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組変え反応の Branching Ratio.

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Academic year: 2021

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組変え反応のBranching Ratio.

The Branching Ratio of the Exchange Reaction.

松  本

四  彦

Masahiko, Matsumoto §1 まえがき  核反応において複合核の生成と崩壊は全く独        @ 立な過程である。このN.Bohrの仮定は極め て低エネルギーの実験を基礎にしてなされたも のであるが,今日も尚此仮定を否定するものは ない。核子が核と相互作用して核内に入りこみ 複合核をつくって後,或確率で崩壊してゆくも のであるか,或は表面で直接作用によって粒子 が叩き出されてゆくものか,叉は全くこれらと は別の過程で核反応が進行しているのか,それ ともこれ等が入り混っているものなのか未だ統 一された理論はないように思われる。他方,原 子核反応の実験は量だけでなく精密度も向上し 反応断面積,角分布,エネルギー分布も測定さ れるようになった。けれども此等の実験を再現 しようとする試みはいずれも複合核理論を用い る限り,崩壊過程は生成とは独立に起ると云う 立場を守っている。  従って反応断面積は複合核の生成断面積に特 定のchannelへ崩壊するBranching Ratioを 掛けて求められている。  多くの核反応のうち(nP)反応のような組変 え反応は比較的データーが少なかったがPaule,   @ Clarkeの実験によって可成り系統的に種々の 元素によるYield Curveがつくられた。そのた めに(n,p)反応の断面積の変化や他の反応(例 えば(n, nP),(n,2n))との競争の状態がわか るようになった。叉,此結果は既に統計理論を 使って検討されて,重い核では理論値が実験値 の百分の一乃至干分の一にしかならない事が知     (g)@. られている。けれどもPaule, Clakeの実験は可 成り技術的な点で批判も多いようであるから, ここでは使う事を差控えて,それ以外の(n,p) 反応のデータ 一一 OP Yield Cqrveを使う151 tlこす る。  @,P)反応のYield Curveを再現する試み は原子核のエネルギー準位密度を仮定した蒸発       @ 理論にもとづいて計算されている。このやり方 ではエネルギー準位密度は断面積を求める式

服)一碗ω血

       t    瑞望∼為(G)w・(e,一∈)d∈ からわかるように互に打消しあって断面積には あまりきかないように思われる。むしろYield Curve eik(Q−valueの異る反応の競争によって変 化するように思われる。  一方複合核理論によるTransfer Cross Se()一 tionも同様な意味で複合核の生成の断面積に Branching Ratioを掛けて求められる。此様な        @

Barnching RatioはHauser及びFeshbachが

示したように透過度を計算して求めることがで きるけれども,そのような計算は容易でない。 (n,P)反応の競争過程を逆過程によって全部計 算するとして,出てゆく粒子が複合粒子(重陽 子やヘリウム)の場合,核子と同様に近似して よいかどうかと云う点にも疑問がある。ここで は核による中性子の弾性散乱の断面積を再現す       @ る事に成功した光学ポテンシャルを使って反応 断面積を求める。(n,P)反応断面積測定のうち Yield Curveの完全に画かれている016(n, P) の場合について此反応断面積と比較してBran・ ching Ratioをきめよう。 §2 (n, p)反応のYield Curve。  (n, p)反応の断面積はPaulとClarkeによ つて多くの元素について測定されている。けれ ども此等は実験家の間で好ましくない批判があ るから取上げる事を控え,それ以外の測定され

(2)

24 滋 大 紀 要 第  7  号 1 9 5 7 た結果を集め,第一・図のように整理した。これ      @

はBarschallが3MeVまでの中性子エネルギ

ーによる弾性散乱のExcitation Functionを質 量数の順に並べて書いたのをまねて核反応の場 合にも作ってみたのである。ところが核反応の 場合には中性子を捕獲して後に陽子が出てゆく ような過程は,標的核が異ると反応の起るQ− Valveが皆異るから,弾性散乱の場合のように すべての質量数の異る核について,足並揃えて curveを並べる事はできない。 Yield Curve の立上り点が入射粒子のエネルギー一によって異 る。 Si28(n, p)は質量数だけのちがいのようにみえ るが,016はDouble Shellであるのに対し, Si28は陽子も中性子も共に1嬬〆2 Sho11をみたし ている。この差異がYield Curveの極大点と Thresholdとのエネルギー差にどんな関係をも つているかと云う事は全くわからない。或は殻 構造とは別に表面で叩き出されてくる核子を観 測しているのかも知れない。核反応の機構をし らべる上には反応の機構を仮定して計算を進め るより手がない。 2S 1 So 寡一圖 A‘鴇P)反撃 Y;eLa Cwrve

 避

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’       e¢s「 o   ユ   年   ‘   8   重。   ■■   1辱   齢   le          E,.‘恥の         第 一 図 第二圖 b ,O  第一図には(n,p)反応の測定された断面積 が示してある。ここで特に注目されるものは, Sδ28, Mg2「),016である。その他の元素は測定さ れたエネルギー範囲がせまく,Yield Curveに

山ができていない。S、28は4MeVから8MeV

までと13MeVから8MeVまでの二つのエ

ネルギー領域について測定されていて,其等の 中間の領域では測定値がない。③⑨⑩Mg20’は

12.5MeVから18MeVまでの測定値だけしか

ないが,13.5MeVの附近に極大ができている ようである。Si2sの断面積のうち12.5MeVと 8MeVの区間を内挿曲線でつなぐことにすると 016とSi28は似た形になる。 Mg25のThre.

sholdは3MeVであるから3MeVと12.5MeV

の間で特別な変化がないとすれば,これもOl(s に似ていることになる。  Yield Curveが似ていると云うだけの理由で 両者の反応の機構が同一であると判断するのは

早計である。016とSi28のThresholdを揃

えて書くと第二図のようになる。oi6(n, p)と 5許 第二図 立上りを揃えた場合のOle(np), Si2s(np),     Yield curveの比較 §3 計算とBranching Ratio  複合核理論では入射粒子のエネルギーが複合 核のエネルギー準位に一致したときには大きな 吸収断面積を与え,エネルギー準位と次のエネ ルギー準位の中間のエネルギーで入射した粒子 は,遠方のエネルギー準位の影響によって散乱 される。だから入射粒子のエネルギーを或エネ ルギー区間にわたって平均した結果は,散乱断       @面積のgiant Resonanceを示す事になる。こ こで反応断面積についても平均されたものを得 るには,同様な方法で複素ポテンシャルによる 反応断面積を求めたらよい。  このような意味で原子核による中性子の弾性 散乱の断面積のエネルギー変化を最もよく:再現 できた複素ポテンシャルのパラメーターを使っ て反応断面積を計算する。       crr==Xrr充2(21十1):rl.         l  TtはPenetrabilityで

(3)

組変え反応のBranching Ratio.(松本) 25   7ン=一一45㌧∫ω/{〔・一一∠ii一げ(の〕2十〔Sl一一デω〕2}   Si == (nt’ (x) 一 ni (x)1’i (x) )xPi   a,・=〔n/(X)nl(X)十ゐ(X)ゐノ(X)〕xP」   Pi =:(nt2(x) 十jij,2(x))一i  ここでx=・ leR =O.2221∼〆:E, R;1.45×∠41/「) (10−13cm単位で測った), EはMeV単位で はかった入射粒子のエネルギーである。n!== dni(x)/dxの意味で7〃も同じ意味のi(X)の 微分である。ゴ」ω,n・(X)は,球調和函数であ る。弄は核内の波動函数を渥訪(Xo)にとったと きのLogarithmic Derivativeで⑦,(r)は夫 々虚数部,実数部の意昧である。入射粒子と核       @ との相互作用をF.P. W.のようにVe・=40MeV, W』1・2MeVにえらんで五嵩16,入射粒子のエ

ネルギー9.5MeVから15MeVまでの反応断面

積を求めると第三図のようになった。 測定された016(nP)2V16の全断面積とこうして 得られた反応断面積の比がBranching Ratioに 等しい筈である。このような比を……線で第三 図に示した。016(勿)のthresholdが9。6MeV であるのに016(n,P)のthresholdが9.884MeV とつづいているため両者の競争が如何に起って いるかと云う事がわからない限り,ここでの処 方は実際乱暴である。016(n,2%)のthreshold が16MeVであるので,他の(nnノ)や@,α) のYieldが略一定と見倣した上での議論であ る。逆過程を計算してBranching Ratioを求め た場合,これが重い核では実際よりはるかに小 さくなる事は既に知られているが,016のよう な軽い核ではよくわからない。今求めたBran・ ching Ratioと比較する事は次の問題である。 参 考 交 獣 pms 2eo too 茅三圖      ”儲●、      ! 一一. .一     1     ノ    /    1    1   1

 /

 / Z ss a7rP 航    /   ::t一” E.(Mev」

 IO tt M t3 kll tS tS

第三図 点線はO16npのBranching Ratio ois q4 a3 O,1 qt  反応断面積に放出粒子のBranching Ratioを 掛ければ,Transfer Cross Sectionが得られる。 @ N. Bohr, Natue 137 (1936) 344. ②E.B. Paul and R. L. Clarke, Can.工Phys,31  (1953) 267. (il) A. V. Cohen and D. H. White, Nuclar Physics  1 (1956) 73. @ P. C. Gugelot, Phys. Rev. 93 (1954) 425. @ J. M. Blatt and V. F. Weissl〈opf “Theoretical  Nuclear Physics ” @ W. Hauser and H. Feshbach, Phys. Rev. 87  (1952) 366. @ H. Feshbach, C. E. Porter and V. F. Weisskopf  phys. Rev. 96 (1954) 448. (8) H. H. Barschall, Phys. Rev. 86 (1952) 431. @ H. C. Martin Phys. Rev. 93 (1954) 498. @ J. B. Marion, R. M. Brugger and R. A. chapman  Phys. Rev. 101 (1956) 247.

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