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2 発表者の重畳表示

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Academic year: 2021

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平 成 25 年 度 電 気 情 報 工 学 科 卒 業 研 究 概 要

メディア系 舟橋研究室 発表者を重畳表示するプレゼンテーション支援ソフト

No. 19213021 中江 裕介

1 はじめに

個人向けの安価で直感的に操作できる入力装置の 登場によりナチュラルユーザーインタフェースに対 する関心が高まってきている. そこで,バーチャルリ アリティ技術[1]の1つであるオーグメンテッドリア リティ[2]の考え方に基づいてプレゼンテーションを 支援するインタフェースについて検討を行った. 本論 文では,発表者を重畳表示しインタラクティブなスク リーンへの書き込みを可能とするプレゼンテーション 支援ソフトウェアを提案する.

2 発表者の重畳表示

大型スクリーンを用いたプレゼンテーションにお ける問題点と,大型スクリーンに映しだされた資料上 に重畳表示した発表者の移動について述べる. 発表者 の切り出しはMicrosoft Kinect(Windows SDK ver

1.8 API)を利用して行う. また同時に骨格情報も取

得する.

2.1 プレゼンテーションにおける問題点

プレゼンテーションに大型スクリーンを用いた場 合,発表者がプレゼンテーション資料で聴衆に注目し てほしい箇所があるとき,聴衆がその箇所がどこにあ るかわからなくことがある. 大型スクリーンの面積に 対してレーザーポインターの光点やマウスカーソルは あまりにも小さいため聴衆はそれらを見失うためであ ると考えられる.

2.2 発表者のスクリーン内での移動

スクリーンに映しだした発表者が多くの移動を伴わ ずに,自由にスクリーン内を移動することができるよ うにする. そのために,発表者の自然な, かつ小さな 動作を認識して,それを誇張表現することで移動を実 現する. 本論文では,スクリーン内での発表者の大股 移動を認識してスクリーン内での発表者の前後,左右 移動に適用する. 膝の関節角度が閾値より小さくなっ たら大股移動の開始とし,閾値より大きい状態に戻っ たら終了とする. その間に移動した距離に比例してス クリーン内での発表者の前後,左右移動を誇張表現す る. スクリーン内での上下移動は発表者の背伸びと両 膝の屈伸状態を認識して行う. 背伸び状態は肩の関節 角度が閾値より小さく,かつ肘関節が肩関節より上に ある状態とする. この状態の間,発表者はスクリーン の上方向へ移動し続ける. 両膝の屈伸状態は,両膝の 関節角度が閾値より小さくなっている状態とする. こ の状態の間,発表者はスクリーンの下方向へ移動し続 ける. これらにより,発表者はスクリーン内を自由に 移動可能である.

2.3 発表者によるスクリーンへの書き込み

板書や一般的な大きさのスクリーンで発表する際に 指差す動作を参考にして,スクリーン内に重畳表示さ れた発表者自身の手でスクリーンへの書き込みを行え るようにする. 指差す動作の認識は手が腰より上にあ り,かつ頭より後ろにある状態とし,その間の手の移 動軌跡をスクリーンへ描画すことで,発表者は自由に 書き込みが可能である.

3 実験

Windows PC上で実験システムを作成し,システム

の評価を行った(図1). なお, 鏡のように人物を左 右反転した表示も,左右反転しない表示も可能である.

被験者からの感想と, 実験中の様子の観察より, 以下 の通り評価した.

前後移動は概ね良好である.

左右移動は狭い場所での使用は難しい.

上下移動は速度調整ができない.

描画機能の位置精度が低い.

問題点もあるが,比較的良好な結果が得られた. 本シ ステムによりプレゼンテーションの支援が可能である と判断できる.

図1: システム外観

4 むすび

大型スクリーンでプレゼンテーションする際に,光 学カメラと距離カメラを併せ持つKinectを用いて,発 表者の重畳表示,スクリーン内での移動,注目箇所へ の描画機能を実現した. 今後は,直感的な動作でのプ レゼンテーション資料でのページ送り,戻し機能の実 装,同じく直感的な動作でのスクリーン内に描き込ん だ線を消す機能の実装などを行いたい.

参考文献

[1] 第13回「大学と科学」公開シンポジウム組織委員会編: バーチャルリアリティ -人工現実感と人間のかかわり を考える,クバプロ, 1999.

[2] 舘章: バーチャルリアリティの基礎1 人工現実感の基 礎-臨場感・現実感・存在感の本質を探る,培風館, 2000.

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