特集 デシジョン・サポート・システム
集団意思決定のための支援システム
堪木義一・井上紘一・守安隆
1.緒言 Arrow の一般不可能性定理以来,数々の“決 め方"の研究がなされてきた.しかし,ク。ループ での意思決定は,単なる決め方の問題ではない. 決定に至るまでには数多くのステップを踏む必要 がある.しかもこれらのステップは直線的なもの ではなく,意見を述べ合い,その中から多くの情 報を取り出し,自己のもつ情報に加え,あるいは 修正し,他人の意見への理解を深め,選好態度を 変更し,さらにそれをク*ループn の中へ提出すると いう繰返しによって合意へ近づくものである. こうした集団による意思決定をサポートするシ ム (DSS) としては ISM 法[1
]などがよく知ら れている.ここでは,さらに意見の一致度や選好 強度に言及した構造化手法として,最近筆者らに よって開発された ECR法を中心に,“ Caro
f
t
h
e
Year" 選定における順序づけ問題を例として, これらの手法のねらい,およびその有効性につい て述べる. ISM 法なども含め, これらの手法はコンピュ ータを用いて,大量のデータを迅速に処理し,意 思決定者へフィードバックすることによって,合 意を促進しようとするところに特徴がある.近年 さわらぎ よしかず (社)システム総合研究所 いのうえ こういち,もりやすたかし京都大学工学 部精密工学科 コンピュータの発達はいちじるしく, ミエコン, マイコンの利用や, CRT ディスプレイを用いる ことにより,これらのソフトウエアは手軽に会議 場などで活用することができょう.2
.
Car
o
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the
Year 選定と SCR 法“
Car o
f
t
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Year" はモーターファン誌が毎年 その 1 年間に発売された新型車種,新しい変型車 種,部分的仕様変更車種など,いわゆるその年の 型式として売り出されたすべての車種の中からそ の年を代表する車種として選ばれる最優秀車種で ある.自動車は,わが国ではその数が 3500万台を 越え,われわれの生活と,さまざまな面で深くか かわっている.もはや単なる輸送機械ではない. 非常に多面的な“価値"をもったものとなってい る.Car o
f
t
h
e
Year 選定 [2J では, 加速性, 燃費,操縦性,騒音,振動などの工学的諸性能は もとより,風俗習慣などに根ざす文化的要素,価 格,税制,維持費といった経済性,大気汚染,騒 音公害,交通渋滞などの交通環境への影響といっ た面も考膚される. 選考は, 25人前後(年によって異なる)の選考 委員により,第 l 次,第 2 次,最終選考の 3 ステ ップで行なわれる.第 l 次選考では,対象となる 約 600 車種の中から,各委員が任意の数だけ,理 由を添えて推薦車種を提出する.ここで全委員か ら推薦される車種は,合計約60車種となる.第 2次選考では,第 1 次の結果と,各車種の推薦理由 を考慮に加え,各委員がそれぞれ 1 車種を推薦す る.これで,約 15 車種に絞られる. 最終選考ではまず試乗会が催され,委員自身が 対象車を乗り較べ,感想を述べ合う.次に各自の 推薦理由を発表し討論に入る.討論が進み,大方 意見が出つくしたところで投票が行なわれる. 当初,投票は単記投票であったが,票が割れた 時などは, 20数票中のわずか数票の支持で Car of the Year 決定ということにもなり,決定後, 多くの委員に不満が残り,委員聞の雰囲気まで険 悪になることもあったようである.その後,投票 はプラスマイナス 5 点法と呼ばれる方法に改めら れた.これは,まず“ Car of the Year" に最も ふさわしいと思われる l 車種に +5 点を与える. 次に最もふさわしくないと思われる 1 車種に -5 点を与える.他の車種には,
+
5 点と -5 点の間 でそれぞれにふさわしいと思われる点を与える. ただしそれらの点数の合計が O となるように点を 与える.こうして付された点を各車種ごとに合計 して,その合計点の最も高い車種を“Car of the Year" とし, 以下, 合計点の高いほうから順位 をつけ,得点、を添えて発表される. この方法は,点数のつけ方にいくつかの制限が 設けられているものの,各意思決定者が(+5
,
-
5) の範囲で基数効用値を与え,その総和の大 小により集団の選好順序を決定しようというもの である.これは以下に述べる SCR 法と呼ばれる 方法の l 種である. SCR (Simple ContributiveRule) [ 3 ]とは, C R (Contributive Rule) の特 別な場合である.
いま選択枝(この場合対象車種)の 2 つを ai,
aj とし, 委員(意思決定者) 1 が集団の選好に
寄与する量を表わす関数 cl (contribution funュ
ction) を,
aiR1aj
i
f
f
cl(at,
aj) 三 o (2.1
)
と定義する.ここで atR1aj は, 委員 1 にとっ
て仰は aj より好ましいかあるいは同程度に好 1980 年 11 月号
ましい(この場合,すぐれている)ことを表わし 連結律と推移律を満足する(弱順序関係). 以下
では , cl(ai' aj) を CI1,j と書く . C1ij は,委員
1 の , ai の aj に対するある種の選好強度を表わ していると考えてもよい. 委員の数を m 人としたとき, aiRaj
i
f
f
g(C1ij,…
,
c町j) ~0 (
2
.
2
)
で定義される実関数 cl および g が存在すると き,この個人の選好から集団の選好への写象を Contributive Rule (CR) と呼ぶ. ただし R は集団の選好を表わす.特に g が個人の C1ij の 和のとき,つまり,"‘
g (C1if>…
,
c町j)= :EC1ij(
2
.
3
)
のときを SCR (Simple Contribut ve Rule)
とし、う, 個人 J の選択枝 ai に対する基数効用値を ul (ai) で表わす.ここで C1ij を選択枝 ai と aj の 効用の差,つまり, Cl;'j = ul(ai) - u!(aj)
(
2
.
4
)
とすると, SCR 法では,"‘
mg (C1if>
…
,
c円j)=:E
ul(ai)-:E
ul(aj)(2. ラ) となり,先のプラスマイナス 5 点法が SCR 法で
あることがわかる.なお, (2.5) 式の g によっ
表 1
“
Car of the Year 1977" 最終選考に残った 12候補車種
1
I
Skyline Hardtop 2000 GT-ES (AT3FJ2 I Skyline Hardtop 2000 GT-ES (5 FPS) 3
I
Skyline Hardtop 2000 GT-EX (AT 3 F) 4I
Skyline4-Door 初00 GT-ES (5 F) 5I
Celica LB 2000 GT ( 5 F) 6I
Celica LB 2000 XT (AT 3 F) 7I
Celica LB 2000 SE (AT3F)8
I
Markn
2000 Grande 4-Door (AT 3 F) 9I
Charade XTE (5 F)10
I
Charade XT (5 F)11
I
Siguma 2000 Super Saloon (AT 3 F)12
I
Cosmo L 2000 Super Custom (5 F)(39)
7
2
1
表 2 候補車種 1-12に対する選考委員 A-Y の評点 ア γ ダーラインは各委員の +5 点を表わす. 下欄の
+
5
;
+
5 点の数(単記投票のときの得票数) +正の評点の合計 ;負の評点の合計 Sum; 評点、の合計 Order; プラスマイナス 5 点法 (SCR 法)による順位をそれぞれ表わす. qL 一 E コ nuz-JZJ 必守 KJE--J 刈守 FhjzyAUKJqJ 必守 EJE--J 笠 JA 守にノ Z1Jd 守 d 守に j'qJqJ 1 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 一 nyzJEIJ 'i 一ハ URJ 。コ必守必崎 ZEid 一 qJ ゐに Jq4qJnua 守 EY93qJ-d 守 qL93'a 金 JA 守 A 守口 UqLqL l一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一 E1J 戸町 J O 一 2.0.12. 弘司 hp 丸一 4.L44hL 仏止し qh つい仏 A14.4.4.L'hh2 1 一一一一一一一一一一一一 9 R J 0 6 1 弘一 L1L144h1 にん一 4.0. ゑ 4.2.112. 弘一弘 74.4.2.4.1 一一一一一一一 8 一 2.o
.
o
.
-4. 2. 2. 5. 4. 2. -5. 4.5 -2. 4.9 -4. 4.5 -5. 2. -4. -5.o
.
o
.
-4. 3.5 -3.o
.
-3. 4. -2. 2. -4.5 4. -3. -2.-4
4.9o
.
4.9 -4.5 -2.5 4.5 -2. -2. -2. -4. 4.o
.
4. 4. 7 6 -3.o
.
-2. 4. -3. -4.5o
.
-4. 5.o
.
4.9 -4. 3. 4. 日 -4. -2. -4.o
.
5. 4.5 5 w h J 0 6 2. 仏 3 ・ 12.4 ・ 1414.4hAtFHh 一弘一、 .4. 戸片山一 L3.1 ・ 45.0.4 ・ 1 一一一一一一一一一 4 5.o
.
3. 4. -4. 3. -2.o
.
-4. -3.0o
.
-4.9 3. 2.5 -4.5o
.
3. 4.o
.
o
.
o
.
-3.5 3o
.
o
.
2. -3. 4. 3. -3. -4. 4. -0.5o
.
-4.9 5. -3.5 -4.5 3. 2. 4.o
.
o
.
-4. 2 RJZ1J に 1J 内ムハ UF 弘仏弘一 AL--L14hLnL14455 一し 11 一弘 225 一一一一一 2.o
.
3. 2. 4. -2. 4. -3.o
.
o
.
5. -2.5o
.
-4.9 4. -3. -4.5 4. 2. 4. 4. 5. 2. -4.5A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L
M
N
O
P
Q
R
S
T
U
V
W
X
Y
。+
38.0 150. 8.. 30.0 59.9 92.0 8.0 -44.9 -84.0 5th 11 th 12th 5 61.5 21. 8 39. 7 1st 40 ぷ Ui -l zJrO ハ UH 比 33 一 E 。 36.3 38.5-2.2
1
0
t
h
2 32.9 33.5 -0.6 8th 6 3 0 3 d ・・・ 7 マ tnyoohH q J n 4 n 4 t d 5 9 6 h ・・・; 870 自 の 4q4 29.0 29.4 ー 0.47
t
h
5 nU 民ノにノ胃 G ・・・ 1 8 1 6 I R J n 4 q 3 n 4 2 45.0 25.4 19.6 4th+5
SumOrder
車種は負の評点も大きく,反対者も多いと思われ プラスマイナス 5 点法 (SCR 法)によると, 単記投票では 5 票の⑨が第 1 位,同じく 5 票の② が第 2 位,⑤は第 3 位である.これは⑨,②とも 負の評点が⑤に比べ少なく,比較的反対が少ない ところがこの 6 票で第 1 位となったはずである. る. て決まる集団の選好関係は弱順序となる. 1977年度(第 7 回)Car o
f
t
h
e
Year 選定 [4J の最終選考に残った車種を表 l に示す.この①~ ⑫の車種に対して委員 A-Y の 25人が与えた評点、 を表 2 に示す.単記投票によれば, それぞれ +5 点の車種に 1 票投ずることになるので,車種⑤が7
2
2
ものと思われる. 単記投票からプラスマイナス 5 点、法に変わって からは決定後も委員の間の雰囲気がなごやかで決 定に対する満足度も高くなったとのことである.
3
.
ECR 法とその適用 SCR 法によって得られる選好関係は,単記投 票に比べ各人の意見をより多くとり入れた順序づ けであるが,反対意見の大きさなどについてはよ く分らない.C
a
r
o
f
t
h
e
Year 選定は最終決定 にのみグループの選好を集約しているが,随時グ ループの選好を集約することで討論をより効果の あるものとすることができる.このような場合に は討論に有効な情報をより多く与える選好の集約 法が望まれるそのような方法に ECR 法がある.E
C
R
{
E
x
t
e
n
d
e
d
C
o
n
t
r
i
b
u
t
i
v
e
R
u
l
e
)
[5J は, SCR 法の拡張であり, (2.4) 式の CZij に対して関 数 g を, g{CZih……
,
c明り) m"‘
=L;
WZCZij+,
n:::w
lM
i
n
{
0
,
CZij) -m{}(
3
.
1
)
で定義するものである.ただしん 0 孟 O である. また wlは各意思決定者の重みである.上式の第 2 項は C1ij< 0 ,つまり aiRaj(f aもは
aj と少なくとも同程度に好ましい. J) ことに反対 の意見をさらに』だけ余分に採り入れようという もので A を大きくしていくと全体の選好強度の大 きさ(第 1 項の値)が同じでも,意見が分かれて いて反対が大きいものから関係が切れる. 第 3 項の θ は,第 2 項までの全員の平均値の下 限を定める闘値で,集団全体として意見の一致度 も考えた選好の強さが小さい順序関係から切れて いく. ECR 法による選好関係は推移律は満たす[
5
J
が,以上のように連結律は満足されないので,半 順序となる.順序関係のつかない選択枝の対につ いては,意見が分かれていたり,その差がほとん どないことから,その時点で優劣をつけるべきで 1980 年 11 月号 はないと示唆していると考えてもよいだろう. 一般にん 0 はの値は適当に選ばれた値が用い られるが,ここでは)., θ を変化させた一連の選 好構造を観てみよう [6 J. 構造は ISM 法で用い られている有向グラフ[ 1 J で表わす.C
a
r
o
f
t
h
e
Year 選定では,各委員の重みは平 等なので wl=I (l=l, …, 12) とする.また実 際の点数を 1/10 とし 1/2 を加え, [O, IJ の範囲 に写して用いる.結果を図 1 に示す. 各グラフは上が上位の選好を表わしている.ま た,一連のグラフは横方向に O を一定とし,右方 に順にえを大きくしたものを, 縦方向に J を一 定, 下方に 11慣に θ を大きくしたものを配してい る. (3.1) 式より ).=θ=0 のとき, SCR 法に一致 する(1). {}=O として A を O から大きくしてい くと,逆の選好との比率が小さい対の関係から切 れていく. (1) で⑥と⑧は効用値の和が等しいの で,反対意見を 1% 余分に採った (2) では関係が切 れる.③と⑥,⑨の間も切れたことから,③との 聞の選好の逆の選好との差は 1% 以下であること がわかる. (3) で), =0. 1,つまり反対意見を 10% 大きく採ると,②と⑨の聞の関係が切れることか ら,⑨が②よりすぐれているという意見はその逆 と 10% 以下の違いしかないことがわかる.また, 単記投票で 1 位の⑤は,ここでも②,⑨より下位 にあることから意見の比が 10% 以上であることが わかる. 次に, {}は,第 2 項までの全員の平均値に対す る闇値であるから), =0 とした時は効用値の 平均の差が小さい関係から切れていく. (7) で θ=0.0
1,
つまり, 効用値の平均の差が 0.01 以下(
[
+5
,
-5J では, 0.1 以下)の関係は切れる. ⑥と⑧は同じ値なので切れる.③と⑥,⑨の間, ④あるいは⑦とこれらの間の平均値の差は0.01 以 下であることがわかる.また,⑬から,②と⑨の 差はたかだか 0.03 であることがわかる. これらのことから,③,@, @問,あるいは, (41)7
2
3
© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.0 . m H 的 0.()H (∞同) (JL 神経霊虫剤」 NHHHCH 由∞ hh 也出叩的 N 円 0. ∞ Hd ヘ HO--u 屯 (何門) p、 HHOH 由∞ 由同司的同 0. 由 U べ OH も (申) H H O H σ、 《。
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凹 N m C U 問。 .0H (的同)由\山一円/J込=ーロ
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-uJ ヘ g.0H も ( h )由一…-94:、
同守的づ -N H H 同 h ∞ HH 由 同 -T c - [ 門 的 N 司 。 HJ べ C H b (同)7
2
4
②,@聞には,逆の意見も強 く,その差もわずかで,ほと んど優劣はないといってもよ (JL4 港町出虫剤) 。を大きくしても , À を大 きくしても,選好関係は切れ それぞれ切れ方が 異なる.たとえば仏)
(8=0
,
タ =1
.
0) では,注1)② P ①, ① P ③,であるが,② P ⑥, ② P ⑦,② P ⑧,② P ⑩は切 ところが, 岬 (θ=0.1
,
À=O) では逆に,② P ①,① P ③は切れている が,② P ⑥,② P ⑦,② P@, ② P ⑩は切れていない.これ は,前者の関係は後者に比べ, 意見は一致しているが, ほど大きな差を認めないこと を,逆に②は,⑥,⑦,⑨, ⑩よりすぐれているという比 較的強い意見に支配されてい るが,反対意見も強いことを し、. 0. 白日ベ ペ DHb (O 的) (J 信雄霊虫剤) NHH 同 OH σ3 <J:) u"> 守オ4 C.mHJ へ H. 。 H も (申 N) NH 円 HCH 由∞ hF 甲山]守的 NH αコ ゲコ ていくが, r、 。ミ 同 HCJ[ 由 に。 それ れている. 制問脚株単剛則的吋け品組出 υ 同 回 0. 閃 H ペ 閃 .0Hb (品目) 。.HH べ 閃 .0H 屯 (司 N) 。。 r、 N 一一一-~ <a HHGH 。。:ごと\N
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.
.
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u"> 電事 ぴ3 司唱 。。 骨、 0. 閃 H ペ H.{)H も (閃町一) C.H リペ H.cl も ( N N )由主
iグ
ー『ー-旬ーー-cつ 示している. À,
8 をそれぞれ大きくした 時に最後に残る関係, (6) の②P
( ,
(31) の⑨ P ⑫が異なるこ とから,⑨は評点の和では最 高位であるが,意見の一致と いう点からは②に比べ弱いこ とが分かる. (Jh 叩廷堅右側市) N H H H O H m 。。 に。 。a 11) 吋4 σ3 H.0H べ 閃 .0H も (お) 例 区 同 .0H ベ H.0H 也 ( H N ) (何 E このように選好強度に差の ないところ,反対意見の強い ところと,それぞれに応じて 問題に対する理解や意思決定 者相互の理解を深める話し合 注1) atPaji
f
f
atRaj^
>ajRa rat は aj より好ま しい. J ことを表わす. HD.-H ベ ∞ -TCHhu (N 的) 。 H ベ 3.CH も (門的) 合、 HHCH にD αコ r、 u"> 雫. M 。司 g.0H ペ 閃 .0H も (由 N) 。 H べ 的 .0H 屯 (出 N) (何度γ
、グ一一
g.0H べ H . 0 H h u ( { ) N )i
主
(何匠 (43)7
2
5
∞一一一-~ 1980 年 11 月号 © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.いが求められる.
4
.
意思決定者の分類と分析
意思決定過程において選択枝についての整理, 分析をすることと同時に,意思決定者についても 選好の様子から整理,分析することが重要である. 選好が似ている人を l つの群にまとめ,意思決定 者全体をいくつかに分類し,群聞の意見の違いは 何かを分析することにより,問題をマクロに捉え ることができる.これにより,少数意見を発掘し たり,譲歩の手がかりとすることができる.Car o
f
t
h
e
Year 選定委員 24 人のクラスター 分析[7]を試みよう.委員 1 の選択枝 j に対する 評点を zりとすると,委員 J と委員 h の選好の相 関係数を次式で定義する.1
:
(
X
1
j
_
XI
)
(x"j ーが)r
U
=
J( 戸一一三一7一一一~\
(4.1) 州五 (x!j ーが )21t五(xkj 一長)2
t
ただし , n は選択枝の数(ここでは n=12) , x! は (類似皮) 10 0.5 。 A 11 t 。I S G K T 日 M P C 。 E R U V W X D 1I I F N Q Y 図 2 デンドログラム(樹状図)7
2
8
(44)Xlj の J に関する平均(が=足jX
1j
) を表わす
委員 1 と h の類似度 Slm は, S F j ( 1 + r t m ) ( 4 2 ) と定義し,最遠隣法 (ComplexLinkage)
と呼 ばれる,群間で類似度の最も低い要素(委員)間 の値の大きいものから結合してゆく方法により, クラスタリングを行なう.これは 2 つのクラス ター中に意見の大きな違いのある人がし、れは結合 しにくく,そうでなければ比較的早い段階で結合 しやすし、からである. 図 2 は模軸に類似度をとったデンドログラム 1 SK1 2 SK2 3 SK3 4 SK4 5 CE1 6 CE2 7 CE3 8 MAII 9 CH1 10 CH2 11 GA,E
12 COS (ALL) 9 CH1 10 CH2 2 SK2 1 SK1 3 SK3 4 SK4 5 CE1 6 CE2 7 CE3 8 M A II 11 G AL
;
12 COS (A) 2 SK2 1 SK1 3 SK3 4 SK4 9 CH15 CE1 6 CE2 7 CE3 8 MAll 10 CH2 11 G A
L
;
12 COS (C) 5 CE1 6 CE2 7 CE3 8 MAll 9 CH1 1 SK1 2 SK2 3 SK3 4 SK4 10 CH2 11 G AL
;
12 COS (D) グラスター (A) AJ
S G K T M B P (C) C 0 E R U V W X(D) D H 1 F N L
QY
図 3 全員および各グラスターごとの IMS 法 による選好構造(樹状図)である.ここから, Q-Y は非常に近い 意見をもっているとか,クラスター (COERUV WX) は類似度 0.45 のレベルで (COERU) と (V WX) とし、う下位のクラスターに分かれるという ことなどが読みとれる. いま,類似度 O. 18 から 0.45 のレベルで 3 つの クラスターとなるときについて,選好の分析をし てみよう. 3 つのクラスターをそれぞれ A
(AJSュ
GKTBMP)
,
C (COERUVWX)
,
D (DHIF
NLQY) で代表する. ここで,各委員の 11原序から一対比較多数決をと ったとき,同数あるいはザイグル構造になる選択 枝を同レベルとして, ISM 法で構造化する. 全 員の場合およびそれぞれのクラスターのものを図 3 に示す.全員では意見がさまざまで①~⑩が 1 レベルになり, うまく構造化されないが,選好の 類似した意思決定者を 1 つのクラスターにまとめ ることにより,各クラスターのグラフは多階層構 造となり,それぞれの選好の特色がはっきりした ものとなる.グラスター (A) はシャレード系,ス カイライン系,セリカ系の 11闘であれ (C) は,ス カイライン系,その他, (D) では,セリカ系,そ の他,の順であることが分かる. 次弘,各車種の特徴を表わす,メーカー,排気 量,価格,燃費などの属性を調べ,各クラスター ごとにこれと相関を求める.この中でメーカーに 関するデータを表 3 に,その相関係数を表 4 に示 す.これから,クラスター (A) ,(C)
, (D) はそれ ぞれダイハ九日産, トヨタに高い正の相闘を示 し, メーカーという属性に関しては,それぞれを 高く評価していることがわかる.また,(A)
, (C) は ともにトヨタに対し負の相関を示し,ともにトヨ タの評価が低い.これは図 2 のデンドログラムか らも (A) と (C) は類似度 O. 18 で結合するが(防は 0.03 で最後に結合することを説明している.こ れらの結果をまとめたものを図 4 に示す.下位の クラスターで (AJS) と (GKT) は (AJS) が 4 ドアに高い相関を示すが (GKT) はそうでな し、ことによる. こうして意思決定者を分類し,その選好態度を 分析することで,どのように意見が分かれている かを明確にし,相互理解や譲歩の指針とすること 表 3 属性(メーカー)に関する各車種のデータ 1 はそのメーカー製造であること 0 はそのメーカー製造でないこと をそれぞれ示す. 下\-- 車種 i 九一一~\ 2 3 4 5 6 7 8 属性~一一」 (a) トヨタ自動車工業 1 0 0 0 0 (b) 日産自動車 I 1 0 0 0 0 (c) ダイハツ工業 100000000 (d) 三菱自動車工業 100000000 (e) 東洋工業 100000000 9 10 11 12 n u n U A u n u -ュ nu ハ unusιnu n U A U f -n u n u n u n u -n u n u 表 4 属性(メーカー)と各クラスターの評点の平均値との相関係数 ~一一 クラスター| ¥ ¥ ¥ ( A )昼ーー一性一一←二二二二L一一一一
一十
(a) トヨタ自動車工業| ー 0.38 (b) 日産自動 0.30 ( c ) ダイハツ工業 O.7
3
(d) 三菱自動車工業 -0.33 (e) 東洋工業| ー 0.51(
C
)
(D) -0.38 0.90 0.93 -0.61 -0.21 -0.01 -0.23 -0.12 -0.43 -0.36 (45)7
2
7
1980 年 11 月号 © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.図 4 デンドログラム
ができょう. 5. 結雷
ここでは, Car of the Year 選定での順序づけ 問題を例にあげ,そこで用いられている SCR 法, さらに,意見の一致度や選好の強度にも言及する ECR 法について述べた.また,意思決定者のグ ループイヒとその選好の分析を行なうクラスター分 析を用いた方法について述べ,これらの手法が意 思決定のために多くの有効な情報をもたらすこと を示した. SCR 法, ECR 法といった方法は,個人の効用 関数からク事ループの選好を構造化するものである が,選 rR枝聞に一対比較多数決を行なった結果か ら選好を構造化する手法 [8J [9J も開発されてい る.周知のように,多数決は推移律を満足しない
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(46) ため多数決の結果に最も近い推移律を満た す構造を計算するものである. これら集団意思決定のための支援手法 が,実際の意思決定過程に用いられ,より 有益で納得のいく良い決定がなされること を望んで止まない. 参考文献 [ 1 J J.N. Marfield: Social System; Planュning, Policy and Comlexity, Wiley,
( 1976).
[2
J
平尾収:自動車の或る評価, 特定研究自動車の排気浄化に関する基礎研究昭和52年 度報告書, 375/376, (1978).
[ 3 J
R
.
Saposnik: Social Choice with Continuous Expression of IndividualPreference, Econometrica' Vol, 43,683/
690
,
(1975).[4J
“
'77 Car of the Y ear" ,モーター・ファン, Vo
1
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32. No.4. 107/111, 三栄書房, (1978).
[ラ J H. Nakayama, T. Tanino, K. Matsu.
moto
,
H. Matsuo,
K. Inoue and Y. Sawaragi: Methodology for Group Decision Support with an Application to AssessmentEnvironment
,
lEEE Trans. on Syst. ManCybern., SMC・9 , 477/485, (1979). [OJ 井上紘一, 守安隆, 八木正英:社会的選好の構 造化とその分析.計測自動制御学会論文集, (投稿 中). [7] 真砂洋二:クラスター分析による社会的選好の構 造分析.京都大学卒業論文. (1980). [8J 守安隆, 井上紘一:多数決を基礎とした集団選 好構造の作成,第 23 回システムと制御研究発表講 演会論文集, 85/86, (1979). [9J 木村忠司, 守安隆, 井上紘一:整数計画法によ る集団選好構造の同定,第 6 回システムシンポジ ウム講演論文集, 79/84(J979).