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GE90-115B エンジンの開発

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Academic year: 2021

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民間航空機用エンジンの環境技術 – 騒音/排ガス対策を中心に – 1. 背景 民間航空機ビジネスは2001年9月の米国の同時多発テロ、2003年3月のイラク戦争、同 年のSARSの流行等の厳しい環境を乗り越え、2005年にはボーイング、エアバスの両社が 1,000機を越える受注を獲得する等、従来の成長路線へ返り咲いたと思われる活況状態にあ る。 そのような活況状態においても、顧客であるエアラインの要求のレベルは一層、高度化 しており、あらゆる面で最高の品質のプロダクトとサービスが要求されるため、航空機/航空 機エンジンメーカはその要求を満足させながら、競合他社と凌ぎを削っていかなければならな い。 特に顧客の要望として、近年、高く位置づけられるようになったものに対環境適合性に 対する要求がある。 京都議定書に見られる地球温暖化対策等、航空機に要求される対環 境適合性の要目は幾つかあるが、大きく分ければ、1) 温暖化対策としてのCO2 排出削減、 2) 騒音削減、 3) 有害ガスの排出削減 の3点を挙げることが出来る。 いずれを取っても、 航空機、その中でもエンジンの関与する割合の高い要目であり、航空機の対環境適合対策 において、エンジンの果たすべき役割が大きいことは想像に難くない。 1)のCO2削減は、即ち、航空機/エンジンの燃料消費率の改善であり、エアラインの利益に 直結する項目であることから、環境問題の議論が盛んになる前から航空機/エンジン開発の 最大の命題の一つであったため、これまでも極めて多く取り上げられてきた議題であるので、 本稿においては、1)に関する記述に多くを割くこととはせず、近年、その注目度/重要性が 高まっている 2) 騒音低減 と 3) 有害ガスの排出削減 について、解説を加えることとし たい。 2. 騒音低減 2.1 航空機の騒音規制 1) 民間の航空機騒音に関する環境基準は、1969 年にFAA(米国連邦航空局: Federal Aviation Administration)が米国独自の騒音規制FAR(Federal Aviation Regulation:米 国 連 邦 航 空 規 則 ) Part36 を 初 め て 定 め て 以 降 、 そ れ に 追 随 す る 形 で I C A O (International Civil Aviation Organization:国際民間航空機関)が 1971 年に Annex16 VolumeⅠを制定することとなり、これらが国際的な標準となっている。 現行の民間航 空機の騒音規制 Chapter3 は 1976 年に制定され、1977 年 10 月 6 日以降に型式証明 申請した機体に適用されている。 2001 年には更に、規制が強化され Chapter4 が制 定されたため、2006 年1月以降に型式証明申請の新型機はこれを満足する必要があ る。

ICAO Annex16 VolumeⅠChapter3 の内容は、図 2.1.1 に示す離陸直下、離陸側方、 着陸の三箇所の計測点があり、それぞれの点において規制値が機体の最大離陸重量 の関数として与えられる。 Chapter4 は、Chapter3 をベースとした累積値での評価が加

(公財)航空機国際共同開発促進基金 【解説概要 17-5-6】

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わる。 具体的には、図 2.1.1 と同じ3点の騒音累積値が、Chapter3 規制値に対し、 10EPNdB(Effective Perceived Noise in decibels:実効感覚騒音レベル)以上下回る必 要があり(図 2.1.2)、さらにすべての評価点で Chapter3 を満足したうえで、少なくとも2 つの評価点の累積値が Chapter3 に対し 2EPNdB 下回っていることとが要求である。 以上のような ICAO の規制値を満 足させることが航空機/エンジン に課せられた設計要件ということに なるが、更に近年では ICAO 規制 値の他に独自の騒音規制を設け る空港も現れている。 例として、ロ ンドン空港(ヒースロー空港、ガトウ ィック空港、スタンステッド空港)の 夜間運行規制(QC:Quota Count System)がある。 同規制では騒音 レベルに応じて航空機のクラスを6 段 階 に 重 み づ け 区 分 ( QC0.5 ~ QC16)し、これを基に運行回数と 騒音総量を規制している。 エア バス社の A380 では設計の最終段 階になってロンドン空港の夜間規 制 QC2(23 時から翌朝 7 時の夜間 時間帯において離発着の設定が 許容される区分)に抵触しないこと との要求が、航空会社から出され、 ナセルをひとまわり大きく設計変更 することになった。 また、ボーイン グ社の B787 もロンドン空港の夜間 規制 QC2 を保証することをセール スポイントの一つにしている。 これらの例からも分かるように ICA O の騒音低減の規制をクリアするだ けでは十分ではなく、個々の空港独 自要求を満足させることで航空機/ エンジンの製品価値を上げることが 求められる時代となっている。 2.2 騒音低減技術 2.1 に述べた騒音規制を満足させるために、各種の騒音対策が航空機エンジンに は施されている。 ボーイング777搭載のGE社(General Electric社)の GE90 エン 着陸端まで 2kmの地点 離陸直下 離陸開始から 6.5kmの地点 離 陸 側 方 450m線上 騒音最大と なる地点 = 騒音計測位置 図2.1.1 Chapter3 騒音計測位置

図 2.1.2 ICAO Annex16 VolumeⅠ騒音規制

250 260 270 280 290 300 310 10 100 1000 最大離陸重量 (ton) 計 測3 点の 累積騒音 レ ベ ル (E PN d B ) Chapte3 Limit Chapter4 Limit

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ジンを例に高バイパスファンエンジンに適用されている代表的な騒音対策を図 2.2 に 示す。 エンジン騒音源にはファン騒音、燃焼器騒音、タービン騒音、ジェット騒音などが あるが、近年の民間航空機で主力となる高バイパス比ターボファンエンジンの場合、 最も大きな成分はファン騒音である。 ファン騒音は動翼の後流と静翼の空力的な 干渉、あるいは動翼とストラットの空力的な干渉により発生する成分、動翼に生じる 衝撃波に起因して発生する成分、翼を通過する流れの渦から発生する広帯域成分 などからなる。 タービンからもファンと同様の現象で騒音が発生し、燃焼器や排気ジェットからも 広帯域騒音が発生する。ジェット騒音も離陸時にはファン騒音と同レベルで発生し、 問題となる。 エンジン全体騒音の低減化のためには、燃焼器騒音やタービン騒音 も無視はできない。 以下、これらの騒音に対して施される航空エンジンの騒音対策を図.2.2.に示さ れたものを中心に概説する 1) (1) 高バイパス比化 近年の航空機エンジンでは燃料消費率の低減を目的として、よりバイパス 比の高いファンエンジンの割合が増しており、ボーイング 777、787 やエアバ ス A380、A350 等に搭載される最新のファンエンジンでは超高バイパス比設 計が採用されている。 高バイパス比化は、大径のファン動翼の採用につな がり、更に低ファン動翼チップ周速、低ファンイグゾースト速度につながるた め、ファン騒音全般を低減することになる。 図 2.2 高バイパス比ファンエンジンの騒音対策 2)

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(2) 動静翼枚数比の最適化 ファン騒音やタービン騒音を低減するには動静翼の枚数比の最適化が効 果がある。 動翼と静翼の空力的な干渉により発生する音波はダクト内を伝 播してエンジン外部に放射されるが、ダクト遮断という現象があって、音波の モードによってはダクト内を伝播できないものがある。 静翼枚数が動翼枚数 に比べて多いほど伝播できるモードの数が少なくなり騒音低減化上有利とな る。 但し、静翼枚数を増加させていくと、翼振動の問題が出てくるのでむや みに多くするわけにはいかないため、これらを考慮して最適な動静枚数比を 選定しなければならないが、高バイパス比ファンエンジンで採用されるワイド コードファン動翼では動翼枚数を削減することができるため、騒音上も有利に なる。 (3)動翼・静翼の軸間隔の拡大 動翼と静翼の軸方向間隔を広げて空力干渉を弱めることが出来る。 騒音 低減化の面では軸方向間隔が大きい程、翼列間の空力干渉が小さくなって 有利となるが、エンジンの長さが増加して重量増となるので、重量と騒音低減 の設計トレードオフが必要となる。 ファンの場合、動翼翼弦長の2倍程度の 軸方向間隔をファン OGV(Outlet Guide Vane)との間に確保することが騒音 対策上は望ましい。 (4)静翼取り付け角/ストラット形状の最適化 ファン後方に位置するケーシングのストラット(図 2.2.では OGV と共通化さ れている)はエンジンを翼から吊り下げるための支柱、潤滑や発電機駆動軸 などのサービスラインを通すため厚みが増し、周方向に非一様なポテンシャ ル場を形成し、その影響が静翼を通過してファン動翼まで達して干渉騒音を 発生する。このため静翼の取り付け角をストラットからの距離に応じて周方向 に調節したり、ストラット断面形状を改良したりしてポテンシャル擾乱を小さく する工夫をすることにより、騒音の低減化が図れる。 (5)吸音ライナ ファンケース、ファンダクト、バイファケーションの内側に吸音ライナが設置 され、騒音の低下が図られる。 吸音ライナは共鳴型と抵抗型の2種類に分 けられるが、高バイパス比ターボファンエンジンのバイパスダクト内張りとして 用いられる吸音ライナは、ハニカム構造の共鳴型である。吸音の面では抵抗 型の吸音材が優るが、これらは水滴、潤滑油,燃料などを吸収しやすく性能 劣化する上、氷結や火災の恐れがあるため、現状、用いられてない。 (6)シェブロンノズル ジェット騒音の削減ではファン空気流とコア空気流が混合する際に発生す るジェットミキシングノイズを抑えるために混合促進効果をもつミキサノズルが

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用いられている。 図2.3に示すように排気ノズル 出口にギザギザ(シェブロン)をつ け、排気ジェットの混合を促進して、 ジェット騒音を低減するのもそのひ とつである。 ジェット騒音そのものの騒音低 減効果は数多くの研究で2EPNdB 程度あることが確認され、実機エン ジンへの適用が始まっている。 最 近では、ノズルの作動条件により 形状の最適化をはかる可変シェブ ロン、流体の制御のみでシェブロ ンと類似した渦を発生させ混合促 進をはかろうとした研究も始まって いる。 以上のような既に民間航空機で実用化された低騒音化技術に加えて、研究段階ではある が、新しい騒音低減技術として、発生した騒音をセンサにより把握し、人工的に配置された音 源から音の重ね合わせにより騒音が小さくなるような周波数と位相の音を放射するアクティブ ノイズコントロール技術、音源域となるファン静翼内にピエゾ素子(電流を流すと形が変化す る特性をもつ物質を使用し、スイッチやアクチュエーターなどに使用することの出来る素子) を埋め込み、それを能動的に振動・制御させることにより動翼後流と静翼の空力干渉音の発 生を抑制することを狙いとするアクティブ静翼、ファン動翼後縁から空気を噴出すことにより動 翼と静翼の空力干渉音のもととなる後流を弱め、発生音を低減する動翼後縁噴流等々の研 究開発も行われている。 これらの新しい騒音技術研究/開発は国レベルの騒音研究プログラムで進められているも のも多く、米国の QAT(Quiet Aircraft Technology)、欧州の X-NOISE、SILENCE(R)、VITAL 等がその例である。 3. 有害ガスの排出削減 化石燃料を燃焼させる他の原動機と同様,航空機エンジンに用いられるガスタービンから排出さ れるHC(Hydro Carbon),COやNOx等のエミッションは光化学スモッグや酸性雨などの地域環境 汚染の発生源として問題視されており、ガスタービンの燃焼器設計においては、環境対策として 排出ガスの有害成分を削減することが大きな課題の一つとなる。 ガスタービンは往復動機関と 異なり、連続的に燃焼を行うことから定常運転時には燃焼制御が比較的容易で、エミッション排出に 関してもコントロールしやすいという特徴があり、有害成分のうち、COやHCに関しては既に技術 図 2.3 シェブロンノズル 1)

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的な課題は少なくっているが、高効率化を目指した高温化に伴い、NOxの排出は理論的に 増える傾向となるため、ガスタービンのエミッション対策はNOx排出対策が中心となる。

(1) NOx排出基準

航空機/エンジンの排ガスについては,1973年のEPA(米国環境保護局)による 排出基準制定を受けて、ICAO航空機環境保全委員会(CAEP : Committee on Aviation Environmental Protection)が1981年に国際基準制定と実行勧告を行い、 本格的な対策が取られるようになった。 ICAO による最初の1981 年 規制は、その当時のエンジン 排出レベルを許容する緩やか なものであったが,その後、空 港周辺を中心とした大気汚染 が深刻化するにつれて、規制 強化を求める声が強まり、亜音 速機が排出するNOxを 20%削 減す る 強化案が 採択さ れ 、 1996 年規制として発効された。 さらにそれを約 16%厳しくする NOx規制強化基準の適用が 1998 年に採択され,2004 年以 降の新型航空用エンジンで はこの基準(CAEP4と呼ば れる)をクリアする必要がある (図 3.1 にICAOのNOx排出 規制の変遷を示す)。 一方、温暖化、異常気象、天候不順などの現象が世界各地で見られるようになり, 地球規模の気侯変動がクローズアップされているため、高空大気中で日常的にNO xなどのエミッションを排出する唯一の発生源である航空機エンジンに対して,地球 環境保護の観点からその排出についての関心が高まっている。 ICAO では高空巡 航時のエミッションについても規制することを検討している 3) (2) NOx排出低減対策 ガスタービン燃焼器で生成するNOx には、空気中の窒素分子が高温状態で酸化 されて生成するサーマルNOxと,燃料中に含まれる窒素分が燃焼に際して生成さ れるフユーエルNOxの 2 種があるが、航空機用ガスタービン燃料中に N 成分はほと んど含まれていないため、削減の対象となるのはすべてサーマルNOxと考えてよい。 サーマルNOxを低減するのに、最も効果があるのは火炎温度を下げることであり, 図 3.1 ICAO の NOx規制値の動向

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その手法としては湿式法と乾式法(ドライ式)がある。 水または蒸気噴射による湿式 法は比較的簡単で、確実にNOxを低減することができるため産業用ガスタービンで は広く用いられているが、純水装置の設置等、航空機用ガスタービンでの運用は難 しいため、航空機用ガスタービンでのNOx低減はドライ式ということになる。 ドライ 式は燃焼そのものの改善によってNOx低減を図る方法である。 ジェットエンジンか ら排出されるNOxを低減する代表的な方法としては従来の拡散燃焼の改良,希薄予 混合燃焼,二段燃焼(燃料過渡燃焼急速混合RQL(Rich burn Quick quench Lean burn)など)などのドライ方式の採用が考えられる。 希薄予混合燃焼や RQL は,N Oxの排出を大幅に低減できる能力を有するものの、安定して低NOx燃焼する作動 範囲が狭く、また燃焼振動や逆火、自己着火、スモークが発生し易いことなど信頼 性に問題があるため実用化はまだ難しく、実機エンジンの低NOx燃焼器では従来 型燃焼器(拡散燃焼)の改良が中心となっている。 これは、拡散燃焼のまま一次燃 焼領域の混合比を希薄化するとともに、 燃料と空気の混合を促進する ことにより、火炎温度を下げると ともに均一化してサーマルNO x一の生成を抑制するものであ るが、航空用エンジンでは高空 再着火や急加速,急減速など の性能が非常に重要なファクタ ーとなるため、産業用ガスター ビンエンジンのDLE(Dry Low Emission)燃焼器のような極端 な希薄化ができないのが現状 である。 GE 社は,最新の大型エンジ ン GE90 の燃焼器に図 3.2.1 に 示したデュアルアニュラ燃焼器

(DAC : Dual Annular Combustor)を開発/搭載している。 これは,火炎を安定 保持するパイロットステージと希薄燃焼でNOxの排出を低減するメインステージに 機能を分離させたもので,1970 年代にNASA(米国航空宇宙局)との共同研究で 開発した技術を発展させ、実用化したものである。 GE 社は仏国 SNECMA 社と共 同開発した CFM56 でも DAC を一部の機種に採用しているが,DAC では構造や燃 料制御が複雑になり製造コストが高くなる短所がある 3)

一 方 で 、 G E 社 は 従 来 の シ ン グ ル ア ニ ュ ラ 燃 焼 器 ( SAC : Single Annular Combustor)を改良し,一次燃焼領域の空気と燃料の混合を促進させることで広い 安定燃焼範囲を確保しつつ,NOxの排出を低減する燃焼技術を開発し,主力機 種である CF6 や CFM56 にも適用している。 さらに、GE社は将来の低NOx化の技 術としてTAPS(Twin Annular Pre-Mixed Swirler : 図 3.2.2)と呼ばれるインジェク ターによるステージング、高出力での希薄燃焼等を含む燃焼技術を開発して、

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GEnx での実用化を目指している。 GE社によればSACによるNOx の排出レベルはICAO1996 年規 制に対して 71%、それがDACで は 49%、TAPSでは 37%レベルま で削減可能としている。 RR社(Rolls Royce 社)においても 最新の大型エンジンである Trent シリーズで,これまで主力であった RB211 の SAC をもとにその一次燃 焼領域の混合を促進し,燃焼器の 短縮化を図ることで,広い安定燃 焼範囲を 確保しつつ、ICAO1996 年規制を十分にクリアする低NOx 燃焼器を開発し実用に供している 3) 更にRR社は Trent1000 でANTL E ( Affordable Near Term Low Emission : 図 2.2.3)プログラムで開 発した要素技術の実用化を目指して いる 4)

P&W 社(Pratt & Whitney 社)は, V2500 の低NOx燃焼器としてパイロ ットステージとメインステージを軸方 向にずらしたアキシヤルステージの DAC の開発を行ったが,この燃焼器 は実機には搭載されなかった。

P&W社は更に SAC の改良による TALON(Technology for Advanced Low NOx)とよばれるRQL方式による低NOx燃焼器を開発中である 3)

4. 結び

現在、開発が進められている Boeing787, 同 747-8、Airbus 社の A350 に搭載される計画 の GEnx、Trent1000 等においても本稿で述べた 2 点の対環境適合性は大きなセールスポイ ントとされている。 GEnx を開発する GE 社は Ecomagination を全社のスローガン/キャッチコ ピーも用いているし、対する Trent1000 を開発する RR 社も同社ホームページで環境対策をト ピックスとした Paris Air Show での同社の講演内容を全編紹介するといったように、対環境性 を非常に重要視している様子が伺える。 エアライン/エンジンメーカの双方にとって、エコで あることを重視する姿勢をアピールすることは会社のイメージアップに繋がり、ブランド力のア ANTLE (Trent 500) 図.3.2.3 ANTLE 燃 焼 器 Injector 図.3.2.2 TAPS 燃焼器 5)

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ップへの寄与が大きいという側面があるが、これまで述べてきたように騒音・有害ガス排出基 準が制定され、今後も更に厳格化していくことが予想されることから、それらをクリアしなけれ ば空港使用上の制限を受けたり、空港利用料にプレミアムがかかると言ったような、実際のビ ジネス上のメリット/デメリットにも直結する。 先進諸国においては “エコ”な航空機/エンジ ンを製作/使用することが航空ビジネスでの必須の条件となりつつあると言えるだろう。 更に、 そう言った傾向は現在は発展途上にある国々においても何れは顕在化することが明らかであ り、航空機エンジンの対環境適合性の重要性はますます高くなっていくと考えるべきであろ う。 《参考文献》 1) 大石 勉 : “航空機騒音の低減技術の現状と今後” ,日本ガスタービン学会誌, Vol.33,No.6 2005.11,p64-65

2) Philip R. Gliebe : The GE90: Quiet by Design , Quieter Aircraft Engines Through Leveraging New Technologies , Presentation for 2003 Berkeley Airport Noise Symposium 3) 木下 康裕 : “ガスタービン要低公害燃焼器の技術動向(産業用・航空用)” ,日本

ガスタービン学会誌,Vol.29, No.6 2001.11,p7-12

4) Mike Howse : “Environmental technologies”, RR社 Home Page,

www.rolls-royce.com/media/product/tech/briefings/techbrief_files/frame.htm#slide060 1.htm

5) GEnx TAPS Combustor : GE社 Home Page,

www.geae.com/engines/commercial/genx/combustor.html

KEIRIN

この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。

図 2.1.2  ICAO Annex16 VolumeⅠ騒音規制
図 .3.2.1 GE90  デュアルアニュラ燃焼器 3)

参照

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