コムギ種子の粒単位によるα‑アミラーゼ活性の簡 便測定法とその応用例
その他(別言語等)
のタイトル
A simple amylase test based on unit grain and its application on α‑amylase activity in wheat grain
著者 沢田 壮兵
雑誌名 帯広畜産大学学術研究報告. 第I部
巻 17
号 3
ページ 209‑213
発行年 1991‑11‑30
URL http://id.nii.ac.jp/1588/00001993/
滞大研報1.17(1991):209〜213 封柑
コムギ種子の粒単位によるα∴アミラーゼ活性の 簡便測定法とその応用例
沢田 壮兵l
(受理:】99】隼5月31日)
AsimpleamylasctestbasedonuIlitgrainanditsapplicationon αamylaseactivityinwheatgrain.
So11hciSノ川Al〕∧l
摘 要
コムギの磯発芽に閥ずる研究に供するために∴組単位による種子のαアミラーゼ病性の簡 便な測定方法を検討した。工作用のミニルーターを絹いて】種子を胚の部分から刷り聯〕,粉
にしたfyα アミラーゼ活性は鯨床検査用のアミラーゼテスト試蒸を用いて,青色デンプン基 質法により測定した。・人一日S時間で,50点以上の副嫁が可能であった。この方法を2つの 調査に応用した。
1.7ミログラムめ最高粘度を鄭こするコムギ種子軌こついて,一粒ずつα アミラーゼ活
性を測定した。最高粘度の低い種子群は高い矧こ比べて.・部め種子の活性が著Lく高く.
これらの良子が最高粘度を卜げていると考えられた。残りの優子の埼性は両群ともl司じで あった.,由アミラーゼ滑昧が1=IU以⊥の種子が5頸以L含まれているとアミログラ ムの最高粘度が3088し以下となり.低アミロコムギになると推察された。
2,一様の全ての種7のα アミラーぜ活性を一粒ずつ剃足した。ファイトトロンで豊熟し
たコムギで払1橙を除き活性の低い棒fばかりであったが瀾填で受勲したコムギでは 活性の低いものから著しく高いものまでいろいろであった。穏上の位置と活性との関係ほt 諷奄積数が少なかったために明らかにできなかった。
キーワード α−アミラーゼ,コムギ,楷発芽
α アミラーゼの副淀方法ほいろいろあるが,中津 らいは低アミロコムギめ株屋渕基礎として4種を比較
Lた¶ いずれの方法も,魂料の量,アミログラムMV値の推定格鼠処理能力および簡便さにおいて一良一
短があった。必要とする試料の量は方法によって呆載 っており,最も少ないlogαアミラ▼ゼ所性別定
緒
コムギ品棲め穂発芽抵抗性にはいくつかの要因が
関与していることが軋られている巾9そのうち,d アミラーゼは低アミロコムギの直接況)原因として重要
である
一席広畜産大学 飼料作物科学研究宰、〒080帯ノム市稲[1川丁西2線11
−LaboraLory(】f・Fl】f堀eCropSelenee,Ob′1hirのU最、rerSitydAgriごultureaれd Ve七erin比Ⅰ・y皿1¢diei隕 ロbjhiⅢ,†丁()kkaido,OBOJaparl.
1章
218 沢阻壮兵
法でも500噸が必要であった。コムギ種子は一柁がお よそ25〜50喝なのでこの方はでは一粒ごとのαアミ うーゼ活性を測定することは出来ない。そこで,枚挙 位でd㌧−アミラーゼ活性痘灘廃する方法を検討した。
その方法と応用例について報告するQ 杜単位の0:−−アミラーゼ活性測定法 帯1表に測定の手順を示した¢預け定法の基本は.
青色デンプン基質法と呼ばれているもので,M如hew soTlら離および松倉ら5⊃の方法を改変したものであ ンる。青色に着色したデンプンを基質之してα−アミラ ーゼに反応きせるもので,基質の青色デンプンは臨床
検査薬として市販きれている。本試験では空泉オ・ア ミラーゼテスト「第一l■■(第一化学薬品)を用いたが,
同種のものが市販されている。
本簡便法め特徴は,エ作用のミニルーター(Prox x〔〉n2859s)を用いて,種子を削り,粉にすることで ある。種子をラジオペンチで固定し.胚の部分から削
った端
第1表 測 定 の 手 噸
0 6 1(】1S Z0 26 :抑 35 40 く サンプル量(喝)
第1国 ミニルーターによる種子1拉からのサンプ ル1の頻度分布 い平均値
応 用 例
1.7ミログラム最高粘度が既知のコムギ種子一粒
ごとのd−アミラーぜ活性
アミログラムの最高粘度(ⅣⅠⅤ,単位BU、)を異に する4群のコムギ種子のαアミラーゼ活性を寸記の 方旭で測定したと結果を第2蓑と第2囲に示した。
MVが小きいものはど,α アミラーゼ活性が高い傾
向を示した。調査した609粒のうち,MVの最小はD.1 ItJ(国際単位)で.最大は213.11Uであった。凰8〜4.α 了tJを中心にした分布したので.活性が斉しく高い10.
1Ⅰじ以仁の稽イについてその割合を求めた。くノ640BUと 765Bt二桂子群には10.1Ⅰじ以上の種子は1粒も含まれ ていなかったが,85王∋U種了・群には8%.405BU律子 群には4%含まれていた。これらを除いた1D。0IU以
下の種子の分布には種子群間に大きな遠いはなかっ
た。また4群のαアミラーゼ活性の平均値には,1D.1 IU以⊥の種子を含めた場合でも,除いた場合でも統 計的有意差はなかった。このことは,本式験に眠って 言えば.7ミログラムの最高粘度の遠いはαアミラ ーゼ活性の平均値では説明できず.MVが低いコムギ は活性が】0.1IU以⊥の著しく高い種子が含まれてい
るために最高粘度が低く一なったことを示唆している。
MⅥ蛸細摘U以下を低7ミロコムギとみなすと,本試
験の結果は10_1IU以上の種子が5%以上含まれてい ると.MVが3叩BU以下となり,低アミロコムギにな
ると推察された。このことは別の方法によって試験し た鈴木ら2Jの,最高粘度3508tJを保つために混入で
きる発芽覇は5%以内であるとの報告と 一致した。
1.ミニルーターで種子を魅の部分から削る。
2.1Dml礪験菅にいれ襟衡液化2タ石CaC12)を4.Oml 加える。
3\試験官を37℃の寸鵡槽で5分間加温する。
4.検査試薬を1錠加え.ミキサーで直ちに混和する。
5.37凸cの恒温稽で20分間加温する。
6\試堺管を乗り出し,直ちに0.5N l且Oiほ1.Oml加 え,激しく混和Lて反応を停止させる。
7.遠心分離する(1500G以上5分間)。
8.上清を分光光度計(被長620Tlm)で測定する。
9.検量鋭にあてはめ括惟を国際単位(1U)で求める。
笥1図に.一粒から得られたサンプル量の頻度分布 を示した。最小1.5呵捏木52.9喝,平均犯7mg巧試 料が得られた。実際の調査では整粒ばかりでなく1東
灘粒や発育停止した粒を分析しなければならない場合
があるが,本法では最小1.5叩の試料の調整と測定が 可能であった。種7裕)砕後の手順は,酵素液と基質液 患っくらず.試柴を直接腰端液に加えた以外はM良th 脚ⅣSOnら8】や松倉ら51の方法と同じである。本法によ
り,一入 一口8時間で,50点以hのサンプルを分析す ることができた。
20
211
コムギ種子のアミラーゼ活性測薙法
第2表 アミログラム最高粘度(MV)を異にするコムギ種子のq−アミラーゼ活性
穫了・新 調査 dアミラーゼ活性川.11U以上の
MV 個体数 平均値(IU〕 種子の割合 品種名 栽培地 収穫年
ハルユタカ 扁広畜大 静年 チホタコムギ
鮎∴%り 髄﹁鋸 史u 4 0 ∩リ
6.7≠ 3.1■■
3.8 2.7 乱3 3.$
3.5 3.5 1 約BU 180
2 405Ⅰ∃U l飢)
3 640上iU l細
4 765IiU 柑9
卜‖1農試*10.1IU以上の種子を含めた値
**
除いた値
50
●0
〇0
20
10
0
40
30
20
10
1 2 3 4 5 8 7 8 9
α二7ミラーゼ活性(国際単位〕
0 1 2 3 ヰ 5 8 7 αアミラーゼ活性(国際甲位)
第2図 アミログラムの最高粘度(MV)を異にするコムギ種子群の8【一−アミラーゼ活性の頻度分布 J:平均低 かソコ内は10.1IU以Lの種rを隙いた平均値
0†Uと高い活性偵を示した。ファイトトロンのガラス 室内で雨にあたらず,借温でもない条件で高い活性を
もった種子が少数にせよあったことは注目される。匝】
場で登熱した稚には高い活性の種了が含まれていた。
調査Lた2掟のうち,l穂には35粁のうち7粒(20 ク占),他の穂には39粒のうち12杓(31%)の.10.1IU 以上の活性がある種子が含まれていた。7日2†t:という
2_ 穂上位置ごとのα−アミラーゼ活性
春播きコムギハルユタカ」をファイトトロン(20 UC)と圃場で戯培し,それぞれで豊熟させた穂上二の博
子全粒について卜記の覇王でα アミラーゼ活性を測
定Lた。その結果を第3lxJにノ」ミしたヒ ファイトトロン で豊熟Lた穂では.33拉のうち]粒を除き全ての栢+
が10.0ItT以下瑚氏い活性値であった。1拉だけは29.
望12
沢出仕兵
異常に高い活性を示した種子もあった。穂上の位置と が,本試験では調査した棟数が少なく,明らかにする
α アミラーゼ活性との関係が興味あるところである ことはできなかった。
ファイトロン 圃 場1 圃 場 2
伯
2
‖ Ⅵ
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