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日本とアジア諸国における観光サービスの 限界産業内貿易指数の測定

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(1)

Ⅰ はじめに

Ⅱ 産業内貿易測定のための指数( IIT 指数)

Ⅲ 限界産業内貿易指数( MIIT 指数)

Ⅳ 日本とアジア諸国の MIIT 指数

Ⅴ 結論的覚書

Ⅰ はじめに

国際観光は国家間の人間の移動と滞在を意味す るが,経済学的には国際観光サービスの輸出と輸 入として捉えることができる.しかし,国際観光 は,ごく最近まで,北の発展した経済的に豊かな 国から南の発展途上にある相対的に貧しい国々へ の人々の一方的な移動という形で捉えられ,した

日本とアジア諸国における観光サービスの 限界産業内貿易指数の測定

Empirical Evidence of Marginal Intra-Industry Trade Index of Tourism Services between Japan and Asian Countries

*小 沢 健 市

OZAWA, Kenichi

Abstract: International tourism is the activities of resident visitors outside the country of ref- erence, either as part of domestic or outbound tourism trips and the activities of non-resident visitors within the country of reference on inbound tourism trips. However, from an economic point of view, international tourism is considered as exports and imports of tourism services.

International trade of a product is divided into the inter-industry trade to trade the product produced in different industries and the intra-industry trade to trade the product produced in the same industry. The purpose of this paper is to present the desired index through the theo- retical reexamination of two representative indices—Grubel and Lloyd index and marginal intra-industry index, and to calculate the marginal intra-industry trade index in tourism ser- vices between Japan and other Asian countries using the statistics of travel balance in Japan.

Additionally, the calculation results of the MIIT index found that the trade in tourism services between Japan and other Asian countries from 2005 to 2007 was intra-industry trade, but from 2007 to 2010, inter-industry trade had emerged as the main type of the trade.

Key words: 観 光 サ ー ビ ス( tourism services ), 産 業 間 貿 易 と 産 業 内 貿 易( inter-industry trade and intra-industry index ),グルーベル・ロイド産業内貿易指数( Grubel and Lloyd’s intra-industry index ),限界産業内貿易指数( marginal intra-industry trade index ).

*立教大学観光学部・教授

(2)

Rikkyo University Bulletin of Studies in Tourism No.15 March 2013

がって,観光サービスの貿易もまた,伝統的な貿 易理論―各国の生産要素の賦存量と技術の相違に よる比較優位と特化―に従って,産業間貿易,す なわち南の観光サービスの生産に特化した国々か ら北の豊かな国々への一方的な輸出が主流であ ると考えられてきた(例えば, Zhang and Jensen

(2007)を参照).

しかしながら,最近では,自動車,家庭用電気 製品,コンピュータ及び関連製品,加工食品等と いった第 2 次産業の生産物に関しては,産業間貿 易も行われてはいるが,産業内貿易が支配的であ るといっても過言ではない.産業内貿易は,国々 の間の一人当たり所得水準の類似性,それに基づ く消費者の嗜好の類似性( Linder; 1961),規模の 経済,そして製品差別化( Krugman; 1979)の存 在である.産業内貿易の研究の主流は工業製品に 関するものであったが, Nowak, Petit and Sahli

(2012)は, EU 14 か国内における観光サービス の貿易に関しては産業内貿易が行われているとの 実証結果を示した.また, Leitao (2011)は,ポ ルトガルと他の 17 カ国の間での観光サービスの 産業内貿易の有無を実証した結果,ポルトガルと ベルギー,カナダ,ギリシャ,イタリア,アイル ランド,スペイン,トルコ,そして米国の 8 カ国 の間では観光サービスの産業内貿易が行われてい るとの実証結果を示した.

しかしながら,観光サービスの産業内貿易に関 する実証研究は,ほとんどすべてが Grubel and

Lloyd Index (1971)の測定であり,産業内貿易

を測定する望ましい指数として Brulhart (1993)

が提起した限界産業内貿易指数( marginal intra- industry index: MIIT )を用いて計量したものは 存在しないと言ってもよい.本稿の目的は,産業 内貿易指数の理論的検討を通じて,産業内貿易を 測定するための望ましい指数は限界産業内貿易指 数( MIIT )であることを論理的に示し,現在わ が国で利用可能な統計資料に基づき,日本とア ジア諸国の間での MIIT 指数を測定することであ る.最後に, MIIT 指数の計算結果に基づき,日 本とアジア諸国の 11 か国の間での観光サービス の貿易は一部の期間においては産業内貿易が実現 していたが,他の期間においては産業間貿易が支

配していたと結論する.

Ⅱ 産業内貿易測定のための指数(IIT 指数)

伝統的貿易理論は,各国の資源賦存量と技術の 相違により比較優位が決定され,各国が比較優位 を持つ生産物の生産に特化し,それらの生産物を 互いに貿易することによって貿易国の経済厚生は 高まると主張する.このタイプの貿易は,比較優 位と特化に基づき各国の貿易パターンが決定す る.換言すれば,それぞれの国は異なる生産物を お互いに輸出入するということである.

しかしながら,最近の貿易は,同一産業で生産 された生産物を互いに輸出し輸入するという,い わゆる産業内貿易( intra-industry trade )が貿易 の大きな割合を占めるようになってきた.特に,

先進諸国の間での第二次産業の貿易は産業内貿易 の傾向が著しい.産業内貿易の理論的説明と実証 に関して, Cernosa (2005)は,次のように指摘 している.すなわち「1970 年代の後半において,

多くの論文が……産業内貿易の現象を様々なアプ ローチを用いて説明しようと試みた.これらの論 文は実際に重要であることは分かっている現象で はあったが,しかし比較優位の理論により説明す ることができない現象を記した Grubel and Lloyd の書物は,産業内貿易現象の説明において重要な 試金石である.…… Grubel Lloyd は産業内貿易 の測定のために最も広範に用いられた指数を発展 させた…….

1)

産業内貿易を測定するために考案され,多くの 研究者が産業内貿易の測定に用いている代表的指 数は, Grubel and Lloyd (1971)によって提示さ れた産業内貿易指数( intra-industry trade index:

IIT と略記)とその変形である限界産業内貿易指 数( marginal intra- industry trade index: MIIT と 略記)である.

産業内貿易指数( IIT )は,ある国と他の国の 間での貿易が産業間貿易かそれとも産業内貿易か を測定するために考案された指数である.彼らの 指数は,理論的には次のように述べることができ よう.

例えば,ある国 A と他の国 B の間で複数の異

(3)

定しよう.各国の i と k の輸出入をそれぞれ以下 のように記号で示そう.

  A 国の i 財の輸出

   = Xai : A 国の i 財の輸入= Mai   A 国の k 財の輸出

   = Xak : A 国の k 財の輸入= Mak 同様に, B 国については

  B 国の i 財の輸出

   = Xbi : B 国の i 財の輸入= Mbi   B 国の k 財の輸出

   = Xbk : B 国の k 財の輸入= Mbk で示そう.

このとき, Xai ⇒ Mai であり, Xbk ⇒ Mak で あるならば,財 i は A 国のみから輸出され, B 国が財 i の輸入のみを行なっているならば,そし て他の財 k が B 国のみから輸出され,それを他 の国 A が輸入のみをしているならば,それら 2 カ国間の財 i と財 k の貿易は,産業間貿易―それ ぞれの国が異なる財の輸出入を行なっている―を 意味している.

しかし, Xai かつ Xbi ⇒ Mai かつ Mbi である ならば,かつ Xak かつ Xbk ⇒ Mak かつ Mbk で あるならば,これら 2 カ国で i 財と k 財のいずれ もが生産され,かつ生産される産業が異なるそれ らの 2 財を互いに各国が輸出すると同時に輸入も しているという状態が成立する.このような状態 は産業間貿易( intra-industry trade )と呼ばれて いる.

問題は,産業間貿易と産業内貿易が完全に,換 言すれば,いずれの貿易も 100 パーセントが実現 されているならば,特に,それを表すことは難し くはないであろう.しかし,完全にある産業が生 産する財の生産に多くの国々が特化せず,した がって,それら多くの国々が同一産業で生産され る財を生産し,かつそれらの国々がその一部を輸 出入するときに問題が発生する.すなわち,産業 間貿易と産業内貿易がどの程度行われているの か,あるいはそれらの貿易形態のどちらが成立し ているのかどうかを知ることは難しいからであ る.そのために考案された指数が産業内貿易指数

( IIT )である.

ある 2 つの指数を取り上げ,その短所と長所を 検討しよう.2 つの代表的指数とは, Grubel and

Lloyd (1971)によって提案された産業内貿易指

数とその後 Brulhart (1994)によって提起された 限界産業内貿易指数である.彼らは,ある産業内 の輸出額と同じ産業内の輸入額が完全に一致する 状態を産業内貿易と定義した.この定義を上で用 いた我々の記号によって示すならば,産業内貿易

( IIT )は,次式で表される.

IIT ={( Xai + Mai )-︱ Xai - Mai ︱}

/ ( Xai + Mai )

={( Xai + Mai ) / ( Xai + Mai )}

-{︱ Xai - Mai ︱ / ( Xai + Mai )}

=1-{︱ Xai - Mai ︱ / ( Xai + Mai )} ……(1)

仮に Xi = 10 で Mi = 10 であるとするならば,

上の(1)式にこの数値を代入し,計算すると,

IIT ={(10 ai +10 ai )-︱10 ai -10 ai ︱}

/ (10 ai +10 ai )

=1-{︱10 ai -10 ai ︱ (10 / ai +10 ai )}

=1 ………(2)

(2)式において, IIT = 1 になる理由は,仮定 から,項{︱10 ai -10 ai ︱ / (10 ai +10 ai )}がゼロ になるためである. IIT = 1 とは,この国におけ る財 i に対する輸出と輸入が等しく,したがっ て,完全な産業内貿易あるいは完全な双方向貿易

( two-way trade )が行われていることを意味する.

し か し な が ら, こ の 国 の 財 i の Xai = 10 で Mai = 0 であるとするならば,すなわち, A 国 の財 i の輸入がゼロであるとするならば,上の公 式(1)から, IIT = 1 - 1 となり, IIT = 0 となる.

このとき,この国における財 i の貿易は,完全な 産業間貿易―この例では一方的な輸出―が実現さ れていることを意味している.もちろん, Xai = 0 で Mai = 10 のケースを考えることも可能であ る.このケースでは, IIT = 1 - 1 = 0 となり,

このケースでも,完全な産業間貿易が行われてい

ることを意味している.

(4)

Rikkyo University Bulletin of Studies in Tourism No.15 March 2013

以上を一般化すれば, Mai の値が Xai に近づ くにつれて, IIT の値は 1 に近づき,したがっ て産業内貿易が行われることを意味し,反対に,

Mai の値が Xai の値より小さくなればなるほど,

産業間貿易が行なわれていることを意味する.し がたって,産業内貿易指数を GLI で示すと,

0 ≦ GLI ≦ 1

GLI の値がゼロに近づけば近づくほど,産業間 貿易が行われていることを意味し,反対に, GLI が 1 に近づけば近づくほど,産業内貿易が行われ ていることを意味している.

Ⅲ 限界産業内貿易指数

上に示した産業内貿易数( IIT )は比較的単純 な計算に基づきある産業が生産する生産物につい て産業間貿易が行われているかそれとも産業内貿 易が行われているかを判定するための便利な指数 である.しかしながら,その IIT 指数は静態的で あり,貿易が連続的でかつ変化すること,換言す れば,貿易が動態的な現象であることを考慮する ならば,指数は異時点間の変化が測定可能な指 数である必要がある,単純な IIT 指数はそうなっ てはいない.したがって,貿易の動態的な性質 を考慮可能な指数の作成ないし考案が必要であ る.そのために考案された指数が限界産業内貿易 指数( marginal intra-industry index: MIIT )であ る.この点に関して,例えば, Andresen (2003)

は,「 Grubel-Lloyd Index を時間に渡って計算す ることが可能であるにもかかわらず,それは望ま しい動学的な特性を持っていない. Grubel-Lloyd

Index の上昇や低下は産業内貿易の対応する上昇

や低下に必ずしも関連付けられていない

2)

」と指 摘している.

MIIT 指数は,これまでに Hamilton and Kniest

(1991), Greenaway, Hine, Milner, and Elliott

(1994) に よ っ て 提 案 さ れ て い る が, 以 下 で

は, Brulhart (1994)によって最初に提起された

MIIT 指数を検討しておこう.ここで Brulhart 指 数を取り上げた理由は,彼自身が指摘しているよ

うに,この指数が Grubel and Lloyd 指数との連 続性をもちかつ発展形と見なすことが可能である との理由による.

Brulhart 指数は,ある年と別の年のある産業の

輸出額と輸入額それぞれの変化分の差の絶対値 を,それらの年の輸出の変化分の絶対値と輸入額 の変化分の絶対値の合計で除した値,として示さ れる.

例えば, t 年の輸出額を X

t

,そして t- 1 年の輸 出額を X

t -1

で,そしてそれらの年の輸入額を M

t

と M

t-1

で表すならば, Brulhart の MIIT 指数は,

次のように表される.

MIIT = 1-{︱( Xt - Xt- 1)︱-︱( Mt - Mt- 1)︱}

/ {︱ Xt - Xt- 1︱+︱ Mt - Mt- 1︱}

………(3)

(3)式は, t 年と t- 1 年の輸出と輸入の変化分

( X

t

- X

t-1

)と( M

t

- M

t-1

)を⊿で示すと,次式 のように変形できる.

MIIT =1-{(︱⊿ X -⊿ M ︱) (︱⊿ / X ︱+︱⊿ M ︱)}

………(4)

(4)式で示される Brulhart の限界産業内指数 は, GL 指数と同様に,完全な産業間貿易を示す 0 と完全に産業内貿易を表す 1 の間の値を取る.

すなわち,0 ≦ MIIT ≦ 1 である.この限界産業 内指数は, Andresen (2003)によれば,輸出と 輸入の両方の流れの変化の性質をうまく捉えて おり,それがこの指数の望ましい特性でもある.

ただし,この指数にも,問題がないわけではな

い.例えば,期間のとり方の問題である.期間を

t

1

年と t

5

年をとるような場合,それらの間にある

数年間は指数の計算にあたって抜け落ちてしまう

という点である.すなわち,連続性が損なわれる

という危惧があるということ,それゆえ,これら

数年間の間に観光サービスの輸出入に相当な変化

があったとしても,それは考慮されないからであ

り,したがって,このような変化分の取り方が望

ましい期間の取り方であるかどうかが再検討され

なければならないであろう.

(5)

光サービスの輸出入額の 3 ヵ年あるいは 5 ヵ年の 移動平均を用いるか,あるいは t

1

年と t

2

年の輸 出と輸入それぞれの差をとることが望ましいと考 えている.そうすることによって,観光サービス の輸出入の極端な変化をも指数に反映させること ができると考えるからである.換言すれば,これ こそが動態的な変化を意味すると考えるからで ある.

Ⅳ 日本とアジア諸国の MIIT 指数

以下では,上で検討した動態的な動きを表す

Brulhart が提案した限界産業内貿易( MIIT )指

数を日本と他のアジア諸国の間での観光サービス の輸出入について日本銀行のサービス収支の中の

「旅行収支」を用いて計算し,日本とアジア諸国 の間で観光サービスの産業内貿易が実現している かどうかを確かめることにしたい.

表 1 に示されているように,計算結果につい て,いくつかの際立った特徴がみられる.第 1 に,2005 年と 2006 年の旅行収支の変化額に基づ き計算した限界産業内貿易指数の値である.日本

日本とフィリピン,そして日本と香港を除く 7 カ 国(11 カ国中)において,この年には観光サー ビスの産業内貿易が実現されていること,第2に,

2006 年と 2007 年の限界産業内貿易指数の値が 0 . 5 を大幅に上回っている国が 8 カ国に達しているこ とである.第 3 に,日本と観光の間での観光サー ビスの貿易は,双方向貿易がほぼ実現されてきた ことである.これは,産業内貿易指数が 2008 と 2009 年の間の指数の値が僅かに小さいという点 を除けば,日本人が韓国で購入した観光サービス 額と韓国からの訪問者が日本で購入した額がほぼ 等しくなっているということを意味している.正 に双方向で観光サービスの貿易が実現されてい るということである.また第 4 に,なぜ 2007 年 から 2008 年にかけての観光サービスのこれらの 国々での限界産業内貿易指数の値が 1 カ国を除き ゼロあるいはゼロに近いのか,換言すれば,10 カ国の間で産業間貿易が行われていたのか,その 要因もまた解明すべき課題であろう.

また,表 1 から,ここで取り上げたアジア諸国 のすべてと日本の間で観光サービスの産業内貿易 が完全に実現されているとは言い難いが,2005

表 1 日本とアジア諸国の MIIT(2006

2010 年)

国・地域 MIIT  指数の値

05 - 06 06 - 07 07 - 08 08 - 09 09 - 10

日本と中国 0 0 . 748 0 0 0

日本と韓国 0 . 840 0 . 789 0 . 945 0 . 552 0 . 789 日本とシンガポール 0 . 778 0 . 894 0 0 . 253 0 . 589

日本とタイ 0 . 673 0 . 717 0 0 0

日本とインドネシア 0 . 582 0 . 370 0 0 . 195 0 . 926 日本とマレーシア 0 . 828 0 . 933 0 0 . 311 1 . 0  日本とベトナム 0 . 286 0 . 929 0 0 . 017 0 . 297 日本とフィリピン 0 . 245 0 0 . 486 0 . 312 0 . 539

日本とインド 0 . 639 0 . 737 0 0 0 . 464

日本と台湾 0 . 709 0 . 770 0 0 . 845 0 . 345

日本と香港 0 . 074 0 . 067 0 0 0 . 808

注)

MIIT

指数は,旅行収支の対前年変化額に基づき(4)式を用いて計算した.

MIIT

= 0 は完全な産業間貿易を

MIIT

= 1 は完全な産業内貿易を表している.

(6)

Rikkyo University Bulletin of Studies in Tourism No.15 March 2013

年から 2007 年にかけて,また 2009 年から 2010 年にかけての間,アジア諸国の多くと日本の間で なぜ観光サービスの産業内貿易が実現されていた のか,換言すれば,なぜ観光サービスの双方向で の取引が実現されていたのかを明らかにする必要 があるのではないであろうか.それ以後の 2007 年から 2008 年にかけて,日本と産業内貿易が実 現されている国も存在するが,その国の数は極わ ずかにすぎないからである.

Ⅴ 結論的覚書

以上,本研究は,我が国とアジア 11 カ国の間 で観光サービスの貿易が過去どのような状況に あったのかを,限界産業内指数( MIIT )の計算 によって明らかにした.その MIIT 指数の計算結 果から,日本とアジア諸国の間での観光サービス の貿易について,いくつかの興味ある特徴を抽出 することができる.第 1 に,2005 年から 2010 年 までの間,日本と韓国の間の観光サービスの貿易 が産業内貿易を示していること,第 2 に,2005 年から 2007 年までの期間,そして 2009 年から 2010 年にかけての期間は日本と多くのアジア諸 国の間での観光サービスの貿易が産業内貿易を示 していたこと,そして第 3 に,2007 年以降 2009 年までの期間,日本とアジア諸国のほとんどの国 の間では産業間貿易が支配していたことである.

観光サービスの貿易になぜこのような現象が生 じたのか.その要因を明らかにすることは今後の 重要な課題である.その要因を明確にすること は,我が国の今後の国際観光政策に大きな意味を 持つと考えるからである.

1)

Cernosa

(2005)

p.

1

.

2)

Andresen

(2003)

p.

6

.

文  献

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参照

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権利 Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア 経済研究所 / Institute of Developing.

(2)財・サービス貿易および1次産品部(The Division on International Trade in Goods and Services, and Commodities : DITC) 、

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本研究の目的と課題

Please contact the Ministry of Economy, Trade and Industry of Japan or the Department of Commerce of the United States for details about