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抄 録 第16回 信州脳神経外科研究会

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Academic year: 2021

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講演Ⅰ

機械的血栓回収術後に遅発性の大脳病変を 認めた1例

信州大学医学部附属病院脳神経外科

○一之瀬峻輔,花岡 吉亀,八子 武裕 堀内 哲吉

同脳血管内治療センター 小山 淳一

78歳男性,起床時の左片麻痺・構音障害で当院搬 送。MRI で右島皮質梗塞と右中大脳動脈(MCA)近 位部の閉塞あり機械的血栓回収術施行。Penumbra と Trevo による combined approach で TICI grade 2B の再開通が得られ術後 MCA 領域の大部分は梗塞を免 れた。神経症状改善し術8日後退院したが術後38日目 に症状悪化あり,MRI で右 MCA 白質領域に DWI・

FLAIR 高信号病変を認めた。ADC では信号変化なく 急性期脳梗塞は否定的であった。症状は数日で改善し 外来治療を継続している。本症例の様に血管内治療後 に治療に関連した血管領域の遅発性大脳病変を合併す る報告があり,治療に用いられるカテーテルの親水 コーティング成分が剥離して肉芽腫が形成されること が原因の一つと考えられている。 報告ではタイト フィッティングなデバイスの組み合わせによる操作で カテーテルのコーティングが剥離するとされ,本症例 では Penumbra に Trevo を引き込む手技が関与した 可能性が考えられた。血管内治療では稀に本症例の様 な遅発性病変を来す可能性があり治療が奏功した例で も長期的なフォローアップを継続する必要がある。

講演Ⅱ

非覚醒下で passive language mapping を 施行した左側頭葉神経膠腫の手術症例

飯田市立病院脳神経外科

○金谷 康平

はじめに:術中言語機能局在を同定するには覚醒下 手術での言語機能マッピングが必要である。しかし覚 醒下手術の適応は一般的に15~65歳とされており,年 齢的に覚醒下手術が不適当な症例もある。また術前意 識障害や重度の失語を呈する患者は覚醒下手術が困難 である。われわれは全身麻酔下で passive language mapping を行い,言語機能局在を同定し手術を行っ た神経膠腫手術症例について報告する。

症例:78歳,女性,右利き。9年前失名詞失語にて 左側頭葉腫瘍を指摘された。経時的に増大傾向を呈し,

造影効果が出現したため手術治療を選択した。病変は 左側頭葉中側頭回,下側頭回,紡錘状回に主座を置く 最大経7.5 cm の脳実質内腫瘍。全身麻酔下に左前頭 側頭頭頂開頭を行い,硬膜切開後5x4極の硬膜下電極 を脳表に留置した。脳波計は g.Hiamp(g.tec 社)を 使用した。患者の耳に挿入したイヤホンから言語タス ク Rest phase を20秒,Active phase を20秒流し解析 を行った。Rest phase と比較して Active phase で上 側頭回の5極,中側頭回の1極で優位な High gamma activity(HGA)上昇が得られた。HGA 上昇部位を 温存するように腫瘍摘出を行い,術後言語機能悪化は 見られず,聴覚性理解は術前と比べて改善を認めた。

結語:passive language mapping を用いて言語機 能局在を同定し言語機能温存をなし得た左側頭葉神経 膠腫症例を報告した。

特別講演

座長:信州大学名誉教授,伊那中央病院院長 本郷 一博

「脳卒中後の抗凝固療法とてんかんの薬物治療」

愛媛大学大学院医学系研究科脳神経外科学教授 國枝 武治

抄 録

第16回 信州脳神経外科研究会

日 時:令和元年9月28日(土)

場 所:信州大学医学部附属病院外来棟4階研修室4

119 No. 2, 2020

信州医誌,68⑵:119,2020

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