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コーシー列 , 一様収束 ( 略解 )

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全文

(1)

コーシー列 , 一様収束 ( 略解 )

作成日: June 28, 2020 Updated : July 6, 2020

問題

1. (

コーシー列

)

(1)

正の数

ε

が任意に与えられたとする

.

また,数列

{an}

の極限を

α

とおく

.

数列

{an}

α

に収束するので

,

正の数

ε/2

に対して

,

ある自然数

N

が存在して

, n N ⇒ |an−α|< ε/2.

このとき,

m, n≥ N

を満たすすべての自然数

m, n

に対して,

|am−an|=|(am−α)−(an−α)| ≤ |am−α|+|an−α|< ε/2 +ε/2 = ε.

以上により

,

任意の正の数

ε

に対して

,

ある自然数

N

が存在して

, m, n≥ N

を満た すすべての自然数

m, n

に対して

, |am−an|< ε

が成り立つことが示された

.

(2)

正の数

ε

が任意に与えられたとする

.

「アルキメデスの原理により,

2

つの正の数

1, ε

に対して

, N ε >1

を満たす自然数

N

が存在する

.

」このとき,

n m ≥N

な る任意の自然数

m, n

に対して

|an−am|= 1

(m+ 1)2 + 1

(m+ 2)2 +· · ·+ 1 n2

1

m(m+ 1) + 1

(m+ 1)(m+ 2) +· · ·+ 1 (n1)n

(1

m 1

m+ 1 )

+ ( 1

m+ 1 1 m+ 2

)

+· · ·+ ( 1

n−1 1 n

)

1 m 1

n < 1 m 1

N < ε.

m≥n ≥N

の場合も同様に

|an−am|< ε

が示される

.

[

コメント

]

上記解答の「」の部分は以下の記述に置き換えてもよい

(cf.H003)

: 「自然 数として

N = [1/ε] + 1

をとる

. (

ただし

, [x]

はガウス記号

)

(3)

ある正の数

ε

に対しては

,

どのような自然数

N

をとっても

,N

以上のある自然数

m, n

について

|am−an| ≥ε

が成り立つ

.

(

論理式で記述すると

, (∃ε >0)(∀N N)(∃m,∃n N)(m, n≥N

かつ

|am−an| ≥ε)) (4) ε = 1

2

とおき

, N

を任意の自然数とする

.

このとき

, m ≥N

なる自然数

m

を一つと り

, n= 2m

とおくと,

|an−am|= 1

m+ 1 + 1

m+ 2 +· · ·+ 1

2m 1 2m + 1

2m +· · ·+ 1

| {z 2m}

m

= 1 2 =ε

が成り立つ

.

問題

2. (

関数項数列の一様収束性と極限関数の連続性

) (1) f(x) =

{ 0 0≤x <1

1 x= 1 (

グラフは黒板

) (2) f(x)

x= 1

において連続でない

.

問題

3. (

関数項数列の一様収束性と積分と極限の順序

)

(1) 1/2 (2) g(x) = 0 (3) 0 (4)

等しくない

(2)

問題

4. (

関数項数列の一様収束

)

(1)

正の数

ε

が任意に与えられたとする

.

「アルキメデスの原理により,

2

つの正の数

1, ε

に対して

, N ε >1

を満たす自然数

N

が存在する

.

」このとき,

n≥N

なる任意の自 然数

n,

および任意の

x∈R

に対して

,|hn(x)0|= 1

x2+n2 1 n2 < 1

n 1

N < ε

が 成り立つ. よって, 関数列

{hn}

R

(h(x) = 0

に) 一様収束することが示された.

[コメント]

上記解答の「」の部分は以下の記述に置き換えてもよい: 「自然数として

N = [1/ε] + 1

をとる

. (

ただし

, [x]

はガウス記号

)

(2)

ある正の数

ε

に対しては

,

どのような自然数

N

をとっても

, N

以上のある自然数

n

および ある

x∈I

について

|fn(x)−f(x)| ≥ε

が成り立つ

.

(

論理式で記述すると

, (∃ε >0)(∀N N)(∃n ≥N)(∃x∈I)(|fn(x)−f(x)| ≥ε).) (3) ε = 1/2

とおく

. N

を任意の自然数とする

.

自然数

n

n = N

で与え

, x∈ [0,1]

x= (1/2)N1

で与える. このとき,

= 1

なので

|fn(x)−f(x)| =|1/20|=ε

とな る

.

よって一様収束しない

.

問題

5. (

一様収束に関する定理

)

正の数

ε

が任意に与えられたとする

.

正の数

ε/3

に対し て一様収束の仮定を適用すると, (

∃N N)(∀n ≥N)(∀x∈ I)(|fn(x)−f(x)|< ε/3)

が成 り立つ

.

fN(x)

は連続なので,

(∃δ >0)(∀x ∈I)(|x−a|< δ⇒ |fN(x)−fN(a)|< ε/3)

が成り立つ

.

 このとき

, |x−a|< δ

なる任意の

x∈I

に対して

|f(x)−f(a)| ≤ |f(x)−fN(x)|+|fN(x)−fN(a)|+|fN(a)−f(a)|< ε/3 +ε/3 +ε/3 =ε

が成り立つ

.

よって

f(x)

x=a

で連続である

.

問題

6. (

関数項級数の一様収束

) (1) fn(x) = (1)n xn

x2 +n2

とおく

.

任意の

x I

に対して

, |fn(x)| = |x|n

x2+n2 |x|n n2 1

n2.

ここで

, an = 1/n2

とおくと

,

問題

1(2)

より

n=1

an

は収束する

.

よって,

M

判定 法より,

n=1

fn(x)

は区間

I = [1,1]

で一様収束する.

(2) fn(x) = (1)nxn

とおく

.

n=0

|fn(x)| =

n=0

xn

は公比

x

の無限等比級数であり

,

|x|< 1

のとき収束する. すなわち収束半径

R

1

である. ここで

n=0

fn(a)

は収束 し

,

すべての

n

について

|fn(x)| ≤fn(a)

が成り立つ

.

よって

M

判定法より

,

n=0

fn(x)

は区間

I = [0, a]

で一様収束する.

(3) fn(x) =ancosnx+bnsinnx

とおく.

|fn(x)| ≤ |ancosnx|+|bnsinnx| ≤ |an|+|bn|.

よって

,

n=1

(|an|+|bn|)

が収束すること

,

および

M

判定法より

,

n=1

fn(x)

R

上一 様収束する

.

解答 名古屋大学・理学部

(3)

問題

7. (

課題

)

問題

8. (宿題:10

点)

(1) (3

) ε= 2

とおき

N

を任意の自然数とする

.

このとき

m N

なる自然数

m

を一 つとり

n=m+ 1

とおくと,

|an−am|= 2 =ε

が成り立つ

.

よって題意は示された

.

(2) (3

)

正の数

ε

が任意に与えられたとする

.

アルキメデスの原理により,

2

つの正の

1, ε

に対して

, N ε >1

を満たす自然数

N

が存在する

.

このとき,

n ≥N

なる任意 の自然数

n,

および任意の

x∈[0,1]

に対して

,|fn(x)0|= x20

x6+n30 x20 n30 1

n30 1

n 1

N < ε

が成り立つ

.

よって関数列

{fn(x)}

R

(f(x) = 0

)

一様収束する

. (3) (4

)

正の数

ε

を任意に与える

.

関数列

{fn}n∈N

f(x)

[a, b]

上一様収束するの で

,

正の数

ε := ε/(b−a)

に対して

,

ある自然数

N

が存在して

, n N

を満たす任 意の自然数

n

と任意の

x∈[a, b]

に対して

|fn(x)−f(x)|< ε

が成り立つ. このとき

n≥N

なる任意の自然数

n

と任意の

x∈[a, b]

に対して

x a

fn(t)dt−

x a

f(t)dt

x a

|fn(t)−f(t)|dt <

x a

εdt=ε(x−a)≤ε(b−a) =ε

が成り立つ

.

よって関数列

{ ∫ x a

fn(t)dt }

n∈N

は関数

x a

f(t)dt

[a, b]

上一様収束する

.

問題

9. (

宿題:

10

)

(1) (4

)fn(x) = {

(1)n/2xn (n

:偶数

)

0 (n

:奇数

)

とおく

.

n=0

|fn(x)|=

m=0

x2m

は公比

x2

の 無限等比級数であり

, |x|<1

のとき収束する

.

すなわち収束半径

R

1

である

.

ここで

n=0

fn(a)

は収束し, すべての

n

について

|fn(x)| ≤fn(a)

が成り立つ. よって

M

判定法より

,

n=0

fn(x)

は区間

I = [0, a]

で一様収束する

.

(2) (2

)

求める原始関数

F(x)

,F(x) = arctanx+C (C

は積分定数

).

(3) (2

) |x|<1

のとき

, f(x) = 1

1 +x2 = 1−x2+x4−x6+· · ·=

n=0

(1)nx2n. (1)

の結果より, この級数は項別積分が可能であり,

arctanx=x− 1

3x3+ 1

5x5 1

7x7+· · ·=

m=0

(1)m

(2m+ 1)x2m+1. (4) (2

) x= 1

3

(3)

で得られた結果の両辺に代入すると

π

6 = 1

3 (

1 1

3·3 + 1

5·32 1

7·33 +· · ·)

= 1

3

(1)n (2n+ 1)·3n.

(4)

問題

10. (

ボーナス問題:ゼータ関数と特殊値:

16

)

(1) (4

)

まず,数列

{an}

が単調増加数列であることは以下のように示される

. an+1−an=

n+1 k=1

1 k2

n k=1

1

k2 = 1

(n+ 1)2 >0

次に数列

{an}

が上に有界であることを示す

.

f(x) = 1

x2

とおくと

f(x) = 2

x3

より, 関数

f(x)

x >0

で減少関数である. よっ て区間

[k1, k]

1

k2 1

x2

であるから

, 1

k2 =

k k1

1 k2dx≤

k k1

1 x2dx.

両辺

k = 2

から

k=n

まで和をとると

1

2s +· · ·+ 1 ns

n k=2

k k1

1 x2dx=

n 1

1 x2dx <

1

1 x2dx=

[

1 x

]

1

= 1.

よって

,an = 1 + 1

22 +· · ·+ 1

n2 <1 + 1 = 2 (

有限値

).

これで数列

{an}

が上に有界 であることが示された

.

以上により数列

{an}

は収束することが示された

. (

証明終

)

[コメント1] an

は図

1

の斜線部分の面積に等しい.

O 1 2 n−1 n

· · ·

1 1

22 1

n2

y= 1 x2

x y

1:

問題

10 (1): an

の表す面積

[

コメント

2]

上への有界性については,

n >2

のとき,

1

n2 < 1

n(n−1) = 1

n−1 1 n

であることを利用して示すこともできる.

(2) (2

点)

I=

1

0

dy

1

0

n=0

(xy)ndx=

n=0

1

0

dy yn

1

0

xndx=

n=0

1 n+ 1

1 n+ 1 =

n=1

1 n2 = ζ(2).

(3) (2

) J(u, v) =

1 1 1 1

= 2.

また,

0 x 1,0 ≤y 1 0 u−v 1,0 u+v 1⇔u−1≤v ≤u,−u≤v ≤ −u+ 1.

よって,

u, v

平面での積分領域は図

2

の斜線部分.

(

境界線上の点を含む

.)

解答 名古屋大学・理学部

(5)

1

-1 O 1/2

-1/2

1/2

v=u v=u-1

v=-u v=-u+1 1

v

u

2: u, v

平面での積分領域

(4) (4

)

前問の変数変換により,

I =

1

2

0

du

u

u

1

1−u2+v2|J(u, v)|dv+

1

1 2

du

1u

u1

1

1−u2+v2|J(u, v)|dv

= 2

1

2

0

du

u

0

1

1−u2+v2|J(u, v)|dv+ 2

1

1 2

du

1u

0

1

1−u2+v2|J(u, v)|dv

= 4

1

2

0

du

u 0

1

1−u2+v2dv+ 4

1

1 2

du

1u 0

1

1−u2+v2dv

2

行目の式変形では,被積分関数が

v

に関して偶関数であることを用いた.

∫ 1

a2+x2dx = 1

aarctanx

a +C

より,

I = 4

1

2

0

1

1−u2arctan

( u

1−u2 )

du+ 4

1

1 2

1

1−u2 arctan

( 1−u

1−u2 )

du

(5) (4

)

前問最後の式において,右辺第一項で

u= sinθ,

右辺第二項で

u= cosθ

の置 換を行うと

,

I = 4

π

6

0

1

cosθarctan

(sinθ cosθ

)

cosθdθ−4

0

π 3

1

sinθ arctan

 2 sin2θ 2 2 sinθ

2cosθ 2

sinθdθ

= 4

π

6

0

arctan (tanθ)dθ+ 4

π

3

0

arctan (

tanθ 2

)

= 4

π

6

0

θdθ+ 2

π

3

0

θdθ = π2 18 +π2

9 = π2 6 .

参照

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