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氏名 亀岡カメオカ

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Academic year: 2021

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(1)

氏 名 亀岡

カ メ オ カ

弘之

ヒ ロ ユ キ

所 属 都市環境科学研究科 都市環境科学専攻 都市基盤環境学域 学 位 の 種 類 博士(工学)

学 位 記 番 号 都市環境博 第

173

号 学位授与の日付 平成

28

3

25

日 課程・論文の別 学位規則第4条第1項該当

学 位 論 文 題 名 路側発光体の動的点滅制御による渋滞緩和に関する研究 論 文 審 査 委 員 主査 教 授 小根山 裕之

委員 准教授 石倉 智樹 委員 教 授 清水 哲夫

【論文の内容の要旨】

高速道路は国内貨物,旅客の輸送に非常に重要な役割を担っている.一方,高速道路で は年間

253

km

hr

の交通渋滞が発生しており,そのうち交通集中渋滞が

65

%を占め,

サグおよび上り坂やトンネル入口部が原因で発生する渋滞が交通集中渋滞の

78

%を占めて いる.渋滞解消の対策として,ネットワークの整備による交通分散や付加車線の設置等に よる車線の増設等のハード面の対策が実施されてきており,これまで渋滞削減効果を上げ てきた.しかし,全てのボトルネック対策をハード面のみで実施するのは費用・時間的に 困難であり,ソフト面の対策が重要な役割を担っている.その主なものとしては,サグ部,

トンネル部におけるLED表示板等による速度回復の情報提供,渋滞予測情報の事前提供,

交通量のピーク時間帯前後の料金割引等による交通需要マネジメント(TDM)等があり,

一定の成果を上げているが,渋滞の大きな削減には至っておらず,より効果の高い渋滞対 策が望まれている.

これらソフト対策の一つとして,移動発光体を用いた交通運用システムが注目されてい る.これは路側に設置された発光体を動的に点滅制御して光が動くように見せることによ り,運転者の速度感に影響を与えたり,光に引っ張られることにより,高速車両の速度抑 制,低速車両の速度上昇,あるいは車群の平準化などの効果を発現させるものである.こ れを渋滞対策として用いることにより,渋滞発生前の車群平準化による容量増加や,渋滞 発生後の捌け台数増加などの効果が期待される.移動発光体が運転者に与える効果は,C Gシミュレーションや未供用区間の高速道路における実道実験で明らかにされているが,

渋滞対策としての実道路での効果の有無や,効果を最大限に発揮するような発光体の設置,

運用方法については十分に明らかになっていない.

そこで,本研究は,実道路に発光体を設置し実運用を行い,渋滞発生前と渋滞発生後の

(2)

渋滞緩和効果について,交通流のマクロな視点および個別車両挙動のミクロな視点から解 析を行い,発光体の運用の有無や運用方法の違いによる交通流率,車群,個別車両の速度 の違いなどを捉え,移動発光体を用いた交通運用システムの効果を多面的に明らかにする ことにより,効果的な設置・運用方法を検討するための知見を得ることを目的とする.

本論文は,全7章で構成されており,各章の概要は以下のとおりである.

第1章は序論であり,本研究の背景および目的について述べ,本論文の構成を示した.

第2章では,視覚情報による速度抑制,速度回復に関する既往の研究について,学術的 なバックグラウンド,静的な図形刺激を用いた速度抑制対策事例,本研究の対象である走 光型視線誘導システムの室内実験,実道実験,他機関での実道での適用実験例などを整理 して,本研究の位置付けを明らかにした.

第3章では,東名高速道路下り線宇利トンネル付近における走光型視線誘導システムの 実運用実験について,実験区間の道路・交通状況の概要,路側発光体の設置方法,発光パ ターンなどを整理するとともに,効果検証のための車両感知器やビデオ観測調査の概要と 旅行速度・車群等の変化などの分析手法を示した.

第4章では,システム点灯による渋滞発生前の渋滞緩和効果について,現象解析結果を 示した.渋滞発生前の平均速度,渋滞発生時交通量については,点灯・非点灯による統計 的に有意な差は見られなかったが,道路断面間の速度変化については点灯時に車両速度が 均一化する方向に変化している傾向が示された.そこで,車両速度均一化とマクロな交通 状態の変化との関係を明らかにするため,点灯により希望速度が均一化すると仮定を置い たシミュレーション分析を行ったところ,点灯に対する反応率が相当程度高くなった場合 に限り,平均速度や車線利用率,車群構成などの交通状態に変化が見られた.これらの分 析結果から,渋滞発生前にシステム点灯によるマクロな交通状態の変化を得るためには,

点灯に対して多くの車両が反応することが必要であり,反応率を上げるようなシステムの 設置・運用が重要であるとの示唆が得られた.

第5章では,システム点灯による渋滞発生後の渋滞緩和効果について現象解析結果を示 した.その結果,渋滞発生後捌け台数は点灯時に有意に増加する傾向が見られたが,ボト ルネック周辺のみ部分的に点灯しているパターンでは逆に捌け台数が点灯時に低下する傾 向が見られた.また,ボトルネック周辺のみ部分的に点灯しているパターンとそれ以外の パターンでボトルネックからの加速パターンが異なる傾向が見られた.これらの分析結果 から,本システムが渋滞発生後の捌け台数増加に一定の効果が期待できるものの,十分な 渋滞緩和効果を得るためにはボトルネック上流側でも点灯することが有効であることなど,

効果的なシステム制御方法に繋がる知見を得た.

第6章では,第4章,第5章の分析結果を踏まえて,渋滞対策として効果的なシステム の設置・運用方法について検討し,非渋滞時と渋滞時の発光パターンなどシステム制御方 法を試案として提示した.

第7章では,以上の成果を総括し,本論文の結論として取りまとめ,今後の課題を示し

(3)

た.

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