国土交通省 国土地理院 2014年8月発行 第554号 C O NTENTS 1.平成26年国土地理院表彰式を実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 2.第49回海岸昇降検知センター総会を開催 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 3.「夏休み地球ウォッチング2014」を開催 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 4.西之島の面積が1.30k㎡となりました ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 5.基準点体系分科会(V)報告 −スマートでコンパクトな基準点体系に向けて− ・・・・・・・・・・・・・・・ 5 6.平成26年測量士・測量士補国家試験の合格者を発表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 7.7月の報道発表・9月の主な行事予定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 西之島 斜め写真(7月4日撮影)
平成26年国土地理院表彰式を実施
国土交通大臣表彰 ◆建設事業関係功労者 熊木 洋太 元 国土地理院地理地殻活動研究 センター長 国土地理院長表彰 ◆測量事業関係功労者 五本木 秀昭 内外地図(株)専務取締役 一般社団法人地図調製技術協会 業務執行理事 宗像 一郎 (株)ムナカタ地図店代表取締役社長 元 一般社団法人地図協会理事 安藤 香里 鬼崎験潮場看視者 ◆優良業務 アジア航測(株) 空中写真撮影・オルソ作成(喜多方・五泉地区) (株)ウエスコ 災害復興計画に伴う空中写真撮影(宮城北部地区) (株)北日本ジオグラフィ 電子国土基本図(基盤地図情報)面的更新業務(H 25 大阪地区) (株)タナカコンサルタント 国土調査に伴う基準点測量(北海道羽幌地区外 3 地区) 東日本総合計画(株) 地盤沈下関連水準測量(さいたま地区) (株)淀川アクテス 防災対策地域水準測量(御前崎地区) ◆優良技術者 石原 祐之(主任技術者) (株)ウエスコ 伊藤 誠一(主任技術者) 東日本総合計画(株) 直海 登(主任技術者) (株)北日本ジオグラフィ 平井 幸男(主任技術者) (株)淀川アクテス 九州地方測量部長表彰 ◆優良業務 扇精光コンサルタンツ(株) 国土調査に伴う基準点測量(長崎県諫早地区外 4 地区) (総務部・企画部) 表彰式の様子 平成 26 年国土地理院表彰式を、7 月 16 日に国土地理院において実施しました。 国土交通大臣表彰に係る国土地理院関係受賞者、国土地理院長表彰及び地方測量部長表彰の受賞者は、 次の方々です。 表彰式集合写真第49回海岸昇降検知センター総会を開催
海岸昇降検知センターは、潮位観測によって地 殻の上下変動を検知し、地震予知研究をはじめと する地球科学の研究に役立てるため、国の機関や 地方公共団体等が設置している潮位観測施設の観 測記録をとりまとめて公表することを目的に昭和 39 年に設置されました。 総会は、国土地理院小池院長の挨拶の後、議長 に建築研究所特別客員研究員の都司運営委員を選 出し、気象庁、海上保安庁海洋情報部、国土交通 省港湾局及び国土地理院から平成 25 年度事業実 施報告及び平成 26 年度事業実施計画の報告と次 の研究成果等の発表が行われました。 ・ 都 司 運 営 委 員「 佐 渡 を 襲 っ た 5 回(1741、 1862、1833、1983 及び 1993) の津波高さの特 徴」 ・気象庁「東北地方太平洋沖地震以降の潮位変 動」 ・国土地理院「硫黄島にて実施した簡易験潮に ついて」 それぞれの発表に対する議論の後、次回開催時 期と今後の方針について確認し、閉会しました。 (地理地殻活動研究センター) 「夏休み地球ウォッチング」は、小学生を対象 に夏休みの「自由研究」の参考になるよう 4 年前 から開催しています。 沖縄気象台からは、台風や地震に関する防災・ 減災のための避難行動のこと、那覇海上保安部は 海に関する離岸流のこと、沖縄総合事務局は、道 路や水道に関することなど、パソコンを使っての 紹介がありました。 沖縄支所では、国土地理院の地形図や、新たに 定められた避難所記号の紹介、豊見城市の1万分 1地形図の展示のほか、「地図記号クイズ」のコー ナーを開設し、小学生に地図記号、地形図などを 身近に感じてもらえました。 当日は、あいにく台風 11 号が沖縄地方に近づ いていましたが、無事開催することができ、豊見 城市在住の方々に多数ご来場いただき大盛況でし た。 (沖縄支所) 第 49 回海岸昇降検知センター総会(事務局:国土地理院)が、8 月 6 日に九段第二合同庁舎(東京都 千代田区)において開催されました。 沖縄支所では、8 月 6 日、沖縄気象台、那覇海上保安部、沖縄総合事務局との 4 機関合同で「夏休み 地球ウォッチング 2014」を沖縄県豊見城市立中央公民館において開催しました。 展示の様子「夏休み地球ウォッチング2014」を開催
総会の様子UAV(図 1)による撮影は、前回(3 月)に引 き続き 2 回目で、今回も防衛省及び東京都小笠原 村の協力を得て、父島から西方 130km の西之島 まで、自動撮影で実施しました。 取得したデータ解析の結果、全体の面積は噴火 前に比べて約 1.08k㎡増加し、約 1.30k㎡となりま した(表 1)。最高標高は約 74m、新たに噴出し た溶岩等の海面上の体積は約 2,220 万㎥で、東京 ドーム(124 万㎥)の約 18 杯分となり、溶岩の 流出は依然として衰えていないことが分かりまし た。 今回の解析では、火山の地形に関する研究に役 立つ 1m メッシュの数値標高モデル(DEM)を 作成し、初めて公開しました。そのことによって、 より溶岩流等の詳細な地形を再現することができ るようになりました。図 2 の地形判読図から、北 側の火砕丘の火口(噴煙が見える所)は盛んに活 動しており、噴煙や火山砕屑物を放出して大きく 成長していますが、南側の火口は活動がほぼ停止 しているとみられます。また、新たに南側と北側 との中間の火口が形成され、そこから溶岩が噴出 していることが分かりました。噴出した溶岩は東 方及び南方に流れ出し、島の面積の拡大が続いて いるといえます。 今回の撮影では、島全体が拡大したことが UAV 飛 行 前 の 6 月 27 日 に 取 得 さ れ た 人 工 衛 星「だいち 2 号」の画像から判明したため、前 回よりも飛行コースを増やし、1,100 枚を超える 撮影を行いました(前回は約 460 枚)。撮影した 空中写真は、インターネット上の「地理院地図」 で追加公開しています。 図 3 は、5 時期の島の地形を立体化し、3D プ リンターにより出力したものです。そのほか表紙 の写真のような斜め写真もホームページで公開し ています。 〇西之島周辺の噴火活動関連情報の URL (地理地殻活動研究センター) 図 1 無人航空機(UAV)
西之島の面積が1.30k㎡となりました
国土地理院は、昨年 11月の噴火以来 5 回目となる西之島の空中写真撮影を無人航空機(UAV)を用いて 7 月 4 日に行い、面積・最高標高・体積を計測しました。 撮影日 新たな陸地の面積(参考値)(参考値)最高標高 平成 25 年 12 月 17 日 約 0.097 k㎡ 約 39m 平成 26 年 2 月 16 日 約 0.51 k㎡ 約 66m 3 月 22 日 約 0.67 k㎡ 約 71m 7 月 4 日 約 1.08 k㎡ 約 74m 表 1 計測結果の推移 図 3 3D プリンターによる出力(5 時期) 図 2 西之島噴火地形判読図◦ 基準点体系を取り巻く環境の変化 (1)衛星測位技術の進展 近 年、 米 国 の GPS に 加 え、 各 国・ 地 域 で は GNSS の整備を進めており、数年後の日本上空 でも常時 30 機以上の衛星が利用可能なマルチ GNSS 環境が到来すると予想されています。 (2)SSP 導入による測量方法の変革 国土地理院では、平成 24 年 11 月から GNSS を活用して測量業務の効率化を目指すスマート・ サーベイ・プロジェクト(以下「SSP」という。) を展開し、外部有識者を含む「測量業務の効率化 に関する検討委員会」において、「GNSS 測量に よる標高の測量マニュアル」及び「電子基準点の みを既知点とした基準点測量マニュアル」を策定 し、今年 4 月より本格運用を開始しています。 (3)高精度ジオイドの整備 SSP の一環として、GNSS 測量により得られた 楕円体高から 3 級水準測量に相当する標高を算出 するために必要な、高精度なジオイド・モデル を構築し、今年 4 月より「日本のジオイド 2011 Ver.1」として公表しています。 ◦ SSP の導入によって変わる基準点体系 (1)新たな標高体系 SSP の導入により、GNSS 測量による標高の測 量によって、容易に水準点を設置することが可能 となりました。この結果、今後の水準点網は、直 接水準測量による水準路線と、水準路線の無い地 域で GNSS 測量による標高の測量により設けた水 準点群とで構成されることになります。 (2)新たな水平体系 電子基準点の GNSS 対応の推進と SSP の導入、 セミ・ダイナミック補正の普及により、今後、公 共基準点は、利用者が必要な時に必要な場所に電 子基準点から直接設置し、利用する形態へと移行 します。これにより、今後の水平方向の基準点体 系は、点間距離に基づき階級により分類する従来 の体系から、距離によらず成果を算出した測量手 法を基に大きく 2 種類(GNSS 測量と TS 等によ る手法)に分類する体系に徐々に移行していくと 考えられます(図)。 また、三角点の測量成果へのニーズも、SSP の 普及に伴い減少することが予測され、三角点がこ れまでしてきた測量の既知点としての役割は次第 に終えるものと考えられます。 ◦ おわりに 基準点体系の将来の方向性について、基準点 体系分科会(Ⅴ)報告を取りまとめ、国土地理 院ホームページより公開していますので、詳細 については本報告書をご覧ください。 引き続き、スマートでコンパクトな基準点体 系への移行に向け、今年度中に工程表をまとめ、 具体的な施策について検討を進めて参ります。 (測地部) 図 測量手法による分類