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従来の製鋼スラグ膨張性評価指標の問題点

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Academic year: 2022

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(1)V‑449. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 鉄鋼スラグ水和固化体に使用する製鋼スラグの品質基準値の設定. ○新日本製鐡 JFE スチール. 正会員. 木曽英滋. 新日本製鐡. 正会員. 高木正人. JFE スチール. 港湾空港技術研究所. 正会員. 沿岸開発技術研究センター. 1.. 堤. 直人 正会員. 松永久宏. 濱田秀則. 正会員. 元木卓也. 従来の製鋼スラグ膨張性評価指標の問題点. 製鋼スラグは、含有する free-CaO(遊離石灰)や free-MgO(遊離マグネシア) によって膨張する場合があることから、鉄鋼スラグ水和固化体に使用する際には、 適用可能なスラグの品質基準値を設定する必要がある。本来、製鋼スラグの膨張 指標としては、膨張因子である free-CaO、free-MgO の化学的存在量を用いるのが 製鋼スラグ. 直接的であるが、 既存の計測方法では膨張し終えた Ca(OH)2 や Mg(OH)2 も free-CaO や free-MgO と見なされるという計量上の問題がある。そこで現状では、図‑ 1 に 図‑1. 示すような水浸膨張試験(JIS A 5015)により実験的に測定する水浸膨張比が 1.0. 指標として用いられている。. 0.8 膨脹比 (%). しかし、水浸膨張比が路盤材のように締め固められたスラグが集団として 膨張する特性を表すものであるのに対し、鉄鋼スラグ水和固化体の膨張破壊 は製鋼スラグ粒自体の膨張によって引き起されるため、鉄鋼スラグ水和固化. free-MgOによる膨脹. 0.6 0.4 0.2. 体の膨張破壊を評価するためのスラグ膨張指標は、このような破壊メカニズ. free-CaOによる膨脹. 0.0 0. ムに適するものを新たに考案することが必要と考えられる。また図‑ 2 に示す ように、free-MgO の膨張は free-CaO の膨張と比べて非常に緩慢であること から、これら膨張因子の違いも品質基準値の設定時に考慮する必要がある。. 2.. 図‑2. 5. 10 15 20 80℃水浸時間( 日). 25. 膨張因子とスラグ膨張の関係. 新しい製綱スラグ膨張性評価指標の検討. 未粉化スラグ. 鉄鋼スラグ水和固化体の破壊を評価可能と. 80℃温水で 10 日間膨張促進. する新しい製綱スラグの膨張指標として、図‑ 3 に示す「粉化率」を考案した。これは、製綱ス. W2(kg) 粉化したスラグ. ラグ粒中に free-CaO 等を含む場合は、膨張を. スラグサンプル 5kg=W0. 促進させることによりスラグ粒が崩壊されて. (最大粒径=25mm、 10mm 以下の細粒分をカット). 粉化するという性質に着目した指標であり、固. 水浸膨張試験. 8mm ふるい W1(kg). 粉化率=粉化スラグ質量/初期試料質量×100(%) =W 1/W 0(5kg)×100(%). 化体の膨張安定性に影響を与える free-CaO や free-MgO の存在量を工業的に評価する指標で. 図‑3. あると考えられる。. 粉化率. 2 種類の製鋼スラグの蒸気エージング時間を変えて作成した膨張性の異なるスラグで固化体を作成し、その割れ 率(80℃水浸 4 週間で破壊した固化体本数/作成固化体本数)と水浸膨張比および粉化率とを比較することにより、 従来の指標である水浸膨張比と新指標である粉化率の固化体破壊評価に対する有用性を比較調査した。その結果を. キ−ワ−ド:製鋼スラグ,固化体,水浸膨張,土木材料 連絡先:新日本製鐵(株) 住所:千葉県富津市新富 20‑1、電話:0439‑80‑2555、FAX:0439‑80‑2759. ‑897‑.

(2) 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 固化体割れ率(%). 図‑4 および図‑ 5 に示す。これよ り、水浸膨張比は固化体膨張安定 性を評価しきれないのに対し、粉 化率は評価可能であることがわ. 15% 10%. 矛盾. 5% 0% 0.0%. かる。. 3.. 20%. 固化体割れ率(%). V‑449. 0.5% 水浸膨張比(%). 20% 15%. 固化体破壊なし. 破壊. 10% 5% 0% 0.0%. 1.0%. 2.0% 粉化率(%). 4.0%. 鉄鋼スラグ水和固化体に使. 用する製鋼スラグの品質基準 3.1. 図‑4. 水浸膨張比と固化体割れ率の関係. 規格値の検討. 図‑2 に示したように、製鋼スラグの 膨張因子のうち free-MgO は非常に緩慢. 図‑5. 表‑1. 粉化率と固化体割れ率の関係. 固化体配合. 材料. 高炉スラグ微粉末. 製鋼スラグ. フライアッシュ. 消石灰. 減水剤. 水. 使用量(kg/m3). 274〜608. 1312〜1790. 0〜153. 27〜61. 0〜2.6. 209〜322. に膨張するものであるため、粉化率の測 15. 定方法のような 80℃の温水による評価では過小評価となる恐. 含有量の異なる製鋼スラグ 29 種類(最大粒径は 25mm)を使用. 粉化率(%). れが生じる。そこで、一般には MgO 含有率に比例して free-MgO. し、表‑ 1 の配合でφ100mm×h200mm サイズに換算して 501 本. 2.5%. による膨張が生じやすくなると言われていることから、粉化率 の他に別途 MgO 含有率も指標とした。以上より、粉化率、MgO. 10. 破壊なし 破壊あり. 5. 0. の固化体を作成した後、80℃温水に 4 週間浸して膨張安定性を. 0. 2. 4 6 8 10 MgO含有率(%) 8.5%. 評価することにより、粉化率と MgO 含有率を指標とした固化 体に適用可能な製鋼スラグの品質基準値を調査した。調査結果. 12. 図‑6 固化体に使用可能な製鋼スラグ品質. を図‑6 に示す。. 図‑6 より、①スラグ最大粒径≦25mm、②MgO 含有率≦8.5%、③粉化率≦2.5%、である製鋼スラグを鉄鋼スラグ 水和固化体に使用すれば、80℃温水による膨張促進試験(80℃10 日間は 20℃の数十年に相当)でも問題を生じない ことが確認できた。 スラグ山サイズ. 3.2. 製造される製鋼スラグの品質変動. ⑧. ⑦ ④. 上述した鉄鋼スラグ水和固化体に使用可能な製鋼スラグ基 準値が、実際に製造されるスラグに適用可能であるのかを確認. ⑤. ①. ② ⑫. ⑨. ⑭. <蒸気エージング山> =約 800t. ⑥. ⑮. (底面 20m×20m×高さ2m ). ③. <大気エージング山> =約 29,000t. ⑩ ⑬. するため、蒸気エージング 3 山および自然エージング 2 山のそ. (底面 78m×58m×高さ5m ). ⑪. れぞれ 15 ヶ所からサンプリングした 製鋼スラグを用いて粉化 図‑7. 率の変動を調査した。調査結果から求めた粉化率の確率密度関 数を図‑ 7 に示す。これより、エージングを実施したスラグに対. 6. しては、品質基準値(粉化率 ≦2.5% )が適用可能であることが. 4. まとめ 以上の検討より、最大粒径、MgO 含有率、粉化率を指標とし て設定した品質基準値を満足する製鋼スラグを使用すれば、膨. 蒸気エージング. 5 確率密度. わかった。. エージング山からのサンプリング. 粉化率基準値=2.5%. 4 3. μ+3σ=2.2%. 2. 自然エージング. 1 0 0. 1. 張に対して安定的な鉄鋼スラグ水和固化体を製造できることが わかった。. 図‑8 ‑898‑. 粉化率(%). 2. 粉化率の確率密度関数. 3.

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