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新興国における環境政策等に関する調査研究

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(1)

平成 21 年度

新興国における環境政策等に関する調査研究

報 告 書

平成 22 年 3 月

社団法人 日本産業機械工業会

この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。

URL http://ringring-keirin.jp

(2)

本報告書は、競輪の補助を受けて、社団法人日本産業機械工業会が実施した「新興国 における環境政策等に関する調査研究」の成果をまとめたものである。

世界経済は、サブプライムローン問題に端を発した金融危機により、同時不況に陥っ たが、各国は経済・雇用対策として環境対策、エネルギー対策を柱とした政策によって、

経済回復の兆しをみせている。金融危機の影響は、我が国経済・雇用にも深刻な影響を 与え、輸出を柱としている産業構造の脆弱性が露呈された。そこで、我が国でも経済・

雇用対策として「緑の経済と社会の変革」と題した環境政策を経済対策の中心に置いた 政策が実行された。また、内需の拡充及び課題の解決によって、グローバル社会での新 たな需要を創出する「課題解決型」イノベーションの促進を進めることにより、国際競 争力の強化を図っている。しかし、新興国・資源国の台頭による世界経済の多極化など により、我が国産業界はグローバル競争の中でこれまでにない課題に直面している。

一方で、こうした新興国・資源国は、急激な成長の背景に深刻な環境汚染の問題を抱 えており、自国技術での解決は困難な状況にある。このような状況下、国内の大型環境 インフラ整備が概ね一巡している日本の環境装置産業にとって、海外の環境保全対策へ の協力及び海外における新市場の創出に乗り出す契機となっている。

このような背景のもと本事業では、新興国における環境保全技術のニーズを抽出する ことにより、日本の環境装置産業に期待される役割を検討し、新興国の環境問題の解決 および地球規模の環境問題の解決に結び付けたい。

本事業を実施するにあたり、格別のご指導をいただいた早稲田大学 教授 大和田委員 長をはじめ、委員各位並びにご協力いただいた関連団体、関連企業に対し心から謝意を 表するとともに、本報告書が今後の健全な循環型社会の構築に些かでも貢献できれば幸 甚である。

平成 22 年 3 月

社団法人日本産業機械工業会 会 長 日 納 義 郎

(3)

平成 21 年度

新興国における環境政策等に関する調査研究委員会 委 員 名 簿

委 員 長 大和田 秀二 早稲田大学 理工学術院 教授

委 員 江川 由修 栗田工業(株) 経営企画室 専門部長

委 員 塚原 正徳 日立造船(株) 営業企画部 技術情報グループ グループ長 委 員 中村 裕紀 (株)日立プラントテクノロジー 経営戦略本部 事業開発室

主管技師

委 員 才田 泰生 三菱化工機(株) 新エネルギー開発プロジェクト室 新事業開発部長

委 員 西川 進 三菱重工環境・化学エンジニアリング(株) 技術部 開発・技術管理グループ 参与

調査委託先 菊原 淳也 (株)エックス都市研究所 環境開発本部 国際環境政策グループ 主任

調査委託先 澤地 實 (株)エックス都市研究所 環境開発本部 技術顧問

事 務 局 村田 利明 (社)日本産業機械工業会 環境装置部 部長 事 務 局 北河 敏之 (社)日本産業機械工業会 環境装置部 課長 事 務 局 浦田 耕平 (社)日本産業機械工業会 環境装置部

(4)

新興国の環境政策調査 報告書 目次

1 はじめに···5

1.1 背景··· 5

1.2 対象国の選定及び調査の目的··· 6

1.3 調査の内容··· 7

2. ブラジル連邦共和国について···9

2.1 基礎情報··· 9

2.1.1 社会状況··· 10

2.1.2 貿易及び投資の現状··· 11

2.1.3 開発援助の状況··· 14

2.1.4 経済・財務状況··· 17

2.1.5 日伯二国間対話の状況··· 18

2.1.6 インフラ整備状況··· 20

2.2 産業の状況··· 23

2.2.1 産業政策··· 23

2.2.2 産業動向・企業立地··· 25

2.2.3 産業育成方針··· 26

2.2.4 投資優遇施策··· 27

2.2.5 貿易振興··· 27

2.3 環境産業の動向··· 27

2.3.1 環境法規制・政策··· 27

2.3.2 環境の現状··· 31

2.3.3 環境負荷への対応状況··· 32

2.3.4 環境産業の現状(新エネルギーを含む)··· 33

2.3.5 環境関連案件形成の状況··· 35

3. インド共和国について···37

3.1 基礎情報··· 37

3.1.1 社会状況··· 38

3.1.2 貿易及び投資の状況··· 39

3.1.3 開発援助の状況··· 41

3.1.4 経済・財務状況··· 43

3.1.5 日印二国間の対話状況··· 45

3.1.6 インフラ整備状況··· 49

(5)

3.2 産業の状況··· 52

3.2.1 産業政策··· 52

3.2.2 産業動向・企業立地··· 54

3.2.3 産業育成方針··· 56

3.2.4 投資優遇施策··· 57

3.2.5 貿易振興··· 57

3.3 環境産業の動向··· 58

3.3.1 環境法規制··· 58

3.3.2 環境の現状··· 62

3.3.3 環境負荷への対応状況··· 64

3.3.4 環境産業の現状(新エネルギーを含む)··· 66

3.3.5 環境関連案件形成の状況··· 69

4. カザフスタン共和国について···97

4.1 基礎情報··· 97

4.1.1 社会状況··· 98

4.1.2 貿易および投資の状況··· 98

4.1.3 開発援助の状況··· 101

4.1.4 経済・財務状況··· 103

4.1.5 日カザフスタン二国間の対話状況··· 104

4.1.6 インフラ整備状況··· 105

4.2 産業の状況··· 110

4.2.1 産業政策··· 110

4.2.2 産業動向・企業立地···111

4.2.3 産業育成方針··· 114

4.2.4 投資優遇施策··· 115

4.2.5 貿易振興··· 115

4.3 環境産業の動向··· 116

4.3.1 環境法規制・政策··· 116

4.3.2 環境の現状··· 118

4.3.3 環境負荷への対応状況··· 119

4.3.4 環境産業の現状(新エネルギーを含む)··· 119

4.3.5 環境関連案件形成の状況··· 120

5. ロシア連邦について··· 123

5.1 基礎情報··· 123

(6)

5.1.1 社会状況··· 124

5.1.2 貿易および投資の状況··· 125

5.1.3 開発援助の状況··· 129

5.1.4 経済・財務状況··· 130

5.1.5 日露二国間の対話状況··· 132

5.1.6 インフラ整備状況··· 136

5.2 産業の状況··· 138

5.2.1 産業政策··· 138

5.2.2 産業動向・企業立地··· 139

5.2.3 産業育成方針··· 143

5.2.4 投資優遇施策··· 145

5.2.5 貿易振興··· 145

5.3 環境産業の動向··· 146

5.3.1 環境法規制・政策··· 146

5.3.2 環境の現状··· 151

5.3.3 環境負荷への対応状況··· 153

5.3.4 環境産業の現状(新エネルギーを含む)··· 153

5.3.5 環境関連案件形成の状況··· 154

6. サウジアラビア王国について··· 163

6.1 基礎情報··· 163

6.1.1 社会状況··· 164

6.1.2 貿易および投資の状況··· 164

6.1.3 開発援助の状況··· 166

6.1.4 経済・財務状況··· 168

6.1.5 日サウジアラビア二国間の対話状況··· 169

6.1.6 インフラ整備状況··· 171

6.2 産業の状況··· 173

6.2.1 産業政策··· 173

6.2.2 産業動向・企業立地··· 175

6.2.3 産業育成方針··· 176

6.2.4 投資優遇施策··· 178

6.2.5 貿易振興··· 178

6.3 環境産業の動向··· 179

6.3.1 環境法規制・政策··· 179

6.3.2 環境の現状··· 181

(7)

6.3.3 環境負荷への対応状況··· 182

6.3.4 環境産業の現状(新エネルギー含む)··· 183

6.3.5 環境関連案件形成の状況··· 186

7. 現地調査報告···189

7.1 サウジアラビア王国··· 189

7.1.1. 調査概略··· 189

7.1.2 調査内容··· 189

7.1.3 サウジアラビア現地調査まとめ··· 193

7.2 ロシア連邦··· 207

7.2.1 調査概要··· 207

7.2.2 調査内容··· 207

7.2.3 ロシア現地調査まとめ··· 212

7.3 カザフスタン共和国··· 229

7.3.1 調査概要··· 229

7.3.2 調査内容··· 229

7.3.3 カザフスタン現地調査のまとめ··· 232

8. 今後の検討に向けて··· 239

(8)

1. はじめに

サブプライムローン問題に端を発する金融危機により、世界経済はもとより日本経済 も大きな打撃を受けた。特に輸出産業に大きな影響があり、鉄鋼業、製造業の生産量に 大幅な減少がみられ、在庫整理が進められた。この経済危機に対してわが国においては、

環境対策、エネルギー対策を柱とした経済政策が進められた。また、内需の拡充とそこ に生じる課題を解決しようとする取り組みを推進することによって新たなイノベーシ ョンを促進し、そこから生まれる新技術による国際競争力の強化と日本経済の増強を図 っている。

また、国内での大型環境インフラの整備が概ね一巡している日本の環境装置産業は、

海外の環境保全対策への協力及び海外における新市場の創出に乗り出す契機となって いる。一方、豊富な資源により国際競争力を強めている新興国は、深刻な環境汚染の問 題が懸念されている。

このような状況のもと、新興国の現状および環境保全技術へのニーズを抽出すること は、日本の環境装置産業の新たな発展に重要な意味を成すと考えられ、本報告書はその 役割の一翼を担いたい。

ついては、以下に本調査研究の背景、目的、調査内容等を示す。

1.1 背景

<国内市場から海外市場への期待>

我が国の環境装置の生産量は、2001年度の 1.7兆円(生産実績ベース)をピークに減少 傾向が続いており、2006 年度には2001 年度当時の半分となっている。環境意識の高まり が叫ばれる中にあってもこうした傾向が続いていることは、国内市場が既に成熟化している ことや需要の中核となっていた官公需要の減少が主な理由としてあげられる。

環境装置産業は、国内市場の成熟化に伴い、海外諸国、特に経済成長が著しいあるいは今 後も成長が見込まれる新興国へ国内で蓄積した技術・ノウハウの強みを活かすことで、今後 需要が顕在化する海外市場へ展開していくというのはあるべき流れではあるが、現状では潜 在需要を効率的に把握できていない。

<新興国・資源保有国における環境技術のニーズ>

環境装置の需要が見込まれる先として、東アジアが考えられるが既に様々な調査研究、ミ ッションの派遣が行われ、潜在需要の把握、それらを顕在化するための官民の取組が行われ ている。

一方、近年の世界経済の中で成長エンジンとなっているのが新興国や資源価格の高騰を背 景として潤沢な資金を保有する国々である。金融危機後の減速は見られるものの、相対的に 影響は軽微であり、既に回復基調に戻る動きが見られる。また資源価格も中長期的には上昇 トレンドにある。

このように、今後高い経済成長が見込まれ、あるいは資源輸出で得られる資金を考慮する と、新興国・資源保有国は、今後自国の産業育成、特に環境をはじめとする成長産業の育成 や環境改善や環境インフラの整備等に資金を投入していくことが想定される。従って我が国 の環境装置産業にとっては、こうした国々における潜在需要を見据えた戦略を検討すること が重要である。

(9)

<既に充分行われてきた「勉強」>

前述のとおり、これまで環境装置産業の海外への展開を見据え、様々な調査が行われてき た。(社)日本産業機械工業会においても、海外諸国の環境政策・規制動向を踏まえた環境 技術の海外展開、競合する欧米環境産業の動向、新ASEAN諸国における環境ビジネス等、

様々な調査を行ってきた。つまり、基礎的な勉強は、既に充分に行われ多くの知見が蓄積さ れてきている。調査の対象国が異なっても、国連機関等が発行した文献、インターネット、

現地コンサルタントによる調査を通じて概ね当該国における環境法令・規制、環境状況を把 握し、ひいては潜在的な環境技術ニーズを想定することは可能である。問われているのは、

そうした潜在的なニーズをいかにして顕在化させ、我が国の環境装置産業に裨益するものに できるかである。

<不十分な成功・失敗理由の分析>

これまでの調査研究活動の結果、海外市場での自社製品のPRや具体的なビジネスに結び ついたケースは散見されるが、チャンスを活かせなかったり失敗したケースもある。日本が 得意とする技術はコスト面で折り合いがつかず成約できないケースや、プラント建設が頓挫 し、損失負担を余儀なくされたケース等は卑近な例である。

1.2 対象国の選定及び調査の目的

(1) 対象国の選定

対象国を選定するにあたって重視する要素は以下の点である。

¾ 日系企業、欧米企業、当該国の財閥系企業等が既に進出、製造を行っており、

環境負荷物質の一定程度の排出が見込まれること

¾ 環境法令、政策等の整備がグローバルレベルで行われており、環境コストを支 払う意思を有する事業者が存在し、財政的にも投資可能であると認められるこ と

¾ 日本との首脳、事務レベルの定期的な相互訪問、特に産業、投資誘致促進の2 国間の政策対話、定期ミッション派遣等が実施されており、環境インフラの整 備が重視されていると認められること

本委員会では、上記項目をもとに、豊富な資源と経済の高成長が続いているブラジル、イ ンド、カザフスタン、ロシア、サウジアラビアの5カ国を対象国と選定した。

これらの国々は、一人当たりのGDPがインドを除き7千ドルを超えたレベルとなってい る。また、近年高い経済成長を遂げていることや豊富な鉱物資源を有していることが主な特 徴となっている。インドについては、所得格差が著しいため1人あたりのGDPでは課題が 見られるが、国全体としては高成長を続けている。

また、各国ともに急激な経済成長の反面、深刻な環境問題を抱えている。

(10)

表1- 1 対象国の主要都市とGDP

4,675億ドル

(2008年)

18,855ドル

(2008年)

リャド 2,572万人

サウジアラビア

41.5兆ルーブル 11,806.9ドル

2008年:IMF

"World Economic Outlook Database 1322億ドル

(2008年:IMF)

8502.1ドル

(2008年:IMF)

10,661億ドル

(2007年度:イン ド政府資料)

822.7ドル(2008 年度(GNI暫定 値):インド政府 資料)

1兆3,335億ドル

(2008年、国連統計)

7,043ドル(2008年、

IMF速報値)

GDP・一人 当たり

モスクワ、サン

クトペテルブル

アスタナ、アマ ルティ デリー、ムンバイ、

コルカタ、チェン ナイ

ブラジリア、リオデジャ ネイロ

主要都市

1億4,190万人

20097月)

ロシア 1,563万人

カザフスタン 11億9,800万人

インド

2009年国連統 計等

1億9,373万人 人口

カテゴリー ブラジル 備考

4,675億ドル

(2008年)

18,855ドル

(2008年)

リャド 2,572万人

サウジアラビア

41.5兆ルーブル 11,806.9ドル

2008年:IMF

"World Economic Outlook Database 1322億ドル

(2008年:IMF)

8502.1ドル

(2008年:IMF)

10,661億ドル

(2007年度:イン ド政府資料)

822.7ドル(2008 年度(GNI暫定 値):インド政府 資料)

1兆3,335億ドル

(2008年、国連統計)

7,043ドル(2008年、

IMF速報値)

GDP・一人 当たり

モスクワ、サン

クトペテルブル

アスタナ、アマ ルティ デリー、ムンバイ、

コルカタ、チェン ナイ

ブラジリア、リオデジャ ネイロ

主要都市

1億4,190万人

20097月)

ロシア 1,563万人

カザフスタン 11億9,800万人

インド

2009年国連統 計等

1億9,373万人 人口

カテゴリー ブラジル 備考

【対象国への日本企業の進出状況および政府間対話の状況】

□ ブラジル:トヨタ自動車、ブリジストン等約200社、工業団地への集積あり。日伯 環境対話等、エタノール製造、輸入等で協力活発。

□ インド:トヨタ、ホンダ等自動車製造、三菱化学等約250社、デリー・ムンバイ産 業大動脈構想、製造業誘致・インフラ整備において日印間の協議が行われている。

□ カザフスタン:オリックス等1社。官民合同枠組みの構築で首脳合意。JICA支援 等活発。非鉄製錬、素材産業の公害対策等が急務。

□ ロシア:トヨタ自動車等約50社、やや自国産業優先(農業、航空機産業等)指向 あり。自動車部品メーカー関税免除07年打ち切り等も見られる。

□ サウジアラビア:住友金属(パイプ製造)、三共(医薬品)、三井造船等23社。近 年は鋳鉄管製造のクボタが進出した。産業クラスター開発構想(アルミ等素材、消 費財、自動車等戦略分野等)にて製造業等の誘致を行っている。

(2) 調査の目的

これらの対象国について、環境装置・機器メーカー、プラントメーカー等の関係者からな る委員会を組織し、次に示す取組を実施する。

● 対象国における産業育成・開発、環境法規則、環境現状等について把握すること

● 環境技術の潜在需要が見込まれる領域、潜在的な事業パートナー(資金保有者)に ついて把握すること

現状把握・分析を基にデータベースを整理することを目指す。

1.3 調査の内容

(1) 各国の状況調査

既存の文献等を整理して調査する。できる限り当該国の状況に精通、環境技術の海外展開 について知見を有するリソースパーソンを招聘し、現場の状況等の情報についてヒアリング 調査を行う。

主な調査内容としては以下を想定する。

● 経済、社会状況について

、サンパウロ

、ジェッダ

(11)

● 産業(産業政策、企業立地、投資状況等)の現状について

● 海外投資誘致方策等について

● 環境問題の現状について

● 環境関連法規制・政策動向について 等

文献、ウェブによる基礎調査を行い、現地訪問・ヒアリング調査により実態把握を行う。

(12)

2. ブラジル連邦共和国について 2.1 基礎情報

ブラジルは中南米最大の国で、面積は851万kmと、南米大陸の約半分(47.3%)を 占め、世界で 5 番目に広大な国土を持つ国である。南米大陸の中でブラジルと国境を接 していないのはエクアドルとチリだけで、北はフランス領ギアナ、スリナム、ガイアナ、

ベネズエラ、コロンビア、南はウルグアイ、アルゼンチン、そして西はパラグアイ、ボ リビア、ペルーの 10 ヵ国に囲まれている。ブラジルの北部を赤道が通っており、サン・

パウロの南部に南回帰線が通っている。ブラジルの東には大西洋が横たわり、海岸線は7 千 km にも及ぶ。高原の東側には山脈が連なり、国土の南から東北へと大西洋側と内陸 部を分断する形で連なっている。

出典: ブラジル日本商工会議所 ブラジル投資ガイダンス http://jp.camaradojapao.org.br/pdf/toushi_guide.pdf

図2- 1 ブラジルの地域区分地図

(13)

ブラジルの国土は5つに分類でき、①400万km2にも及ぶアマゾン流域が広がる熱帯 性気候の北部、②旱魃地帯とも呼ばれるが近年油田の存在で注目される北東部、③サン・

パウロ市、リオ・デ・ジャネイロ市等の大都市によるブラジル経済の中心地で、人口の 大半はこの地域に集中している南東部、④ブラジル高原が南に向かって下降している「バ ンパス(pampas)」と呼ばれる平原へと続いている南部、⑤広大なサバンナと熱帯の草 原に覆われ、インディオ保護地区がある南西部で構成されている1

人口は約1億9,400万人(2008年、国連統計)である2。基本的に、先住民であるイン

ディオと、その後ブラジルに入植したポルトガル人を中心とするヨーロッパ系、サハラ 砂漠西方から来たアフリカ系の 3 人種から構成されている。公用語については、中南米 で唯一ポルトガル語を用いており、保護地区に住むインディオの種族が話す言語を除い ては、日常生活でもポルトガル語が使われている。宗教については、1980年時点で、国 民の90%近くがカトリック教徒だったが、最近では新教徒の数も増えている1

2.1.1 社会状況

ブラジルは大統領制連邦共和国である。1980年代初頭、世界的な金利の急上昇を契機 に、中南米諸国は金融危機に陥りインフレが加速した。1995年-2002年、カルドーゾ大統 領(当時)は前コロル大統領からの経済安定化プログラム「レアル・プラン」を引継ぎ、経 済の自由化、国営事業の民営化等を推進した。この結果、インフレも収束に向かい、経済の 安定化を背景に安定した政権を維持している。2003年1月第1期ルーラ政権が、2007年1月 には第2期ルーラ政権が発足し、年金改革、税制改革、貧困削減に取り組んでいる2

行政上は26の州と一つの連邦首都区に分かれ、5,563の市町村から成っている。国家 は行政、立法、司法の三権によって運営されており、行政府と立法府(連邦下院、連邦 上院)の構成員は国民によって直接選出され、司法府の構成員は憲法の定める所定の手 続によって任命されている3

貧困ライン(1 日1 ドル以下の貧困層)にいる人口は、2001 年時点で全人口の31%にも のぼり、所得シェア格差は約20 倍である4。地域別で見ると、北東部及び北部の貧困が突出 しており、南東部・南部は豊かな地域であるといえる。特に北東部では人口のおよそ63 % が貧困人口である5

1駐日ブラジル大使館 ブラジル国概要 http://www.brasemb.or.jp/info/land_shape.php

2外務省:ブラジル連邦共和国 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/brazil/data.html

3駐日ブラジル大使館「政治制度」http://www.brasemb.or.jp/politics/politics.php#seido

4NEDO「ブラジル国における埋立てガス回収及びエネルギー利用事業」平成183

http://www.tech.nedo.go.jp/PDF/100006861.pdf

5JICA ブラジル国別援助研究会報告書 20023

http://www.jica.go.jp/jica-ri/publication/archives/jica/country/pdf/2002_03/06.pdf

(14)

2.1.2 貿易及び投資の現状

ブラジルの貿易収支は2001年に黒字に転換し、それに伴い経常収支も黒字に転換してい った。しかし、2007 年には貿易収支がゆるやかに減少、2008 年には対前年比約 6割と減 少しており、経常収支は281億ドル赤字となった。

2007 年の輸出品目をみるとは鉄鉱石が 6.6%を占め6、鉄鉱石生産量が世界第 1 位(3.4 億トン)、世界シェアの21%を占めている7。次に原油(5.5%)、大豆(4.2%)、航空機(2.9%)、

乗用車(2.9%)と鉱物資源、農作物、工業製品の幅広い品目の輸出が行われている。ブラ ジルの主な輸出先はアメリカ(15.6%)、アルゼンチン(9.0%)、中国(6.7%)オランダ(5.5%)、

ドイツ(4.5%)となっており、日本は2.7%(8位)となっている。

一方、2007年の輸入品目をみると、原材量及び中間財としてのものが全体の半分を占め、

化学・医薬品が全体の 13%と最も多く、次に鉱産品(9.7%)、中間製品(部品)(7.3%)、

輸送用機器アクセサリー(7.0%)となっている。主な輸入相手国はアメリカ(15.5%)で、

次に中国(10.5%)、アルゼンチン(8.6%)、ドイツ(7.2%)となっており、日本は 3.8%

(6位)となっている6

表2- 1 ブラジルの経常収支の推移

ブラジルへの海外からの直接投資や証券投資を含む投資収支は2004年から2005年にか けて減少したものの限定的で、2007年、2008年は増加に転じており、特に、日・米・欧が 超低金利である中で、2007年はブラジルの高金利と為替増価を背景として、キャリートレ ード8を始めとする多額の資金流入が生じた7

6 JETRO 統計 輸出入統計 http://www.jetro.go.jp/world/cs_america/br/stat_03/

7 経済産業省 通商白書2009

8 低金利通貨で資金調達を行い、エマージング市場などの高金利通貨の資産に投資する運用方法のこと。

運用する通貨が増加局面にあれば、さらなる高利回りが期待できる。

単位:百万ドル 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007 20081) 経常収支 ▲ 24,225 ▲ 23,215 ▲ 7,637 4,177 11,679 13,985 13,643 1,551 ▲ 28,192 貿易収支 ▲ 698 2,650 13,121 24,794 33,641 44,702 46,457 40,032 24,836 輸出 55,086 58,223 60,362 73,084 96,475 118,308 137,807 160,649 197,942 輸入 55,783 55,572 47,240 48,290 62,835 73,606 91,351 120,617 173,107 サービス収支 ▲ 7,162 ▲ 7,759 ▲ 4,957 ▲ 4,931 ▲ 4,678 ▲ 8,309 ▲ 9,640 ▲ 13,219 ▲ 16,690 所得収支 ▲ 17,886 ▲ 19,743 ▲ 18,191 ▲ 18,552 ▲ 20,520 ▲ 25,967 ▲ 27,480 ▲ 29,291 ▲ 40,562 経常移転収支 1,521 1,638 2,390 2,867 3,236 3,558 4,306 4,029 4,224 1)速報値 2009916日付け

出典:ブラジル中央銀行(Banco Central do Brasil) http://www.bcb.gov.br/ 、 外貨準備高はJETRO 10年分長期統計及び国内支出内訳より作成

(15)

表2- 2 ブラジルの資本収支の推移

ブラジルの国別対内直接投資の変化をみてみると、2008 年ではアメリカが最も多く、総 額445億ドルのうち約16%(70億ドル)を占め、次にルクセンブルク(13.4%)、オラン ダ(10.4%)の順となっている。2008年における日本の投資は41億ドルと9.4%(第4位)

となっているものの、日本人のブラジル移住 100 周年に当る同年は、鉄鋼や自動車を始め とする大型投資が相次ぎ、2000年と比較すると11倍に増加した7

表2- 3 ブラジルの国別対内直接投資の変化

(単位:百万ドル、%)

2000 年 2008 年

国名 金額 シェア 国名 金額 シェア

スペイン 5,173 21.3 米国 7,047 15.9 米国 5,007 20.6 ルクセンブルグ 5,937 13.4 ポルトガル 2,564 10.6 オランダ 4,639 10.4

フランス 1,993 8.2 日本 4,099 9.2

オランダ 1,740 7.2 スペイン 3,851 8.7 ケイマン諸島 1,725 7.1 フランス 2,880 6.5 ルクセンブルグ 1,050 4.3 ケイマン諸島 1,556 3.5

ドイツ 490 2.0 カナダ 1,442 3.2

イタリア 451 1.9 豪州 1,154 2.6

英国 415 1.7 バハマ 1,101 2.5

ベルギー 374 1.5 ドイツ 1,086 2.4

日本 364 1.5 ポルトガル 1,051 2.4

その他 2,907 12.0 その他 8,614 19.4

合計 24,253 合計 44,457

資料:ブラジル中央銀行

ブラジルへの進出企業数を見てみると、2007年度決算ではトップ500社に登場する外資 系企業の数は 203 社(40.6%)と若干減ってきているものの、進出する外資の投資国はさ

単位:百万ドル 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007 20081) 資本収支 19,327 27,052 8,004 5,111 ▲ 7,523 ▲ 9,464 16,299 89,086 29,352

投資収支 19,054 27,088 7,571 4,613 ▲ 7,895 ▲ 10,127 15,430 88,330 28,297 直接投資 30,498 24,715 14,108 9,894 8,339 12,550 ▲ 9,380 27,518 24,601 証券投資 6,955 77 ▲ 5,119 5,308 ▲ 4,750 4,885 9,081 48,390 1,133 金融派生商品 ▲ 197 ▲ 471 ▲ 356 ▲ 151 ▲ 677 ▲ 40 41 ▲ 710 ▲ 312 その他 ▲ 18,202 2,767 ▲ 1,062 ▲ 10,438 ▲ 10,806 ▲ 27,521 15,688 13,131 2,875 その他資本収支 273 ▲ 36 433 498 372 663 869 756 1,055 外貨準備高 32,434 35,563 37,462 48,847 52,462 53,245 85,156 179,433 192,844 1)速報値 2009916日付け

出典:ブラジル中央銀行(Banco Central do Brasil) http://www.bcb.gov.br/ 外貨準備高はJETRO 10年分長期統計及び国内支出内訳より作成

(16)

らに多岐にわたっている9

表2- 4 ブラジルの大企業(民間)500社の出資国別内訳(2007 年決算時点、社数)

ブラジル297社(うち40社が政府系企業)

50社以上 米国(60社)

10社以上 フランス(17社)、スペイン(16社)、ドイツ(12社)、英国(10社)、

スイス(10社)、イタリア(10社)

5社以上 日本(8社)、オランダ(7社)、ベルギー(5社)、スウェーデン(5社)、

メキシコ(5社)

2社以上 ポルトガル(4社)、韓国(4社)、英蘭(4社)、チリ(3社)、

フィンランド(2社)、カナダ(2社)

1社 ノルウェー、オーストリア、アイルランド、オーストラリア、インド、

アルゼンチン、コロンビア、イスラエル その他 複数国企業による合弁会社11社

(出所)Exame, Melhores e maiores, 2008年版より筆者作成。

出典:(社)日本経済調査協議会 「資源国ブラジルと日本の対応」2009年6月

ブラジルへの日系企業の進出状況をみると、2008年7月現在、約300社存在していると みられており、そのうちの1/3 に当る約 100社が製造拠点とみられている。ほとんどが未 公表案件のため詳細を語ることが出来ないが、業種分野としては自動車・同関連商品、機密 機器、電気機器、化学品、燃料関係と広範囲にわたる10

9 (社)日本経済調査協議会 「資源国ブラジルと日本の対応」20096 http://www.nikkeicho.or.jp/report/2009/horisaka_all_1.pdf

10 寄稿―本格化しつつある日本企業の製造業投資 ブラジル投資事情 日本貿易会月報 20089月号 http://www.jftc.or.jp/shoshaeye/contribute/contrib2008_09d.pdf

(17)

表2- 5 中南米地域への進出日本企業数(推定)

2007 年 7 月 2008 年 7 月

企業数 うち製造拠点 企業数 うち製造拠点

メキシコ 320 180 330 180

中米・カリブ 63 14 64 14

ベネズエラ 32 10 31 9

スリナム 1 0 1 0

コロンビア 22 8 25 9

ペルー 23 4 25 4

エクアドル 15 0 14 0

ボリビア 7 2 8 2

チリ 50 3 51 3

アルゼンチン 35 15 38 15

パラグアイ 2 0 2 0

ウルグアイ 4 2 6 2

ブラジル 294 100 298 103

合計 868 338 893 341

(注)1.在中南米 JETRO9 事務所の推定 2.中米・カリブにはキューバを含む

(出所)JETRO

ただ、ブラジルでは過去のハイパーインフレの教訓から高金利政策(金利10.25%)が維 持されており、企業・個人向けの平均融資金利は年率39.2%と高い水準となっている7。ま た、「ブラジルコスト」といわれる税金や人件費の高さ、年間200万件を超える労使間訴訟、

行政手続きの煩雑さなどにより、新規投資には困難が伴っている10

2.1.3 開発援助の状況

ブラジルは我が国の一般プロジェクト無償資金協力の対象国をはずれたため、現在は円借 款、技術協力、草の根・人間の安全保障無償資金協力を中心に協力を行っている。2007年 度のブラジルに対する無償資金協力は358万ドル、技術協力は約2,000万ドルであった11

11外務省 政府開発援助(ODA)国別データブック2008

(18)

表2- 6 日本の対ブラジル経済協力実績

(支出純額ベース、単位:百万ドル)

暦 年 政府貸付等 無償資金協力 技 術 協 力 合 計

2003年 57.01 2.03 33.17 92.21

2004年 12.23 1.90 27.59 41.71

2005年 0.94 3.13 26.68 30.75

2006年 -37.62 1.71 22.84 -13.06

2007年 -33.43 3.58 19.94 -9.91

累 計 882.30 20.55 1043.07 1945.88

出典)OECD/DAC

注)1.政府貸付等及び無償資金協力はこれまでに交換公文で決定した約束額のうち当該暦年中に実際に供与された金額 (政府貸付等については、ブラジル側の返済金額を差し引いた金額)。

2.技術協力は、JICAによるもののほか、関係省庁及び地方自治体による技術協力を含む。

3.四捨五入の関係上、合計が一致しないことがある。

4.政府貸付等の累計は、為替レートの変動によりマイナスになることがある。

出典:外務省 政府開発援助(ODA)国別データブック2008

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/kuni/08_databook/pdfs/06-26.pdf

ブラジルに対する主要援助国は日本、ドイツ、フランス、スペインである。2006年にお ける諸外国の総支出額は約7,400万ドルであった11

表2- 7 諸外国の対ブラジル経済協力実績

(支出純額ベース、単位:百万ドル)

暦歴 1 2 3 4 5 うち日本 合計

2002 日本 117.60 ドイツ 31.86 フランス 20.51 英国 16.62 オランダ 14.72 117.60 197.60

2003 日本 92.21 ドイツ 49.20 フランス 30.95 オランダ 13.53 英国 13.50 92.21 184.25

2004 ドイツ 51.94 日本 41.71 フランス 31.09 オランダ 16.30 イタリア 12.59 41.71 147.17 2005 ドイツ 76.98 日本 30.75 フランス 28.69 オランダ 15.44 スペイン 10.16 30.75 174.55 2006 ドイツ 65.62 フランス 30.91 スペイン 17.22 イタリア 8.12 カナダ 7.11 -13.06 74.73

出典)OECD/DAC

出典:外務省 政府開発援助(ODA)国別データブック 2008

(19)

国際機関における対ブラジルの経済協力実績は以下の通りである。年により若干のばらつ きがあるが、2002年~2006年までの平均的支出金額は約900万ドルで、欧州共同体委員会

(Commission for the European Communities:CEC) と 地 球 環 境 フ ァ シ リ テ ィ (Global Environment Facility:GEF)、国連通常技術支援計画(United Nations Regular Program for Technical Assistance:UNTA)が主な援助機関である。他に、国連児童基金(United Nations Children's Fund:UNICEF)、国連難民高等弁務官事務所(United Nations High Commissioner for Refugees:UNHCR)、国 連開発計画(United Nations Development Programme:UNDP)、国連人口基金(United Nations Population Fund:

UNFPA)などがある。

表2- 8 国際機関の対ブラジル経済協力実績

(支出純額ベース、単位:百万ドル)

暦歴 1 2 3 4 5 その他 合計 2002 CEC 15.40 UNTA 3.79 GEF 2.66 UNICEF 1.16 UNFPA 0.85 -20.08 3.78 2003 CEC 21.45 UNTA 3.89 GEF 1.98 UNICEF 1.13 UNDP 0.99 -21.07 8.37 2004 GEF 9.38 CEC 7.27 UNTA 4.13 UNICEF 1.70 UNDP 1.11 -15.21 8.38 2005 GEF 17.52 CEC 17.07 UNTA 3.72 UNICEF 2.70 UNHCR 1.64 -22.96 19.69 2006 CEC 8.64 GEF 8.08 UNTA 3.42 UNICEF 2.20 UNHCR 2.04 -18.02 6.36

出典)OECD/DAC

注)順位は主要な国際機関についてのものを示している。

出典:外務省 政府開発援助(ODA)国別データブック2008

(20)

2.1.4 経済・財務状況

1980 年代から混乱していた経済はカルドーソ前大統領の政策で安定している。豊富な鉱 物資源・エネルギー・食料を誇っており、自動車生産(世界第10位)や世界第3位の航空 機メーカーがある中南米第一の工業国であると共に、世界最大の農作物輸出国であり、世界 の食料需要において重要な役割を担っている11,12

ブラジルのGDP成長率は徐々に増加傾向にあり、旺盛な内需に支えられ2008年のGDP

は5.1%となった。好調な内需の背景に2003年の「ボルサ・ファミリア(Bolsa Familia)」

とう貧困層への所得補助制度の導入、公務員給与や社会保障給付金の上方調整、最低賃金の 改定による引き上げなどがある7, 13

ブラジルの名目 GDP 成長率を産業別にみると、サービス業の占める割合が多い。2008 年の名目GDP総額2.9兆レアルのうち、約55%に当る1.6兆レアルがサービル業である14

一昨年後半からの国際金融危機の深刻化により、ブラジル地理統計院(IBGE)は 2009 年GDPをマイナス1~0%と予測している15。政府はすでに減税や融資枠の拡大などの大規 模な予算措置を要する景気対策を打ち出しており、最近はブラジルの景気回復の兆しが見え てきた。しかし、前述したボルサ・ファミリアなどの手厚い社会保障支出による官製需要に 拠るところが大きく、また高金利による政府の利払い負担は依然として重く、総合財政収支 は赤字から転換できていない。総合的債務残高はGDP 比で 62%と高水準のままであり、

政府の財政状況の悪化要因となっている7

12 外務省 ブラジル連邦共和国http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/brazil/index.html

13 JETRO アジア経済研究所 月間ブラジルレポート 脈々と息づく政治文化 20097 http://www.ide.go.jp/Japanese/Research/Region/Latin/Brazil/2009/200907.html

14 JETRO 基礎的経済指標 10年分長期統計&国内総支出内訳、GDP産業別構成

http://www.jetro.go.jp/world/cs_america/br/stat_01/

15 JETRO ブラジル基礎データ 概況 2009723日現在 http://www.jetro.go.jp/world/cs_america/br/basic_01/

1.3

2.7

1.1

5.7

3.2

4.0

5.1 5.7

0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0

2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008

出典:ブラジル中央銀行(Banco Central do Brasil) http://www.bcb.gov.br/  より作成

図2- 2 ブラジルにおけるGDP成長率の推移

(21)

2.1.5 日伯二国間対話の状況

日本とブラジルは 1895 年に国交を樹立し歴史的に友好関係にある。1908 年には日本人 の組織的な移住が始まり世界最大の日系人社会を形成しており、2008年には日本・ブラジ ル交流年(日本人ブラジル移住100周年)を迎えた。2004年9月には小泉元総理がブラジ ルを訪問、2005年5月にはルーラ大統領が日本を訪問するなど、閣僚レベルの相互訪問が 活発である。2005年5月26日に発表された共同声明、共同プログラム、覚書、共同記者 発表を、経済と環境を中心に以下にまとめる16

共同声明:

■ 国際問題における日本国とブラジル連邦共和国の協力

日伯共同議長で「気候変動に対する更なる行動」に関する非公式会合の開催などによ り、環境分野の強化及びクリーン開発メカニズム(CDM)に関し国際協力銀行(JBIC)

とブラジルの科学技術省の業務協力の取り決めに言及し、持続可能な開発及び持続可 能な森林経営を実現するため、UNFF(国連フォーラム)の強化やITTO(国際熱帯木 材機関)の活動促進の重要性を再確認した。

共同プログラム:

■ 経済関係活性化のための共同プログラム

貿易及び投資の推進、エネルギー資源分野における協力の増進、インフラ分野にお ける協力の発展、エタノールの利用に関する対話の推進、農業分野における対話の継 続を基本的な柱としている。

エネルギー分野では特に鉄鉱石の安定供給と開発において共同投資を含む協力を拡 大・強化を確認。インフラ分野における協力の発展には南米の経済発展と域内の統合

16 外務省 ブラジル連邦共和国ルーラ大統領の訪日について(共同文書の発出)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/yojin/arc_05/brazil_index.html 出典:通商白書2009

図2- 4 ブラジルの名目GDPと産業別寄与度

出典:通商白書2009

図2- 3 ブラジルの財政収支の推移

(22)

プロセスにおけるインフラ整備の重要性を強調し、ブラジル側は官民パートナーシッ プ・プログラム(PPP)を通して具体的なインフラ・プロジェクトが推進されていく ことを説明した。日本側は日本の民間企業も国際協力銀行の融資を活用して鉄道分野 などにおける幾つかのプロジェクトに関心を示していることを表明した。再生可能エ ネルギー、特に輸送用燃料におけるバイオマス由来燃料発展の重要性を確認した上で、

バイオマス・エタノールの商業的利用及び作物生産を含む関連技術における協力と情 報交換の可能性に共通の関心を示した。

共同記者発表:

■ 持続可能な開発のためのコモン・アジェンダ

・ 優先課題(気候変動、オゾン層の保護、生物多様性、森林資源の持続的利用、砂漠 化、海洋生物資源の持続利用を含む沿岸地帯管理及び海洋関連事項、淡水資源、有 毒・有害廃棄物、公害抑制、都市政策、災害管理、3Rを含む持続可能な消費・生 産等の環境面)の情報及び見解の交換

・ 「国際環境開発会議」において採択された「アジェンダ 21」の目標を実施するための 国家戦略の展開にかかる経験の交換

・ 両国が関心を有する問題、特にリモートセンシングを含む環境評価及びモニタリン グ分野における問題に取り組むための、環境面での健全な技術についての情報交換

・ エネルギー供給、代替エネルギー資源の開発、及びバイオ資源の保全と持続的利用 の分野における経験と情報の交換など

■ クリーン開発メカニズム(CDM)

バイオマス、省エネルギー、交通、廃棄物管理等の分野において CDM の可能性が あることを確認した。

■ 「日伯21世紀協議会」の発足

日本人のブラジル移住100周年を迎え「日伯交流年」である2008年及びそれ以降に 向け、二国間関係の更なる深化および将来の機会について提言を得ることを目的とし、

「日伯21世紀協議会」の設置を決定。これを受けて「日伯21世紀協議会」の提言が 2006年7月25日にまとめられた。抜粋した経済及び環境に係る提言は以下のとおり17

・ 日伯経済関係の再活性化

バイオエネルギー、紙・セルロース、鉱業、鉄鋼、電機電子、通信、造船、自動 車等の分野おける協力を強化する。道路、鉄道、電力、上下水道などのブラジルイ ンフラ整備や、南米地域のインフラ統合の進展に民間投資が拡大することを奨励す る。デジタル通信技術、特にテレビ関連技術の交互交流を達成する。ブラジルの成 長著しい製造業、並びに雇用創出のため、原材料及び高付加価値製品産業への協力 を強化する。

・ 環境分野で共に世界に貢献

両国はバイオマス利用に関する協力を推進する。ごみからのメタンガス回収、さ とうきびの絞りかすからの発電等、ブラジルにおける CDM 案件の実施に当たり、

17 外務省 日伯21世紀協議会による提言(骨子)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/brazil/21_kyogikai_tk.html

(23)

日本は資金、技術、クレジットの購入等の点で積極的な協力を行う。気候変動並び

に3R(廃棄物の発生抑制、資源の再使用及び再生利用)を含む持続可能な生産活動

の奨励と各分野における協力を推進する。

2.1.6 インフラ整備状況

インフラ整備にあたっては、2004 年にPPP法(官民パートナーシップ法)が制定され、

鉄鋼石や農産品の輸出のための運輸インフラ(道路、鉄道、港湾)プロジェクトへの民間資 金の導入が積極的に進められている。特に鉱業、アグロビジネスなどの分野で輸出を活発に 行なう企業(鉄鋼大手企業リオドーセやナショナル製鉄(CSN)など)によって実施され ている。

①港湾

民営化された公共埠頭の貨物取扱業務を港湾事業者資格を有する民間企業がコンセッシ ョン(営業権)を取得して行い、設備、施設の修復・維持を行う。1993年の港湾法により 企業が政府機関を経ずに自社及び他社の積荷を取り扱える専用ターミナル事業を行なうこ とが認められるようになった。港湾事業の民営化後、ブラジルの主要港の設備やシステムは 目覚しく改善されたが、一部では政府の投資や規制に左右されてしまい、港湾の競争力を下 げている。

②道路

ブラジルの舗装道路と未舗装道路を合わせた総距離は 90 万 km に達するが、そのうち

91%が未舗装道路であり、幹線道路72%は貧弱な状態にある。90年代中頃に幹線道路の一

部が民間セクターにリースされ、現在、ブラジルの幹線道路のうち1万kmは民間企業36 社が管理している。これらの企業は年間10億レアルをインフラの維持・改善に費やしてい る。通行料金は低価格にもかかわらず、道路事情が悪いことから輸送会社の生産性は低くな りビジネスコストを増加させている。

③鉄道

ブラジルの鉄道の総距離は2万9,789kmで、そのうち民間企業が96%について営業権を 取得している。この 10 年間で鉄道網整備が活発化し、2004 年には新規道路建設、ターミ ナルの拡張、機関車の購入などに対して、営業権取得企業から20億レアル以上の投資が行 なわれた。鉄鋼大手企業のリオドーセ社だけで自社の鉄道インフラの拡大・改善に5億8,200 万ドルを投資している。

④空港

ブラジルの空港の大半はブラジル空港インフラ業務公社(Infraero)が管理、ここ数年間 で主要旅客、貨物ターミナルの大規模改善が行われており、2004年だけで航空システム改

善に1億 6,000 万ドルを投資している。特に旅客数が国内最多のサンパウロ市のコンゴニ

アス空港、空港貨物取扱量 2 位のサンパウロ州カンピーナスのビラコッポス空港への投資 が大きい。国内貨物輸送の重要な問題は、ブラジル主要都市間の貨物専用便を提供する航空 会社の不足であり、ブラジル国内の航空貨物の大半は、きわめて高いコストの旅客便貨物室

(24)

で運ばれている18

⑤電力

ブラジルは石炭資源に乏しいが、水力資源には恵まれている。そのため、急成長する産業 への電力需要を満たすために、大規模なダム建設に力を入れてきた。ブラジルで生産される 電力のうち、2007年では水力発電が80,660MW、エネルギー源全体の74%を占め、2003

年比で22.3%の増加となる。次いで火力発電が15%、輸入エネルギーが8%、原子力が2%、

風力発電が1%となっている。火力発電は天然ガスが約半分を占め、石油派生品(重油、廃 液オイルなど)は減少傾向にある。2001年には近年最悪の干ばつに直面、水力発電所の貯 水池の水位は過去70年間の平均を50%も下回った。そのため、政府は節電措置を実施し、

「エネルギー危機管理委員会」を新設した19

表2- 9 ブラジルのエネルギー源別の発電能力と見通し

18 ブラジル日本商工会議所 ブラジルビジネス インフラ (2009923日参照)

http://jp.camaradojapao.org.br/brasil-business/info-setor/setor-infra-estrutura/

19 ブラジル日本商工会議所 ブラジルビジネス エネルギー (20091022日参照)

http://jp.camaradojapao.org.br/brasil-business/info-setor/setor-energia/

単位:MW

2003年 2007年 増減(%)

水力発電 65,832 73% 80,660 74% 22.3 天然ガス 5,248 8,661 65.0 石油派生品 5,288 2,706 ▲ 48.8

木炭 1,461 2,161 47.9

火力発電 バイオマス 1,942 16% 3,032 15% 56.1

原子力 2,007 2% 2,007 2% -

風力発電 22 0% 1,242 1% 5,545.5 輸入エネルギー 8,000 9% 8,788 8% 9.9

計 89,800 100% 109,257 100% 21.5

出典:鉱山動力省 2006 年 9 月, ブラジル日本商工会議所 エネルギー統計より 作成

(25)

出典:ブラジル日本商工会議所 ブラジルビジネス インフラ 図2- 5 ブラジルの鉄道網・港湾網

(26)

2.2 産業の状況

2.2.1 産業政策

ルーラ第2期政権の開始とともに、2007年1月に発表された成長加速プログラム(PAC)

は、インフラ投資、投資環境の改善、減税と税システムの整備等 5 つの分野から構成され ている。インフラ整備が最も重要な柱とされ、運輸部門、エネルギー部門及び都市・衛生部 門に5千億レアル以上の投資が2010年までの4年間で計画されている11。また2014年に はブラジルにてワールドカップが開催され、12 都市で試合が行なわれる。そのため、地下 鉄やバスなどの都市交通の整備および回廊道路整備などに600 億レアルから1,000億レア ルの投資が見込まれ、他にインフラ部門への投資が300億レアルが見込まれている18。イン フラ整備計画及びその他の大型投資計画を表2- 10に示す20

表2- 10 インフラ整備計画及びその他の大型投資計画

(1)インフラ投資開計画

完成までの金額 工事の平均金額 部門別 件数

(百万レアル) (百万レアル)

電力 109 76,171 699

輸送 203 48,721 240

石油/ガス 17 34,833 2,049

衛星 74 24,138 326

合 計 403 183,863 456

(2)主な投資プロジェクト

工事 投資対象地域・州 金額(百万レアル)

6,610MWの発電のための風力発電所 全国各州 15,000

ペトロブラスの新しい石化精製所 未定 10,500 4基の石油プラットフォームの

建設と改造

リオデジャネイロ/

エスピリトサント州 6,300 小規模水力発電所3,936MW 全国各州 6,000 アングラ3号原子力発電所の建設 リオデジャネイロ州 5,200

サンフランシスコ河の造成 東北地域 4,500

州内の各地域の水供給 サンパウロ州 4,300 天然ガスコンビナート リオデジャネイロ州 3,190 Companhia Paulista de Transporte

Metropolitanoの鉄道の回復 サンパウロ州 2,930

州内の各地域の上下水道設備 ミナスジェライス州 2,700 出典「EXAME」誌 2008年5月には、ルーラ大統領は「生産性開発計画」(PDP: Politica de Desenvolvimento Produtivo)を発表、輸出振興と海外からの投資促進を目的とした更なる産業政策の強化を 図っている。これは産業を3つのカテゴリーに分類した上で、固定投資額の対GDP比割合の 拡大、民間企業の研究開発投資の拡大、世界全体の輸出額に占めるブラジルの割合を拡大、

零細・中小輸出企業の活性化に対して次のような目標を掲げている9,21

固定投資額の対GDP比割合:17.6%(2007年)→21%(2010年)(年間平均増加率11.3%)、

20 JOMEC ―ブラジル連邦共和国の銅需要の現状と省リア予測― 金属資源レポート2006.7

http://www.jogmec.go.jp/mric_web/kogyojoho/2006-07/MRv36n2-07.pdf

21 JETRO ア ジ ア 経 済 研 究 所 月 間 ブ ラ ジ ル レ ポ ー ト 環 境 保 全 と 成 長 の 狭 間 2008 5 http://www.ide.go.jp/Japanese/Research/Region/Latin/Brazil/2008/200805.html

(27)

世界全体の輸出額に占めるブラジルの割合:1.18%(2007年)→1.25%(2010年)(同9.1%)

民間企業の研究開発費の対GDP比割合:0.59%(2005年)→0.65%(2010年)(同9.8%)

中小輸出企業数:11,792社(2006年)→10%増の13,584社(2010年)。

それぞれの産業に対して2010年までの達成目標を設定し、国立経済社会開発銀行

(BNDES)はこれらの産業支援のための資金を提供することとなる9

表2- 11 生産性開発計画(PDP)における3 つの産業分類

強 化 分 野 該 当 産 業

競争力強化分野 自動車、資本財産業、繊維・縫製、材木・家具、衛星・香水、土木、

サービス分野、造船、皮革製品、アグリインダストリー、

バイオディーゼル、プラスチック、その他

戦略的動員分野 情報通信、原子力発電、防衛産業、ナノテクノロジー、

バイオテクノロジー、健康産業 世界市場におけるリーダー

シップ確立・維持分野

石油・天然ガス・石油化学、バイオエタノール、鉱業、製鉄、

紙・パルプ、食肉、航空機

出典:(社)日本経済調査協議会 「資源国ブラジルと日本の対応」2009年6月

表2-11の強化分野の一つ「世界市場におけるリーダーシップの確立・維持分野」について は、次のような具体的な目標を掲げ、資源企業に再編を促し、ブラジル国外への国際化の推 進を意図している9

鉱業、製鉄、紙・パルプ

2010年までに世界5大生産国の地位を確立し、そのための企業経営の国際化、輸出の 拡大、サプライチェーンの強化、イノベーションのための投資拡大、インフラ技術の強 化

食肉分野

ブラジルを世界最大の植物性たんばく質の輸出国にし、食肉コンプレックス(複合体)

をアグリビジネスの主要輸出産業にする

バイオエタノール

次世代技術の開発やバイオマス活用の発電量増産の重要性を強調。エタノールを国際 商品とすべく国際商品市場創設が課題

(28)

2.2.2 産業動向・企業立地

鉄鋼、自動車、資源の世界的再編を背景に、日本企業の対ブラジル投資はグローバル戦略 立地へと質的変化をしており、大型化もみられる。特に、鉄鋼や自動車分野における日本企 業の投資が目立っており、日系自動車メーカーは急成長する市場でのシェア拡大を図り、小 型車をはじめとした生産能力を拡大する。また、自動車生産に伴い鉄鋼需要が急増し鉄鉱石 の供給確保のため鉄鋼メーカーも積極的である22

22 (財)国際貿易投資研究所 季刊 国際貿易と投資 Autumn 2008/No.73 「ブラジルへ積極姿勢を強める 日本企業 ~ 欧米企業を追随する自動車、原料確保を目指す鉄鋼産業」

http://www.iti.or.jp/kikan73/73yoshioka.pdf

表2- 12 日本企業の対ブラジル動向事例

(29)

2.2.3 産業育成方針

ブラジルの産業は65%がサービス産業である。続いて工業部門 (21%)、農業部門 (7%) と なる。9,700 万人ほどの労働力人口のうち、19%が農業に従事している。ブラジル政府は、

自国産業がこのような裾野の広い産業構造を持っていることから、オリンピックやワールド カップを見据えた産業育成方針を検討しており、その一つにブラジル・マナウス自由貿易地 域の活用がある。

ブラジル・マナウス自由貿易地域(SEZ)は1967年大統領令により、アマゾン地域の経 済発展のため、自由貿易と特別税制恩典が適応される地域に定められている。これにより以 下の税制恩典がある。当初30年の時限立法だったが、3度の延長を経て現在の期限は2023 年となっている23

① マナウスにおいて消費される製品および原材料に関わる輸入税の免除

② マナウスにおいて消費または製造に向けられる外国商品に関わる工業製品税の免除 ならびにマナウスにおいて生産され、当該地域および国内のいずれかの地点の消費に 向けられる商品に関わる工業製品税の免除

③ 10年間にわたる法人所得税の75%減税

④ マナウスでの消費または製造用に国内他地域から持ち込まれる製品および原材料の 州間取引および市間取引に課される商品流通サービス税55%〜100%減税

23 JETRO 貿易投資制度 税制

http://www.jetro.go.jp/world/cs_america/br/qa/03/04J-010485 (参照2009-08-25)

出典:(財)国際貿易投資研究所 季刊 国際貿易と投資 Autumn 2008/No.73 「ブラジルへ積極姿勢を強める日本 企業 ~ 欧米企業を追随する自動車、原料確保を目指す鉄鋼産業」

http://www.iti.or.jp/kikan73/73yoshioka.pdf

表 1- 1  対象国の主要都市と GDP  4,675億ドル (2008年) 18,855 ドル (2008年)リャド2,572万人 サウジアラビア41.5兆ルーブル ー11,806.9ドル(2008年:IMF "World  Economic  Outlook  Database1322億ドル(2008年:IMF)8502.1ドル(2008年:IMF)10,661億ドル(2007年度:インド政府資料)822.7ドル(2008年度(GNI暫定値):インド政府資料)1兆3,335億ドル(2008年、
表 2- 2  ブラジルの資本収支の推移  ブラジルの国別対内直接投資の変化をみてみると、2008 年ではアメリカが最も多く、総 額 445 億ドルのうち約 16%(70 億ドル)を占め、次にルクセンブルク(13.4%) 、オラン ダ(10.4%)の順となっている。 2008 年における日本の投資は 41 億ドルと 9.4%(第 4 位) となっているものの、日本人のブラジル移住 100 周年に当る同年は、鉄鋼や自動車を始め とする大型投資が相次ぎ、2000 年と比較すると 11 倍に増加した 7 。  表
表 2- 5   中南米地域への進出日本企業数(推定) 2007 年 7 月  2008 年 7 月      企業数  うち製造拠点 企業数  うち製造拠点  メキシコ  320 180 330 180  中米・カリブ  63 14 64 14  ベネズエラ  32 10 31 9  スリナム  1 0 1 0  コロンビア  22 8 25 9  ペルー  23 4 25 4  エクアドル  15 0 14 0  ボリビア  7 2 8 2  チリ  50 3 51 3  アルゼンチン  35 15 3
表 2- 6  日本の対ブラジル経済協力実績  (支出純額ベース、単位:百万ドル)  暦    年  政府貸付等  無償資金協力  技  術  協  力  合      計  2003 年  57.01 2.03 33.17 92.21  2004 年  12.23 1.90 27.59 41.71  2005 年  0.94 3.13 26.68 30.75  2006 年  -37.62 1.71  22.84 -13.06  2007 年  -33.43 3.58  19.94 -9.91  累  計
+7

参照

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