ガット新ラウンドと「農業調整」
著者 村田 武
雑誌名 金沢大学経済学部論集 = Economic Review of Kanazawa University
巻 9
号 1
ページ 11‑42
発行年 1988‑12‑30
URL http://hdl.handle.net/2297/23993
村田 武
はじめに
Iこれまでのガット農産物貿易交渉と日本農業
、なぜ新ラウンドで農産物交渉か
(1)新ラウンドにおける農産物交渉の新しさ
(2)新ラウンド農産物交渉の背景
Ⅲ新ラウンドにおける「農業調整」の基本的性格
(1)「主要国・グループの農業提案」
(2)アメリカとECの厳しい対立とわが国の困難な位五 N国際的「農業調整」の方向はどのようなものであるべきか
(1)国際的「農業鬮整」の方向に関して
(2)国際協調による「農業調整」の歴史的蓄積
(3)わが国が選択すべき「農業調整」の方向
はじめに
農産物をめぐる貿易摩擦が,1980年代後半の世界経済問題の焦点のひとつ になっている。1986年5月の東京サミット「経済宣言」が,サミットとして は初めて農産物問題をとりあげ,同年9月のプンタデルエステでのガット(G ATT・関税と貿易に関する一般協定)閣僚会議が,新ラウンド(ウルグア イ・ラウンド)の交渉項目のひとつに農業貿易を加えたことにもそれがしめ されている。
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金沢大学経済学部論集第9巻第1号1988.12
図表一1日本の主要相手国(地域)別農林水産物輸入額
(単位:100万ドル)
両面 順位 71軍アビmmmTワZ1TIE-率T7n
198613.9100.0 2.329.2 3.46.8 50.66.7 1.36.6 15.865
△1.54.9 44.24.3 36.73.4 28.128 31.92.3 10.873`5 31.55.2
1984年19851986
世界計 米国 オーストラリア 台湾 力ナダ 中国 マレーシア 韓国 タイ インドネシア ソ連 上位10ヵ国計
(EC)
26,222 8,534 1,952 1,330 1,958 1,682 1,495
883 752 663 52019,857 1,186 27Ⅱ781
9'724 2,081 10226 2,013 1,367 10627
923 797 777 59021,229 1,209
29,865 8,731 2,018 2,003 1,984 1,947 lj473 1,273 1,028
849 68621,992 1,560
1111111111136245789〃I11111111I
123456789m
(注)△=減
(出所)JETRO「農林水産物の貿易」87年版
ガットは,「第2次世界大戦後,資本主義諸国が貿易上の利害をかけてたた かう主戦場となっている」’)のであって,わが国の農産物貿易にとっては,と りわけ最近では,残存輸入制限12品目に関するアメリカの提訴とそのガット 裁定・採択(1988年2月),さらにはもっかの牛肉・オレンジに関する日米交 渉の決裂とアメリカのガット提訴に見られるように,きわめて重大な意味を もつ国際経済機構となっている。1985年9月以降の円高・ドル安経済への,
また「経済構造調整」政策への転換のもとで,食糧農産物輸入が急増(輸入 額でみればアメリカからの輸入が停滞ないし減少であるのにたいし,アジア 諸国からの輸入額が急膨張している)し,食品産業業界(食品加工業・食品 流通業)の本格的な「国際展開」(とくにアジア諸国への直接投資と製品開発 輸入に特徴がある)が始まっている(図表-1参照)。わが国の農産物貿易が 新自由化時代を迎えたとされるまさにこの時期に,ガットは,新ラウンド(1990 年までの4年計画)を開始したのである。後にみるように,この新ラウンド では農産物貿易をめぐる交渉が,ラウンドの成否の鍵を握っているとされる ほど重要な位置をしめている。また,交渉では,わが国の農業政策が重大な
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批判の矢面に立たされている。ガット新ラウンドで行なわれようとしている 国際的「農業調整」の基本性格を正確につかみ,わが国が求めるべき農業調 整の方向を明確にすることが必要であろう。
〔注〕
1)R・パーパック/P・プリン「アグリビジネス・アメリカの食鯛戦略と多国籍企業」
(中野一新,村田武監訳),大月轡店,1987年,49ページ。
Iこれまでのガット農産物貿易交渉と日本農業
第2次世界大戦後の,アメリカ帝国主義が主導する資本主義世界の国際的 経済システムを国際通貨基金協定(IMF協定)と一体的に創出したガット は,すでにその創設に際して,農業を事実上,貿易自由化の枠外に置かざる を得なかった')。1950,60年代をつうじて,ガット締約国はいずれも自国の農 業政策をガット・ルールを無視するか,または例外措置やウエイパーを獲得 するなどによって追求した。
ガットの第6回貿易交渉であったケネディ・ラウンド(1964-67年)が,
初めて農産物を多角的貿易交渉の舞台にのせた。この交渉の結果,農産物に ついても相当の関税鎮許がなされ,また国際穀物協定が締結された。わが国 は関税一括50%の引き下げをおこない,農林水産物の自由化率は92.3%となっ た2)。
次いで,1970年代になって,アメリカの国際収支の悪化.ニクソンショッ クと他方でのEC・日本の台頭,さらに発展途上国問題の国際経済における 浮上などの新しい国際憎勢が必要とした東京ラウンド(1973-79年)は,主 にアメリカとEC共通農業政策の対立を軸にする厳しい交渉であった。農産 物交渉は,「国際酪農品取極」と「牛肉に関する取極」について合意し,個別 品目に関する二国間交渉の結果として,数多くの品目にたし、する関税.非関 税措温の軽減や撤廃についての合意がなされた3)。
わが国は東京ラウンド合意にもとづいて,1981年以降連続して,農産物の 関税率引き下げをおこなうことになる。
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金沢大学経済学部鵠集第9巻第1号1988.12
これにとどまらず東京ラウンドがわが国の農業にとって重大であったのは,
この関税率の引き下げだけでなく,今日にいたる日米の二国間農産物交渉の 軌道が敷かれたことである。東京ラウンドの農産物交渉は,アメリカとEC の対立によってリクエスト・オファー方式が採用され,わが国は1977年(昭 和52年)にアメリカとの農産物交渉を開始したが,日・米貿易不均衡の拡大 のもとで,わが国の農産物市場の拡大を強く迫るアメリカの圧力のもとに,
わが国政府は78年12月に牛肉・オレンジの輸入割当枠の拡大を合意するにい たった。その後の牛肉・オレンジの輸入枠拡大と,今年にはついに輸入自由 化を前提にした交渉を強制されるにいたったこと,しかも自由化後の輸入課 徴金賦課をアメリカに認めさせることができず,アメリカおよびオーストラ リアによる提訴にもとづくガット紛争処理小委員会(パネル)の設冠に追い 込まれた(1988.5.4ガット理事会)経過は周知のとおりである4)。
〔注〕
1)ガットの成立過程における農業問題については,拙稿「80年代の農業摩擦と「農業鯛 整」-米日欧間にみる-」(「経済」1988年1月号)を参照されたい。
2)森井淳吉/平井正文「円高・ドル安下の農業問題と食生活の危機」,日本科学者会繊
「円高・ドル安と日本経済」所収,大月轡店,19884F,188ページ以下参照。
3)東京ラウンド研究会「東京ラウンドの全貌」,日本関税協会,1980年,を参照。
4)東京ラウンドにおける日米農産物交渉については,佐々木敏夫「腱業をめぐる国際交 渉の経過と現状」(「農業と経済」1988.3)や,「日本の農業あすへの歩み167日 本の農産物貿易問題」(農政調杢委員会,1988.3)を参照。
、なぜ新ラウンドで農産物交渉か
(1)新ラウンドにおける農産物交渉の新しさ
新ラウンドにおける農産物交渉はいくつかの点で,これまでの交渉とは異 なった性格をもっている')。
第1に,今回のラウンドでは,これまでの多角的貿易交渉とは質的に異なっ たレベルで,農産物交渉がラウンド全体の成否に影響を及ぼす重大な位冠を しめていることである。新ラウンドの交渉対象には,関税,非関税措置,熱
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帯産品,天然資源,農業,セーフガード,サービス,知的所有権,貿易関連 投資など14項目とすることがプンタデルエステ宣言では合意されたが,この なかでも農業貿易問題が最重要項目のひとつに位置づけられているのである
(農業とならんで今回の多角的貿易交渉を特徴づけるのは,知的所有権問題
の登場であろう)。
この点について,「1988年アメリカ経済白書」は,「ウルグアイ・ラウンド へのアメリカの中心的な課題は,GATTの規律(discipline)を農業補助 金や農産物の貿易障壁にも適用しようという大胆な試みである」としている2)。
第2に,新ラウンドが,「これまでにない新しいタイプの農業貿易交渉であ る」とされている問題である。
プンタデルエステ宣言は農業を交渉項目とすることに関して,世界の農業 市場における不確実性,不均衡および不安定性を緩和し,構造的な農産物過 剰問題に関連する貿易制限措置および貿易歪曲措置を是正し防止することに よって,世界の農業貿易をさらに規律的な,また予測が可能なものにするこ とが急務であることについて合意するとした。そして,「農業貿易の一層の自 由化を達成すること,並びに輸入アクセス及び輸出競争に影響を与える全て の措置を,強化された,かつ,運用上より効果的なガット規則のもとに置く ことをめざすべきである」として,具体的には,(1)とくに輸入障壁の軽減 をつうじて市場アクセスを改善すること,(2)農業貿易に直接・間接の影響 を与える補助金その他の措置の使用にたいする規制の拡充によって,競争環 境を改善すること,またそれらの否定的影響を段階的に軽減すること,(3)
動植物検疫上の規則および障壁が農業貿易に与える悪影響を最小のものにす ることを課題として掲げている。
さらに,昨年1987年5月の第26回OECD閣僚理事会(パリ)は,そのコ ミュニケで「行き過ぎた助成措置は,世界市場における競争を一層歪曲し,
国際貿易の根源である比較優位の原則に逆行し,また,多くの開発途ト国の 状況を著しく害している」として,「農業助成の漸進的かつ協調的な削減」を おこなうことで合意した。またそれより1カ月後のベネチア・サミットは,
その経済宣言で,このOECD合意を再確認して,「農業政策の協調的改革」,
つまり先進国の国内農業保謹の削減と農業への市場原則の導入をアピールし
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金沢大学経済学部論集第9巻第1号1988.12
たのである3)。
ここに明らかなように,新ラウンドは,はじめて農産物を多角的貿易交渉 の舞台にのせたケネディ・ラウンドや,その後の東京ラウンドがもっぱら農 産物貿易に関する国境措置を交渉議題にしたのとは異なって,むしろ国内の 農業政策が過剰生産の原因であるとして,国内農業政策を含めて農産物貿易 に直接,間接に影響を及ぼしている政策を包括的に交渉の対象にすべきだと いう,まずはアメリカから強く出されと主張が,プンタデルエステ宣言やベ ネチア・サミット経済宣言に盛りこまれ,農業交渉の基調とされるにいたっ たところにひとつの重要な特色があるといってよい。
しかもこの国内農業政策をも対象とする包括的交渉を具体的に進める交渉 方法についてのパック・アップがプすでに基本的につくりあげられてきてい
ることに注目すべきである。
それが各国の「農業保護水準」を計測する手段の開発であって,すでに基 本的に合意されたもの(1987年5月のOECD閣僚理事会)が,農産物の内 外価格差に各種農業補助金を上乗せして各国農産物「農業保謹水準」を比較 するいわゆる「生産者補助金相当額」(PSEs:PmducerSubsidyEquivalents)
および「消費者補助金相当額」(CSEs:ConsumerSubsidyEquivalents)
という農業保護水準計量方式である。この計量方式はFAOによってすでに 1973年に開発されていたものであるが,OECD事務局がそれを採用し,さ らに精繊化したものであって,閣僚理事会で了承され,いっきよに最適な農 業保謹水準計量方式として国際的におおかた認知されるにいたったのである
(図表-2M)。
新ラウンドが「これまでにない新しいタイプの農業貿易交渉」であり,「新 しい農産物貿易ルールづくり」をめざしているとされるのは,このような経 過によっている5)6)。
第3に,したがって後に見るように,農産物交渉の主たる対立がアメリカ とECの間にあるにもかかわらず,国内「農業保謹水準」のきわだった高さ がPSE指標によってあぶりだされたわが国が,交渉の前進のためにどのよ うなイニシアテイヴを発揮するかが国際的に注目され,かつ交渉の矢面にた たされることになったことを意味している。新ラウンドのこのような特徴か
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図表-2各国別・各産品別の生産者補助水準比率(PSE)
(1979-81年平均)(%)
…計算されず。
マイナス印は生産者に対する税金を示す。
粗粒穀物と酪農産品の項目には異なる産品の組み合わせが含まれている。
(1)EC10ヵ国。
(2)フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、スイス。
(3)ポルトガル、スペイン、トルコ。
(4)各国通貨を米ドルに換算したものをベースとして計算した。
(5)普通小麦・軟質小麦。
(6)小麦・ライ麦。
(資料)OECD「国内政策と農業貿易一カントリー.レポート」
らすれば,それは日本農業にとって,まさに容易ならざるものであるとしな ければならない。
(2)新ラウンド農産物交渉の背禦
ここで,新ラウンドで農産物問題が焦眉の交渉課題となった背景および要
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米国 加 EC
(1) 豪
日 NZ北欧
(2) 地中海諸国
(3) オーストリア OECD 全体
(4)
酪農産品 小麦 粗粒穀物 牛肉 豚肉 鶏肉 砂糖
.〆
羊肉 綿 大 丘
22152314碗醒9■●●OG●①■●●●6
姐刀週96675
1 5631575日●●●●●の67334526111121 ●●●0●●●●●●●●
81副9774060》2
881721653566225212143 8490750419●00●●●●CO巳03242254332一1 38190548⑪●●0●P。●35744088890512461 C●●●●□ 1●801 023547”帥23●●●●●●0、●■88527486111
1一
8676544叩50。●●00●●●。●06413333075562436 47867479899●●●●●●●■●●08047699146161111134122 69Ⅱ59244C●■00●●71922897214323 ●●CDCO●CD 55005060540●●巳白●●●ロ●●●的皿四釦逓皿沁□配99
平均値
16.0 23.9 42.8 4.7 59.4 15.5 56.1 26.1 42.8 32.1C
金沢大学経済学部臘集第9巻第1号1988.12 因についてみておこう。
第1に,1980年代にいたって,資本主義世界では農産物過剰が顕在化し,
とりわけ先進諸国間の農産物貿易摩擦が激化して,貿易戦争の様相を呈して いる。このような農産物貿易をめぐる新たな情勢のもとにあって,1970年代 なかば以降の世界農産物市場の拡大のもとで「輸出農業」的性格を著しく強 めたアメリカ農業が,80年代に入ると一転して輸出後退と世界市場にしめる シェアの低落にともなう激しい農業不況と,国内農業支持財政の膨張に苦し むことになった。このことが対外収支赤字と連邦財政赤字の縮小をともに政 策課題に掲げざるをえないアメリカ政府をして,農産物輸出の増加,農業支 持財政の圧縮のために強硬な態度をとらせることになった(図表-3,4,
5,6,参照)。
第2に,ECは共通農業政策(CAP)による域内農業保霞が農業生産の 拡大をもたらし,80年代にはいよいよ多くの農産物について過剰問題が構造 化し,かつ純輸出国に転化することになった(図表-7)。これは,従来アメ リカの輸出市場であった地域にたいするEC農産物の輸出補助金つき輸出を 必然化することになったために,アメリカとECのあいだでのダンピング輸 出競争の激化をもたらした。この結果,ECでは農産物過剰対策を強化せざ るをえず,また共通農業政策の「改革」(共通農業財政の圧縮)をめぐる議論 が高まった(図表-8参照)。また,ECにおける共通農業財政の圧縮を求め る声の高まりを見たアメリカ政府をして,新ラウンドにおいて,国内農業保 議政策(EC共通農業政策を含む)を足並みをそろえて削減する「農業調整」
路線にECを引きずり込む交渉戦略を採用させることになったとみてよかろ
う。
第3に,1970年代における世界の食栂農産物市場の膨張カゼ,巨大穀物商社 をはじめ,食品加工業・販売業をふくむ,いわゆるアグリビジネス分野にお ける独占企業の急成長とコングロマリット化・多国籍企業化の条件をつくり だしたことである7)。
輸出ブームの到来によるアメリカ農業の飛鰯的拡大は,穀物商社や,農業 機械,肥料,農薬,種子などの農業資材産業分野の大企業を大きく成長させ たのであって,その結果、アメリカ国内でのアグリビジネス大企業による農
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図表-3農産物価格指数 図表-4アメリア・ECの小麦生産量・輸出量
(1979-80=100)
菰、
7却却麺皿脚帥㈹
アメ8
(生産
功団
IDDI
6000
グ○ EC(生産 且)
5000
E二二 PC
4000
アメリカ(IUilU丘)
3000
】950551960651977751980852000
(出所)WbTldBank、MTIdDevdopmentRepo「tl98Zpl7. 】000
EC(伸出且)
O
】000
19676971737577798183
(出所)TheCurryFoundatjon,ConhontatjonorNegotIation1UnitedStatesPoIicyandEuTopeanAgTiculture
l98ap、15253.図表-5主要穀物輸出国の シェアの推移
100万t
鱸:寵
200
LIZ]その他
150
ン
リア図表--7
I 世界農産物輸出にしめる
ECのシェア(1)
Ij1W%)
100
50
0 1981】9821983198419851986
(注)上記の穀扮は小麦と伺科較物の舟8十であり、米は含
まない。
(出所)us.A、、ForeignAgricultureCircuhrOctober
l985.U,SA.、WOTIdG「ainSItuaIionandOulIook,
FebTuaJyl937.
(蛾)(1)EC域内W(l舟を除く。(21コメを除く。
(3)19821F。
(lMf)図災-3にIii】し、plO9。
-19-
1973-
74 1977-78 1980 81 1982-
83 '1,変
'1,麦粉
穀樹習’
牛肉・仔牛肉
パター
脱I1i粉乳製品チ一ズ
プロイラー 砂柵308359953
●●●C●■の●●
8釦7679664
4222 804918605▲●●■●■■■□64623668954333 641233142句■の●◆●●■■560890156161155431 IFO153689535●●●●●■●c●710366498161145431
金沢大学経済学部騰集第9巻第1号1988.12
図表-6アメリカの農産物価格・所得支持関係財政支出額の推移
億ドル
轤灘篭
200 L製品
100
■■■■■■
I卍ロ印:。.。.
0
1978年度1980
1984198519861987(参考)アメリカの品目別農産物販売額に対する価格・所得支持財政支出額の比率
(単位:%)
資料:USDA蝿AgTiculturalOutlook、Jan・Feb、1988'',噸l989BudgetSummary",
USDC剛StatisticalAbstractoftheUnitedStatesl987”
注:1)アメリカの農産物価格・所得支持は、商品金融公社(CCC)を通じて 行われる。CCCは穀物等を担保とする短期・低利触資や不足払い等によ り生産者に対する支出を行っている。
2)上図の支出額は、CCCが生産者に対して支払った支出額から、生産者 からCCCへの恢務返済等を差し引いた純支出額である。したがって、前 年度からの繰越し等により純支出額がマイナスになることがある.
3)(参考)の数値は、各品目別純財政支出額を農産物販売による現金収入
(生産者のCCCからの受取分を含む。)で除したものであり、各品目に対 する政府の財政による価格・所得支持の程度を表わす.
4)財政支出額は、会計年度(10~9月)ベースである。
(出所)昭和62年度「農業白書」
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小麦 米 飼料穀物 大 92 牛乳・\U製品
1980年 1985
9.9 59.7
▲5.0 104.9
7.0 24.4
0.8
6.6
25■■611
図表-8ECの農産物価格支持と輸出補助(1986年)
(価格支持関係財政支出額)(輸出額に対する輸出補助金の割合)
穀物
野菜・果実 輸出補助
価格補助 貯蔵管理
油樋種子
砂糖
牛乳・乳製品
その他 牛肉
億ECU  ̄ ̄ ̄---%
806040200020406080100120140
(参考)ECの農産物価格支持関係財政支出の推移
(単位:低ECU)|燗聰
8781》4411’ ’2063’ ’7851一
資料:EOwMorlthlyExtemalTradeBuIletin,',“TheAgricUlturalSituationinthe Community',
注:1)農産物の輸出額は、EC域外向けへのものである。
2)価格支持関係財政支出額のうち価格補助とは、加工原料用途への供給に対す る生産者への補助等である。
3)(参考)の1987年の数値は予算額、それ以外は決算額である。
4)(参考)のその他には為替レート鯛整費等各品目への配分が不可能な財政支 出を含む。
(出所)昭和62年度「農業白書」
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1976年 1980
19821984
1986 1987合計 56 113 124 184 221 231
うち輸出補助 IiHi格補助 貯蔵管理 その他
57221111 5465318 87814411 27506632 20637851 18029841
金沢大学経済学部繍集第9巻第1号1988.12
業支配が農業生産過程にまでおよぶことになった。また,農産物世界市場の 拡大にともなって,アルゼンチンやブラジル,メキシコなどラテンアメリカ 諸国が,大豆,生鮮野菜,オレンジジュース,牛肉などの新興輸出国として 登場したのが,同じく70年代の特色のひとつである。このようなラテンアメ リカ新興農産物輸出国の出現は,主に合衆国系のアグリピジネス大企業の現 地進出を前提にしており,新しい輸出農産物の生産・加工・輸出はこうした 外国企業の支配下で成長産業として育成されてきたものである。ラテンアメ リカ以外の発展途上国でも,従来の熱帯産品(バナナ,コーヒー,砂糖など)
よりも,むしろ穀物,畜産物,野菜,ココア,果実などの新輸出農産物につ いての,多国籍アグリピジネス企業の現地進出を前提にした,主に契約生産・
インテグレーション方式による生産と加工・流通支配,先進国市場への輸出 が進んでいる。こうした多国籍アグリビジネス企業に主導された発展途上国 農業の新しい輸出商品作物依存は,途上国の国民基本食糎の主に先進国から の輸入依存度を著しく高め,国内での食栂需給に緊張をもちこむことになっ た。他方で,途上国の農産物輸出の増加が,80年代にはアメリカ農産物の強 力な競争相手となり,アメリカ農業不況の原因のひとつにもなったのである。
今日,このようなものとしての「新たな世界農業・農産物貿易システム」
がつくりあげられてきたのは,巨大穀物商社や食品エ業企業など多国籍アグ リピジネス企業の世界的経営戦略によるものであり,またそれと相互依存・
補完関係のもとに食糧戦略を展開してきたアメリカ政府の世界戦略によるも のである。つまり,1970年代に生じた世界の農業生産と農産物貿易をめぐる 大きな変化は,本質的には多国籍アグリビジネス企業主導の「世界的規模の 食稻システムの開発」過程としてとらえられるべきものである。
ところが80年代の世界の農産物価格の低落・農産物過剰在庫,またそのも とでの深刻なアメリカ農業不況は,多国籍アグリピジネス企業にとっても大 激動期であり,多国籍企業主導の世界的食糧システムの順調な展開を撹乱し ている。多国籍アグリビジネス企業にとっては,こうした状態から脱出する には,農業の国際分業の促進を国際的「農業調整」の唯一の方向として認知 させ,急速にそれを実現していく以外にない。次章でみるように,アメリカ 政府が新ラウンドで農産物貿易問題を交渉議題とし,しかも貿易自由化を強
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硬に主張するいまひとつの理由がここにある8)。
〔注〕
1)ガット新ラウンドにおける農産物交渉については下記の賭論文を参照。
農業貿易115園I研究会「どうなる世界の農業賀陽差ガット新ラウンドの現状と展望一」,
大成出版社,1987・佐野宏哉「日米農産物交渉の政治経済学」(横浜国立大学「エコノ ミア」第95号11987年)・持田恵三「農業保瞳政策の国際的再検討」(「国際問題」1987 年12月。NoL333)。谷萩真一「ウルグアイラウンド農業交渉の動向」(全国農業会織所「農 政鯛迩時報」第376号,1988年1月)。今岡日出紀「GATTと腱産物貿易の展開」(「農 林統計調査」1987年7月)。津久井茂充「GATTウルグアイ・ラウンド交渉の現状 と今後の課題」(「貿易と関税」1987年11月)。山地進「国境鯛整と農政改革」(「日本農 業年報第35巣農政改革と日本一世界と日本一』,御茶の水野房,1987年所収)。
藤谷築次綱「現代農業政策麓3農業政策の課題と方向」,第4章第3節「農産物貿易政 策の展開方向」(嘉田良平),家の光tiI会,1988年。B・Hartwig/STangermann,Die SteUlungdesAgrarhandelsimGATTamBeginnderUruguay-Runde,
(Agrarwirtschaft,J9.36,Maml98ZHeft3)
2)「アメリカ経済白轡1988」,日本評鰭社,205ページ。
3)「ウルグアイ・ラウンドに関する閣僚宣言」は外務省「月刊国際政経梢報」1986年10月 号,「第26回OECD閣僚理事会コミュニケ」は「同上」1987年6月最「ベネチア・サ
ミット経済宣曾」は「同上」1987年7月号を参照。
4)RobertLPaarlberg,FixingFarmTradePolicyOptionsfortheUnitedStates,
Cambridge,Massachusetts,1988,P60.なお,「農業保護水準」計測手段の開発につ いては,すでに1970年にアメリカの国際貿易投資委員会(ウイリアムズ委貝会)が勧告 していたものであって,そのかぎりでは周到な準備のもとに具体化されたものである。
福島裕之「戦後日本の農産物輸入自由化の軌跡」(「経済」1988年3月号,58ページ)参
照。
PSE,CSE指標の算出方式については,OECD,Nationalpoliciesand agriculturaltrade,1987.p、105.(農業問題研究グループ駅「世界の農業補助政策・補 助削減へのOECD勧告」)参照。
参考までにそれをしめすと,以下のとおりである。
PSE総額=Q(PD-Pw)+D-L+B 単位当たりPSE=PSE総額/Q
%PSE=100(PSE総額)/Q(P、)+D-L CSE総額=-C(PD-Pw)+G
単位当たりCSE=CSE総額/C
%CSE=100(CSE総額)/C(PC)
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金沢大学経済学部騰菓第9巻第1号1988.12
Q;生産水準,C;消費水準,P、;国内生産者価格,PC;国内消費者価格,Pw;参 考基地価格,D;直接支払,L;生産者課税・納付金,B;その他の直接・間接財政支 払,G;消費者にたいする財政支払。参考基準価格は国際価格でも国内価格(二璽価格 制の場合)でもありうる。間接の財政支払は生産者が受益する極々のコスト軽減措湿を
さす。
5)ガットにおける農産物交渉の歴史の基本的特徴については,IIASAの近著が,要領 よくまとめているので要約しておく。(IntemationalInstitutefOrAppliedAnalysis,
TowardsFr巳eTradeinAgricltur巳,1988,pP7-9.)
GATTの設立し、らい貿易障壁の軽減については,非農産物に関するかぎり相当の前進 がみられたが農産物についてはそうはならなかった。1979年のGATT事務局のまとめ によれば,
「GATTがもともと1940年代に綱想されたときには,農産物と工業製品の貿易は同 等にあつかわれるものとされていた。しかし,事態はそれとは異なった展開となった。
農業はJiU実上,貿易自由化の広範な展開からは排除されたのであって,市場や国際競争 といった正常な原則から隔離されたのである。…
農業の分野における保護手段の多様性と複雑性力《その削減を均衡的に進めようとす る交渉をとりわけむずかしいものにしてきた。もし基本的な問題が本質的に技術的なも のであったならば,それらを克服する方法は適切な交渉技術を採用することによって見 つけられたであろう。しかしながら,腱業者の保纏を左右しているのは根本的な政治的・
社会的要因なのであって,また生産政策と国境措冠とは結合していることが,基礎的な 問題を生み出しているのである」
1950年代および60年代には,各国にはその農業政策をGATTルールをただ無視する か,または例外措冠やウエイバーを獲得するなどの,基本的に利己主義的な方法で処理
した。
1960年代末になると,しかし,農業問題をGATTの傘のもとで協議する必要性につ いての関心が一般的なものとなった。ケネディ・ラウンド(1963-67年)の間に得られ た成果は微々たるものであった。議論の焦点は-今日でもそうであるカー当面の交 渉において農産物と工業製品とに区別がなされるべきか,同一のものとして考えられる べきかということであった。これを反映しているのが,とりわけアメリカとECとの間 にその考え方において根本的な差異があるということである。
GATT事務局(1979年)によれば,「合衆国は交渉が農産物貿易の自由化をもたら すことを期待し,鼓争力のある農産物についての海外市場へのアクセスの改善を期待し た。他方で、ECは商品協定による農産物貿易の安定化や,域内農業者の十分に高い所 得水螂と効果的なCAPの維持を求めたのである。」
こうして,アメリカはわずかの例外を認めながらも,農産物とエ業製品の一体的取り 扱いという考えを擁漣した。ECは農業部門とエ業部門の迎いを強鯛した。…途上国に とっては,商品協定が市場へのアクセスの改善と自由を保証し,農産物貿易を妥当な価 格で安定化きせるという目標にとって良い方法だと考えられた。
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東京ラウンド(1973-79年)では,農業は非関税障壁一般の枠内で議論され,より特 殊的には補助金コードの枠内で譲論された。いくつかの蝕要農産物,とくに穀物,酪農 品,牛肉については農業交渉サプグループで議論された。酪農品と牛肉についての取極 に加えて,従来からの一巡の二国間鍍許というプロセスをつうじて多くの農産物の自由 化に関する前進がなきれた。補助金問題での妥協が成立したが,農業へのそれの適用に ついてはきわめて一般的なものにとどまった。
1970年代末し、らいの緊張の高まりにともなって,農産物貿易を支配する新しい国際的 ルールづくりの必要性は不可避なものになったようにみえる。栂造的な問題についてみ ても,摩擦はケースバイケースには解決しなくなっている。さらに,貿易自由化擁繊論 は,農産物貿易が世界市場の動きにより的確に反応すべきものであるならば,全体とし てそれはより首尾一質したものとして取り扱われるべきだと主張している。
6),.E、Hathaway,AgriculturEandtheGATT:Rewritingtherules,Institute fOrlntemationalEconomics,Washington,1987,p2-.
7)R・パーパック/P、プリン「前掲轡」参照。
8)J・ウエツセル(鶴見宗之介駅)「食樋支配米国農産物輸出ブームの成因と背j;t」,1984 年,212ページ以下参照。また井野隆一「多国籍アグリビジネスの支配と戦略」(「経済」
1988年3月号)参照。閲下稔「日米貿易摩擦と食樋問題」,同文館,1987年,参照。
、新ラウンド「農業鯛整」の基本的性格
(1)「主要国・グループの農業提案」
新ラウンドの農業交渉グループには,昨年7月の初会合にいち早くアメリ カ提案が提出され,これにケアンズ・グループ提案,EC提案,ノルディッ ク.グループ(北欧)提案が続き,日本提案がようやく12月末に提出された ことによって,「主要国・グループの農業提案」が出そろったとされている。
各提案の要旨は,以下のとおりである(図表-9は,わが国農林水産省の 農業交渉担当部局である経済局国際経済課ガット班による要約である)。
(1)アメリカ案')
新ラウンドの交渉項目に農業を加えることを最も強く主張してきたアメリ カの提案は,きわめて強烈な農産物貿易完全自由化案である。その要点は,
貿易に直接,間接に影響を与える農業補助金すべてを段階的に関係国がバラ ンスをとって削減し,10年間で全廃しようというものである。そのために,
まず交渉の第1段階(1988年末)に,農業保範措鼬総体を計測する手段につ
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金沢大学経済学部論集第9巻第1号1988.12
いて合意し(アメリカの提案する計測手段はOECDのPSEの改良案),第 2段階の10年間をかけて,段階的に市場・価格政策(価格支持,輸入割当,
可変課徴金,最低輸入価格,関税,国家貿易,輸出補助金,輸出金融,マー ケティングボードにたいする政府支持,調整保管費用の政府負担など),所得 政策(不足払い,安定交付金等),その他の支持(作物保険補助金,燃料補助 金など)などの農業支持の総体を削減し,最終的には全廃するという方式で ある。ただし,生産および販売からデカップリングされた所得保障的交付金 や食糧援助を除くとされている。
(2)ケアンズ・クループ案2)
アメリカ案とほぼ同様の農産物貿易完全自由化を求めたのが,オーストラ リア,ニュージーランド,カナダ)ブラジル,アルゼンチンなどケアンズ・
グループ14カ国の提案である。とくにECの高水準の域内農業保謹と輸出補 助金による世界市場への激しい参入を批判する「非輸出補助」農産物輸出国 が,ウルグアイでのガット閣僚会議に先立って結成したのがケアンズ・グルー プであるが,その主張の要点は,まず早期に農業保謎措置すべての現状凍結,
したがってアクセスの現行水準の維持を行ないm次いで10年をかけて輸出・
生産補助金の一律カットとアクセスの全面的増大について合意するというも のである。
(3)EC案a》
ECは,当初から留保条件つきで新ラウンド農業交渉に臨んできた。
それは,第1に,交渉の前提として,農業が他の産業部門と異なって全体 として特殊`性をもっていることを認めるべきであること,第2に,農業交渉 でEC共通農業政策の基本目的や機構を問題にすることは許さないというこ とである。
昨年10月に提出されたEC提案は,アメリカ提案にたいする対案としての 性格の強いものである。主要な農産物の国際市場にたいしてマイナスの影響 を与えている各国の農業支持政策をゥ2段階で削減することについての交渉 を進めようというものである。まず第1段階(短期間)では,「緊急措置」と
「その他の措置」を並行して実施する。緊急措掻については,穀物価格や砂 糖供給量についての規制,また酪農品輸出国で「国際酪農品取極」に加盟し
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図表-9ウルグアイ・ラウンド農業交渉一各国提案の概要
;
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(出所)農林水産省
日本(案) 米国 ケアンズ・”トプ
カナダ
EC北欧
ITE宜甘 との関係
・立甘の構成を蹄ま
えつつ、OECDの
考え方も導入・宜目の栂成を
蹄鯉
・立甘の栂成を 閉製
・宜甘中の「樽 通的過剰」の
解iWを強鋼
・立百の欄成を蹄ま
えつつ.OECDの 考え方も導入 対象品目 ・展林水産物.
.且林水産物(飲料も含む)
.且函物 ・展産物(良産
加加品を含FC)
.(展産物)
対収描匝 関整扮矼 輸出入 補助金
検疫
・ウェーバーを含む 全ての輸入鯛整措 匝及びIMI出禁止等 の鞠11(椎Hf
・輸出補助金、貿易 歪曲翻助金(基盤 整偏、社会保障、
研究開発、災惑復
1日、普及等を除外)・動植物検疫
・ウェーバーを 含む全ての鮪 入胴慾措個
、全ての補助金 (生産中立的 支持、扱助を 除く)
・左'二同じ
・全ての輸入Iけ 五(閲悦を念 b)
・楢過飼笠、災 裡楓1日、ul根 所19支持、iW 質促巡を除く 全ての知助金
・左'二同じ
`全てのアク
セス1,t壁.H働廻曲知 助金(内容 は交渉nJJII)
・直接所1\支持
を除く貿易盃IIIl推武,
・麺こ同じ
・市埆アクセス(110 税、解徴金.救迅 161限)
・輸出抑助金、iir易 歪曲補助金
・左に同じ
交渉方法 及び 交渉内容
(1)輸出補助金の煉結 (2)輸出入画銘描冠 (ア)輸入飼婚掘恩
・11条2鋼C)の見矼
しとアクセスの保 陣
・食料安全保障によ る例外の設定
・可変課彼金の合法 化とアクセスワX吊陣
(イ)翰出嬢止条狐の見
通し
(句関税…リクエスト.
オファー方式
(31補助金
、輸出補助金・・・禁止 (イ)貿呂盃曲補助金
・削減若しくは運営
の改善
(運営の改曹のだ めのコード作り)・過剰農産物に対す ろ補助金…1980年 レベルにもどす (輸出している扮合)
・商品取挺等の活用
(4)検疫…原KII的にH2
ぬられる。手銃皀 等をガットに通報(1)堀1段階('88 年末)
・全ての保硬描
Ⅱを11fullする 針四千段、こ
れに鑑づく削
滅計画の合近(2)第2段階(10
ヶ年)
・輔1段階で合
なした削滅lf 画の実施13)検疫
・統一的蜆11Iの
策定・加工猫巾の腕
(1)凧lUMiI凪('88 年末~改革lf 画間姑まで)
・全ての拍皿の
現状猟紬・例、助金の、漣
・アクセスの改
啓 (2)改革叶凹の実行(10ヶ年)
・全ての袖伍の 全而自由化に 向けての改革
if画の合窓と 実行 (3)検疫・統一的現ⅡIの 筑定(こオLが 困雌な場合は 恩彫卿を斌少 化)
(1)初期段階 (秤を例示)
・現状の凍祐
・貿易歪曲梱 当(TDE)の
×%削域
(2)斌鋒目擦
.-定期IlU内
での全ての 15湿の撤廃
(1)第1段階(短
期間)
・igi品協定の強 化(酪展、紐 物、砂矧H)
84/85年度水
準まで貿易歪 曲投囮をlFl減
(穀物、米、砂 概、油科種子.酪展、牛肉)
(2】第2段階(合 埋的期1m)
・貿易盃曲按湿
の悠詞的削減・国貿のアクセ ス改善、ルー ルの見血し等
(1)碗争的現境改善愉
旺
(、即時的措固('88年 末)
・供給過剰な良産物
…輸出国による生
産キリ畝簸のロリ波、生巌、の611限等
(イ)展藁禰助金
・浦助金付輸出丘の 削減.貿凪葱曲補
助金の削減(2)市場アクセス改善
拍沮
、保綬描冠等の交渉
(イ)アクセスの改善…
リクエスト・オフ アー方式
・関税・課徴金の引 下げと観貯の拡大
・可変課徴金の適用
避準の合意 (ウリガット規徹の強化・11条2項(C)の見血
Lとアクセス保柾
(3)検疫…無差別Zn用 の砿ug、貿易障壁 とLないこと錘ウ束.
回魔堪定との風和 PSEの
取扱い
・PSEは利用しない
・類似のものを目棉として利 用
・剛似のものを 手段・モニタ ーとして利用
・貿易豆曲相 当(TDE)を
目楓として 利用
・団蟹した7SE を交渉手法と して利用
・TDEを目
ターと閲廃途卜
国の扱い・Hf週推冠をZ:める
・優遇抽矼を狸 める.優過 ぎ忠
惜肛を
・発展段階に応
じた優遇扮沼
を醒める
金沢大学経済学部総集第9巻第1号1988612
ていない国についての規制などの,いわばこれらの品目について国際的な協 定を強化することがめざされる。その他の措置については,1984/85年度の 水準にまで穀物,米,砂糖,油料種子,酪農品,牛肉についての貿易歪曲措 置を削減することがめざされる。次いで第2段階(合理的期間)においては,
世界市場の不均衡の原因になっている貿易歪曲措置を協調的に大幅に削減す ることがめざされる。こうした2段階アプローチによって実現されるであろ う世界市場の安定のもとで,世界価格や為替変動を考慮しつつ,国内農業支 持,対外保謹,さらに輸出補償の上限設定についての交渉が可能となる。ま
た,補助金の適用条件、農産物需要拡大措置,国家機関やマーケティングボー ドによるアクセスおよび競争条件,各国の約束の履行についてのサーベイラ ンスなどに関するガット・ルールの改善が必要である。農業支持政策の協調 的削減のためには,各国の農業助成の計測手段についての合意が必要である が,一定の改良をおこなえばPSE指標を利用できる。以上がEC提案の要 点である。
(4)ノルディック・グループ(北欧)案
北欧諸国(フィンランド,アイスランド,ノルウェー,スウェーデン)の 提案は,まず,速やかに(1988年末を目標とする即時的措置として)供給過 剰の農産物について,輸出国が保障価格などの生産刺激策の削減,生産制限 などをおこなうことを求めている。次いで,交渉全体の目標として,1)農 業補助金については補助金付き輸出量の削減、貿易歪曲補助金の削減によっ てガットのルールと規律を強化すること,2)市場アクセスの改善について は関税,課徴金,数量制限いずれについても保謹のレベルを引き下げる措置 が講じられるべきであるとしている。関税と輸入課徴金については,引き下 げおよび上限設定が合意されるべきこと,輸入割当は,生産制限および市場 アクセスの義務について明確化(ガット第11条の明確化)が必要であるとし ており,全体としての農業保謹水準の引き下げのためにはその計測手段が必 要であるが,PSE指標を為替・価格変動を考慮し,生産を刺激しない支持 策を除外するなどの改良をおこなって利用することができようとしている。
(5)日本提案4)
わが国の新ラウンド農業交渉についての主張は,東京サミット,OECD
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閣僚会議などをつうじて,そのかぎりでは一貫して,「農業に関する国際的ルー ルの整備は,農業の特殊性に配慮しておこなうべきである」というものであっ た。同時に,農業交渉だけの突出や,早期妥結(アーリイ・ハーベスト)に も交渉戦略上反対するというECと共通する立場をとってきた。アメリカな どからせかされるかたちで昨年12月末にようやくまとめられ’本年2月の農 業交渉グループ会議に提出された提案の要点は,以下のとおりである。
まず,農業交渉の一般的前提として,「各国の農業は,その置かれた経済的,
社会的諸条件の下で食糧の安定的供給の確保,環境保全あるいは雇用全般等 の純経済的ではない社会的及びその他の要請に応じた役割を果しているもの であり,このような農業の重要な役割にも十分画蝋する必要がある」こと,「農 産物の貿易は,エ業産品の場合と異なり,…輸入国としてもその供給の大部 分を海外に依存することが困難であることにも十分な配慮をすることが不可 欠である」といった,農業の有する特性に配慮して,「輸入国及び輸出国の権 利及び義務のバランスに配慮しつつ,農業貿易の一層の自由化を達成し,輸 入アクセス及び輸出競争に影響を与える全ての措置を,強化され,かつ,効 果的な運用をもたらすガット規則及び規律の下に置くことが重要な課題であ
る」としている。
こうした基本的立場にもとづいて,具体的には,以下のような提案となっ
ている。
1)緊急措置として,主要輸出国による輸出補助金の凍結をおこなうこと。
2)輸出入調整措置として,
a・関税のリクエスト・オファー方式による引き下げないし撤廃,b・
ウェーバーを交渉の対象とし,輸入制限措置に関する「新しいルール」
の下に置く,c・「11条2項(c)(i)にもとづく輸入制限については,
現下の農産物の貿易,取引の実態,各国の政府措置の多様性,食料自給 率の著しく低い国の国民生活の維持にとり不可欠な基礎的食料の国内生 産の安定を図る必要性並びに農産物輸出国に対する安定した市場アクセ スの保証に配慮しつつその規定ぶりにつき所要の改善を図る必要がある」,
。、可変課徴金と最低輸入価格制度についてのガット規定の明確化,
e・「現行ガット条文においては,輸出面における数量制限の一般的廃
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●
金沢大学経済学部論集第9巻第1号1988.12
止の例外である食料等の危機的な不足時における食料等の輸出禁止・制 限の場合には,輸出国の一方的利益が極めて優先されており,輸入制限 がミニマム・アクセス義務等厳しい義務を課せられているのに比較しバ ランスを欠いている。従って,輸出数量制限の一般的禁止の原則の例外 について輸入面の例外を勘案しつつ見直す必要があろう」と,輸出禁止 条項の見直しによるいわば「食糧供給保証」を求める。
3)補助金については,
a・輸出補助金の段階的撤廃,
b、その他の補助金については,農産物貿易〈の安定`注の維持・発展に たいして障害にならないよう削減ないしは運営の改善をはかり,構造的 過剰農産物のたいする補助金については,5年以内に実質ベースを1980 年レベルにまで引き下げるべきである。
4)さらに主要農産物の構造的過剰の発生や貿易の歪曲の再発を防止する ため輸出価格に対する規律を商品取極などを活用して強化すべきだとし ている。
5)さらにこうした提案の実施のためには農業支持政策を総合的に計量す る手段は不用であり,OECDの開発になるPSE指標は「各国の農業 の保謹水準を測定し,比較することを目的にしたものではない。加えて,
PSEは食糧の安定供給の確保,国土・環境の保全,地域の均衡ある発 展等の多様な農業政策の目的及び各国の異なる農業を取り巻く諸条件の 違いを含んでいない」のであって,「PSEあるいは,PSE類似の総合 的計量手段をウルグアイ・ラウンドの農業交渉の手段として用いるのは 困難」であると主張している。
(2)アメリカとECの厳しい対立とわが国の困難な位置
「主要国.グループの農業提案」の主張の間には相当の差があって,とく にアメリカとECとの厳しい対立から,今後の農業交渉の多難さをうかがわ せるに十分である。
当のアメリカがガット交渉の難航を前にして,多国間交渉にたし、する関心 を薄れさせ,二国間交渉を通じて個々の貿易相手国への市場開放要求を強め
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