• 検索結果がありません。

準天頂衛 星 の補 強情報 を利用 した

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "準天頂衛 星 の補 強情報 を利用 した"

Copied!
56
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平 成29年 修 士 論 文

準天頂衛 星 の補 強情報 を利用 した GNSS搬 送 波 位 相 整 数 値 バ イ ア ス 決 定 法

による航空機 の精 密測位

首都大学東京大学院

システムデザイ ン研究科 システムデザイ ン専攻 航空宇宙 システム工学域 博士前期課程

16891532二 宮 光 莉

指導教官=辻 井利昭 教授

2018年2月22日

(2)
(3)

要 旨

近 年 、GNSS(GlobalNavigationSatelliteSystem)を 利 用 した 測 位 方 式 の 一 つ で あ る 精 密 単 独 測 位(PPP:PrecisePointPositioning)技 術 が 盛 ん に 研 究 開 発 さ れ て い る 。PPPは 搬 送 波位 相 デ ー タ を 主 と して 利 用 す る 測 位 方 式 で 、地 上基 準 局が不 要で あ る こ とか ら場 所 に依 らず セ ンチ メ ー トル 精 度 の測 位 を 可能 に す る 。 こ う した 利 点 か ら多 くの 分 野 でPPPの 利 用 が 期 待 され て い るe利 用 分 野 の 一 つ と して 、 地 球 表 面 観 測 に用 い られ る 合 成 開 ロ レー ダ(SAR二SyntheticAperture

Rader>が 挙 げ られ る 。 航 空 機 に よ る リ ピー トパ ス 干 渉SARに お い て 精 密 な 地 表 観 測 を 行 うた め に 、機i体の 高 精 度 な 位 置 情 報 が 必 要 と され る 。 こ う した 背 景 か ら、PPPに よ る 航 空 機 の測 位 に 取 り組 むePPPに よ る航 空 機 の セ ン チ メ ー トル 測 位 を達 成 す る た め に い くつ か の 課 題 が 考 え られ る が 、本 研 究 で は ① 対 流 圏 遅 延 量 推 定 ア ル ゴ リズ ム の 改 良 、② 搬 送 波 位 相 整i数値 バ イ ア ス の 決 定 、 の 二 点 に ア プ ロ ー チ す る 。

は じ め に 、 一 点 目 の 対 流 圏 遅 延 量 推 定 ア ル ゴ リズ ム の 改 良 に つ い て 述 べ る 。GNSS観 測 デ ー タ は 様 々 な 誤 差 要 因 に よ っ て 影 響 を 受 け る.各 誤 差 要 因 へ の 対 処 方 法 は 測 位 方 式 に よ っ て 異 な る 。 PPPで は 主 に衛 星 の 軌 道 ・時 計 の 精 密 な 情 報 を利 用 し、 二 周 波 に よ る 観 測 を 行 う こ と で 、 衛 星 軌 道 ・時 計 に よ る 誤 差 や 電 離 圏遅 延(電 離 圏 に起 因 す る伝 搬 誤 差)を 低 減 す る.航 空 機 の測 位 に お

い て 、 残 され た 誤 差 要 因 の な か で 対 流 圏 遅 延(対 流 圏 に 起 因 す る 伝 搬 誤 差)が 相 対 的 に 大 き くな る と考 え られ る 。 本 研 究 で は 、 高 度 変化 を 伴 う航 空機 の 測 位 に お い て 対 流 圏 遅 延 量 を精 密 に 推 定 す る こ と を 目的 に 、GNSS解 析 ソ フ トウ ェ ア にお け る推 定 アル ゴ リズ ム の 改 修 を 行 い 、 改 修 に よ

る 効 果 を 評価 した 。

次 に 、 二 点 目の 搬 送 波 位 相 整 数 値 バ イ ア ス の 決 定 に 関 して 述 べ る 。

PPPで 用 い る 搬 送 波 位 相 デ ー タ は 不 確 定 な バ イ ア ス(搬 送 波 位 相 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ 〉 を含 ん で い る.搬 送 波 位 相 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ は 、 整 数 ア ン ビギ ュ イ テ ィ 、 衛 星 初 期 位 相 項 バ イ ア ス 、 受 信 機 初 期 位 相 項 バ イ ア ス で構 成 され る。 相 対 測 位 法 の よ う に二 重 位 相 差 を 利 用 す る 場 合 に は 、 衛 星 お

よ び 受 信 機 の 初 期 位 相 項 バ イ ア ス が 消 去 され る た め ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 整 数 化 す る こ と が で き る 。 一 方 、一 台の 受信機 の み を利 用す るPPPで は 相 対 測 位 法 と同 様 の 方 法 で ア ン ビギ ュ イ テ ィ を 整 数 化 す る こ と が 困 難 な た め 、 実 数 と して 推 定 す る 手 法 が 一 般 的 で あ るeし か し近 年 、PPP‑AR

(AmbiguityResolution)と 呼 ば れ る 整 数 ア ン ビギ ュ イ テ ィ 決 定 法 が 研 究 さ れ て い る 。 現 在 、 複 数 のPPP‑ARの 方 式 が 検 討 さ れ て い る が 、 本 研 究 で は 、 衛 星 初 期 位 相 項 バ イ ア ス(FCB:

FractionalCycleBias)を 利 用 して 整 数 ア ン ビギ ュ イ テ ィ を 解 くFCB方 式 を 採 用 す る.衛 星FCB は 多 数 の 地 上 基 準 局 網 の 観 測 デ ー タ か ら事 前 に 推 定 され 、PPPに 適 用 す る こ と で 搬 送 波 位 相 の 整 数 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィが 求 ま り、 従 来 のPPPに 比 較 して 測 位 精 度 を 改 善 で き る と考 え られ て い る 。 本 研 究 で は 、JAXA開 発 の 、複 数GNSS対 応 高 精 度 軌 道 時 刻 推 定 ツ ー ルMADOCA(Multi‑GNSS

AdvancedDemonstrationtoolforOrbitandClockanalysis)に よ っ て 推 定 され る 衛 星FCB推 値 を 利 用 したPPP‑AR法 に 取 り組 む 。MADOCAに よ り推 定 され る 高 精 度 な 衛 星 軌 道 ・時 計 ・FCB 等 の 補 正 情 報 は 、 準 天 頂 衛 星 シ ス テ ム(QzSS=Quasi・zenithSatelliteSystem)の 補 強 信 号 や イ ン

タ ー ネ ッ トを 経 由 して 配 信 され る 計 画 で あ る.準 天 頂 衛 星 シ ス テ ム は 日本 を 含 む ア ジ ア ・オ セ ア

(4)

ニ ア 地 域 を カ バ ー す る 地 域 的 衛 星 測 位 シ ス テ ム で 、2018年 度 よ り4機 体 制 に よ る 運 用 が 開 始 さ れ るe今 後 準 天 頂 衛 星 の 補 強 情 報 に含 ま れ る で あ ろ うMADOCAのFCBを 利 用 し たPPP・ARは 多 く の 分 野 で の 利 用 が 期 待 さ れ る と考 え 、 本 研 究 で は 準 天 頂 衛 星 シ ス テ ム の本 格 的 な 運 用 に先 駆 け て 取 り組 ん で い る。

衛 星FCBの 精 度 を検 証 す る た め に 、MADOCAのFCBを 用 い たPPP‑AR法 によ り地 上 静 止 点 デ ー タ を 解 析 した 。 そ の 結 果 、 整 数 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ が 正 常 に解 け 、 妥 当 な 測 位 精 度 が 得 られ た こ と か ら、FCB推 定 値 の 正 当 性 を 検 証 で き た 。 次 に実 際 の 飛 行 実 験 の デ ー タ を 用 い て 、 対 流 圏 遅 延 量 推 定 ア ル ゴ リ ズ ム の 改 良 に よ る 効 果 を評 価 した 。 航 空 機 向 け に 改 良 され た ソ フ トウ ェ ア に よ る推 定 結 果 を 従 来 の 地 上 用 ソ フ トに よ る 結 果 と比 較 し 、 測 位 誤 差 が 低 減 す る こ とが 確 認 され た 。 こ の 結 果 か ら、改 良 した 対 流 圏 遅 延 量 推 定 ア ル ゴ リズ ム が 航 空 機 の測 位 に有 効 で あ る と判 断 した 。 こ れ らの 考 察 を 踏 ま え 、 改 良 を 加 え た ソ フ トに よ りMADOCAのFCBを 用 い たPPP‑AR法 で 飛 行 実 験 デ ー タ を解 析 した 。整 数 ア ン ビ ギ ュイ テ ィ を 解 か な い 従 来PPP法 に よ る解 析 結 果 と比 較 し て 、 測 位 誤 差 が 低 減 す る こ とが 確 認 され た 。 これ に よ り、 航 空機 の 測 位 に お い て も整 数 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 解 く こ と に よ り測 位 精 度 を 改 善 で き る 可 能 性 が 示 せ た 、

(5)

目 次

第1章 は じ め に 1.1研 究 背 景 1.2研 究 目 的 1,3本 論 文 の 構 成

第2章GNSSの 概 要

2,1GNSS 2.1,1GPS 2.12GLONASS 2.1.3QZSS

2.2観 測 方 程 式

2.2.1コ ー ド位 相 観 損ll 2,2,2搬 送 波 位 相 観 測 2.3誤 差 要 因

2.3.1衛 星 軌 道 ・時 計 誤 差 2.3.2電 離 圏 遅 延

2.3.3対 流 圏 遅 延

第3章 精 密 単 独 測 位

3.1精 密 単 独 測 位 の 概 要 3.1.1計 算 手 法

32対 流 圏 遅 延

3.2.1航 空 機 に 対 応 し た 対 流 圏 遅 延 量 推 定 ア ル ゴ リ ズ ム 3.2.2対 流 圏DOP

3.3搬 送 波 位 相 整 数 値 バ イ ア ス 決 定 法 3.3.1搬 送 波 位 相 バ イ ア ス

3.3.2整 数 値 バ イ ア ス の 計 算 手 法

第4章 地 上 静 止 点 デ ー タ の 解 析 に よ る 補 強 情 報 の 精 度 評 価 4,1実 験 概 要

4.2実 験 結 果

4.2.1WLお よ びL1バ イ ア ス の 比 較 4.2.2測 位 精 度 の 比 較

4.2.3観 測 残 差 の 比 較

(6)

第5章 飛 行 実 験 デ ー タ の 解 析 に よ る 精 密 単 独 測 位 精 度 の 評 価 5,1実 験 概 要

5,2実 験 系吉果

5.2.1対 流 圏 遅 延 量 の 推 定 ア ル ゴ リズ ム 改 良 に よ る効 果 52.2対 流 圏DOPの 検 討

5,2,3測 位 精 度 評 価

5.2.4整 数 値 バ イ ア ス 決 定 に よ る効 果 52,5広 域 デ ー タ の 解 析

第6章 結 論

6.1研 究 成 果 の ま と め 6.2今 後 の 課 題

参 考 文 献 謝 辞

(7)

第1章 は じめ に

1.1研 究 背 景

GNSS(GIobalNavigationSatelliteSystem)はGPS(GlobalPositioningSystem)を は じ め と す る 衛 星 航 法 シ ス テ ム の 総 称 で あ る。GNSSを 利 用 した 測 位 方 式 の 中 で も 、 搬 送 波 位 相 デ ー タ を 用 い る精 密 測 位 は セ ンチ メ ー トル 台 の 精 度 で の 位 置 推 定 を 可 能 にす る 。 特 に 、 精 密 単 独 測 位 (PPP:PrecisePointPositioning)と 呼 ば れ る 、 精 密 な 衛 星 の 軌 道 ・時 計 誤 差 情 報 を 用 い る地 上 基 準 局 不 要 の 測 位 方 式 に 関 す る研 究 は 近 年 盛 ん で あ る。 地 上 基 準 局 が 不 要 な た め 場 所 に 依 らず 高 精 度 な 測 位 を行 え る 点 か ら 、 多 くの 分 野 でPPPの 利 用 が 期 待 され て い るe

利 用 分 野 の 一 つ と して 、地 球 表 面 観 測 に用 い られ る合 成 開 ロ レー ダ(SAR:SyntheticAperture Rader)が 挙 げ られ る 。SAR観 測 を 同 じ場 所 に 対 して 異 な る 時 期 に 行 い 、 そ の 二 つ の 観 測 デ ー タ を 干 渉 さ せ る こ とで 地 表 の 変 動 を検 知 す る こ とが 出 来 る 。特 に航 空 機 搭 載SARに よ る リ ピー トパ ス 干 渉 技 術 は 、 火 山 噴 火 や 土 砂 崩 れ 等 の 進 行 性 災 害 を監 視 す る用 途 で の 利 用 が 期 待 され て い る 。 災 害 監 視 に よ り避 難 や 救 助 が よ り安 全 で 効 率 的 に行 え る と考 え られ る.リ ピ ー トパ ス 干 渉 に よ り 高 精 度 な 地 表 観 測 を 行 う た め に は 、 航 空 機 が 同 一 の 軌 道 を 飛 行 す る こ と が 望 ま し く 、 機 体 の 高 精 度 な 位 置 情 報 が 必 要 と され る[1】。この よ うな 背 景 か らGNSSに よ る航 空 機 の 高 精 度 測 位 に 取 り組 む[2][3][41。

図1豪 雨 に よ る 土 砂 災 害 を 想 定 した 地 盤 監 視 ミ ッ シ ョ ン の運 用 イ メ ー ジ(出 典[11>

PPPで 利 用 す る 搬 送 波 位 相 デ ー タ に は ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ と 呼 ばれ る 整 数 値 バ イ ア ス が 含 まれ て い る 、PPPで は この 整 数 値 バ イ ア ス を 解 く こ と が 困難 な た め 実 数 と して 推 定 す る 方 法 が 従 来 採 用 され て い た が 、 近 年 、 補 正 情 報 を使 っ て 整i数値 バ イ ア ス を 解 くPPP方 式 が 研 究 開 発 さ れ て い るe こ う した 手 法 はPPP‑AR(AmbiguityResolution)と 呼 ば れ 、 従 来 のPPPに 比 較 して 測 位 精 度 が 向 上 し測 位 解 の 収 束 時 間 が 短 縮 す る こ と が 期 待 され て い る 。 既 に 、 静 止 点 や 自動 車 等 の 地 上 の 測 位 に お いて ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 解 く こ と に よ る 効 果 が 検 証 さ れ て い る[5】。 そ の 一 方 で 航 空 機 の 測 位 にお いて も 同 様 の 手 法 が 有 効 で あ る か と い う検 証 は 十 分 行 わ れ て い な い た め 本 研 究 で 取 り組 み た い と 考 え る 。

5

(8)

12研 究 目的

本 研 究 で は 、GNSS搬 送 波 位 相 デ ー タ を用 い た精 密 単 独 測 位 法 、PPPに よ り航 空 機 の 高 精 度 測 位 を 達 成 す る こ と を 目 的 と し、 準 天 頂衛 星 の 補 強 情 報 を 用 いた 整 数 値 バ イ ア ス 決 定 法 に よ り実 現

した い と考 え る 。 は じめ に補 強 情 報 の 精 度 を検 証 す る た め に 、地 上 静 止 点 のGNSS観 測 デ ー タ を 取 得 しPPP‑AR法 に よ り解 析 した 。次 に 飛 行 実 験 を実 施 し飛 行 中 の観 測 デ ー タ を 取 得 し同 様 の 解 析 を行 っ た 。

(1)地 上 静 止 点 の 位 置 推 定 実 験

補 強 情 報 の精 度 検 証 (2)高 高 度 移 動 体 の 位 置 推 定 実 験

航 空 機 向 け に 改 良 した 対 流 圏 遅 延 量 推 定 ア ル ゴ リズ ム の 有 効 性 の 評 価

整 数 値 バ イ ア ス 決 定 法 に よ る測 位 精 度 改 善 効 果 の検 証

1,3論 文 の 構 成

本 論 文 は 全6章 か ら構 成 され て い る 、第1章 で は研 究 の 背 景 、目 的 を 述 べ た 。第2章 で はGNSS の 概 要 を述 べ た 。 第3章 で は 精 密単 独 測 位 の 測 位 計 算 法 を紹 介 し、 対 流 圏遅 延 量 の 推 定 方 法 と搬 送 波 位 相 整 数 値 バ イ ア ス の 決 定 方 法 に つ い て 述 べ た 。 第4章 で は 地 上 静 止 点 デ ー タ の測 位 解 析 を 行 い 、 整 数 値 バ イ アス の 決 定 に 用 い た 補 強 情 報 の 精 度 を 検 証 した 。 第5章 で は 飛 行 実 験 に よ っ て 航 空 機 向 け に 改 良 した 対 流 圏 遅 延 量 推 定 ア ル ゴ リズ ム の 有 効 性 の 評 価 お よ び 整 数値 バ イ ア ス 決 定 法 に よ る 測 位 精 度 改 善 効 果 の 検 証 を 行 っ た 。 第6章 で は研 究 結 果 に つ い て 考 察 し、 今 後 の 課 題 に つ い て ま と め る 。

(9)

第2章GNSSの 概 要

2.1GNSS衛

2.1.1GPS衛

GPSシ ス テ ム は 人 工 衛 星 か らな る 宇 宙 部 分 、 シ ス テ ム を 管 理 、 運 用 、 制 御 す る 地 上 制 御 部 分 、 衛 星 か らの 信 号 を受 信 す る ユ ー ザ ー 部 分 の 三 つ の 部 分 か ら構 成 され て い るe宇 宙 部 分 は6つ の 軌

道 面 に 配 置 され た 各4機 の 衛 星 に 予 備 衛 星 を加 え た 計31衛 星 か らな る 。(2017年10月 時 点)衛 星 は 半 径 約26560kmの ほ ぼ 円 軌 道 上 を約12時 間 周 期 で 周 回 す る 。制 御 部 分 で は 監 視 局 で 収 集 し た デ ー タ か ら 主 制 御 局 に よ って 軌 道 や 時 刻 パ ラ メ ー タ が 計 算 され る.こ れ らは 、 地 上 ア ンテ ナ を 経 由 してGPS衛 星 に送 信 さ れ 航 法 メ ッセ ー ジ と して 放 送 され る 。ユ ー ザ ー 部 分 は衛 星 か らの 信 号 を受 信 し、 そ の 情 報 か ら衛 星 と 受 信 機 間 の 疑 似 距 離 を 求 め 位 置 を 推 定 す る こ と が で き る 、

〆 φ鳥'㌦ ㍉㌧

■el帽

♂ ・

く⑫

、〜 噂 『r"'・ 多 〆

凸﹁

図2、1GPS衛 星 配 置(出 典[6D

各GPS衛 星 はLl、L2、L5と 呼 ば れ るLバ ン ドの 無 線 周 波 数 を使 用 して 連 続 的 に 電 波 を 送 っ て い る 。そ れ ぞ れ の 周 波 数 はfLi=1575、42MHz、fL2=1227,60MHz、fL5=1176.45MHzで る 。衛 星 が 送 信 す る 信 号 の 搬 送 波 は 、PRNコ ー ド と航 法 メ ッセ ー ジ に よ りス ペ ク トル 拡 散 変 調 さ れ て い る 。PRNコ ー ドは 各 衛 星 に割 り当 て られ たPRN番 号 に対 応 して お り、 異 な る コー ド同 士 は ほ と ん ど相 関 を 持 た な い 。 こ の 性 質 を 利 用 し、 受 信 機 は 各 衛 星 のPRNコ ー ドの レ プ リカ を 発 生 させ 受 信 信 号 と レ プ リ カ 信 号 の 相 関 を と り、 衛 星 を識 別 す る コ ー ド符 号 分 割 多 重 接 続(CDMA) が 採 用 され て い る 。

一 方 、航 法 メッセ ー ジは、衛星 軌道 の概 略情 報(ア ル マナ ック〉、衛 星 の軌道 パ ラメー タ(エ フ ェ メ リ ス)、 衛 星 時 計 の 補 正 パ ラ メ ー タ な どか ら構 成 さ れ て お り50bpsで 送 信 され る 。 す べ て の

メ ッ セ ー ジ を 送 受 信 す る た め に は12.5分 必 要 とな る が 、測 位 に欠 か す こ と の で き な い エ フ ェ リ メ ス と 時 計 パ ラ メー タ は30秒 毎 に繰 り返 さ れ 更 新 され て い る 。

(10)

2.1.2GLONASS衛

GLONASSの 構 成 はGPSの 概 念 と 同 様 に 、宇 宙 部 分 、地 上 制 御 部 分 、ユ ー ザ ー 部 分 か らな る。

宇 宙 部 分 は3つ の 軌 道 面 に 配 置 さ れ た 各8機 の 衛 星 、全24衛 星 か らな る。衛 星 は 半 径 約25,510km の 軌 道 を 約11.25時 間 で 周 回 す る 。

GLONASS衛 星 か ら発 信 さ れ る 信 号 はFDMA(FrequencyDividedMultipleAccess)方 式 と呼 ば れ る周 波 数 分 割 多 重 送 信 方 式 を採 用 して い る.各 衛 星 の 搬 送 波 周 波 数 は 以 下 の 式 の よ う に 表 さ れ る 、

9 fLi=1602+ぱ(MH・>

7

fL2=1246+柘 た(MH・)

こ こ でkは チ ャ ン ネ ル 番 一号(k=‑7,‑6,…,13)で あ る 。

GLONASS信 号 間 に は 受 信 機 チ ャ ン ネ ル 間 バ イ ア ス(IFLB=InterFrequencyBias)と 呼 ば れ る ハ ー ドウ ェ ア バ イ ア ス が 存 在 す る 。 受 信 機IFBの 問 題 に よ り 一 般 にGLONASSの 搬 送 波 位 相 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 解 く こ と が 困 難 で あ り、本 研 究 で はGLONASSに つ い て は フ ロ ー ト解 で 推 定 す る こ と とす る 。

2.1.3QZSS衛

QzSSと は 準 天 頂 衛 星 シス テ ム(QzSS=QuasizenithsatelliteSystem)の こ とで あ り、 日本 が 開 発 を 進 め て い る衛 星 測 位 シ ス テ ム で あ る 。2010年 に打 ち 上 げ られ た 初 号 機 に加 え て 、2017年

に は3機 の衛 星 が 打 ち 上 げ られ 、2018年 度 よ り4機 体 制 で の運 用 を 開始 す る 予定 で あ る 。QZSS は 日本 を含 む ア ジ ア ・オ セ ア ニ ア 地 域 をサ ー ビス エ リア と し、GPSやGLONASSな ど他 国 の 衛 星 測 位 シ ス テ ム と組 み 合 わ せ て 利 用 す る こ と が 出 来 る 。Qzssの 宇 宙 部 分 は 、 軌 道 傾 斜 角 約43±

4度 の3つ の 軌 道 面 に配 置 され た3衛 星 と、 静 止 軌 道 の1衛 星 か ら構 成 され て い る 。 衛 星 は 半径 約42,000kmの 軌 道 を 約23時 間59分 の 周 期 で 回 る 。

準 天 頂 衛 星 シス テ ム の 主 な 目 的 は 、GPS衛 星 と 同 じ測 位 信 号 を 配 信 す る こ と で測 位 可 能 時 間 を 拡 大 す るGPS補 完 の 目的 と 、測 位 精 度 を ヒげ る た め の 補 正 情 報 を 配 信 す る こ と で精 度 や 信 頼1生を 向 上 させ るGPS補 強 の 目 的 が あ る 。 表1にQZSSが 配 信 す るサ ー ビ ス の概 要 と対 応 す る信 号 名 称 を示 した 。

(11)

信 号名称

LICIA

表1 初 号 機 プ ロ ツクIQ

準 天 頂 軌道 1機

QZSSの 送 信 信 号 とサ ー ビ ス 概 要(出 典[7])

2.4号 機 プ ロ ツクIIQ

準 天 頂 軌 道 2機

ブ ロ ッ クIIG 静 止 軌 道

1機

LICO

SlL bSlL

一2020年 頃 か ら

配 信 予 定

配 信 サ ー ビス

衛 星 測 位 サ ー ビス 衛 星 測 位 サ ー ビス

中心周波数

サ ブ メー タ級 測 位 補 強 サ ー ビス

災 害 ・危 機 管 理 通 報1575.42MHz サ ー ビ ス

L2C

一一→ … ㎝ …  』 一  

SBAS配 サ ー ビス

測 位 衛 星サ ー ビ ス 1227.60MH且

測 位 衛 星サ ー ビ ス

̲̲一̲'■L̲一 一̲'

一一一

測位技 術実証 1176.45MHz

サ ー ビ ス セ ンチ メー タ級

1278.75MH2

測 位 補 強 サ ー ビ ス 衛星安否確 認

2GHz帯

サ ー ビ ス

L6周 波 数 帯 で 提 供 さ れ る セ ン チ メ ー タ 級 測 位 補 強 情 報 を 利 用 す る こ と に よ り 、基 準 局 を 必 要 と し な い 高 精 度 測 位 、PPPを 実 現 す る こ と が で き る 。 日 本 国 内 を サ ー ビ ス 範 囲 と す るCLAS

(CentimeterLeve1AugmentationSystem)はL6D信 号 で 配 信 さ れ る 。 日 本 国 内 に 設 置 さ れ て い る 電 子 基 準 点 網(GEONET)のGNSS観 測 デ ー タ を 用 い て 誤 差 を 補 正 す る 情 報 が 生 成 さ れ て い る 。CLASと は 別 に 、MADOCA(Multi‑GNSSAdvancedDemonstration七 〇〇lforOrbitand ClockAnalysis)[8】 と 呼 ば れ るJAXA開 発 の 衛 星 精 密 軌 道 ・ク ロ ッ ク 推 定 ソ フ ト ウ ェ ア に よ る 補 正 情 報 がL6E信 号 で 配 信 さ れ る 予 定 で あ る 。MADOCAに よ る 補 正 情 報 は 、JAXAが 運 営 す る 世 界 中 に 設 置 さ れ て い る 複 数GNSSモ ニ タ 局 ネ ッ ト ワ ー ク(MGM‑net>を 活 用 し て 生 成 さ れ て お

り 、 ア ジ ア ・オ セ ア ニ ア 地 域 で セ ン チ メ ー タ 級 測 位 を 実 現 す る こ と を 可 能 に す るaMADOCAに よ る 補 強 情 報 の 配 信 は 、 試 験 的 に 衛 星 や イ ン タ ー ネ ッ ト経 由 で 行 わ れ て い る 。

(12)

野 煮ノ艶髪7

16s●to.

」AXA

0燃S●r謄r

Do…'oσd

,一

図2.2MADOCAの 構 成(出 典[8])

(13)

2.2観 測 方 程 式

GNSSは 二 種 類 の測 定 値 を提 供 す る 。 コ ー一ド位 相 測 定 値 は 、 見 か け 上 の 信 号 の 伝 搬 時 間推 定 値 を 提 供 す る。 搬 送 波 位 相 測 定 値 は 、 受 信 側 に よ っ て 生 成 さ れ る 正 弦 波 信 号 の 位 相 に 対 して受 信 し た 搬 送 波 位 相 と どれ だ け ず れ て い る か を提 供 す る 。

2.2.1コ ー ド 位 相 観 測

衛 星 と受 信 機 の 幾 何 学 的 距 離iは、 地 球 固 定 座 標 系 に お け る 衛 星 座 標(Xs,Ys,Zs)と 観 測 点 座 標 (x,y,z)の 関 数 と して 以 下 の 式 で 表 さ れ る 。

ρ=(xs‑x)2+(y【5「 γ)ユ+(zs‑z)2(2‑1)

一 方 、観測 点 のGPS受 信 機 は 、衛 星 か ら送 信 され る電 波 信 号 が 受 信 機 へ 到 達 す る ま で の 伝 搬 時 間 に 真 空 中 の 光 速 を 乗 じた もの を 受 信 機 一衛 星 間 の 距 離 と して 出 力す る。 測 定 され る 伝 搬 時 間 に は 衛 星 や 受 信 機 の 時 計 誤 差 が 含 ま れ て お り実 際 の幾 何 学 的 距 離 か ら は ず れ て い る た め 、 受 信 機iで測 定 され る 受 信 機 一 衛 星 間 の 距 離 は疑 似 距 離 と 呼 ば れ る 。 疑 似 距 離 ・Pは以 下 の 式 で 表 され る 。

P=c(t‑tS)(2・2)

こ こ で ∫は 受 信 機 の 時 計 で の 受 信 時 刻 、'∫ は 衛 星 時 計 で の 送 信 時 刻 で あ る 。̀お よ び が は そ れ ぞ れ

誤 差 を 含 ん で い る た め 、 これ ら を 共 通 の 時 系 列 で あ るGPS時 刻T,TSで 表 す と(2‑2)式 は 以 下 の 式 に 変 形 され る.

P=c(t‑T+T‑tS+TS‑TS)

(2‑3)

(2・3>式、 右 辺 第 一 項 は 電 波 が 伝 搬 した 経 路 長 に 等 しい の で 、 慣 性 空 間 に お け る受 信 機 ・衛 星 間 の 幾 何 学 的 距 離 ρ と伝 搬 過 程 で 受 け る 電 離 圏 、対 流 圏 の影 響 ムTで 表 さ れ る 。 ま た 第 二 項 、 第 三 項 は そ れ ぞ れ 受 信 機 時 計 誤 差 、 衛 星 時 計 誤 差 で あ る の でcdt、cdtSと 書 き換 え る と(2‑3)式 は 次 式

にな る 、

」P=ρ 十cdt‑cdtS十 ∫十T(2・4)

受 信 機 の 時 計 誤 差cdtと 受 信 機 の 位 置(x,y,z)の4つ の 未 知 数 を 求 め る た め に は 、 最 低4衛 星 が 必 要 と な る 。

(14)

2.2.2搬 送 波 位 相 観 測

搬 送 波 位 相 は1波 長 を1サ イ ク ル(波 数)と して 表 さ れ 、搬 送 波 の測 距 精 度 は1波 長 の100分 1で あ る た め コ ー ド位 相 よ り高 い 精 度 で 測 定 され る 。 この 測 定 値 は 、 受 信 機 が 生 成 した 搬 送 波 信 号 の 位 相 と衛 星 か ら受 信 した 搬 送 波 信 号 の 位 相 との 測 定 瞬 間 時 に お け る差 で あ り、 測 定 開 始 時 の 位 相 差 と以 後 受 信 お よ び 生 成 され る サ イ ク ル 数 の 和 と して 測 定 さ れ る.

φω=∫(卜'う (2‑5)

こ こ で,tは 受 信 機 の 時 計 で の 受 信 時 刻 、tSは 衛 星 時 計 で の 送 信 時 刻 、fは 搬 送 波 の 周 波 数 で あ る.

衛 星 と受 信 機 問 の 距 離 は 、測 定 さ れ た1サ イ ク ル 未 満 の 部 分 サ イ ク ル φ(t)と未 知 の 整 数 サ イ ク ル の 和 で 表 され る.こ の 未 知 の 整 数 サ イ ク ル は ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ と 呼 ばれ 、 ト ラ ッ キ ン グ が 外 れ る こ とな く連 続 して 行 わ れ れ ば ア ン ビギ ュ イ テ ィ の値 は 変 わ らず 維 持 され る 。 ア ン ビギ ュ イ テ ィ の 値 を η とす れ ば 、 搬 送 波 位 相 は

φω=〆(卜'う+η (2‑6>

とな る。(2.6)式 の 両 辺 に 波 長Zを 乗 じ、1rp(の を Φ と 書 き 直 す と 、 搬 送 波 位 相 の 観 測 方 程 式 は疑 似 距 離 の 場 合 と 同 様 に 変 形 す る こ とが 出 来 る.

Φ=c(t‑tS)+λn (2‑7)

ヒ式 に お い て 電 離 圏遅 延 量 の 符 号 が 負 とな っ て い る の は 、電 離 圏 の 中 で群 位 相 と位 相 速 度 の 変 化 が 正 負 反 対 に な る こ と に起 因 して い る.

ま た ア ン ビギ ュ イ テ4は 衛 星 ご と に 異 な る た め 、観 測 デ ー タ ー つ に つ き 未 知 数 が 一 つ 増 え る 。4 衛 星 で観 測 す る 場 合 に は 、未 知 数 は 受 信 機 時 計 誤 差cdt・ 受 信 機 位 置(x,y,z)・4つ の ア ン ビギ ュ イ テ ィ の8つ とな る 。

(15)

2.3誤 差 要 因

GNSS観 測 値 に は 様 々 な 要 因 に よ っ て 引 き 起 こ さ れ る疑 似 距 離 誤 差 が 含 ま れ て い る 。 各 誤 差 要 因 は 下 図 に示 す よ うに 、大 き く分 け て 、衛 星 軌 道 誤 差 、衛 星 時 計 誤 差 、電 離 圏 遅 延 、対 流 圏 遅 延 、 マ ル チ パ ス 誤 差 に 分 け られ る 。 ま た そ れ ぞ れ が 与 え る 測 距 誤 差 の 大 き さ を 下 表 に 示 した 。 こ れ ら の 誤 差 要 因 の 性 質 と誤 差 を低 減 す る 手法 を 各 節 で 示 す 。

対流圏

電離圏遅延

衛星時計誤差

対流圏遅延

H

衛星軌 道誤差 葛

\/マ ル裾 ス誤差

図2.3GNSS測 位 の 誤 差 要 因

表2誤 差要因の種類と影響の大きさ(出 典[9])

誤差 の種類̲誤 差 の大 きさ

衛星軌道誤差 〜2m(rms)

衛星時計誤差 〜2m(rms)

電離圏遅延 2〜10m

対流圏遅延 2.3〜2.5m

マ ル チ パ ス

コ ー ド:0.5〜1m 搬 送 波=0.5〜1cm

受信機雑音

コ ー ド=0.25〜5m(rm呂) 搬 送 波:1〜2mm(rms)

(16)

2.3.1衛 星 軌 道 ・時 計 誤 差

GPS衛 星 を 利 用 した 測 位 の 誤 差 は 、 衛 星 と受 信 機 間 の 距 離 の 誤 差 と衛 星 の 位 置 ・時 計 の 誤 差 に 分 け られ る 、 衛 星 位 置 と衛 星 時 計 誤 差 を 求 め る た め に 、 航 法 メ ッセ ー ジ の 一 部 で あ る放 送 暦 が 利 用 さ れ る。 放 送 暦 は も と も と一 般 ユ ー ザ ー 向 け 単 独 測 位 用 の 衛 星 軌 道 情 報 で あ り、 現 在 の 精 度 は 衛 星 位 置 で 数m、 衛 星 時 計 誤差 で10nsec程 度 の 値 で あ る 。 こ の 誤 差 を低 減 す る た め に よ り高 精 度 な 精 密 暦 を利 用 す る 。

精 密 暦 と は全 世 界 の 観 測 局 網 を使 っ て 後 処 理 解 析 に よ り求 め られ た 衛 星 軌 道 お よ び推 定 値 か ら 構 成 され る 。IGS(lnternationalGPSSystem>で は提 供 さ れ る ま で の 期 間 や 精 度 に よ っ て 複 数 の 種 類 の 精 密 暦 を 提 供 して い る 。 以 下 の 表3に そ れ ぞ れ の 概 要 を 示 す 。 本 研 究 で は 最 も 高 精 度 な Finalを 使 い後 処 理 解 析 を行 う。

表31GS精 密 暦 の 概 要(出 典[10) FinalRapidUltra.rapid

(最終 暦)(速 報暦)(超 速 報暦)

決定1予報値 決定値 決定値1決 定値

1

予想値

遅れ時間 12‑18日

1

17‑41時 間3‑9時

i

1

即時

提供頻度 週 ご と

1

日 ご と6時 問 ご と1

1

時間間 隔

輔[、5min、5皿in 15min

時記5m血15m㎞

1

15min

I

精度

軌道 一2,5cmi‑2.5cm

ll

‑3・m」‑5・m

1 75p呂(RMS)75p8(RMS)1 150p8(IU江S)3n呂(RMS)i

1時 計1

!1 20P・(SD)120P・(SD)150P・(SD) 1.5ns(SD)i

2.3.2電 離 圏 遅 延

地 球 上 空 、約50kmか ら約1000kmに 広 が っ て い る電 離 層 は 電 離 され た 気 体 の 存 在 す る領 域 で あ る 。GPS信 号 が 電 離 圏 を 通 過 す る と き に 受 け る 影 響 を 電 離 圏 遅 延 と呼 ぶ 。 電 離 は 太 陽 放 射 に よ っ て 引 き起 こ され 、大 気 中 の 電 子 密 度 は 日 ご とで も季 節 や 太 陽 の11年 周 期 に よ っ て も大 き く変 化 す る 。

GPS信 号 が 電 離 圏 を 通 過 す る とき 屈 折 に よ り伝 搬 速 度 が 変 化 す る 。電 離 圏 内 で の 信 号 の伝 搬 速 度 は そ の 信 号 経 路 に お け る 全 電 子 数(TEC=TotalElectronContent)に 依 存 して い る 。TECは 離 圏電子 密度 凡 を電 波伝 搬 経路 に沿 っ て積 分 した値 と して次 式で 表 され る。

TEC一 卿 (2‑8>

(17)

また電離 された気体 は電波にとって分散性媒質であり、電離圏内で屈折率は電波の周波数 に依 存 す る 。 電 離 圏 遅 延 量 はTECと 周 波 数 の 関 数 と して 近 似 で き 、L1,L2の 電 離 圏 遅 延igl,,1,は 次 式 で 表 さ れ る 。

40.3

1匙TEC

(2‑9)40 .3TEC

∬・鴬 ガ

ニ 周 波 以 上 の 観 測 値 が 得 られ る 場 合 には 、 これ ら を線 形 結 合 す る こ とで 電 離 圏 の 影 響 を 消 去 す る こ とが 可 能 にな る 。 こ の 線 形 結 合 は 電 離 圏 フ リー 線 形 結 合 と 呼 ばれ 、 精 密 単 独 測 位 で も利 用 さ れ る 。 詳 細 につ い て は 第3章 に 記 す 。

2.3.3対 流 圏 遅 延

GNSS信 号 の 電 波 が 大 気 中 を 通 過 す る と き に 受 け る影 響 を 対 流 圏 遅 延 と呼 ぶ 。 対 流 圏 遅 延 は 、 電 波 が 大 気 中 を 通 過 す る 際 に真 空 中 よ り も 減 速 され るた め に見 か け 上 の 伝 搬 経 路 が 伸 び る 効 果 と、

伝 搬 経 路 が 曲 率 を 持 つ た め に 実 際 の 経 路 が 直 線 よ り長 くな る 効 果 に 起 因 して い る 。

対 流 圏 で の 電 波 の 伝 搬 は 周 波 数 に依 存 しな い た め 、 電 離 圏 の 場 合 の よ う に二 周 波 を 使 っ て 影 響 を 除 去 す る こ と は 出 来 な い 。 対 流 圏 遅 延 は 乾 燥 大 気 に起 因 す る 静 水 圧 遅 延 量 と水 蒸 気 に起 因 す る 湿 潤 遅 延 量 に 分 け られ 、 そ の 大 き さ は 天 頂 方 向 で 静 水 圧 遅 延 量 が2.1m〜2.3m程 度 、 湿 潤 遅 延 量 が5〜40cm程 度 で あ る 。

天頂方向

静 水 圧 遅 延 量 210〜230cm

湿滴 遅延重 5〜40㎝

図2.4静 水 圧 遅 延 量 と湿 潤 遅 延 量

(18)

対 流 圏 遅 延 量Tは 天 頂 方 向 の 遅 延igTZと マ ッ ピ ン グ 関 数 と 呼 ば れ る 仰 角 依 存 関 数 〃2(el)を 乗 じ る こ と で 表 現 で き る 。

T=T=m(el)

(2‑10) 二 巧,21"1,(el)+τ1〃 へ,(el)

こ こ でTh:,mi,(el)は そ れ ぞ れ 天 頂 方 向 の 静 水 圧 遅 延 量 と マ ッ ピ ン グ 関 数 τ1,mMJ(召 ∬)は 天 頂 方

向 の 湿 潤 遅 延 量 と マ ッ ピ ン グ 関 数 で あ る 。 マ ッ ピ ン グ 関 数 は 次 式 で 表 せ る 。 α1

+

1+

1+cm(el)

=(2・11)

sin(el)+ α

sin(el)+

sin(el)+c

係taa,b,eは マ ッ ピ ン グ 関 数 の パ ラ メ ー タ で あ る 。 マ ッ ピ ン グ 関 数 に は 過 去 多 数 の 研 究 が あ る が 、 現 在 最 も 一 般 的 に 利 用 さ れ て い るNMFマ ッ ピ ン グ 関 数 を 用 い る 。

次 に天 頂 方 向 の 静 水 圧 遅 延 量 お よ び 湿 潤 遅 延 量 を 求 め る の に 良 く使 わ れ るザ ー ス タ モ イ ネ ン モ デ ル を以 下 に 示 す 。

O.0022768」p

男∫=1‑0.00266cos2eP‑2.8x10‑3h

(2‑12)

・22768e・ 〔1255,0+O.05〕

この モ デ ル は 地 上 の 気 象 デ ー タ か らそ れ ぞ れ の遅 延 量 を推 定 す る も の で 、 こ こで 各 パ ラ メ ー タ は 以 下 の 通 りで あ る.

P:受 春 礎 砿 置 の 鉦[hPa]

hl受 存 麓 砿 置 の 辮[凋

OP=二妥店「礎 砿 置4)綴[dθ ヨγθθ]

T:受 存 礎 砿 置 の気 耀[K]

θ=7f(三蒸姜τ分 圧[九Pα1

(19)

第3章 精 密単独測位

3.1精 密 単 独 測 位 の概 要

精 密 単 独 測 位 とは 、1台 の 受 信 機 に よ るGPS衛 星 の 搬 送 波 位 相 観 測 値 を 主 と して 使 っ た 測 位 技 術 で あ る.衛 星 軌 道 ・時 計 を既 知 と して 固 定 し複 数 衛 星 の 測 位 信 号 観 測 値 を使 っ て 受 信 機 位 置 と 受 信 機 時 計 誤 差 を 推 定 す る 。 単 独 受 信 機 で 解 析 を 行 う単 独 測 位 に 対 して 、 基 準 局 を 設 け て2つ 受 信 機 間 お よ び 衛 星 間 で 二 重 差 観 測 値 を 生 成 して 解 析 を 行 う測 位 法 を 相 対 測 位 と呼 ぶ 。 精 密 単 独 測 位 で は 差 分 計 算 を 行 わ な いた め 、 主 要 誤 差 で あ る衛 星 、 受 信 の 時 計 誤差 や 電 離 圏 遅 延 、 対 流 圏 遅 延 に加 えて 、 相 対 測 位 で は 無 視 す る こ とが 多 い精 密 な 補 正 事 項 を 考 慮 す る 必 要 が あ る.以 下 に 精 密 単 独 測 位 の 計 算 手 法 を 示 す[9〕[11]。

3.1.1計 算 手 法

二 周 波 のGNSS受 信 機 を 仮 定 す る と、 以 下 の4っ の 観 測 方 程 式 が 得 られ る 。

pr=ρ'+cδt‑̀δ"+Il+7'+Pl‑1プ (3・1)

二,pt+cδt‑cδ'̀+、 弓+7「'+P2‑、 (3‑2)

Φ{ニ ρ'+eδt‑c(Stt‑li+τ'+ろ(ni+'1‑lt) (3‑3)

Φ 琶 二 ρ 」+cδt‑cδ'̀一 ノ三+τ'+ろ(nS+i2‑一 一1')

こ こ で 、

痔,P孟 ・疑 備 羅 鋤 醐奮[m】

φ皇,φ皇・綬 迭 波 位 摺 鰐 灘 偬[m】

ρ̀・纏 と 受 耀 御 の 艀 勿 学 的 麟[m】

δ亡=.受 存 槻1碍1計継[8]

δが=纏 僻 詳 誤 差 同

μ 圭 ・震 囎 遅 哲 量[m】

τ̀・ガ 濾 遅 舗[m]

A、,λ2・継 凌 波 長[mI

n{,nS:継 波 砿 御 ア ン ど ギ ュ イ テ ィ[cycte]

ti,iレ 衡 星 位 哲 項 バ イ ア ズ[̀ycle]

11,lz:受 存 麓 位 薇 項 バ イ ア ズ[cycle]

ご=差 還[m/s]

上 付 き'は 衛 星i、 下 付 き1、2はL1、L2周 波 数 を 表 す 。

(3‑4)

(20)

二 周 波 の 観 測 値 を 線 形 結 合 す る こ と に よ っ て 電 離 圏 の 影 響 を 消 去 す る こ と が で き る.こ の 線 形 結 合 を 電 離 圏 フ リ ー 線 形 結 合(IF=1。nosphere‑Free)と 乎び 、 以 下 に 観 測 方 程 式 を 示 すe

Φ」!=毒 Φ{7錫 Φ}

(3‑5)

=ρ'+eδt‑c(St'+Ti+7VIF

ここで

Nir一焉 姻+鳶 ろ@1+1・‑ls)㈹

PPPで は 精 密 暦 を 用 い る こ と で 、 衛 星 の 位 ℃L(xi,Yi,Zi)・ 衛 星 時 計 誤 差 δ〆 を 既 知 の 値 と し て そ

の 他 の 未 知 パ ラ メ ー タ を 推 定 す る 。 拡 張 カ ル マ ン フ ィ ル タ を 使 っ て 推 定 す る 方 法 を 以 下 に 示 す 。

所個 の 衛 星 で 観 測 で き る も の と 仮 定 し て 、 推 定 値 パ ラ メ ー タ ベ ク トル κ を 以 下 と 置 く 。 x=(.x,y,z,δ',T「=,ノvlF,1>7.ジ ・,ノ>1})ア(3‑7)

求 め る 未 知 数 は 四 種 類 に 分 け ら れ 、x,y,zは 受 信 ア ン テ ナ 基 準 位 置(m)、T:は 対 流 圏 天 頂 遅 延 量

(m)、 δ∫は 受 信 機 時 計 誤 差(m)、Nレ は 衛 星iの 搬 送 波 位 相 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ(m)で あ る 。時 刻tkの 観 測 値 ベ ク トル ァ は 疑 似 距 離 観 測 値 お よ び 搬 送 波 位 相 観 測 値 の 電 離 圏 フ リ ー 線 形 結 合 を 用 い て 以

下 の よ う に 表 す 。

ア ニ(Φ}F,ΦiF,…,Φ7},,1「}}・,ノ多,・㍉1『}揖)7(3‑8>

こ こ で 、(DiF,PIFは(3.6)、(3.7)式 か ら 与 え ら れ 、観 測 モ デ ル ベ ク トルhk(x)は 以 下 の よ う に 書 け る 。

ρ1+cδ'‑c(Sti+T1+八 弓F+ltF‑liF

ρ2+cδ'‑cδt2+T2+1〜 「7,+∬1F一

姻=〆 論 噛1}蹴 ∵ズ

ρ2+cδt‑c(St2+T2+PIF‑P;F

ρ 川+cδ ∫‑cδtm+T川+P/F一 ρz島

(21)

偏 微 分 係 数 行 列 丑 億(κ)は

∂乃(κ) 石「

止(エ)=

x̲Xl

ρl x̲x2

ρ2

x‑xm ρ 川 x̲Xl

ρ1 x̲x2

ρ2

x‑xm ρ 脚

アy'z‑ZIl ρ1ρ1 ア ー γ2z‑z21

ρ2ρ2

ア ーym卜z用1

ρ ρ

ア ーY2z‑Z21 ρ2ρ2 ア ーy2卜Z21

ρ2ρ2

ア ーy'nz‑z脚1

ρ 刑 ρ 用

召∬り

加(el2)

御(ε ∬用)

m(elエ)

m(ei2)

脚(ε ∬川)

10…0

01・ ・O

ii㌦.0 00…1

00…0

00…0

00…0

(3‑10>

と な る 。 こ こ で 、 衛 星 位WL(xi,Yi,Z')と 衛 星 時 計 誤 差 δ〆 は 精 密 暦 か ら 求 め るe対 流 圏 遅 延fiTi

は(2・10)式 で 表 さ れ る よ う に 、 天 頂 遅 延 量 と マ ッ ピ ン グ 関 数 を 用 い て 求 め る 。

時 刻 ら の 拡 張 カ ル マ ン フ ィ ル タ の 観 測 更 新 を 以 下 に 表 す 。

£tニ,£,i+」K,(Yk̲h,(£ 島))(3‑11>

PE卜 二(∬‑1r産 」日㌦(2i))P,"・(3・12)

カ ル マ ン ゲ イ ンKギ 観 測 誤 差 共 分 散 行 列Rkは 以 下 で あ る ・

・K、ニ η π ガ(.ip(耶P瑠(」ei)+R、)‑1(3‑13)

Rk=diag(σ1,,σ1、,…,σ レ,σ1,σ},…,σ み)(3・14)

こ こで

舘:翻 躍賭 崩ワfラメータ齪 P冨=翻 躍更新 労欝 値発 分巌痔「 瑞;翻 躍更新憂ノfラメータ縦 P註=翻 揚〔更斯 菱1据定値≠彰ゲ教庁1列

(22)

κ産:カル マン7イ 〃タグイン Rk:翻 鰭 分教劒

時 刻tkか ら 時 刻tk+1へ の 時 間 更 新 は 以 下 の よ う に 表 さ れ る 。

鉱f二 鑑 £二+王 此.1 (3・15)

衆.、=乃 窺1喫+Ck (3‑16)

こ こ で 、

Fk=diαg(1,1、1,0,1,・ ㍉1) 菊配+1ニ(0,0,0,̀δ,0,… ρ)T

qk=diag(0,0ρ,鵡,(亡lc+1‑tk)σ 私0,…,0) Fk・ 骸 微 か6時 彫k+、 へ の 次 蜷 移 庁 列 元肝1=姫 屠1だ お げ る 粥 ノfラ メ ー タ 縦 覆 昌

qk:プOセ ズ ノ イ ズ 紹 蕨 庁 刀

σ7z・ ガ 扮 圏 天 鷹 延 プtr・ を ズ ノfズ 偏 差

以 上 に よ り観 測 更 新 と 時 間 更 新 を交 互 に行 い推 定 値 を 求 め る 。

(23)

3.2対 流 圏 遅 延

3.2.1航 空機 向 け の対 流 圏遅 延 量推 定 アル ゴ リズ ム

対 流 圏 遅 延 量 は 受 信 機 の 高 度 に 依 存 して 変 化 す る た め 、 航 空 機 の 高 度 変 化 に伴 い 大 き く変 動 す る と 考 え られ る[12]。本 研 究 で はJAXA衛 星 測 位 シス テ ム 技 術 ユ ニ ッ トが 開 発 したPPP測 位 解 析 ソ フ トウ ェ アMALIB(MADOCAPPP‑Library)[13]を 用 い る が 、 同 ソ フ トで は 対 流 圏 パ ラ メ ー タ の 推 定 が 地 上 用 と な っ て い た た め 、航 空 機 向 け に 改 修 を加 え る。

地 上 用 で は 、 カ ル マ ン フ ィ ル タ の 時 間 更 新 は

れ  ふ 

Xk÷1=Xk (3・17)

君.戸 町+9, (3‑18)

で 表 さ れ る よ う に 共 分 散 行 列 が 更 新 され て い た が 、 高 度 変 化 に 応 じて 推 定 を 行 う た め に 、 パ ラ メ ー タ の 時 間 更 新 の 際 に 対 流 圏遅 延 モ デ ル に よ り補 正 す る 。

il‑.1=£;+峨 〜1、 バ η 〜、。4,,ノ (3・19)

こ こ で 、Tk。m。lei,ffk.i,,n。d。iは対 流 圏 遅 延 モ デ ル か ら 計 算 さ れ る 時 刻tK,,tk+1に お け る 天 頂 方 向 の 遅 延 量 で あ る 。単 独 測 位 で 得 られ た 時 刻t此,転 、に お け る 受 信 機 位 置(x,y,z),をENU座 標 系(λ,¢功)に 変 換 し 、 式(2.12)の ザ ー ス タ モ イ ネ ン モ デ ル に 代 入 し て 求 め る 。 こ の 際 に 、 観 測 開 始 地 点 の 気 温 、 気 圧 、 相 対 湿 度 も 代 入 す る.

こ う して 計 算 さ れ た 天 頂 方 向 の 遅 延 量 の 時 間 差 分 を補 正 量 顎1 1脚謝 一7翫 。謝 と し図3ユ に示 す ・ 高 度 変 化 が 大 き い と き に モ デ ル に よ る補 正 量 が 大 き くな る よ う に設 計 さ れ て い る.

天 頂 対 流 圏 遅 延 モ デ ル 値 Tlm。d,t

7蘇 。a。t

丁乏+1 ,medet

図3.1対 流 圏 遅 延 モ デ ル に よ る推 定 値 の 補 正

(24)

3.2.2対 流 圏DOP

GNSSに よ る パ ラ メ ー タ の 推 定 精 度 は 計 算 に 利 用 す る 衛 星 の 数 や 配 置 に よ っ て 大 き く 変 化 す る 。DOP(Diluti。nOfPrecisi。n)はGNSSパ ラ メ ー タ の 推 定 精 度 の 劣 化 の 度 合 い を 表 す 指 標 で あ り 、DOPの 値 が 小 さ い ほ ど精 度 が 高 い こ と を 意 味 す る 。DOPは 一 般 に 受 信 機 位 置 や 時 計 誤 差 に 対 し て 利 用 さ れ る が 、 これ を 応 用 した 対 流 圏DoP(TRDoP;TRopospheric

delayDilutionOfPrecision)を 新 た に 提 案 す る 。 対 流 圏DOPは 衛 星 配 置 が 対 流 圏 遅 延 量 の 測 定 精 度 に 与 え る 影 響 を 理 論 的 に 示 す 指 標 で あ る 。 こ の 値 を 参 考 に す る こ と で 測 位 計 算 に 利

用 す る 衛 星 を効 率 的 に 選 択 す る こ と が で き 、 測 位 精 度 の 向 上 を 可 能 に す る と考 え られ る 。 以 下 に 対 流 圏DOPの 導 出 方 法 を 示 す 。

脚 個 の 衛 星 の コ ー ド位 相 を 観 測 で き る と 仮 定 し て 観 測 値 ア 、 未 知 数 κ を 次 の よ う に お く 。

xニ(x,二v,z,δt,7=)T(3・20)

yニ(P,},P,},・ ・㍉1う 摺)T (3‑21)

偏 微 分 係 数 行 列 丑 を以 下 の よ う に与 え る 。

x一 さ1 ρ

一 κチ 禁 川ρ

ア ー

1γ1z一 旱11m(の

ρ ρ

アデzデ1廊

アギz一 黒牌lm(の

ρ ρ

(3・22)

受 信 機iで受 信 し た 衛 星 の 測 位 信 号 の 観 測 値 に 含 まれ る対 流 圏 遅 延 量 は 、(2‑10)式 で 表 さ れ る よ う に 、 天 頂 方 向 の 遅 延 量 に マ ッ ピ ン グ 関 数 を 乗 じ て 計 算 され るeマ ッ ピ ン グ 関 数 畷8の (2‑11)式 よ り衛 星 の 仰 角 か ら 計 算 し、H行 列 に代 入 で き る。

観 測 値 か ら 計 算 値 を差 し 引 い た 観 測 残 差 は κ,ア,石 「 を 使 っ て 以 下 の よ う に 表 さ れ る 。 6y=」H「6x+ε(3‑23)

εは 観 測 誤 差 ベ ク トル で あ る 。

(25)

(3‑23)式 に 対 し 重 み 付 き 最 小 二 乗 法 を 適 用 す る と き 、 最 小 に す べ き コ ス ト は 以 下 で あ る 。

」=(δV‑Hδx)Tc‑1(δy‑Hδx)(3‑24)

こ こ でCは 観 測 誤 差 行 列 で あ る 。 σ ユOl

Oσ2

対 角 成 分 の 観 測 誤 差 砿

σi=(σ1。tse)2+(σ;tttl,、,。 、h)2(3・26)

こ こ で 全 観 測 値 に 対 し て σ1。iseを0.15[m]と し た 。 ま たcrA,,、i,ipatitは観 測 し た 衛 星 の 仰 角 θ[deg]を

用 い て 次 式 の よ う に 表 す[14]。

̲θ

σ1蜘 、=0.13+O.53elo[deg](3"27)

推 定 誤 差 共 分 散 行 列(7をH,Cを 用 い て 以 下 の よ う に 表 すe

G=(HTc'iH)一'1 (3‑28)

衛 星 配 置 に よ る 影 響 、DOPを(3‑28)式 よ り 求 め たG行 列 の 対 角 成 分 で 表 す 。 受 信 機 位 置 や 時 計 誤 差 に 対 す る 影 響 、GDOP,PDOP,TDOPに 加 え て 、 対 流 圏 遅 延 量 に 対 す る 影 響TRDOP を 以 下 の よ う に 定 義 し た 。

GDOP=Gn+G2z+G33+(Y44

P・00P=Gl1+σ ユ+G33

mOP=何

TRDOP=vz;;;

G:Geometrical

P:Position

T:Time

TR=TRoposphere

(26)

3.3搬 送波 位 相 整 数 値 バ イ ア ス 決 定 法

PPPで 用 い る 搬 送 波 位 相 デ ー タ は 不 確 定 な バ イ ア ス(搬 送 波 位 相 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ)を 含 ん で い る 。PPPで は ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 整 数 化 す る こ と が 困 難 な た め 、 実 数 と し て 推 定 す る 手 法 が 一 般 的 で あ る 。 し か し 近 年 、PPP‑AR(AmbiguityResolution)と 呼 ば れ る 整 数 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ

を 解 く 手 法 が 研 究 さ れ て い る 。PPPARに は 世 界 中 の 基 準 局 ネ ッ ト ワ ー ク を 用 い て 推 定 さ れ る 衛 星 ハ ー ドウ ェ ア 位 相 バ イ ア ス が 使 わ れ る 。 位 相 バ イ ア ス の 推 定 手 法 を 説 明 す る 。 現 在 、 複 数 の PPP‑ARの 方 式 が 検 討 さ れ て い る な か で も 代 表 的 なFCB(FCB:FractionalCycleBias)方 式 と IRC(IRC;工ntegerRecoveryClock)方 式 に つ い て 述 べ る 。

表4搬 送波位相整数値バイアス決定のための補強情報の比較(出 典[15D

FCB方

(提 供 機 関)(MADOCA)

ldt,F一 コ ー ド時 計[S】

‑Ll位 相 バ イ ア ス[cyele]

‑L2位 相 バ イ ア ス 【eycle]

免5‑L5位 相 バ イ ア スlcycle]

Idt,, ,一一30[s]

‑5「minJ(iニ1

,2,5)

IRC方 (CNES) δ ちF一 位 相 時 計[s]

‑30同 一1[day]

3.3.1搬 送 波 位 相 バ イ ア ス の 推 定

(1)F℃B方

衛 星 間 一 重 差 ワ イ ド レ ー ン バ イ ア ス の 推 定

(3・1)〜(3.4)式 を 用 い てMellbourne・Wubbena結 合 す る 。

Φ擁=焉 Φ1一 一し≒ 君+瀞

=c{(η1‑ni)一(1111)}」(Pi一 ρD+f・(P2‑pl)

云+乃 云 一 ノ}

(3・29>

衛 星 間 で 一 重 差 を 取 る と 、 受 信 機iバ イ ア ス1,,12,P,,P2が 消 去 さ れ る 。 さ ら に 衛 星 間 コ ー ドバ イ ア ス を 補 正 す る こ と で 、衛 星 一 重 差Mellbourne‑WUbbena結 合 は 実 数 ワ イ ド レ ー ン バ イ ア ス の み で 表 せ る 。

(27)

こ こ で 上 付 き ガ,ノは衛 星 ∫と衛 星 ノ間 の 一 重 差 を 表 す 。 ま た ワ イ ド レー ン の 波 長 鰯,ア ン ビ ギ ュ

イ テ ィ η説,衛 星 位 相 バ イ ア ス1認 は 以 下 で あ る 。

c 藁f=η1・1一 ηを',lvatニ11"一'を ノ(3‑31)

砺=

.后

実 数 ワ イ ド レ ー ン ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 次 式 で エ ポ ッ ク ご と に 計 算 す る 。

わ競=Φ 協(3‑32) 編L

全 エ ポ ッ ク の 平 均 値 を実 数 ワイ ド レー ン ア ン ビギ ュ イ テ ィ の 推 定 値 と して 以 下 の よ う に 表 す.

砺=く わ慾 〉(3‑33)

こ こ で 佑 島 は エ ポ ッ ク 丸の 実 数 ワ イ ド レー ンア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 表 す 。 次 に 姥 五の 小 数 部 分 の 平 均 を 、 ワ イ ドレー ン バ イ ア ス と して 計 算 す る 。

碗=〈 加 醐(3‑34)

ゐ競 を 四 捨 五 入 に よ り最 も近 い 整 数 値 に変 換 す る 。

二r・und(励(3‑35)

を フ ィ ッ ク ス 解 とす る か ど うか を 以 下 の 確 率 尾 で 決 定 す る 。

弓=1一 書 匝 〔i一わ一nl万

σ 〕一イ+鴇 ヂ1〕](3・36>

ここで

ecef(x)=毒 レ'(3‑37)

(28)

衛 星 間 一 重 差 ナ ロ ー レ ー ン バ イ ア ス の 推 定

推 定 し た 実 数 ワ イ ド レ ー ン ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 用 い て ナ ロ ー レ ー ン バ イ ア ス を 推 定 す る.電 離 圏 フ リ ー 観 測 結 合 の ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ 項 ノ〉;Fを 次 の よ う に 定 義 す る 。

1>=IF=4blF(3‑38)

外 は 電 離 圏 フ リ ー 結 合 さ れ た 実 数 ア ン ビ ギ ュ イ テ イ で あ る ・(3‑6)式 の 左 辺 を ろ で 括 り 、 ワ イ ド レ ー ン と ナ ロ ー レ ー ン ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ で 表 す よ う に 次 の よ う に 変 形 す る.

峠 デ 〆 わ1一ぞ 〆 房

(3‑39)

=4〔歪 憩 一メ 今 ・6圭〕‑a〔

ズ転 わ翫+≠ 与 わ玩〕

こ こ で 財=n{+∬1‑∬1,bi=ni+∬2一

と す る と 、(3‑38)式 と(3‑39)式 よ り わIFは

ん ら

わ紘+ わ距

̀(3‑40)b}F=f ,2‑f,2

五+乃 と 表 す こ と が で き る 。

3.1,1項 のPPP計 算 手 法 と 同 様 に 電 離 圏 フ リ ー の ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ を 実 数 と し て 推 定 し 、 求 め た 実 数 ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ をb]Fと す る 。衛 星iと 衛 星 ノ 問 の 一 重 差b}kiと 、 式(3‑35)で 推 定 し た 整 数

ワ イ ド レ ー ン ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ 覗 を 使 っ て(3・40)式 よ り 一 重 差 の 実 数 ナ ロ ー レ ー ン ア ン ビ ギ ュ

イ テ ィ が 次 の よ う に 表 さ れ る 。

6緩 」 尭乃 δ認鴇 鰯(3‑4・)

衛 星 間 の ナ ロー レ ー ン ア ン ビギ ュ イ テ ィ の 小 数 部 分 は ワ イ ド レー ン と比 べ て 安 定 し な い た め 短 時 間 の デ ー タ で 平 均 値 を 取 り、 実 数 ナ ロー レー ン ア ン ビ ギ ュ イ テ ィ の 推 定 値 とす る 。

6kl一 偏 〉(3‑42>

実 数 ナ ロ ー レ ー ン ア ン ビギ ュイ テ ィ 推 定 値 わ規 の 小 数 部 分 の 平 均 を 、 ナ ロ ー レー ンバ イ ア ス と し て 計 算 す る 、

参照

関連したドキュメント

IALA はさらに、 VDES の技術仕様書を G1139: The Technical Specification of VDES として 2017 年 12 月に発行した。なお、海洋政策研究所は IALA のメンバーとなっている。.

「系統情報の公開」に関する留意事項

アクセス道路の多重化・道路の補強 工事中 通信設備の増強(衛星電話の設置等) 完了 環境モニタリング設備等の増強・モニタリングカーの増設 完了 高台への緊急時用資機材倉庫の設置※

7.2 第2回委員会 (1)日時 平成 28 年 3 月 11 日金10~11 時 (2)場所 海上保安庁海洋情報部 10 階 中会議室 (3)参加者 委 員: 小松

1 昭和初期の商家を利用した飲食業 飲食業 アメニティコンダクツ㈱ 37 2 休耕地を利用したジネンジョの栽培 農業 ㈱上田組 38.

Google マップ上で誰もがその情報を閲覧することが可能となる。Google マイマップは、Google マップの情報を基に作成されるため、Google

※お寄せいた だいた個人情 報は、企 画の 参考およびプ レゼントの 発 送に利用し、そ れ以外では利

(今後の展望 1) 苦情解決の仕組みの活用.