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(1)

静岡大学教育学部研究報告(人・社会科学篇)第44号 (19943)65〜94

日本 と韓 国における学校 と教室文化 の比較研究 (そ 1)

A Comparative Study of School and Classroom Culture in Japan and Korea (1)

   幸 0曹    達・ 夫   

Masayuki UMAI,Youngdal CHo and Baek PoE

(平成 5年10月 12日受理)

は じめ に

本稿の共著者である馬居政幸(静岡大学)、 曽永達 (韓国 ソウル国立大学校)、 夫伯 (韓国慶 HOTEL経営専門大学校)の三名 は、 日本 と韓国の青少年の行動様式や意識 の特性 とその背 後 にある文化の類似性 と異質性を解明す るために、両国の学校 とりわけ教室文化 に注 目して比 較研究を進めてきた。そ してその中間報告 として、以下 に提示す る目的、方法、内容 により、

本年 (1993年)4月 2日 に韓国のソウル大学校師範大学において共同発表を行 った。

本稿 は、その際に、後述す るように、曹'永達が韓国の中・ 高等学校の教室文化を研究するこ とか ら考案 した分析方法を、馬居政幸 と夫伯が日本の教室文化の分析に適応 した結果を発表 し た内容を基 にまとめたものである。 ただ し、 ソウル大学校での発表内容 は、本共同研究全体の 研究方法の前提にある論理の提示か ら分析結果の検討にいたるまで多岐にわたるものであり、

また発表方法 も教室文化の分析 という研究内容の必然か ら、 ビデオ映像やOHPを用いての も のであった。そのため、本稿では、本共同研究の第一次報告 として、馬居 と夫伯 による日本の 教室文化の分析結果の概要 と分析資料を提示するに止め、その分析結果の詳細な論議、あるい は本共同研究の前提 にある曹永達による分析方法の論理や韓国の教室文化の特性 については、

第二次報告 にて著す ことを前 もって記 しておきたい。

I。 本研 究 の概 要

1.研究の目的

本研究 は、 日本 と韓国の青少年の行動様式や意識特性 と、それを創出す る多様な文化の表層 と深層における同質性 と異質性の構造を解明するための共同研究の一貫 として、 日韓両国の学 校文化 とりわけ教室文化 に注 目し、比較研究を進めることを目的 とする。 さらに、その最初の 試み として、教室文化を構成する上で最 も重要な要因 となる教科教育の授業過程の分析を研究 対象 とする。特 に、 日韓両国の多様な教科の中か ら、両国の文化の特性を最 も反映す る教科 と 考え られる社会科教育 (韓国では社会教育)の授業過程をとりあげ、教室内に生 じる教師 と児 童・ 生徒間の相互作用 (classr00m interaction)や 発話様式 (the Organization of classroom discourse)を 分析する。

(2)

   幸・曽   達・ 夫   

そ してその分析結果に基づ き、 日本 と韓国の教室文化の同質性 と異質性を解明することを通 じて、両国青少年の社会的意識・ 行動様式の形成過程 についての仮説を提示するとともに、 日 韓両国の社会科授業改善への若干の提言を行 う。

なお、本稿では、「 は じめに」 において述べたように、 日本の社会科授業過程 の分析 とその 特性解明 に関する概要を中心 として記述する。

2.研究方法と研究内容

本共同研究 は上記の研究 目的の もとに、次の五つの段階により研究を進めて きた。

第一段階 として、次の方法手順により研究 データを収集・ 整理する。

(1)日本の小・ 中・ 高等学校の社会科授業への参与観察。

)同じく社会科授業過程の ビデオ撮影 による記録。

)ビデオ映像を もとに、授業過程において教師 と児童・ 生徒の間に生 じる相互作用の詳細 な記述。      .

第二段階 として、 この日本の社会科授業過程の記録を、曹永達が韓国の社会教育教室 (1磐 過程の「微視記述的研究方法 (Micro―ethnografic research method)」 として開発 した「 高等 学校経済教室の相互作用類型理解のための概念」である次の二種の方法概念を用 いて、馬居 と 夫伯が分析する。

①「社会的参与構造 (social participation structure:sps)と その「類型化」

②「対話移動様式 (tum̲taking machinery)」 とその「頻度分布」        .

第二段階 として、上記の分析過程において、「 日本の社会科授業 における相互作用類型理解 のための概念」 として、曹永達の方法を応用 して馬居 と夫伯が開発 した次の二種の方法概念を 提示する。

①「 日本の社会科授業の社会的参与構造」 とその「類型化」

②「 日本の社会科授業の対話移動様式」 とその「頻度分布」

第四段階 として、「 社会的参与構造」 と「 対話移動様式」の概念を用 いて、 次 の二つ の観点 か ら日本 と韓国の社会科授業過程の類似性 と異質性を解明する。

①「韓国経済教室社会的参与構造類型」 と「 日本の社会科授業の社会的参与構造類型」 との 比較

②「韓国経済教室主題学習セット対話移動様式 頻度分布」 と「 日本社会科授業対話移動様  頻度分布」の比較

第五段階として、上記の分析と考察を踏まえて、日本と韓国の社会的文化的特性と両国社会 科授業過程との相互連関性についての次の二つの仮説を提示することを通 じて、両国社会科教 育授業過程改善に向けての若干の提言を行 う。

① 日本的集団主義 (間柄・ 間人主義一―察 しの文化)との相互連関性

② 韓国的集団主義 (帰属集団優先主義一一主張の文化?)との相互連関性

3.研究対象の特性

上述 したように、本研究は日本の小・ 中・ 高等学校の社      のビデオ撮影によるデー タ収集からはじまる。そのため、馬居と夫伯は次の表‑1に示す四種の授業 (イ弩窃謗鶏 学年;

社会科産業学習・ 流通産業、中学校第2学;社会科歴史的分野、中学校第3学;社会科公

(3)

日本 と韓国における学校 と教室文化の比較研究 (その 1)

民的分野、高等学校第3学;社会科政治経済)を研究対象に選んだ。

‑1「分析対象授業」

(1)小学校第5学 (社会科産業学習・ 流通産業 授業者=男子教師 (32歳)

① 単元名「なぜ宅配便の利用がふえたのか」

② 学習内容「児童が一週間かけて調べてきた宅配便の利用がふえた理由を六つ の項目に分けて発表 していく。」

③ 静岡県内の中規模住宅都市の中心地域にある公立小学校

(2)中学校第2学 (社会科歴史的分野)      授業者=男子教師 (33歳)

① 単元名「軍縮への動きと軍部の台頭」

② 単元内容「第一次世界大戦後の世界の軍縮の動 き。 その後の世界恐慌に伴 う 不景気の中で日本がとった行動。満州事変 とその背景。

③ 静岡県内の中規模工業都市の中心地域にある公立中学校

)中学校第3学 (社会科公民的分野)      授業者=男子教師 (37歳)

① 単元名「衆議院の優越」

② 学習内容「参議院に対 して衆議院が優越 している内容 と優越権が与え られて いる理由についての学習。」

③ 静岡県内の中規模工業都市の中心地域にある公立中学校

)高等学校第3学 (社会科政治経済)      授業者=男子教師 (36歳)

① 単元名「 クレジットカー ド」

② 学習内容「 クレジットカー ドの機能と利点・ 危険な点を学び、 クレジットカー ドの利用の仕方について考える。」

③ 東京都内の国立大学附属高等学校

.小学校、 中学校、 高等 学校 の社会 科 授 業 の相互 作 用類 型 につ いての考察

ここでは、曹永達が提示 した「高等学校経済教室の相互作用類型理解のための概念」である

「社会的参与構造」 と「対話移動」 という二つの分析概念を、 日本の社会科授業の「相互作用 類型」 の分析 に用いることにより、 日本の社会科授業過程の「社会的参与構造」 と「対話移動 様式」 の特性を考察する。

なお、 ソウル大学校での研究報告 においては、授業過程の概要を ビデオ映像によって提示 し たが、本稿では不可能なため、授業内容を略術 した一覧を提示することで代えたい。加えて、

本稿 において提示する日本の「社会的参与構造」 と「対話移動様式」 は、小学校1授業、中学 2授業、高等学校1授業、合計4種とい う非常 に少数の社会科授業の分析 に基づいて析出 し た ものである。その意味で、いずれ も本共同研究の過程における一つの「仮説」であることを 前 もって断 っておきたい。

また、曹永達 による「韓国の経済教室 (授)の社会的参与構造」を「KSPS」、 馬居・

夫 による「 日本の社会科授業の社会的参与構造」を「JSPS」 と表記する。 さらに、韓国で は小学生 と中学生いずれ も「学生」だが、 日本の学校では、通常、小学生を「 児童」、 中・ 高 校生を「生徒」 と表現す る。そのため、本稿では両国の慣習に したがって、韓国の授業に関す 67

(4)

68    幸・ 曹   達・ 夫

る場合 は「学生」、 日本の授業 に関 しては、小学校の場合 は「児童」、中学校の場合 は「生徒」

と表記する。

1.日本の社会科授業の「社会的参与構造」(JSPS)とその特性

1)社会科の社会的参与構造 (JSPS)の類型 (仮)

(1)曹永達 による「 社会的参与構造 (KSPS)」 の類型 とその特性      

曹永達 は韓国の「高等学校経済教室 (授)」 の分析 を 通 じて、次に示す5種類の「社会的参与構造 (KSPS)」

の類型を明 らかに した。各類型の記号の意味 と参与構造の 特性を概略すると次の図‑1のようになる。

KSPS‑1類

‑1‑1のT」 は「教師」、「 SS」 は「学生集剛 、

「 矢印」 は「主 たる話者 とその方向」 を意味する。また、

「実線の四角」 は「主たる聴者」「点線 の四角」 は「 従 (副)的な聴者」 として社会的に参与 していること を意味す る。 したが って、 この類型 は、授業過程 におけ る教師 と学生相互 に関係 により成立す る社会的参与構造 として、 まず、教師 (T)が生徒集団 (SS)に問いを

発して矢印の方向)、 次いで、生徒集団の一部がその間

いに対 して一斉 に答える (白抜 きの矢印とその方向)構

造を図示 したものである。

KSPS‑2類

‑1‑2は、教師 (T)が特定の学生 (S)を指名 (矢)して質問 し、それに指名 された学生 (S)が え、それを他の学生が聞いていることを示す図である。

このような教師 と学生の相互関係がKSPS‑2類 である。

KSPS‑3類        │

‑1‑3は、教師 (T)が教科書を読 ますために特 定の学生 (S)を指名 (矢)し、それに基づ き指名 さ れた学生 (S)が「教科書」(実線の四角)を読 み、 そ れを他の学生が聞いている(点線 の四角)ことを図示 し た ものである。 この類型 は、KSPS‑2類 型 に教科書 という媒体を介 した社会的参与構造 となる。

KSPS‑4類

‑1‑4は、教師 (T)の発間 (問題提起)に対 し て、学生集団がそれぞれ自由に論議 している状況を図示

図‑1〉

(1)KSPS‑1類型 〔図‑1‑1〕

(a KSPS‑2類型 〔図‑1‑2〕

(3)KSPS‑3類型 〔図‑1‑3〕

(41 KSPS‑4類型 〔図‑1‑4〕

¨

′″

﹁︲

︲一

)KSPS‑5類型 〔図‑1‑5〕

(5)

日本と韓国における学校と教室文化の比較研究(そ1)

している。 これがKSPS‑4類 型である。

KSPS‑5類

‑1‑5は学生 (S)が授業の文脈 にかかわ りな く突然教師に質問 し (矢)、 それ に 教師 (T)が答え、そのや りとりを他の学生が聞いている(点線の四角)状況を示 している。

これがKSPS‑5類 型である。

曹永達の指摘 によれば、 この5種の類型の中で特に、KSPS‑1類 型すなわち「教師の全 体学生を対象に した誘導 と学生の反応」な らびにKSPS‑3類 型すなわち「教師のメッセー ジ伝達者 として一人の学生 に対す る指名 とその学生の反応 (主に教科書の朗読等)」 2種が、

韓国の高等学校の経済教室の社会的参与構造の典型である。両者 とも教師中心の画一的で一方 的な教授が中心 となった授業を意味するといえよう。

さらに、 このような韓国の社会 (経)授業過程 における社会的参与構造の特性 に対 して、

曹永達 は「韓国社会の社会文化的な与件 と社会的相互作用の文化的な基本属性が教室に反映 さ れている」 と指摘 し、その要因 として「60余名の学生」、「 教育内容 と試験」、「 社会的 な相互 作用での勘 と礼節」 の三点をあげる。

この曹永達 による社会的参与構造 (KSPS)の 析出方法 と同様の手順 により馬居 と夫伯が 日本の社会科授業過程を考察 したところ、韓国 とは異なる数多 くの社会的参与構造 (」SPS)

があることが明 らかになった。

(a 小学校社会科の社会的参与構造 (JSPS)の類型 (仮)

次の表‑2は小学校第5学年社会科「 なぜ宅配便の利用が増えたのか」の授業過程を略述 し た ものである。

‑2  「小学校第5学 なぜ宅配便の利用が増えたのか」

69

時 間

前回までの復習

宅配便の利用が増えた ことをOHPのグラフで確認 どうして宅配便の利用が増えたのか児童の考えた6つの理由 を書いたリカー ドを黒板に貼 ってい く。

→項 目別に調べたことを発表することを確認

先生の語を聞いている

OHPに注目

机の上 には、宅配便、郵便の資料がた くさん置いてある。

展開 4分

21分

1.宅配便 は、 はやいか ら 発問 (は これ調べてきた人)

・ 児童の発表を板書 したり、あいづちを打ったりして聞いている。

・ どのような方法で調べたのかなどを質問する

発問 (お客 さんが米店 に荷物を持 っていって、 この米店 に、車 が取 りにきます。そ してそこか らいっきにお客 さんの家まで配 達 され るんですね)

OHPで車の絵を動か しなが ら、児童 にわざとまちが った発 間を し、発表をあおる。

(とにか く はや くしたいんで しょ一回集めていたらめんどく さい)

→途中の配送センターの必要性を児童に考えさせる (いいことを言 う、 こんな途中の営業所 はいらないってわけう (わか ったか今のわか った ?)

いろいろな発表から、結がまとまらなくなり、先生がまとめる。

(要す るに スター トのところでわけた方がはやいというわけ ですね。)

2.宅配便 は便利だか ら

・ 児童 は、調べたことを、模造紙や、OHPにまとめ、前 に出 て発表する。

Cl〜C10

0宅配便 と郵便がそれぞれどの くらいの日数がかか るのかを発

・ 宅配 は外国へ も3日 で届 けて しまう 一一瞬、児童が沈黙する

一え っ、 ちが う!

はいはい! (大きな声で5、 6人の児童が挙手)

CM 荷物を預か った ら、 いっきに家 に届 け られ るので はな く て、北海道か ら九州に運ばれるもの もあるか ら一回工場のよ うなところに集め られ る。

C  先生の言 うよ うに、途中の営業所 はい らない 一 はいはい大 きな声で5、 6人の子が挙手

Cm l度集めるのは北海道 に送 る荷物 は北海道 に送 るに もつ は、 まとめて飛行機で運ぶ、 1つ の荷物を車で運ぶよ り、ま とめて運んだ方がいい。

一 うん。わか った先生 納得。だいたいの児童が うなづい ている

一 はい はい 多数挙手

(6)

70    幸・ 曹   達・夫

まとめ 31分

展開

まとめ

42う) 展開

まとめ

発問 (はこれについて調べた人)

語がサー ビスの方に関係 して しまったので店の数へ語を戻す

・ 発問(青島地区にどのくらいのお店があるか調べた人いますか。)

日本全国の宅配便の取扱い店数をOHPの図を使 って説明

・ 発問

(昭51年には、450件、では平成4年には何件あるでしょう。)

5千 1万件 と順番にきいて児童 に手を上げさせる。

00HPの図を動か し、店数の増加のす ごさを極立たせ る。

→視覚的に変化に気づかせ児童の関心をひ く

・ 発問

(宅配のお店 まで家か ら何分以内につけるか)

1分以内、3分以内…… と順番 に聞いて児童 に手を上 げさ せ る

・ まとめをす る

3.サー ビスがいいか ら

・ 発問 (これについて調べた人 ?) (何で も運んで くれるわけではないんだね)

郵便か、宅配か議論にな り、横道 にそれかか ったので語を戻す。

・ 信頼を失 いやすいサー ビスは しない。(運ば ない方が いい荷 物 もある)ことを確認す る。

4.宣伝 してるか ら

・ 発問 (これを調べた人 ?)

宅配か郵便かで意見がわかれて きたのでまとめる。

(〜くんは郵便の方がいいといった責任感があるそ うだ。)

じゃあ そ このところを今度は詳 しくや りましょう

C. お酒屋 さんなどだいたいのお店でや ってる Cら 外国に も届 け られる

Ca 電話1本で とりにきて くれ る

 いろいろな種類 (クール宅急便)などがある

C" 藤枝市の中で167軒

‑3000′

3000なんて もん じゃないよ

0児童たちがそれぞれ自分の考えを口にする。

・ 児童がOHPの図に釘づけになっている。

・ 店数の増加におどろきの歓声をあげる

05分以内までにほとんどの児童が手 を上げる

― はいはい多数の生徒挙手

C∞ スキー用品を運んでくれて、プレー当日までに着いている。

Cm 大や猫 はだめだけど、金魚 は運んで くれる。

一 はい! 5、 6人が挙手

C" ペ ットは死んで しまったら責任が持てない。 動物で も商 品な らいい。

C  郵便 も宅配 もサー ビスにかわ りはなぃ

C. 宅配便 はいろいろな種類があって、 テ レビで もよ く宣伝 している。

C4 郵便局の方が安心、責任感がある

→郵便局のよさを主張

一 はいはい声を大 きくして反対の意見を述べ る。

一ぼ くもそ う思 うよ 一ぼ くも

一で も宅配の方がいいよ

・ 日々に賛成、反対を叫ぶ

‑2は、 この授業過程の映像記録 と教師 と児童の間で交換 される言葉を詳細 に記録 した資 料を もとに、上述 した曹永達の方法を用いて、我々(馬居 と夫伯、以下同様)が日本の社会科授 業の社会的参与構造の基本類型 として位置づけた「JSPS‑1類 型」を析出する過程を示 し たものである。

まず、「 教師 (T)」 が「児童全体 (SS)」 を対象に「発問 (矢印 とその方 向)」 す る(図 2‑1)。 それに答えるために、児童が一斉 に「 はいはい はい!」 といいなが ら手 を あげる (点線の矢印 と手の絵のセ ット)(図 ‑2‑5)。 教師は児童の中か ら「一人 (Sl‑1)」

を指名する(図‑2‑3)。 教師に指名 された児童 (Sl‑1)が「一人立 って発言 (点線 の四 角の外 に出る)」 す る (図‑2‑4)。

以上の教師と児童の社会的相互作用の過程を、我々は「JSPS‑1類 型」 と名付ける。

さらに、 この児童 (Sl‑1)の答えを聞 きなが ら、教師はその内容を要約 して「 黒板 (実 線で黒板を四角に囲んだ絵)」 に「書 く(白抜 きの矢印)」 (図‑2‑5)。 この過程 を、「 黒板 blackboard」 に「媒介的 mediat市e」 な役割を果たさせるという意味で「JSPS‑1+MB

類型」 と名付ける。

さらに続 いて、児童 (Sl‑1)が 答え終わると同時に、他の「児童 (SS)」 が再 び「 は

(7)

日本と韓国における学校と教室文化の比較研究(そ1)

!ははい!」 といいなが ら手をあげる。それに応 じて教師は「次の児童 (Sl‑2)」

を指名す る(図‑2‑6)。 そ して この過程が「児童(Sl‑3)、 児童 (Sl‑4)。…・・」 と繰 り返 される(図‑2‑7)。 この過程を「JSPS‑1‑2類 型」 と名付 ける。

以上のような分析を、 この小学校5年社会科授業過程全体 に適用することにより、我々が析 出 した全ての社会的参与構造 を、 その相互の関連 を考慮 しつつ示 したのが図‑3である。

この図が示すように、我々は分析対象 とした小学校5年社会科授業過程か ら5種の社会的参 与構造 (」 SPS)とその分岐型の類型を析出することができた。本来な らば、 この図示 した 類型全てについて、JSPS‑1類 型」を析出する過程 と同様の手順 によ り説 明 しなければ な らない。だが、紙幅に限 りがあることか ら、 ここでは、分岐型 も含めた各類型を構成する要 素 とその特性を略述するに止め、その析出過程 については図‑2と同様の手順 により図示 した 資料を本稿末尾 に掲載す ることで代えたい。

① 」SPS‑1類 型 とその分岐類型

上述 したように、我々が析出 した日本の社会科授業における社会的参与構造 (」 SPS)の

「基本類型」が、図‑3の中央に点線で囲まれた「JSPS‑1類 型」である。その過程を略 71

‑2  「小学校第5学 なぜ宅配便の利用が増えたのか」

この「便利だか ら」 というのを 調べた人

1教師の質問に対 して、児童が一

1斉に挙手 し、教師がその中の児

1童一人を指名する。指名 された

1児童 は、立 って発言す る。(そ

│の間に教師が児童の発言を黒板

│に記述す ることもあ る。)一

│の児童の発表が終わると、その

1他の生徒が再び挙手 し、同 じこ

│とが繰 り返 される。挙手するこ

│とは、その児童の授業に対する

│とりくみを教師が判断す るバ ロ

│メータニとなる。      │ SS  はい!  はい!  はい!

〜 さん 〜 くん

1‑1  荷物を預か った ら、 いっきに家 に届 けられるのではな くて北海道か ら 九州に運ばれるもの もあるか ら、 1回 工場のようところに集め られる。

‑2‑5

JSPS‑1+ⅣIB

児童の発言を教師は黒板 に記述す る。

SS  はい !   はい !   はい!

Sl‑2  先生の言 うように、途中の営業所 はい らない。

Sl‑3 ‑度 集めるのは、北海道 に送 る荷物 は、飛行機でまとめて運ぶほうが

い 。

(8)

   幸・曽   達・ 夫

‑3 「 小学校第5学 なぜ宅配便の利用が増えたのか?」

JSPS-l-tor2*MB

JSPS‑3(G)

JSPs‑1‑1

「 教師の発問」→「児童の挙手」→「教師による児童の指名」→「児童が立 って発言」

JSPS‑1‑2

/T

S・

 │::::::]

述 す れ ば次 の よ うにな る。

(9)

日本と韓国における学校と教室文化の比較研究(そ1)      73

さらに、図‑3に示すように、 この基本類型の分岐型として、次の三種類が析出された。

lal  」SPS‑1‑1[教 師 と同一児童 との対話の連続]

・ 」SPS‑1→ 同一児童への教師の発問 → 児童の発言

(b)」 SPS‑1■ 2[同一発間への多様な児童の挙手・ 発言の連続]

・ 」SPS‑1→ 同一発問への児童の挙手 → 教師による児童の指名 → 児童の発表

(繰り返 し)

(C)」 SPS‑1‑l or 2+MB

[媒介的mediative;教師が児童の発言を黒板 blackboardに 記録]

・ 」SPS‑1‑10r2→ 教師による児童の指名 → 児童 の発言+児童 の発言 に した がい教師が黒板に記述

② 」SPS‑lMO類 [基本類型 一媒介的 ;教 師がOHPを通 して発問する]

「教師がOHPを通 じて発問」→「児童の挙手」→「教師の指名」→「児童の発言」 という 教師 と児童の相互作用か らなる社会的参与構造。

この類型 は基本類型である「JSPS‑1」 と類似 しているが、教師がOHPという教育器 機を通 して発問することか ら、社会的参与構造 としては別種の類型 として位置づける。

 JSPS‑2類   教師の発間に児童が座 ったまま直接答える〕

「児童の挙手」→「教師の指名」→「指名 された児童が立 って答える」 という教師 と児童 の相互作用を構成要素 とす る社会的参与構造が 」SPS‑1類 型であるのに対 して、 いずれ かの要因がないままに児童が答えを示 したり発言す る社会的参与構造を 」SPS‑2類 型 と 名付 ける。 この類型において も次の2種の分岐型が析出された。

(al JSPS‑2‑1(児 童が挙手のみで答える)

・ 教師の発問 (選択肢)→児童が自分 に該当する答えを挙手で示す。

(b)JSPS‑2‑2(児 童が挙手せずに答える)

・ 教師の発問  複数の児童が挙手せずに自由に発言

④ 」SPS‑2MO類 型 〔媒介的;OHPを通 しての教師の発間に座 ったまま直接答える〕

SPS‑lMO類 型 と同様 に、JSPS‑2類 型 にOHPが媒介 される社会的参与構造で ある。 したが って この類型 もJSPS‑2類 型 のように次の2類型 に分岐する。

(al JSPS‑2MO‑1(児 童が挙手)

・ 教師の発問 (選択肢)→児童が自分 に該当する答えを挙手で明示

lbl JSPS‑2MO‑2(児 童が挙手 しない)

・ 教師の発間  複数の児童が挙手せずに自由に発言

⑤ 」SPS‑3(G)類

教師に指名 された児童 (グループgroup)が 他の児童に対 して発言する〕

(10)

74 馬 居 政 幸 ■曽1永 達・ 夫  

児童の挙手を介 さずに、教師が直接「 児童 (グループgroup;G)」 を指名 し、 その児童 (グループ)が発言する社会的参与構造である。 この社会的参与構造 において も、黒板を媒介 し た児童による発言がなされたため、次の2種に類型化 した。

(a)」 SPS‑3(G)

・ 教師の児童 (グループ)の指名→児童 (グループ)の意見を他の児童 に発言 (b)」 SPS‑3(G)+MB(媒 介的 ;児童の発言を黒板に記録)

0教師の児童 (グループ)の指名→児童の発言を教師が黒板 に記述す る。

⑥ 」SPS‑4類 [特定の児童の直接指導]

授業過程において、教師が特定の児童 に対 して個別的に直接指導する場合が この社会的参与 構造である。 この授業ではOHPを介 した指導 も行われたため次の2種に類型化 した。

(a)JSPS‑4

0教師が特定の児童を直接指導する

(b)」 SPS‑4MO(媒 介的;OHPの使用)

・ 教師が特定の児童をOHPを通 して直接指導する

中学校社会科歴史的分野の社会的参与構造 (JSPS)の類型 (仮)

次の表‑3は、小学校5年社会科授業 と同様に、今回分析対象 とした中学校2年社会科歴史 的分野の授業である「 軍縮への動 きと軍部の台頭」の授業過程の記録の概要である。

また図‑4は、やはり上述 した小学校5年社会科授業 と同様の手順 により析出 した社会的参 与構造の全体を図示 した ものである。 ただ し、それぞれの類型の析出過程については、小学校 の場合 と同様に本稿末尾の資料 として提示することで代えたい。

(11)

日本 と韓国 における学校 と教室文化の比較研究 (その 1) 75

‑3  「 中学校第2学 軍縮への動 きと軍部の台頭」

の 活 動 の 活 動

導 入 前時 の授業 の復習 テス トを行 う(10問出題)

前時 にや った ことと、本 時 にや る ことの確認 前時 の簡単 な復習

生徒 を指名 本 時 の内容 を説 明

・ 解答

・ 発表

展 開 予習 して きた ことを発表 させ る 生徒 を指名0板

出づ くした ところで鉛筆 を置かせ、 内容 の説 明 に入 る

軍国主義、戦争・ 軍 隊がか らんで い る こと 満州 を地 図帳 で確認 させ る

満州事変 につ いて、映画『 ラス トエ ンペラー』

を例 にあげる。

発問「 なぜ薄儀 を皇帝 に立 てたのか」

浦儀 の地位 を確認 周 りと相談 させ る 数人 を指名

発 問「 日本 が満州事変 を起 こ した ことにつ い て どん な動 きがあ りま したか」

発 問「 その結果 どうな りま したか」

発問「 国際連盟 は、何 て い う人 を代 表 に派 遣 した?」

日本 は4つあ る常任理事国 の1つで あ る こ と を確認

発 問「 なぜ 日本 は満州 か らの引 き上 げをYE

Sと言 わなか ったのか」

発 問「 日本 の政府 の中 には、本 当に戦 争 しよ うって人 ばか りだ ったんだろ うか。 反 戦 争 で 平和 な世界 を作 って い こう、 その中 で解 決 し て い こうとい う考 えはないのだ ろ うか」

発 問「 それ はどれ くらいだ と思 いますか」

男子 を指名

「 他 の人 はど うで しょう」

発 問「5015事件 とはどの よ うな事件 で しょ う」

大養毅 の立場 を確認

発 問「 犬養毅 とい う人 はどうい う人 に殺 され ま したか」

発 問「 海軍 の青年将校 がなぜ総理大 臣 を殺 し たんだ ろ う」

発 問「 で は この総理大 臣 は何 を考 え て い たん だ ろ う」

海軍 に とって都合 の悪 い こと『 ロ ン ドン軍 縮 会議』、 日本 は景 気 回 復 を満 州 国 を た て る こ

とによ って実現 しよ うと した ことの説 明 発 問「 満州 はなん と呼ばれていたで しょうか」

発 問「 国民 はどうしま したか」

満州開拓移民 の説 明 発 問「 それ はだれですか」

中国残留孤児 の説 明

・ 挙手・ 発表

・ 地 図帳を出 して調べ る

・ 近 くの生 徒 と相 談

│:「[I≧1:倉1:[1::I:1」

・ 「 中国が国際連盟 に訴 えた」

・ 「 日本に占領地か ら軍隊を引 き上げるように…」

「 また不景気 にな る」

3分1く らい」

0全然 なか った と思 う‑3人挙手

03分1く らいはあ っただ ろ う一数人挙手

。もっと平和 を求 める声があが った‑5人

「 犬養毅 とい う人 が殺 され た」

「 海 隊 の青年将校」

「 軍部 中心 の政治 を実現 す るため」

「 世界 の平和 を犠牲 に した くな い と考 え て い た」

「 満州 は 日本 の生命線」

「 中国残留孤児」

まとめ・ 次 国 の予 告「2・026事件 か ら続 きを や って し き ま し ょ う」

(12)

76

4

馬 居 幸・ 盲  永 達・ 夫  

JSPS‑1

「 中学校第2学 軍縮への動 きと軍部の台頭」

JSPS‑5‑2 JSPS‑5‑1

JSPS‑5‑3

ψ

│七1

/………

Si  l

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T S(SS)

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JSPS‑7

(13)

日本と韓国における学校と教室文化の比較研究 (そ1) 77

この図‑4から、中学校社会科歴史的分野の授業において も、小学校授業過程の分析 により 我々が 日本の社会科授業の基本形 としてとらえた「JSPS‑1類 型」が中心 に位置づけられ ることが理解 されよう。 さらに、 この「JSPS‑1類 型」のバ リエーションともいうべ き社 会的参与構造が数種見出された。

以下 この点に注 目しなが ら、 この中学校社会科歴史的分野の授業の分析か ら析出された社会 的参与構造の特性を列記 していきたい。

① 」SPS‑5類  = JSPS‑1類 型の変形

生徒が教師の発間に答えない場合にとる教師の教授行為〕

日本の多 くの中学校の授業で見 られるように、 この授業で も教師の挙手を前提 とした発間に 生徒が沈黙するという場面が多々あった。教師はそれに対 して、 さまざまな手だてを使 って、

生徒の自発的な発言を促 し、 」SPS‑1類 型 にもっていこうとしている。

この過程に生 じる社会的参与構造について、我々は次のように類型化 した。

(a)」 SPS‑5

0教師の発問 → 生徒 は沈黙

lb)」 SPS‑5‑1(特 定生徒の指名)

・ 教師の発問 → 生徒 は沈黙 → 教師が特定生徒を指名 → 生徒の発言

0)」 SPS‑5‑2(生 徒の列の指名)

・ 教師の発問 → 生徒 は沈黙 → 教師が生徒の列を指名 → 生徒が順番 に発言 (d)」 SPS‑5‑3(MA)(媒 介的 ;生 徒が共有する教材の指示)

・ 教師の発問 → 生徒 は沈黙 → 教師が教材(地図帳atlas)を見 ることを指示

)」 SPS‑5‑4(テ ーマの提示による討議)

・ 教師の発問 → 生徒 は沈黙 → 教師がテーマを提示 → 生徒 (グループ)が討議

このように、今回分析対象に した中学校社会科歴史的分野の授業過程は、 」SPS‑1類 を基本 としつつ も、それに沈黙で答える生徒 に対す る教師の手 だて、 という社会的参与構造

(」 SPS‑5)の 分岐型により構成 されている。 いずれ も、教師による教授過程 を中心 と し た授業における社会的参与構造の類型 といえるであろう。

では、 もう一つの中学校社会科授業である公民的分野ではどうであろうか。

14)中学校社会科公民的分野の社会的参与構造 (」 SPS)の類型(仮)

次の表‑4は、 これまでの小学校5年と中学校歴史的分野 と同様に、中学校3年社会科公民 的分野の「衆議院の優越」の授業過程の記録の概要である。

またそれに続 く図‑5も、やはり同様に、 この授業過程を分析 した結果析出された社会的参 与構造 の全てを、それぞれの相互の関連を考慮 しつつ図示 した ものである。

(14)

78    幸・ 曽 達・ 夫

‑4  「 中学校第3学 衆議院の優越」

の 活 動 の 活 動

導 入

・ 選挙広報を見せて、政党名、選挙公約 な どを 説明

・ 「本題の学習に入 ります」 「衆議院の団

・「憲法のどこにのっているのか調べて もらい ます。 3つ あります。」

どのページかを言 う

展 開

教科書を読 ませ る

1.法律案の優越 について説明 教科書を読 ませ る

2.予算案 について説明 具体的人数を入れて考えてみる。

教科書を読 ませ る

3.条約の締結について説明 教科書を読 ませる

4.内閣総理大臣の指名について説明 具体的例を出 して説明

「 なぜ こういうふ うに優越が与え られて い る か」

衆・ 参が同 じ権限だ ったとした ら政治 はど う なるか

政治がその間、行なわれな くなる→ 国民 が困  だか ら優越権が与え られている

「 なぜ衆議院なのか」

「 被選挙権の年齢 は何歳か」

「 選挙 は何年 ごとか」

衆議院には解散 もある

指名 された生徒が教科書を読む

指名 された生徒が教科書を読む

指名 された生徒が教科書を読む

指名 された生徒が教科書を読む

「話 し合いがで きず、政治がで きなくなる」

「衆議院は25歳以上、参議院は30歳以上」

「衆議院は4年、参議院は6年

まとめ

「 どちらの議員の方が、国民の意志 を反映 し やすいか」

年齢25歳→民意を反映 しやすい 解散 もある

だか ら衆議院の方に優越権が与え られている

(15)

JSPS‑9(MB)

日本と韓国における学校と教室文化の比較研究(そ1)

‑5  「 中学校第3学 衆議院 の優越」

79

JSPS‑8

この中学3年公民的分野の授業過程において も、やはり我々が日本の社会科授業過程におけ る社会的参与構造の基本形 とした「JSPS‑1類 型」を中心 に展開されていることが理解 さ れよう。 しか し、 ここでは、先の中学2年歴史的分野で見 られた、「教師 の発問→生徒 の沈黙

→様々な教師の手だて」 という「JSPS‑5類 型」ではな く、 いわばこの類型を縮小 したと 思われる社会的参与構造が新たに析出された。 この点に注 目しなが ら、中学3年公民的分野の 授業過程 において見出された新たな社会的参与構造の類型 について略述 しておきたい。

① 」SPS‑6類  = JSPS‑5類 型の縮小

生徒が教師の発間に答えないことを予測 した教師の新たな教授行為〕

SPS‑6‑1(MN) JSPS」5‑l  JsPS‑1  1・JミJsPs.0

l

T

tョ

1嘱

T

JsPS‑7

=F[喜l=r=二1

(16)

80    幸・曹   達・ 夫   

JSPS‑5類 型」の場合 は、JSPS‑1類 型」を前提 としつつ、発間に対する生徒の 沈黙を克服するための教師のさまざまな手だてが社会的参与構造の中心要素にある。

だが、 この授業の場合、一応 は教師は発問するものの、それに対 して生徒が沈黙することを 予想 してか、生徒全体に発問 したあと、それに応 じた行動を生徒がとるのを待つことな く、直 ちに次の指示に移 る過程が見出された。 このような社会的参与構造を「JSPS‑6類 型」 と

してとらえ、教師の指示の違いによって次のように類型化 した。

(al  」SPS‑6‑1(MT) (媒 介的 ;教科書を見 ることを指示)

・ 教師の発問 (生徒沈黙)→ 直ちに教師が生徒 に教科書 textbookを 見 ることを指示 (b)」 SPS‑6‑1(MN) (媒 介的;ノ ー トを見 ることを指示)

・ 教師の発問 (生徒沈黙)→ 教師が生徒にノー トnoteを 見 ることを指示

C)」 SPS‑6‑2(MT) (媒 介的 ;教科書で指示)

・ 教師の発問 (生徒沈黙)→ 教師が教科書の該当部分を指示 (d)」 SPS‑6‑2(MN) (媒 介的 ;生 徒のノー トで指示)

。教師の発問 (生徒沈黙)→ 教師が生徒のノー トの該当部分を指示

② 」SPS,7類 (⇒ KSPS‑2類 型 と同型)〔教師が特定生徒を指名〕

この授業では、「教師が特定生徒を指名 した後に発問する」→「生徒が発言す る」 という教 師 と生徒の相互作用、すなわち曹永達 による韓国の社会的参与構造の一つである教師が問いを 発す ることな く直接特定の生徒を指名 し答えを要求する「KSPS‑2類 型」 と同型の社会的

参与構造が見 られた。 ここでは、他の日本の社会的参与構造 と区別するために、「 」SPS―

7類型」 として位置づけたい。

③ 」SPS‑8類 (⇒ KSPS‑3類 型 と類似構造)

教師に指名 された生徒が他の生徒に (教科書を読むことを)指示〕

やはり韓国の「KSPS‑3類 型」と類似 した構造である、教師の指名により生徒が教科書 を読む、という社会的参与構造が見 られた。さらに、指名された生徒が教科書を読み終わった あと、その生徒が続いて読む新たな生徒を指名する場面も見 られた。

そのため、このような社会的参与構造を次の2種に類型化 した。

(a)」 SPS‑8

0教師が特定生徒を指名 し教科書を読むことを指示 → 生徒が教科書を読む (⇒ KSPS‑3)

(b)」 SPS‑8‑1(生 徒が生徒を指名)

・ 教師が特定生徒を指名 し教科書を読むことを指示 → 生徒が教科書を読む

→ その生徒が別の生徒に教科書を読むことを指示

④ 」SPS‑9(MB)類    媒介的 ;黒 板の内容を介 して生徒に教授〕

この授業では、教師が教授内容を黒板に記述 し,それを用いて生徒全体に教授する場面が見 られた。 このような社会的参与構造を「JSPS‑9(MB)類 型」 と名付 ける。

参照

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