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施している 全国個人視聴率調査 4) の, 地区および地区の結果 5) である この調査 では地区は1 都 6 県, 地区は 2 府 4 県の全域を対象としている 6) なお, この報告は 15 年 3 月に行った NHK 文研フォーラム の報告内容のうち, 調査の分析部分を中心に再構成したものであ

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また,よく見られている番組をみると,近畿 では関東に比べて「夜・民放・娯楽」の番組が 多いという指摘もあった。 それから時代がくだり,2000 年2),および 2004 年3)に行った報告では,関東でも近畿と 同じように,民放の夜間の娯楽番組が見られる ようになったため,1982 年の時点で指摘された 東西差は,2000 年前後の時点では小さくなっ た,という指摘を行った。ただ近畿でよく見ら れている番組をみると,独特の文化的風土が 根強く反映し続けていると分析した。 そこからさらに10 年以上が経過した。テレビ をめぐる環境はこの間,さまざまに変化したが, 果たして現在,いったん縮小していたテレビ視 聴の東西差はどのような状況にあるのだろうか。 それを確認するのが今回の報告の目的である。 使用した調査結果は,特に断らない限り, 世論調査部が毎年 6月に7歳以上の3,600人を 対象に,配付回収法,時刻目盛り日記式で実

はじめに

関東・近畿のテレビの見られ方,いわゆる「テ レビ視聴の東西差」について,世論調査部で はこれまで何度か分析を試みてきた。 代表的な分析としては,まず1982 年にまとめ た『テレビ視聴の30 年』がある1)。この中では 以下の3点が指摘された。 ① 関東・近畿のテレビ視聴の違いは,主として その文化的風土の違いから生じている。特 に近畿地方は上方芸能の文化が根強く,関 東と対抗する形でテレビ文化の中に花開い ている。 ② 関東のテレビ視聴はむしろ近畿以外と共通 する点が多く,近畿の視聴は全国的にみて も例外的。 ③ こうした傾向はテレビ 30 年という歳月の中 で強くなってきている。

テレビ視聴の東西差を探る

~ NHK 全国個人視聴率調査 長期分析の結果から~

世論調査部

舟越 雅

文研ではこれまで何度か,関東・近畿の「東西差」について,「全国個人視聴率調査」の分析結果を中心に取り 上げてきた。2004 年には東西差は小さくなったという報告を行ったが,現在の状況を改めて分析したところ,視 聴時間全体では差は大きくなかったものの,平日夜間においては東西差が出ていることがわかった。具体的には 関東より近畿で民放テレビがよく見られており,それは関東で近年,夜間の視聴が減少したことに対して,近畿で は依然としてよく見られていることによって生じていた。これを年層別にみると,20 ~ 50 代の若・中年層で差があ り,とりわけドラマやバラエティーの中でも,出演者や内容などに関西の「色」を持った番組が,近畿でよく見られ ていた。この背景としては,そもそも夜間の娯楽番組をよく視聴する文化が近畿では長く根付いており,平日夜間 のテレビ視聴が全国的に漸減傾向にある中でも,そうした近畿特有の文化は簡単にはなくなっていないことが考え られる。なおこの報告は,2015 年 3月に行った「NHK 文研フォーラム」の報告内容のうち,調査の分析部分を中 心に再構成したものである。

(2)

いずれの年も前後の年を合わせた移動平均 テレビ全局計:NHKテレビ計と民放テレビ計の合計        いずれも衛星放送を除く地上波 民放テレビ計:地上波民放テレビの合計 NHKテレビ計:NHK総合と E テレ(教育)の合計 施している「全国個人視聴率調査」4)の,関東 地区および近畿地区の結果5)である。この調査 では関東地区は1都 6県,近畿地区は2 府4県 の全域を対象としている6) なお,この報告は2015 年 3月に行った「NHK 文研フォーラム」の報告内容のうち,調査の分 析部分を中心に再構成したものである。文研 フォーラムでは分析をもとに,関西の放送事情 に詳しい同志社女子大学教授の影山貴彦氏と, 内容の受け止めや背景などについて対話,議 論を行った。

1 視聴時間からみた東西差

関東・近畿のテレビ視聴の違いを大づかみ にするため,まず1日の視聴時間(週平均)の 推移を,テレビ全局計,NHKテレビ計,民放 テレビ計に分けて比較する。 図1は,関東と近畿の地上波の視聴時間の, ここ30 年の推移である。その年の番組編成な どにより多少結果が上下するので,傾向をとらえ るために,前後を合わせた3 年分の平均値(移 動平均)を出し,その5 年ごとの推移をみた。 これをみると,関東のテレビ全局計は,1980 年から1985 年にかけてやや減少したが,1990 年以降は増加に転じ,1995 年から2005 年にか けては3 時間30 分を超えていた。近畿も1985 年を底に視聴時間が増加しているが,1995 年 の時点では関東 3 時間32分に対して近畿 3 時 間13分と,差が開いた。これが 2000 年以降, 近畿が関東に追いつくような形で差が縮まり, 最新の結果では関東 3 時間20 分に対して,近 畿 3 時間25 分であった。 このテレビ全局計をNHK計と民放計に分け てみる。NHK計をみると,1980 年は関東の58 分に対して,近畿では41分と少なめであったが, 1985 年以降は関東と近畿の差が縮まり,それ は現在まで一貫して変わらない。 一方の民放計をみると,1980 年には関東が 2 時間18 分,近畿 2 時間26 分で,近畿のほう が や や 多めであった。 その後,関東の視聴時 間が 大きく伸び,1995 年には関東と近畿の視 聴 時間は 逆 転したが, 1995 年 か ら2005 年 に かけて,近畿の視聴時 間がゆるやかに伸びて, 2005 年の時点では関東 2 時間 4 8 分,近畿 2 時 間50 分と,ほとんど 差 がなくなっていた。しか し,2005 年以降に注目 すると,特に関東で視 聴時間が減少傾向にあ 1980年 85年 90年 95年 2000年 05年 10年 13年 (時間:分) 0.00000 0.01875 0.03750 0.05625 0.07500 0.09375 0.11250 0.13125 0.15000 3:15 3:32 3:13 3:25 3:20 3:08 0:41 0:47 0:43 0:58 2:18 2:26 2:45 2:29 2:50 2:48 2:48 2:42 2:33 2:41 テレビ全局計 民放テレビ計 NHKテレビ計 (時間:分) 0:00 0:30 1:00 1:30 2:00 2:30 3:00 3:30 4:00 関東 近畿 図 1 視聴時間の推移(1日・週平均)

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平日平均 土曜 日曜 関東 2005 年 2:52 2:49 3:10 2014 年 2:26 2:45 2:50 増減 − 0:26 − 0:04 − 0:20 近畿 2005 年 2:45 2:52 3:10 2014 年 2:49 2:52 2:55 増減 0:04 0:00 − 0:15 午前 午後 夜間 関東 2005 年 0:43 0:32 1:33 2014 年 0:40 0:31 1:12 増減 − 0:03 − 0:01 − 0:21 近畿 2005 年 0:41 0:29 1:30 2014 年 0:44 0:37 1:24 増減 0:03 0:08 − 0:06 り,現在は関東 2 時間33分,近畿 2 時間42分 と,関東に比べて近畿の視聴時間がふたたび やや多めになった。 2004 年の報告では「視聴時間の東西差はほ とんどなくなった」としていたが7),それ以降を みると,NHK計は一貫して東西差がみられな いのに対して,民放計ではやや差が生まれつつ あるといえる。そこで,今回の分析ではこの「民 放テレビ計」の東西差について,10 年前との比 較を中心にみていくことにする。

2 民放テレビの東西差

(1)平日夜間の視聴時間で東西差 民放テレビの見られ方で,より東西差がはっき りと出る曜日や時間帯はあるのだろうか。民放 テレビ計の視聴時間を平日平均,土曜,日曜の 曜日別に分けて,10 年前と比較する(表1)。こ れをみると,関東・近畿ともに,土曜の視聴時 間が 10 年前とほぼ変わらず,日曜の視聴時間は 減少している。一方,平日平均では,関東では 2005 年の2 時間52分に対して2014 年は2 時間 26 分と減少したが,近畿では2005 年2 時間45 分に対して2014 年が 2 時間49 分と減少してい ない。結果として,平日平 均で土曜,日曜より差が広 がってきたことがわかる。 この平日平均の視聴時 間を,さらに午前(5時~ 12 時 ), 午 後(12 時 ~ 18 時),夜間(18 時~ 24 時) に分けて,10 年前と比較 する(表2)。特に関東の夜 間 で,2005 年 の1時 間33 分 から2014 年は1時間12 分と減少している。一方,近畿ではどの時間帯 も変動幅はあまり大きくない。結果として,現 在の平日夜間は関東の1時間12分に対して近 畿は1時間24分と,この10 年で特に平日の夜 間においてやや東西差が出てきている。 ちなみに,この民放テレビ計の平日夜間の視 聴時間を,全国ほかの地区と比べてみるとどう か。図2は,平日夜間の民放テレビ計の視聴時 表 1 民放テレビ計の曜日別視聴時間 表 2 民放テレビ計の時間帯別視聴時間(平日平均) (時間:分) 0:00 0:30 1:00 1:30 2:00 九州 四国 中国 近畿 中部 甲信越 関東 東北 北海道 1:25 1:24 1:10 1:09 1:11 1:03 1:12 1:13 1:15 図 2 民放テレビ計の地区別視聴時間(平日平均,夜間)2014 年

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関東 近畿 05 年 14 年 1 . 7 2 . 3 3 . 4 5 . 9 11 . 1 13 . 5 18 . 3 20 . 2 23 . 1 21. 0 18 . 9 16 . 5 14 . 2 11. 5 13 . 8 9 . 4 9 . 2 7.1 7. 0 5 . 8 5 . 4 5 . 6 6 . 5 4 . 6 5 . 4 4 . 6 5 . 5 5 . 6 13 . 8 9 . 8 15 . 4 9 . 8 11 . 6 8 . 6 9 . 1 7. 4 7. 0 8 . 6 6 . 1 8 . 2 5 . 7 7. 9 5 . 4 7. 0 9 . 1 7. 8 8 . 9 8 .1 6 . 2 8 . 9 7. 1 9 . 9 11 . 8 12 . 5 13 . 9 13 . 5 28 . 3 21. 6 33 . 1 24 . 9 35 . 3 25 . 5 35 . 3 24 . 3 36 . 0 24 . 7 34 . 1 24 . 3 29 . 7 24 . 6 28 . 0 22 .1 14 . 6 11. 6 11 . 1 9 . 4 5 . 1 4 . 6 3 . 0 2 . 8 1 . 5 1. 5 1 . 4 1.1 05 年 14 年 0 . 9 1 . 4 3 . 8 5 . 2 9 . 8 12 . 3 16 . 5 18 . 1 23 . 7 21 . 8 22 . 0 16 . 7 15 . 1 12 . 2 11 . 0 11 . 6 8 . 3 9 . 5 5 . 9 8 . 4 6 . 2 9 . 6 5 . 5 8 . 2 3 . 5 6 . 0 5 . 1 7 . 1 12 . 9 11 . 6 13 . 8 12 . 3 11 . 5 10 . 5 9 . 3 9 . 8 6 . 7 9 . 3 5 . 8 8 . 9 5 . 1 9 . 9 5 . 2 9 . 8 6 . 9 9 . 7 7 . 5 10 . 0 6 . 3 10 . 9 6 . 4 10 . 3 10 . 6 12 . 8 12 . 3 15 . 7 27 . 1 23 . 1 30 . 8 26 . 7 32 . 4 28 . 3 32 . 7 27 . 3 34 . 2 28 . 8 33 . 0 28 . 9 31 . 4 31 . 2 29 . 6 28 . 8 16 . 2 15 . 4 11 . 2 11 . 6 5 . 7 5 . 4 3 . 3 3 . 7 1 . 3 1 . 9 1 . 0 0 . 8 0 10 20 30 40 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 (%) 2005年 2014年 0 10 20 30 40 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 (%) 2005年 2014年 間を,全国を9 つの地区に分けてみたものであ る。全国の多くの地区では1時間10 分前後だ が,近畿は北海道と並んで1時間20 分を超え ており,近畿は全国的にみても,平日夜間の民 放テレビがよく見られていることがわかる。 (2)21 時以降の遅い夜間帯で差 平日夜間の東西差について,もう少し具体的 な時間帯をみる。図3では関東と近畿の民放テ レビ計の,30 分ごとの平均視聴率(平日平均) を,2005 年と2014 年で比較した。 図 3 民放テレビ計 30 分ごと平均視聴率 05 年・14 年比較(平日平均,関東・近畿)

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関東 近畿 これをみると,10 年前も現在も,朝・昼・夜 と,視聴に3つの山があることは変わらないが, 統計的に有意に視聴率が減少した時間帯をみ ると,関東では8 時30 分~ 9 時,12 時~ 13 時 30 分のほか,特に19 時~ 23 時の夜間で大きく 減少した。一方,近畿で有意に減少した時間 帯は7 時30 分~ 8 時と,20 時30 分~ 21時30 分のみで,関東と比べると減少した時間帯が少 ない。 つまり,夜間帯に注目すると,この10 年で夜 の20 時台など比較的早めの時間帯は関東・近 畿ともに減少しているが,22 時以降は関東のみ が大きく減少しており,これによって,民放テレ ビにおける視聴の東西差が,比較的遅めの時 間帯である21 ~ 23 時台で生じてきたといえる。 (3)近畿では若・中年層で,   現在も夜間の民放テレビをよく視聴 東西差のみられた平日21 ~ 23 時台につい て,年層別にどのような視聴傾向があるかをみ るため, 1時間ごとの平均視聴率を20 歳刻みの 年層ごとに関東と近畿で比較した。 まず平日21時台をみる(図4)。2005 年の関 東は全体で35%が民放テレビを見ていた。年 層別にみると,7 ~ 19歳で26%,20・30 代で 34%,40 代以上では40%弱が見ていたが,こ れが 2014 年になると,20 代以上のすべての 層で減少し,全体も25%へと減少した。一方 近畿は,2005 年は全体,年層別ともに,関東 と大きな違いはなかったが,2014 年になると, 全体の視聴率は29%と3 割を切るものの,関 東で減少した20・30 代は25%,40 代以上も 30%以上が見ており,関東ほどは大きく減って いない。 22 時台(図5)は,2005 年には関東・近畿と もに30%前後が民放テレビを見ており,年層別 には20 ~ 50 代が 21時台に引き続きよく見てい る時間帯だった。これが 2014 年になると,関 東では20・30 代を中心に20 ~ 50 代の視聴率 が減少したのに対し,近畿では40・50 代を中 心に視聴率を維持しており,全体の視聴率も 30%と,10 年前から変化がない。 図 4 民放テレビ計の平日 21 時台 平均視聴率 35 38 38 25 26 26 29 19 19 34 0 10 20 30 40 2014年 2005年 60歳以上 40・50代 20・30代 7~19歳 全体 (%) 2014年 2005年 34 35 36 29 25 30 33 18 25 33 0 10 20 30 40 2014年 2005年 60歳以上 40・50代 20・30代 7~19歳 全体 (%) 2014年 2005年

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関東 近畿 23 時台は,2005 年の全体の視聴率は関東・ 近畿とも20%を切り,21 ~ 22 時台に比べて 見ている人は少ない(図6)。ただ年層別には, 依然 20 ~ 50 代で20%弱が見ており,視聴の 中心であった。これが 2014 年になると,関東 では20・30 代の視聴率は11%となり,10 年前 からほぼ半減した。これに対して近畿では,関 東で減少した20・30 代でも10 年前の視聴率を 維持しており,関東の20・30 代を上回っている。 このように,この10 年で東西の差が生まれた のは,平日21 ~ 23 時台のおもな視聴者層であ る20 ~ 50 代であった。関東のこの層で10 年 前から視聴率が減少したのに対して,近畿では 減少があまり大きくないことが明らかになった。 フォーラムの報告時に,コメンテーターの影 山氏からは,この違いについて「近畿地方の 図 5 民放テレビ計の平日 22 時台 平均視聴率 図 6 民放テレビ計の平日 23 時台 平均視聴率 29 33 26 23 18 28 27 11 18 32 0 10 20 30 40 2014年 2005年 60歳以上 40・50代 20・30代 7~19歳 全体 (%) 2014年 2005年 13 14 8 11 8 15 9 4 11 19 0 10 20 30 40 2014年 2005年 60歳以上 40・50代 20・30代 7~19歳 全体 (%) 2014年 2005年 31 36 27 30 15 36 32 11 29 35 0 10 20 30 40 2014年 2005年 60歳以上 40・50代 20・30代 7~19歳 全体 (%) 2014年 2005年 14 18 9 14 5 18 11 6 17 18 0 10 20 30 40 2014年 2005年 60歳以上 40・50代 20・30代 7~19歳 全体 (%) 2014年 2005年 関東 近畿

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民放局には 23 時台以降の深夜帯に,関西ロー カルで多くの番組が編成されていることと関連 があるのでは」との指摘があった8)。こうした点 も含め,次節ではこの時間帯に放送されてい る,民放テレビ局の番組視聴率に注目する。

3 民放テレビの高位番組

(上位 10 番組)からみた東西差

ここからは,全国個人視聴率調査の調査期 間中の平日21 ~ 23 時台に,民放テレビでよく 見られた上位10 番組の個人視聴率を,10 年前 と現在で比較する。番組の嗜好は年層によって 異なるため,20・30 代と40・50 代とで分けて 示す。 (1)近畿の 20・30 代は    関西「色」のある番組が上位 表 3 は20・30 代の上位10 番組である。関東 の2005 年をみると,フジテレビの番組が多く 入っており,最もよく見られたのは月曜 21時に 放送していたドラマ「エンジン」であった。ま た,上位10 番組のうち9本が,10%以上の視 聴率であった。 しかし,2014 年の結果をみると,最も高いフ ジテレビの「とんねるずのみなさんのおかげで 表 3 20・30 代 民放テレビでよく見られている番組(平日 21 ~ 23 時台) 2005 年 (%) 2014 年 (%) 関東 関東 局 曜日 放送開始時刻 番組名 視聴率 局 曜日 放送開始時刻 番組名 視聴率 フジ 月 21:00 エンジン          22 フジ 木 21:00 とんねるずのみなさんのおかげでした 8 フジ 月 22:00 SMAP×SMAP     17 NTV 月 23:59 月曜から夜ふかし      7 フジ 月 23:00 あいのり          17 NTV 水 21:00 ザ!世界仰天ニュース    7 フジ 火 21:00 離婚弁護士Ⅱハンサムウーマン 15 朝日 火 21:00 ロンドンハーツ       7 フジ 木 21:00 とんねるずのみなさんのおかげでした 12 フジ 木 22:00 続・最後から二番目の恋    7 フジ 木 22:00 木曜劇場・恋におちたら   11 NTV 月 21:00 深イイ話 ×しゃべくり007 7 NTV 水 22:00 anego・アネゴ     10 NTV 水 22:00 花咲舞が黙ってない     6 朝日 火 21:25 ロンドンハーツ       10 フジ 水 21:00 ホンマでっか!? TV    6 フジ 火 22:00 曲がり角の彼女       10 朝日 木 23:15 アメトーーク! 6 TBS 金 22:00 タイガー&ドラゴン 9 フジ 火 21:00 ビター・ブラッド      6 # は帯番組で最も高い曜日の番組 放送時間 10 分以上 帯番組から時間が動いた番組は除外(以下同じ) 2005 年 (%) 2014 年 (%) 近畿 近畿 局 曜日 放送開始時刻 番組名 視聴率 局 曜日 放送開始時刻 番組名 視聴率 関西 月 21:00 エンジン          24 関西 水 21:00 ホンマでっか!? TV    11 関西 月 22:00 SMAP×SMAP     17 朝日 金 23:17 探偵!ナイトスクープ    10 関西 月 23:00 あいのり          17 読売 木 22:00 ダウンタウンDX      10 関西 火 22:00 曲がり角の彼女       12 朝日 水 21:54 # 報道ステーション      10 関西 木 22:00 木曜劇場・恋におちたら   12 読売 木 21:00 秘密のケンミンSHOW   9 朝日 木 21:54 # 報道ステーション      11 読売 金 21:00 映画・ダークシャドウ 9 読売 月 21:00 キスだけじゃイヤッ!    10 関西 木 21:00 とんねるずのみなさんのおかげでした 9 朝日 火 21:25 ロンドンハーツ       10 読売 月 21:00 深イイ話 ×しゃべくり007 8 毎日 金 22:00 タイガー&ドラゴン 10 関西 火 22:00 ブラック・プレジデント   8 毎日 金 21:00 中居正広の金曜日のスマたちへ 10 関西 月 21:00 極悪がんぼ         8

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した」の視聴率が 8%。以下,日本テレビの「月 曜から夜ふかし」「ザ!世界仰天ニュース」や, テレビ朝日の「ロンドンハーツ」など,6 ~ 7% 台の番組が並び,視聴率10%以上の番組がな くなる結果となった。 では,近畿の20・30 代はどうか。2005 年に よく見られていたのは,関東と同じく関西テレビ (フジテレビ系列)の番組が多く,上位10 番組 がいずれも10%以上であるのも関東と似た傾向 である。 2014 年では,やはり近畿でも高位番組の視 聴率は2005 年と比べて低めであるものの,視 聴率10%以上の番組は,依然 4 本ある。 この中でよく見られたのは,関西テレビの「ホ ンマでっか!? TV」,朝日放送の「探偵!ナイ トスクープ」,読売テレビの「ダウンタウンDX」 などで,関西出身の人気タレントが司会であっ たり,関西ローカルの人気長寿番組であったり と,なんらかの関西の「色」を感じさせる番組 が上位に入っていることが特徴である。 (2)近畿の 40・50 代は,   サスペンス色の濃いドラマをよく視聴 続いて40・50 代の上位10 番組を示したのが 表 4 である。 まず関東の2005 年をみると,20・30 代と同 表 4 40・50 代 民放テレビでよく見られている番組(平日 21 ~ 23 時台) 2005 年 (%) 2014 年 (%) 関東 関東 局 曜日 放送開始時刻 番組名 視聴率 局 曜日 放送開始時刻 番組名 視聴率 フジ 月 21:00 エンジン          16 フジ 木 22:00 続・最後から二番目の恋    10 フジ 木 21:00 とんねるずのみなさんのおかげでした 13 朝日 月 21:54 # 報道ステーション      9 朝日 木 21:54 # 報道ステーション      11 フジ 水 21:00 ホンマでっか!?TV    9 フジ 月 22:00 SMAP×SMAP     11 TBS 金 22:00 金曜ドラマ・アリスの棘   8 NTV 火 21:00 火曜サスペンス・6月の花嫁 2005 10 フジ 火 21:00 ビター・ブラッド      8 フジ 火 21:00 離婚弁護士Ⅱハンサムウーマン 10 NTV 金 21:00 映画・ダークシャドウ 8 フジ 木 22:00 木曜劇場・恋におちたら   9 NTV 水 22:00 花咲舞が黙ってない     8 TBS 金 21:00 中居正広の金曜日のスマたちへ 9 朝日 木 21:00 木曜ドラマ・BORDER〔終〕 7 朝日 月 21:00 たけしのTVタックル    9 フジ 月 21:00 極悪がんぼ         7 フジ 月 23:00 あいのり          8 TBS 木 21:00 木曜ドラマ劇場・MOZU  7 2005 年 (%) 2014 年 (%) 近畿 近畿 局 曜日 放送開始時刻 番組名 視聴率 局 曜日 放送開始時刻 番組名 視聴率 朝日 金 21:54 # 報道ステーション      11 関西 水 21:00 ホンマでっか!?TV    15 読売 火 21:00 火曜サスペンス・6 月の花嫁 2005 10 関西 月 21:00 極悪がんぼ         13 関西 月 21:00 エンジン          10 朝日 火 21:54 # 報道ステーション      13 読売 月 22:00 スーパーテレビ花田満の真実 10 毎日 金 22:00 金曜ドラマ・アリスの棘   12 関西 金 21:00 金曜エンタテイメント・踊る!親分探偵 10 関西 火 21:00 ビター・ブラッド      12 毎日 月 21:00 月曜ミステリー劇場・冤罪  10 朝日 金 23:17 探偵!ナイトスクープ    11 朝日 月 21:00 たけしのTVタックル    10 毎日 木 21:00 木曜ドラマ劇場・MOZU  10 関西 木 21:00 とんねるずのみなさんのおかげでした 9 読売 水 22:00 花咲舞が黙ってない     10 毎日 金 21:00 中居正広の金曜日のスマたちへ 9 関西 木 22:00 続・最後から二番目の恋    9 読売 水 22:00 anego・アネゴ     9 関西 水 22:00 SMOKING GUN   9

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じく,フジテレビのドラマやバラエティーがよく 見られており,視聴率10%以上の番組は6 本 入っている。これが 2014 年になると,視聴率 10%以上の番組は,フジテレビの「続・最後か ら二番目の恋」のみとなる。また上位 10 番組 中7 本がドラマで,よく見られている番組のジャ ンルが,10 年前からやや狭まってきている。 一方,近畿をみると,2005 年の時点では, 視聴率10%以上の番組は7 本あり,サスペンス 色の濃い2 時間もののドラマが多く入っている 点が特徴であった。2014 年になっても,視聴 率10%以上の番組は8 本を数え,減っていな い。最もよく見られたのは,20・30 代と同じく「ホ ンマでっか!? TV」で,やはり関西テレビの月 曜 21時のドラマ「極悪がんぼ」などが続く。 2 時間ドラマの姿はなくなったが,「金曜ドラ マ・アリスの棘」(毎日)や「ビター・ブラッド」(関 西)など,やはりサスペンス要素の濃いドラマが よく見られていることが特徴である。 (3)同じジャンルでも,   東西差の「ある」番組と「ない」番組 民放テレビの上位10 番組をみると,近畿で よく見られているものがいくつかあることがわ かったが,こうした番組はある特定のジャンル に偏っているというわけではなさそうである。 表 5 は,2014 年 6月調査時に,民放で放送 されていたバラエティー番組とドラマ番組のう ち,関東と近畿で比較的よく見られていたもの を何本かピックアップして,比較したものであ る。まずバラエティー番組をみると,「とんね るずのみなさんのおかげでした」や「SMAP× SMAP スペシャル」は,関東と近畿の視聴 率はどの年層もあまり変わらない。しかし,「ホ ンマでっか!? TV」や「ダウンタウンDX」は, 20・30 代,40・50 代とも関東より近畿のほう がよく見られている。 また,ドラマ番組をみると,「続・最後から 二番目の恋」や「花咲舞が黙ってない」は,あ 表 5 平日 21 ~ 23 時台 民放テレビのおもな番組視聴率(関東・近畿)2014 年 〈バラエティー番組〉 (%) 局 曜日 放送開始時刻 番組名 20・30 代 40・50 代 関東 近畿 関東 近畿 フジ系 木 21:00 とんねるずのみなさんのおかげでした 8 9 6 6 フジ系 月 22:00 SMAP×SMAP スペシャル 5 6 6 7 フジ系 水 21:00 ホンマでっか!?TV    6 11 9 15 日テレ系 木 22:00 ダウンタウンDX      3 10 4 8 〈ドラマ番組〉 (%) 局 曜日 放送開始時刻 番組名 20・30 代 40・50 代 関東 近畿 関東 近畿 フジ系 木 22:00 続・最後から二番目の恋    7 7 10 9 日テレ系 水 22:00 花咲舞が黙ってない     6 7 8 10 フジ系 月 21:00 極悪がんぼ         5 8 7 13 TBS 系 金 22:00 金曜ドラマ・アリスの棘   4 6 8 12

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まり関東・近畿の差がない一方,「極悪がんぼ」 や「金曜ドラマ・アリスの棘」は,特に近畿の 40・50 代によく見られている。 逆に「関東でよく見られているが,近畿では あまり見られていない」番組は,高位番組の中 にはみられなかった。つまり,平日夜間の民 放の高位番組からは,関東と近畿で同程度見 られている番組と,関東より近畿でよく見られ ている番組の2 つの傾向が見出せた。このうち 「近畿でより見られている番組」の存在が,今 回の東西差を考えるうえで一つのヒントを与えて くれている。

4 まとめにかえて

ここまでをまとめると,以下のとおりである。 ①関東と近畿のテレビ視聴時間をみたとこ ろ,2005 年の時点では差がなかったが,それ 以降,民放テレビの平日夜間でやや差が表れ つつある。この民放テレビの視聴について分析 すると,関東では視聴が減少傾向にあるのに 対して,近畿ではあまり変化がないことによっ て差がもたらされている。 ② 30 分ごとの平均視聴率でみると,民放テ レビで東西差が表れているのは平日夜間の中 でも21時以降の遅めの時間帯である。また年 層別にみると,この時間帯のおもな視聴者で ある20 ~ 50 代で特に差がみられた。 ③この時間帯に近畿でよく見られている番組 をみると,関西出身のタレントが司会をつとめ たり,ローカルで長く人気のある番組など,な んらかの関西の「色」を感じさせるものが並ん でいる。 「はじめに」で触れた視聴の東西差は,2000 年,2004 年の報告時にはいったん小さくなっ ていた。現在,NHKテレビ計の視聴時間には 東西差がみられなかったが,民放テレビは,あ る特定の時間帯で,特定の年層をとらえてみる と差があり,よく見られている番組にも関西な らではの特徴がみてとれた。 この背景には何があるのか。まず「テレビ30 年」報告の際にも指摘されたように,近畿の視 聴者の中には,そもそも夜間の娯楽番組をよく 視聴する文化が,昔から長く根付いていたこと が挙げられる。民放テレビの平日夜間の視聴 時間は,この10 年で,関東のみならず全国的 に漸減の傾向にあるが9),近畿特有の文化はそ うした流れの中でも,簡単にはなくなっていな いのかもしれない。 また高位番組を比較した際には,よく見ら れている番組になんらかの関西の「色」の濃さ が見受けられたが,フォーラムで報告を行った 際に,コメンテーターの影山氏は「色が濃いと は,まさに『濃さ』のことである」と論じた。つ まり,関西の色に何か決まったものがあるとい うよりは,演出やテーマ,出演者など,番組の 持つ要素そのものが,視聴者に訴えかける強 さを持っている,ということである。表現を変 えれば,それは番組の持つ「ディープさ」であ り,番組の内容にウェットな面や,人情の厚さ を伴うこともある。こうした番組の作りが持つ 濃さ,強さが,番組と視聴者との距離感の近さ を生み,そこに近畿の視聴者は反応している のではないか,という指摘である。 現在では放送そのものが少なくなったものも あるが,2 時間ドラマやサスペンス要素の強い ドラマ,時代劇10)がよく近畿の高位番組に入 るのは,番組の持つ演出の強さや人情の厚さ が視聴者の共感を生んでいるのかもしれない。

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また「探偵!ナイトスクープ」のようなローカルの バラエティー番組は,地元の身近な話題を深く 掘り下げているほか,出演者にも親しみがあり, 視聴者との距離が近い番組といえよう。 この「濃さ」という言葉に象徴される関西の 「色」は,長らく近畿地方のテレビ番組の中に 息づいていて,現在にもつながっているように 思われる。 近畿地方は,先に挙げたように独特の文化を 長く育んできた歴史があるほか,地元局のロー カル制作比率が他の地方に比べて高いこと11) や,関西のテレビ局が制作して全国ネットで放 送する番組も多いことなど,全国の中でも地域 の特徴が出やすい環境にあるのではないかと 考えられる。 しかし,地方ごとの視聴の特徴は「東西差」 以外でも多少うかがえた。たとえば,図2で平 日夜間の民放テレビの視聴時間を全国各地区 で比較した際には,近畿と並んで北海道の視 聴時間が比較的長めであった。北海道にも平日 夜間,民放のローカル番組で長く人気を博して いるものがある12)が,そのほかにもテレビを見 る環境や,地域に根差した文化的な背景など, さまざまな要素によってテレビ視聴の差が生ま れているのかもしれない。 今後も,東西差のみならず,全国各地方の 視聴の特徴を定期的に把握することが,地域 放送を考えるうえで重要である。またデータか ら得られた特徴が,果たしてその地方で実感と して受け止められるか,現地の事情に詳しい有 識者や放送関係者の知見をあおぐなどして,よ り分析を深めていくことも必要なのではないだ ろうか。 (ふなこし まさし) 注: 1) 牧田徹雄(1983)「東と西の 30 年」NHK 放送 世論調査所編『テレビ視聴の 30 年』(日本放送 出版協会)第Ⅲ章第 6 部 268-283 2) 白石信子,居駒千穂(2000)「近づいた関東と 近畿のテレビ視聴~『全国個人視聴率調査』20 年の分析から~」『放送研究と調査』1 月号, 60-71 3) 白石信子,増田智子(2004)「テレビ視聴の東 西差 『全国個人視聴率調査』15 年の分析から」 『放送研究と調査』11 月号,28-39 4) 2014 年 6 月調査の調査時期は 6 月 2 日(月)~ 6 月 8 日(日),調査対象は全国 7 歳以上の男女, 調査有効数(率)は 7日間の平均 2,415人(67.1%)。 調査結果の概要については西久美子,塚本恭子, 吉藤昌代,行木麻衣(2014)「テレビ・ラジオ視 聴の現況~ 2014 年 6 月全国個人視聴率調査か ら~」『放送研究と調査』9 月号,58-69 を参 照のこと。 5) 地方別補助を加えた調査相手数は,関東地区で 1,174 人,近畿地区で 748 人である(2014 年)。 6) 関東地区の 1 都 6 県は茨城県,栃木県,群馬県, 埼玉県,千葉県,東京都,神奈川県。近畿地区 の 2 府 4 県は滋賀県,京都府,大阪府,兵庫県, 奈良県,和歌山県。 7) 3)29 ページ参照。 8) ABC(テレ朝系列)では平日の 23 時台を「ナ イト in ナイト」枠として,日替わりで自局制作の バラエティー番組を放送している。このほかにも MBS(TBS 系列)では月曜 23 時 53 分から「痛 快!明石家電視台」を放送するなど,23 時以降 に関西キー局がローカル番組を放送している事 例は多い。 9) 民放テレビ計の視聴時間の全国平均は,2005 年は 1 時間 27 分であったが,2010 年以降は 1 時間 20 分を切る年が多くなり,2014 年では 1 時間 14 分だった。 10) 近畿で過去によく見られていた番組を確認する と,1)の時点での調査結果(1982 年 6 月)では 時代劇が 3 本も入っているほか,2)3)で示され た高位番組の中にも,「大岡越前」「水戸黄門」 といった時代劇が入ってきていた。 11) 関西キー局のうち 4 局(MBS,ABC,YTV, KTV)では自社制作率が 30%を超えており,他 の民放局と比べても高い。『日本民間放送年鑑』 (日本民間放送連盟編,コーケン出版 2013)671 参照。 12) 北海道では,STV(日本テレビ系列)の「どさ んこワイド」など,18 時台を含む平日夕方に 民放各局が放送する情報番組がよく見られてい るほか,HTB(テレビ朝日系列)では水曜日の 23 時台に,長く人気を得ているバラエティー番 組「水曜どうでしょう」が放送されている。

参照

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