会社役員賠償責任保険
(注)このパンフレットは、会社役員賠償責任保険の重要事項(契約概要、注意喚起情報など)についての説明を兼ねています。 契約概要
保険商品の内容をご理解いただくための事項注意喚起情報
ご契約に際して保険契約者にとって不利益になる事項など、特にご注意いただきたい事項会社役員賠償責任保険の概要
貴社の役員(被保険者)が、役員としての業務の遂行に起因して損害賠償請求を受け、被保険
者が法律上の損害賠償責任を負担することよって被る損害に対して保険金をお支払いする
保険です。
会社役員などの皆様は、業務を遂行するための行為に起因して、株主(①)、第三者(②)、
および会社(③)から損害賠償を求められるリスクを負っています。
①株主代表訴訟 会社役員が会社に対して善管注意義務や忠実義務に違反し会社に損害を与え た場合、当該会社役員の会社に対する責任は、本来会社自身が追及すべきです が、自社の会社役員に対する会社自身による責任追及は一般的にはあまり期待 できないと考えられています。そこで、会社と株主の利益保護のため、会社が会 社役員の責任を追及しない場合に、株主が会社に代わって会社のために会社役 員に対する訴えを提起することが認められています。 6ヶ月前から引き続き株式を保有している株主であれば、会社に対して当該会 社役員に対する訴えを提起することを請求(提訴請求)することができ、提訴請 求から60日が経過しても会社が会社役員に対して損害賠償請求訴訟を提起し ない場合には、株主が会社に代わって会社役員に対して損害賠償請求訴訟を提 起することができます。 ②第三者訴訟 会社役員は過失などによって第三者(取引先、従業員など)に損害を与えた場 合には、第三者に対して損害を賠償する責任があります。第三者訴訟の例として は、取引先などの第三者が会社役員に対して提起する損害賠償請求訴訟や従 業員から提起された雇用慣行損害賠償請求訴訟などが挙げられます。 ③会社訴訟 善管注意義務や忠実義務に違反し、会社に損害を与えた役員に対して会社が提 起する損害賠償請求訴訟です。会社役員賠償責任保険の特長
契約概要被保険者間の損害賠償請求を補償
退任または辞任した元会社役員による株主代表訴訟や現任の会社役員同士の争いなど、会社役員間で提 起された損害賠償請求を補償します。(ただし、米国における損害賠償請求に関しては補償内容に一部制 限があります。)会社からの損害賠償請求訴訟(会社訴訟)を補償
会社が自社の会社役員に対して提起する損害賠償請求訴訟(会社訴訟)を補償します。 株主からの提訴請求に基づく会社訴訟に限定せず、会社が独自に判断して会社訴訟を提起した場合も補償 します。(ただし、米国における損害賠償請求に関しては補償内容に一部制限があります。)管理職従業員の補償
管理・監督の立場にある従業員などを被保険者に含み、管理職従業員を対象とする損害賠償請求に起因す る損害を補償します。1
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被保険者間の損害賠償請求を補償
退任または辞任した元会社役員による株主代表訴訟や現任の会社役員同士の争いなど、会社役員間で提 起された損害賠償請求を補償します。(ただし、米国における損害賠償請求に関しては補償内容に一部制 限があります。)外部法人派遣役員の補償
会社の具体的指示に基づき、会社の外部の法人に対して会社役員としての立場で派遣されることとなった会 社役員および従業員(外部法人派遣役員)について、外部法人派遣役員としての立場で遂行した行為に起因 して、外部法人派遣役員に対して損害賠償請求が提起された場合に当該外部法人派遣役員が被る損害を補 償します。(外部法人あるいは同法人が加入する保険からの補償が受けられない場合にのみ適用されます。)大株主からの損害賠償請求を補償
訴えの提起をされる方の株式の保有割合による補償の制限はありません。雇用に関わる損害賠償請求を補償
職場におけるセクハラ、パワハラ、あるいは不当解雇といった雇用に関わる不当な行為を理由に被保険者 (会社役員など個人)に対して提起された雇用慣行損害賠償請求を補償します。(会社役員など個人に対 してではなく、会社に対して雇用慣行損害賠償請求が同時に提起される事も想定されますが、本保険にお いては会社に対する雇用慣行損害賠償請求は対象外となります。会社に対する補償を併せてご希望の場合 には、雇用慣行賠償責任保険のご加入が別途必要となります。)保険期間中の新規子会社に関する自動担保条項
保険期間中に新たに保険契約者または保険契約者の子会社により設立または取得された法人について、設 立の場合には同法人の全てが、取得の場合には同法人が一定の条件を満たす場合に限り、自動的に保険対 象子会社に含まれるものとします。社外取締役および社外監査役を手厚く補償
被保険者として社外取締役、社外監査役も含まれています。さらに、年間の責任限度額が費消し、会社の補 償も受けられない場合には、社外取締役または社外監査役についてのみ、責任限度額に追加して保険金を お支払いします。(1名あたりおよび合計の限度額を別途設定します。)調査費用を補償
保険契約者またはその子会社に対して監督官庁などによる調査などが開始された場合に、会社役員が当該 調査への出席を要請された場合にかかる弁護費用などをお支払いします。犯罪訴追手続き費用を補償
法律で認められている範囲において、国内法廷に抗弁の訴訟手続きを提起するための費用をお支払いしま す。また、会社役員などが所有する財産の没収および凍結などに関する司法命令について、その免除または 取り消しなどを求めて控訴するための費用もこの保険の対象となります。(裁判を提起するための費用また は弁護士費用などが対象となります。)民事または刑事の担保金証書費用を補償
民事上または刑事上の保釈金や保証などを得るために必要な手続きにかかる費用(弁護士費用および手数 料など)がこの保険の対象となります。(保釈金などは含まれません。)夫婦財産、相続人、法定代理人に係る損害を補償
個人被保険者に対して損害賠償請求の執行など法的手続がなされた場合に、個人被保険者の配偶者、相続人 または法定代理人などが個人被保険者との共有財産などにつき被る経済的損失が保険の対象となります。汚染物質に起因する損害賠償請求を補償
汚染物質(アスベストを含みます。)の排出、流出、漏出などに起因する損害賠償請求を補償します。(ただ し、汚染物質にかかる浄化費用については保険の対象とはなりません。)緊急時の争訟費用を補償
争訟費用については、緊急性を要しやむを得ず当社の事前承認を得ず支払ってしまった場合でも、当社の 事後の承認により保険金としてお支払いすることが可能です。ただし、事後の承認は当社が合理的かつやむ を得ないものと判断した場合に限ります。会社の諸費用を補償
被保険者の防御などに起因して会社が負担する以下の費用を補償します。 ー株主からの提訴請求書を会社が受理した場合の調査費用 ー不提訴理由書の作成にかかる費用 ー会社が株主代表訴訟に補助参加する場合の費用 ー会社に対して文書提出命令が裁判所より出された場合の対応費用初期対応費用を補償(オプション)
日本国内の個人被保険者に損害賠償請求がなされるおそれのある事実、状況が発生した場合の対応とし て、当該個人被保険者が負担することとなる合理的で必要な費用を補償します。第三者委員会の設置および活動費用を補償(オプション)
不祥事が発生した場合に会社の信頼回復を図るため、第三者委員会の速やかな設置を支援することを目的 として、会社が第三者委員会を設置した場合に生じる委員への報酬、調査に要した費用などを補償します。危機管理費用を補償(オプション)
会社に危機が発生したことにより、会社の業務遂行のために必要または有益と認められる場合、危機管理 会社、危機コンサルタントなどを利用するための合理的な費用を補償します。保険金をお支払いする主なケース
契約概要 注意喚起情報●補償する損害(主なもの)
この保険では、次の保険金(争訟費用、損害賠償金、各種費用)をお支払いします。詳細につきましては、会社役員 賠償責任保険普通保険約款、会社役員および会社に係る賠償責任保険(損害賠償請求ベース)に関する特約および これに付帯される各種特約(以下「保険約款」といいます。)をご確認ください。 訴訟形態 提起者訴訟 対象となる損害 保険金(主なもの) 役員勝訴 役員敗訴 株主 代表訴訟 株主 会社の損害 (損害賠償に関する争訟について、争訟費用 被保険者が弊社の書面による同意 を得て支出した費用) 争訟費用 (損害賠償に関する争訟について、 被保険者が弊社の書面による同意 を得て支出した費用) および 損害賠償金 (被保険者が損害賠償請求権者に支 払うべき法律上の損害賠償金) 第三者 訴訟 第三者 請求者自身の損害 会社訴訟 会社 会社の損害 *損害賠償請求の解決に先立って、あらかじめ争訟費用を支払うことが可能です。 *上記以外にも各種費用が保険金としてお支払いの対象となる場合がありますので、詳細は保険約款の当該項目および拡張担保項目 をご参照ください。3
保険金をお支払いできない主なケース
契約概要 注意喚起情報 保険金をお支払いできない主な場合を以下に記載しています。詳細は保険約款および追加条項をご確認ください。 免責事由は特約の種類などによって異なりますので、保険金をお支払いできない場合の詳細につきましては、 保険約款でご確認ください。 ●違法な利益・便宜に起因する損害賠償請求 ●訴訟・係争中訴訟の認定日に既に開始または係属していた訴訟などに起因する損害賠償請求 ●身体障害および財物損壊を請求の理由とする損害賠償請求 ●年金制度などに関する法律などによる責任または義務の違反に起因する損害賠償請求 ●米国において提起された会社、社外法人または他の被保険者から提起された損害賠償請求 ●会社または社外法人以外の法人の会社役員などとしての立場に基づき提起された損害賠償請求 ●保険契約者の子会社となるより前、あるいは子会社でなくなった後に、当該子会社または当該子会社に属す る個人被保険者によりなされた行為に基づき提起された損害賠償請求 など主な特約
契約概要 保険の対象などにより適用する特約が異なりますので、ご契約の際に事前に当社にお問合わせください。支払保険金に関するご注意事項
契約概要 注意喚起情報 お支払いする保険金の額は免責金額(自己負担金額)を超えた額となります。 なお、てん補限度額の設定がある場合には、てん補限度額を限度として保険金をお支払いいたしますが、次の 場合には、補償の提供、保険金のお支払い、サービスまたは被保険者もしくはその他の者への利益の提供はで きませんのでご注意ください。 ●当社に保険金を支払わせることを目的として損害を生じさせ、または生じさせようとした場合 ●保険金の請求について、詐欺を行いまたは行おうとした場合 ●保険契約者または被保険者が、暴力団関係者、その他の反社会的勢力に該当すると認められた場合(被保険 者が暴力団関係者、その他反社会的勢力に該当すると認められない場合を除きます。) ●上記と同程度に当社の信頼を損ない、この保険契約の存続を困難とする重大な事由を生じさせた場合 ●補償の提供、保険金の支払い、サービス、利益の提供または被保険者の経済行為もしくは活動が、貿易もし くは経済制裁に関する法律または規則に反する場合主な付帯サービス
当社は、多国籍ビジネスを包括的にお守りするインターナショナル プログラム(InternationalProgram)を はじめとし、会社役員賠償責任保険をご利用いただくお客様のために、次のサービスをご用意しております。●インターナショナル・プログラム
海外に事業拠点をお持ちのお客様、あるいは海外への事業展開を検討しているお客様向けに、グローバルな リスクに合理的かつ効果的に対応する保険プログラムを提案しています。チューリッヒ保険会社のインター ナショナル・プログラムは世界各国の保険諸規制と税制に対応しており、次のような強みを持っています。 ー200以上の国と地域でお客様をサポート ー海外子会社のリスク管理など、企業が抱えるグローバルなリスク管理上の問題を日本において解決可能 ー世界各国の保険に関する諸規制、税制を確認可能な独自のサポートツールでバックアップ●損害調査サービス
ー国際的かつ現地主義に根ざした損害調査の専門家による対応を実施 ー全世界で180カ国をカバーする約8,000人の損害調査専門スタッフを有し、グローバルな対応が可能保険の対象
契約概要●保険契約者
貴社(保険の申込人で保険料の支払義務を負う方)●被保険者
貴社および貴社の会社法上の子会社の取締役、監査役、執行役、執行役員および管理職従業員など6
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てん補限度額・免責金額の設定方法
契約概要 この保険では、予め以下のとおりてん補限度額(LimitofLiability)や免責金額(Deductible)を設定していた だきます。 ●てん補限度額(LimitofLiability) ー保険金をお支払いする限度額をいいます。 ー1事故あたりの責任限度額および保険期間中の総責任限度額を設定します。 ●免責金額(Deductible) ーリスクの内容ならびに過去の事故状況などを勘案し、1事故あたりで設定します。保険期間および補償の開始・終了時期
契約概要 注意喚起情報 保険期間は原則として1年間となります。補償の開始日および補償の終了日については、保険申込書の保険期間 の欄でご確認ください。保険料の決定の仕組み
契約概要 保険料は、被保険者の業務内容や従業員数、これまでの事故発生状況、責任限度額、免責金額、保険期間などに よって決定されます。また、実際にご契約いただくお客様の保険料につきましては、申込書にてご確認ください。 保険料は、保険契約者の業務内容や総資産額、これまでの事故発生状況、てん補限度額、免責金額、保険期間 などによって決定されます。また、実際にご契約いただくお客様の保険料につきましては申込書にてご確認く ださい。保険料の払込方法
契約概要 注意喚起情報 主な保険料のお支払方法は以下のとおりです。選択できる保険料のお支払方法は、特約、保険期間などにより 異なりますので、詳しくは、代理店・ブローカーまたは当社までお問合わせください。なお、実際にご契約い ただくお客様の保険料払込方法につきましては、申込書にてご確認ください。 ●お支払いの方法:年払、月払(*
)など *月払の場合は、保険料が割増となる場合がございます。保険料の払込猶予
注意喚起情報 保険料の払込方法が一時払の場合、保険料お支払いに付随しての払込猶予期間はありません。保険料の払込方 法が分割払の場合、初回保険料の払込みがないときは、いかなる事故に対しても保険金などをお支払いできま せん。保険料の払込方法が分割払の場合、2回目以降の分割保険料について当該分割払保険料を払込むべき払 込期日までにその払込みがない場合には、その払込期日以降、保険金をお支払いできない場合や、ご契約が解 除されることがあります。お客様の告知義務
注意喚起情報 ご契約者や被保険者には損害の発生の可能性に関する重要な事項のうち、申込書の記載事項として告知いただ く下記の事項などについて、ありのままを正しく告知していただく義務があります。お申込みや保険契約締結 の際に告知していただいた内容が事実と違った場合には、保険金などをお支払いできないことがあります。ま た、故意または重大な過失によって事実を告知されなかったり事実と違うことを告知されたりしますと、「告 知義務違反」としてご契約を解除することがあります。 なお、告知の受領に関わる当社の損害保険募集人は保険契約締結の代理権を有しております。実際にお客様が ご契約いただく商品の告知義務については保険約款をご確認ください。お客様の通知義務
注意喚起情報 ご契約後、下記に該当する事実が発生した場合には、ご契約者または被保険者は事実の発生がその責めに帰す べき事由による時はあらかじめ、責めに帰すことのできない事由による時はその発生を知った後、遅滞なく その旨をご連絡いただく必要があります。15
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●申込書記載事項の内容が変更すること 通知の手続きを怠られた場合には、保険金などをお支払いできないことがあります。また、上記の事実が発生 した場合は、ご契約が解除されることがあります。 なお、通知義務の対象ではありませんが、以下の場合にも遅滞なくご連絡ください。 ●ご契約者の住所などを変更した場合 ●ご契約条件の変更 実際にお客様がご契約いただく商品の通知義務については、普通保険約款・特別約款・特約などでご確認ください。