23
福祉 国家 中流 階層化 に取 り残 され た社会 福祉
一全 国 消 費 実 態 調 査 の デ ー タ分 析(1)一
星 野 信 也
は じめ に
筆 者 は、か ね て 「福 祉 国 家 の中 流 階層 化 」 を指摘 し、第1に 、 それ に相 応 しい 社 会 福祉政 策 につ いて の コ ンセ ンサ スづ く りの必 要性 、第2に 、中 流階層 化 した 福 祉 国 家が 、 そ れが 本 来 目標 と した はず の社 会 的 弱 者 、低 所 得 層 を忘 却 す る危 険 性 を主 張 して きた 。
ヨー ロ ッパ の 先 進福 祉 国 家 は、第1次 世 界大 戦 と第2次 世 界大 戦 の申 問期 に経 験 された大 量失 業 、大 量貧 困 を解 消 す る こ とを第1目 的 に成 立 したが 、 もと もと 第2次 世界 大戦 中 に肥 大 化 した統 制 主 義 国 家組 織 を継承 ・転換 す る形 で成立 した か ら、成 立 に当 た って 、 今 日の よ うに 「高 福 祉 高 負担 」 か 「低 福 祉 低 負担 」 か が 厳 し く問 わ れ る こ と もな く、 新 た な国 家 組 織 の 膨 張 も、大 幅 増 税 も伴わ ず成 立 した とい って よ い。(t)
しか し、 今 日で は伝 説 化 した 「大 砲 か バ タ ーか 」 が 問 わ れ るよ うに な った の は、福 祉 国家 成 立 後10年 もた た な い1950年 代 半 ば か らで あ った。 それ は、大 戦 後 、戦 時 中 に進 ん だ社 会 的 平 等 、 社 会 的公 正 志 向 と戦 後 の 経 済 成 長 とを 背景 と して着 実 に大 衆 民 主 化 が進 展 し、 しだ い に社 会 の主 流 を 占め るよ うにな った 中流 階層 が ま もな く福 祉 国家 の 主 受 益 者 とな りは じめ たか らで あ る。 その こ と は、イ ギ リス そ して スエ ーデ ンで も採用 され て いたベバ リ ッジ原 則 、平等 主 義 、 最低 保障主義 に よ るいわ ゆ る均一掛 け金 、均一 給付 原則(flatrate,flatbenefits) が 、スエ ー デ ンで もイ ギ リスで も1950年 代 後 半 に、 それ ぞ れ所 得 比 例制 な い し 段 階 制年 金 に転 換 した こ とに象 徴 的 に表 れて い る。
イギ リス で は 、1980年 代 に、福 祉 国 家 の主受 益 者 が 決 して低 所 得 層 で は な い こ とを検 証 す る論 文 、著 書 が 相 次 いで 出版 されて い る。(2)
著者 は、1973年 が 福祉 国家 元 年 と いわ れ るわが 国 の福 祉 国 家 中流 階層 化 をめ
24 福祉国家中流階層化に取 り残された社会福祉
ぐって 、保育 サ ー ビスや老 人福 祉 サ ー ビス利 用者 の課税 階層 を ロー レンツ ・カー ブ に描 くこ とで 、 わ が 国 に も先 進福 祉 国 家 と同様 の状 況 が み られ る こ とを検 証 して きた。 そ して 、 国 の措 置 制 度 は 中高 所 得 者 の 自己負 担 金 を措 置費 全 額 とす る こ とで、 相 当程 度 所 得再 分 的 に構 築 され て い るが 、他 方 で 地 方 公共 団 体 の① 措 置委 託 費 へ の加 算 と② 保 護 者 自己 負 担 金 へ の上 限設 定 お よ び軽 減措 置 が 、社 会 福祉 の もっ 再 分 配 の意義 を大 幅 に減 殺 し、福 祉 国 家 中流 階 層 化 を押 し進 め て
きた点 を論 じて き た。③
福祉 国家 中流 階 層 の証 明 は統 計 的 にはnn独 の ロ ー レ ンツ ・カ ー ブの積 み重 ね で 十分 と考 え るが 、 中流 階層 化 が 相 対 的 概 念 あ る以上 、筆 者 は 、 か ね てか ら比 較 の意 味 で一 般 世 帯 の所 得 、消 費 の 実 態 と対 照 した い と考 え て い た。 だが 、併 せ て 、 福祉 国 家 中 流 階層 化 が社 会 的 弱 者 、 低 所 得 層 を忘 却 して い な いか を検証 す るには 、相 当 大 規 模 な所 得 お よ び消 費 に関 す る実 態調 査 が 必 要 で あ る。 他 の OECD諸 国 にお け る1960年 代か らの先 行 研究 によれ ば、 それ に最 もふ さわ しい
の は いわ ゆ る官 庁 統 計 の 「家 計調 査 」 な い し 「家 計 消費 実 態 調 査 」(Household ExpenditureSurvey)で あ った。
筆者 らは、東 京 都 立 大 学 人文 学 部社 会 福 祉 学 科 中心 に研 究 会 を組 織 し、1993 年4月 に総 務庁 統 計 局 に平 成元 年度 全 国 消費 実態 調査 の統計 処 理 済 デ ー タを研 究 用 に一 時 貸 与 され るよ う申請 し、幸 い同年 末 、半 年 間 の研 究 利 用 が 許 可 され た。
も っと も、実 際 には 、200メ ガバ イ トに及 ぶ 膨 大 な統 計 デー タを大 型IBMコ ン ピュー ターの16進 形式 か らパ ソコ ンのSPSSで も扱 え るよ うな 「10進 、スペ ー ス区切 り、 テ キ ス ト形 式 」 に転 換 す るの に予 想 以 上 に時 間 が か か り、 利用 期 間 を 大 幅 に延 長 して い ただ くこ とに な った。
本 論 は 、 よ うや く処 理 可 能 に な っ たサ ンプ ル数 普 通 世 帯56,077、 単 身世 帯 4,112、 合 計60,189ケ ース の全 国消 費 実 態調 査 デ ー タを分 析 した結果 に基 づ く
もの で あ る。
第1に 、 保 育 サ ー ビス と老 人福 祉 サ ー ビス利 用 者 の課 税 階 層 、 そ して
第2に 、生 活 保 護基 準 前 後 の所得 階層 お よび生活 保 護 の いわ ゆ るテ イ クア ップ率 につ いて 分 析 、 検 討 す る。
分 析 は す べ てSPSSVer.6.0(Windows版)に よ って 行 い、 表 示 の一 部 を
福祉国家中流階層化に取 り残された社会福祉 25
WordVer.6.0お よ びExcelVer.5.0(い ず れ もWindows版)に よ って補 完 した。 また 、月 間収 入 、 月 間所 得税 と年 間収 入 、年 間所 得 税 の 関 係 にっ いて 近 似 値 を推 定 す るた め、 「人 事 部長 」 とい う給 与 計 算 ソフ トを用 いて さ ま ざ ま な検 討 を重 ね た。
本 研 究 は、 お お む ね 次 の研 究 分 担 に よ って い るが 、 本論 の 内 容 に も し誤 りや 偏 りが あ る とす れ ば 、 そ の責 任 はあ げ て筆 者 にあ る。 なお 、本 研 究 に は、 デ ー タ貸与 に関 わ って 、 実 に多 くの 方 々 に 直接 、 間接 にお 世話 に な っ た。 特 に お名 前 を列 記 す る こ とは しな いが 、総 務 庁 統 計 局 の方 々は じめ多 くの方 々 の お か げ で 、 わ が 国 で初 め て こ う した形 で官 庁 統 計 デ ー タを利 用 で き た こ とに 、厚 くお 礼 を 申 しのべ た い。
研 究分 担:一 統 括:
消 費 実態 調 査 分 析:
コ ン ピュー ター解 析:
研 究 協 力:
研 究 協 力:
東京都立大学人文学部教授 東京都立大学人文学部教授 東京都立大学人文学部助手 東京都立大学工学部講師 武蔵大学社会学部助教授
星 野 信 也 岩 田 正 美 中 山 和 弘 秋 山 哲 男 藤 村 正 之
26 福祉国家中流階層化に取 り残された社会福祉
1.社 会 福 祉 サ ー ビ ス の 利 用 階 層
(1)計 算 方 法
全 国 消費 実 態 調 査(以 下 、調 査)は 、普 通世 帯 と単 身世 帯 、 そ して普 通 世 帯が
① 勤 労 者 世 帯 、 ② 一 般 世 帯 、 ③ 無職 世 帯 に世 帯 区 分 され て お り、② 一 般 世 帯 は 収 入 面 と非 消 費 支 出面 の 調 査 を 除外 され て い る。 ただ 、調 査 には 別 に 「年 収 入 票 」 が あ り、 そ れ は前 年 の 年 収 にっ いて原 則 と して 全 ケー スが 記 入す る こ とに
な って い る。
本章 で は、課税 階層 に関 す るデ ータの欠 けて い る②一 般 世帯 は分 析 か ら除外す る こ と と し、「実 収入 」 と 「非 消費支 出 」が幽 もゼ ロの世 帯 を分 析 か ら除 き、
残 りを本調 査 にお け る勤 労 者 世帯 と した。 なお 、次章 で は単 身 か ら4人 世 帯 まで の 全 デ ー タを分析 して い る。 ちなみ に、調 査 サ ンプル の世帯 人 員別 構 成 は第1図 の 通 りで あ る。
第1図 世帯人別構成
蚕㎎<
020004000600080001000012000140001600018000
サ ン プ ル 数
福祉国家中流階層化に取 り残された社会福祉 27
調 査 の調 査 期 間 は平 成 元年9月 か ら11月 の 月 間 べ 一 スで あ るが 、 サ ー ビス利 用 階 層 を特 定 す るの に用 い る課税 階 層 区分 は課 税 年 度 の もので あ るか ら、比 較 の都 合 上 、まず調 査 にお け る月間 所得 税 を年 間 の数 値 に補 正 す る必要 が あ る。 さ らに、 通 常 は年 間 数 回 の ボ ー ナ ス支 給 が あ って それ を加 味 した 「年 末 調 整 」 が 行 わ れ て お り、 ま た、 年 度 末 に は、高 所 得 者 は一 律 に、 それ 以外 で も他 の給 与 や雑 所 得 、 あ る い は医 療 費 、 保 険 料 、寄 付 な どの 控 除 対 象 支 出 の あ る者 は確 定 申告 を 行 って 、 追加 納税 した り税 の還 付 を受 けた り して い る。 したが って 単 純 に 月 間所 得 税 を12倍 して も年 間所 得 税 や 年 間 所 得 の推 計 に は不 足 す る。
そ こで、本論 で は 、以 下 の よ うな近 似 値 を用 い るこ とに した。 す なわ ち、大蔵 省 国 税 庁 調 査 報 告 「国税 庁 民 間給 与 実 態 統 計 調 査 結 果 報 告 」 に よ る平 成 元 年平 均 賞 与 割 合(対 給 料 ・手 当比26.4%)を 用 いて 、12倍 した 月間 所 得 税 を さ ら
に1.264倍 した もの を年 問所 得 税 とみ なす こ と と した。 本章 で は、年 間所 得 税 と年 間 収 入 の双 方 につ いて 百 分 位 を計算 し、 前 者 の課 税 階 層 区 分 に相 当す る百 分 位 を それ と同 じ百 分 位 に該 当す る年 間 収入 に置 き換 え る ことで 、課 税 階 層 に 対応 す る所得 階層 を捉 え る こ とに した。 この近 似 値方 式 の妥 当性 につ いて は、先 にの べ た とお り、 「入 事 部 長 」 と い う給 与 計 算 ソフ トを用 いて い くっ もの事 例 を 構 築 して検 討 を重 ね 、 検 証 を行 った。
比 較 の対 象 と した の は 、
① 保 育 サ ー ビス につ いて 、6歳 未 満 児 を含 む 全勤 労者 世 帯(無 職 世 帯 を含 む 、以 下 同 じ)、
② 老 人 福 祉 サ ー ビス にっ いて 、65歳 以上 の者 を1人 以 上 含 む全 勤 労 者 世 帯 、 で あ る。 サ ンプル 数 は、 ① が8,309世 帯 、 ② が8,912世 帯 で あ る。 分 析 に 当 た
って は 、単 身 者 世 帯 を考 慮 外 と した こ と以 外 に は、 世 帯 構 成 、 世 帯 人 員 に つ い て い っさ い 区別 を しなか った。 それ は、 そ う した もの は所 得 税 制 度 が さ まざ ま な所 得 な い し税 額 控 除制 度 を通 じてす べ て 織 り込 み済 み と い う前 提 に立 っ か ら で あ る。
本 論 文 には収 録 の 便 の ため 百 分 位 の み を 掲 載 したか ら、 か な らず し も細 か な パ ー セ ンタ イ ルが 読 み と りに くいが 、 実 際 に は、 本 章 と次 章 を通 じて そ れ ぞ れ 細 か な度 数分 析 の ア ウ トプ ッ トか ら小 数 点 以 下1桁 ま での 数 値 を確 認 して い る。
28 福祉国家中流階層化に取 り残された社会福祉
(2)推 計 結 果
第1‑1表 が6歳 未 満 児 の い る世帯 の年 収 百 分 位 、 第1‑2表 が 「6歳未 満 児 の い る世 帯 の所 得 税 百 分 位 」 で あ り、第2‑1表 は 「65歳 以上 の高 齢者 を 含む 世帯 の年 収百 分位 」、第2‑2表 は 「65歳 以上 の高 齢 者 を 含 む世 帯 の所 得 税百 分 位 」 で あ る。
そ して、第2図 「保 育保護 者 課税 階層 」は、国庫 負担 金 にお ける保 育所 児童 「保 護 者 負担 金 徴 収 課税 階 層 」の東 京都 区部 全体 お よ びS区 にお け る1991年 度 の実 数 を累 積 パ ー セ ン トと して 、調 査 の所 得 税 累 積 パ ー セ ン トと並 記 して 図 示 した
もので あ る。
第3図 「特 養扶 養 義務 者 課税 階層 」は、特 別 養 護 老 人 ホ ーム利 用者 の扶 養 家族 負 担 金課 税 階層 にっ いて、1991年 度 の東 京都 区部 全 体 お よ び同 じS区 の実 数 の 累積 パ ーセ ン トを調 査 の所 得 税 累 積 パ ーセ ン トと並 記 して 図示 した もので あ る。
いずれ の場 合 も、か ねて筆 者 が 主 張す る通 り、東 京 の社 会 福 祉 サ ー ビス利用 階 層 が 中 流 階層 に傾 斜 して い る こ とが は っ き り読 み とれ る。 と くに それ は保 育所
の場 合 に顕 著 で あ る。
児童 福祉 と老 人福 祉 で若 干 の差 が生 じて いるが、それ は次 の よ うな理 由 によ る と考 え られ る。 す な わ ち、 保 育 所 の 場 合 は 、
① 両 親 が 勤 労 して い るケ ー スで は幼 稚 園 で は か な ず しも代 替 しが た い。
② 東 京 都 で は保 護 者 負 担 金 の 上 限 が か な り低 く設 定 され て い るた め、 中 ・高所 得 層 の保 護 者 に と って も経 済 的 に保 育 所 が 有 利 な選 択 で あ る、
③ 保 育 所 に と って も、 地 方 自治 体 の措 置費 加 算 を受 け る には私 的契 約 で は な く 公 的 措 置 に よ る入 所 が必 要 で あ る。
な どの 理 由が あ って 、保 育 所 は中 ・高 所 得 層 に も広 く措 置 を通 して利 用 され て い るQ
東京 都 区部 にお け る保育 経 費最 終負 担者 につ いて 図示 した第4図 をみ る と、D6 階 層 以 上 は、 国 の制 度 の ま まで は、 措 置 費 全 額 が 自己 負 担 とな るか ら国庫 負担
は ゼ ロで措 置 を 受 け るメ リッ トは な い。 だが 、 地 方 自治 体 の措 置 費 加 算 と保護 者 負 担 金軽 減 措 置 に よ って 中 ・高所 得層 に も広 く保 育 措 置 が利 用 され て い る状
表41第 掩面・o・︒・︒oo・︒・o・︒・︒・o・o・︒・︒・o︒o︒︒︒︒︒︒︒︒︒︒︒o・o・︒・︒・︒・︒・o・o・︒・︒・o・ooooo㎜左孟措諺鎗翫澄鴛鐙器略駄器隠農器肌雛恥 SeSaCd︒‑ V Vednadρり拳しMQ)
福祉国家中流階層化に取り残された社会福祉
6歳 未 満 児 のいる勤 労 者 世 帯 の年 収百 分位
Value 199.100 255.400 290.000 301.000 324.000 342.000 352.000 369.200 382.000 400.000 405.000 420.000 432.000 450.000 456.000 470.000 485.000 500.000 504.000 520.000 540.000 553.400 576.000 .11111 620.000 650.000 680.000 705.ooa 750.000 800.000 864.100 '・1111 1090.000
8309Missing
540.737 253.170
Percentile 2.00 5.QO If 11.00 14.00 17.00 20.00 23.00 zs.ao 29.00 32.00 35.00 38.00 41.00 44.00 47.00 50.00 53.00 56.00 59.00 62.00 65.00 68.00 71.00 74.00 77.00 :111
11 86.00
:'11 92.00 95.00
・:11
cases
Median Minimum
000000000000000000000000000000000eOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOU200000000000000000090000000009058ユa100000028003800600078030050037116V2701356780123567901246803592619992233333334444444455555566667788911 313 000(UOハU
O494
Percentile 3.00
1
'11 12.00 15.00
11 Zi.ao 24.00 27.00 30.00 33.00 36.00 39.00 42.00 45.00 48.00 51.00 54.00 57.00
・/11 63.00
・・li 69.00 72.00 75.ao
!1 81.00
1, 1!
・111 93.00
・ ・1!
・'li
Mode Maximum
29
000000000000000000GOOOOOOOOOOOOOOeOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOUOOOOOOOOOOOO900000000000080000303
1●●曹.⁝..●●・・.り●⁝●●・■●・︒畳・・.●●・aOOOO80206080306050540030080500427V48023568901345689013579146038423422333333344444444555555666777890311騨‑
400.000 7011.000
表2130第 ㎏而o︒・︒o︒o︒o︒o︒o︒・︒o︒o︒o︒o︒o︒・︒o︒・︒ooo︒o︒・︒・︒・︒o︒・︒・ooooooooo・︒oooo・︒
㎜147101316192225283134374043464952555861餌67707376798285889194田
恥 SeSaCdo‑ V Vednad(じ十しMMS
福祉国家中流階層化に取り残された社会福祉
6歳 未 満 児 のいる勤 労者 世 帯 の所 得 税 百 分 位
000090640228342069871039866242525eOOO480570278200428382416251272410UOOO4246062160174381224142423858401aV 398887126498192627561958607855151149900719252768207616493814237317597897208511747050132249109863174185295219777015214585112345567789901223457891358231111111111222234 2268 ﹂隈rOOヲ0∂ワーQO
10コFO‑よ農∪00︻σハ00σ0ρ‑■り4
Missing
Median Minimum
Percentile 2.00 5.00 it 11.00 14.00 17.00 20.00 z3.ao 26.00 29.00 32.00 35.00 38.00 41.00.
44.00 47.00 50.00 53.00 56.00 59.00 62.00 65.00
・:11 71.00 74.ao 77.00 :11i
1!
86.00 :'li 92.00 95.00
・:11
cases
000706209707308480000492050250787eOOO181282643382184664853688297525UOOO8870010628453480561893324964141..●・.・︒・・●■..●●曹●●●・.・.●.・・●・●・'.aV 8220062881016978261105396432884057320660043947210023863309623889869399383218945637835140234320863063174185320014507728141233456678890012345678013695911111111112222234 0 8nUOOO﹂望nU992101
Percentile 3.00 6.00 9.00 12.00 15.00 11 21.00 24.00 z7.ao 30.00 33.00 36.00 39.00 42.00 45.00 48.00 51.00 54.00 57.00 60.00 63.00 66.00 .'11 72.00 75.00 78.00 81.00 84.00 87.00 '111 93.00 , 96.00
!1
Mode Maximum
Value ili Ili .000 7735.680 isss4.sao 25410.647 33862.408 41690.158 49411.732 55712.064 62783.082 69414.835 76598.400 83595.702 89850.682 sss7s.ois 103445.760 110271.360 118817.618 126595.162 135472.537 144096.000 153691.428 165390.659 177662.784 190045.939 zossgo.soz 224789.760 245221,511 274420.973 311461.836 382499.950 642578.517
/11 11853792.0
表42第 ㎏面oooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo
鵬L4乳n鳳礁庶肱器兇翫鉱肌姐姶姐姶砿砥砥飢肌肌孤鳳符庶肱風鰍肌駄肌
恥 SeSaCd●ーユユV Vedna﹄qOし十しM皿S
福祉国家中流階層化に取り残された社会福祉
65歳 以 上 を含む世 帯 の年 収 百 分 位
騙㎜㎜㎝㎜㎜㎝㎜謡㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎝㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜㎜脚
鞄凪隠姐鴨脆鎗凪鳳肱肱砿脇且軋瞼肱⑳砿孤脆怨覧凪脆姐πn鳳肱砥姶姐触1222233344445555666677788899001241ニー‑⊥‑⊥‑ ﹂絵OFO﹁01←00
り乙0ヲワーーユ2U2UOσ2U38
Missing
Median Minimum
Percentile 2.00 5.00 11 11.00 14.QO 17.00 20.00 23.00 26.00 29.QO 32.00 35.00 38.00 41.00 44.00 47.00 50.00 53.00 56.00 59.00 62.00 65.00 .:11 71.00 74.00 77.00 ./!1
11 86.00 89.00 92.00 95.00 ':11
cases
000000000000000000000000000000000eOOOOOOOOOOOOOOOOOOO70500000000004UOOOOOOOOOOOOOOOOOOO604000000・謄0071...●.⁝幽●・・●・・.●.....・.・..●55・・●aO80930553000307080900885012228435V6157035814702570257035815937007921222333344455556666777788899111251﹂11ーユ nUO(UOnUO
88780σり乙‑より自2U
Percentile 3.00 6.00 9.00 12.00 15.dO 1/
21.00 24.00 27.00 30.00 330.00 36.00 39.00 42.00 45.00 48.00 51.00 54,00 57.00 60.00 63.00 66.00 69.00 72.00 85.00
!1
!1 84.00
it '111 93.00 96.00 99.00
Mode Maximum
31
000000000000000000000000000000000e900050001000000000000000003000001U3000900050.00000000000000050000061●・●・̀●.●・.0.・..・・.・●.●.・●・....噛・●a510828560084295060700806234050562V8368136925403581368146026049410571222333344555566667778889990123611⊥‑⊥11←
.1/111 1ZOio.000
表逸232第 ㎏血oo・︒・︒・︒・︒・︒o︒・︒・︒・︒・︒・︒・︒・︒・︒・︒・︒o︒・︒o︒・︒・︒・︒・︒o︒o︒・︒・︒・︒・︒o︒・︒・︒㎜左孟措塗憂澄器盤豊覧凪駄器陰陰澄銑9乳恥 SeSaCd︒‑占 V Vedn(己浦U◎㌧十吟MQり
福祉国家中流階層化に取り残された社会福祉
65歳 以 上 を含 む世 帯 の所 得税 百 分 位
Value til
!/1 111 111 .000
111 111 ,000
111 1i/
3989.184 19875.147 34586.225 47430.336 61384.896 74979.064 90401.280 103900.800 120138.144 133867.611 148160.569 162958.318 1780.26.816 195470.016 214128.021 235474.706 257856.000 282021.658 308266.848 340942.664 387697.569 462266.035 587876.642
8210
151461.594 239301.635
Missing
Median Minimum
Percentile 2.00 5.00
!1 11.00 14.00 17.00 20.00 23.00 26.00 29.00 3Z.00 35.00 38.00 41.00 44.00 47.00 50.00 53.00 56.00 59.00 62.00 65.00 68.00 71.00 74.00 77.00 :11i 83.00 86.00 :'11 92.00 95.00
・'ti
cases
000000000040103626291044099743048eOOOOOOOOOO24162555137073667800313UOOOOOOOOOOO83164504304547714751911a33310639843637714380558V52936440863027992345347772222472686589382817559492504848274102410482823568902356802469250961111112222233446 0 り乙0︻00[JnU34449
Percentile 3.00
11 '11 12.00 15.00
11 21.00 24.00 27.00 30.00 33.00 3fi.00 39.00 42.00 45.00 48.00 51.00 54.00 57.00 60.00 63.00 66.00 69.00 7z.00 75.00
11 11 84.00
11
・111
93.00 96.00
・'it
Mode 閉aximu皿
Value 111 111 .000
111
!11
!II /11 .000 .000 .000 14819.136 28970.880 43532.160 56622.144 70468.253 85059.717 98656.767 113608.320 128776.320 143471.078 157747.200 172775.351 190011.508 207989.076 228047.088 249121.659 272868.225 299452.723 329773.555 369685.114 436979.462 526404.833 837858.326
11!
1066$822.3
福祉国家中流階層化に取り残された社会福祉 33
況 が理 解 で きる。 そ の場 合 、 国税 の所 得 税 は最高50%ま で5段 階 の累 進 課 税 で あ るの に 、地 方 自治 体 の住 民 税 は5%か ら15%ま で3段 階 の ゆ るやか な段 階 課 税 に と ど ま り、 消費 税 の 逆 進 性 ほ どで は な いに して もそれ に近 い構 造 で あ る こ
とに留 意 す る必 要 が あ る。筆 者 に は 、 これ ま で多 くの地 方 自治 体 関係 者 が 住 民 税 も所 得 税 ほ どの 累 進性 を持 って い る と錯 覚 して 加 算 行 政 を押 し進 め て きた と 思 え て な らな いの で あ る。
他 方 、 特 別 養 護 老 人 ホ ー ム の場 合 、
① 病 院 や老 人保 健 施 設 、 有 料 老 人 ホ ーム な ど幅広 い代 替施 設 が あ り、
② 病 院 や老 人保 健 施 設 は、 老 人 福 祉 施 設 の よ うに措 置 制 度 を通 じて需 要 と供 給 双 方 が 国 家独 占 され て お らず 、契 約 に よ って 自由 な入 退 所 が可 能 で あ る。
③ 特 別養 護 老人 ホー ムで は扶 養義 務 者 の所得 課税 に比例 して負担 を求 め られ 、保 育 所 にみ られ る よ うな地 方 自治 体 の軽 減 措 置 は な いが 、病 院や 老 人 保 健 施設 で は 老 人 保健 法 で所 得 の多 寡 を 問 わ な い定 額 負 担制 とな ってお り、 中 ・高所 得 者 には む しろ後 者 が 経 済 的 に有 利 な選 択 で あ る、
④ 扶 養 義務 者 に と って、 親 族 を 老 人福 祉 施設 に入 所 させ た とい うよ り、 病 気 に な った の で病 院入 院 な い し老 人 保健 施 設 入所 して貰 った とい う方 が 世 間 体が
よ い。
な どの 理 由 が あ って 、相 対 的 に 中 ・高 所 得層 で は 保健 医療 施 設 の 代 替 利 用 が進 ん で い る と考 え られ る。 したが って 、高 齢者 保 健 福祉 にお いて も中 流 階 層 化 が み られ る とい って よ い。
(3)中 流 階層化 と保 健福 祉 サ ー ビス体 制
社 会福 祉 サ ー ビス の利用 層 が 中 流 階層 化 した こ とをみ て きたが 、そ れ は社 会福 祉 サ ー ビス の水 準 を押 し上 げ る こ とで 低 所得 層 へ もメ リッ トを もた ら した で あ ろ うか 。残 念 な が ら、わ が 国 の 福祉 国 家 体制 は福 祉 国 家 の 中流 階 層 化 に ま った
く遅 れ を と った とい わ な けれ ば な らな い。 それ は 、
① 認 可 保育 所 が 社 会 の需 要 の変 化 に 的 確 に対 応 しなか った た め無 認 可 保 育 所 が 成 長 した事 実 にみ られ るよ う な社 会福 祉 サ ー ビスの硬 直化 、
34 福祉国家中流階層化に取 り残された社会福祉
② 特 別 養 護 老 人 ホ ー ムの絶 対 的 不 足 にみ られ るよ うな社 会 福 祉 サ ー ビス の著 し い供 給 不 足 、
③ 特別 養 護 老 人 ホ ー ムや 病 院 の6人 部屋 にみ られ るよ うな、経 済 成長 に よ る生 活 水 準 の向 上 に取 り残 され た保 健 福 祉 サ ー ビス の低 位 水 準 停 滞 、
な どを み れ ば あ ま りに も明 らか で あ る。す な わ ち 、保 健 福 祉 サ ー ビス の利 用 層 が 中 流 階 層 化 した に もか か わ らず 、 サ ー ビス の量 と質 は古 い福 祉 国家 の低 所 得 層 水 準 に と どま って い る とい いか え る こ とが で き る。
こ こで は 、 これ ほ どの閉塞 状 況 の基本 的原 因 の指 摘 に と どめ るが 、それ は保 健 福 祉 サ ー ビス に お い て社 会 主 義 的 「国 家独 占体 制 」が 堅 持 さ れ て きた こ とに あ
る。
第1に 保 健 医療 サ ー ビスで は、社 会保 険指 定 医 、指 定 病 院 の診 療 をす べ て保 険 診 療 に 限定 し、差 額 ベ ッ ド、歯科 診 療 の一 部 と眼 科 の 眼鏡 な どを例 外 と して 、い っさ い の 自 由診 療 を認 め て こなか った。 そ して診 療 報 酬 制 と その薬 価 基 準 を操 作 す る こ とで保 健 医療 の 供 給 に厳 しい国 家規 制 を加 え て きた 。 ど こへ い って も 汚 くて狭 い病 院 が 多 く、3時 間 待 って3分 の診療 、そ して検 査 漬 け薬 漬 け と い う ま こ と に疎 ま しい現 状 は 、 医 療 保 険 制度 を通 じた保 健 医療 の 国 家規 制 の結 果 以 外 の な に もので もな い。
第2に 、社 会福 祉 サ ー ビス で は 、措 置制 度 を通 じて 、サ ー ビス の需 要 と供 給 の 双 方 が 国 家 独 占 され て い る。措 置 を 通 さな い サ ー ビス は、 ベ ビー ホテ ル や 無 認 可 保 育 所 、 シル バ ーサ ー ビス 、 有料 老人 ホ ー ム に と どま って 、 同 じサ ー ビスを や って も決 して 社 会 福祉 サ ー ビス とは認 め られ な い。 サ ー ビス供 給 の 絶対 的 不 足 とサ ー ビス水 準 の 低位 性 は、 措 置 制 度 に よ って こそ維 持 され て きた とい って 過 言 で は な い。
わが 国 が全 体 と して 社会 主義 体制 を志 向す るの で あれ ば、保 健 福祉 の 国家 独 占 を 堅 持 す る意 義 が あ るか も しれ な い。 しか し、現 状 で は、 保 健 医 療 と社 会 福 祉 はむ しろ独 占体 制 の弊 害 こそ被 って きた と い って よ いで あ ろ う。
保 健 医療 と社 会福祉 の両者 を一 挙 に転換 す る こ とは、 これ まで の保健 福 祉官 僚 の膨 張 ぶ りか らみ て 、 もは や非 常 に難 しい こ と に違 いな い。 しか し、 幸 い国 は
「介 護 」 とい う新 しい概 念 に保 健 医療 と社 会 福 祉 双方 の活 路 を見 出 そ う と して い
福祉国家中流階層化に取 り残された社会福祉 35
る。 予 想 され る 「介 護保 険 」制 度 で は、是 非 と も国 家 独 占体 制 を脱 却 して 保 険 給 付 が サ ー ビス供 給 者 に で は な く利 用 者 本 人 に給 付 され る仕 組 み を導 入 す る こ
とを期 待 した い。 そ れ は育 児 休 業 、 介 護 休 業 に対 して 労 働 省 サ イ ドの雇 用 保 険 か ら休 業 手 当 が 支 給 され よ うと して い る こ とか ら も、 十 分 実 現 性 の あ る こ と と
いえ る。
そ うす れば 、 これ まで疎 外 され て きたイ ンフ ォーマル とプ ラ イベ ー トを含 む 幅 広 い供 給主 体 の 間 の選 択 の方 途 が 開 か れ 、保 健 福 祉 サ ー ビス の量 と質 が そ れ ぞ れ もっ と経 済 水 準 に相 応 しい豊 か な もの に転 換 され る可 能 性 が 導 かれ よ う。