博 士 ( 理 学 ) 勝 山 吉 徳
学位論文題名
Creation of High Strength Hydrogels with Low Surface Friction
( 低 摩 擦 表 面 を 有す る 高 強度 ゲ ル の創 製 )
学位論文内容の要旨
【緒言と目的】
現在我々の身の回りには、プラスチックやゴムに代表されるように、便利な生活を営む上 で欠かすことができない数多くの高分子物質が存在する。中でも多量の溶媒を含みながら形 状を維持できる高分子ゲルは、紙おむつの吸水剤や食品添加物、靴底の衝撃吸収剤のような 日用品に利用されるだけでなく、生体に近い物性(Soft&Wet、開放系、形態保持陸)を有 する事から、医療や生物科学の分野においても様々な可能性を秘めた物質として注目されて いる。また高分子ゲルは低摩擦特性や物質透過性、外的刺激に対する能動的な生物様運動特 性など、固体や液体が単独では持ち得ない興味深い性質を数多く持つ、極めてユニークな物 質として知られている。しかしこれらの特性を生かし、グルを素材として用いようとした場 合、ポリビニルアルコール(PVA)ゲルのような一部のゲルを除き、そのほとんどが脆く、
実用性に乏しい事がわかる。本研究は、従来のゲルに重合過程で特殊な構造を持たせること により、これまでにない高い機械的強度と低摩擦特陸を有するハイドロゲルを作成すること と、 さ ら にこ れ ら の ネッ ト ワ ーク 形 成の メカニズ ムを解 明するこ とを目 的とする 。 この研究によって、ゲルの高強度化の原理を理解できるようになれば、機械的強度の低さ から今まで不可能であった実験や測定が可能となり、これまで知られていなかったゲルの 様々な性質について深く追求できるようになると思われる。またこのような基礎研究的な意 味だけでなく、ゲルの持つ物質透過性を生かした人工血管や低摩擦表面を有する高強度ゲル の人工関節軟骨への応用などといった実用レベルでの高機能性バイオマテリアルの開発が可 能となり、高分子ゲルの利用価値が飛躍的に高まることが期待される。このように本テーマ は高分 子ゲルの 科学を探求する上で非常に意味深く、また有用な研究であると考える。
【概念】.
まず初めに物質の高強度化にはどのような方法があるだろうか。一っにはダイヤモンド・
貝殻等に見られるような無機物質の高次結晶や、木材や生体における筋肉・靭帯に見られる ような高い配向性のように、材料に構造規則性を持たせることが有効と思われる。また生体 軟骨中のコラーゲンネットワークとプロテオグリカンの関係に見られるような、鉄筋コンク リート様のハイブリッド化も有効な手段のーっと考えられる。前者については、液品性高分 子やある種のポリマーに応カを与えるなどしたのち、ゲル化させる事によって構造規則性を 持たせることは可能であるが、このような性質を持った高分子はごく一部に限られる。そこ で本研究では、一般的なゲルを高強度・高弾性化する方法として、後者のハイブリット化を 基本概念とすることを考えた。っまりlstネットワークとなるゲルを重合し、得られたゲル をさらに別のモノマー水溶液(架橋剤・開始剤を含む)に浸漬したあと2度目の重合をおこ
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な う 事に よ り 、一つ のゲル 中に二重 のネッ 卜ワー クを有 するダ ブルネ ッ卜ワ ークゲ ル(以下 DNゲル ) を 作成 すると いうも のであ る。ま た重合過 程で表 面エネ ルギー の高いPoly Styrene 基 盤 を用 い る ことで 、くし 型高分子 表面を 有する 高強度DNグルを 得、そ の表面 摩擦特 性の評 価 を お こ な い 、 人 工 関 節 軟 骨 へ の 応 用 の 可 能 性 に つ い て 考 察 し た 。
【結果と考察】
通常 、 ラ ジ カル 重合によ って得 られた ハイド ロゲル は機械 的強度 が非常 に小さく 脆い。 と こ ろ が ゲ ル に 前 述 の 方 法 で ダ ブ ルネ ッ ト ワ ーク(DN)構 造 を 導入 す る と 、圧 縮 や 切 断に 対 し て 極 め て 高 い 強 度 を 示 す よ う に な り 、 単 一 網 目 グ ル ( 以 下SNグ ル ) の 数 倍 〜 数 十 倍 にまで強度が増加することを見出した。例えばpoly 2‑acrylamide‑2‑methylpropane sulfonic acid (PAMPS)ゲ ル およ びpoly Acrylamide (PAAm)ゲル は、い ずれも 圧縮破断 強度がO,4〜0. 8MPa
( 約4〜8kg/cmz)で あ っ た の に 対 し 、こ れ ら の 組み 合 わ せ によ り 得 ら れたPAMPS‑PAAm DN ゲ ル は90% 以 上の 水 を 保 持し て い る にも 関 わ ら ず、 数 十 倍 の17MPa( 約l73kg/cm2)を 示 し た 。 これ は 日 常 的に ヒ ト の 膝関 節 軟 骨 にか か る 圧 力(3〜18 MPa)に十分 耐える 値であ る。
ま た 初 期 弾 陸 率 を 比 較 す る と 、PAAmのSNゲ ル はsxioー2MPaと い う 非 常に 小 さ ぃ 値で あ る の に 対 し 、DNゲ ル はPAMPS SNゲ ル と ほ ば 同 じ0.3MPaを 示 し た ( ヒ ト 膝 軟 骨 で お よ そ lMPa)。 こ の こ とか らPAMPS‑PAAm DNグ ルは 高 い 含 水率 と 弾J陸 を 保持 し つ つ 、強 度 が 飛 躍 的に増加した事がわかる。
次 にハ イ ド ロ ゲル にDN構 造 を 導 入し た 事 に よる 高 強 度 化の 要 因 につい て考察 した。 まず PAAm、PAMPSの 各SNゲ ル に 関 し て 圧 縮 試 験 を お こ な っ た と こ ろ 、PAAmゲ ル は 初 期 弾 性 率 が 非 常に 低 い が (5x l0‑21vWa)破 断歪 み は 大 きく(85% ) 、粘 性 的 な 性質 を 持 っ たゲ ル で あ り 、 ー 方 のPAMPSゲ ル は 初 期 弾 性 率 が 比 較 的 高 い も の の(0.3MPa)、 破 断 歪 み は 小 さ く(42% ) 脆 い グ ル で あ る 。 こ れ ら を 組 み 合 せ たPAMPS‑PAAm DNゲ ル は 、 微 小 変 形 時 に お け る 応 力 ‐ 歪 み 曲 線 の 様 子 がSNのPAMPSゲ ル と ほ ぼ 一 致 し て お り 、 こ の こ と か ら 始 め に 荷 重 を 受 け る 事 と な るDNゲ ル の 基 本 的 な 構 造 はPAMPSの ネ ッ ト ワ ー ク が 担 っ て い る も の と 考 え ら れ る 。 一 方 大 変 形 時 に お い て 、DNゲ ル はPAMPSゲ ル の 高 い 弾 性 を 保 持 し つ つ 、 破 断 歪 み はPAAmゲ ル を 越 え る92% の 歪 ま で 耐 え た 事 か ら 、 粘 性 的 なPAAmの ネ ッ ト ワ ー ク が 破 断 エ ネ ル ギ ー の 伝 播 を 防 止 し 、 最 終 的 に ゲ ル が マ ク ロ な 破 壊 に 及 ぶ の を 防 ぐ 役 割 を 果 た し て い る も の と 考 え ら れ る 。 こ れ に つ い てPAMPS SNゲ ル は 破 断 時 粉 々 に 壊 れ る の に 対 し て 、DNゲ ル は 亀 裂 が 数 箇 所 入 る の み で あ り 、 こ の 時2番 目 の ネ ッ ト ワ ー ク で あ るPAAmの 架 橋 度 や ポ リ マ ー 濃 度 を 増 加 さ せ る 事 で 運 動 性 を 束 縛 す る と 、PAMPSゲ ル 同 様 粉 々 に 壊 れ る よ う に な っ ・ た 。 こ の 事 実 か ら 、DN ゲ ル が 高 強 度 を 示 す 為 に は あ る 程 度の 運 動 性 を持 っ た 柔 軟な ネ ッ 卜 ワー ク が 必 要で あ る こ と が 明 ら か に な っ た 。 そ し てDNゲ ル に80% の 圧 縮 歪 み を 繰 り 返 し 与 え る サ イ ク ル 試 験 を お こ な っ た と こ ろ 、 圧 縮2度 目 以 降 の 応 力 歪 み 曲 線 にお い て 、 初期 弾 性 率 に著 し い 減 少 が 見 ら れ た に も 関 わ ら ず 、 最 大応 カ に は 変化 は 見 ら れな い と い う結 果 が 得 られ た 。 以 上 の 結 果 か ら 、PAMPS‑PAAm DNゲ ル は 、 粘 性 的 なPAAmネ ッ ト ワ ー ク が 破 壊 の エ ネ ル ギ ー の 伝 播 を 抑 制 し 、 効 率 よ く分 散 さ せ る働 き を 担 うた め 、 弾 性的 で 脆 く 壊れ 易 い PAMPSネ ッ ト ワ ー ク は 一 部 が 断 片 的 に 破 断 さ れ る に 留 ま り 、 結 果 的 に 大 変 形 を 与 え ら れ て も 、 マ ク ロ な グ ル の 破 壊 が 起 こ り に く く な っ た の で は な い か と 考 え ら れ る 。 ゛
こ の ほ か 本 研 究 に よ り 、DNゲ ル の 応 用 研 究 と し て 、PAMPS‑PAAm DNゲ ル の 耐 磨 耗 性 をPin‑Flat試 験 法に よ り 評 価し た と こ ろ( 圧 力 :O.lMPa、 行 程25mm.1往 復/secの往 復運 動 を100万 回 ) 、 比摩 耗 深 度 が30pmと い う 優 れた 耐 陸 摩 耗を 示 し 、 また 表 面 を グラ フ ト化 し たDNゲ ル の 表 面 摩 擦 を 測 定 し た 結 果 、 生 体 関 節 軟 骨 に 匹 敵 す るp=3X1ff2の 摩 擦係 数 を 示 した 。 こ れ によ り 高 強 度DNゲ ルの 人 工 関 節軟 骨 へ の 応用 が期待 された。 海洋汚 染の原
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因のーつである船底塗料や漁網の防汚剤のような有害な薬品を用いる事なく、ゲルの表面性 のみで海洋汚損生物(コンブ・ワカメなど)の付着を防止するゲルを見出し、このゲルにDN 構造を導入する事によって海洋生物付着防止能を有する低摩擦高強度ゲルの創製に成功した。
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学位論文審査の要旨
学位論文題名
Creation of High Strength Hydrogels with Low Surface Friction
( 低 摩 擦 表 面 を 有 す る 高 強 度 ゲ ル の 創 製)
【緒言と目的】
現在我々の身の回りには、プラスチックやゴムに代表されるように、便利な生活を営む上 で欠かすことができない数多くの高分子物質が存在する。中でも多量の溶媒を含みながら形 状を維持できる高分子ゲルは、紙おむつの吸水剤や食品添加物、靴底の衝撃吸収剤のような 日用品に利用されるだけでなく、生体に近い物性(Soft&Wet、開放系、形態保持性)を有 する事から、医療や生物科学の分野においても様々な可能性を秘めた物質として注目されて いる。また高分子ゲルは低摩擦特性や物質透過性、外的刺激に対する能動的な生物様運動特 性ぬど、固体や液体が単独では持ち得なVゝ興味深い性質を数多く持つ、極めてユニークな物 質として知られている。しかしこれらの特性を生かし、ゲルを素材として用いようとした場 合、ポリピニルアル コール(PVA)ゲルのような一部のゲルを除き、そのほとんどが脆く、
実用性に乏しい事がわかる。本研究は、従来のゲルに重合過程で特殊な構造を持たせること により、これまでにない高い機械的強度と低摩擦特性を有するハイドロゲルを作成すること と 、さ らに これ らの ネッ トワ ーク 形成 の メカ ニズ ムを 解明 する こと を目 的と する 。 この研究によって、ゲルの高強度化の原理を理解できるようになれば、機械的強度の低さ から今まで不可能であった実験や測定が可能となり、これまで知られていなかったゲルの 様々な性質につbゝて深く追求できるようになると思われる。またこのような基礎研究的な意 味だけでなく、ゲルの持つ物質透過性を生かした人工血管や低摩擦表面を有する高強度ゲル の人工関節軟骨への応用ぬどといった実用レベルでの高機能性パイオマテルアルの開発が可 能となり、高分子ゲルの利用価値が飛躍的に高まることが期待される。このように本テーマ は高分子ゲルの科学 を探求する上で非常に意味深く、また有用な研究であると考える。
【概念】
まず初めに物質の高強度化にはどのような方法があるだろうか。一っにはダイヤモンド・
貝殻等に見られるような無機物質の高次結晶や、木材や生体における筋肉・靭帯に見られる ような高い配向性のように、材料に構造規則性を持たせることが有効と思われる。また生体 軟骨中のコラーゲンネットワークとプロテオグリカンの関係に見られるような、鉄筋コンク ルート様のハイプルッド化も有効な手段のーっと考えられる。前者については、液晶性高分 子やある種のポリマーに応カを与えるなどしたのち、ゲル化させる事によって構造規則性を
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仁 夫
郎 萍
一
義 允
紳 剣
田 田
村
長 中
西 襲
授 授
授 授
教
教 教
教 助
査 査
査 査
主 副
副 副
持たせることは可能であるが、このような性質を持った高分子はごく一部に限られる。そこ で本研究では、一般的なゲルを高強度・高弾性化する方法として、後者のハイプルット化を 基本概念として取り入れることを考えた。つまり1stネットワークとなるゲルを重合し、得 られたゲルを2ndネットワークとなるモノマーの溶液(架橋剤・開始剤を含む)に浸漬した あと2度目の重合をおこない、一つのゲル中に二重のネットワークを有するダブルネットワ ークゲル(以下DNゲル)を作成するというものである。またゲルの低摩擦表面形成には、
重合過程において、表面エネルギーの高い基盤を用いることで、グラフト状の表面を持った ゲルが得られる、テンプレート効果を利用した。
【結果と考察】
通常、ラジカル重合によって得られたハイド口ゲルは機械的強度が非常に小さく、圧縮強 度 は〜0.5MPa程 度しかな い。と ころがゲ ルに前述の方法でダブルネットワーク(DN)構造 を導入すると、圧縮や切断に対して極めて高ヤゝ強度を示すようになり、単一網目ゲル(以 下SNゲル)の数倍〜100倍程度まで強度が増加することが明らかになった。例えばpoly2‐ acrylamide‑2‑methylpropane sulfonic acid (PAMPS)ゲルおよびpoly Acrylamide(PAAm)ゲ ル は、いず れも圧縮破断強度が0.3〜0.4MPa(約3〜4kgf/cm2)であったのに対し、これら の 組 み 合わ せ に より 得 ら れたPAMPS‑PAAm DNゲル は90%近 い水を保 持して いるにも 関 わ らず、お よそ30倍の10MPa(約l02kgf/cm2)を示した。これは日常的にヒトの膝関節軟骨 に かかる圧 カに十 分耐える 値であ る。また 初期弾性 率を比 較すると 、PAAmのSNゲルは3 X l03MPaと い う 非常 に 小 さい 値 で あ るの に 対 し、DNゲル はPAMPS SNゲルとほ ぽ同じ 0.6MPaを 示した (ヒ゛ト 膝軟骨 でおよそlMPa)。このことからPAMPS‑PAAm DNゲルは高い 含 水 率 と 高 弾 性 を 保 持 し つ つ 、 強 度 が 飛 躍 的 に 増 加 し て い る 事 が わ か る 。 次にハイドロゲルにDN構造を導入した事による高強度化の要因について考察した。まず PAAm、P」 ゜LMPSの 各SNゲ ル に 関 して 圧縮試験 をおこ なったと ころ、PAAmゲルは初 期 弾 性 率 が非常 に低い が(約3000Pa)破断 歪みは大 きく(98%)、 粘性的な 性質を 持った ゲ ル で あり、PAMPSゲ ルは初期 弾性率 が比較的 高いもの の(0,6MPa)、 破断歪 みは小 さ く(40% ) 脆 い 。 一 方 、 こ れ ら を 組 み 合 せたPAMPS‑PAAm DNゲ ル は、 微 小 変形 時 に お け る応 力 | 歪み 曲 線 の様 子 がSNのPAMPSゲルと ほぼ一 致してお り、こ のことか ら DNゲ ルの 基本的 な構造 はP」6LMPSの ネットワ ークが保 持して いるもの と思わ れる。し か し 前 述 の 通 り 、P心 佃SのSNゲ ル は 破 断 歪み が40%と 小 さ いの に 対 して 、DNゲ ル は85%の 歪 ま で耐 え た 。っ ま り 大変 形 時 は しな や か に変 形 で きるPAAmネ ットワー ク の 性 質 が付 与 さ れた こ と によ り 、 機械 的強度が 増したと 考えら れる。さ らにPAMPSSN ゲ ルは破断 時におbゝて粉々に壊れるのに対し、DNゲルは亀裂が数箇所入るのみであり、
破 壊 の エネル ギーの 伝わり方 に大きな 違いが 見られた 。これ について 、DNゲル に80% の 圧縮歪み を繰り 返し与え るサイ クル試験 をおこな ったと ころ、圧 縮2度目以降の応力 歪 み曲線に おいて 、初期弾 性率に 著しい減少が見られた(最大応カには殆ど変化は見ら れ ない)。 この結 果から、 大変形 を与える 事により 、PAMPSネットワ ークの一部は断片 的 に 破 断す る が 、粘 性 的 なPAAmネ ッ ト ワ ーク に よ って 破 壊 のエ ネルギー の伝播 が抑 制 される為 に、全 体的なゲ ルの破 壊が起こりにくくなったのではないかと考えられる。
こ のほか本 研究に より、DNゲ ルの高 強度特性において、1stネットワークと2ndネット ワークに用いるモノマー組成比には、組み合わせによりそれぞれ適した値があること、また 2ndネットワークの架橋度はなるべく小さい方がより高強度になることぬどが明らかにされ た 。さらに 応用研 究として 、PAMPS一PAAmI)Nゲ ルの耐磨 耗性をPm墹at試験法により評 価したところ(圧力:0.1MPa、行程25mm゜1往復/secの往復運動を100万回)、比摩耗深 度 が30ロmという 優れた耐 性摩耗 を示し、 高強度DNゲルの人 工関節軟 骨への応用が期待 された。また海洋汚染の原因のーつである船底塗料や漁網の防汚剤のような有害な薬品を用 いる事な<ユゲルの表面性のみで海洋汚損生物(コンブ・ワカヌなど)の付着を防止するゲ ルを見出し、このゲルにDN構造を導入する事によって海洋生物付着防止能を有する低摩擦 一40―
高強度ゲルの創製に成功した。
こ れ を要 する に、 著者 は 、DN化と  ̄ゝ う新 し い手法により、低摩 擦表面を有する高強度ゲ ルを 創 製す るこ とで 、こ れ まで 知ら れて いな か ったゲルの基礎的性 質の検討を可能とすると とも に 、高 機能 性パ イオ マ テル アル 開発 への 新 しい知見を得たもの であり、高分子科学およ び生 体 医用 工学 に貢 献す る とこ ろ大 なる もの が ある 。
よ っ て 著 者 は 、 北 海 道 大 学 博 士 ( 理 学 ) の 学 位 を 授 与 され る 資格 ある もの と認 め る。
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