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3) 課題 課題 1.1 基本課題 WaveGene で音響信号の測定に使用する様々な信号を発生してみよう また, ヘッドフォンをパソコンの出力端子につないで聴いてみよう ( ただし, 音量に注意! サウンドカードやヘッドフォンの効率は周波数によって異なる ある周波数では平気でも, 他の周波数では大

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Academic year: 2021

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(1)

パソコンをオーディオ用計測器にしよう!

(((( 情報科学演習課題情報科学演習課題情報科学演習課題情報科学演習課題 田村研究室田村田村田村研究室研究室研究室 )))) オーディオ用の信号発生器と周波数分析器(スペクトラム・アナライザ)は,従来はプロでなければ持っ ていないような,高級な計測器だった。それが,パソコンとソフトを使うことで,とても安く,性能も高い ものが使えるようになった。 演習では,パソコン上で動くフリーソフトとサウンドカードを使って,いろいろな信号を発生させ,その 周波数スペクトルを計算してみる。ついでに,信号処理でよく使う,専門用語についても覚えたい。また, 2年生の後期以降に学ぶ「線形システム入門」や「信号処理」,「画像処理」に出てくる“フーリエ変換”の 応用を身近に感じてもらうことも,この演習の目的だ。 細かい手順などは,資料に記載しないので,自分でいろいろ設定をいじったり,質問したりして,演習を 進めて欲しい。

1)WaveGene

WaveSpectra

WaveGene と WaveSpectra はオーディオ帯域で動作する信号発生と周波数分析のためのソフトだ。このソフ トはフリーソフトウェアとして無償で提供されている(http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/index.html)。また, 田村の担当講義の資料置き場(http://tamlab.web.fc2.com/)にも置いてある。

2)準備

演習の課題は,学術情報基盤センターの演習室の PCを用いて実施する。演習を始める前に,以下の作業を しておく。 ・ ・ ・ ・ ソフトウェアソフトウェアソフトウェア のソフトウェアののダウンロードのダウンロードダウンロード ダウンロード

WG150.ZIPとWS151.ZIP という2つの圧縮ファイルをダウンロードし,解凍して各自のUSBメモリや学術 情報基盤センターの学生用フォルダに格納しておく。 ・ ・ ・ ・ サウンドカードサウンドカードサウンドカード のサウンドカードののの 設定設定設定設定 コントロールパネル⊳ハードウェアとサウンド⊳オーディオデバイスの管理 “録音”タブでステレオミキサーを選択し,“プロパティ”を開いてデバイスを有効にする。 ・タスクバーの“音量(ミュート)”を選択し,ミュートを外す ・ 外部出力外部出力外部出力外部出力 をををを外外外外 すすすす リアパネルとフロントパネルのオーディオ出力端子(黄緑色のジャック)のプラグを抜いておく。これは, 発生させた信号による音の発生を防ぐためである。 ヘッドフォンで音を確認する場合は,ヘッドフォンのプラグをフロントパネルのジャックに接続する。た だし, 過大過大 な過大過大なな 音な音音音でで 耳でで耳耳耳をををを 傷傷 めないように傷傷めないようにめないようにめないように 音量音量音量 を音量を 調節をを調節調節 すること調節することすること 。すること。。 。 Fig.1 ステレオミキサーを有効にする Fig.2 ミュートを解除する

(2)

3)課題

課題 課題課題 課題1.11.11.11.1 基本課題基本課題 基本課題基本課題 WaveGene で音響信号の測定に使用する様々な信号を発生してみよう。また,ヘッドフォンをパソコンの出 力端子につないで聴いてみよう。(ただし,音量音量音量音量 ににに 注意に注意注意!注意!! ! サウンドカードやヘッドフォンの効率は周波数に よって異なる。ある周波数では平気でも,他の周波数では大きな音が耳に入ることがある。また,同じ基本 周波数でも三角波や方形波は大きなレベルになるので注意しなければならない。) [1] [1][1] [1] 正弦波正弦波正弦波 の正弦波ののの発生発生発生 発生 WaveGene を起動し,数100Hz の正弦波を発生する。(参考:ピアノの中音の“ラ”(A)は 440Hz) WaveSpectra を起動し“サウンドデバイスから入力/録音”のボタンを押して解析をスタートさせる。 周波数を変化させながら,WaveSpectra の画面に出力される周波数スペクトルを観測する。 (WaveSpectra の画面は ctrl+c により記録できる。) * **

* WaveSpecWaveSpecWaveSpecWaveSpec tratratratraのの設定のの設定設定設定

メニューの“設定”(右端のスパナのマーク)をクリックして設定用のダイアログボックスを開く。Spectrum タブをクリックして,周波数スペクトルの縦軸,横軸の設定を変えてみよう。何が変化するだろうか。また, 縦軸のdB とは何か,調べてみよう。 WaveSpectra で得られる周波数スペクトルは,サンプル毎にばらつく。統計的に安定な周波数スペクトル を求める場合は,“測定モード”を選び,スペクトルの平均値を求めると良い。 [2] [2][2] [2] 三角波三角波三角波 ,三角波,,,方形波方形波方形波の方形波ののの 発生発生発生発生 波形を正弦波から三角波および方形波に切り替え,周波数スペクトルを観測する。 [3] [3][3] [3] 正弦波正弦波正弦波 が正弦波ががが歪歪歪 んだ歪んだんだんだ場合場合場合場合 WaveGeneの出力振幅を増大する,あるいは録音レベルを上げるなどの方法により,WaveSpectraへの入力 を過大なものに変え,波形を飽和させる。このとき,周波数スペクトルにどのような変化が見られるか? 課題 課題課題 課題1.21.21.21.2 発展課題発展課題 発展課題発展課題 [1] [1][1] [1] 白色雑音白色雑音白色雑音の白色雑音のの 発生の発生発生発生とと 周波数特性とと周波数特性周波数特性周波数特性 ののの観察の観察観察観察 WaveGene から白色雑音または M 系列信号を発生させる。WaveSpectra で周波数スペクトルを観測する。20kHz 付近のスペクトルがどうなるのか観察し,その理由を考えてみる。 [2] [2][2] [2] 音楽音楽音楽 ソフト音楽ソフトソフト のソフトののの 再生再生再生再生

wave ファイル(拡張子は.wav)を用意し,WaveSpectraで再生する。周波数スペクトルを観測する。また, 他の圧縮形式のデータを wavファイルに変換したものを再生して得られる周波数スペクトルを観測し,違い について考察する。 [3] [3][3] [3] そのそのその 他その他他 他 CDからの再生データ,マイクロフォンからの入力など,いろいろやってみよう。 Fig.3 WaveGeneの操作パネル 16bit なので値の範囲は -32768~+32767 4 つの波形を同時に 発生可能 正弦波,三角波,白 色雑音などを選択 WAVE 形式のファイル にも出力できる ここに表示されるのは デジタル信号 サウンドカードから出 力されるのはアナログ 信号

(3)

Fig.4 WaveSpectraの表示画面 こ こ に 表 示 さ れ る の は 一 度アナログ信 号 に 変 換 さ れ た 信 号 を 再度 A/D 変 換した信号。 周波数スペクトル。 波形を正弦波信 号 に 分 解 し た と き,周波数毎にど れくらいのパワー を持つかグラフに したもの。 縦軸は,現在 dB でスケーリングして ある。リニアスケー ル に も 変 更 で き る。 横軸(周波数軸) は対数とリニアの スケールを切り替 え可能 クリックすると設定用 ウインドウが開く。 測定モードボタンを押す と,種々のパラメータの 読み取りや測定が可能 wav ファイルを開いて再 生できる

(4)

dB(デシベル)って何だ?

“デシベル”とか“ディービー”などと読む。音の強さ,信号のレベル(振幅),あるいは増幅回 路の倍率(利得)の単位として使われる。WaveSpectra の周波数スペクトル表示の縦軸のスケールに は,目盛が等間隔の“リニア”と,dBのどちらかが選べる。dBを選ぶと広い範囲の振幅の変化を観 察できる。例えば,sin 波の解析を行うとき,歪みや雑音のレベルは非常に小さくなるが,縦軸を dB スケールにすることで,容易に観測できる。

dB

(

(

(

(デシベル

デシベル

デシベル

デシベル )

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)

)

利得の場合, 増幅器の倍率 入力振幅 出力振幅 10 10 20log log 20 = , 振幅の場合,aを振幅値,arefを基準とする振幅値とするとき, ref 10 log 20 a a のようにして計算する。 もともとは,B(Bell,ベル)と呼ばれる単位が, ref 10 / log 2 a a で定義されていた(Bell は電話の発明者とし て有名なグラハム・ベル)。 2 ref 2 10 ref 10 log log 2 a a a a = となることからわかるように,「 パワーパワーパワー がパワーががが 一桁違一桁違一桁違 うと一桁違うとうとうと ,,1,,111Bのの 差のの差差差 になるになるになるになる」ような単位 であった。しかし,これでは,通常使用する場合に値が小さくなりすぎる(人間の体重をトンで表すようなも の)。そこで,1/10 Bである「dB」を単位として使うようになった。 dB 値と倍率のリニアスケール値の関係 dB dBdB dB値値値 値 振幅振幅振幅振幅 のののの 倍率倍率 倍率倍率 パワーパワーパワーパワー のののの倍率倍率倍率倍率 60dB 60dB60dB 60dB 1000100010001000倍倍倍倍 6 10 倍倍倍倍 40dB 40dB40dB 40dB 100100100100倍倍 倍倍 4 10 倍倍倍倍 20d 20d20d 20d BBBB 10101010倍 倍倍倍 100100100100倍倍倍倍 14dB 14dB14dB 14dB 5555倍倍 倍倍 25252525倍倍倍倍 12dB 12dB12dB 12dB 4444倍倍 倍倍 16161616倍倍倍倍 10dB 10dB10dB 10dB 3.163.163.163.16倍倍倍倍 1 0111000倍倍倍倍 6dB 6dB 6dB 6dB 2222倍倍 倍倍 4444倍倍倍倍 3dB 3dB 3dB 3dB 2倍倍 (倍倍((( 約約約約1.41.41.41.4倍倍倍倍 )) )) 2222倍倍倍倍 0dB 0dB 0dB 0dB 1111倍倍 倍倍 1111倍倍倍倍 -- -- 3dB3dB3dB3dB 1/ 2倍倍倍倍(((( 約約 0.7約約0.70.70.7 倍倍倍倍 )))) 0.50.50.50.5倍倍 倍倍 -- -- 6dB6dB6dB6dB 0.50.50.50.5倍 倍倍倍 0.250.250.250.25倍倍 倍倍 -- -- 10dB10dB10dB10dB 0.3160.3160.3160.316倍 倍倍倍 0.10.10.10.1倍倍倍倍 -- -- 12dB12dB 12dB12dB 0.250.250.250.25倍倍 (倍倍(( 1/4(1/41/41/4倍倍倍倍)))) 1/161/161/161/16倍倍 倍倍 -- -- 14dB14dB14dB14dB 0.20.20.20.2倍 倍倍倍 0.040.040.040.04倍倍 倍倍 -- -- 20dB20dB20dB20dB 1 10− 倍倍倍倍 2 10− 倍倍倍倍 -- -- 40dB40dB40dB40dB 2 10− 倍倍 倍倍 4 10− 倍倍倍倍 -- -- 60dB60dB60dB60dB 3 10− 倍倍倍倍 6 10− 倍倍倍倍 * * * * 網掛網掛網掛網掛 けしているけしているけしている 部分けしている部分部分部分 をを 暗記をを暗記暗記暗記 しておくとしておくとしておくとしておくと 便利便利便利便利 周波数 周波数周波数 周波数 のののの目盛目盛目盛目盛 対数スケールとリニア・スケールのどちらかを選択できる 対数 対数対数 対数 スケールスケールスケールスケール:一定の比率での周波数の変化が一定の間隔になるようにスケール(目盛)を付ける。例えば, 1Hzから10Hzまでの間隔と1KHzと10KHzまでの間隔が同じ幅になるように目盛が付けられる。広い範 囲の周波数に対する変化を表したいときに使われる。“0Hz”(直流)での値は表示できないことに注意。 リニア リニアリニア リニア ・・・・ スケールスケールスケールスケール:周波数の値に比例するような,通常の目盛付け。限定された周波数の範囲での変化を表 したいときに使う。 +1dB は 1.122 倍(12.2%増) +0.1dB は1.012倍(1.2%増) 振幅 1.4 倍(パワーは2 倍)は+3dB 振幅2 倍は+6dB 振幅 10 倍は+20dB くらいは覚えておこう

(5)

白色雑音による周波数特性の計測・・・楽してグラフにしよう!

アンプなどのシステムには周波数特性と呼ばれる特性がある。これは,正弦波を入力し,出力される正弦波 の振幅が何倍になり位相が何度ずれたかを,必要な周波数の範囲(周波数帯域)で正弦波の周波数を変えな がら測定したものである。オーディオ機器の場合は,人間人間人間人間 のののの 耳耳耳耳 ががが 位相が位相位相 の位相の 差のの差差差 にににに 対対 して対対してしてして 感感感感 じないじないじないことから,利得じない の特性,つまり何倍に増幅されるかだけを特性として使うことが多い。 周波数特性を,正弦波発生器の周波数を少しずつ変化させながら測定するのでは時間がかかりすぎる。そ こで,自動的に手軽な手法として,広い周波数帯域幅を持つ信号を入力し,出力信号のパワースペクトル密 度関数(周波数スペクトル)を求める方法が採用されている。 広い周波数帯域を持つ信号は,二つに大別できる。一つは,周波数が時間的に変化(スイープ)する正弦 波 信号 であ り, もう 一つは ,広 い周 波数 範囲 で一様 なパ ワー 分布 を持 つ“白 色雑 音” を使 う方 法であ る 。 WaveGeneは白色雑音として「白色雑音」と「M-系列」の2種類の雑音信号を用いている。 白色雑音とM-系列をWaveGeneの画面で観測すると,白色雑音は振幅振幅振幅振幅 ががががランダムランダム にランダムランダムににに変化変化変化変化 しているしているしている雑音信している雑音信雑音信雑音信 号 号 号 号であることがわかる。一方,M-系列は値は2種類しかない。つまり2222 値値 の値値のの 信号の信号信号である。実は,信号 M-系列は, 2 2 2 2 値値値値 でしかもでしかもでしかもでしかも 周期的周期的周期的 な周期的な 再現性なな再現性再現性再現性 のあるのあるのあるのある 信号信号信号なのである。それにもかかわらず,白色雑音と同じような周波数ス信号 ペクトルを持つ。このため,擬似雑音擬似雑音擬似雑音擬似雑音と呼ばれ,様々な応用がされている。

WaveSpectra による音楽データの再生・・・違いがわかるかな?

WaveSpectraはWindows標準の音声データファイル(拡張子が“.wav”)を再生し,その周波数スペクトル を表示することができる。 演習用作業フォルダの中に“TheSwanLake.wav”とあるwavファイルは,CDから直接作成したもので, 非圧縮と呼ばれ,データ圧縮の処理はしていない。一方,“TheSwanLakeMp3.wav”はこのファイルを別の ソフトウェアでMP3規格のファイル(拡張子が“.mp3”)に変換した後に wavファイルに再変換したもの である。MP3規格は,データ量を圧縮するため,16kHz以上の成分をカットしている。 この2つのファイルを再生して周波数スペクトルを観測することで,2つの記録方式の周波数特性の違い を確認してみよう。

(6)

用語解説

音響波 音響波 音響波 音響波 弾性体の一部に力を加えると変形する。変形し た部分は隣接する部分に力を及ぼすので,そこが また変形する。媒質中の変形(変位)と力(圧力) は,媒質の密度と弾性率で決まる一定の速度で伝 搬していく。このような現象が音響波である。 信号 信号 信号 信号 ⅰ)変動する物理量、 ⅱ)それを記号として表したデータ ⅲ)ⅰ)やⅱ)を数式で表したもの 周波数 周波数 周波数 周波数 スペクトルスペクトルスペクトルスペクトル 信号は,様々な周波数を持つ正弦波信号に分解 できる。逆に,正弦波を周波数毎に大きさ(振幅) と位相を指定して加えることで,任意の信号波形 を合成することができる。周波数毎の周波数成分 の大きさを表す関数は,周波数スペクトルと呼ば れ,信号や信号処理システムを扱う際に重要であ る。 フーリエ フーリエ フーリエ フーリエ変換変換変換変換 信号から,その周波数成分を求める数学的な操 作がフーリエ変換である。逆に,与えられた周波 数 成 分 か ら 信 号 を 求 め る 操 作 が フ ー リ エ 逆 変 換 である。周波数スペクトルは,信号のフーリエ変 換を計算することで求められる。 サウンドカード サウンドカード サウンドカード サウンドカード パーソナルコンピュータに音声・音楽などのオ ーディオ機能を拡張するためのモジュール。音源 用回路やA/D変換器・D/A変換器を搭載する。最 近では,これらの機能を1チップのLSI に集積化 し た サ ウ ン ド チ ッ プ を パ ソ コ ン の マ ザ ー ボ ー ド 上に搭載し,特にサウンドカードを持たないパソ コンが増えている。 アナログ アナログ アナログ アナログ信号信号信号 信号 時間に対して連続的に変動し,値も連続的に変 動する信号。 デジタル デジタル デジタル デジタル信号信号信号 信号 離 散 的 な 時 刻 の 数 値 の 系 列 と し て 与 え ら れ る 信号。コンピュータがソフトウェアとして処理で きるのはデジタル信号である。 A/D A/D A/D A/D変換変換 変換変換 アナログ信号をデジタル信号に変換すること。 時間的な離散化であるサンプリングと,値の離散 化である量子化を行う。 D/A D/A D/A D/A変換変換 変換変換 デジタル信号をアナログ信号に変換すること。 サンプリング サンプリング サンプリング サンプリング 周波数周波数周波数周波数 A/D 変換のためのサンプリングの時間間隔の逆 数。処理できるアナログ信号の上限周波数はサン プリング周波数の 1/2となる。 CD では 44.1kHz のサンプリング周波数が採用さ れている。 FFT FFT FFT FFT(((( 高速高速高速高速 フーリエフーリエ変換フーリエフーリエ変換変換変換 )))) フ ー リ エ 変 換 を デ ジ タ ル 演 算 に よ り 求 め る た めの高速計算アルゴリズム。通常,解析可能なデ ータのサンプル数は2の累乗となる。また,周波 数 分 析 の 周 波 数 の 上 限 は サ ン プ リ ン グ 周 波 数 の 1/2 である。 オーディオ オーディオ オーディオ オーディオ 信号信号信号信号 人間が聴くことを目的とした音響信号。人間の 可聴音の周波数帯域は,16Hz~20KHzとされてい る(個人差はある)ので,オーディオ信号の周波 数 帯 域 は , こ の 範 囲 に 一 致 し て い る と 考 え て よ い。

(7)

パソコンをオーディオ用計測器にしよう!

(((( 情報科学演習課題情報科学演習課題情報科学演習課題情報科学演習課題 田村研究室田村田村田村研究室研究室研究室 )))) オーディオ用の信号発生器と周波数分析器(スペクトラム・アナライザ)は,従来はプロでなければ持っ ていないような,高級な計測器だった。それが,パソコンとソフトを使うことで,とても安く,性能も高い ものが使えるようになった。 演習では,パソコン上で動くフリーソフトとサウンドカードを使って,いろいろな信号を発生させ,その 周波数スペクトルを計算してみる。ついでに,信号処理でよく使う,専門用語についても覚えたい。また, 2年生の後期以降に学ぶ「線形システム入門」や「信号処理」,「画像処理」に出てくる“フーリエ変換”の 応用を身近に感じてもらうことも,この演習の目的だ。 細かい手順などは,資料に記載しないので,自分でいろいろ設定をいじったり,質問したりして,演習を 進めて欲しい。

1)WaveGene

WaveSpectra

WaveGene と WaveSpectra はオーディオ帯域で動作する信号発生と周波数分析のためのソフトだ。このソフ トはフリーソフトウェアとして無償で提供されている(http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/index.html)。また, 田村の担当講義の資料置き場(http://tamlab.web.fc2.com/)にも置いてある。

2)準備

演習の課題は,学術情報基盤センターの演習室の PCを用いて実施する。演習を始める前に,以下の作業を しておく。 ・ ・ ・ ・ ソフトウェアソフトウェアソフトウェア のソフトウェアののダウンロードのダウンロードダウンロード ダウンロード

WG150.ZIPとWS151.ZIP という2つの圧縮ファイルをダウンロードし,解凍して各自のUSBメモリや学術 情報基盤センターの学生用フォルダに格納しておく。 ・ ・ ・ ・ サウンドカードサウンドカードサウンドカード のサウンドカードののの 設定設定設定設定 コントロールパネル⊳ハードウェアとサウンド⊳オーディオデバイスの管理 “録音”タブでステレオミキサーを選択し,“プロパティ”を開いてデバイスを有効にする。 ・タスクバーの“音量(ミュート)”を選択し,ミュートを外す ・ 外部出力外部出力外部出力外部出力 をををを外外外外 すすすす リアパネルとフロントパネルのオーディオ出力端子(黄緑色のジャック)のプラグを抜いておく。これは, 発生させた信号による音の発生を防ぐためである。 ヘッドフォンで音を確認する場合は,ヘッドフォンのプラグをフロントパネルのジャックに接続する。た だし, 過大過大 な過大過大なな 音な音音音でで 耳でで耳耳耳をををを 傷傷 めないように傷傷めないようにめないようにめないように 音量音量音量 を音量を 調節をを調節調節 すること調節することすること 。すること。。 。 Fig.1 ステレオミキサーを有効にする Fig.2 ミュートを解除する

(8)

3)課題

課題 課題課題 課題1.11.11.11.1 基本課題基本課題 基本課題基本課題 WaveGene で音響信号の測定に使用する様々な信号を発生してみよう。また,ヘッドフォンをパソコンの出 力端子につないで聴いてみよう。(ただし,音量音量音量音量 ににに 注意に注意注意!注意!! ! サウンドカードやヘッドフォンの効率は周波数に よって異なる。ある周波数では平気でも,他の周波数では大きな音が耳に入ることがある。また,同じ基本 周波数でも三角波や方形波は大きなレベルになるので注意しなければならない。) [1] [1][1] [1] 正弦波正弦波正弦波 の正弦波ののの発生発生発生 発生 WaveGene を起動し,数100Hz の正弦波を発生する。(参考:ピアノの中音の“ラ”(A)は 440Hz) WaveSpectra を起動し“サウンドデバイスから入力/録音”のボタンを押して解析をスタートさせる。 周波数を変化させながら,WaveSpectra の画面に出力される周波数スペクトルを観測する。 (WaveSpectra の画面は ctrl+c により記録できる。) * **

* WaveSpecWaveSpecWaveSpecWaveSpec tratratratraのの設定のの設定設定設定

メニューの“設定”(右端のスパナのマーク)をクリックして設定用のダイアログボックスを開く。Spectrum タブをクリックして,周波数スペクトルの縦軸,横軸の設定を変えてみよう。何が変化するだろうか。また, 縦軸のdB とは何か,調べてみよう。 WaveSpectra で得られる周波数スペクトルは,サンプル毎にばらつく。統計的に安定な周波数スペクトル を求める場合は,“測定モード”を選び,スペクトルの平均値を求めると良い。 [2] [2][2] [2] 三角波三角波三角波 ,三角波,,,方形波方形波方形波の方形波ののの 発生発生発生発生 波形を正弦波から三角波および方形波に切り替え,周波数スペクトルを観測する。 [3] [3][3] [3] 正弦波正弦波正弦波 が正弦波ががが歪歪歪 んだ歪んだんだんだ場合場合場合場合 WaveGeneの出力振幅を増大する,あるいは録音レベルを上げるなどの方法により,WaveSpectraへの入力 を過大なものに変え,波形を飽和させる。このとき,周波数スペクトルにどのような変化が見られるか? 課題 課題課題 課題1.21.21.21.2 発展課題発展課題 発展課題発展課題 [1] [1][1] [1] 白色雑音白色雑音白色雑音の白色雑音のの 発生の発生発生発生とと 周波数特性とと周波数特性周波数特性周波数特性 ののの観察の観察観察観察 WaveGene から白色雑音または M 系列信号を発生させる。WaveSpectra で周波数スペクトルを観測する。20kHz 付近のスペクトルがどうなるのか観察し,その理由を考えてみる。 [2] [2][2] [2] 音楽音楽音楽 ソフト音楽ソフトソフト のソフトののの 再生再生再生再生

wave ファイル(拡張子は.wav)を用意し,WaveSpectraで再生する。周波数スペクトルを観測する。また, 他の圧縮形式のデータを wavファイルに変換したものを再生して得られる周波数スペクトルを観測し,違い について考察する。 [3] [3][3] [3] そのそのその 他その他他 他 CDからの再生データ,マイクロフォンからの入力など,いろいろやってみよう。 Fig.3 WaveGeneの操作パネル 16bit なので値の範囲は -32768~+32767 4 つの波形を同時に 発生可能 正弦波,三角波,白 色雑音などを選択 WAVE 形式のファイル にも出力できる ここに表示されるのは デジタル信号 サウンドカードから出 力されるのはアナログ 信号

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Fig.4 WaveSpectraの表示画面 こ こ に 表 示 さ れ る の は 一 度アナログ信 号 に 変 換 さ れ た 信 号 を 再度 A/D 変 換した信号。 周波数スペクトル。 波形を正弦波信 号 に 分 解 し た と き,周波数毎にど れくらいのパワー を持つかグラフに したもの。 縦軸は,現在 dB でスケーリングして ある。リニアスケー ル に も 変 更 で き る。 横軸(周波数軸) は対数とリニアの スケールを切り替 え可能 クリックすると設定用 ウインドウが開く。 測定モードボタンを押す と,種々のパラメータの 読み取りや測定が可能 wav ファイルを開いて再 生できる

(10)

dB(デシベル)って何だ?

“デシベル”とか“ディービー”などと読む。音の強さ,信号のレベル(振幅),あるいは増幅回 路の倍率(利得)の単位として使われる。WaveSpectra の周波数スペクトル表示の縦軸のスケールに は,目盛が等間隔の“リニア”と,dBのどちらかが選べる。dBを選ぶと広い範囲の振幅の変化を観 察できる。例えば,sin 波の解析を行うとき,歪みや雑音のレベルは非常に小さくなるが,縦軸を dB スケールにすることで,容易に観測できる。

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利得の場合, 増幅器の倍率 入力振幅 出力振幅 10 10 20log log 20 = , 振幅の場合,aを振幅値,arefを基準とする振幅値とするとき, ref 10 log 20 a a のようにして計算する。 もともとは,B(Bell,ベル)と呼ばれる単位が, ref 10 / log 2 a a で定義されていた(Bell は電話の発明者とし て有名なグラハム・ベル)。 2 ref 2 10 ref 10 log log 2 a a a a = となることからわかるように,「 パワーパワーパワー がパワーががが 一桁違一桁違一桁違 うと一桁違うとうとうと ,,1,,111Bのの 差のの差差差 になるになるになるになる」ような単位 であった。しかし,これでは,通常使用する場合に値が小さくなりすぎる(人間の体重をトンで表すようなも の)。そこで,1/10 Bである「dB」を単位として使うようになった。 dB 値と倍率のリニアスケール値の関係 dB dBdB dB値値値 値 振幅振幅振幅振幅 のののの 倍率倍率 倍率倍率 パワーパワーパワーパワー のののの倍率倍率倍率倍率 60dB 60dB60dB 60dB 1000100010001000倍倍倍倍 6 10 倍倍倍倍 40dB 40dB40dB 40dB 100100100100倍倍 倍倍 4 10 倍倍倍倍 20d 20d20d 20d BBBB 10101010倍 倍倍倍 100100100100倍倍倍倍 14dB 14dB14dB 14dB 5555倍倍 倍倍 25252525倍倍倍倍 12dB 12dB12dB 12dB 4444倍倍 倍倍 16161616倍倍倍倍 10dB 10dB10dB 10dB 3.163.163.163.16倍倍倍倍 1 0111000倍倍倍倍 6dB 6dB 6dB 6dB 2222倍倍 倍倍 4444倍倍倍倍 3dB 3dB 3dB 3dB 2倍倍 (倍倍((( 約約約約1.41.41.41.4倍倍倍倍 )) )) 2222倍倍倍倍 0dB 0dB 0dB 0dB 1111倍倍 倍倍 1111倍倍倍倍 -- -- 3dB3dB3dB3dB 1/ 2倍倍倍倍(((( 約約 0.7約約0.70.70.7 倍倍倍倍 )))) 0.50.50.50.5倍倍 倍倍 -- -- 6dB6dB6dB6dB 0.50.50.50.5倍 倍倍倍 0.250.250.250.25倍倍 倍倍 -- -- 10dB10dB10dB10dB 0.3160.3160.3160.316倍 倍倍倍 0.10.10.10.1倍倍倍倍 -- -- 12dB12dB 12dB12dB 0.250.250.250.25倍倍 (倍倍(( 1/4(1/41/41/4倍倍倍倍)))) 1/161/161/161/16倍倍 倍倍 -- -- 14dB14dB14dB14dB 0.20.20.20.2倍 倍倍倍 0.040.040.040.04倍倍 倍倍 -- -- 20dB20dB20dB20dB 1 10− 倍倍倍倍 2 10− 倍倍倍倍 -- -- 40dB40dB40dB40dB 2 10− 倍倍 倍倍 4 10− 倍倍倍倍 -- -- 60dB60dB60dB60dB 3 10− 倍倍倍倍 6 10− 倍倍倍倍 * * * * 網掛網掛網掛網掛 けしているけしているけしている 部分けしている部分部分部分 をを 暗記をを暗記暗記暗記 しておくとしておくとしておくとしておくと 便利便利便利便利 周波数 周波数周波数 周波数 のののの目盛目盛目盛目盛 対数スケールとリニア・スケールのどちらかを選択できる 対数 対数対数 対数 スケールスケールスケールスケール:一定の比率での周波数の変化が一定の間隔になるようにスケール(目盛)を付ける。例えば, 1Hzから10Hzまでの間隔と1KHzと10KHzまでの間隔が同じ幅になるように目盛が付けられる。広い範 囲の周波数に対する変化を表したいときに使われる。“0Hz”(直流)での値は表示できないことに注意。 リニア リニアリニア リニア ・・・・ スケールスケールスケールスケール:周波数の値に比例するような,通常の目盛付け。限定された周波数の範囲での変化を表 したいときに使う。 +1dB は 1.122 倍(12.2%増) +0.1dB は1.012倍(1.2%増) 振幅 1.4 倍(パワーは2 倍)は+3dB 振幅2 倍は+6dB 振幅 10 倍は+20dB くらいは覚えておこう

(11)

白色雑音による周波数特性の計測・・・楽してグラフにしよう!

アンプなどのシステムには周波数特性と呼ばれる特性がある。これは,正弦波を入力し,出力される正弦波 の振幅が何倍になり位相が何度ずれたかを,必要な周波数の範囲(周波数帯域)で正弦波の周波数を変えな がら測定したものである。オーディオ機器の場合は,人間人間人間人間 のののの 耳耳耳耳 ががが 位相が位相位相 の位相の 差のの差差差 にににに 対対 して対対してしてして 感感感感 じないじないじないことから,利得じない の特性,つまり何倍に増幅されるかだけを特性として使うことが多い。 周波数特性を,正弦波発生器の周波数を少しずつ変化させながら測定するのでは時間がかかりすぎる。そ こで,自動的に手軽な手法として,広い周波数帯域幅を持つ信号を入力し,出力信号のパワースペクトル密 度関数(周波数スペクトル)を求める方法が採用されている。 広い周波数帯域を持つ信号は,二つに大別できる。一つは,周波数が時間的に変化(スイープ)する正弦 波 信号 であ り, もう 一つは ,広 い周 波数 範囲 で一様 なパ ワー 分布 を持 つ“白 色雑 音” を使 う方 法であ る 。 WaveGeneは白色雑音として「白色雑音」と「M-系列」の2種類の雑音信号を用いている。 白色雑音とM-系列をWaveGeneの画面で観測すると,白色雑音は振幅振幅振幅振幅 ががががランダムランダム にランダムランダムににに変化変化変化変化 しているしているしている雑音信している雑音信雑音信雑音信 号 号 号 号であることがわかる。一方,M-系列は値は2種類しかない。つまり2222 値値 の値値のの 信号の信号信号である。実は,信号 M-系列は, 2 2 2 2 値値値値 でしかもでしかもでしかもでしかも 周期的周期的周期的 な周期的な 再現性なな再現性再現性再現性 のあるのあるのあるのある 信号信号信号なのである。それにもかかわらず,白色雑音と同じような周波数ス信号 ペクトルを持つ。このため,擬似雑音擬似雑音擬似雑音擬似雑音と呼ばれ,様々な応用がされている。

WaveSpectra による音楽データの再生・・・違いがわかるかな?

WaveSpectraはWindows標準の音声データファイル(拡張子が“.wav”)を再生し,その周波数スペクトル を表示することができる。 演習用作業フォルダの中に“TheSwanLake.wav”とあるwavファイルは,CDから直接作成したもので, 非圧縮と呼ばれ,データ圧縮の処理はしていない。一方,“TheSwanLakeMp3.wav”はこのファイルを別の ソフトウェアでMP3規格のファイル(拡張子が“.mp3”)に変換した後に wavファイルに再変換したもの である。MP3規格は,データ量を圧縮するため,16kHz以上の成分をカットしている。 この2つのファイルを再生して周波数スペクトルを観測することで,2つの記録方式の周波数特性の違い を確認してみよう。

(12)

用語解説

音響波 音響波 音響波 音響波 弾性体の一部に力を加えると変形する。変形し た部分は隣接する部分に力を及ぼすので,そこが また変形する。媒質中の変形(変位)と力(圧力) は,媒質の密度と弾性率で決まる一定の速度で伝 搬していく。このような現象が音響波である。 信号 信号 信号 信号 ⅰ)変動する物理量、 ⅱ)それを記号として表したデータ ⅲ)ⅰ)やⅱ)を数式で表したもの 周波数 周波数 周波数 周波数 スペクトルスペクトルスペクトルスペクトル 信号は,様々な周波数を持つ正弦波信号に分解 できる。逆に,正弦波を周波数毎に大きさ(振幅) と位相を指定して加えることで,任意の信号波形 を合成することができる。周波数毎の周波数成分 の大きさを表す関数は,周波数スペクトルと呼ば れ,信号や信号処理システムを扱う際に重要であ る。 フーリエ フーリエ フーリエ フーリエ変換変換変換変換 信号から,その周波数成分を求める数学的な操 作がフーリエ変換である。逆に,与えられた周波 数 成 分 か ら 信 号 を 求 め る 操 作 が フ ー リ エ 逆 変 換 である。周波数スペクトルは,信号のフーリエ変 換を計算することで求められる。 サウンドカード サウンドカード サウンドカード サウンドカード パーソナルコンピュータに音声・音楽などのオ ーディオ機能を拡張するためのモジュール。音源 用回路やA/D変換器・D/A変換器を搭載する。最 近では,これらの機能を1チップのLSI に集積化 し た サ ウ ン ド チ ッ プ を パ ソ コ ン の マ ザ ー ボ ー ド 上に搭載し,特にサウンドカードを持たないパソ コンが増えている。 アナログ アナログ アナログ アナログ信号信号信号 信号 時間に対して連続的に変動し,値も連続的に変 動する信号。 デジタル デジタル デジタル デジタル信号信号信号 信号 離 散 的 な 時 刻 の 数 値 の 系 列 と し て 与 え ら れ る 信号。コンピュータがソフトウェアとして処理で きるのはデジタル信号である。 A/D A/D A/D A/D変換変換 変換変換 アナログ信号をデジタル信号に変換すること。 時間的な離散化であるサンプリングと,値の離散 化である量子化を行う。 D/A D/A D/A D/A変換変換 変換変換 デジタル信号をアナログ信号に変換すること。 サンプリング サンプリング サンプリング サンプリング 周波数周波数周波数周波数 A/D 変換のためのサンプリングの時間間隔の逆 数。処理できるアナログ信号の上限周波数はサン プリング周波数の 1/2となる。 CD では 44.1kHz のサンプリング周波数が採用さ れている。 FFT FFT FFT FFT(((( 高速高速高速高速 フーリエフーリエ変換フーリエフーリエ変換変換変換 )))) フ ー リ エ 変 換 を デ ジ タ ル 演 算 に よ り 求 め る た めの高速計算アルゴリズム。通常,解析可能なデ ータのサンプル数は2の累乗となる。また,周波 数 分 析 の 周 波 数 の 上 限 は サ ン プ リ ン グ 周 波 数 の 1/2 である。 オーディオ オーディオ オーディオ オーディオ 信号信号信号信号 人間が聴くことを目的とした音響信号。人間の 可聴音の周波数帯域は,16Hz~20KHzとされてい る(個人差はある)ので,オーディオ信号の周波 数 帯 域 は , こ の 範 囲 に 一 致 し て い る と 考 え て よ い。

(13)

パソコンをオーディオ用計測器にしよう!

(((( 情報科学演習課題情報科学演習課題情報科学演習課題情報科学演習課題 田村研究室田村田村田村研究室研究室研究室 )))) オーディオ用の信号発生器と周波数分析器(スペクトラム・アナライザ)は,従来はプロでなければ持っ ていないような,高級な計測器だった。それが,パソコンとソフトを使うことで,とても安く,性能も高い ものが使えるようになった。 演習では,パソコン上で動くフリーソフトとサウンドカードを使って,いろいろな信号を発生させ,その 周波数スペクトルを計算してみる。ついでに,信号処理でよく使う,専門用語についても覚えたい。また, 2年生の後期以降に学ぶ「線形システム入門」や「信号処理」,「画像処理」に出てくる“フーリエ変換”の 応用を身近に感じてもらうことも,この演習の目的だ。 細かい手順などは,資料に記載しないので,自分でいろいろ設定をいじったり,質問したりして,演習を 進めて欲しい。

1)WaveGene

WaveSpectra

WaveGene と WaveSpectra はオーディオ帯域で動作する信号発生と周波数分析のためのソフトだ。このソフ トはフリーソフトウェアとして無償で提供されている(http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/index.html)。また, 田村の担当講義の資料置き場(http://tamlab.web.fc2.com/)にも置いてある。

2)準備

演習の課題は,学術情報基盤センターの演習室の PCを用いて実施する。演習を始める前に,以下の作業を しておく。 ・ ・ ・ ・ ソフトウェアソフトウェアソフトウェア のソフトウェアののダウンロードのダウンロードダウンロード ダウンロード

WG150.ZIPとWS151.ZIP という2つの圧縮ファイルをダウンロードし,解凍して各自のUSBメモリや学術 情報基盤センターの学生用フォルダに格納しておく。 ・ ・ ・ ・ サウンドカードサウンドカードサウンドカード のサウンドカードののの 設定設定設定設定 コントロールパネル⊳ハードウェアとサウンド⊳オーディオデバイスの管理 “録音”タブでステレオミキサーを選択し,“プロパティ”を開いてデバイスを有効にする。 ・タスクバーの“音量(ミュート)”を選択し,ミュートを外す ・ 外部出力外部出力外部出力外部出力 をををを外外外外 すすすす リアパネルとフロントパネルのオーディオ出力端子(黄緑色のジャック)のプラグを抜いておく。これは, 発生させた信号による音の発生を防ぐためである。 ヘッドフォンで音を確認する場合は,ヘッドフォンのプラグをフロントパネルのジャックに接続する。た だし, 過大過大 な過大過大なな 音な音音音でで 耳でで耳耳耳をををを 傷傷 めないように傷傷めないようにめないようにめないように 音量音量音量 を音量を 調節をを調節調節 すること調節することすること 。すること。。 。 Fig.1 ステレオミキサーを有効にする Fig.2 ミュートを解除する

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3)課題

課題 課題課題 課題1.11.11.11.1 基本課題基本課題 基本課題基本課題 WaveGene で音響信号の測定に使用する様々な信号を発生してみよう。また,ヘッドフォンをパソコンの出 力端子につないで聴いてみよう。(ただし,音量音量音量音量 ににに 注意に注意注意!注意!! ! サウンドカードやヘッドフォンの効率は周波数に よって異なる。ある周波数では平気でも,他の周波数では大きな音が耳に入ることがある。また,同じ基本 周波数でも三角波や方形波は大きなレベルになるので注意しなければならない。) [1] [1][1] [1] 正弦波正弦波正弦波 の正弦波ののの発生発生発生 発生 WaveGene を起動し,数100Hz の正弦波を発生する。(参考:ピアノの中音の“ラ”(A)は 440Hz) WaveSpectra を起動し“サウンドデバイスから入力/録音”のボタンを押して解析をスタートさせる。 周波数を変化させながら,WaveSpectra の画面に出力される周波数スペクトルを観測する。 (WaveSpectra の画面は ctrl+c により記録できる。) * **

* WaveSpecWaveSpecWaveSpecWaveSpec tratratratraのの設定のの設定設定設定

メニューの“設定”(右端のスパナのマーク)をクリックして設定用のダイアログボックスを開く。Spectrum タブをクリックして,周波数スペクトルの縦軸,横軸の設定を変えてみよう。何が変化するだろうか。また, 縦軸のdB とは何か,調べてみよう。 WaveSpectra で得られる周波数スペクトルは,サンプル毎にばらつく。統計的に安定な周波数スペクトル を求める場合は,“測定モード”を選び,スペクトルの平均値を求めると良い。 [2] [2][2] [2] 三角波三角波三角波 ,三角波,,,方形波方形波方形波の方形波ののの 発生発生発生発生 波形を正弦波から三角波および方形波に切り替え,周波数スペクトルを観測する。 [3] [3][3] [3] 正弦波正弦波正弦波 が正弦波ががが歪歪歪 んだ歪んだんだんだ場合場合場合場合 WaveGeneの出力振幅を増大する,あるいは録音レベルを上げるなどの方法により,WaveSpectraへの入力 を過大なものに変え,波形を飽和させる。このとき,周波数スペクトルにどのような変化が見られるか? 課題 課題課題 課題1.21.21.21.2 発展課題発展課題 発展課題発展課題 [1] [1][1] [1] 白色雑音白色雑音白色雑音の白色雑音のの 発生の発生発生発生とと 周波数特性とと周波数特性周波数特性周波数特性 ののの観察の観察観察観察 WaveGene から白色雑音または M 系列信号を発生させる。WaveSpectra で周波数スペクトルを観測する。20kHz 付近のスペクトルがどうなるのか観察し,その理由を考えてみる。 [2] [2][2] [2] 音楽音楽音楽 ソフト音楽ソフトソフト のソフトののの 再生再生再生再生

wave ファイル(拡張子は.wav)を用意し,WaveSpectraで再生する。周波数スペクトルを観測する。また, 他の圧縮形式のデータを wavファイルに変換したものを再生して得られる周波数スペクトルを観測し,違い について考察する。 [3] [3][3] [3] そのそのその 他その他他 他 CDからの再生データ,マイクロフォンからの入力など,いろいろやってみよう。 Fig.3 WaveGeneの操作パネル 16bit なので値の範囲は -32768~+32767 4 つの波形を同時に 発生可能 正弦波,三角波,白 色雑音などを選択 WAVE 形式のファイル にも出力できる ここに表示されるのは デジタル信号 サウンドカードから出 力されるのはアナログ 信号

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Fig.4 WaveSpectraの表示画面 こ こ に 表 示 さ れ る の は 一 度アナログ信 号 に 変 換 さ れ た 信 号 を 再度 A/D 変 換した信号。 周波数スペクトル。 波形を正弦波信 号 に 分 解 し た と き,周波数毎にど れくらいのパワー を持つかグラフに したもの。 縦軸は,現在 dB でスケーリングして ある。リニアスケー ル に も 変 更 で き る。 横軸(周波数軸) は対数とリニアの スケールを切り替 え可能 クリックすると設定用 ウインドウが開く。 測定モードボタンを押す と,種々のパラメータの 読み取りや測定が可能 wav ファイルを開いて再 生できる

(16)

dB(デシベル)って何だ?

“デシベル”とか“ディービー”などと読む。音の強さ,信号のレベル(振幅),あるいは増幅回 路の倍率(利得)の単位として使われる。WaveSpectra の周波数スペクトル表示の縦軸のスケールに は,目盛が等間隔の“リニア”と,dBのどちらかが選べる。dBを選ぶと広い範囲の振幅の変化を観 察できる。例えば,sin 波の解析を行うとき,歪みや雑音のレベルは非常に小さくなるが,縦軸を dB スケールにすることで,容易に観測できる。

dB

(

(

(

(デシベル

デシベル

デシベル

デシベル )

)

)

)

利得の場合, 増幅器の倍率 入力振幅 出力振幅 10 10 20log log 20 = , 振幅の場合,aを振幅値,arefを基準とする振幅値とするとき, ref 10 log 20 a a のようにして計算する。 もともとは,B(Bell,ベル)と呼ばれる単位が, ref 10 / log 2 a a で定義されていた(Bell は電話の発明者とし て有名なグラハム・ベル)。 2 ref 2 10 ref 10 log log 2 a a a a = となることからわかるように,「 パワーパワーパワー がパワーががが 一桁違一桁違一桁違 うと一桁違うとうとうと ,,1,,111Bのの 差のの差差差 になるになるになるになる」ような単位 であった。しかし,これでは,通常使用する場合に値が小さくなりすぎる(人間の体重をトンで表すようなも の)。そこで,1/10 Bである「dB」を単位として使うようになった。 dB 値と倍率のリニアスケール値の関係 dB dBdB dB値値値 値 振幅振幅振幅振幅 のののの 倍率倍率 倍率倍率 パワーパワーパワーパワー のののの倍率倍率倍率倍率 60dB 60dB60dB 60dB 1000100010001000倍倍倍倍 6 10 倍倍倍倍 40dB 40dB40dB 40dB 100100100100倍倍 倍倍 4 10 倍倍倍倍 20d 20d20d 20d BBBB 10101010倍 倍倍倍 100100100100倍倍倍倍 14dB 14dB14dB 14dB 5555倍倍 倍倍 25252525倍倍倍倍 12dB 12dB12dB 12dB 4444倍倍 倍倍 16161616倍倍倍倍 10dB 10dB10dB 10dB 3.163.163.163.16倍倍倍倍 1 0111000倍倍倍倍 6dB 6dB 6dB 6dB 2222倍倍 倍倍 4444倍倍倍倍 3dB 3dB 3dB 3dB 2倍倍 (倍倍((( 約約約約1.41.41.41.4倍倍倍倍 )) )) 2222倍倍倍倍 0dB 0dB 0dB 0dB 1111倍倍 倍倍 1111倍倍倍倍 -- -- 3dB3dB3dB3dB 1/ 2倍倍倍倍(((( 約約 0.7約約0.70.70.7 倍倍倍倍 )))) 0.50.50.50.5倍倍 倍倍 -- -- 6dB6dB6dB6dB 0.50.50.50.5倍 倍倍倍 0.250.250.250.25倍倍 倍倍 -- -- 10dB10dB10dB10dB 0.3160.3160.3160.316倍 倍倍倍 0.10.10.10.1倍倍倍倍 -- -- 12dB12dB 12dB12dB 0.250.250.250.25倍倍 (倍倍(( 1/4(1/41/41/4倍倍倍倍)))) 1/161/161/161/16倍倍 倍倍 -- -- 14dB14dB14dB14dB 0.20.20.20.2倍 倍倍倍 0.040.040.040.04倍倍 倍倍 -- -- 20dB20dB20dB20dB 1 10− 倍倍倍倍 2 10− 倍倍倍倍 -- -- 40dB40dB40dB40dB 2 10− 倍倍 倍倍 4 10− 倍倍倍倍 -- -- 60dB60dB60dB60dB 3 10− 倍倍倍倍 6 10− 倍倍倍倍 * * * * 網掛網掛網掛網掛 けしているけしているけしている 部分けしている部分部分部分 をを 暗記をを暗記暗記暗記 しておくとしておくとしておくとしておくと 便利便利便利便利 周波数 周波数周波数 周波数 のののの目盛目盛目盛目盛 対数スケールとリニア・スケールのどちらかを選択できる 対数 対数対数 対数 スケールスケールスケールスケール:一定の比率での周波数の変化が一定の間隔になるようにスケール(目盛)を付ける。例えば, 1Hzから10Hzまでの間隔と1KHzと10KHzまでの間隔が同じ幅になるように目盛が付けられる。広い範 囲の周波数に対する変化を表したいときに使われる。“0Hz”(直流)での値は表示できないことに注意。 リニア リニアリニア リニア ・・・・ スケールスケールスケールスケール:周波数の値に比例するような,通常の目盛付け。限定された周波数の範囲での変化を表 したいときに使う。 +1dB は 1.122 倍(12.2%増) +0.1dB は1.012倍(1.2%増) 振幅 1.4 倍(パワーは2 倍)は+3dB 振幅2 倍は+6dB 振幅 10 倍は+20dB くらいは覚えておこう

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白色雑音による周波数特性の計測・・・楽してグラフにしよう!

アンプなどのシステムには周波数特性と呼ばれる特性がある。これは,正弦波を入力し,出力される正弦波 の振幅が何倍になり位相が何度ずれたかを,必要な周波数の範囲(周波数帯域)で正弦波の周波数を変えな がら測定したものである。オーディオ機器の場合は,人間人間人間人間 のののの 耳耳耳耳 ががが 位相が位相位相 の位相の 差のの差差差 にににに 対対 して対対してしてして 感感感感 じないじないじないことから,利得じない の特性,つまり何倍に増幅されるかだけを特性として使うことが多い。 周波数特性を,正弦波発生器の周波数を少しずつ変化させながら測定するのでは時間がかかりすぎる。そ こで,自動的に手軽な手法として,広い周波数帯域幅を持つ信号を入力し,出力信号のパワースペクトル密 度関数(周波数スペクトル)を求める方法が採用されている。 広い周波数帯域を持つ信号は,二つに大別できる。一つは,周波数が時間的に変化(スイープ)する正弦 波 信号 であ り, もう 一つは ,広 い周 波数 範囲 で一様 なパ ワー 分布 を持 つ“白 色雑 音” を使 う方 法であ る 。 WaveGeneは白色雑音として「白色雑音」と「M-系列」の2種類の雑音信号を用いている。 白色雑音とM-系列をWaveGeneの画面で観測すると,白色雑音は振幅振幅振幅振幅 ががががランダムランダム にランダムランダムににに変化変化変化変化 しているしているしている雑音信している雑音信雑音信雑音信 号 号 号 号であることがわかる。一方,M-系列は値は2種類しかない。つまり2222 値値 の値値のの 信号の信号信号である。実は,信号 M-系列は, 2 2 2 2 値値値値 でしかもでしかもでしかもでしかも 周期的周期的周期的 な周期的な 再現性なな再現性再現性再現性 のあるのあるのあるのある 信号信号信号なのである。それにもかかわらず,白色雑音と同じような周波数ス信号 ペクトルを持つ。このため,擬似雑音擬似雑音擬似雑音擬似雑音と呼ばれ,様々な応用がされている。

WaveSpectra による音楽データの再生・・・違いがわかるかな?

WaveSpectraはWindows標準の音声データファイル(拡張子が“.wav”)を再生し,その周波数スペクトル を表示することができる。 演習用作業フォルダの中に“TheSwanLake.wav”とあるwavファイルは,CDから直接作成したもので, 非圧縮と呼ばれ,データ圧縮の処理はしていない。一方,“TheSwanLakeMp3.wav”はこのファイルを別の ソフトウェアでMP3規格のファイル(拡張子が“.mp3”)に変換した後に wavファイルに再変換したもの である。MP3規格は,データ量を圧縮するため,16kHz以上の成分をカットしている。 この2つのファイルを再生して周波数スペクトルを観測することで,2つの記録方式の周波数特性の違い を確認してみよう。

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用語解説

音響波 音響波 音響波 音響波 弾性体の一部に力を加えると変形する。変形し た部分は隣接する部分に力を及ぼすので,そこが また変形する。媒質中の変形(変位)と力(圧力) は,媒質の密度と弾性率で決まる一定の速度で伝 搬していく。このような現象が音響波である。 信号 信号 信号 信号 ⅰ)変動する物理量、 ⅱ)それを記号として表したデータ ⅲ)ⅰ)やⅱ)を数式で表したもの 周波数 周波数 周波数 周波数 スペクトルスペクトルスペクトルスペクトル 信号は,様々な周波数を持つ正弦波信号に分解 できる。逆に,正弦波を周波数毎に大きさ(振幅) と位相を指定して加えることで,任意の信号波形 を合成することができる。周波数毎の周波数成分 の大きさを表す関数は,周波数スペクトルと呼ば れ,信号や信号処理システムを扱う際に重要であ る。 フーリエ フーリエ フーリエ フーリエ変換変換変換変換 信号から,その周波数成分を求める数学的な操 作がフーリエ変換である。逆に,与えられた周波 数 成 分 か ら 信 号 を 求 め る 操 作 が フ ー リ エ 逆 変 換 である。周波数スペクトルは,信号のフーリエ変 換を計算することで求められる。 サウンドカード サウンドカード サウンドカード サウンドカード パーソナルコンピュータに音声・音楽などのオ ーディオ機能を拡張するためのモジュール。音源 用回路やA/D変換器・D/A変換器を搭載する。最 近では,これらの機能を1チップのLSI に集積化 し た サ ウ ン ド チ ッ プ を パ ソ コ ン の マ ザ ー ボ ー ド 上に搭載し,特にサウンドカードを持たないパソ コンが増えている。 アナログ アナログ アナログ アナログ信号信号信号 信号 時間に対して連続的に変動し,値も連続的に変 動する信号。 デジタル デジタル デジタル デジタル信号信号信号 信号 離 散 的 な 時 刻 の 数 値 の 系 列 と し て 与 え ら れ る 信号。コンピュータがソフトウェアとして処理で きるのはデジタル信号である。 A/D A/D A/D A/D変換変換 変換変換 アナログ信号をデジタル信号に変換すること。 時間的な離散化であるサンプリングと,値の離散 化である量子化を行う。 D/A D/A D/A D/A変換変換 変換変換 デジタル信号をアナログ信号に変換すること。 サンプリング サンプリング サンプリング サンプリング 周波数周波数周波数周波数 A/D 変換のためのサンプリングの時間間隔の逆 数。処理できるアナログ信号の上限周波数はサン プリング周波数の 1/2となる。 CD では 44.1kHz のサンプリング周波数が採用さ れている。 FFT FFT FFT FFT(((( 高速高速高速高速 フーリエフーリエ変換フーリエフーリエ変換変換変換 )))) フ ー リ エ 変 換 を デ ジ タ ル 演 算 に よ り 求 め る た めの高速計算アルゴリズム。通常,解析可能なデ ータのサンプル数は2の累乗となる。また,周波 数 分 析 の 周 波 数 の 上 限 は サ ン プ リ ン グ 周 波 数 の 1/2 である。 オーディオ オーディオ オーディオ オーディオ 信号信号信号信号 人間が聴くことを目的とした音響信号。人間の 可聴音の周波数帯域は,16Hz~20KHzとされてい る(個人差はある)ので,オーディオ信号の周波 数 帯 域 は , こ の 範 囲 に 一 致 し て い る と 考 え て よ い。

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パソコンをオーディオ用計測器にしよう!

(((( 情報科学演習課題情報科学演習課題情報科学演習課題情報科学演習課題 田村研究室田村田村田村研究室研究室研究室 )))) オーディオ用の信号発生器と周波数分析器(スペクトラム・アナライザ)は,従来はプロでなければ持っ ていないような,高級な計測器だった。それが,パソコンとソフトを使うことで,とても安く,性能も高い ものが使えるようになった。 演習では,パソコン上で動くフリーソフトとサウンドカードを使って,いろいろな信号を発生させ,その 周波数スペクトルを計算してみる。ついでに,信号処理でよく使う,専門用語についても覚えたい。また, 2年生の後期以降に学ぶ「線形システム入門」や「信号処理」,「画像処理」に出てくる“フーリエ変換”の 応用を身近に感じてもらうことも,この演習の目的だ。 細かい手順などは,資料に記載しないので,自分でいろいろ設定をいじったり,質問したりして,演習を 進めて欲しい。

1)WaveGene

WaveSpectra

WaveGene と WaveSpectra はオーディオ帯域で動作する信号発生と周波数分析のためのソフトだ。このソフ トはフリーソフトウェアとして無償で提供されている(http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/index.html)。また, 田村の担当講義の資料置き場(http://tamlab.web.fc2.com/)にも置いてある。

2)準備

演習の課題は,学術情報基盤センターの演習室の PCを用いて実施する。演習を始める前に,以下の作業を しておく。 ・ ・ ・ ・ ソフトウェアソフトウェアソフトウェア のソフトウェアののダウンロードのダウンロードダウンロード ダウンロード

WG150.ZIPとWS151.ZIP という2つの圧縮ファイルをダウンロードし,解凍して各自のUSBメモリや学術 情報基盤センターの学生用フォルダに格納しておく。 ・ ・ ・ ・ サウンドカードサウンドカードサウンドカード のサウンドカードののの 設定設定設定設定 コントロールパネル⊳ハードウェアとサウンド⊳オーディオデバイスの管理 “録音”タブでステレオミキサーを選択し,“プロパティ”を開いてデバイスを有効にする。 ・タスクバーの“音量(ミュート)”を選択し,ミュートを外す ・ 外部出力外部出力外部出力外部出力 をををを外外外外 すすすす リアパネルとフロントパネルのオーディオ出力端子(黄緑色のジャック)のプラグを抜いておく。これは, 発生させた信号による音の発生を防ぐためである。 ヘッドフォンで音を確認する場合は,ヘッドフォンのプラグをフロントパネルのジャックに接続する。た だし, 過大過大 な過大過大なな 音な音音音でで 耳でで耳耳耳をををを 傷傷 めないように傷傷めないようにめないようにめないように 音量音量音量 を音量を 調節をを調節調節 すること調節することすること 。すること。。 。 Fig.1 ステレオミキサーを有効にする Fig.2 ミュートを解除する

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3)課題

課題 課題課題 課題1.11.11.11.1 基本課題基本課題 基本課題基本課題 WaveGene で音響信号の測定に使用する様々な信号を発生してみよう。また,ヘッドフォンをパソコンの出 力端子につないで聴いてみよう。(ただし,音量音量音量音量 ににに 注意に注意注意!注意!! ! サウンドカードやヘッドフォンの効率は周波数に よって異なる。ある周波数では平気でも,他の周波数では大きな音が耳に入ることがある。また,同じ基本 周波数でも三角波や方形波は大きなレベルになるので注意しなければならない。) [1] [1][1] [1] 正弦波正弦波正弦波 の正弦波ののの発生発生発生 発生 WaveGene を起動し,数100Hz の正弦波を発生する。(参考:ピアノの中音の“ラ”(A)は 440Hz) WaveSpectra を起動し“サウンドデバイスから入力/録音”のボタンを押して解析をスタートさせる。 周波数を変化させながら,WaveSpectra の画面に出力される周波数スペクトルを観測する。 (WaveSpectra の画面は ctrl+c により記録できる。) * **

* WaveSpecWaveSpecWaveSpecWaveSpec tratratratraのの設定のの設定設定設定

メニューの“設定”(右端のスパナのマーク)をクリックして設定用のダイアログボックスを開く。Spectrum タブをクリックして,周波数スペクトルの縦軸,横軸の設定を変えてみよう。何が変化するだろうか。また, 縦軸のdB とは何か,調べてみよう。 WaveSpectra で得られる周波数スペクトルは,サンプル毎にばらつく。統計的に安定な周波数スペクトル を求める場合は,“測定モード”を選び,スペクトルの平均値を求めると良い。 [2] [2][2] [2] 三角波三角波三角波 ,三角波,,,方形波方形波方形波の方形波ののの 発生発生発生発生 波形を正弦波から三角波および方形波に切り替え,周波数スペクトルを観測する。 [3] [3][3] [3] 正弦波正弦波正弦波 が正弦波ががが歪歪歪 んだ歪んだんだんだ場合場合場合場合 WaveGeneの出力振幅を増大する,あるいは録音レベルを上げるなどの方法により,WaveSpectraへの入力 を過大なものに変え,波形を飽和させる。このとき,周波数スペクトルにどのような変化が見られるか? 課題 課題課題 課題1.21.21.21.2 発展課題発展課題 発展課題発展課題 [1] [1][1] [1] 白色雑音白色雑音白色雑音の白色雑音のの 発生の発生発生発生とと 周波数特性とと周波数特性周波数特性周波数特性 ののの観察の観察観察観察 WaveGene から白色雑音または M 系列信号を発生させる。WaveSpectra で周波数スペクトルを観測する。20kHz 付近のスペクトルがどうなるのか観察し,その理由を考えてみる。 [2] [2][2] [2] 音楽音楽音楽 ソフト音楽ソフトソフト のソフトののの 再生再生再生再生

wave ファイル(拡張子は.wav)を用意し,WaveSpectraで再生する。周波数スペクトルを観測する。また, 他の圧縮形式のデータを wavファイルに変換したものを再生して得られる周波数スペクトルを観測し,違い について考察する。 [3] [3][3] [3] そのそのその 他その他他 他 CDからの再生データ,マイクロフォンからの入力など,いろいろやってみよう。 Fig.3 WaveGeneの操作パネル 16bit なので値の範囲は -32768~+32767 4 つの波形を同時に 発生可能 正弦波,三角波,白 色雑音などを選択 WAVE 形式のファイル にも出力できる ここに表示されるのは デジタル信号 サウンドカードから出 力されるのはアナログ 信号

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Fig.4 WaveSpectraの表示画面 こ こ に 表 示 さ れ る の は 一 度アナログ信 号 に 変 換 さ れ た 信 号 を 再度 A/D 変 換した信号。 周波数スペクトル。 波形を正弦波信 号 に 分 解 し た と き,周波数毎にど れくらいのパワー を持つかグラフに したもの。 縦軸は,現在 dB でスケーリングして ある。リニアスケー ル に も 変 更 で き る。 横軸(周波数軸) は対数とリニアの スケールを切り替 え可能 クリックすると設定用 ウインドウが開く。 測定モードボタンを押す と,種々のパラメータの 読み取りや測定が可能 wav ファイルを開いて再 生できる

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dB(デシベル)って何だ?

“デシベル”とか“ディービー”などと読む。音の強さ,信号のレベル(振幅),あるいは増幅回 路の倍率(利得)の単位として使われる。WaveSpectra の周波数スペクトル表示の縦軸のスケールに は,目盛が等間隔の“リニア”と,dBのどちらかが選べる。dBを選ぶと広い範囲の振幅の変化を観 察できる。例えば,sin 波の解析を行うとき,歪みや雑音のレベルは非常に小さくなるが,縦軸を dB スケールにすることで,容易に観測できる。

dB

(

(

(

(デシベル

デシベル

デシベル

デシベル )

)

)

)

利得の場合, 増幅器の倍率 入力振幅 出力振幅 10 10 20log log 20 = , 振幅の場合,aを振幅値,arefを基準とする振幅値とするとき, ref 10 log 20 a a のようにして計算する。 もともとは,B(Bell,ベル)と呼ばれる単位が, ref 10 / log 2 a a で定義されていた(Bell は電話の発明者とし て有名なグラハム・ベル)。 2 ref 2 10 ref 10 log log 2 a a a a = となることからわかるように,「 パワーパワーパワー がパワーががが 一桁違一桁違一桁違 うと一桁違うとうとうと ,,1,,111Bのの 差のの差差差 になるになるになるになる」ような単位 であった。しかし,これでは,通常使用する場合に値が小さくなりすぎる(人間の体重をトンで表すようなも の)。そこで,1/10 Bである「dB」を単位として使うようになった。 dB 値と倍率のリニアスケール値の関係 dB dBdB dB値値値 値 振幅振幅振幅振幅 のののの 倍率倍率 倍率倍率 パワーパワーパワーパワー のののの倍率倍率倍率倍率 60dB 60dB60dB 60dB 1000100010001000倍倍倍倍 6 10 倍倍倍倍 40dB 40dB40dB 40dB 100100100100倍倍 倍倍 4 10 倍倍倍倍 20d 20d20d 20d BBBB 10101010倍 倍倍倍 100100100100倍倍倍倍 14dB 14dB14dB 14dB 5555倍倍 倍倍 25252525倍倍倍倍 12dB 12dB12dB 12dB 4444倍倍 倍倍 16161616倍倍倍倍 10dB 10dB10dB 10dB 3.163.163.163.16倍倍倍倍 1 0111000倍倍倍倍 6dB 6dB 6dB 6dB 2222倍倍 倍倍 4444倍倍倍倍 3dB 3dB 3dB 3dB 2倍倍 (倍倍((( 約約約約1.41.41.41.4倍倍倍倍 )) )) 2222倍倍倍倍 0dB 0dB 0dB 0dB 1111倍倍 倍倍 1111倍倍倍倍 -- -- 3dB3dB3dB3dB 1/ 2倍倍倍倍(((( 約約 0.7約約0.70.70.7 倍倍倍倍 )))) 0.50.50.50.5倍倍 倍倍 -- -- 6dB6dB6dB6dB 0.50.50.50.5倍 倍倍倍 0.250.250.250.25倍倍 倍倍 -- -- 10dB10dB10dB10dB 0.3160.3160.3160.316倍 倍倍倍 0.10.10.10.1倍倍倍倍 -- -- 12dB12dB 12dB12dB 0.250.250.250.25倍倍 (倍倍(( 1/4(1/41/41/4倍倍倍倍)))) 1/161/161/161/16倍倍 倍倍 -- -- 14dB14dB14dB14dB 0.20.20.20.2倍 倍倍倍 0.040.040.040.04倍倍 倍倍 -- -- 20dB20dB20dB20dB 1 10− 倍倍倍倍 2 10− 倍倍倍倍 -- -- 40dB40dB40dB40dB 2 10− 倍倍 倍倍 4 10− 倍倍倍倍 -- -- 60dB60dB60dB60dB 3 10− 倍倍倍倍 6 10− 倍倍倍倍 * * * * 網掛網掛網掛網掛 けしているけしているけしている 部分けしている部分部分部分 をを 暗記をを暗記暗記暗記 しておくとしておくとしておくとしておくと 便利便利便利便利 周波数 周波数周波数 周波数 のののの目盛目盛目盛目盛 対数スケールとリニア・スケールのどちらかを選択できる 対数 対数対数 対数 スケールスケールスケールスケール:一定の比率での周波数の変化が一定の間隔になるようにスケール(目盛)を付ける。例えば, 1Hzから10Hzまでの間隔と1KHzと10KHzまでの間隔が同じ幅になるように目盛が付けられる。広い範 囲の周波数に対する変化を表したいときに使われる。“0Hz”(直流)での値は表示できないことに注意。 リニア リニアリニア リニア ・・・・ スケールスケールスケールスケール:周波数の値に比例するような,通常の目盛付け。限定された周波数の範囲での変化を表 したいときに使う。 +1dB は 1.122 倍(12.2%増) +0.1dB は1.012倍(1.2%増) 振幅 1.4 倍(パワーは2 倍)は+3dB 振幅2 倍は+6dB 振幅 10 倍は+20dB くらいは覚えておこう

参照

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