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結晶粒超微細化に及ぼす変形双晶の役割と超微細粒バルク材の物性論

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Academic year: 2021

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(1)別寿 氏1. 論 文 の 内容 の要 旨. 結 晶 粒 径 と 強 度 の 関 係 は Hal 1 -. Pec. th別 と して 広 く知 られ て お り、結 晶 粒 の 微 細 化 は 金 属 材 料 の 高 強 度 化 に 非 常 に 有 用 で あ る。 こ の た め 、近 年 、ナ ノ メ ー トル オ ー ダ ー の 超 微 細 を 有 す る バ ル ク材 の 生 成 を 目的 と した 研 究 が 盛 ん に 行 わ れ て お り 、そ の 有 力 な 手 法 の 一 つ と して 強 ひ ず み 加 工 が 挙 げ られ る。最 近 の 報 告 に よ る と 、強 ひ ず み 加 工 法 に よ る微 細 粒 の 生 成 は 、低 温 型 連 続 動 的 再 結 晶. (con. t i nuou. sdynami cr ecr ys t al l i zat i on/ CDRX) と して 理 解 で き る と され て い る 。 しか し な が ら 、こ の 理 論 は 極 め て 大 き な 塑 性 変 形 を 加 え な け れ ば 超 微 細 粒 を 得 る こ と が で き な い こ と を 示 唆 して お り、 プ ロセ ス の 実 用 化 が 困 難 と な っ て い るO ま た , 得 られ る 結 晶 粒 径 も 200nm前 後 が 下 限 界 と報 告 され て い た . そ こ で , 本 論 文 で は あ る 合 金 中 で 加 工 中 に 生 成 す る 変 形 双 晶 に 注 目 し、 こ れ を 微 細 化 に 積 極 的 に 利 用 した 結 晶 粒 超 微 細 化 方 法 に つ い て 報 告 す る 。双 晶 は 一 般 の 結 晶 粒 界 同 様 、転 位 運 動 の 障 害 と して 働 く と考 え られ て い る 。 ま た 、そ の 境 界 間 隔 は 数 nm と 非 常 に 微 細 と な り得 る 。 従 っ て 、 双 晶 境 界 を 高 密 度 に 導 入 す る、 こ と で 、超 微 細 粒 を 得 る こ と 、ま た そ れ に 伴 う高 強 度 化 が 容 易 と な る と 考 え られ る 。 こ の 変 形 双 晶 に よ る超 微 細 粒 組 織 の 生 成 を 実 験 的 に 検 証 す る た め 、種 々 の 金 属 材 料 に 極 低 温 に て 多 軸 鍛 造 (Mul t iDi r ect i onalFor gn ig/ MDF) を 施 し 、新 粒 の 生 成 過 程 を 詳 細 に 調 査 し、本 手 法 の 有 効 性 を 検 討 した 。 ま た 同 時 に 、MDF加 工 し た 材 料 の 結 晶 粒 組 織 の 超 微 細 化 に 伴 う、機 械 的 性 質 と熱 的 安 定 性 の 変 化 も 系 統 的 に 調 査 した O 高 純 度 銅 に つ い て 室 温 か ら極 低 温 で MDFを 施 し、 そ の 変 形 抵 抗 の 変 化 の 調 査 や 、得 られ た 微 視 組 織 の 観 察 とそ の 発 達 過 程 に つ い て の 検 討 を 行 っ た 。純 銅 に 室 温 で MDFを 施 し て も 変 形 双 晶 は ほ と ん ど発 生 せ ず 、cDRXを 主 と した 組 織 変 化 と 結 晶 粒 微 細 化 が 確 認 され た O 一 方 、極 低 温 で MDFを 行 う こ と に よ り、ナ ノ メ ー トル オ ー ダ ー の 変 形 双 晶 が 発 達 し、 変 形 双 晶 と cDRXの 相 互 作 用 に よ る 結 晶 粒 微 細 化 が 確 認 され た O さ ら に CuZn合 金 の MDFに つ い て 、第 2章 同 様 、 変 形 抵 抗 の 変 化 や 超 微 細 粒 Zn合 金 は 積 層 欠 陥 エ ネ ル ギ ー が 非 常 に 組 織 発 達 を 調 査 した 。 純 銅 に 比 べ 、 Cu-.

(2) 低 く 、加 工 中 の 変 形 双 晶 の 発 達 が 起 こ りや す い C 実 際 、室 温 以 下 で MDFを 行 う こ と で 高 密 度 な 変 形 双 晶 の 発 達 お よ び そ れ に よ る 結 晶 粒 の 分 断 に よ り、結 晶 粒 超 微 細 化 が 著 し く進 行 した o特 に 、高 ひ ず み 域 で は 内 部 に 変 形 双 晶 を 高 密 度 に 有 す る 超 微 細 パ ケ ッ ト状 組 織 が 均 一 に 発 達 した C 最 終 的 に 結 晶 粒 径 を 約 20nm ま で 微 細 化 す る こ と に 成 功 した C これ は 、従 来 の 強 ひ ず み 加 工 法 で 得 られ た 結 晶粒 径 の 下 限 の約 1 /10で あ っ た C 強 度 は 結 晶 粒 微 細 化 に と も な い 顕 著 に 上 昇 し、 変 形 双 晶 が 強 度 上 昇 に 寄 与 す る こ と が 明 ら か と な っ た C 超 微 細 化 した 金 属 材 料 の 熱 的 安 定 性 と再 結 晶 挙 動 に つ い て 調 査 した c MDF に よ り蓄 積 され た ひ ず み エ ネ ル ギ ー を 駆 動 力 と した 、静 的 再 結 晶 と そ れ に 続 く 異 常 な 粒 成 長 が 起 こ っ た C 静 的 再 結 晶 の 発 生 ・発 達 、 ま た そ の 均 一 性 は 、双 晶 境 界 や 結 晶 粒 界 の 密 度 、 す な わ ち 結 晶 粒 径 に 依 存 す る と考 え られ た C 他 種 合 金 へ の 本 手 法 の 適 用 を 調 査 ・検 討 す る た め 、 ス テ ン レス 鋼 sUs316 に 低 温 ・極 低 温 MDFを 施 し、 そ の 組 織 と機 械 的 性 質 の 変 化 に つ い て 調 査 した 。 sus316に つ い て は CuZn合 金 と 同 様 の 変 形 双 晶 に 加 え 、加 工 誘 起 マ ル テ ン サ イ トが 発 達 した o これ らの 相 互 作 用 か ら超 微 細 化 が 起 こ り、マ ル テ ン サ イ ト相 と パ ケ ッ ト粒 が 混 在 す る 超 微 細 粒 組 織 が 得 られ た C ま た 、 こ の 結 晶 粒 超 微 細 化 に よ り 、 2. 1GPaと い う非 常 に 高 い 引 張 強 度 が 得 られ た 。 以 上 の 結 果 よ り, 強 ひ ず み 加 工 中 に 変 形 双 晶 導 入 す る こ と に よ り, 結 晶 粒 の 超 微 細 化 が 著 し く促 進 され ,こ れ は 従 来 の 結 晶 粒 微 細 化 機 構 で 得 られ る 粒 径 ` の約 1 /10だ っ た o これ ら超 々 微 細 粒 か らな る合 金 は , 強 度 と延 性 の バ ラ ン ス に 優 れ て お り, 従 来 の 超 微 細 粒 材 の 欠 点 を 克 服 す る こ と を 示 した C.

(3) 別紙 2. 論 文 審 査 の結 果 の要 旨 学 位 申請 者 氏 名. 審査委員 主査. 中尾. 佳史. 三浦 博 己. 委員. 久保 木. 孝. 委員. 越智. 保雄. 委員. 村田. 最. 委員. 松村. 隆. 本論文では、金属材料バルク材の結晶粒超微細化 とその機械的性質の改善を目指 し、結晶粒超微細化 のための新 しい機構、すなわち、 「 変形双晶による結晶粒の分断 と超微細化法」について提案 した。 さ らに得 られた超微細粒材の物性について調査 した。 結晶粒径と強度の関係はHal lPe t c別 h として広 く知 られてお り、結晶粒の微細化は金属材料の高強度化 に非常に有用である。 このため、近年、ナノメー トルオーダーの超微細を有するバルク材の生成を目的 とした研究が盛んに行われてお り、その有力な手法の一つ として強ひずみ加工が挙げられる。最近の報 告によると、強ひずみ加工法による微細粒の生成は、低温型連続動的再結晶 ( c on 血u o usdynaic m r e cJ yS t a l l i 2 Z l t i o n / C DRX)として理解できるとされている。 しか しながら、この理論は極めて大きな塑性変 形を加えなければ超徽細粒を得ることができないことを示唆 してお り、プロセスの実用化が困難 となっ ているDまた、得 られる結晶粒径 も2 0nm前後が下限界 と報告 されている。 そこで、本論文ではある合金中で加工中に生成する変形双晶に注 目し、これを微細化に積極的に利用 した結晶粒超微細化方法について報告するD双晶は一般の結晶粒界同様、転位運動の障害として働 くと 考えられている。また、その境界間隔は数m と非常に微細 とな り得る。従って、双晶境界を高密度に導 入することで、超微細粒を得ること、またそれに伴 う高強度化が容易 となると考えられる。この変形双 晶による超微細粒組織の生成を実験的に検証するため、種々の金属材料に極低温にて多軸鍛造 ( Mul t i Di r e co dn a l Fo r in g g 瓜4 DF)を施 し、新粒の生成過程を詳細に調査 し、本手法の有効性を検討 した。 また同 ) F加工した材料の結晶粒組織の超微細化に伴 う、機械的性質と熱的安定性の変化も系統的に調 時に、MI 査 した。 本論文は全6 章から構成 され、各章の概要は以下の通 りである。 第1 章は緒論 として、金属材料の結晶粒微細化に関する研究の背景や問題点、それ らに対す る解決手法 を述べ、それを実現するための本研究での基本方針を述べた。 章では、高純度銅について室温か ら極低温でMDFを施 し、その変形抵抗の変化の調査や、得 られた 第2 微視組織の観察 とその発達過程についての検討を行った。純銅に室温でMDFを施 しても変形双晶はほと DRXを主 とした細腰変化 と結晶粒微細化が確認 された。一方、極低温でMDFを行 うこと んど発生せず、c により、ナノメー トルオーダーの変形双晶が発達 し、変形双晶とc DRXの相互作用による結晶粒微細化が 確認 された。 第3 章では、C u Z n 合金のMI ) Fについて、第2 章同様、変形抵抗の変化や超微細粒組織発達を調査 した。 u Z n 合金t 胡鄭胃欠陥エネルギーが非常に低 く、加工中の変形双晶の発達が起 こりやすいD 純銅に比べ、C.

(4) 実際、室温以下でMDF を行 うことで高密度な変形双晶の発達およびそれによる結晶粒の分断により、結 晶粒超微細化が著 しく進行 した。特に、高ひずみ域では内部に変形双晶を高密度に有す る超微細パケッ ト状組織が均一に発達 した。最終的に結晶粒径を約20mmまで微細化することに成功 した。 これは、従来 / 1 0 であったC強度は結晶粒微細化にともない顕著に上 の強ひずみ加工法で得 られた結晶粒径の下限の約 1 昇 し、変形双晶が強度上昇 に寄与す ることが明 らか となった。 第4 章では、超微細化 した金属材料の熱的安定性 と再結晶挙動について調査 した。MDF により蓄積 され たひずみエネルギーを駆動力 とした、静的再結晶 とそれに続 く異常な粒成 長が起 こった。静的再結晶の 発生 ・発達、またその均一性は、双晶境界や結晶粒界の密度、すなわち結晶粒径に依存す ると考 えられ た。 第5 章では、他種合金への本手法の適用を調査 ・検討するため、ステンレス鋼s us3 1 6 に低温 ・極低温 MDFを施 し、その組織 と機械的性質の変化について調査 した。s os1 36 についてはCuZ n 合金 と同様の変 形双晶に加 え、加工誘起マルテンサイ トが発達 した。 これ らの相互作用か ら超微細化が起 こり、 マルテ. .G 1 Pa ンサイ ト相 とパケッ ト粒が混在す る超微細粒組織が得 られた。また、この結晶粒超微細化 により、2 とい う非常に高い引張強度が得 られた。 第6 章は結論であ り、本研究で得 られた結果を要約 し、その成果を総括 した。 以上のように、本論文は金属材料バル ク材の結晶粒超微細化 とその機械的性質の改善を 目指 し、結晶 粒超微細化のための新 しい機構、すなわち、 「 変形双晶による結晶粒の分断 と超微細化法」について検 勧口 工法で得 討 したもので、最終的に結晶粒径 を約20nmまで微細化す ることに成功 した。 これは従来の弓 / 1 0であ り、本手法が極めて有効なことを実証 した。以上のことか ら、本論文は、大ひ られ る結晶粒の約 1 ずみ加工による結晶粒の超微細化に大きな新知見をもた らし、工学的価値が十分高い といえる。 よって、 本論文は博士( 工) の学位申請論文 として受理できることを審査委員全員が承認 した。.

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