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比較宗教学概論Ⅰ 幸せの探求

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Academic year: 2022

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(1)

比較宗教学概論Ⅰ 幸せの探求

20170725@2時間目

九州大学箱崎キャンパス301教室 飯嶋秀治

[email protected]

(2)

試験(小論文)

•

以下の3つの設問に応えてください(すべて持ち込み可)

①

13

回の講義の中で(第5回から第

13

回に限定)興味深かった講義内容 を簡潔にまとめなさい(

10

点)

②その講義内容に沿って、自らの体験をできる限り具体的に書き、考察し なさい(

50

点)

③この講義を受ける前と後で何が大きく変化したのかを書きなさい(

10

点)

④その他平常点(出席

15

点、コメント点

15

点)

*なお、①と②は一致・一貫させること。

**また、引用や出典は明記すること(明記無いものは剽窃として落第)。

***

15

分遅刻まで入室可能。

45

分以降退席可能。

(3)

授業と答案

進度・内容・行動目標等 答案

1 0411自己・世界・講義の趣旨説明 ×

2 0418言語・生態・経済の説明 ×

3 0425国家・メディア・学校の説明 ×

4 0509国際学会発表のためビデオ視聴 ×

5 0516「幸せ」の釈義 4

6 0523幸/不幸・幸い/災い・祝い/呪い 2 7 0530宗教学方法論Ⅰ宗教心理学(W.ジェイムス1842-1910) 6 8 0606宗教学方法論Ⅱ宗教社会学(E.デュルケム1854-1917) 5 9 0613宗教学方法論Ⅲ宗教哲学(R.オットー1869-1937) 2 10 0620宗教学方法論Ⅳ宗教民族学(A.ファン・ヘネップ1873-1957) 7 11 0627宗教学方法論Ⅴ比較宗教学(M.エリアーデ1907-1986) 7 12 0704宗教学方法論Ⅵ宗教人類学(H.コックス1929⁻) 13

13 0711宗教学方法論Ⅶ宗教民俗学(関一敏1949⁻) 5

14 0718試験(小論文) 2

15 0725講評 51

(4)
(5)

まとめ:方法・概念・幸不幸

(6)

言語と生態

自己中心主義から脱中心化へ

自文化中心主義から文化相対主義へ 狩猟採集漁労民・農耕/牧畜民から市 場経済・国民国家へ

(7)

幸いと災い、祝いと呪い

• Arrernda:(-θvb.)feel happy, be pleased, enjoy yourself, be cheerful, have a good time.,( n. )

• 漢字:幸、福(⁻100A.D.)

• English:(adj.)Senses relating principally to good fortune.→ Of a person:favoured by good fortune;lucky, fortunate →( n. )With the and pl. concord:happy people as a

class.→A happy person or thing. Also: a happy state, event, etc.(⁻1550A.D.)

• 日本語: 【幸】(「さきわい」の変化した形)🈩

〘名〙 ①<形動>神仏など他が与えてく れたと考えられる、自分にとって非常に望 ましく、またしあわせに考えられる状態。

(⁻794⁻)→しあわせ【仕合・幸】〘名〙(「しあ わす(為合)」の連用形の名詞化)①めぐり 合わせ。(⁻1549⁻)→こうふく【幸福】〘名〙

(形動)恵まれた状態にあって不平を感じな いこと。(1808)

• Arrernda:n.bad,morally wrong,evil.

• 漢字:災( ⁻100A.D. )

• English:(adj. )→Of persons (or

animals):Causing misfortune or trouble(to oneself or others); objectionable or

miserable on this account.(a1400A.D.)

• 日本語:わざわい【禍・災・殃】〘名〙

(「わざ」は神のしわざの意、「わい」は「さ きわい(幸)」などの「わい」と同じ。悪い 結果をもたらす神のしわざの意から)① 悪い結果をもたらすような種々の事柄、

気配。また、その悪い結果。身にふりか かる傷害、病気、天災、難儀など。災難。

災厄。禍南。凶事。曲事。不幸。(-720- )→?→ふこう【不幸】?

(8)

宗教学方法論(文献研究から実地調査へ)

• 宗教の心理学

「宗教とは、個々の人間が孤独の状態にあっ て、いかなるものであれ神的な存在と考えら れるものと自分が関係していることを悟る場 合だけに生ずる感情、行為、経験である…私 たちの解するような意味の宗教から、いろい ろな神学や哲学や教会組織が第二次的に 育ってくるであろうことは、明らかである」 [ジェ イムズ1982a(1901-1902):52]

• 宗教の社会学

「宗教とは、神聖すなわち分離され禁止された 事物と関連する信念と行事との連帯的な体系、

教会と呼ばれる同じ道徳的共同体に、これに 帰依するすべての者を結合させる信念と行事 である」[デュルケム1991a(1912):86-87] 「あら ゆる形態のもとで、宗教生活は、人を自己をこ えて高め、人が自らの個人的自発性にのみ服 していたら営んでいたであろう生活よりも、高 級な生活を営ませることを目的としている」

[デュルケム1991b(1912):317-1318]

• 宗教哲学

「私たちはここで、『聖なるもの』(das Heilige)という特異な範 疇について、以上のことを研究しよう。ある事柄を『聖なるも の』と認め承認することは、まずそのようには、ただ宗教の 領域だけに現われてくる特異な価値判断である」[オット

―1992(1917):14]。

• 宗教民族学

「近年、呪術⁼宗教的行為の詳細な記述および民 族誌の十分な蓄積がなされてきており、こうし た行為つまり儀礼に関する科学の進歩に即し た分類を試みるのは、時宜に適ったことである と言えるだろう…この種の儀礼は様々の儀式の 中に存在するが、 今までのところ誰もこれらの 間の緊密な関係にも、その存在理由にも、そし てまたなぜこれらの儀礼は互いに類似している のか、ということにも気づいていないようであ る」[ヘネップ2012(1909):7]

• 比較宗教学

「人間が聖なるものを知るのは、それがみずか ら顕れるからであり、しかも俗なるものとは全く 違った何かであると判るからである。この聖な るものの顕現をここでは聖体示現(Hierophanie ギリシャ語hieros=神聖な、およびphainomai=現 われる、から来る)という語で呼ぶことにしよう」

[エリアーデ1988(1957):3]

• 宗教人類学

「私が語ろうとしているのは、文字通り、われわれ アメリカ人の玄関をノックし始めたアメリカ版の東 洋宗教についてであり、そこに目を向けるアメリ カ人たちにとっての意味についてだ」[コックス 1979(1977):3]

• 宗教民俗学

「社会学という新たな<科学>を方法的に構築 するために戦闘的な姿勢をとりつづけたデュルケ ムからみれば、エルツのこころみた現地調査=

聞き書きというやり方は、挿話以上の意味をもた なかったようです…ただ、その対象を資料化する 手法としての現地調査=聞き書きが、まだこの学 派には共有されておらず、記述される対象への 方法的視角もまた、その手法によってある種の 変容をしいられるかもしれない可能性は問われ ませんでした」[関1993:316]

(9)

方法

•

文献研究(宗教哲学、宗教史学、宗教(臨床)心理学)

•

実験研究(宗教(実験)心理学(比較実験)、宗教進化論(シミュレー ション)、宗教経済学(理論モデル))

•

現地調査(宗教人類学(参与観察)、宗教民俗学(聞き書き)、宗教 社会学(フィールド・サーヴェィ))

(10)

術語

•

自然主義/救済主義

•

宗教

⁼

呪術連合体(類感受術/感染呪術)、通過儀礼(人生儀礼/

年中行事)

•

消極的礼拝/積極的礼拝

•

聖なるもの、ヌミノーゼ

•

聖体示顕(カオス、コスモス、ノモス)

•

民族宗教/世界宗教/市民宗教

•

経典宗教(

orthodoxy

)/実践宗教(

orthopraxy

)

(11)

宗教と幸不幸、祝いと呪い

•

生きている中で誰もがいつか出遭う離別、苦悩、危機(意味のない 苦しみ、出口の見えない苦しみ、人生に回収できない

⁼

位置づけられ ない苦しみ)

•

キリスト教の意味づけ、仏教の意味解消、実践宗教における始原回 帰、消費社会の神話

…

(公認宗教教団である必要はないが集団化す る傾向がある)

•

幸不幸を産出する前提となる「生そのもの」「命そのもの」に携わる 宗教

₋

呪術連合(

cf.

マリノフスキーの呪術論)

•

苦悩が楽になったという感覚をもたらしてくれた対象(

⁼

ライフ・ギ

バー)を巡る営みとしての宗教(但し、それを見えにくくする機制とし てのマスメディア

etc.

)

参照

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