政治的経済的圧力と不干渉の原則(一)
著者 松田 竹男
雑誌名 靜岡大学法経研究
巻 25
号 1
ページ 53‑71
発行年 1976‑09‑20
出版者 静岡大学人文学部
URL http://doi.org/10.14945/00008629
政治的経済的圧力と不干渉の原則二︶
松
田
竹
男
はじめに
1 憲章第二条四項による政治的経済的圧力の禁止
一 諸国家の基本的立場
一一︷霞8の定義をめぐって
三 小括︵以上本号︶
H 政治的経済的圧力と不干渉の原則
孤 結びにかえて1独立権の再検討
はじめに
国連憲章第二条四項は︑加盟国が他国の領土保全や政治的独立に対して武力を行使し︑あるいは武力によって威嚇する
ことを禁止している︒国連憲章の予定した集団的安全保障体制が充分に機能していない今日︑事実のレベルにおいては武
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 五三
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 五四
力による威嚇や武力の行使が行われる可能性は否定しえないが︑少なくとも国際法規範のレベルにおいては︑国家の独立
は武力による侵害からは充分に保護されていると言えるだろう︒
しかし︑第二次大戦後独立を達成したアジア・アフリカ諸国やラテソアメリヵ諸国にとっては︑武力による威嚇又は武
力の行使が禁止されたからといって︑それだけで彼らの国象的独立が完全に保護されていると言うことはできなかった︒
なぜなら︑これらの諸国にとっては政治的あるいは経済的な圧力もまた︑武力による威嚇や武力の行使と同様に︑場合に
よってはそれ以上に︑彼らの国家的独立に対する脅威となりえたからである︒周知のようにこれらの諸国は︑法的には一
応独立しているとはいえ︑法的独立を現実のものにするための政治的経済的条件を欠いていた︒経済的には︑彼らはいず
れも低開発状態におかれ︑旧植罠地本国や欧米の先進資本主義諸国に対して強い従属状態におかれていたから︑経済援助
の停止とか主要特産品︵しばしば彼らの唯一の外貨獲得手段である︶の輸入停止という圧力に対しては︑彼らは特に弱い
立場におかれていたのである︒政治的には︑たとえば彼らのうちのいくつかは帝国主義諸国との軍事同盟や政治的共同体
に加入させられているが︑それらは帝国主義諸国が彼らの国内問題に介入するための絶好のかくれみのとなっていた︒か
くして︑アジア・アフリカ諸国やラテソアメリカ諸国は︑その国家的独立を擁護するためには︑武力による侵害だけでな
く︑政治的経済的圧力による侵害とも闘わなければならなかったのである︒
ところで︑これらの諸国が政治的経済的圧力による侵害からその国家的独立を擁護するために行った活動は︑次の二つ
の方向に向けられていた︒第一は︑政治的経済的圧力の行使を可能にするような低開発状態そのものを解消することであ
った︒天然資源に対する永久的主権という概念がそのための強力な理論的武器となっていることは周知のとうりである︒
第二の方向は︑政治的経済的圧力の違法性そのものを国際法上確立することであった︒本稿の関心はもっぱらこの第二の
方向に向けられている︒
さて︑政治的経済的圧力の違法性については︑これまでも問題にされなかったわけではない︒のちに見るように︑伝統
的国際法においてもまた︑政治的経済的な手段によって干渉行為がなされうることは認められていた︒国家の実行におい
ても︑今世紀初頭以来ラテンアメリカ諸国は︑政治的経済的圧力の行使を含む一切の干渉行為の禁止を主張し︑いくつか
の国際法的文書にそれを挿入することに成功してきた︒ちなみに︑こうした努力の頂点に位置するOAS憲章は︑次のよ
うに規定している︒
第一八条 国又は国の集団は︑理由のいかんを問わず︑直接又は間接に︑他の国の国内又は対外の事項に干渉する権利
を有しない︒この原則は︑国の人格又はその政治的︑経済的及び文化的要素に対する武力のみでなく他のいかなる形
式による干渉又は威嚇の試みも禁止するものである︒
第一九条 国家は︑他の国の主権意思を強制し︑それによって何らかの利益を得るため︑経済的若しくは政治的性質を
有する強制手段を用い又は用いることを奨励してはならない︒
アジア・アフリカ諸国もまた︑バンドソ宣言や非同盟諸国首脳会議のベルグラード宣書・カイ㍑宣言︑OAU憲章など多
数の文書で︑政治的経済的圧力の違法性をうたってきた︒こうした主張は国連の場においても繰返され︑国連総会も一九
六五年の不干渉宣言︵総会決議二=一=︵δ0︶や一九七〇年の友好関係宣言︵総会決議二六二五︵区×<︶︶において︑政
治的経済的圧力の行使を非難するに至ったのである︒
こうした経過にてらしてみれば︑とりわけ友好関係宣言が国連憲章の有権的解釈として定着しつつある今日の状況を考
慮するならば︑政治的経済的圧力の違法性が実定法化しつつあること︑少なくとも政治的経済的圧力の行使が武力による
威嚇又は武力の行使を伴わないが故にすべて合法であるとは考えられていないことは確認できるように思われる︒
しかしながら︑政治的経済的圧力を禁止するさいには︑武力による威嚇又は武力の行使を禁止する場合には見られない
政治約経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 五五
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 五六
複雑な問題が生じてくる︒なぜなら︑政治的経済的圧力の問題は︑それがまさに圧力として機能しうるような国際関係の
あり方そのもの︑さらにはそれを圧力として認識しうるような国内体制のあり方と密接に関連しているからである︒たと
︑兄ば︑武力による威嚇又は武力の行使を禁止する場合には︑武力の行使というそれ自身非日常的な行為類型そのものが禁
止の対象とされているのに対して︑政治的経済的圧力を禁止する場合には︑禁止の対象となる行為は︑それ自身抽象的に
取りだして見れば必ずしも違法な行為ではない︒政治的経済的圧力の代表的な手段とされている経済援助にしても︑それ
を与えあるいは打切ることは︑特に条約上の義務に反しないかぎりは︑決して違法ではない︒問題は︑それが特定の意図
︐条件の下において圧力として機能しうるということなのである︒ここでは︑経済援助を圧力として機能せしめるような
国際関係のあり方自身が問われざるをえないであろう︒さらにいえば︑政治的経済的圧力の行使は︑形式的には被害国の
イニシアチブで行われることが少なくない︒経済援助を得るために被援助国が最初から援助国の意図に迎合する場合など
がそれに該当する︒ここでは︑被援助国の主体性︑そしてそれを支える国内体制そのものが問題にならざるをえないであ
ろう︒ 要するに︑政治的経済的圧力の問題は︑法と政治を峻別し︑国際関係と国内体制を峻別するかぎりは︑決して把握する
ことのできない問題なのである︒いいかえれば︑それは︑国家の﹁独立﹂ということの意味を問い返さない限り答えられ
ない問題なのである︒筆者の究極的な問題関心もまたこの点にある︒こうした目的が本稿においてどれだけ達成されてい
るかははなはだ心もとないところであるが︑その点の検討に入る前に︑まず︑アジア・アフリカ諸国がどのような理論構
成によって政治的経済的圧力の違法性を主張しているのかを概観しておこう︒
1
憲章第二条四項による政治的経済的圧力の禁止
アジア・アフリカ諸国やラテソアメリカ諸国は︑どのような理論構成によって政治的経済的圧力の違法性を主張したの
であろうか︒また︑社会主義諸国や西欧の先進資本主義諸国は︑それに対してどのような態度を示したのであろうか︒こ
れらの点を最も理論的な形で示したのは︑友好関係宣言の起草過程とりわけ友好関係委員会における議論であったように
思われ郁以下杢早では・葦資料紹介的にはなるが・友好関係委員会における議論を素材として︑政治的讐的圧力の
違法性をめぐる理論構成を見ることにしよう︒もっとも︑友好関係委員会では︑政治的経済的圧力の問題は︑蕩器讐◎H
器oo︷8吋8禁止の原則および不干渉原則の相方との関連で論じられている︒このうち︑不干渉原則との関連で行われ ︵2︶た論議についてはすでに別稿で紹介したので︑ここではもっぱら鋳器纂o同億器◎鵠◎器①禁止原則との関連で行われた議
論をとりあげることにする︒
︵1︶ 政治的経済的圧力の違法性の問題は︑条約法に関するウィーン条約第五二条の起草過程においても論議された︒国際法委員会
草案では本条は︑..︾↓畠髄帯騨くo凱蹴闘窃oo潟o﹃巴o郎り器げ①窪鷲oo鶏o山び団窪Φ静8鉾o目屋①o幽︷o器oぎく一〇賦江o鶏o︷
簿⑦黛冒9鷲窃o︷汗①Ω麺縁滞円鑑讐od鉱お傷影簿瓢◎冨.︑と規定されていたが︑アジア.アフリカ等輔九ヶ国は︑草案の︷o同8
という語のあとに︑..貯oご蝕コぴq⑦8郎o巳oo同娼&口$一鷺霧゜・¢屋..とつけ加えるよう提案した︵︾\OO之搾ω⑩\ρく劉戴\図のく
く○︒量H︶︒こうした提案が︑憲章第二条四項によって禁止された行為の中に政治的経済的圧力が含まれているという解釈に依
拠していることは︑言うまでもなかろう︒しかし︑ここでは︑条約の無効原因として議論されているために︑政治的経済的圧力
の違法性そのものが十分に審議されたようには思われない︒先進資本主義諸国は︑政治的経済的圧力の違法性を棚上げして︑
﹁条約関係の安定﹂を理由として︑それに反対することができたからである︵たとえばオラソダ代表の発雷d良8瓢2舞ざ霧
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 五七
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 五八
〇8す窪8窪蕾ピ碧゜隔ぜ婁︸のμ一噛・冨霧一β○窪︒難図Φ︒︒触實ωにヨヨ鈴蔓㌘8昆の︒h捧Φ鍾①轟螢濤φ口湿轡q︒・㊤乱︒︷
酔剛悉ヨ魯膏鵬︒臨夢のO◎ヨヨ隷霧象汗①名ぎ矧︾やb︒刈9娼爲飴﹄ピ︶︒なお﹁国家の経済的権利義務憲章﹂︵国連総会決議三二
八一︵図図舞︶︶の第三二条も︑政治的経済的圧力の禁止を規定している︒
︵2︶ 拙稿﹁不干渉原則の新展開ω・㈲﹂︑名古屋大学﹃法政論集﹄第五九︑六〇号︒
一 諸国家の基本的立場
アジア・アフリカ諸国は︑政治的経済的圧力の違法性を︑何よりもまず国連憲章第二条四項の解釈として主張した︒す
なわち︑憲章第二条第四項によって禁止された夢器無霞屋⑦o鎗霞8には︑武力による威嚇や武力の行使だけでなく︑
政治的経済的圧力による威嚇やその行使も含まれるとするのである︒一九六四年の友好関係委員会に提出されたガーナ︒
インド・ユーゴ共同提案は︑憲章第二条四項で使われている施o円8という語は︑﹁いずれかの国の領土保全又は政治的独 ︵1︶立をおびやかすような効果をもつ︑その他の︵武力以外のー1引用者︶形の圧力﹂を含むものであると規定していたし︑
一九六六年会期に提出されたアジア・アフリカ等一一ケ国提案も︑︷o鴇8という語を﹁政治的および経済的性質の圧力を
含めて︑いずれかの国の領土保全又は政治的独立をおびやかすような性質をもつ︑すべての形の圧力﹂を含むものと解し ︵2︶ていた︒
次に︑ラテンアメリカ諸国と社会主義諸国であるが︑これらの諸国は政治的経済的圧力の違法性を主張する点で鳳アジ
ア・アフリカ諸国と同様であるが︑必ずしもそれを憲章第二条四項と結びつけてはいなかった︒たとえば︑社会主義諸国
の見解を代表するものと思われるチェコ提案︵一九六四年会期︶は︑﹁国家は︑いずれかの国の政治的独立又は領土保全に ︵3︶対する経済的・政治的又はその他の形の圧力を慎まなければならないしと規定するのみで︑憲章第二条第四項との関係を
明示してはいなかった︒またソ連は︑︑政治的経済的圧力の禁止という考えが採択されるのであれば︑それをまH8という
語の解釈として規定するか︑それともチェコ提案のように別個のパラグラフで扱うかは大した問題ではない︑と述べてい
︵4︶た︒他方︑ラテソアメリカ諸国は︑政治的経済的圧力の違法性を強調しつつ︑それを憲章第二条囚項の解釈として展開す
ることには明示的に反対していた︒ラテソアメリカ諸国によれば︑憲章第二条四項と第五一条は密接不可分な関係にあ
り︑憲章第二条四項における禁止の範囲を拡大することは︑同時に第五一条による自衛権行使の可能な範囲を拡大するこ ︵5︶とになるからである︒たとえば︑メキシコ代表は次のように述べている︒
﹁わが代表団の主要な関心は︑第五一条の条項にできるだけ厳格な解釈を与えることである︒いかなる場合においても
武力以外の行為が自衛を正当化してはならない︒しかしながら︷霞8の行使を禁止した第二条四項は︑その禁止に対す
る例外すなわち自衛を規定した第五一条と関連しており︑8増8の意味のどのような拡張も間接的に第五一条の適用に
影響を与えるであろう︒それゆえ︑略自8と鴛窮践ぽまΦは同じ意味ではなく︑また︑そのこと︵政治的経済的圧力
の違法性t引用老︶について法的見地からのいかなる問題もないとはいえ︑︷o器oという概念のなかに武力とは縁遠
い要素を持ちこむ習慣がしだいに成長し︑第五一条の厳格かつ制限的な意味が時とともにあいまいになる危険性が存在
する︒﹂
かくしてラテンアメリヵ諸国は︑不干渉原則との関連で政治的経済的圧力の違法性を主張しつつも︑憲章第二条四項の
解釈に関しては次に述べる西欧諸国と同じ態度をとっていたのである︒
最後に︑西欧諸国は政治的経済的圧力の違法性を明記すること自身に極めて消極的であった︒これらの諸国が憲章第二
条四項にいう︷霞8を武力に限定して理解していたことは︑のちに詳述する通りである︒西欧諸国は︑さらに︑政治的経
済的圧力の違法性を不干渉原則との関係で規定することにも消極的であった︒たとえば︑一九六四年会期におけるイギリ
ス提案は︑不千渉原則に関して﹁すべての国家は︑国際法にしたがって他国の享受する権利を尊重し︑他国の国内管轄権
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 五九
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 六〇 ︵6︶内の事項に対する干渉を慎む義務を有するLと規定し︑そこで言う﹁干渉﹂とは二般に︑強制的又は命令的介入︵ぽ89窪の ︵7︶霞岳︒雷8臨銑駐帯鳳①H窪8︶を意昧するLと獄メントしていた︒ここでは干渉が武力干渉に限定されないことは推測され
うるが︑アジア︒アフリカ諸国やラテンアメリカ諸国が念頭においているような政治的経済的圧力の行使が︑強制的又は
命令的な性格を有するのか否かは明確ではない︒またアメリカは﹁不干渉の義務は︑憲章第二条七項のもとで国連に対し ︵8︶ては明確に課せられている︒しかし︑国家による干渉は︑第二条四項において間接的に扱われているのみである﹂﹁﹃干 ︵9︶渉﹄という語の範囲は︑第二条四項の文言によって示されている﹂として︑干渉を武力干渉に限定しようとした︒もっと
もアメリヵは︑こうした見解は国連憲章の解釈を述べたものであって︑一般国際法上の議論としては︑干渉が武力干渉に
限定されない可能性をにおわせている︒いわく︑﹁違法な干渉は違法なままである︒憲章は国際法のすべてではないので ︵01︶あって︑そこに含まれていない法も法にはちがいない﹂︒とはいえ︑この弁解は︑一般国際法上一定の非武力的干渉が違
法とされていてもおかしくはないという可能性を述べているのであって︑一般国際法上現にそうなっていると述べている
のではないことに注意する必要がある︒
こうして︑政治的経済的圧力の違法性をめぐる友好関係委員会での議論は︑何よりもまず︷霞8という語の理解に関す
るアジア︒アフリカ諸国と先進資本主義諸国との対立を軸として展開される︒そして︑議論の展開のなかで︑政治的経済
的圧力を違法とする理論構成には余り関心を払ってこなかった社会主義諸国は︑︷o需Φという語の理解をアジア・アフリ
カ諸国と共有するようになり︑逆にラテソアメリヵ諸国は︑︷oH8という語の理解および憲章第二条四項の解釈に関する
かぎりで︑先進資本主義諸国と共同戦線をはることになったのである︒友好関係委員会は︑一九七〇年に友好関係宣言の
草案を採択してその任務を了るのであるが︑友好関係宣言は︑結局︑政治的経済的圧力の違法性を不干渉原則との関連で
規定することになった︒もっとも宣言は︑︷霞8という語を︑政治的経済的圧力を含むものと規定していないと同様に︑
それを武力を意味するものとも規定してはいない︒したがって︑アジア・アフリカ諸国的なま村8の解釈は今後もくり返
されるであろうし︑またそうした解釈が国連の場で採択される可能性も一般的には否定されえないであろう︒
︵1︶ ︾\掛ρ=㊤\いδ讐領鏡゜さ︒︵げソ
︵2︶辰く︾○・お隻い罫︒ど鵠R騨bo︵げ︶°共同提案国はアルジ笛リア︑ビルマ︑カメルーソ︑ダホメ︑ガ1ナ︑インド︑ケごア︑ マダ
ガスカル︑ナイジュリア︑アラブ連合︑ユーゴである︒
︵3︶ 脹<︾O環ミい9娼貧鉾↑但し︑政治的経済的圧力の禁止を︑不午渉原則ではなく↓腎Φ鉾o目器ooh︷o村8禁止の原則とし
て規定していることに注意しておく必要がある︒
︵4︶駅く﹀ρ誌黛ω多怒二P嚇芦Hメなお<°国自器$︒メぎ寅冨甑︒郎巴G︒の◎暑ξ碧餌2睾と・︒︒︒︷切︒吋8レ算︒奪弩8巴︾魔簿一哩・・
︾娼μお蕊φやや゜︒◎1°︒鱒は︑政治的経済的圧力の禁止をもっぱら︷負8の解釈として展開している︒
︵5︶諺\諺○嵩り\ω多9鳩や置−峯゜但しチリはアジア・アフリカ諸国と同様の立場をとっていた︒器㊦︾\︾ρ這α\いト︒︒︒・唱貧P
︵鎌ソ
︵6︶ミ︾○同お\い゜︒も鴛餌゜紳
︵7︶ Hび罷﹂Oo旨ヨΦ9貧メ娼賛欝︵bQソ
︵8︶ ㌧<諺ρ昌ミω〆b︒ρやc◎°
︵9︶﹀\諺O°嬬O\野鱒①も貧鋤︵も︒ソ
︵10︶ ㌧<>O°雛り\ω図゜ω鉾や愚c心゜
二 ︷o壇8の定義をめぐって
さて︑アジア・アフリカ諸国は︑憲章第二条四項にいう︷自8が武力に限定されていないとするその主張の根拠とし
て︑次のように主張した︒ ﹁私の意見によれば︑第二条四項は武力︵胃ヨ鼠協o冠8︶の行使に限定されてはいない︒もし
そうであれば︑憲章の起草者たちは︑第四六条においてそうしたように︑その言葉︵鎗日銭︷自8ーー引用者︶を使うこ
. 政治的経済的圧力と不干渉の原鄭︵一︶ 六一
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 六二
とができたからであきつまり・国連憲章篠︒§の他に鎖量①伽讐︒という語をも鯖しており︑武力を指す場合
には貧昆︷°§と明記しているから︑単に︷・§という場盒は︑武力だけでなく政治的経済的力も婁れるというの
である・しかし・このよ農立論が妥当するためには︑国連憲章が穿①と琶¢負︒・︒Φを厳格に使いわけており︑武
力を指す場合には必ず慧箋・§と表現し︑穿①という表現によって武力を意味している箇所が存在しない︑とい
うこと釜明されなければならない・果して︑そう考えられるであろうか︒先霧奎義諸国の反論はまさに.あ点をつ いている︒オーストラリア代表は次のように述べている︒
﹁わが代表団の見解によれば・憲章第二条四項において鶏滲a︷o鷲oではなく︷︒H︒⑳という語が使われたということ
は・何ら決定的なものではない・§器臨︒§という言護璽畢に二回でてくる︒面は第四四条において︑もう一
回纂二条四項においてである・第四四条においては︑この言覆武力以外の何物をも意味しておらず︑第二条四項に
おいてはそれに別の意味を与えなければならない十分な理由は存在しない︒﹂
この反論は・響におけゑ・§と効同昆臨︒§の使い分けが厳套ものではないという点に関しては完壁なような
思われる・じっさい・この点に関する有効隻批判は︑アジア・アフリカ諸国によっても︑社会嚢諸国によっても行わ
れていない・しかしながら・第四四条において︷︒§が§§︒H8を意味していたからといって︑﹁第二条四遷お
いてはそれに別の意味を与えなければならない+分な理由は在存しない﹂と .いきれるのか否かは︑少なくともアジア.
アプリ藷国や社奎義諸国にとそ躊題であった・それゆをれらの諸羅︑憲墓体の晶潔擢てらして鑛
すれば・少なくとも第二条四覆いう︷・§については︑政治的経済的圧力を含むものと解するのが妥当だ︑と妻する
ことができた・こうした立論をすれば︑第二条四項でい烹︒§が政治的経済的圧力を含むことを歴史的論理的に証明す
る必要はなくなる︒ここでは・第一に︑政治的経済的圧力の行使が友好的な国際関係を霊溜し︑それを禁止することが憲章
の臼的や原則と両立するものであること︑第二に︑憲章第二条四項にいう︷霞8が武力に限定されていないこと︑換言す
れば︑第二条四項の臨o誘Φに政治的経済的圧力を含めたとしても憲章全体の構成と矛盾しないこと︑の二点が立証されれ ︵3︶ば十分である︒次に紹介するユーゴ代表の発言はまさにこうした論理に依拠するものといえよう︒いわく︑
﹁たとえ憲章の起草者たちが︑幽oH8という語を使用するに際して無日の篇︷oH8を念頭においていたとしても︑そう
した解釈に固執するのは賢明ではないだろう︒⁝⁝もし憲章第二条四項がそうした目的︵憲章採択後に樹立された国際
関係の強化という目的ー引用者︶に奉仕すべきであるならば︑それは︑あらゆる形の匪お魯oH器①o︷︷o旨のをカ
バーするように解されるべきである︒さらに︑施霞8という概念の解釈は︑憲章の前文や第琳条に示された国連の目的
から切りはなされえない︒これらの目的を害する行為や︑ ﹃いずれかの国の領土保全又は政治的独立﹄に反する行為
は︑すべて夢器舞霞富⑫o︷︷霞8に訴えたものとみなされるべきである︒し
さて︑こうした主張に対抗するためには︑先進資本主義諸国は︑憲章第二条四項にいう︷霞8がg︒H讐o幽︷霞8に限定
されていることを︑いいかえれば︷o目①に政治的経済的圧力を含めることが憲章全体の構成と両立しえないことを立証し
なければならなかった︒もちろん︑先のユーゴ代表の発言は︑国連の目的に反する行為をすべて違法化するという点で一
つの飛躍を含んでいたから︑その点をつくことも論理的には可能であったろう︒しかし︑そうした形の反論は︑国連のよ
うな舞台では︑ともすれば政治的経済的圧力を正当化するものとうけとられがちであるため︑戦術的にみて不可能であっ
た︒ 憲章第二条四項にいう︷霞8が費ヨ︒傷︷oH8に限定されていることを立証するため︑先進資本主義諸国が最大の拠り
どころとしたのは︑サソフランシスコ会議におけるブラジル修正案の否決という事実であった︒アメリカ代表は次のよう ︵4︶に述べている︒
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 六三
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 六四
﹁サンフランシスコにおいて︑ ﹃および経済的措置による威嚇又は経済的措置の行使﹄という文琶を第二条四項につけ
加える旨の提案が︑ブラジル代表団によって提出された︒ブラジルがこのような修正案を出さざるをえないと感じたと
いう事実そのものが︑8吋8という語がどのような意味で理解されていたかを示している︒ブラジル修正案が否決され
たという事実は︑︷自8という語の使用を武力に限定しようという起草者の意図の決定的な証拠である︒﹂
とはいえ︑こうした主張は十分な証明にはなっていなかったし︑また本来なりえるものでもなかった︒なぜなら︑第︸
に︑ある提案の否定は必ずしもその提案の内容の否定を意味しないからである︒ユーゴ代蓑は︑次のようにこの点をつい ︵5︶ている︒
﹁サソフランシスコ会議においてブラジル代表団が憲章第二条四項に対する修正案を提出した時︑それは実際には第二
条四項がカパーしている簿同窪酔◎鴎彊器鼠臨o誘oの問題を干渉の問題と関連させようとしたのである︒⁝⁝ブラジル
修正案の提出およびその否決は︷o誉①という語の意味を闘題にしたものではなかった︒その証拠に︑憲章の起草者たち
はこの修正案を否決しておきながら︑︷oH8という語を霞ヨ亀臨霞8でおきかえる必要があるとは考えなかった︒﹂ ︵6︶ ︵7︶ブラジル提案の意図がこのようなものであったか否かは明らかではないが︑同様の主張はインド代表によっても行われて
いる︒第二に︑かりに憲章起草者の意図がアメリカ代蓑の主張したようなものであったとしても︑アジア・アフリカ諸国
や社会主義諸国の主張が現時点において行われるべぎ解釈として提示されている以上︑憲章起草者の意図は本来十分な反
論になりえないものであった︒﹁当時においてはブラジルは投票で敗れたけれども︑しかし当時の国連加盟国は五〇程に
すぎなかったのに︑現在ではそれは一一〇以上に達しているということに留意しなければならない︒これらの新しい票の ︵8︶いくらかを加えるならば︑状況は疑いもなくブラジル提案に有利なように逆転しえたであろう﹂というナイジニリア代表
の発言は︑このことを明白に示したものといえよう︒
かくして先進資本主義諸国は︑憲章第二条四項にいう︷霞8が武力に限定されていることを︑あるいはまた武力に限定
されるべきことを︑他ならぬ憲章そのものの論理構造に依拠して証明しなけれぽならなかった︒この点で先進資本主義諸
国が主張したのは︑先にラテンアメリカ諸国の見解として紹介したような︑第二条四項の意味の拡大が第五一条の自衛権
の拡大をもたらすという見解であった︒憲章第二条四項と第五一条を直結するこのような見解が何入かの国際法学者によ
って主張されていることはたしかであるが︑しかし通説的な見解や国際的実行は︑自衛権の行使を厳格に﹁武力攻撃が発生
した場合﹂に限定しているように思われる︒友好関係委員会においても︑たとえばソ連代表が幕o吋8の広義の︵訂o巴霞︶
解釈が採択されれば︑第五一条で認められている自衛権が経済的強制の場合にも援用されうることになるというグァテマ ︵9︶ラ代表の主張に対しては︑ ﹃武力攻撃が発生した場合﹄の自衛について述べている第五一条自身が答えているLと反論し
ていた︒なお︑この点に関してアラブ連合代表は︑﹁経済的強制の使用は被害国による自衛権の行使を正当化するが︑こ ︵10︶の権利の行使は武力の行使にまで至ってはならない︑とわが代表団は考えている﹂と述べているが︑意味するところはソ
連代表の発言と同じであろう︒ ︵11︶ このほか︑それほど強調されたわけではないが︑次のようなイギリス代表の発言も憲章自身の論理溝造に依拠して
隔霞8鐸鶴︒目津&酬自8を証明しようとしたものと思われる︒すなわち︑
﹁憲章自身が︑経済的圧力を伴った措置と武力の行使を伴った措置との問にある明確な区別を確認するのに役立つ︒第
四一条は︑﹃兵力の使用を伴わない措置﹄の一つとして﹃経済関係の全部又は一部の中断﹄という措置を引用してい
る︒このような重大な措置さえ武力の行使を伴わない措置と考えられているのであれば︑よりおだやかな措置である経
済的圧力が︑いかにして浄器鉾o目塁①︷o吋8の禁止の侵害と分類されうるのか︑理解するのは困難である︒﹂
しかしながら︑この主張は論理的には厳密ではない︒もしこうした主張が可能ならば︑次のような主張もまた可能となる
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 六五
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶六六
であろう︒
﹁安全保障理事会による8需のの使用についての規則を規定するに際して︑憲章第七章は︑非軍事的措置︵第四一条︶
と武力︵第五一条︶の両方を指すために﹃措置﹄という用語を用いている︒かくして︑安全保障理事会がさまざまな
﹃措置﹄として採ることのできる︷oきのは︑武力でもまた第四一条に規定されたような経済的その他の措置でもありう
る︒このことから憲章が︑そして第二条四項が︑武力とその他の︷葭8とを峻別しようとしてはいないことは明白であ錘
このほかに先進資奎義諸国は︑政治的経済的圧力の定義があいまいで乱用のおそれがあると批判してい誕・差れは
︷葭8の解釈には直接には関わらないので︑ここでは省略する︒ ︐
︵1︶ ヶニア代表の発轡憶く湯O・這窃\G◎男・bφ篤騒髭・9
︵2︶ ㌧く誇ρ撮ミω如の嵩や゜建曝︵3︶︾\諺ρにミω即¢も髭゜ 噸
︵4︶ ︾\渉︵︶°這更ω塑$ワ嶺゜
︵5︶㌧く︸ρにミ男︒§膨⑦
︵6︶ サンフラソシスコ会議でラテンアメリカ諸国が︑憲章第二条四項を不干渉原則とリンクさせようとしたことは周知のところで
あるが︑ここで問題となっているブラジル提案の内容が﹁︷o触8という語の意味を問題にしたものではなかった﹂と欝えるか否
か︑明らかではない︒¢°累りρH璽ρ矯くoド9娼やも︒もG魁1も︒ωα︵Ooo韻c︒偽︶娼喩濠c︒︵Uoo°⑩鐘︶を参照︒
︵7︶ミ︸OHお\ω押ωも゜①゜
︵8︶ ︾\跨○二〇\ωヵ゜8℃°b︒騨
︵9︶ミ︾◇にゆ\ω即ぱる゜ド9
︵10︶ ︾\諺ρ昌ミω即G︒Ψ㊤゜
︵11︶ 諺\︾○はミω奔即挙お゜
︵12︶ ︾\︾O目㊤\ω算H彊噸娼掌HOI=°
︵13︶ ︾\︾○・雛ミω搾9娼高継︵日本︶︑ミ︾○置ミω騨鴨ドゴ鳩傷㏄︵オーストラリア︶︑
︾\誤ρ遙蔓ω図・漣い℃餌量漏¢︵フランス︶を参照︒ ︸\諺○°碍q\G離殉蔭駆δ騨℃⇔鑓゜ぴこ蒔︵カナダ︶︑
三 小 括
以上に紹介したような論争は︑オフィシャルなレベルにおいては︑一九七〇年に友好関係宣言が採択されるまで続けら
れた︒先にも述べたように︑友好関係宣言は政治的経済的圧力の違法性を不干渉原則との関連で規定したのであるが︑ア
ジア︒アフリカ諸国は︑政治的経済的圧力の行使が憲章第二条四項によって禁止される夢器舞◎同蕊oo晒ざ零①の中に
含まれるべきだという主張を︑最後まで放棄しなかったのである︒
ところで︑このようなアジア︒アフリカ諸国の主張は︑それが解釈論であることを自覚したうえで展開されていた︒先
進資本嚢諸国は︑そうしたアジア・アフリカ諸国の主張蛮隠章の解釈ではなく改訂にあたると批判してい蕪・それ
を十分立証することはできなかった︒たしかに︑憲章第二条四項にいう︷o冠8は︑従来もっぱら武力の意味で理解されて ︵2︶きたし︑また憲章起草者の意図としても︑それが何よりもまず武力を指していたことはまちがいないであろう︒それにも
拘らず︑憲章第二条四項は明文でもって武力に限定されてはいなかったし︑また憲章上︑第二条四項にいう︷o胃Φを政治
的経済的圧力を含むものと解釈することを妨げるような事惰は存在しなかったのである︒したがって︑︷霞8を武力に限
定しないアジア︒アフリカ諸国のような主張も論理的には十分可能であり︑それゆえ︑それはあくまで憲章規定の解釈の
枠内にとどまっていたものといえよう︒ここでは︑国際法において解釈という行為がもつ意味や性格が検討されなければ
ならないが︑それは別の機会にゆずることにして︑ひとまず先に進むことにしよう︒
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 六七
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 六八
さて︑それでは政治的経済的圧力の禁止をほかならぬ憲章第二条四項の解釈として主張することに︑いったいいかなる
意味があったのであろうか︒ラテソアメリカ諸国の場合には︑この点は明瞭である︒ラテンアメリカ諸国は︑憲章第二条
四項の禁止の範囲の拡大が第五一条の自衛権の拡大をもたらすと考えていたから︑自衛権の拡大を抑えつつ政治的経済的
圧力の違法性を規定しようとすれば︑それは↓訂①簿霞鶴器o鴎8誉③禁止原則ではなく不干渉原則の違反とLそ規定さ
れなければならなかった︒もちろん︑多くの論者が指摘してきたように︑憲章違反の夢屋葺○購霧o◎︷︷霞8がすべて ︵3︶﹁武力攻撃﹂に該当し︑したがって自衛権行使を正当化するとは考えられていなかったから︑こうしたラテンアメリカ諸
国の立論が正当なものかどうかは疑わしいが︑少なくともラテソアメリカ諸国の主観的意図においては︑政治的経済的圧
力の違法性を臨霞8の解釈として規定するか否かは︑それなりの意味をもっていた︒
これに対して︑アジア︒アフリカ諸国が政治的経済的圧力の禁止を︷自8の解釈として規定するよう主張し︑逆に先進
資本主義諸国がそれを干渉行為として規定するよう固執したのがいかなる理由によるものかは余りはっきりしない︒アジ
ア︒アフリカ諸国は︑政治的経済的圧力の禁止を隔o需①の解釈として規定したからといって︑それに対して自衛権が行使
されうるとは考えていなかったし︑また︑まH8の解釈として規定する場合と干渉行為として規定する場合とで︑禁止さ
れる政治的経済的圧力の範囲に差があるとしていたようにも思われない︒他方先進資本主義諸国は︑一面では︷自8の意 ︵4︶味の拡大が自衛権の拡大につながると主張していたが︑それは政治的経済的圧力の禁止が︷霞8の解釈として規定される
のを阻止するための単なる方便にすぎなかったようである︒なぜなら彼らは自衛権の行使を﹁武力攻撃が発生した場合﹂
に限定しようとはしていなかったからである︒ちなみに︑一九六六年会期において先進資本主義諸国六ケ国が不干渉原則
に関して提出した共同提案は︑ ﹁干渉に対して自己を防衛するため︑国際法にしたがって個別的又は集団的に適当な措置 ︵5︶をとる各国の権利は︑固有の自衛権の基本的要素である﹂と規定し︑自衛権の行使が武力攻撃に至らない干渉行為に対し
ても認められるかのように推測させていた︒
このように見てくると︑アジア・アフリカ諸国が︷霞8の解釈として規定するよう強調し︑先進資本主義諸国が干渉行
為として規定するよう固執したのは︑法的というよりむしろ政治的な理由によるものであったように思われる︒もっとも
それは︑さしあたり各当事者の意図について言っているのであって︑現実の適用上あるいは規範論理上両者の間に法的差
異がないと言い切れるかどうかは︑なお検討を要する問題である︒たとえば友好関係宣言は︑夢H①簿霞霧①o訟o琴①禁止
原則のコロラリーとして﹁器③o康霞8をともなう復仇行為﹂を禁止し︑またいわゆるスチムソン型の不承認原則を規定し
ている屯これらの規定讐゜§に政治的経済的圧力が含まれるとしてもなおか蕪条件に妥当するのか否か︑検討の余
地は残るであろう︒さらにまた︑次の点も問題になるであろう︒すなわち︑憲章第二条四項は︑従来︑夢お象霞器①o︷
︷o巴8という行為そのものを一般的に禁止したのであって︑他国の領土保全や政治的独立を侵害する爵罠け霞器Φ◎識霞8 ︵7︶とそれらを侵害しない鹸器簿o目蕊oo︷︷霞8とを区別したものとは解されてこなかった︒したがって︑もしこうした
理解を維持するのであれば︑特定の意図・条件の下においてのみ違法となるような政治的経済的圧力を︷oH8に含めるこ
とは困難になる︒この困難をさけるためには︑政治的経済的圧力を︷oH8に含めること自体をやめるか︑それとも政治的
経済的圧力を二種類に分け︑行為そのものの性質によって違法となる政治的経済的圧力をま饗のに含め︑特定の意図︑条
件の下においてのみ違法となるような政治的・経済的圧力を不干渉原則に含めるというふうに︑両者の禁止の対象に差を
つけるかのいずれかが必要となる︒いずれにせよ︑同じ憲章第二条四項が武力行使については一般的に︑政治的経済的圧
力については︑国家の領土保全や政治的独立を害するもののみを禁止している︑と解することは論理的に不可能であろ
う︒これらの問題点は友好関係委員会ではほとんど論議されなかったが︑今後政治的経済的圧力の禁止を現実に適用しよ
うとすれば︑必然的に答えを出さざるをえなくなるように思われる︒
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶ 六九
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵噌︶ 七〇
それでは︑アジア・アフリカ諸国が政治的経済的圧力の禁止を癌o吋8の解釈として規定するよう強調したのはなぜか︒
それは・何よりも︑政治的経済的圧力の行使が︑国象の領土保全や政治的独立にとって︑武力の行使と同じ程度あるいは
それ以上に危険であるという認識によるものであるように思われる︒国家の領土保全と政治的独立にとって両者が同程度
に危険であるとすれば︑両老は同程度の重大さをもって禁止されなければならないのである︒他方︑政治的経済的圧力の
行使をそれ程には重大視しない先進資本主義諸国は︑政治的経済的圧力の違法性を明記することによって︑﹁通常の外交
活塑が阻害さ栖相互依存の世界においては不可避であり望ましいこととされる薗家が他国の行動叢策に関心を持
ち・影響を与えようとす灘ことが阻害されることをこそ恐れていた︒そして︑友好関係奮会では︑違法化される政治
的経済的圧力の態様や具体的な適用・救済手続がほとんど深められなかったために︑こうした事実認識のちがいがより鋭
角的な形であらわれたように思われる︒政治的経済的圧力の被害をうける側のアジア︒アフリカ諸国にとっては︑具体的
な適用・救済手続が確立されない限りは︑できるだけ広範な内容を持ち且つ重大な意義をもった原則としてそれを禁止す
ることが望ましかったであろうし︑逆に︑政治的経済的圧力の行使の故をもって非難されることになるであろう先進資本
主義諸国にとっては︑禁止の範囲が特定されない限り︑できればそれを規定しないことが︑またもし規定せざるをえない
とすれぽ︑できるだけ抽象的な形で︑かつ夢お暮霞億ω①o︷︷o蓉o禁止の原則においてではなく︑不干渉原則の一部と
して規定することが望ましかった︑といえるのではなかろうか.
︵−︶乏︾○埠ミω搾寄も三口⊥舳w︵オーストラリア︶︑ミ︾○顧\ω搾も︒継鴇嚇残獅・峯︵フランス︶︑之︾Ω罵黛ω押・︒Φも簿楓P=︵ア
メリカ︶を参照︒
︵2︶ピ罫Φ・&ユ費潤鵠弩げ噌︒鶉︒巳︾℃響匂︒ぎ8・・冒9・︒嵩霧ゑ蕾d巳帯餌辺蝕︒貫O§馨箕節肖団拶鼠u・◎コ臼⑦暴・?も吋鎌雪餌
器くぢ①儀の9お8鴇娼や剃◎◎ーおゆ く3︶藁8毒密囲幕§9鑓訂矯郎貸冨d・・①︒葛︒奮ξω霞の・・レ婁も・隔w濫藁r図§鴇↓竃Ω讐窪q屠い睾︒2簿一§ジ
H㊤ΦQ◎導鳩℃5q噛OlU刈ご閑謄9ω貯鋸げ騨器≦乙陰閑一ゆ¢葛自①o︷団o需のげ団ω窺轡霧−Oo誤oo凱く①q︒①o鐸ユ轡¥ピ鎖≦◎︷≦麟困・鎚p鳥20仁嘗螢賦蔓・冒窯・
もりO﹃Oφロ陰①謬︵⑦傷ソ竃節凝餌巴oh℃償び鵠OH昌冨H雛勢瓢◎旨巴い節≦ゼHゆ⑰c◎鳩も㍗噛畷噴i噛鴫◎Q︒
︵4︶ ︾\諺○にミω搾Sや鵬︵イタリァ︶︑﹀\︾○這㎝\も弓搾⑦9電゜δーま︵カナダ︶︑︾\諺O・鑓黛ω労゜⑦ρ娼娼・鑓も︒︵オーストラ
リア︶を参照︒︵5︶︾\︾○這ミ炉蜀鴇声只Uソ
︵6︶ 讐器舞o円信器o︷h◎目oΦ禁止原則の第六および第一〇パラグラフ.
︵7︶ 田畑茂二郎﹃国際法1︵瓢版︶﹄︵有斐閣︑一九七三年︶︑三五〇1三五九頁および回﹄婦o毒島ρ◎や畠・噂鳩娼﹄①£α◎︒・なお反
対説としてトG◎轡呂P︾σqぴq捲︒︒・・び昌碧窪≦負箆○拭⑦♪おα︒︒Ψ唱や⑩柵1㊤◎◎°
︵8︶ ︾\︾O°﹈μ⑩\ωカ゜N9や⑦゜
︵9︶ ﹀\>b°μ一㊤\い︒ご◎°O◎ヨ§6ロ獲目ざ娼信9困P亀⇔°
政治的経済的圧力と不干渉の原則︵一︶七一