむね次の通りであった。  グループ内での発言は、各所属の代表ではなく、あくまで個人としての発言とし、この 勉強会の外で、発言に責任を求めないこと。  互いの意見を尊重し、傾聴に努め、批判しないこと。  行政への陳情に終始しないで、それぞれがそれぞれの立場で何ができるか考えるこ と。 また、参加者に考えてもらう具体的課題としては、次のような内容が挙げられる。  まだ新制度を知らない人にどうやって伝えたらよいか考えよう。  「子育てについて」「新制度について」もっと知りたいことを挙げてみよう。  「わが町のここがいいな」逆に、「わが町のここは嫌だな」と思うところを挙げ、「こんな 町になるのは嫌だな」「こんな子育ての町になったらいいな」を考えよう。  わが町を子育てしやすい町にするために、何ができるか考えよう。

(19)

16

6. 各受託団体が特に工夫したと思われる点

各地域の勉強会のアンケート結果や、会場における意見・反応等から、「いろいろな立場 の人の意見・考えを聴けてよかった」「自分の意見を言う機会を持ててよかった」「行政に注 文するだけではなく、自分たちもできることをやらなければと思うようになった」「立場を超えて 協働することの大切さを知った」といったことが、本勉強会のよかった点として挙げられてい る。 これは、各受託団体において、意見交換やグループワーク等を進めるに当たって、様々な 工夫を凝らして実施したことの成果であると思われる。以下、そういった工夫点について述べ る。

(1)グループ分けに際して

 参加者の自由に任せると、知り合い同士が同じグループになってしまうため、グループ 分けに際して、あえて、知らない人同士や、立場の異なる人同士(保護者、支援者、行 政、事業者)を同じグループにする。  各グループに 1 人ずつ、支援者(NPO等で子ども・子育て支援に携わる者)をグルー プファシリテーターとして配置する。

(2)意見や質問などを出しやすい雰囲気づくり

 知らない人同士が同じグループにいることから、冒頭に少し時間を使って アイスブレ ーク (簡単な自己紹介、ちょっとしたクイズやゲーム)を行うことにより、意見や質問な どを出しやすい雰囲気を作る。  ファシリテーターから、グループの各メンバーに対してテーマを明確にわかりやすく伝 える。  「こんな事業に取り組むべき」あるいは「こんな町にしていきたい」という意見・アイデア を出しやすくするため、その前提として、この地域の子ども・子育て支援事業の現状や この地域の子育てに関する状況等を知る機会を設ける(簡単な説明やクイズ等)  一部の人ばかり発言するといったことがないよう、例えば、予め、大きめの付箋紙を決 められた枚数(1 人 3 枚まで等)だけ配布し、まず、それに各自が 1 枚につき1件記入、 その後、それを模造紙に貼りつつ、意見を発表するといった進行方法を採る。又は、 枚数制限しない場合であっても、発表に当たっては、1人1件ずつ行う(複数の発言が ある参加者は、2巡目、3巡目に再度発言することとなる。)。

(20)

17  ファシリテーターから、「グループ内での発言は、各所属の代表ではなく、あくまで個人 としての発言なので、この勉強会の外で、発言に責任を求めないこと、ただ、その成果 は持ち帰って、各所属団体にも波及させていくことは重要であること」をきちんと参加 者に伝える。

(3)グループワークの進め方、まとめ方の工夫

 予め決めておく「話し合いに際してのルール」をプロジェクターに出しておいたり、ホワ イトボードに書いておいたりすることで、参加者が、常にルールを意識して話し合える よう環境を整える。  個人から意見を出してもらうのではなく、グループで討論したのちに、グループとしての 意見を出してもらうことにより、あまり極端な意見等が和らげられ、趣旨に沿ったまとめ を行うことができる。  仮に、趣旨から外れた意見・提案が出された場合であっても、それを否定しないで、付 箋紙や模造紙に記録として残す。これにより、どんな意見も尊重することができる。  グループ内だけの議論にとどまらないようにするため、ほかのグループを見てまわる (ギャラリーウオーク)時間を設ける。その際は、全員で一斉に移動するのではなく、各 テーブルに説明できる要員を残す。  模造紙への貼り方について、参加者が貼る際に、ある程度、似た内容は近くに貼ろう という誘導をする場合であっても、それ自体は目的ではないことも併せて伝えることに より、 みんなの意見を整理すること、まとめること に終始しないよう努める。

(4)その他の工夫

その他、以下のような工夫をしている受託団体もあった。  本勉強会を通じて、参加者の合意形成を図り、それを「提案」という形で行政に提出す る。また、市町村が募集する計画へのパブリックコメントを出すことを促すため、勉強 会中に、パブリックコメント用紙を参加者に配布し、行政への意見提出を呼びかける。  保護者や支援者のみならず、学生や一般企業にも積極的に参加を促す。  同じ県内でタイプの異なる2地域を選択し、それぞれで活動するNPOが互いの全体フ ァシリテーターを務めることにより、地域の違いを比較検証できるようにする。

(21)

18

7. 今後の課題・考察

これまで各受託団体による本勉強会における創意・工夫について述べたが、課題や改 善すべき点も少なからずあったものと考える。本勉強会を通して、今後の方向性について 考察を加えることとする。

(1)参加者の一層の満足を得るために(開催時間のさらなる工夫等)

アンケートで示された又は直接届いた参加者の不満の声の中で多かったことの一つと して、時間が短かったことが挙げられる。具体的には、「盛りだくさん過ぎて消化不良を起 こした」「制度の説明をもっと詳しく聞きたかった」等の不満の声もいただいたところ。 一方で、参加希望者の事情を考慮すれば、あまり長い開催時間を設定すると、気軽に 子どもを預けて参加するといったことができなくなってしまう恐れもあるため、短時間に設 定せざるを得なかったという事情もある。 その双方を見据えて、時間配分やその内容等を検討することが望まれる。 なお、本勉強会においても、例えば、以下のような工夫をしている受託団体もあった。  各グループのテーブルを内閣府職員が見回って、グループメンバーが書いた 事項のうちの質問を抽出し、これをホワ イトボードに書き出し、まとめて回答す るといった手法により、質疑の時間を節約する。  予定を立てる際に、時間配分にバッファ(休憩時間を長めにとっておく、予備時 間を設けておく等)を設けて調整する。  チラシ等には参加しやすい程度の時間を設定(例えば 13 時∼15 時に設定)す るが、会場は時間的余裕をもって確保(例えば∼17 時)しておく。参加者の反応 にもよるが、「終了時刻となりましたので、いったんはこれにて終了。ただし、時 間の許す方は多少延長して実施」といったアナウンスをして、物足りないと感じ る参加者に配慮する。 また、1 回の勉強会ですべてを学ぶこと、意見を言い尽くすことは困難であることから、 開催した勉強会をきっかけに、次のステップへと進むことについて、参加者の意識を醸成 していくことも重要である。本勉強会では必ずしも行われなかったが、例えば、次のような 工夫も考えられるのではないか。  参加者対象に行うアンケートの中に、「本勉強会で得た知識や経験をどのよう に生かしていきたいか?」「誰に伝えていきたいか?」といった項目を設ける。  さらに、アンケートにとどまらず、「宣言カード」を作って、参加者に、自らの実践 を宣言してもらうことなども考えられる。

(22)

19

(2)参加の輪を広げていくために

本勉強会は、受託団体の実施する子ども・子育て支援事業の利用者のみならず、で きるだけ多くの方々に参加いただくよう努力はなされていたが、地域とのつながりを持た ずに子育てに孤立感を強く感じている保護者の方の参加はなかなか得られなかった。 しかしながら、現時点で地域とつながっていない人を一足飛びにこういった会に誘うこ ことは困難であることから、前述の 次のステップ として、参加者の意識醸成をしていく ことが重要ではないかと考えられる。 具体的には、例えば、勉強会参加者が、知り合いに声をかけていき、それが、各家庭 の実情を知りえる地域の方(民生・児童委員や全戸訪問を担っている者等)にも拡がっ ていき、徐々に、地域とのつながりを持たずに子育てに孤立感を感じている保護者等に も情報が届くようにする。そのうえで、勉強会等への参加も促すことができるようにして いくことが望まれる。 また、本勉強会では、一部、学生や一般企業にも積極的に参加を促した受託団体も あったが、基本的に、子育て関係者や子育て当事者を対象として開催。しかしながら、 子ども・子育て支援は、地域ぐるみで取り組んでいくことも重要であり、そういった気運を さらに醸成させていくことも求められる。 具体的には、例えば、ワークライフバランスの話題や、地域資源(空き店舗等)を活用 した子育て拠点づくり等の話題の提供を行って、 地域ぐるみで取り組んでいくことの重 要性 を意識した勉強会とするとともに、全体ファシリテーター等から、「次回は、子育て 関係者や当事者のみならず、地元商店会や商工会・JC、地域企業・労組等にも参加し ていただけるよう、参加者の方は、声がけをしよう」といった呼びかけを行うことなども考 えられるのではないか。

(3)様々な地域で活発な議論、子ども・子育て支援の取組が展開されるために

本勉強会を委託するに当たっては、各地域で、子ども・子育て支援に精力的に取り組 んでおり、保護者等に対する発信力もあり、また、地域において勉強会等の開催にも実 績のあるNPO法人等を選定して実施したものであり、既に素地のある地域であったとい うこともできる。 今後は、そのような素地のない地域も含め、全国の様々な地域で、活発な議論が展 開されることが期待される。 そのためには、まず、素地のある地域で活動しているNPO等から積極的に学ぶとと もに、基礎自治体である市町村との協働を訴えかけるなどの取組を行っていくことから 始めることが考えられる。地域で子ども・子育て支援活動を行っているNPO等の全国団 体等から発信される情報を収集することなども有効ではないかと考えられる。

(23)

20 保護者が、保護者同士や地域の人々とのつながりを持ち、地域社会に参画し、連携 し、地域の子育て支援に役割を果たしていくことは重要である。 また、地域の人々も、子育て中の保護者の気持ちを受け止め、寄り添い、支えること も重要である。 当然のことながら、子ども・子育て支援の各種施策を担う行政が、地域の人々とも協 働して、子どもとその保護者に対してその施策の充実に常に努めることが重要である。 これらを通じ、各地域を、「保護者が子育てに不安や負担ではなく喜びや生きがいを 感じることができる地域」、すなわち、「子育てしやすい地域」にしていくため、そして何よ り、「未来の社会をつくり、担う存在である全ての子どもが大事にされ、健やかに成長で きるような地域」、すなわち、「子どもの最善の利益が実現される地域」にしていくため、 各地域において活発な議論が展開され、様々な取組が進められることを期待したい。

(24)

21

第3章

(25)

22

Ⅰ.受託者報告書

都道府県 開催地 受 託 者 名 頁 北海道 札幌市 特定非営利活動法人子育て応援かざぐるま ・・・・・・・・・ 23 北海道 札幌市 合同会社のこたべ ・・・・・・・・・ 34 岩手県 陸前高田市 社会福祉法人陸前高田市保育協会 ・・・・・・・・・ 50 宮城県 仙台市 特定非営利活動法人 せんだいファミリーサポート・ネットワーク ・・・・・・・・・ 62 群馬県 桐生市 特定非営利活動法人キッズバレイ ・・・・・・・・・ 74 埼玉県 新座市 特定非営利活動法人新座子育てネットワーク ・・・・・・・・・ 86 東京都 世田谷区 特定非営利活動法人せたがや子育てネット ・・・・・・・・・ 95 東京都 中野区 特定非営利活動法人次世代サポート ・・・・・・・・・ 104 神奈川県 横浜市 特定非営利活動法人びーのびーの ・・・・・・・・・ 112 新潟県 妙高市 特定非営利活動法人マミーズ・ネット ・・・・・・・・・ 122 新潟県 上越市 特定非営利活動法人マミーズ・ネット ・・・・・・・・・ 130 山梨県 笛吹市 特定非営利活動法人 Happy Space ゆうゆうゆう ・・・・・・・・・ 139 長野県 長野市 特定非営利活動法人 ながのこどもの城いきいきプロジェクト ・・・・・・・・・ 146 岐阜県 大垣市 特定非営利活動法人くすくす ・・・・・・・・・ 155 岐阜県 山県市 特定非営利活動法人山県楽しいプロジェクト ・・・・・・・・・ 164 滋賀県 近江八幡市 特定非営利活動法人ほんわかハート ・・・・・・・・・ 173 大阪府 富田林市 特定非営利活動法人ふらっとスペース金剛 ・・・・・・・・・ 181 和歌山県 紀の川市 特定非営利活動法人 Com 子育て環境デザインルーム ・・・・・・・・・ 189 鳥取県 米子市 特定非営利活動法人KiRALi ・・・・・・・・・ 203 福岡県 北九州市 特定非営利活動法人北九州子育ち・ 親育ちエンパワメントセンターBee ・・・・・・・・・ 213 福岡県 福岡市 株式会社フラウ ・・・・・・・・・ 225

(26)

23

北海道

札幌市

(27)

24 1. 受託者 (1) 受託者名 特定非営利活動法人 子育て応援かざぐるま (2) 受託者の活動エリア 北海道札幌市 (3) 子ども・子育てに関する受託者の活動状況 ①集会の会場や利用者宅などでの訪問保育及び子育て支援事業 訪問して行う事業:訪問保育事業・産前産後サポート事業・グループ保育事業 子育て拠点てんてんで行う事業:預かり保育・トコトコくらぶ ②子育て中の親子や様々な人が交流するつどいの広場事業 子育て拠点てんてん(札幌市地域子育て支援拠点事業ひろば型)札幌大谷大学短期大学 部子育て支援センター「んぐまーま」 ③子どもが育つ環境や文化の調査研究及び推進・啓発事業 いろいろ講座・パパママちびっこ講座・てんてん寺子屋スピンオフ ④子育て支援に関わる研修事業及びネットワーク推進事業 てんてん寺子屋マスターズ・講師派遣・出前講座コーディネート・ 札幌市地域子育て支援拠点事業スタッフ研修会(こども未来財団小規模研修)・地域子育 て支援士二種養成講座(NPO法人子育てひろば全国連絡協議会)など自治体や他団体 と連携 ⑤子育ち・子育てに関わる情報収集と提供及び相談事業 ホームページでの情報交流・子育て通信の発行 2. 開催日時等 (1) 勉強会開催日時 平成26年12月23日(火) 13時00分∼17時00分 (2) 勉強会開催会場 北海道立道民活動センター かでる2・7 7階 710会議室 3. 勉強会の趣旨、目的等 新制度に関心がある子育て中の保護者や、札幌市内で子ども・子育て支援にかかわる団 体や個人が一堂に会し、内閣府や札幌市の新制度に向けての進捗状況について情報を 共有した上で、ひとり一人がわがまちの問題としてこれからの札幌市の子ども・子育て支 援に関する事業計画のビジョンを描くこと目的として勉強会を開催する。また、今回の勉強 会で参加者から出されたビジョンをまとめ、札幌市へ提言として報告する。

(28)

25 4. プログラム 5. 勉強会開参加者 参加者数 73名(アンケート回答者48名のみ集計) <性別> <年齢> <所属> 男性 8% 女性 92% 20代 2% 30代 17% 40代 25% 50代 ∼56% 保護者 6% 支援 者 59% 行政 2% 委員 8% その他 23% 未回答 2% 時間 内 容 13:00∼13:10 ○開会 13:10∼15:00 ○シンポジウム 「子ども・子育て支援新制度について学ぼう!」 コーディネーター 奥山千鶴子氏(NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長) シンポジスト 山田智子氏(NPO法人子育て応援かざぐるま代表理事) 野島 聡氏(札幌市子ども未来局子育て支援新制度担当部長) 佐藤創一(内閣府子ども・子育て支援新制度施行準備室) 15:00∼15:10 ○休憩・グルーピング 15:10∼16:00 ○グループディスカッション 「わがまち札幌の子ども・子育て支援事業計画のビジョンを描こう!」 ∼札幌市の子育て支援を豊かにするために 行政ができること・市民ができること∼ 16:00∼16:50 ○発表およびまとめ コーディネーター 奥山千鶴子氏 発表者 各グループファシリテーター 16:50∼17:00 ○閉会

(29)

26 6. 勉強会で確認された内容(方向性) (1) 子ども・子育てに関するビジョンや計画の方向性 ・子ども・子育てに関する札幌市全体と区毎の集約(核・全体のまとめ)は行政が担当しつつ、 各地域は市民の既存の活動や市民の力を活用して協働で重層的に進めることが大切。本 当の意味でのパートナーシップを進め、新制度事業として引き上げていく。 ・その基盤となるものは「地域づくり」であり、並行して進める。 ※詳細は札幌市への提言としてまとめる (2) 勉強会参加者の課題認識等 ・保護者→多子で共働きの家庭、母親の勤務状況により認可外保育所を利用する家庭な ど、多額の出費が見込まれている家庭や新制度の保育認定に乗れない家庭が 多くいることがわかった。ともに国や市の救済措置が必要と思われる。 ・支援者→地域子育て支援拠点、拠点での一時預かり、訪問型支援、産前・産後サポート、 母子保健(助産師)、プレイパーク、発達支援、児童デイサービス、学童保育など の多様な活動に携わる支援者の参加があった。新制度と重なる活動を元々行っ ている団体に関しては、行政が支援して新制度事業として引き上げることで札幌 市の子育て支援がより豊かになると思われた。 (3) 課題認識に対応した今度の施策の方向性、参加者の施策への参画意欲等 ・参加者ひとり一人が自分の問題として主体的に捉えて参加し、今後どのような提言にま とめられるのか、関心を持っていた。 ・今後は勉強会で参加者から出された内容を整理し、提言として具体的にまとめて札幌市 へ届ける予定であり、その内容を参加者も確認できるように団体のホームページなどを 活用して公開する予定。 (4) 具体的方法論(行政とのコミュニケーション手段等) ・まずは提言およびパブリックコメントへの参加。新制度担当部署、各事業を担当する部署 と両方に提言を届ける予定。 ・今春、市長選、市議選を控えているので、可能な場面で候補者と接点を持ち、子ども・子 育て支援に関しての理解者を増やしていく。 ・東京都世田谷区のような、子ども・子育て会議と連動した市民参加型勉強会を参考にし、 他団体と協力して「札幌市民版子ども・子育て会議(仮称)」を開催していきたい。 7. まとめ ・準備と広報期間が短かったため、限られた団体と機関にしか広報することができなかっ たが、北海道新聞社等のマスコミが取り上げてくれ、広報しなかった分野の新規参加に つながった。 ・年末の祝日に開催という設定については、支援者等の仕事を持っている人には参加しや

(30)

27 すい日程となったが、子育て当事者にとってはクリスマス前日の祝日は家族の日となり、 ひろば等の参加者から興味はあるが家庭の用事で参加できないという声が多々聞かれ た。 ・核となって進めた実行委員 4 名による実行委員会だけでなく、札幌市子ども・子育て会議 委員や関係団体所属の協力委員(当日はファシリテーター担当)9 名と一緒に事前学習 会と事後の拡大実行委員会を行い、またメーリングリストで情報共有に努めたことで、当 日のグループディスカッションの運営および勉強会での学びと参加者の声を活かした札 幌市への提言の方向性や内容を共有することができ、今後に向けて子育てネットワーク の横の広がりにもつながり、今、札幌に求められている課題がより明確になったと感じ た。 ・札幌市への提言は「新さっぽろ子ども未来プラン」のパブリックコメントの期間中である平 成 27 年1月 28 日から 2 月 26 日の間に、再度関係者間で細部まで検討してから提出す る予定である。 ・今後も関係団体がなるべく 1 つにまとまりネットワークしていく努力を重ねながら、札幌市 の行政とよりよい関係を築き、札幌市の子ども・子育てを取り巻く環境がさらに豊かにな るように協力していきたい。また、本当の意味での札幌市とのパートナーシップを担うこと ができるように、今後も支援者同士が一堂に会して学び合う機会や情報交換の場をつく りながら研鑽を重ねていきたい。

(31)

28

8. 勉強会の様子

ホワイトボードに疑問を挙げていく シンポジウムに聞き入る参加者

グループワークの様子 コーディネーター奥山氏による グループワークのまとめ

(32)

29 9. アンケート結果 (1) 勉強会の内容全般に対する満足度 主な理由 ・ もう少し時間があったら、色々な質問が出たのでは ・ それぞれが沢山の意見を出すことができて良かった ・ 新制度むずかしい、はやい、わかりづらい ・ テーマとお題がわかりやすく、カード(付箋)記入でよく情報整理できた ・ もう少し新制度について具体的なディスカッションもしたかった ・ 何も知らなかったのでおもしろかった ・ 私の関わる層があまり対象ではなかったが、違う立場の話がきけた ・ 知らない事が多く、勉強になりました ・ 資料も充実していた ・ 札幌で行われる制度のことをもう少し聞きたかったです。いろいろな立場の方のお話を うかがえて、勉強になりました。 ・ 保育所より専業主婦に片よった支援をすることで、バランスを取ろうとしていることが分 かった ・ 様々な立場からの詳細な現状をお聞きすることができた。しかし、この新制度推進側の 意見が多かったように感じる。当然かもしれないが。質問に答えるパートがもっと多けれ ばよかったかと思う ・ 新制度についても詳しく教えていただき、何度か聞いた話だが、新たな発見があって勉 強になった ・ 様々な子育てに関わる方々が広く会して有意義な意見交換ができました ・ 制度について理解を深めることができた ・ 時間が足りず、抽象度の高い議論しかできなかったから ・ 聞くだけでなく、WS でいろいろな方のお話を聞けてよかった ・ 基本的なことを理解しました 満足 48% やや満足 48% やや不満足 2% 未回答 2%

(33)

30 ・ 待機児童の解消について不安があったが、4月にはきっと入所できる…と思えるように なったので。 ・ 普段なかなか聞けないような方の話を聞くことができたので勉強になりました。 ・ 初めて聞いたため、非常に勉強になった ・ 子ども・子育て支援新制度について良くわかり勉強となった ・ とても有意義なワークショップだったが、最終的にどのようにまとめていくのかがわかり にくく、残念だった。 ・ 自分の知らない事を沢山知る良いきっかけになりました ・ 他の方の意見、行政の方の話が勉強になった ・ やっぱり子どもはあそびたい ・ 内容盛りだくさんで時間不足でした。でも、充実していました。 ・ 行政や参加者の思い描くビジョンを少しでも共有することができたから ・ 短時間でしたが、国・札幌市と子育てにかかわる色々な立場の方たちと平場で話し合え る良い時間になったと思う。互いに学び合い、気づきがある「勉強会」でした。 ・ みんなで札幌の子育てを考えてみようという意識が芽生えたから ・ 意見を聞くのみではなく、参加者が考えを発信する参加型。行政批判にならなかった ・ グループディスカッションの最後が漠然として終わった。内閣府や札幌市の方がグルー プを回って参加者の声を聞いていた。 ・ 国の動きや札幌市の現状を知る機会となり、自分自身曖昧だった新制度について学ぶ 機会となった ・ 声をまとめることができたため ・ 進行役として、ディスカッションの時間が短く、十分に発言を引き出すことが出来ず、消 化不良に終わった方がおいでになるのではという懸念がある。 ・ 子育て当事者が参加できる日程だとよかった。ファシリテーターとしてワークを深められ なかった (2) 勉強会に参加しての子ども・子育て支援新制度への理解度 理解が深まった 52% やや理解が 深まった… あまり理解が深ま らなかった 4% 未回答 2%

(34)

31 (3) 施設・事業等の利用(小学生以下の保護者を対象) ① 利用している・利用を考えている施設等 ② 利用している・利用を考えている事業等 ③ 上述の施設や事業等を利用する際の不明点 ・ 一時預かりの利用料の上限あればよい。月●●円までとか ・ 病児デイを増やし、低料金にしてほしい ・ 自分が利用できる(すべき)制度についてどれだけ知っているか不安 1 4 1 2 2 3 幼稚園 保育所 認定こども園 放課後児童クラブ その他の保育施設 特になし 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 4 3 2 3 2 3 地域子育て支援拠点 一時預かり ファミリー・サポート・センター 病児・病後児保育 その他の子育て支援事業 特になし 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 (複数回答) (複数回答)

(35)

32 (4) 今後充実させるべきであると考えている施設・事業等 (5) 新制度を充実させるために重要なこと ・ 地域の人々のマンパワーを充分に生かすこと ・ 住民の消費者であるというスタンスを捨てさせること ・ 1人1人に無理のない活動と連携を持つイシキ ・ 今ある資源(心ある・志あるシ ニアの方等)に頼りすぎず、ちゃんと彼ら彼女らに賃金を 払うなど対価を明確にすべき ・ 情報公開 ・ 地域と共に子育てに関わる事の大切さを改めて実感しました。そのためには財政支援 は不可欠 ・ 母親支援の充実 ・ ニーズを知る。バッチで広める運動もありかもしれないが、お金の使い道は別なところ に。 ・ 雪国は、中学校区に 1 つといわず、小学校区に 1 つで考えてほしいです! ・ 札幌は雪深く、冬は大変。小学校区単位で支援の拠点を作るべき。母親の産後受診支 援のしくみを。 ・ お互いの理解と共有 ・ 地域の理解と協力 ・ 地域と共に子育てに関わることの大切さを改めて実感しました。そのためには財政面の 支援は不可欠です。 ・ 公園はかつて子どもが自由に遊べた場所。今は自転車禁止、ボール遊び禁止等、禁止 項目が多過ぎる。地域全体での共育ちが大切 ・ 自分たちの地域にあった制度運営ができるように学習する。そして、必要に応じては提 言もする 7 15 9 27 4 33 15 7 23 17 1 0 1 幼稚園 保育所 認定こども園 放課後児童クラブ その他の保育施設 地域子育て支援拠点 一時預かり ファミリー・サポート・センター 病児・病後児保育 その他の子育て支援事業 分からない 特になし(現状で十分) 未回答 0 5 10 15 20 25 30 35 (複数回答)

(36)

33 ・ 質の向上について具体的に何をするといいのか知りたい、やりたい ・ 子育てまっ只中、待ったなしの立場からは、新制度には希望を持てないと思った。結局 は高額の負担と家族の負担でのり切るしかないと。 ・ まずは、希望する全ての子どもが保育なりのサービスを受けられること ・ 子育てなど、家庭教育にかかわる教育。プライベートでは済まされないところまできてい るのでは ・ 地域の方々の理解 ・ 子どもたちが安全に遊べる環境を増やす ・ 支援者のつながり。本当に必要なサポートをうけられるように! ・ 多世代交流と住民の自主的参加の促進 ・ 親と行政と支援現場の連携、親も子も地域の生活者すべてが安心して生きられるように (障害のあるなしにかかわらないためにも)。支援制度でどんな支援があるのかにまで たどり着けない家庭がある現実と向き合いながら、家を出られない親子さんのことも真 剣に考えながら進める社会 ・ ネオボラのような活動。出産前後フォローする仕組み(助産師と保育士の連携) ・ 現在、NPOや市民が行っている活動のうち新制度の事業と重なるものは新事業として 格上げするなど、市民の力を信じて活用すること ・ 地域の現状を把握するために意識を向上させる ・ 支援の場で人と人をつなぐことができる人を配置すること ・ 子育てを当事者・支援者だけにとどめるのではなく、地域全体の取り組みと捉え、制度 策定にも地域ぐるみで関心を持ち、提言していくことが出来る仕組みが必要ではないか。 例)子ども・子育て会議の充実化など ・ 地域子育て支援拠点の予算が低いため、やりくりが大変です

(37)

34

北海道

札幌市

(38)

35 1. 受託者 (1) 受託者名 合同会社のこたべ (2) 受託者の活動エリア 北海道札幌市 (3) 子ども・子育てに関する受託者の活動状況 ・情報誌の制作・発行 ・マーケティング業 ・イベントの企画、実施 ・環境、育児、食育に関連した商品の企画、制作、販売 ・環境、育児、食育に関するコンサルティング業務 2. 開催日時等 (1) 勉強会開催日時 平成27年3月8日(日) 9時40分∼11時50分 (2) 勉強会開催会場 札幌エルプラザ 3. 勉強会の趣旨、目的等 タイトル: なるほど!「子ども・子育て支援 新制度」 フォーラム 趣 旨: 今年4月から「子ども・子育て支援新制度」が開始されるのをご存知ですか?この制度 は、国が税と社会保障の一体改革として進めてきたもので、消費税増税分を子ども・子育 て予算の財源として確保し、待機児童の解消を図ったり、保育士さんの賃金を引き上げた りするための施策です。 この制度について、子育て世代や子育て支援者、子育て施設経営者、行政など様々な 立場の人たちが集い「参加型勉強会」を開催します。 4. プログラム 時間 内 容 9:40 ○開会 9:40∼10:10 ○概要説明及び質疑応答 「新制度っていったい何?」 須藤圭亮(内閣府子ども・子育て支援新制度施行準備室) 10:10∼10:15 ○準備 10:15∼11:00 ○グループディスカッション

(39)

36 5. 勉強会開参加者 参加者数 84名 <性別> <年齢> <所属> 6. 勉強会で確認された内容(方向性) (1) 子ども・子育てに関するビジョンや計画の方向性 パネルディスカッションで登壇した拓北ひまわり保育園園長の濱田康氏は、「保育者と保 護者へのリスペクトが少ない」と指摘し、低賃金の中で使命感を持って働いている保育者、 そして子育てをがんばっている保護者に対して、新制度導入で支援を充実させることが必 要だとした。「一律の子どもに対して同じように光を当てようという新制度の精神は評価した い」と濱田氏。参加者からは、「各家庭の状況にあった子育て支援を受けられるような、充実 した子育て支援制度が確立した都市になれるように。」と新制度への期待の声が聞かれ た。 男性 7% 女性 93% 20代 23% 30代 44% 40代 12% 50代∼ 21% 保護 者 20% 支援 者 45% 行政 6% 委員 1% その 他 28% 「わが街の子育て環境をよくするため」に新制度をどのように使えばいい のかを考える 11:00∼11:50 ○パネルディスカッション 「本音で語る 新制度をどう使うか?」 コーディネーター 吉田大樹氏(労働・子育てジャーナリスト) パネリスト 高室典子氏(助産院エクボ院長) 濱田 康氏(拓北ひまわり保育園長) 平島美紀江氏(のこたべ代表社員) 11:50 ○閉会

(40)

37 また、助産院エ・ク・ボ院長の高室典子氏は、自身が会長を務める北海道助産師会を通し て、新たな制度の必要性を訴えてきた立場から「子育てをするお母さんの心の問題があった り、お母さんのスキルが上がらないと子育ては楽しくならない。子どもが無事に生まれてよか ったことの喜びを得られるようにすることが大事」と話す。また札幌市が産後1年未満の離婚 率が高いとした上で、「この子を守るのはだれか。それが自分だと思えることが必要。そうし た大事な気持ちを伸ばしていくことが大事なのに、いまのママたちはその大事なものを置い てきてしまっている」と自身も子どもを4人育てた経験から、参加者に訴えかけた。 そして、支援されたい人という立場で登壇した「のこたべ」代表の平島美紀江氏は、「長男 の出産を機に企業した。出産当初は専業主婦で孤独感だった。子育てを楽しいものにするた めにどうしたらいいのかを考えてきた。『子育て支援』という言葉がなくなったらいい。みんな で育てるのが当たり前の社会。日本の将来の人材育成だと思えば、この新制度が始まるこ とは大切」と子ども・子育てに関するビジョンを語った。 濱田氏は新制度開始を機に自身が園長を務める保育園が幼保連携型認定こども園に移 行することを踏まえた上で、「保育と教育は別々ではなく、保育は教育であるということを実 践していきたい。最近は自己肯定感が低い人が多い。みんなが自信のない中で幸せになり きれない部分がある。誰の自己信頼をあげればいいのか。お母さん、子ども、お父さん、に わとりが先か卵が先かみたいなところあるが、保育園においては就学前のお子様の自己信 頼を育てるという結論に達した。自己信頼には、自分自身が存在していることへの無条件の 評価という『存在価値』と、自分が何かをできるようになった。自分はこれをできる人間である という自信から来る『機能価値』の2つがある。小さなステップを積んでいけば必ずできる。で きてもできなくても OK。0歳から働きかけていくことはまさに教育にほかならない」と語った。 それを受けてコーディネーターの吉田大樹氏からは、「基本指針の「意義」の中にも、『子ども の自己肯定感』という言葉だけではなく、『保護者の自己肯定感』という言葉も入れてもらった。 そうした理念が詰まった制度だということを知ってほしい。まだまだ制度自体は不備があると 思うが、改善しながらより良い制度にしていくことが必要。そのためにも関心を高めていくこと が重要になる」と新制度実施への理解を求めた。「思っていたよりわかりやすい。自己肯定 感の話が出てとても感激した。」という参加者の声もあった。 ビジョンについて参加者からは、「うけみじゃなく、みんなで子育て」「子育てするって、幸せ ね言える社会に!!」「みんなで子育てを楽しめる街」など、子育てをポジティブに捉えた意 見が多かった。また、高室氏や平島氏が女性の立場からコメントしたこともあり、「出産してす ぐも含めママが参加しやすい 育児プログラム とか 1才すぎてからの もあると、引きこもり がち、相談をうまく出来てないママを見つけられるのでは。子どもと母を本当のいみで<楽し い子育て>をサポート出来る町」「『育児不安』という言葉がなくなる、街づくり」「子育てする 親がリフレッシュできる場があり、家庭に戻って笑顔でいられる街」「子どもを育てることに関 して不安やストレスを感じずに過ごせる街(そうなることで子どもが笑顔でのびのび個々のカ ラーを出せるようになると思う)」「母親が安心して子育てできる街(◎近隣の保育園を利用で

参照

関連したドキュメント

 母子保健・子育て支援の領域では現在、親子が生涯

独立行政法人福祉医療機構助成事業の「学生による家庭育児支援・地域ネットワークモデ ル事業」として、

子どもの学習従事時間を Fig.1 に示した。BL 期には学習への注意喚起が 2 回あり,強 化子があっても学習従事時間が 30

パターン1 外部環境の「支援的要因(O)」を生 かしたもの パターン2 内部環境の「強み(S)」を生かした もの

○水環境課長

□一時保護の利用が年間延べ 50 日以上の施設 (53.6%). □一時保護の利用が年間延べ 400 日以上の施設

平成 29 年度は久しぶりに多くの理事に新しく着任してい ただきました。新しい理事体制になり、当団体も中間支援団

原田マハの小説「生きるぼくら」