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Microsoft Word - 2(2)個人消費改

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Academic year: 2021

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(2) 個人消費の動向 (大型小売店販売額は2年ぶりに減少) 平成 24 年の個人消費を大型小売店販売額(既存店ベース)の動きからみると、前年比 0.5%減となり2年ぶりに前年を下回った。 前年の 23 年は、東日本大震災直後に自粛ムードの広がりや消費マインドの低下により 消費が減少したが、一方で飲食料品を中心としたまとめ買いの動きもみられた。7月の地 上デジタル放送への完全移行に伴うテレビ販売の好調などもあり、年間では5年ぶりに前 年を上回った。 24 年第Ⅰ四半期は、衣料品が震災後の消費自粛の反動でプラスになるなどして、前年同 期比 0.3%の増加となった。全国は前年同期の消費の落ち込みが大きかったため、その反 動から同 1.3%と大幅な増加となった。本県は、生活必需品で内需型の品目である飲食料 品の割合が大きく、衣料品の割合が比較的大きい全国に比べ景気の落ち込みの影響をより 受けにくいと思われることなどから、20 年第Ⅱ四半期から前年同期比が全国よりも高く推 移していたが、4年ぶりに下回った。 以降、第Ⅱ四半期、第Ⅲ四半期は、薄型テレビの販売が前年の買い換え需要の反動減に よって低迷したことや、天候の影響により季節商品の動きが鈍ったことなどから前年同期 を下回った。第Ⅳ四半期は、飲食料品や婦人アクセサリーなど身の回り品の増加などから、 前年同期と横ばいとなった。 全国の大型小売店販売額(既存店ベース)は、景気の先行き不透明感などもあり、減少 が続いたが、百貨店の販売額は、前年比 0.4%増と 16 年ぶりの増加となり、震災の反動増 や高額商品に動きがみられるなど一部に消費の変化もみられた。(図2-3) -8 -6 -4 -2 0 2 4 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 20 21 22 23 24 25 % 期 年 図2-3 大型小売店販売額(既存店ベース)対前年同期比の推移 新潟県 全国 平成 資料:経済産業省「商業販売統計月報」

(2)

各商品別の動きについて、新規出店を含めた全店ベースでみると、衣料品の減少と食料 品の増加がここ数年のトレンドとして定着していた。 衣料品の減少傾向は、販売形態の多様化により、購入先として、衣料品専門店や通販、 インターネットショッピングなどの選択肢が増えてきていることが要因の一つとして考え られる。24 年も年間では前年を下回ったが、第Ⅰ四半期は、前年同期の震災後の消費自粛 の反動と節電・ウォームビズ対応の機能性衣料品の売れ行きが好調であったことから、 0.6%の増加寄与となり、23 年第Ⅳ四半期に引き続き2期連続で前年を上回った。第Ⅱ四 半期以降は、前年に比べ気温の上昇や低下が遅かったために夏物及び冬物季節衣料品の動 きが鈍るなどして、減少傾向が続いた。 一方、飲食料品の増加傾向は、調理済みの総菜や弁当を自宅で食べる「中食」の広がり や販売額の多くを飲食料品で占めるスーパーの店舗数増加などが寄与していると思われる。 24 年も前年末からさらに4店舗増加しこの傾向は続いたが、第Ⅲ四半期は、震災以降のま とめ買いの反動減に加え、天候の影響で飲料水や冷菓の動きが鈍かったことや野菜の相場 安が影響するなどして 0.2%の減少寄与となり、19 年第Ⅲ四半期以来、5年ぶりに前年を 下回った。(図2-4) 80 90 100 110 店舗数(期末) 図2-4 大型小売店店舗数及び販売額(全店ベース)品目別寄与度の推移 -6 -4 -2 0 2 4 6 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 20 21 22 23 24 25 %、%ポイント 期 年 衣料品 飲食料品 その他 対前年同期比 平成 資料:経済産業省「商業販売統計月報」

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(乗用車新規登録・届出台数は震災からの生産復旧やエコカー補助金効果などで増加) 平成 24 年の乗用車新規登録・届出台数は、政府の経済対策効果により、普通乗用車、 小型乗用車、軽乗用車と全ての車種で前年を上回り、年間では 99,029 台、前年比 28.2% の増加となった。 新規登録・届出台数は、21 年より始まったエコカー補助金、エコカー減税などの政策に よりそれまで続いていた低下傾向から増加に転じたが、エコカー補助金制度が終了すると その反動で大幅な減少となった。さらに 23 年3月に発生した東日本大震災でサプライチェ ーンが寸断され、供給制約が生じたことにより 23 年前半は減少幅が拡大した。23 年第Ⅲ 四半期からは徐々に供給制約が解消されたことで減少幅は縮小し、第Ⅳ四半期からは前年 の販売落ち込みの反動や 12 月のエコカー補助金制度の復活などにより前年同期比 23.0% の増加となった。24 年第Ⅰ四半期は同 43.2%、第Ⅱ四半期は同 64.9%と大幅な増加とな った。しかし、9月下旬に補助金が終了したことから第Ⅲ四半期は同 13.8%増と増加幅が 縮小し、第Ⅳ四半期には同 2.8%の減少となった。22 年の前回補助金終了間際には駆け込 み需要が殺到したが、今回はそのような動きはみられず、補助金終了後の大幅な落ち込み にはならなかった。 車種別で見ると、24 年は普通乗用車が前年比 21.0%、小型乗用車が同 22.4%、軽乗用 車が同 37.0%の増加となり、3つの車種とも前年を上回った。補助金終了後、普通乗用車 の減少が目立った一方で、小型乗用車は下げ幅が小さく、軽乗用車は維持費が安く、燃費 性能も向上したことなどを背景に増加が続いた。(図2-5) -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 60 70 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 20 21 22 23 24 25 %、%ポイント 期 年 図2-5 乗用車新規登録・届出台数種類別寄与度の推移 普通乗用車 小型乗用車 軽乗用車 対前年同期比 資料:北陸信越運輸局新潟運輸支局 平成

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(賃金指数は名目で上昇、実質で低下) 個人消費の動向を左右する家計収入の状況を現金給与総額指数からみる。 平成 20 年後半以降、外需の落ち込みによる景気後退が進んだものの、雇用を削減する よりも労働時間や労働賃金で調整する動きが強かったため、21 年は名目賃金指数、実質賃 金指数ともに大幅な減少となった。22 年は、時間外労働時間の増加による所定外給与、ボ ーナスなどの特別に支払われた給与の増加により増加し、23 年は、前年よりも上げ幅は小 さいものの、景気の緩やかな回復を反映し、名目賃金指数、実質賃金指数ともに上昇した。 24 年は 22 年を 100 として名目賃金指数が 100.4 となり前年 100.3 から微増したが、実 質賃金指数は 100.5 となり前年 100.8 から低下した。長期的なデフレが続く中、24 年の消 費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)の対前年比上昇率が名目賃金指数のそれを上 回ったことにより、名目賃金指数と実質賃金指数の差が縮小した。(図2-6) (消費者物価指数は食料品、光熱・水道などにより上昇) 新潟市消費者物価指数の推移を見ると、「生鮮食品を除く総合」では、平成 20 年以降下 落が続いていたが、23 年後半はその傾向が下げ止まりつつほぼ横ばいで推移した。24 年も ほぼ横ばいの動きとなったが、23 年の 99.6 から 0.2 ポイント上昇して 99.8 となり、わず かではあるものの 4 年ぶりに前年を上回った。 費目別の寄与度では、24 年は前年に引き続きテレビやパソコンなど教養娯楽用耐久財の 低下が顕著だった「教養娯楽」のマイナス寄与が大きかった。しかし、国産米が値上がり したことで「生鮮食品を除く食料」が、燃料費高騰により電気代及びガス代が値上がりし たことで「光熱・水道」が上昇するなど、10 大費目のうち6つが前年から上昇した。 一方で「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合」は下落が続き、20 年第Ⅳ四半 期には 103.0 だった指数が 24 年第Ⅳ四半期には 97.8 まで、5ポイント以上下落した。(図 2-7、図2-8) 95 96 97 98 99 100 101 102 103 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 20 21 22 23 24 H22=100 年 図2-6 名目・実質賃金(現金給与総額)の推移 平成 注1:調査産業計、事業所規模30人以上 注2:「実質賃金指数」=名目賃金指数÷新潟市消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)×100 資料:県統計課「毎月勤労統計調査」 名目増減率(左目盛) 実質増減率(左目盛) 名目指数(右目盛) 実質指数(右目盛) 対前年比増減率:%

(5)

資料:県統計課「消費者物価の動き」 96 97 98 99 100 101 102 103 104 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 20 21 22 23 24 25 H22=100 期 年 図2-7 新潟市消費者物価指数の推移 平成 資料:県統計課「消費者物価の動き」 生鮮食品を除く総合 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合 総合 -3.5 -3.0 -2.5 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 20 21 22 23 24 25 %、%ポイント 期 年 図2-8 新潟市消費者物価指数上昇率における費目別寄与度 (生鮮食品を除く総合指数対前年同期比) 生鮮食品を除く食料 住居 光熱・水道 家具・家事用品 被服および履物 保健医療 交通・通信 教育 教養娯楽 諸雑費 対前年同期比 平成

(6)

(生活実感は概ね横ばい傾向) 消費者マインドの変化について、一般財団法人新潟経済社会リサーチセンターが行った 意識調査から生活実感指数の推移をみると、「生活実感CSI(半年前と比べて生活実感が 「良くなった」と回答した人の割合から「悪くなった」と回答した人の割合を引いた差)」 及び「生活実感予想CSI(今後半年間に生活実感が「良くなりそう」と回答した人の割 合から「悪くなりそう」と回答した人の割合を引いた差)」は、平成 14 年を谷として 19 年まで改善傾向にあったが、いずれも「良くなった」「良くなりそう」超過に転じることは なかった。 20 年は悪化が続き、冬期の生活実感CSIは△35.9%ポイントとなり、その時点での半 年後の 21 年夏期の生活実感予想CSIも△47.7%ポイントとさらなる低下を予想してい たものの、その後は上昇に転じ、21 年夏期には生活実感CSIが4期2年ぶりに改善する など、指数は下げ止まった。22 年夏期には生活実感CSIはやや悪化したが、冬期には 15 年冬期以来の上昇幅で大幅に改善、23 年夏期も続けて改善したが、冬期には△23.5%ポイ ントとなり、3期ぶりに悪化していた。 24 年夏期には、生活実感CSIは△20.8%ポイントと改善したものの、冬期には△ 22.5%ポイントとなり、2期ぶりに悪化した。一方、生活実感予想CSIは 24 年夏期が△ 35.0%ポイント、冬期が△29.2%ポイントと2期連続で改善した。 なお、このところの生活実感CSIと生活実感予想CSIの関係をみると、16 年から 19 年にかけての景気回復期間に似通っており、また、いずれも回復が続いていた 17 年に 近い水準まで回復していることがみてとれる。ただし、両CSIは 20 年以降 10%ポイン ト以上の差がつくことが多く、16 年から 19 年にかけての期間よりも大きな差であること から、足元の生活実感はある程度回復しているものの、先行きに対する見方の慎重さは改 善していないことがうかがわれる。(図2-9) -50 -40 -30 -20 -10 0 夏 冬 夏 冬 夏 冬 夏 冬 夏 冬 夏 冬 夏 冬 夏 冬 夏 冬 夏 冬 夏 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 %ポイント 期 年 図2-9 消費者マインドの変化 平成

注:CSIとは「Consumer Survey Index」の略

資料:(一財)新潟経済社会リサーチセンター「消費動向調査」 生活実感CSI

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