YG性格検査による青年期の性格の発達的研究 : YG 性格検査の因子得点判定法による検討
その他のタイトル A Developmental Study of Psychological
Characteristics During Adolescence Using the Y
‑G Personality Test
著者 東村 高良, 石川 啓
雑誌名 関西大学社会学部紀要
巻 27
号 3
ページ 107‑123
発行年 1996‑03‑30
URL http://hdl.handle.net/10112/00022508
関西大学『社会学部紀要』第
2 7
巻第3
号,1 9 9 6 , p p . 1 0 7 ‑ 1 2 3
Y G性格検査による青年期の性格の発達的研究
― YG 性格検査の因子得点判定法による検討—
東村高良•石川啓
A Developmental Study of Psychological C h a r a c t e r i s t i c s During Adolescence Using the Y‑G Personality Test
Takayoshi HIGASHIMURA, Akira ISHIKAWA
Abstract
ISSN 0 2 8 7 ‑ 6 8 1 7
We have obtained three Longitudinal time series data from the Y‑G p e r ‑ sonality Test given a t three a g e s : 15‑years old ( f i r s t year o f senior h i g h school), 18‑years old C t h i r d year o f senior high school) and 22‑
years old C a t graduation from university). We have derived 1 2 character trait scales, 8 factor scores f o r t h e c h a r a c t e r t r a i t f a c t o r s a n d 3 f a c t o r scores f o r the social desirability factors, a s well a s the Model score and the Anti‑Model score using t h e Y ‑ G computer diagnostics system. The coefficients of test‑retest reliability retained h i g h l e v e l s over an interval o f a b o u t 7 years from 1 5 to 2 2 years o l d . We have compared the 3 data f o r means l e v e l using the ANOVA C G L M ) and found that character development moved more sharply foward Emotional stability and t h e S o c i a l e x t r a v e r s i o n b e t w e e n t h e a g e o f 1 5 a n d 2 2 t h a n between t h e a g e o f 1 5 a n d 1 8 .
Key Words: p e r s o n a l i t y d e v e l o p m e n t , a d o l e s c e n c e , l o n g i t u d i n a l d a t a , Y‑G p e r s o n a l i t y T e s t , 8 Y
‑G c h a r a c t e r t r a i t f a c t o r s , 3 Y‑G s o c i a l d e s i r a b i l i t y f a c t o r s , Y ‑G c o m p u t e r d i a g n o s t i c s s y s t e m , ANOV A (GLM)
抄 録
青年期における性格の発達を研究するために,
Y G
性格検査を高校1
年時と高校3
年時および大学 卒業時の3
時点に追跡実施して縦断的データを得た。それにY G
性格検査のコンピュータによる因子 得点判定法を適用して,1 2
個の性格特性尺度得点,8
個の性格特性因子得点,3
個の社会的望ましさ の因子得点,モデル得点,反モデル得点を算出し,また尺度の粗点から算定した粗点類型タイプと社 会的望ましさを除去した真の尺度得点から算定した真性類型タイプを求めた。3
時点でのY G
検査の 各指標について,再検査信頼性係数,平均値,標準偏差,平均値の有意差検定,平均プロフィール図,類型タイプの度数表などを比較検討した。高校時代の性格はあまり変化しなかったが,大学卒業時に は情緒安定的で社会的外向性の方向へと大きく変化した。
キーワード:青年期の性格発達,縦断的データ,発達的研究,
Y G
性格検査,コンピュータ判定法,因子得点判定法,性格特性因子得点,社会的望ましさの因子得点,分散分析
(GLM)
〔 問 題 〕
青年期の性格の発達を研究する方法には,異なる発達段階にある異なる集団に特定の心理テ ストを実施してその集団間の差異を横断的に比較検討する方法と,同一集団について発達段階 ごとに特定の心理テストを繰り返し追跡実施してその時系列的な変化や時系列間の差異を縦断 的に比較検討することによっで性格がどのように発達して行くかを検討しようとする方法が考 えられる(藤村
1 9 7 5 )
。また,いかなる統計量でもって比較検討を行うかについては平均値によ る比較,標準偏差といった散布度による比較検討,そして確認的因子分析を行うことによって 因子構造の不変性を検討したり因子構造の変化の過程を見たりするなどのいくつかの方法が考 えられる(辻岡1 9 6 0 ,
辻岡ほか1 9 7 9 )
。どのような研究目的を持って,どのような被験者集団を 研究の対象とするのか,分析方法に何を使うのか等によって明らかにされる研究課題も違ったものになる。
本研究では,性格の発達に大きな影響を与えるであろう青年期における時系列上で重要と思 われる時点として高校
1
年時と高校3
年時および大学卒業時の3
時点を選び,それぞれの時点 でY G
性格検査を同一の被験者集団に繰り返し追跡して実施し,その縦断的なY G
性格検査の 結果についてY G
性格検査のコンピュータによる因子得点判定法(辻岡1 9 8 3 ,
辻岡・藤村1 9 7 5 )
によって判定し,算出された因子得点や尺度得点などの平均値や標準偏差および類型タイプの 度数比率などを比較検討することによって青年期における性格がどのように発達して行くかを 検討しようとするものである。
谷口の第
1
研究(谷口1 9 8 7 )
では,受験校2
校と非受験校2
校の生徒について高校1
年時と 高校3
年時に実施したY G
性格検査の結果の尺度得点の変化過程を分析し,また尺度得点をも とに手採点で判定した(粗点)類型タイプの変化過程を比較検討することによっていくつかの 研究課題が解明されたがそのうち本研究に関するものとしては次のものがある。青年前期から 後期への性格の変化とくにその前段階としての高校段階の変化について,高校段階での性格の 発達的変化はそう大きくはない。男女間で高校段階の性格の発達にわずかな違いがある。また,青年前期から後期への性格の変化を見るためにはさらに青年後期(大学段階)のデータを追加 しての比較検討がぜひ必要であることが明らかにされた。
そこで,谷口の第
2
研究(谷口1 9 9 3 )
では,上述した第1
研究の結果を踏まえて第1
研究と 同様な方法で青年前期から後期にかけての性格の変化を見るために,大学卒業時点で追跡調査YG 性格検査による青年期の性格の発達的研究(東村・石川)
化よりも相当に大きなものであった。高校時代から大学卒業時点への性格特性の発達の方向性 は情緒安定的な方向へ,また社会的外向的な方向へと変化するようであるというものであった。
そこで,本研究では谷口の第
2
研究のデータについて新たにY G
性格検査のコンピュータに よる因子得点判定法を適用することによって尺度得点の他にY G
性格検査の各因子得点を算出 し,またモデルスコア,反モデルスコアーを算出し,あわせてコンピュータ判定された粗点類 型タイプと真性類型タイプ等についても分析することにより青年期の性格の発達を検討する。なお,確認的因子分析による因子構造の確認化の検討は今後の検討課題としたい。
〔 方 法 〕
〔被験者と検査方法〕
関西地域の
4
つの高校生43 9
名を被験者集団とした。男女の内訳は,男性19 9
名,女性24 0
名で あった。また,検査実施年月は高校1
年時( 1 5
歳)は1 9 8 2
年5
月,高校3
年時( 1 8
歳)は19 8 4
年1 0
月に集団式でY G性格検査が実施された。また,大学卒業時( 2 2
歳)は追跡調査該当者宛に1
9 8 9
年6
月頃に郵送式でY G性格検査用紙と実施要領を送付し,各被験者が各自で回答記入 したものを返送してもらうことによってデータを収集した。〔使用検査〕
(1)
3
時点(高校1
年時,高校3
年時,大学卒業時)ともにY G
性格検査(一般用)を使用 した。(2) Y G
性格検査の12
尺度Y G
性格検査は, (D)抑うつ性, (C)気分の変化,(I)
劣等感, (N)神経質傾向, (0) 主観性, (Co)非協調性, (Ag)攻撃性, (G)活動性, (R)のんきさ, (T)思考的外向性,(A)支配性, (S)
社会的外向性の1 2
の尺度から構成されており,各尺度の得点は0
点20
点 である。高得点であるほど上記の性格特性が強いと診断される。(3)
Y G
性格検査のコンピュータによる因子得点判定法による 8つの性格特性因子について の因子得点Y G
性格検査のコンピュータによる因子得点判定法によって算出される8
つの因子得点は次 の表1
のような各尺度から構成された性格特性因子について算出された因子得点(辻岡・藤村1 9 7 5 )
である(表1 ,
付図参照)。各因子得点は標準得点形式で平均が0
点,標準偏差が1
点の 得点体系として算出されおおよそー3
点〜十3
点の範囲の値として算出される。表
1 Y G
性格検査の8
つの性格特性因子得点と関連する尺度 因 子 得 点 関連する性格特性尺度①
(ES) 情緒安定性因子得点 (D) 抑うつ性、 (C) 気分の変化、(I)
劣等感、(N)
神経質傾向②
(DM) 外向性因子得点 (A) 支配性、 (S) 社会的外向性③
(AC) 活動性因子得点 (G) 活動性、 (R) のんきさ④
(RF) 熟慮性因子得点 (R) のんきさ、 (T) 思考的外向性⑤
(CO) 不満性因子得点 (Co) 非協調性⑥
(AG) 攻撃性因子得点 (Ag) 攻撃性⑦
(DO) 空想性因子得点 (0)主観性、 (D) 抑うつ性⑧
(SC) 社会適応性因子得点 (0) 主観性、 (Co) 非協調性、(Ag) 攻撃性
(4) Y G
性格検査の3
つの社会的望ましさの因子についての因子得点Y G
性格検査の社会的望ましさについての因子得点はY G
性格検査のコンピュータ判定によ る個人判定表(付図参照)には出力されていないものではあるが計算途中で算出さているもの である。3
つの社会的望ましさの因子得点は次のような因子についての因子得点である。①
(SE : S o c i a l D e s i r a b i l i t y F a c t o r f o r E m o t i o n a l i t y )
情緒的安定を望ましいとする社会的 望ましさの因子についての因子得点。②
(S I : S o c i a l D e s i r a b i l i t y F a c t o r f o r I n t r o v e r s i o n )
外向性を望ましいとする社会的望ま しさの因子についての因子得点。③
(P R : S o c i a l D e s i r a b i l i t y F a c t o r o n R e f l e c t i v e n e s s )
非衝動性を望ましいとする社会的(個人的)望ましさの因子についての因子得点。
(5) Y G
性格検査のコンピュータによる粗点類型タイプ判定と真性類型タイプ判定尺度得点の粗点をもとに判定される①粗点類型タイプと,社会的望ましさの影響を除去して 再合成された真の尺度得点から判定される②真性類型タイプが算定された。なお,コンピュー 夕判定では,さらに確率類型タイプも判定されるが,今回は分析から除外した。
そして,
Y G
性格検査の①粗点類型タイプおよび②真性類型タイプの意味する概評の内容は 次の表2
のようになっている(表2
参照)。YG
性格検査による青年期の性格の発達的研究(東村・石川)表
2 YG
性格検査による性格の5
類型 概評の内容 類型タイプ プロフィールの形情緒安定性 社会適応性 積極性
A
類型 平均型 平均型 平均型 平均型B
類型 上寄り型 不安定 不適応 積極型C類型 下寄り型 安定 適応 消極型
D
類型 左下がり右上がり型 安定 適応 積極型E
類型 左上がり右下がり型 不安定 不適応 消極型(注)プロフィールの形は
YG
性格検査では縦型図であるが本論文のよ うに横型図を用いた場合はYG
性格検査の用語とは異なる。(6) Y G性格検査のモデル得点と反モデル得点
Y G性格検査を受ける時の受験態度に関する指標で,回答の歪曲の程度を示すモデルスコア
‑ (MS)
と,でたらめ回答の程度を示す反モデルスコアー(AMS)
が算出された(表3
表8 ,
付図参照)。〔分析方法〕
(1) Y G性格検査のコンピュータによる因子得点判定法で算出される各測定値の
3
時点での 再検査信頼性係数を算出する(表3
参照)。(2)
Y G性格検査について,発達の3
時点での尺度得点の平均値を算出し,そのプロフィー ルを描くことによって,および3
時点間の平均値の分散分析(GLM)
を行うことによって,性 格の発達の比較検討を行う(表4
表6 ,
図l
図4
参照)。(3) Y G性格検査のコンピュータ判定による粗点タイプと真性タイプの類型についての 3時 点での度数表をもとに青年期の性格の発達を検討する(表
7
表8 ,
図5 ,
図6
参照)。表
3 Y G
性格検査(一般用)の3
時点(高1
、高3
、大学卒業時)間の再検査信頼性係数
(N=439
名) 尺度名・因子名 高1X
高3
高3X
大卒 高1X
大卒(D)
抑うつ性0 . 6 2 6 0 . 5 6 1 0 . 4 4 5 (C)
気分の変化0 . 6 1 0 0 . 6 6 4 0 . 4 5 9 (I)
劣等感0 . 6 2 0 0 . 6 0 1 0 . 5 1 9
尺
(N)
神経質傾向0 . 5 9 0 0 . 6 0 0 0 . 4 5 3
(0) 主観性0 . 6 1 2 0 . 5 9 9 0 . 5 0 2
度(Co)
非協調性0 . 5 6 8 0 . 5 6 8 0 . 4 7 1
得
(Ag)
攻撃性0 . 5 8 3 0 . 5 5 3 0 . 4 4 1 (G)
活動性0 . 6 5 6 0 . 6 2 3 0 . 4 6 7
点(R)
のんきさ0 . 5 7 3 0 . 6 2 8 0 . 4 7 7
(T)
思考的外向性0 . 5 6 4 0 . 5 2 2 0 . 4 2 3 (A)
支配性0 . 6 7 3 0 . 6 2 6 0 . 5 0 9 (S)
社会的外向性0 . 7 2 8 0 . 6 1 3 0 . 5 3 9 ES:
情緒安定性0 . 6 8 0 0 . 6 8 2 0 . 5 3 3 DM:
外向性0 . 7 3 5 0 . 6 7 1 0 . 5 6 7
因AC:
活動性0 . 7 0 0 0 . 6 6 6 0 . 5 4 0
子RF:
熟慮性0 . 5 5 2 0 . 5 3 8 0 . 4 1 0
得c o :
不満性0 . 4 3 5 0 . 4 5 7 0 . 3 7 4
点AG:
攻撃性0 . 5 6 4 0 . 5 2 9 〇 . 4 1 7 DO:
空想性0 . 5 6 5 0 . 5 0 5 0 . 4 3 4
s c :
社会適応性0 . 5 0 3 0 . 4 8 1 0 . 3 9 4
因SE:
社会的望ましさ0 . 6 5 0 0 . 6 1 0 0 . 4 9 4
: S I PR: : 社会的望ましさ社会的望ましさ 0 0 . . 5 6 9 1 6 3 0 0 . . 5 5 1 7 7 7 0 0 . . 3 4 9 6 1 5
モ MS:
回答の歪曲0 . 4 5 1 0 . 3 3 4 0 . 2 8 5
デ
の程度J
レ贋 AMS:
でたらめ回答0 . 2 8 2 0 . 2 3 8 0 . 1 3 8
の程度
Y G性格検査による青年期の性格の発達的研究(東村・石川)
〔結果と考察〕
〔青年期における V G性格検査の再検査信頼性についての検討〕
本研究において,青年期における
YG
性格検査の再検査信頼性係数は表3
の通りである(表3
参照)。全般的には高校l
年時と高校3
年時の間には約2
年6
か月間,高校3
年時と大学卒業 時の間には約4
年間,高校1
年時と大学卒業時の間には約7
年間が経過しており再検査が実施 されるまでの間隔が長くなるに従って再検査信頼性係数は当然ながら少しづつ低下傾向を示し ている。(1)性格特性尺度の得点についての再検査信頼性係数は最高が (S) 社会的外向性の高 1と 高
3
の間の0 . 7 2 8
から,最低が(T)
思考的外向性の高1
と大卒時の間の0 . 4 2 3
であり,高1
と 高3
の間の再検査信頼性係数はおおよそ0 . 5 6 8 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 0 . 7 2 8
であり,高3
と大卒時の間では0 . 5 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 0 . 6
代,高1
と大卒時の間では0 . 4 2 3 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 0 . 5 3 9
であり,青年期の性格に発達があることを考えても相 当に高い値を保っていると言える。(2)性格特性因子の因子得点についての再検査信頼性係数は, (ES)情緒安定性因子得点と
(DM)
外向性因子得点それに(AC)
活動性因子得点の3
つについては7
年間を経過しても0 . 5 4 0 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 0 . 5 6 7
と上述の尺度得点についてよりもやや高い値を保っている。(3)社会的望ましさの因子の因子得点についての再検査信頼性係数も性格特性因子得点と同 様の傾向を示している。
(4)
受験の態度を示すところの(MS)回答の歪曲の程度および (AMS)でたらめ回答の程
度についての再検査信頼性係数は,これらの受験態度が一過性のものであったり首尾一貫したものでは無いことから当然ながら低い値となっている。
全般的には,性格の発達過程にある青年期における
YG
性格検査の再検査信頼性係数として は相当に高い値を保っていると言える。表
4
全体の各検査施行の平均値と標準偏差の一覧表(N=439
名)第
1
回目(高校1
年時)、第2
回目(高校3
年時)、第3
回目(大学卒業時)、検査施行学年 有意差検定
( * : 5%
水準)高校
1
年時 高校3
年時 大学卒業時 高1
高3
高1
X X X
平均値SD
平均値SD
平均値SD
高3
大卒 大卒D
抑うつ性8 . 9 5 . 7 0 8 . 5 5 . 5 9 6 . 9 5 . 9 7
* *c
気分の変化9 . 3 4 . 5 5 9 . 5 4 . 8 0 8 . 1 5 . 5 0
* *I
劣等感8 . 0 4 . 7 7 8 . 0 4 . 9 9 6 . 1 4 . 8 9
* *N
神経質傾向9 . 0 4 . 9 5 9 . 1 4 . 8 9 7 . 4 5 . 1 3
* *尺
〇 主観性8 . 6 4 . 0 8 8 . 0 4 . 1 7 6 . 8 4 . 2 5
* * *・度
Co
非協調性7 . 3 4 . 1 2 6 . 5 4 . 0 3 5 . 0 3 . 8 9
* * *‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑
得Ag
攻撃性1 0 . 6 4 . 1 8 1 1 . 0 4 . 0 5 1 0 . 9 4 . 1 7
点
G
活動性1 1 . 2 4 . 2 7 1 1 . 9 4 . 5 3 1 3 . 3 4 . 8 5
* * *R
のんき1 2 . 4 4 . 2 1 1 2 . 2 4 . 4 3 1 2 . 4 4 . 5 8
T
思考的外向性1 0 . 4 4 . 5 5 1 0 . 2 4 . 2 1 1 1 . 1 4 . 3 3
* *A
支配性1 1 . 6 4 . 7 1 1 1 . 5 4 . 9 9 1 2 . 6 5 . 0 7
* *S
社会的外向性1 4 . 1 4 . 7 6 1 4 . 4 4 . 7 1 1 5 . 5 4 . 5 1
* *ES
情緒安定性因子‑ 0 . 2 0 . 8 9 ‑ 0 . 2 0 . 9 4 ‑ 0 . 6 1 . 0 2
* *D M
外向性因子0 . 6 0 . 8 8 0 . 6 0 . 9 0 0 . 9 0 . 9 2
* *AC
活動性因子0 . 5 0 . 9 1 0 . 6 0 . 9 5 0 . 8 1 . 0 1
* * 因R F
熟慮性因子0 . 5 0 . 9 8 0 . 4 0 . 8 9 0 . 4 0 . 9 3
子
co
不満性因子0 . 1 1 . 0 0 ‑ 0 . 1 0 . 9 7 ‑ 0 . 2 0 . 9 4
* *A G
攻撃性因子‑ 0 . 1 0 . 9 7 0 . 1 0 . 9 4 0 . 1 0 . 9 6
得
DO
空想性因子0 . 0 0 . 9 8 ‑ 0 . 1 0 . 9 2 0 . 1 0 . 9 2
* * * 点SC
社会適応性因子0 . 1 1 . 0 1 ‑ 0 . 1 0 . 9 5 ‑ 0 . 0 0 . 9 6
SE
社会的望ましさ‑ 0 . 3 0 . 9 9 ‑ 0 . 4 0 . 9 7 ‑ 0 . 6 1 . 0 1
* *S I
社会的望ましさ‑ 0 . 2 0 . 9 0 ‑ 0 . 3 0 . 9 4 ‑ 0 . 6 0 . 8 6
* * *PR
社会的望ましさ0 . 5 0 . 9 7 0 . 5 0 . 9 4 0 . 5 0 . 9 6
M S
回答の歪曲の程度1 . 4 0 . 6 5 1 . 4 0 . 6 3 1 . 5 0 . 6 6
* *AMS
でたらめ回答の程度2 . 1 0 . 5 1 2 . 0 0 . 5 2 2 . 0 0 . 4 9
Y G
性格検査による青年期の性格の発達的研究(東村・石川)〔平均値プロフィールによる全体的傾向の検討〕
(1)表
4
表6
は3
時点(第1
回目高1
年時,第2
回目高3
年時,第3
回目大学卒業時)に おけるY G
性格検査の各種指標についての平均値と標準偏差および平均値の有意差検定の結果 を示す表である(表4
表6
参照)。散布度についての検討では,
Y G
性格検査の1 2
の尺度得点の標準偏差はすべての尺度につい て4 5
点代でほぼ同じような値となっていて分散の有意差は認められない。なお,本研究の1 2
の尺度得点は全般的にはやや散布度が大きいと思われる。その他の各因子得点の標準偏差は おおよそ1
前後の値となっており分散の有意差は認められない。(2)
図l
図4
は,表4
表6
の平均値をもとにしたプロフィール図である(図l
図4
参 照)。図1
は全被験者(N= 4 3 9 )
の3
時点でのY G
検査の1 2
尺度についての平均値プロフィー ルである。これを見ると高校1
年時と高校3
年時の性格特性の発達的変化はごく小さいが,大 学卒業時には相当に大きな変化をすることが分かる。性格特性の発達的変化の方向性は情緒安 定的な方向へとまた社会的外交的な方向への変化が認められる。変化の大きさでは,情緒安定 的な方向への変化が相当に大きい。それに較べて社会的外交的な方向への変化は明確なもので はあるがそう大きくはない(図1
参照)。(3)図 2は同じく各因子得点をもとにしたプロフィール図である。この図からも,高校から 大学卒業時にかけての性格の発達傾向が明瞭に読み取れる。具体的には,発達的に変化する性 格特性因子とその変化の方向性は (ES) 情緒安定的な方向へ, (DM) 外向的な方向へ, (A
C)活動的な方向へ, (C0)不満性の低い方向へと相当に大きく変化することが分かる(図2 参照)。
また,社会的望ましさの 3つの因子得点については,情緒安定性を望ましいとする (SE) と,外向性を望ましいとする
(SI)
は共に大学卒業時では得点としてはマイナス側へ顕著に シフトしている。なお,非衝動性を望ましいとする (pR) は 3時点ともほとんど同じ値で変 化がなかった(図2
参照)。〔回答の態度についてのモデルスコア_の全体的傾向の検討〕
回答の歪曲の程度を表す
(MS)
と,でたらめ回答の程度を示す(AMS)
は3
時点ともほぼ 変化がなかった。グループ項目:検査施行次数
16
14
1 2
D 抑うつ性
4
c気分の変化1
劣等惑 z﹃ 至 雷
⇒向 0主観性co .
頃祠性
Ag
攻撃性 G活動性 R
の ん き
T思考的外向
A支配性
s社会的外阿
発達研究 (YG
性格検査)第1
回〜第3
回目(全体〕図 1 YG性格検査の 12尺度の平均値プロフィール (全体
N= = 4 3 9
名)グループ項目:検査施行次数
0 . • 0 . 0 0 . 4 0 . 2
‑ a . 2
‑ o . .
‑ o . 6 A 舌動全コ子 C
AG
攻撃性因子
s c
社会選五唖因子 PR
社会的望ましさ
s
︵社会的望ましさ
SE
社会的望ましさ
DO
空想性因子
co
不満丑因子
RF
熟慮性因子
DM外阿性因子
ES
櫃緒安定性因子
Y G
性格検査による青年期の性格の発達的研究(東村・石川)グループ項目:性別
D
抑うつ性6
c気分の変化 1劣等感 N神経質傾阿 0主観性co
非協調性
A
g攻撃性 G活動性 Rのんき T思考的外阿
A
支配性 s社会的外向男女間比較(全体) (第 1回目(高校 1年時)〕
図
3
第1
回目(高校1
年時)のYG
性格検査の1 2
尺度の平均値プロフィール(男女間の比較
N=439
名)グループ項目:性別
0..
0 . 6
0..
0 . 2
‑ o . 2
‑ o . .
‑ o . 6
DM外向性因子ES
情緒安定性因子 AC舌動全因子 RF熟慮性因子
co
不満性因子 AG攻撃性因子
Do
空想性因子 SC社会遺応性因子
SE
社会的望ましさ PR社会的望ましさ
S 1
社会的望ましさ男女間比較(全体) 〔第 1回目(高校 1年時)〕
図
4
第1
回目(高校1
年時)のYG
性格検査の(8
+3)
個の因子得点プロフィール尺
度 得点
因 子 得
点
表
5
性別x
各検査施行の平均値と標準偏差の一覧表(男)第
1
回目(高校1
年時)、第2
回目(高校3
年時)、第3
回目(大学卒業時)男 性
(N=199
名)有意差検定 検査施行学年
( . : 5
%水準)高校
1
年時 高校3
年時 大学卒業時 高1
高3
高l X X X
平均値SD
平均値SD
平均値SD
高3
大卒 大卒D
抑うつ性7 . 9 5 . 6 7 8 . 2 5 . 8 7 6 . 3 5 . 7 9
* *C
気分の変化8 . 5 4 . 5 6 9 . 1 4 . 8 3 7 . 4 5 . 4 1
* *I
劣等感7 . 3 4 . 6 8 7 . 7 4 . 9 7 5 . 3 4 . 7 4
* *N
神経質傾向8 . 9 5 . 1 0 9 . 2 5 . 0 9 7 . 1 5 . 1 3
* *〇 主観性
7 . 7 4 . 2 6 7 . 6 4 . 3 5 6 . 2 4 . 1 8
* *Co
非協調性8 . 1 4 . 3 6 7 . 4 4 . 4 7 5 . 7 4 . 3 1
* *‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 場 ・ ‑ ・ ‑ ・ ・ ‑ ‑ ・ ・ ‑ ・ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ Ag
攻撃性1 1 . 1 4 . 0 9 1 1 . 5 3 . 8 1 1 1 . 5 4 . 0 6
G
活動性1 1 . 4 4 . 4 1 1 1 . 7 4 . 5 4 1 3 . 3 5 . 0 3
* *R
のんき1 2 . 5 4 . 2 8 1 2 . 0 4 . 6 3 1 2 . 3 4 . 8 1
T
思考的外向性1 0 . 5 4 . 6 8 1 0 . 2 4 . 3 4 1 1 . 1 4 . 3 1
A
支配性1 1 . 0 4 . 5 5 1 0 . 6 5 . 0 3 1 2 . 6 5 . 3 8
* *s
社会的外向性1 3 . 5 5 . 0 1 1 3 . 6 4 . 8 8 1 5 . 0 5 . 1 6
* *ES
情緒安定性因子‑ 0 . 3 0 . 9 4 ‑ 0 . 2 0 . 9 8 ‑ 0 . 7 1 . 0 1
* *D M
外向性因子0 . 5 0 . 8 8 0 . 5 0 . 9 3 0 . 9 1 . 0 0
* *AC
活動性因子0 . 4 0 . 9 4 0 . 5 0 . 9 9 0 . 8 1 . 0 9
* *R F
熟慮性因子0 . 4 0 . 9 7 0 . 4 0 . 8 9 0 . 3 0 . 9 2
CO
不満性因子0 . 3 1 . 0 4 0 . 0 1 . 0 3 ‑ 0 . 1 1 . 0 1
* *A G
攻撃性因子0 . 0 0 . 9 4 0 . 1 0 . 8 8 0 . 2 0 . 9 4
D O
空想性因子‑ 0 . 0 0 . 9 1 ‑ 0 . 1 0 . 8 6 0 . 2 0 . 9 0
* *SC
社会適応性因子0 . 1 1 . 0 1 0 . 0 0 . 9 3 0 . 1 0 . 9 8
SE
社会的望ましさ‑ 0 . 4 1 . 0 7 ‑ 0 . 4 1 . 0 5 ‑ 0 . 7 1 . 0 5
* *S I
社会的望ましさ‑ 0 . 2 0 . 9 5 ‑ 0 . 3 0 . 9 9 ‑ 0 . 7 0 . 9 0
* *PR
社会的望ましさ0 . 4 1 . 0 1 0 . 5 0 . 9 4 0 . 4 0 . 9 7
MS
回答の歪曲の程度1 . 5 0 . 6 6 1 . 4 0 . 6 5 1 . 6 0 . 6 6
AMS
でたらめ回答の程度2 . 1 0 . 5 2 2 . 0 0 . 5 7 2 . 1 0 . 5 0
尺
度 得 点因 子 得 点
YG
性格検査による青年期の性格の発達的研究(東村・石川)表
6
性別x
各検査施行の平均値と標準偏差の一覧表(女)第
1
回目(高校1
年時)、第2
回目(高校3
年時)、第3
回目(大学卒業時)女 性
(N =240
名)有意差検定 検査施行学年
(. : 5
%水準)高校
1
年時 高校3
年時 大学卒業時 高1
高3
高1
X X X 平均値SD
平均値SD
平均値SD
高3
大卒 大卒D
抑うつ性9 . 8 5 . 6 0 8 . 8 5 . 3 5 7 . 4 6 . 0 9 * * * C
気分の変化9 . 9 4 . 4 5 9 . 8 4 . 7 6 8 . 7 5 . 5 3 * * I
劣等感8 . 6 4 . 7 8 8 . 2 5 . 0 1 6 . 8 4 . 9 4 * * N
神経質傾向9 . 1 4 . 8 2 9 . 0 4 . 7 3 7 . 6 5 . 1 3 * *
〇 主観性
9 . 2 3 . 8 1 8 . 3 4 . 0 0 7 . 3 4 . 2 5 * * * Co
非協調性6 . 7 3 . 8 2 5 . 7 3 . 4 5 4 . 4 3 . 3 9 * * *
‑
‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑
‑‑‑ ‑
‑‑‑‑‑‑‑‑. . .
‑‑.
‑‑‑‑‑
‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑‑
‑‑‑‑ ‑ ‑‑ ‑ ‑
‑‑ ‑ ‑
‑‑‑‑‑‑. . . . ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑
‑‑‑‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑
響~――‑‑‑‑
A g
攻撃性1 0 . 2 4 . 2 1 1 0 . 7 4 . 2 1 1 0 . 4 4 . 2 0
G
活動性1 1 . 0 4 . 1 6 1 2 . 0 4 . 5 2 1 3 . 2 4 . 7 1 * * * R
のんき1 2 . 4 4 . 1 5 1 2 . 4 4 . 2 6 1 2 . 4 4 . 3 9
T
思考的外向性1 0 . 3 4 . 4 5 1 0 . 2 4 . 1 1 1 1 . 0 4 . 3 5 A
支配性1 2 . 1 4 . 7 9 1 2 . 2 4 . 8 5 1 2 . 6 4 . 8 1
S
社会的外向性1 4 . 7 4 . 4 9 1 5 . 0 4 . 4 7 1 5 . 9 3 . 8 4 * * ES
情緒安定性因子‑ 0 . 1 0 . 8 4 ‑ 0 . 2 0 . 9 0 ‑ 0 . 5 1 . 0 2 * * D M
外向性因子0 . 7 0 . 8 6 0 . 8 0 . 8 6 〇 . 9 0 . 8 4 * A C
活動性因子0 . 5 0 . 9 0 0 . 7 0 . 9 1 0 . 9 0 . 9 4 * * * R F
熟慮性因子0 . 5 0 . 9 8 0 . 5 0 . 8 9 0 . 5 0 . 9 3
co
不満性因子0 . 0 0 . 9 7 ‑ 0 . 2 0 . 9 2 ‑ 0 . 3 0 . 8 8 * * A G
攻撃性因子‑ 0 . 1 0 . 9 9 0 . 0 0 . 9 8 ‑ 0 . 0 0 . 9 7
D O
空想性因子0 . 1 1 . 0 3 ‑ 0 . 1 0 . 9 6 0 . 1 0 . 9 3 SC
社会適応性因子‑ 0 . 0 1 . 0 2 ‑ 0 . 1 0 . 9 7 ‑ 0 . 1 0 . 9 3
SE
社会的望ましさ‑ 0 . 3 0 . 9 2 ‑ 0 . 3 0 . 9 0 ‑ 0 . 6 0 . 9 7 * * S I
社会的望ましさ‑ 0 . 1 0 . 8 6 ‑ 0 . 3 0 . 8 9 ‑ 0 . 5 0 . 8 1 * * * P R
社会的望ましさ0 . 5 0 . 9 3 0 . 5 0 . 9 4 0 . 5 0 . 9 6
M S
回答の歪曲の程度1 . 3 0 . 6 2 1 . 4 0 . 6 0 1 . 5 0 . 6 6 * *
AMS
でたらめ回答の程度2 . 1 0 . 5 0 2 . 1 0 . 4 8 2 . 0 0 . 4 7
l 5 類型別
グループ項目:検査施行次数。 r
01ー 0
1
2 ‑
30 40
soI I I
60
I70
I oT8
90 100 " '
I I
責校 1 年
畜校
3年 439
大学卒婁時
439
<39
E E ' A E C C ' A C A ' A A• AB B ' B AD D ' D
発達研究 (YG
性格検査)第1
回〜第3
回目〔全体〕図
5 YG
性格検査のコンピュータ判定による粗点類型タイプの発達的変化(定型、準型、混合型の
1 5
類型分類N=439
名)5 類型別
グループ項目:検査施行次数︒
o Tー 0
1
つ
J30 40
soI I I
60
l70
I oT8︱
j l O 100 "
I I
斎校 1 年
斎校
3年
大学卒霊時
439
● 39
439
I 口 E
日C [ l ] A
即B 目 D I
Y G
性格検査による青年期の性格の発達的研究(東村・石川)〔男女間の比較〕
(1)男性と女性の間の傾向は
3
時点ともほぽ同様の傾向を示しているので,そのうちの一例 として高校1
年時における男性と女性のプロフィールを図3
と図4
によって比較すると,3
時 点とも男性の方が女性よりも顕著に情緒安定的な方向にあり,またやや社会的外向的な方向に あることが明らかである(図3参照)。また,同様のことは固4の因子得点のプロフィールから も男女間の違いについての同様な傾向が読み取れる(図4
参照)。また,このような男女間の差 異は3
時点とも同様の傾向を保ちながら平行移動的に,図1
および図2
に示された全体のプロフィールヘと発達的に変化して行っている(図
1 ,
図2
と図3 '
図4
参照)。〔類型タイプの比較検討〕
表
7
と表8
および図5
と図6
によると,この被験者集団では,D
型(情緒安定・積極型)が 大変に多く50%
を超えている。また,発達的にはD
型がおおいに増える傾向にあり,B
型(情 緒不安定・積極型)は減少傾向へ,A
型(平均型)は大幅な減少傾向,C
型(情緒安定・消極 型)はやや増加傾向,そしてE
型(情緒不安定・消極型)もやや減少傾向にある。このことか らも,成長とともにD
型(情緒安定・積極型)が増える傾向が読み取れる(表7 ,
表8
および 函5 '
図6
参照)。高
1
高3
大卒時高
1
高3
大卒時表
7
各検査施行時点でのYG
性格検査のコンピュータ判定による5
類 型(素点類型タイプ)の変化
(N=439
名)E
型 C型A
型B
型D
型3 3
人( 7 . 5 % ) 3 8
人(8.7%) 8 2
人( 1 8 . 7 % ) 1 0 6
人( 2 4 . 1 % ) 1 8 0
人( 4 1 . 0 % ) 3 4
人( 7 . 7 % ) 3 5
人(8.0%) 7 6
人( 1 7 . 3 % ) 1 0 0
人( 2 2 . 8 % ) 1 9 4
人( 4 4 . 2 % ) 2 4
人( 5 . 2 % ) 4 8
人( 1 0 . 9 % ) 4 9
人( 1 1 . 2 % ) 7 9
人( 1 8 . 0 % ) 2 3 9
人( 5 4 . 4 % )
表
8
各検査施行時点でのYG
性格検査のコンピュータ判定による5
類型(真性類型タイプ)の変化
(N=439
名)E
型C
型A
型B
型D
型3 7
人( 8 . 4 % ) 1 8
人( 4 . 1 % ) 1 4 6
人( 3 3 . 3 % ) 7 4
人( 1 6 . 9 % ) 1 6 4
人( 3 7 . 3 % )
3 3
人( 7 . 5 % ) 1 9
人( 4 . 3 % ) 1 3 5
人( 3 0 . 8 % ) 6 4
人( 1 4 . 6 % ) 1 8 8
人( 4 2 . 8 % )
2 7
人( 6 . 1 % ) 3 1
人( 7 . 1 % ) 7 5
人( 1 7 . 1 % ) 5 5
人( 1 2 . 5 % ) 2 5 1
人( 5 7 . 2 % )
〔 要 約 〕
(1)高校
1
年時,高校3
年時,大学卒業時,の3
時点での性格特性の発達的変化は高校1
年 時から高校3年時へはほとんど変化しないかあるいは変化は小さなものであった。(2)高校 3年時から大学卒業時への性格特性の発達的変化は相当に大きなものであった。
(3)性格特性の発達的変化の方向としては,より情緒安定的な方向へ,またより社会的外向 的な方向へと変化した。
(4)
類型タイプで見ても,上記と同様な方向への変化が見られた。(5) Y G性格検査のコンピュータ判定による因子得点についても上記と同じような発達傾向 が見られた。
(6)
モデル得点,反モデル得点は,3
時点ともほぼ同じような値を示した。(7)今後の課題としては,この3時点でのそれぞれの因子分析の結果を比較検討することに よって,発達に伴つで性格特性の因子の次元数が増減するのか,また求まった因子構造の 安定性とその変化についての検討が残されている。
(謝辞)本論文のために約
8
年間にわたる発達研究のデータを提供していただいた元光華女子大学教授谷口豊子 先生に対しましてここに記して謝意を表します。また,表2 '
図1 ,
図3
は谷口( 1 9 9 3 )
から引用しました。(注)コンピュータ処理は関西大学情報処理センターの大型コンピュータ
F u j i t s uM1900
を使用し,使用ソフト としてはY G
コンピュータ判定プログラム,富士通製のイメージライプラリーシステムとパッケージプログラムANALYST
のグラフィックルーチンおよび統計パッケージSAS
を利用した。〔 参 考 文 献 〕
藤村和久
1 9 7 5
発達の因子分析的研究(学童用Y‑G
検査による),関西大学大学院人間科学,第3
号,6 9 ‑ 8 0 .
藤永保編1 9 7 4
講座心理学1 1
精神発達,東京大学出版会.石川 啓
1 9 8 5
人格・測定,実験とテスト=心理学の基礎ー実習編ー,培風館.石川 啓
1 9 8 5
人格・測定.実験とテスト=心理学の基礎ー解説編ー,培風館.佐治守夫編
1 9 7 9
講座心理学1 0
人格,東京大学出版会.谷口豊子
1 9 8 7
青年前期から後期への性格形成の追跡調査 報告その一・高校篇—,京都橘女子大学紀要.第
1 4
号,4 6 ‑ 9 0 .
谷口豊子
1 9 9 3
青年中期から後期への性格形成の追跡調直 報告そのニ・高校篇および大学篇—,光華女 子大学研究紀要,第3 1
号,1 ‑ 3 4 .
辻岡美延
1 9 7 5
質問紙法性格検査における社会的望ましさの因子の除去について,関西大学社会学部紀要,第6
巻第2
号,1 1 ‑ 2 6 .
辻岡美延
1 9 8 0 Y‑G
検査にあらわれた人格発達,園原太郎編「認知の発達」倍風館,3 6 9 ‑ 3 7 7 .
YG
性格検査個人判定表 辻岡式因子得点判定法 年令22
オ 女1
年1
組6
番氏名EXAMPLE‑2
所属D ‑D ‑D
日付1996‑01‑26
..
屈点I 2 3 4 5 尺粗調査される個人指導の着目点 パーセ・
1
51
0 2 0 3 0 40 50 60 70 80 90 9 5 9 9 度点性格特徴(1)
尺度水準の判定I•
イル D 元"'.゜` `` `
置D 〇陰うつな性格俳常に明朗な性格である.籟量
C II
らつ●;..,,̲
感情的C 9
気分の変化大̲.M .... ヽぃ
I いじIfない~,,.
●償がなし I2'
劣等感の強さ劣等感がほとんどない%~~ 塁璽 N 心心しないむ
鸞に綱む N
5
神経質傾向牌経質傾向がほとんどない.. ~-~' ゜
奥賓的` ;o
じ不直
゜ 7
主観性過敏性
co
畠Iii
的o"
不讃co 2
非協網性かなり協調的である不信 AG 賓燻1
ヨいも餌蟹AG15'
攻撃性やや愛想がわるい G 仕事がおそい.. ~ ‑‑ ヽ ゜
よく●< G
13
活動性"、
いい鳥R
おとなしい°、‑、
鸞し量量
R 16
のんきさ術動性かなりのんきである•.
‑.... T
塁塵繹い0 ¥ .,. T 15
思慮の深さ細かいことにあまり気がつかな・ I A 属櫨的'o
ヽ人鼠上手 A17
,i I/ーダシップかなりりーダーシップがある*轟負s
閃的゜ ヽ
外悶的s 19
'! 社会的外向性俳常に社交性があるM,.̲. E
系統値~0 C
系統値=4
A系統値=3 B
系統値=5
D系統値=9 *‑*
粗点プロフィール0‑0
真性プロフィール(2)
因子得点水準の判定 〇情緒安定性因子得点=ー0.99
0外向性因子得点=1.59
〇活動性因子得点=1.43
〇熟慮性因子得点=1.09
〇不満性因子得点=‑0.19
〇攻撃性因子得点=1.13
〇空想性因子得点=‑0.07
〇社会適応性因子得点=0.45
● 回答の歪曲の程度= 2.20
● でたらめ回答の程度=2.11
かなり情緒安定的である 非常に外向的である やや活動的である 思慮がややたりない 平均状態である やや攻撃的である 平均状態である 平均状態である 歪曲反応がやや 普通である
多い
(3)タイプ判定 素点クイプ= 真性クイプ= 確率タイプ= 概 安定・積極型
Y Gtt.m~:i!f1;:
J: 7‑> 疇搾湮s
`寄荼 S湘巌菩圭溌︵濠苫.El=
︶評 関西大学