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1) 一河川環境 の改善 に伴 う地域的効果 に着 目して-

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(1)

地域環境整備 に伴 う社会 ・経済 的効果 の 計測 ・評価 に関す る計画学的研究 (1)

一河川環境 の改善 に伴 う地域的効果 に着 目して‑

1.は じめに

2.

社会 ・経済的効果の計測 ・評価法 と環境質の経済的計測 ・評価法

2 . 1

計画領域で求 め られる計量化

2. 2

社会経済的効果 の計測 ・評価法

2. 3

環境質の経済的計測 ・評価法

2.4環境質 と多属性効用関数法 による効果計測 ・評価の試み

(以上本号)

3.

魅力 ある地域づ くり向けた生活環境整備 と河川環境空間の機能

3. 1

はじめに

3. 2

河川事業 と社会 とのかかわ り

3. 3

河川機能 と魅力 ある地域づ くり

4.

河川環境空間整備 と地域的効果 の計測 ・評価 のアプローチ

4. 1

はじめに .

4. 2河川環境整備 とその効用

4. 3

多属性効用関数法の適用 と地域的効果の計測 ・評価

5.

豊平川環境空間整備 にかかる地域的効果の計測 ・評価

5. 1

対象地域

5. 2計測 ・評価研究 フロー 5. 3

実態調査 の概要

5

.4豊平川 リバーフロン ト利用にかかる属性別効用関数の考 え方 と設定

5. 5

豊平川 リバーフロン ト利用にかか る効用の計測 ・評価

6.

豊平川河川敷、並 びに水辺利用 に伴 う効用の計測 ・評価 一効用の距離逓減効果を考慮 した場合 ‑

6. 1

施設誘引距離 と効用

6. 2

一世帯 あた り効用推計 モデル式の同定

6. 3

交通機関別利用者の分布密度関数の同定

6

.4計測結果 と河川空間整備の計画的拡充 に向けた評価

7.

考察 と今後の研究課題

〔 2 3〕

(2)

2 4

学 討 第41巻 第

4

1

.は じめに

わが国 は,経済的には,世界 の一割国家 と言 われるまでな り・,一人 あた り実 質国民所得 も世界 の先頭 においっ き,豊かな消費生活 の高 まりが続 いていると いわれ る

しか し,一方で生活のゆとりが,実感で きないという問題が生 じつ つあることも事実で 1)2),人生

7 0

万時間時代 といわれ る時代 を迎 え る今 日, こ れに対す る新たな社会 システムのあ り方が議論 されは じめている。このなかで, 豊かな生活実感 の喪失の⊥っの理由は,生活のゆとりq)なさにあるといわれて

いるが, この生活 のゆと両 ま,経済的,空間的 (住宅の広 さ,環境),時間的, 精神的ゆ とりにわけ られ る

3)

。 ここでは空間的ゆとり, なかで も環境 か らみた

ゆ とりを とりあ坑 それ らの環境質 に着 目す ることに している

Q

都市規模が小 さいほど空間的ゆとりがあ り, この理 由は緑地 の多 さなどの居 住環境 も大 きな影響を与 えていることに もよると報告 されている4)。 このよ う

な ことか らも豊かな生活実感を支えるものの一つ として,環境 にかか るゆとり とこれにつながる整備を計画的に進めることが緊要 となっているといえよう

しか しなが ら施設 (ソフ トを含 めた)の計画的整備,地堺的展開にあた って, その前段階で合理的計画決定が可能 になるような新 しい視点か らの計画情報 の 供給 は, まだ これか らの段階である。投資の有効性,便益がいかように生活 の ゆとり増進 に寄与 しているかを定性的に明確 にす ることはもとより,さ らに場 合に よって は,計量化 もふ くめた定量的な手順を経 ることが迫 られるようになっ て きているわけである占 これは,住民の価偉観が,多様化 し生活環境 に対す る ニーズもやす らぎゃ うるおいのある快適 な魅力ある環境 ・地域づ くりへ と変化

してきていることによる。 このような ことか ら物や量 の視点だけで十分 こと足 りた従来の計画 ・整備展開のあ り方か ら環境の質 をいかに高めるかが中心的課 題 の計画的整備のあ り方 となって きている

しか し, それに対す る地域的,施 策体系的 フレームを内実化 した計画方法論が,十分確立 しているわけでない。

とりわけ, うるおい,ゆとりといった抽象的かつ個人の感覚的な判断,個人属 性■に任 されている主観的な ものをいかな るプロセス ・方法で客観的な情報 とし

(3)

地域環境整備に伴う社会 ・経済的効果の計測 ・評価に関する計画学的研究

(1) 2 5

て, しか も計量的に取 り出すかの点 については,依然 としそ多 くの課題がよこ たわ ってお り,これか らの領域 とい ってよい.即 ち, ここに地観住民 を構成す る個 々人が, うるおい,ゆ とりといった きわめて感覚的判断を計量化 し物的施 設整備計画を踏 まえなが らもその具体的な施設整備 にかか る事業効果の総合的 な計測 ・評価 システムの確立が緊要 とな って きているわけである。

本研究 は, このような背景,視点か ら環境質の改善 に もとず く効果 の総合的 な計測 ・評価 システムの確立へ向けた基礎的研究である。その意味で理論的内 実がまだ整 っているわけでないが,具体的事例 に踏み込んだなかで検討 を進 め てみた ものである。 さらに他の目的の一つは,費用便益分析の便益 ス トリーム に上記 の効用値を一定の確実性を持 って加算で きるようにす ることに もある。

ケーススタディーとしては,従来の治水,利水機能 にかかわる事業か ら親水 機能へ と新 しい展開が進んでいる河川事業 をとりあげ, この親水事業 による魅 力ある河川環境空間の創出による地域的効果 にアプローチ した ものである。 こ の リバーフロン トの親水性 にかか る事業 は,流域住民 にとって魅力ある地域形 成を進める上で 日常的に欠かせない効果 を もた らす もので, これを構成す る環 境質 の計測 ・評価 に着 目 し,計量化 に際 し多属性効用関数法を適用す る ことに

した ものである。

2.

社会 ・経済的効果 の計測 」評価法 と環境質の経済的計測 ・ 評価法

2. 1

計画領域で求 め られ る計量化

計画 とい う概念 について様 々なとらえ方があ り,社会 の産業 ・生活 イ ンフラ ス トラクチ ャーである物的施設を主 に整備する主体者である土木 の領域では, 次のように考えている一般 に,‑‑ (中略)‑‑・ 具体 的な諸計画 は<欲 求の充足をめざ した現在の行動 の指針>である, と解す ることが出来 る

o ・ ・

.

(中略)‑‑ 計画 は,欲求の充足 に意義を有する一組の<意図一手段>対応 として把握す ることが,で き,欲求 の充足 に意義 を もたないものは,・計画 とし て意味がな く,意図 または手段を欠 いた, あるいは意図 と手段 とが適合 しない

(4)

2 6

41

4

のは,不完全で計画 としての体 をなさないもの といえ る

5)

とあ る。 これ は,かな り抽象的な表現で,たとえば 「欲求の充足をめざす‑」 といって も行 動す る主体 の違 いによって 「意図」,「手段」が異 なって くる

本節では,計画 論を議論す る余裕がないので別の機会 にこころみ ることに して,上述 のように 考えてすすめる

欲求 の充足

」‑

意図

」‑

手段」の視点 か ら交通整備事 業 にかかる計画をみ ると, たとえば地域開発の円滑な交通運営が欲求 としてあ り,計画の狙 い ・意図 と して交通容量,設計速度が, とりあげ ら・れる。 さらに そ喝手段 としては,道路幅員,車線数 の適正供給 となる

o

このような一連の流 れが計画である。単純 に述べ るとこのプロセスに科学的成果 ・知識体系 (計量 化をふ くめて)を十分駆使 して行 うところに計画科学の意義 ・役割がある

れをよ り広範囲に高次 レベルまで拡大す ると社会の変化 に如何 に対応す るのか とい うことになろう

しか し, この段階 まで計画科学が学問体系,実際科学 と して成立 しているわけでな く, それぞれ細分化 された学問の各領域でそれぞれ 進め られている。 この ことは,社会情報,計画技法 (た とえば計量化 による多 次元情報 の一次元化 などによる判断 の容易性の拡大),処理系 を統 合的 にま と

め上 げる時機 に至 っていないことによる6)。 しか しなが ら社会 (ニーズ) の変 化 に対応 して,現在 の環境質 の計画的改善が,地域的に展開,場合 によっては グローバルに展開 されなければな らない。 この具体的な社会変化 は,前述 した ように生活のゆとりなどと言 う質的拡充 に向けた欲求行動 となって現れている

それゆえにその計画化 に向けて,確実性が高 く,計量化のプロセ ジャーにつ い ての積極的な開発をふ くめた定量的な判断情報が, ます ます期待 され るわけで ある。

2. 2

社会経済的効果 の計測 ・評価法

(1

)波及効果 にかか る計測 ・評価 の意義

地域開発 はその事業効果を期待 して進 め られるととか ら事前, あるいは事後 的な効果の計測 ・評価が求 め られ, さ らにそれを もとに次期事業 のあり方 に対 しての検討が加え られる。従来,道路あるいは港湾整備事業の分野等 において

(5)

地域環境整備 に伴 う社会 ・経済的効果の計測 ・評価 に関す る計画学的研究

(1) 27

は必要 に応 じて間接効果 を含 む経済的な計測 ・評価が比較的広範 に行われて き てお り,その方法 も多岐 にわた り確立 されっっある。一般的ぼ開発事業効果 の 計測 ・評価方法 につ いては,多岐にわた り収拾がつかな ぐなるため ここで は, 公共投資 に的を絞 って議論 をすすめ る。

公共投資 は,一般 に経済政策のなか に位置付 けされてお り,(1) 公共投資 は なぜ必要 か,(2) 公共投資を行 う目的 とその手段 と しての適正をみ る視点 は一 体何であるのか,(3) 公共投資を行 うための判定 はいかなる方法がある等が問 題 とされて しか るべ きであ り,大枠で はその通 りに行われている。 これ らが明 確 にな ることによって,公共投資が経済政策 の展開 にとって,有効的な対応 の 一つ と して取 り上 げることが可能 とな る

この公共投資を評価す る視点 として は,効率性,公平性,安定性 の

3

つが取 りあげ られている

効率性 の目標 とす るところは,例 えば資源の有効 な配分,社会的必要 の充足, あるいは生活環境 の改善 などがあげ られ る。公平性 の 目標 とす るところは,所得 の富 みの分配, 生活環境 の改善 などが, そ して最後 の安定性 については完全雇用,物価安定, 供給 の確保 とい った ことが取 りあげ られ る。

これ らの

3

つの評価基準 の もとで, 当該公共投資 について判定す ることが必 要 とされ るわけであるが, いずれの立場 に立 とうとも最終的 には社会 を構成す る個々人 の効用 レベルの状態 を問題 としなければな らない。すなわち以上 の こ とは,公共投資 を行 った場合 と行 わなか った場合 におけるそれぞれの状態 にお いて,個 々人 の効用 レベルが いかなる状態 にあるかが常 に問題 とされ るとい う 意味であ る

す なわち,地域 の雇用 の問題が好転 した とか,産業が活発 にな っ た とか, とい う形で個 々の レベルに帰属す る効用 とな って返 って こなければな らない。 このよ うな ことか ら効果 を事前 にで も計測 ・評価す ることの重要性 が わか る

本研究 もこの視点か ら生活関連 にたいす る事業 にかか る環境質 につ い て行政が とりくんでいる事業 と重ね合 わせて具体的 に研究 を行 ったものである。

(2)開発波及効果 にかか る計測 ・評価 の類型

一般 に開発効果 といわれ る場合, この言葉 はきわめて広範な意味 ・内容をもっ ていると思われ る

.

すなわち,居 る計画主体 にとって,開発魂巣 の内容 を時系

(6)

28

4 1

4

列で必要 とする場合 もあれば, また空間的な強度分布を必要 とする場合もある。

また効果を発現す る主体の能力の持続性 ・瞬急性の問題 もある。 このように開 発効果を計測する場合には,その測定の内容等 について明確 に整理 された型 に

してお くことが望 ま しい。

1

)開発事業効果の類型

事業効果を類型化す ることは,効果を計測 ・評価す る上で重要なことである。

これについては関が,次の

8

類型を提示 している

7)0

( A)

時間基準型 一効果発現の速度 と持続性 とを基準 とす る分類

(a)効果発現の速度を基準 とす るもの

(1

)短時間効果‑‑事業実施後,短時間に急激 に現われる効果

(2)長期的効果‑‑長期間にわたって徐々に現われる効果 (b)効果発現の持続性を基準 とす るもの

(1)一時的効果‑‑・短期間内に主要部分が消滅する効果

(2)継続的効果‑・

‑長期間にわたって持続す る効果 (B)空間基準型 一効果発現範囲の広狭を基準 とす る分類

(1)局地的効果‑‑事業施行地内に限定 されて現われる効果

(2)広域的効果‑‑事業施行地の周辺を含めたかなり広い地域

にわたって波及的または直線的に現われる効果

(C)

内容基準型 一発現効果の意味を基準 とする分類

(1)経済的効果・‑・産業部門に現われる物財的貨幣的効果

(2)社会的文化的効果・

‑‑人間関係的福祉的精神的生活部門に

現われる効果

( D)

形式基準型 一効果の発現形態を基準 とする分類

(1)単一的効果・‑・‑種類の単純な形で現われる効果

(2)複合的効果・

‑各種の複雑 に錯綜 して現われる効果

(E)目的基準型 一開発事業の目的に対する効果発現の適合度を基準 とす る 分類

(1)第一次的効果‑‑目的に直接対応 して現われる効果

(7)

地域環境整備に伴 う社会 ・経済的効果の計測 ・評価に関す る計画学的研究

(1) 2 9 (2)第二次的 (

副次的 ・派生的)効果‑‑第一次的効果 に附随

して生ず る効果 (F)媒体基準型 一効果発現過程における媒体の有無を基準 とす る分類

(1)直接的効果‑・中間者を介することな しに現われる効果

(2)間接的効果‑‑中間者を介 して現われ る効果

目的に対す る適合度か らみて,直接的効果,間接的効果 と表現す ることもある〕

( G)効力基準型 一発現効果の強度 と有効性を基準 とす る分類 (a)発現効果の強度を基準 とするもの

(1

)弱小効果

(2)強大効果

(b)発現効果の有効性を基準 とす るもの

l

(1)プ ラス効果 (メ リッ ト)

(2)

マイナス効果 (デメ リッ ト)

( H)

総合判定型 一上記分類

( A)

ない し

( G)の (1)

(2)

とにそれ ぞれ対応 して総括的に表現す る分類

(1

)部分効果

(2)総合効果

これ らの類型 は,視点 を変えることにより別の類型を作成す ることも可能で ある8).以上のように効果類型の設定,効果の内容が複雑であることに対応 し て,効果 にかかる計測 ・評価法 は,図

‑ 1

に示すように多様である

9)

。したがっ て,必要 とされる事業効果の計測 ・評価 にあた っては具体的な政策の立案過程 で,以上 にあげた諸要因を十分検討 したうえでおこなうことが望ま しい。 さら に計量化 に潜み込 めなか った点 については定性的な情報その ものを総合的判断 をする際に付加す ることが求め られる。

2)波及効果の分類

閲の開発事業効果の類型 は,多様な効果指標が

5

の効果計測基準

( MHAS

(8)

3 0

第41

4

1

統 計 モ デル (1)統 計資料の整理法 (2)統計分 布

( 3 )

棲本 論

(4)標本 抽 出 (サ ンプ リング)

( 5 )

推定 と検定

く 6 )

相 関分 析 (7)実襲 計 画法

( 8 )

多変量解析 (因子分 析 ・判別 関数 ・ 数量化理論,その他)

2

構造 化 モデル (

1 ) ISM

(

2 )R ISM

(

3 )FSM

( 4 )AI IP

(2)待 ち行列モ デル

( 3 )

シ ミュ レー シ ョン

( 5 )SAD

( 6 )DEMATEL

(

7 )USEC 3 0R

モデル (1)情 報理 論

(

4)ネ ッ トワ‑ ク

( 5 )PERT ・CPM 4

数理計 画モ デル (1)ゲー ムモデ ル

( 2 )Ba ye s

決定 モデ ル

( 3 )

線 形計画法

(

4)非線 形計画法

( 5 )

目標 計 画法 (多 目標 )

( 6 )

多基準 計画法 (

7)SWT

( 8 )

動 的計 画法 (9)最大原 理

5 空 間構成モ デル (

i ) Lovr y

モデル

( 2 )NBER ( 3 )

メ ッシュ法 (4)工業 立地モ デル

( 5)

イ ンダス トリアル コンプ レ ックス

6

交通丑推計 モ デル

(1)発生 ・集中交通王 モデル

( 2 )

分 布交連王 モデル (現在パ ター ン法 ・ 重力 モデル法 ・確率モ デル法) (3)手段別交通Z推 計 モデル

(4)交通 土配分 モ デル (最 短経 路配分 法 ・ 時 間比配分法 ・等時間配分 法 ・稔 走行 時 間最少此配分 法)

7

予測 モ デル (1)回帰 モ デル

( 2)Wi e m er

過程

( 3 )Mar k o v

過程 (4)時 系列 モデル

( 5)統 計 的決定 モ デル 8

計量経済モ デル (1)計量経済モ デル

( 2 )

システムダ イナ ミックス

(SD) ( 3 )

産 業連関 分析

(4)費用分析 (5)費用 便益分 析

( 6)費用 効果 (

有効度 )分 析 (T) 日凄 達成度 マ トリックス法

( 8 )

イ ンパ ク トス タデ ィ

( 9 )Ti □ b er g en

モ デル

( 1 0 )Mos e s

モデル

( l l ) St ei n er

モ デル

9

環境 7.セスメ ン ト (1)記述 式

( 2 )

重ね合せ法

( 3)マ トリックス法

(

4)評価 関数法 (5) ウェイ トづ け法

1 0

景観 モ デル (1)写真

( 2 )

パ ター ン図 (3) スケ ッチ

(

4) エ スキー ス (5)透 視 図

( 6)ス タデ ィモデル

(7)完成 模型

1

1 社会基準的モ デル (

1 )MI IASRe

分 析法

M o biJ i t y

(移動性)

Ha bi t abi l i t y

(居住性 )

Ac c e s si bil i t y

(接近可能性 )

Sol l d ari t y

(連帯牲 )

L Z e gi on al i t y

(地域性 )

1 2

総 合評価 モデル (1)持点 自己分 法

( 2 )

一 対比較法 (3)効用関数 (多属性)

( 4 )Co n c or da n c eA n al ysi s ( 5 )Pe r t b ut ati o nA r L al ysi s ( 6)多次元尺度 構成 法

(

7 )F a ct orP r ofi

l

e

( 8 )

へ ドニ ックアプ ローチ (資産)

1 効果の計測 ・評価に適用されている多様な分析システム

Re

モデル)

1 0

)に集約 され る

しか し, この類型 は北海道 の根 釧原野 にお け るパ イロ ッ トファームとい ういわば農業 の公共事業 とい うものによった もので ある

1 1 )

。 およそ効果 を判断 し計測す る場合 には,評価 をす る主体者 が いか な る 機関か,政府か,個人か,社会全体 なのかによ って著 しく異 な るものである

し̲たれ って,評価主体 を明確 に した うえで効果 を計測 ・評価 を しなければ, よ り正確 な事業効果 の判断情報 とす ることはで きない。

この点 について中村奏夫 は;利害が相反す るグループが存在す ることを考 え あわせ ると便益 を社会全体 で トー タルに把握す ることに疑問を呈 し,経済主体

(9)

地域環境整備に伴う社会 ・経済的効果の計測 ・評価に関する計画学的研究

(1) 3 1

別 にみ る必要性があるとし,事業の社会的合意形成,すなわちある経済主体‑

の正の効果 は,他の主体への負の効果 (不効果) として作用す る場合 もあるこ と, あるいはプロジェク ト遂進の負担 を誰 にもたせ るか とい うこと (受益者負 担)か らも必要 であるとしている12). さらに,「交通 プ ロジェク ト」 の場 合 に ついて, その評価主体 の分類 を次のように設定 している。 (1) 交通施設の提供 , (2) 交通 サー ビスの提供者 (交通関係の主体者 として, (3) 交通サー ビス の利用者, (4) 沿線住民, (5) 地域社会, (6) 納税者,(7) 国, 自治体。 さ ら に別の視点 に立っ と関の効果類型 ともかさな りあ うが,次 のように整理 してい

(1)時 間 :長期的効果,短期的効果

(2)

間 :広域的効果,狭域的効果

(3)投資 目的 :目的的効果,副次的効果

(4)効果内容 :物理的効果,経済的効果,社会的効果 (5)

能 :事業効果,施設効果

(6)波 . 及 :直接効果,間接効果 (7)事業主体 :内容効果,外部効果

このように多様な視点か ら効果を捉 えることができるが,効果がどこに波及 ・ 吸収 され るか とい う, いわゆ る帰属先が明確 になっていない。 これが この種の 分類 における課題 と して残 っている。

(3)

事業 の地域的効果 の計測に用 いる社会指標

社会指標 は, アメ リカのバ ウアー

( Ba u e r , R. A)

によって1966年 に提唱 され

たのに始 まる

1

3)。 いわゆる指標 と名のつ くものは ミクロ, マクロにかかわ らず, 社会のある状態を評価 ・説明す るために効果的に用 い られ るものである。社会 指標 は,当初,経済指標 の残余概念, あるいは対置概念 としてその限界を補完 する意義 を持 っていた。 しかし 現在 ある程度固定 した概念 は,望 ま しい社会 状態を実現 し,人間的な欲求 の充足の程度を計測す るための指標であるといえ よう

また社会指標 は,社会の一定の側面 について,次の4つの機能を持っ も のと考え ることがで きる。①社会状態 の認識,②その将来を予測,③何 らかの

(10)

3 2

41

4

基準 に従 ってその状態を評価,④ これ らに基づいて,社会計画 または,制御を 行 うことで あ る14)。 お よそ実社会体系

( Re a lS o c i a lS ys t e m)

は多 くの指標 (経済,社会,人 口・‑‑)が詰 まっている社会 といえ る

その指標 をあ る一定 の目的を もってその目的の達成水準の計測がで きるよ うに,指標体系がつ くら れるが,その社会指標体系 の設定 の際に選定す る個別指標 はそれぞれ指標集合 空間の切 り方 によ り,多様 な局面 をみせ る

例えば私的,公的の制御の程度 に 応 じて指標空間を切 ると

3

つの レベルに分割で きる

これ らの

3

つの レベルに 対応す る社会指標をそれぞれ,個人生活指標,生活環境指標, そ して社会環境 制御指標 とす ることもで きる15)0

1

)個人生活指標 : 個人の努力 によって直接的に達成 (あるいは回避) す ることが可能な もので, いわゆる個人の制御可能性が三者 の中で大 きいもの がその対象 となる。例えば,高校進学率,住宅用電話普及率, 自家用乗用車保 有台数,離婚率, 自殺率等が これに該当す る。次 に生活環境指標,社会制御指 標であるが,社会体系の協働行為 は,その機能的要件の充足の水準を向上 させ るために生産 (経済財 に限 らず) を行 うが, これ らは前述 の個人生活指標 に比 較すれば,かな り社会的に制御す ることが可能 な指標である

2)生活環境指標 : 地域社会が周辺 の環境か ら個人が調達 され る所与の

ものである

例えば,代表的な ものと して,消費者物価指数,人 口千人当 り医 師数,失業率,一人当 り平均畳数,犯罪率,交通事故発生件数, 出火率等が こ れにあたる。

3)社会環境制御指標 : 個人 の制御可能範囲域か ら, はるかに離れてお ,

り,社会 システムの自然的状態でな く,環境を制御す るために人為的につ くら れた制度, もしくは施設 について状態を表わす もので, より狭義には社会 環 塊

社会保障の制度,施設等が これに当た り,社会 システムのパーフォマ ンス水準 の指確が考え られて与、る. これには社会的 に消費 され る道路,公園,学校教育 等で,.代表的な●ものを挙 げると,救急 自動車保有台数,小 (中 ・高)学校教育 比率,一人当 り公園面嵐 公共図書館蔵書数,上 (下)水道普及率, し尿衛生 処理率,道路舗装率 などをあげることがで きる。

(11)

地域環境整備に伴 う社会 ・経済的効果の計測 ・評価に関する計画学的研究

(1) 3 3

次 に目標分野の選定 は,全体社会 をどのような規範的な枠組 に設定す るか と い う点で社会指標体系 の構成上 きわめて重要 な ものである

この分野設定 も複 数個考 え ることがで きるが,経済社会環境 システムとして,所得 ・消費 ・健康 ・ 住宅 ・労働 ・余暇 ・教育 ・通信 ・安全 の計

8

部門を考え ることもで きる。以上

よ り,

8

領域

・3レベルに設定 された枠 に対 してそれぞれを表現 している個別

指標 を選定す ることとな る16). た とえば,河川事業 の新 しい展開 に対応 して社 会全体 に対す る波及効果,すなわち,間接効果 を計測で きるモデルが構築で き

た とす るな らば,以上 のよ うな領域別 レベル別 の計測 ・評価方法が考 え られて よい。具体的な事業 の内実1わ については,別 の機会 に触れ る。

2. 3

環境質 の経済計測 ・評価法

(1)環境質 の計量化 に対す る考え方

環境 の構造 は,一次的には図

‑ 2

のように整理 す る ことがで きる

1 8 )

。 物理 的 な量

( No

,Sox

,

BOD

,

SS

, ‑) の環境質 は, それな りの計 測 ・評 価方法 が ほぼ確立 していることか ら残す問題 は,施策実行体系 の運用上 の問題 に帰着 す るといえ る

この意味で物理量 は, ともか くとして評価 の上 で大 きな課題 と な るものは,経済量 に置 き換えた計測数値 にある

とりわけ 「うるおい,やす らぎ」 などのよ うな心理的,主観的属性 の計量化 は,個人属性 にもとづ く感覚 量 といった主観量 の客観化,普遍化 を意味 しこれを どの程度 までお こな うこと がで きるか,個人的な感 じ方,受 けとり方 の格差 を どう考えて処理す るか,異 な る空間的,時間的な流れの主観量 の変動 を どうとらえ るか と言 った問題 に直 面す る

さ らに,市場財 ・非市場財かの問題 につ いて も考えが及 ばなければな らない。一般 に経済量 (円) を考 えるときは, そ こに交換 の場 (市場) が あ り欲求 しているものに対 し七対価 を支払 い,少 な くとも対価 に見合 う効用を受 けとることになっている。 そ うであるか らこそ購入す るのである

しか しあ る 環境質 の改善 は,場合 によって, た とえば一人 あた り年間

3

万 円の効用 を受容

しているとの結果 があった として, その環境質 を消費 (ただ し心理的) してい るに して もどこかの市場を通 して購入 したわけではない。 このようにアメニティ な どに関係す る属性 は,非市場財であることか ら国民経済計算 に組み込 まれて

(12)

L.̲̲i̲̲I

家 庭 ・ 生活環境 精神心理的側面

物 質 的 側 面

iiiji [.LL

m

i T .. ̲

コ 三

卜.

都資森農緑沿地海潮河地地土水大

市麻林地地岸水域沼川形質壌 気

2

環境の一次碗造

物理的環境条件

温度 ・湿度 ・気流 ・紫外線 ・赤外線 ・放射線 ・牡音 ・超音汝 低周波昔 ・義弘 ・低圧 ・高圧 ・気候

化学的環境条件

空気の化学的軌或(0

2

・CO

2

・N

2 e t C. )

、有害ガス ・固体 粒子 (金属 ・頼械および有税化合物)、水中な らびに底質の.無様 および有秩化合物、土壌の化学的組成

( N、P、K

、重金属

e t c . )

生物的環境条件

病原故生物、清原動物 (寄生虫 ・節足動物

、e t c. )

鼻輪 ・植物 ・息 鮎抄物 ・土類 教育現地条件

義務教育、高等教育、大学、大学院 社会学的環境条件

人口動憩、静態、地域形態、産業構造、交通体系 病理的環境条件

犯罪、非行などの社会病理現象 医学 ・医療環境条件

疾病、医療税関、保健所、保健セ ンター 政治的鯛 条件

政治体制、政治緊張、戦争 経済的環境条件

貧困 ・富 ・インフレ・デフレ、国 瞭収支、福祉 文化的環境条件

音楽、絵画等の芸術、文化

44藤4

(13)

地域環境整備 に伴 う社会 ・経済的効果 の計測 ・評価 に関す る計画学的研究

(1) 3 5

いない。 この ことか らも計量化 と同様 に計測値 の評価 の難 しさがあると考え ら れ る。

つ ぎの問題 は,環境質を受容す る主体 を個人 レベルで考え るか集団 レベルで 考え るかにある

‑ 1

,図

一 31 9 )

に しめされ るように個人属性 と集団 の属性

表 ‑

1

個人 と集団の研究の相異

着 目す る属性 の数 多数 の属性 ごく限 られた属性 属性とであ り、性、年齢、体位して備わ っている性状 の こ(身長、体重) などをい う(attributes)は共通 それ らの属性か ら導 き 人格 ない し個性 特性characteristics, 属性がい くつか集 まって

出 され るもの traits 形成す る性状

表現 または説 明の方法 質的叙述 数量的叙述

認識上 の特徴 2)3)1)樹 をみて森を見ず動的把握 をす る普遍性を前提 として個性 を求 める(ダイナ ミック) 2)3)1)森を見て樹 を見ず静的把握 をす る個人差を前提 として共通性 を求 める(ス ターテ ィツク)

は,大 きく異 なることか ら計測 ・評価結果 は,場合 によ って大 きな格差が生 じ ることが考 え られ,計画情報 と して ど う処理 す る ことがで きるか の問題 もあ る。

以上 の諸点, とりわけ個人,集団‑のアプローチのあ り方 について は,議論 のあるところであ るので別 の機会 に整理す る。

(2)

代表的な環境質 にかか る計測 ・評価法

環境質 の経済効果 の計測 ・評価 の主要 な方法 は,義‑ 2 (環境質悪化 による 不効用 に着 目) に しめされ るように,直接支出法,収入 ・価格法,消費者余剰 分析法などがあ り,各々長所,短所 を考慮 して適用 されている

20 )

。 また, 対象 を個人であるか,集団であ るかの視点か ら見 ると表

‑3

に示す ような方法 に分 類 され る

2 1 )

。 これ らの表 に含 まれていないが,土地 の資産価 と関連 づ けて環境 質 にアプローチす る方法 としてへ ドニ ック ・アプローチがある

22

).解析的には,

(14)

3 6

41

4

1 00 1 0 1 1 0 2 1 0 3 1 0 4 1 0 5 1 0 6 1 0 7

9 01

0 8 1

3

人 口規模 と個人 ・集団事象 との関係

重回帰分析法 と同一 であるが,仮説 としてキ ャピタ リゼーション (環境改善の 便益 は地価の上昇 に反映 され る)23)の考えにもとづ いて いる。 また, 同様 の 仮説 に もとづいて多属性効用関数法 の適用 による環境質へのアプローチ も考え ることがで きる

しか しなが らこれ らの二つの方法が,環境質の計測 ・評価 に とって最 も適 しているわけで はな く,現時点でな しうる方法である。今後 とも 実際問題 に適用 しなが らフィー ドバ ックをおこない理論形成 ・精錬 してい くこ

とが, まだまだ必要 な段階である。

2

.4 環境質 と多属性効用関数 による効果計測 ・評価 の試み (1)居住性 にかかる環境質 と評価

居住環境 の評価の基準 については,

WHO

の安全性,保健性,利便性,快適

(15)

義‑2

環境質の経済的計測 ・評価 にかかる主要な方法

5#8竿竿())

3 7

分析方法 分 析 法 の 概 要 要 L

接 被害を蒙 った膚人 または企業が故事を ・市場価格を使用で きる ・一般 には効用低下が生 じて ・洗瀦代、ペ ンキ塗 りかえ ・医療支出、浄水 コス ト増 ・二重窓などの防音装正費用 支 出 法 軽減 .回避す るために章す る支出額を ・経済故事額 として直椴的に いるので過小評価 となる 費用、医療費などの家計支 ・深井戸掘削貴用 ・移転費用

計測する○ ・社会的費用の未小値を知 る捉えやすいことがで きる ・ゴム製品、金属製品の頼政・レク リエーション支出出の増加分による取替兼用の増加分 ・前処理*用増加・漁業 コス トの増加 ・医療支出

収 入 . 被害をだむることによる判品、資産価 ・市境価格を利用することが ・被害を崇むる財の市場が完 ・住宅資産価格の低下 ・住宅資産価格の低下 ・住宅資産価値の低下 価 格 法 値 は低下、健康を損なうことによる収 できる○ 金市場である必要がある

.

・農産物故者 ・農産物被害 ・健康を損 なうことによる

入価格の低下分を計軸す る○ ・統計的検定などにより環境 ・環境悪化の レベルが小 さい ・健康を損な うことによる ・健康を損な うことによる 収入の低下

消 費 者 請書閑散を推計 して消費者余剰を計珊する○ ・理論的にはぽ正社である ・需要関数の推計がEfl難であ ・レク lJエーシ?ン価値の低 ・レクリエーション価値の低

余剰分析 る○

値 環境状態 と所得 との限界代替率をアン ・理論的には最 も正確である ・ア ンケー トの解析あるいは 健康を規なう不安感のコス ト ・噂音による不快感の費用の

意 識 法 *選択 を行なわせるマ‑ケ ツ ト.シ ミケ‑ ト爾査または模擬的な環境財の消ュレーションによって得 る方法○ ・心理的費用を も測定 して得 る○ シミユ レ‑シコンに多大のコス トを要す る. 測定

意見聴取 アンケー トによって、被害者 に補償 し ・定義に治 った形で各個人 に ・回答者が経験のない場合、 ・レク リエ‑シヨン価値の低 ・レク lJエ‑シヨン価値の低 ・阜音の耐苦 コス ト

てほしいと患 っている額を尋ねる○ 直接質問す ることができる ・回答者の慈恵が入 りこみや回答の信頼性が小 さいすい ・春美的価値の低下 ・春美的価値の低下

裁判分析 被害柿dtに関す る判例を利用す る ・社会的に認 め られた頓であ ・判例が少 ない ・Jt産物被害 ・漁業被害 ・航空機唐音補償など

・個々の事例が異なるため値に統一性がない○ ・健康被害・価値低下など ・農産物被害・鍵康披幸など

そ の 他 ・デ イファイル法などの専門家の判断による方法 ・根拠が うすい ・農産物被害

・政府予井を もって予井以上の便益最低値 とす る方法あると仮定 して予井を経済的故事の ・根拠が うすい

・公書反対 デモなどの政治活動 に棄最低値 とす る方法る兼用を もって これを社会的土用の ・根拠が うす

(16)

3 8

41

4

義‑3

個人および集団の価値意識にかかる計測 ・評価方法

方法 の名称

1.Keeneyの方法 1対 の くじに対す る意思決定者 の選好 を設 期待効用仮説 に基づ く方法で効 問聞 くことによ り、乗法的 また は加法的多 用関数 の同定方法 はKeeney 属性効用関数 を同定す る方法であ るo よるo

2.Probit分析法 2つの代替案 に関す る個人 の選好判断のデ 計量経済学 の分野で開発 されて

一夕か ら最尤推定法 によ って個人 の加法的 い るProbit分析法 の応用で あ

効用関数 を同定す るo るo

3.

ベイス測定論 2つの代替案 に関す る個人 の逮好判断が効 宮武、森、吉 田 "多属性効用関数

.

用差 に基づ くもの と考 え、加法的効用関数 のベイズ推定 と評価問題 への応 の重 みの事後確率密度関数 を逐次的選好判 用 〝、計測 自動制御学会、論文集 断か らベイズ推定 お こな うo 5回制御理論 シンポジウム(1976)

4

.回 帰 判 別 2つの代替案 の選好判断結果が、 1次元尺 この方法 は、間隔尺度 の構成方

度上多群 に分離 で きる もの と考 え尺度上 のモデルによる代替案 の評価値 とアるよ うに回帰判断関数 を同定 す るoンケ‑ ト調査結果 の相 関比 772が最大 とな、 1次元 法 の1つであ るo

5.トレー ドオ フ 集団の平均 的価値意帝 を、多属性 の価値関 谷、宮武、 "通勤経路選好特性 数 の形 にモデル化す る方法で あ る○ の計量化手法 "、土木学会論文

2つ の代替案 の選好 を ア ンケー ト調査 し、

集団 の選択比率か ら価値関数 を同定す るo 報告集、NO.267(1977)o 6.サ‑ス トンの 集団 の平均的価値意識 を多属性 の価値関数 計量心理学 の分野 で開発 された

性,が著名24)で, これを援用 したア ンケー ト調査,生活 環境 カルテの作成25) がお こなわれているが,構成率 に もとづ く評価 に とどま ってお り環境質 の計量 化, そ して これを もとに した評価 は,困難 な今後 の研究課題 と して残 されてい

一般 に人間 は,一括 して複数 の評価要因 (属性) を順位 につ いてで さえ評 価す ることは得意でない。 また, 自分 の利害 に無関与 な評価 につ いて優劣 を判 断す ることも, け して得意でないほうであ る

しか し,‑対比較 の設問, た と えば環境質 の状況

( A

,

B)

を比較 し, どち らが優 れているかを二者択一 的に 評価す ること, また 自分 にとって卑近 な周囲環境 についての評価 は比較 的容易

と考 え られ る

したが って条件を少 しづっ変 え られた複数 の一対比較設問によ

(17)

地域環境整備に伴 う社会 ・経済的効果の計測 ・評価に関する計画学的研究

(1) 3 9

るアプローチを とること, 自分 にとって関心 の深 い住宅用地 (資産) を取 り上 げることが計量化 に際 して実際的な面で被験者 の関心 を呼びお こす基礎的な こ とと考え られ る。住宅用地 は,多数 の生活環境 の形成要因 (義‑ 4)の優劣 の 格差,効果が,集約 して表現 されているもの と考え られ,当該住宅地 の価格が 高 い と言 うことは, それだけ効用が高 い とい うことに他な らない

2 6 )。

そ こで生 活 の環境質 の程度 を表現す る複数 の属性 (た とえば, 日あた り,買 い ものの利 便性,‑) を どのように的確 に選定す るかにあ る27)。 このように表 む き地価 形 成要因を究 明す ることにな っていなが らも間接 的には,本論で 目指 しているあ る特定 の環境質 の効用 を計測 ・評価す ることになる手順 とな っているわけであ

2 8 ) 0

, (2)多属性効用関数 と通用条件

い うまで もな く, いかなる効果 の計測 ・評価 において も必ず前提条件があり, 条件があまりに も現実離れ していれば, その求 め られた数値的結果 に信頼 をお

くことはで きない。意識調査 による心理的便益 の計量化手順 (

‑4)

に示 さ れ るよ うに対象 とす る問題 につ いての具体化が,非常 に重要である。 いかな る 側面か らの価値判断を目的 としているかによ り前提条件,手順が変 わ ることも 予想で きる

本研究 の基本的な条件 と しては,効用関数 の同定 を確定的にす る ために,

YonNe umann

,

Mo r ge ns t e r n

の公理29)を満足 させ ることにある

の公理が意味す る強 い条件 は合理 的個人が存在す るとい うところにある。 た と えば,

1)

選好判断 につ いて推移律

aくb

かつ

b<

Cな らば

a<

Cを満足 させ ること。

2

)個 々人が, 自分 の主観確率 を合理的に決定で きるような選好判断 をお こなっていることな どがあげ られ る

しか し,実際 にはこの推移律 を満足 させ ることがで きない判断を私達 は, 日常生活 のなかで しば しば直面す る

た人間の行動 において,主観確率が整合 的にな るように必ず しも合理 的に行 わ れているわけでないとい う問題 もある。 そ こで この問題 を解消で きる方法 の一 つ として考 え られ るアプローチは,個人 の選好判断が確率論的,すなわち,

a

>a '

などの選好判断のお こなわれかたが,確率Pにな る と仮定 す る ことに よ るものであ る。

(18)

義‑4

多 くの形成要因 と複雑なメカニズムによって決定される用地の資産価値

分類 目 (価格形成要因) 要餌のはたらき

1.マクロ的な要因

2.

社会における土地金一郎こ対 して、

1 )

.人口の状態 1)貯蓄、消兼および投資の水準ならびに質際

1 )

土地利用に関する計画および規制の

2 )家族構成および世帯分熊の状態

収支の状態 状態 その価格水準を抽象的に形成する

椴 狗 3 )都市形成および公共施役の設備の状態 2 )財政および金融の状態 2 )

土地および建築物の構造、防災等に関する規制の 役割を果たす

岩 4 )教育および社会福祉の状態 3 )物価、賃金および雇用の水準

状態

5 )不動産の取引および使用収益のt

R行

4 )税負担の状態 3 )宅地および住宅に関する施策の状態 6 )建築様式の状態 5 )技術革新および産業構造の状態 4 )不動産に関する税制の状態

6 )交通体系の状態 5 )不動産の食料の統制の状態

1.マクロ的な要因

2.

地域を構成する土地全般に対 して、

1 )日凧、温度、湿度、風向等の気象の状態 1 )背後地および巌客の質と士 1 )

製品販売市場および原料仕込市場との位置関係

2 )

居住者の戦域、階層等の社会環境の良否

2 )常客の交通手段の状態 2 )幹線道路、港湾、鉄道等の輪送施役の毛傭状況

その価格水準を具体的に形成する役割を

3 )街路の幅且、構造等の状態 3 )宮業種別および競争の状態 3 )動力資源および用排水に関する費用

果たす

4 )都心との座#および交適地投の状感 4 )当鼓地域の経営者の創意と資力 4 )労働力確保の難易 5 )商店街の配置の状態 5 )繁華性の程度および盛衰の状況 5 )関連産業との位置関係

6 )

上下水道、ガス等の供給、処理施役の状瀬

6 )土地の利用に関する公法上の規制の制度 6 )温度、温度、風雪等の気象の状態

7 )

学校、公園、帝院等の配置の状態

7 )水質の汚渦、大気の汚染等の公専発生の危険性

8 )

変電所、汚水処理鵜の危険地役または嫌患施設の有無

9 1 l 1 1 )洪水、地すべり等の災青の発生の危険性 0 2 3

l

)騒音、大気の汚染等の公害の発生の程度 )各画地の面群、配置および利用の状態 )眺望、景観等の自然的環境の良否 )土地の利用に的する公報上の規制の程克 8 )行政上の女性および規制の程度

1)地積、形状 . 1)間口、形状、地礁および地盤 1)地租、形状および地盤

1.ミクロ的な要因

2.

さきの地域の価格水準を基盤として、

2 3 )日照、および乾湿 )交通地役との軽# 2 3 ) )

高低、角地その他接面街路との関係接面街路の系統、構造等の状態および

2 3 )港韓、鉄道、幹線道路等の抽送施政との関係位亜 )用排水等の供給、処理施設の整備の必要性

地域を耕成する各土地の価格を個別的に形成する役割を果たす

4 5 )供給 .処理施牧の状態 )高低、角地その他接面街路と関係 4 )商業地域の中心への接近性

関係位置

4)鮮4

(19)

4 1

地域環境整備に伴う社会 ・経済的効果の計測 ・評価に関する計画学的研究

(1)

茶壷手 1 [謁査手

瀬1]

問題の設定

いかなる価値意識の計測問題であるかを 明 らかにする。

[調査手頼 2] 問額の具体化

だれが、いっ、どこで、いかなる側面か ら 価値判断を行 うかを具体化する。

[調査手頼 3] 票種の許容集合の決定

評価対象である代替案の許容集合を決定する。

これは質問票作成時に、許容範囲を越えた票 を提示 したために回答精度が悪 くなることを 避けるためである。

詞査手順4] 質問票の作成

質問票は、一般に

2

種の部分に分けられる。

1)属性別効用関数

2)

ウェイ ト (多属性公用関数)の同定

[詞査手頼 5コ 質問票の配布 ・回収 ・チェック 面接 一配布 一面接回収を行 う。

[調査手頼 61 効用関数を求める

提案 した方法のいずれかを応用 し、関数を 求める。

[調査手頼 7] 効用関数の利用 心理的便益の抽出を行 う。

図4 意識調査による心理的便益の 計 量 化 に か か る 駒 査 手 順 (例)

したが って,本論で はこのような確率的効用関数 モデルによる計測 ・評価 を お こな うことになるが, さ らに,解析手順 これ 自体 が持っ もの,調査票 の作成 の限界か ら生 じるもの,回答者であ る被験者 を個人 または集団の どち らで計量 化す るかに も依存す る。 この適用方法 (

義‑5)

の相異 によるもの もあ る30). 個人 を対象 にす るのか,集団集団を対象 にす るのか, その計測 ・評価 について

図 5 関数 8 ( yt ) の図的表現

参照

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