よく使うグラフの
目的別サンプル集
ここでは、よく使うグラフのサンプル集として、本書で紹介するグラフとその作成ポ
イントをまとめています。「大小関係を表すグラフ」「変化や推移を表すグラフ」など、
グラフで伝えたい目的別に分類しているので、作成したいグラフを見つけるのに役立て
てください。
一般的な縦棒グラフや横棒グラフに加え、積み上げ縦棒グラフや3-Dグラフなど、い
ろいろな種類の棒グラフを紹介しています。波線で数値軸の一部を省略したグラフもあ
ります。
縦棒グラフ
横棒グラフ
大小関係を表すグラフ―棒グラフ
▲1項目に複数の棒を配置した集合縦棒
グラフ。左図のように、数値軸の上
に「単位(万円)」を配置したレイア
ウトにするには、軸ラベルやプロッ
トエリアをドラッグして調整する。
目盛線の存在感を抑えたいときは、
線種を点線にしたり、背景色に対し
て目立たない色に変更するとよい。
☞
参照
第1章の「3 グラフ作成の基本
操作」
第2章の3の「目盛線の線種や色
を変更する」
▲上から大きい順に棒を並べた横棒グ
ラフ。データを降順に入力している
セルを基にグラフを作成したときは、
軸を反転する必要がある。
各棒の値は、データラベルを使って
まとめて表示する。
☞
参照
第3章の1の「横棒グラフの項目
の並び順を逆にする」
第2章の2の「グラフの基にした
数値を表示する」
1
積み上げ縦棒グラフ
コメント付き縦棒グラフ
データテーブル付き縦棒グラフ
▲区分線を表示した積み上げ縦棒グラ
フ。区分線を表示すると要素の増減
を明示できる。
また、初期設定では棒が細いので、
左図のように棒内に値を表示すると
きは、棒を太くして、値を配置する
スペースを確保する。
☞
参照
第3章の「2 積み上げ棒グラフ
に関するテクニック」
第3章の1の「棒の太さを変更す
る」
▲特定の系列だけ、色を変えた棒グラ
フ。ここでは、棒に光沢のスタイル
を設定したり、棒の太さを変更した
りしている。
また、コメントを追加して、見せた
いポイントを強調している。
☞
参照
第3章の1の「棒の太さを変更す
る」「棒に光沢や影などを設定
する」「特定の棒だけ色を変更
する」
第2章の2の「図形を使ってポイ
ントをアピールする」
▲データテーブルをグラフ内に表示し
た縦棒グラフ。データテーブルを使
うと、グラフの基にしたデータを表
形式でグラフ内に表示できる。
☞
参照
第2章の2の「データテーブルを
表示する」
項目名が縦書きの縦棒グラフ
3-D縦棒グラフ
データの一部を省略した縦棒グラフ
▲項目名を縦書きにした縦棒グラフ。
文字列の向きは、項目軸の書式設定
で変更する。
☞
参照
第2章の4の「項目名を縦書きで
表示する」
▲棒を立体的に表示した3-D縦棒グラフ。
ここでは、「うち新商品」という要素
を目立たせるため、「3-D積み上げ縦
棒」を使って作成し、左2つの棒は
「0」の値を積み上げている。棒ごと
に表示している年度や数値はテキス
トボックスを配置して表示し、棒だ
けでなく、グラフの背面や底面など
の色も変更する。
☞
参照
第8章の2の「Excelのグラフを
スライドに貼り付ける」
▲省略を表す波線を入れて、突出した
データとそれ以外のデータの大きさ
を表したグラフ。ここでは、波線は
グラフ内に画像を挿入して配置して
いる。
☞
参照
第3章の「3 省略を波線で表す
グラフの作成テクニック」
棒の一部を省略した縦棒グラフ
マーカーの色や形態に特徴のある折れ線や、折れ線の一部の書式だけ変更した折れ線
など、いろいろな形態の折れ線グラフを紹介しています。折れ線グラフと縦棒グラフを
組み合わせた複合グラフもあります。
折れ線グラフ
▲すべてのデータについて、波線で棒
の一部を省略して表したグラフ。波
線の画像をグラフ内に配置し、数値
軸の最小値を表示形式で「0」に置き
換えて表示する。
☞
参照
第3章の3のヒント「すべての棒
を省略して表示するには」
変化や推移を表すグラフ―折れ線グラフ・複合グラフ
▲データの推移を表した折れ線グラフ。
マーカーの色は、[図形の塗りつぶし]
機能で変更する。
また、目盛の間隔を3ヶ月単位にする
には、項目軸について軸の書式設定
を変更する。
☞
参照
第4章の1の「マーカーの色を変
更する」
第2章の4の「項目軸の日付の間
隔を変更する」
マイナスの値を含む折れ線グラフ
一部が点線の折れ線グラフ
なだらかな線の折れ線グラフ
▲マイナスの値を含む、データの推移
を表した折れ線グラフ。プラスかマ
イナスによってマーカーの色を塗り
分けるには、マーカーごとに色を設
定する。
縦軸のマイナスの目盛を赤字にする
には、縦軸の[軸の書式設定]ダイ
アログボックスの[表示形式]で、
[負の数の表示形式]を設定する。
☞
参照
第4章の1の「マーカーの色を変
更する」
▲折れ線の一部を点線で表示した折れ
線グラフ。棒グラフで特定の棒だけ
色を変更できるように、折れ線グラ
フでは特定の区間の線の書式を変更
できる。
また、縦軸上にマーカーを表示させ
たいときは、縦軸の設定を変更する。
☞
参照
第4章の1の「折れ線の一部に別
の書式を設定する」
第4章の1の「縦の目盛線上にマ
ーカーを表示する」
▲スムージング機能を有効にした折れ
線グラフ。左図のようになだらかな
線にするには、マーカーは「なし」
の折れ線グラフにする。
また、データがいくつか欠落してい
ても、その部分が欠落しないように
線を結ぶこともできる。
☞
参照
第4章の1の「折れ線をなだらか
な線にする」
第4章の1の「データの欠落で途
切れてしまった線を結ぶ」
複合グラフ
縦棒の間隔がない複合グラフ
集合縦棒と折れ線の複合グラフ
▲縦棒と折れ線を組み合わせた複合グ
ラフ。第2軸を設定することで、単位
が異なるデータを1つのグラフで表現
している。
また、折れ線のマーカーの色だけを
変更して、データを見やすくしてい
る。
☞
参照
第4章の「2 複合グラフの作成
テクニック」
第4章の1の「マーカーの色を変
更する」
▲縦棒と折れ線を組み合わせた複合グ
ラフで、縦棒の間隔をなしにしている。
別の地域の気温・降水量をグラフ化
するなど、作成したグラフを使い回
すときには、グラフの書式コピー機
能やテンプレート機能を使うと短時
間でグラフを作成できる。
☞
参照
第4章の「2 複合グラフの作成
テクニック」
第2章の3の「書式をコピーして
同じ体裁のグラフを作成する」
「グラフをテンプレートに登録
する」
▲集合縦棒と折れ線を組み合わせた複
合グラフ。このような縦棒に複数の
データ系列がある場合、最初に縦棒
グラフを作成し、「合計」のデータ系
列を折れ線に変更する。
また、左図の場合、背景にテクスチ
ャで模様を表示している
☞
参照
第4章の「2 複合グラフの作成
テクニック」
第2章の3の「グラフの背景に模
様を設定する」
円グラフやドーナツ円グラフ、二重ドーナツ円グラフなど、いろいろな種類の円グラ
フを紹介しています。横棒グラフで内訳を表す帯グラフもあります。
円グラフ
3-D円グラフ
ドーナツ円グラフ
内訳を表すグラフ―円グラフ・帯グラフ
▲目立たせたい要素を切り離した円グ
ラフ。左図のように%の値を小数第1
位まで表示させるには、表示形式の
設定を変更する。
☞
参照
第5章の1の「データラベルに項
目名や構成比を表示する」「%
の値を小数第1位まで表示する」
「円から要素を切り離す」
▲初期設定の3-D円グラフは傾きが大き
く、正確な割合が確認しにくいが、
左図では傾きを緩やかにして、2-D円
グラフに近づけている。また、手前
に目立たせたい要素を配置するため、
ここでは円を回転させている。
☞
参照
第5章の1の「円を回転させる」
「3-D円グラフの傾きを緩やかに
する」
▲円の中央に見出しや合計値を表示し
たドーナツ円グラフ。基本的な作成
方法は、円グラフと同様。中央の穴
にはテキストボックスを配置し、見
出しや合計値を表示する。穴の大き
さは、入力するテキストによって調
整する。
☞
参照
第5章の「2 ドーナツ円グラフ
に関するテクニック」
二重ドーナツ円グラフ
補助縦棒付き円グラフ
帯グラフ
▲二重ドーナツ円グラフは、円の内側
と外側の数値を区別したグラフ作成
用の表を用意し、その表を基にグラ
フを作成する。また、ここでは外側
の円と内側の円を識別しやすくする
ため、「国内」「海外」の色を変更し
ている。
☞
参照
第5章の「3 二重ドーナツ円グ
ラフの作成テクニック」
▲円グラフに縦棒の補助グラフを添え
た「補助縦棒付き円グラフ」。内訳を
示す「関東」のデータを除いて、代
わりに「東京」「千葉」など、補助グ
ラフで表すデータを含めてグラフを
作成する。
☞
参照
第5章の「4 補助縦棒付き円グ
ラフの作成テクニック」
▲年代ごとの割合を比較した帯グラフ。
Excelでは「100%積み上げ横棒」を
使って作成する。
棒内に各要素の%の値を表示するに
は、グラフ作成用の表を基に作成す
る。また、左図では軸の反転を設定し、
棒の並び順を逆にするとともに、横
軸を上部に配置している。
☞
参照
第5章の「5 帯グラフの作成テ
クニック」
散布図や分布図、バブルチャートを紹介しています。縦棒グラフを加工して作成する
ヒストグラムもあります。
近似曲線を追加した散布図
項目名を表示した散布図
分布図
分布を表すグラフ―散布図・バブルチャート・ヒストグラム
▲相関関係を確認するため、近似曲線を追加した
散布図。
また、左図の場合、背景にテクスチャで模様を
表示している。
☞
参照
第6章の1の「散布図を作成する」「散布
図に近似曲線を追加する」
第2章の3の「グラフの背景に模様を設定
する」
▲点にそれぞれの項目名を表示して、データの分
布を表現した散布図。点の大きさやスタイルを
変更して、点の存在感をアップさせている。
☞
参照
第6章の1の「点の大きさや形を変更する」
「点の色を変更する」「分布を表す点に項
目名を表示する」
▲点を立体的に表示させた分布図。散布図を基に
作成し、点を拡大して光沢を設定している。また、
軸の位置を変更してグラフ内を4領域に分け、軸
の形を矢印に変更している。
☞
参照
第6章の1の「点の大きさや形を変更する」
「点の色を変更する」「分布を表す点に項
目名を表示する」「軸の表示位置を変更
する」
バブルチャート
PPMグラフ
ヒストグラム
▲3-D効果付きのバブルチャート。バブ
ルごとに色を変え、バブル内にそれ
ぞれの項目名を表示している。バブ
ルの色によって、文字色もわかりや
すい色に変更するとよい。
☞
参照
第6章の「2 バブルチャートの
作成テクニック」
▲プロダクト・ポートフォリオ・マネ
ジメントで使用されるPPMグラフ。
バブルチャートの機能を使って作成
する。
☞
参照
第6章 の2の「PPMグ ラ フ を 作
成する」
▲区間ごとにデータの個数を表したヒ
ストグラム。度数分布表を基に2-D縦
棒グラフを作成し、棒の間隔をなし
にして、縦棒をくっつけて表示する。
また、項目軸には区間名を示す。
☞
参照
第6章の「3 ヒストグラムの作
成テクニック」
レーダーチャートや絵グラフなどを紹介しています。ビジネスでよく使われるZチャ
ートやパレート図もあります。
レーダーチャート
絵グラフ
Zチャート
特殊なグラフ―レーダーチャート・絵グラフ・Zチャート・
パレート図・ピラミッドグラフ・スパークライン
▲レーダー内部を塗りつぶした塗りつ
ぶしレーダーチャート。塗りつぶし
の色を変更したり、重なった箇所や
目盛を確認しやすいように透過性を
設定することもできる。
☞
参照
第7章の「1 レーダーチャート
の作成テクニック」
▲絵で数値の大小を表した絵グラフ。
縦棒グラフや横棒グラフの棒内に絵
を表示して作成する。1つの絵が示す
数値を100や500など、きりのよい値
に設定すると、データの大きさがわ
かりやすくなる。
☞
参照
第7章の「2 絵グラフの作成テ
クニック」
▲「売上実績」「累計」「移動年計」の折
れ線を1つのグラフにまとめたZチャ
ート。季節や月ごとの変動を排除し
て、全体の傾向を表すときに使用する。
☞
参照
第7章の「3 Zチャートの作成
テクニック」
パレート図
ピラミッドグラフ
スパークライン
2010
▲ABC分析のデータを表したパレート
図。縦棒グラフと折れ線グラフを組
み合わせて、縦棒はデータの大きい
順に並べ、折れ線が「0」から始まる
ようにする。ABCのランクごとに棒
を色分けすると、ランクの違いがわ
かりやすくなる。
☞
参照
第7章の「4 パレート図の作成
テクニック」
▲中央に年齢階層、左右に男性、女性
のデータの大きさを表したピラミッ
ドグラフ。Excelにはピラミッドグラ
フを自動作成する機能がないので、
グラフ作成用の表を用意し、いろい
ろなグラフ機能を組み合わせて作成
する。
☞
参照
第7章の「5 ピラミッドグラフ
の作成テクニック」
▲Excel 2010ではスパークラインを使っ
てセル内に簡易的なグラフを表示で
きる。左図ではセル内に折れ線グラ
フを表示している。
☞
参照
第7章の「6 スパークラインで
セル内にグラフを表示する」