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−教科専門教員と現職教員との法教育をめぐる「学び合い」

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Academic year: 2021

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〔実践報告〕

司法制度の今昔を考える授業実践に向けて

−教科専門教員と現職教員との法教育をめぐる「学び合い」

上田理恵子(うえだ.りえこ)

熊本大学教育学部社会科教授 源洋子(みなもと・ようこ)

熊本市立帯山西小学校教諭

の動向から考えた小学校における教材化の視 点を整理する。Ⅲでは,その一環として,熊 本の小学校社会科の枠組みで,実際に現職教 員が実践した授業の報告と考察が続く。執筆 は主として現職教員が担当するが,大学院授 業担当者も授業を見学したコメントを加え

る。

本報告の意義についても述べておきたい。

たしかに,新学習指導要領の施行後,「法教 育」という用語そのものは教育現場でも目新 しくはなくなった。しかし,個別の教師の理 解や対応はさまざまである。そのこと自体は 必ずしも問題ではない。法教育とは,自由に

「法について生徒と教員が共に学習していく プロセス」とも考えられるからである1)

しかし「法教育は中学校社会科公民的分野 や高等学校公民科の教員向け」の話であると する見方も現場によっては依然として根強い ようだ2)。

本報告の対象となる授業が進行中,小学校 における法教育については新たな段階を迎え たようである。2013年6月,法務省主導の

「小学生向け『法教育』教材冊子化プロジェ

クト」3)のスケジュールが発表され,『ルール

は誰のもの?〜みんなで考える法教育〜」も 作成された4)。それでも,中学校や高等学校

に比べれば,道半ばの感も否めない。

このような状況下で,小学校の現職教員の が,法に関わる学びをどのように深め,活用 することができたのか,その一事例を本報告 で提供できれば幸いである。

は じ め に

熊本大学大学院教育学研究科では,熊本県 や熊本市教育委員会推薦により,現職の学校 教員を受け入れている。報告者のうち現職教 員(源)は,本研究科社会系教育専修社会科 教育専攻に学び,修了した。

教育学研究科の授業科目を担当する教員の 専門は多岐にわたる。もうひとりの報告者で ある大学院の授業担当者(上田)の専門分野 は西洋法制史である。学部開講科目では「法 律学概説」や「日本国憲法」を担当しながら も,「法の歴史的考察」を教員養成課程で講ず る意義や方法について模索中である。ただ し,自身に教育現場経験はないため,現職の 学校教員との時間は,一方的に知識を伝える というより,むしろ相互の「学び合い」の場

となった。

2013年度開講科目の1つ「法律学特論」

では,こうした現職の学校教員と,法学関連 科目担当教員とで,法制度の歴史や法教育に ついて考えてみた。そのなかで,どのような

「学び合い」が実現したかを明らかにするこ とが,本稿の目的である。

そのために,本報告の手順と分担について

最初に明らかにしておきたい。まずIで教育

学研究科における授業の概要を紹介したうえ

で,現職教員からの学び手ならではの指摘に

ついて,大学院の授業担当者が注目した点を

挙げる。Ⅱでは現職教員から,現在の法教育

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